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人間関係・仕事に対する不安
仕事を辞めたいのに辞められない!退職を実現するために大切なこと

仕事を辞めたいのに辞められない!退職を実現するために大切なこと

仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

2020/12/28
人間関係・仕事に対する不安
仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法

仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法

仕事の人間関係は、仕事のやりやすさ、仕事へのモチベーションに直結します。なかでも、最も大きく影響するのが上司との人間関係でしょう。自分の仕事を指示し、そしてその評価を行う上司と人間関係が良好であれば仕事は極めて進めやすくなりますし、上司との人間関係がうまくいかないと仕事のストレスは倍増し、「辞めたい」という気持ちが膨らんできてしまいます。 そこで今回は、上司との人間関係にフォーカスし、人間関係がうまくいかず疲れてしまったときにはどのように対処すればよいのか、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.本音の退職理由に多いのは仕事の人間関係 転職サイト「doda」などのサービスを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する、た「d’s journal」が2019年に行った「退職理由・交渉のホンネ調査2019」では、退職した本当の理由のベスト3は 1位:給与への不満 17%2位:業務過多・労働環境に不満 15%3位:人間関係への不満 14% となっています。2018年度の同調査では「人間関係への不満」が28%で1位となっており、人間関係が原因で退職する人が多いことがわかります。 この調査では「上司に気に入られた人が評価される」「上司と仕事のやり方が合わなかった」などの回答も紹介されており、やはり多くの人にとって上司との人間関係が退職のきっかけになっているようです。 「人間関係なんて、どこの職場でもある」「人間関係くらいで退職するなんて」と思うかもしれませんし、誰かに悩みを相談したらそのようにアドバイスされることもあるかもしれません。 しかし、本音の退職理由では、人間関係で辞める人がこれだけ多いと知っていれば、「人間関係で悩んでいるのは自分だけじゃない」「人間関係で退職する人だってたくさんいる。自分もいざとなれば辞めてもいいんだ」そう思って、少し心を軽くできるのではないでしょうか。 2.上司との人間関係が悪化する原因 さて、少し心が軽くなったら、次は人間関係がうまくいかないときの対処法を一緒に考えていきましょう。しかしそのためには、まずはうまくいかなくなった原因を分析する必要があります。自分がおかれている状況は次のどれに当てはまるのか、客観的に振り返ってみてください。 1)報連相がうまくいっていない 上司との人間関係がうまくいかない場合、意外に多いのが、上司が必要としている「報連相(報告・連絡・相談)」ができていないことによって、上司からの風当たりが強くなってしまっているケースです。 自分では行っているつもりでも、それが上司からすると適切なタイミングではなかったり、もっとコミュニケーションが必要と思われていたりするかもしれません。 どれくらいの報連相が適切なのか?は、上司のタイプによって異なりますが、上司とのコミュニケーションの質と量が、上司が必要としているものとズレていることが、「なんでできないんだ?」と人間関係悪化の一因になっていることもあります。 2)言われたことができていない、締切が守れない 「報連相ができていない」のは、上司と自分が必要としているコミュニケーションのギャップが原因となっているケースですが、これは、自分自身の仕事のやり方が原因になっているパターンです。 今までの自分の仕事を振り返ってみて、「言われたことができていなかった」「締切が守れていなかった」ということはありませんか。 もし思い当たることがいくつかあるならば、その仕事の進め方に対する上司のストレスが人間関係を悪化させている要因かもしれません。 3)上司の意図やメッセージを異なって解釈している 上司はそんなつもりで言ったわけではないのに、別の解釈で受け止めてしまい、ストレスをためてしまう。 実はこのような「コミュニケーションのすれ違い」が原因で、人間関係にストレスを感じてしまうこともよくあります。特に今は、業務連絡や報告をメールで済ませることも多くなったため、メールの文面だけでは本来の意図や感情が伝わりにくく、こうした「すれ違い」が起こりやすくなっています。 たとえば、以前、「上司が冷たく、人間関係に疲れたので辞めようかと思っている」という方がいらっしゃいました。なぜそのように感じたかを聞いてみると、「メールの文章が短く、事務的で冷たい。感じが悪い」というのです。 このケースでは、職場の離職率改善のためにコンサルティングに入っていたため、上司の方にも状況を確認する機会があったのですが、上司に話を聞いてみると「忙しかったけど、早く返信したほうがいいと思って、簡単に返信してしまった」とのことでした。 つまり、上司にしてみれば冷たく対応するつもりはまったくなく、むしろ部下のことを思って早く返信しようと対応した結果、簡単な返信が「冷たい」印象を与えていたということだったのです。 上司のその意図を本人にお伝えすると、「そうだったのか」と誤解が解け、それ以降上司に対する見方も変わり、人間関係も改善されたと伺いました。 特にメールでの上司とのコミュニティにストレスを感じ、疲れを感じてしまっている方は、このようなケースに当てはまらないか、振り返ってみましょう。 4)生理的に合わない プライベートで交流するわけではないので、自分と合わない人とも仕事ではうまくやっていく必要があります。多少であれば、「この人とは仲良くはなれないな」と思うような人とでも、仕事と割り切ってつきあうこともできるでしょう。 しかしごくたまに、不運にも「どうしても生理的に合わない、無理」という上司に出会ってしまうこともあります。 どうしても合わないけど、どうしても嫌いだけど、顔を合わせなければいけない…。そんな思いは非常にストレスになってしまうことでしょう。 5)上司の性格に問題がある 上司との人間関係がうまくいかない原因が、残念ながら上司の性格に起因することもあります。 ・仕事をしない。・マイクロマネジメントで細かく指示を出してくる。・自分の失敗を部下のせいにする。・部下の成果を自分のものにする。・部下の成長を妨げる。・感情的で、イライラしていることが多い。・やる気がない。・すぐに部下の意見を否定する。・自分のやり方や価値観を押し付ける。・部下に興味がない。 などのケースです。相手の性格を変えることは難しく、自分の受け止め方、自分のコミュニケーションの仕方を変えなければならないので、この場合は非常にストレスがたまるでしょう。 3.上司との人間関係を改善する方法 上司との人間関係が悪化している原因がわかったら、辞めずに状況を改善できないか、模索してみましょう。 上司との人間関係は、仕事をしている限り、常につきまとう問題です。時には、運よく人間関係に悩む必要がない素晴らしい上司に巡り合うこともあるでしょうが、ここで辞めたとしても転職先でまた上司との人間関係に悩まされる可能性は十分にあります。 今の上司との人間関係を改善できるよう試すことは、「上司との人間関係構築力」を鍛えることにもつながり、この能力は今後も大いに役に立ちます。 前項であげた上司との人間関係が悪化した原因別に、以下の方法を試してみましょう。 1)報連相をきちんと行う もし、「報連相ができていなかったのかもしれない」「足りなかったのかもしれない」という原因に思い当たることがあれば、ぜひ報連相をこまめに行うことから試してみましょう。 ただ、「報連相をこまめに行う」と言われても、今まで自分が十分だと思うタイミングで行ってきたと思いますから、「ではどのタイミングでどのように行えばいいのか?」と難しいかもしれません。また、報連相を求める頻度は、人によって、上司によって異なりますが、一般的には次のように考えましょう。 ●報告:上司の指示に対し、進行状況や結果を伝えること 業務完了の結果の報告は、多くの人が行っていると思いますが、実は業務の進捗報告もとても重要です。部下からの進捗報告がないと、上司は「あの件はどうなっているんだろう?ちゃんと進んでいるのだろうか?ちゃんと仕事しているのだろうか?」と不安になるからです。 毎日報告する必要はありませんが、内容に変更があったとき、クレームがあったとき、進捗の途中でもよい成果が出たときなど、「何か変化があったとき」に進捗報告をするようにしましょう。 ●連絡:業務に関連する簡単な事務連絡や役立つ情報の共有 連絡は、打ち合わせの日時、会議の場所、資料など業務に関する事務連絡や、業務に役立つ、あるいは関連する簡単な情報共有が当てはまります。 連絡事項が漏れていると、仕事が滞ってしまったり、正しい判断ができなくなってしまうので、必要な連絡を必要なタイミングで行うことが大切です。 ●相談:抱えている課題に対して、アドバイスや助言を求めること 相談は、今直面している課題や選択に迷うとき、あるいは業務が行き詰ったとき、業務の進め方がわからないときなどに行います。 相談せずに、わからないまま業務を進めてしまったり、行き詰ったままにしておいてしまうと、業務全体の損失となってしまいます。上司に相談するのが苦手な方や、上司が忙しくていつ相談していいかわからないという方も多いようですが、上司は相談されないと業務に支障がでて困ってしまいます。 それが積み重なると、人間関係にも支障が出てしまいますので、自分で考えてもわからないことに突き当たったら、そのままにせずに、上司に相談するようにしましょう。 2)言われたことをきちんと行う、締切を守る 「言われたことをきちんと行う」「締切を守る」というのは、仕事の基本です。もし、これができていないことが思い当たるならば、まずはこの基本を徹底することから始めてみましょう。 もし、事情があって指示されたことができない場合や、締切が守れなそうな場合には上司に状況を報告し、どうすればいいか相談してください。事前に相談しておけば、同じ「できない」でも、上司はあなたの状況がより理解できるため、受け止め方は大きく異なります。 あなたの仕事が変われば、上司の態度も変わり、人間関係も変化してくるはずです。 3)上司の立場にたって考えてみる 「上司の意図やメッセージを異なって解釈している」「生理的に合わない」「上司の性格に問題がある」といった場合には、上司の立場にたって「どうしてそのような態度をとるのか?」「なぜそのように思うのか?」を考えてみてください。 それでも上司に対して共感も理解もできないかもしれませんが、上司にも感情や考えがあるんだ、と思うと「仕方ないな」と思える部分もあるかもしれません。 特に上司の性格に問題がある場合には、上司自身が問題を抱えていることがほとんどです。上司に対して怒りではなく、「他人に対してこんな態度しかできないなんて、かわいそうな人なんだ」と腹を立てても仕方がないともし思えたら、上司に対する見方も変わってくるのではないでしょうか。 4)仕事と割り切り、プライベートをより充実させる すべての理由に共通する対策として、「仕事は仕事と割り切ること」が挙げられます。そうはいってもなかなか気持ちの整理はつかないものですが、そんなときはぜひ、プライベートに意識を向けて、プライベートを充実させることを考えるようにしましょう。 人間関係に疲れてしまった心を休める休息をしっかりとり、ストレス発散やリフレッシュに時間を使ってください。 プライベートに意識を向けることで、仕事や上司との人間関係の問題が自分の心の中に占める割合を小さくすることができれば、職場でのあなたの態度にも変化が生まれるかもしれません。それがきっかけで、人間関係が改善することもあります。 5)上司の顔をみてできる限り笑顔で挨拶する 挨拶もすべての状況に有効な解決策です。 上司との人間関係がうまくいかず、疲れてしまっているときは、その上司に対して気持ちのよい挨拶をすることは無理難題かもしれません。しかし、そんな時こそ、気持ちのよい挨拶が力を発揮します。 挨拶はたった一言ですが、「相手の存在を認めている」という思いを伝える行為です。 認められていることは誰でも嬉しいものなので、その一言から感情がほぐれていきます。気持ちのよい挨拶でコミュニケーションが始まれば、その後のコミュニケーションも円滑になりやすくなります。 あなたが上司と人間関係がうまくいっていないと感じているならば、上司も多かれ少なかれ、関係がうまくいっていないことに対して気まずい思いをしています。たった一言の「おはようございます」や「おつかれさま」に、その人間関係のしこりをほぐしてくれる力がありますので、ぜひ試してみてください。 4.どうしても仕事を辞めたいときには無理をせずに 上司との人間関係が原因で仕事を辞めたいと思った時には、まずは上記のような改善策をためしてみることが大切です。 しかし、努力しても状況が変わらない、人間関係が改善されないこともあります。特に ・夜あまり眠れなくなった・朝、起きられなくなった・気持ちがふさぎ込むことが多くなった・食欲がなくなった・イライラすることが多くなった など心身に影響が出てきたら、ストレスが限界に近付いているサインです。1つでも当てはまることがあれば、仕事を辞めることを前提に転職の準備を始めましょう。 私たちキャリアコンサルタントは、キャリアプランをつくるお手伝いだけでなく、このような上司との人間関係を改善し、気持ちよく仕事をするためにはどうしたらよいか改善策を考えるサポートも行っています。 もし身近に相談できる人がいない場合には、あなたのストレスを少しでも軽くするために、ぜひ私たちを活用してみませんか。

2020/12/26
転職について
仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント

仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント

「仕事を辞めたい」と思っても、スムーズに退職ができるか、退職交渉でこじれるのではないかと不安で仕事が辞められない…とモヤモヤしていませんか。 退職は確かに言い出しにくいものですが、ポイントを押さえれば円満退職が実現できます。上司とうまくコミュニケーションをとって、気持ちよく退職できるような手順を確認しておきましょう。 1.円満退職をしたいと思ったらまずは下準備 仕事を辞めると決めたら、いきなり上司に退職の意思を伝えるのではなく、円満退職にむけた下準備に取り掛かりましょう。下準備のポイントは以下の2つです。 1)規則で退職までのスケジュールを確認 まずは、就業規則を確認します。就業規則には退職する場合にどれくらい前に退職の意思を伝える必要があるのかが明記されています。多くの会社では1ヶ月前ですが、異なる場合もありますので、自社の就業規則をチェックしてみてください。 就業規則で定められた期日までに上司に伝えれば、規則上は問題はありませんが、円満退職を目指すならば、その期日よりも1~2か月、余裕を持って伝えることをおすすめします。 たとえば1ヶ月前に退職の意思を伝えることが定められている場合には、退職したい期日の2~3ヶ月前(ベストは3ヶ月前)に直属の上司に伝えるようにしましょう。 社員が退職する場合、その抜けたポジションを社内の異動か、社外からの採用で補充する必要があります。その人員調整はすぐにできるものではありません。だからこそ、人員調整を行う余裕がないスケジュールで退職の意向を伝えると、「後任の目途が立たない」「人員の補充が間に合わない」などの本音の理由から、強い引き止めにあいかねません。 民法では2週間前までに労働契約の解約の申入れ(退職届)を提出するように定められていますので、法律的にはそれで問題はないのですが、円満退職を目指すのであれば、上司や人事が自分の後任を調整するために余裕のあるスケジュールを確保できる時期に伝えることが大切です。 2) 円満退職を目指すならば、退職の時期は12月末か3月末に 退職の時期は、可能であれば一般的に退職者が多い年末の12月末か、多くの企業が年度末を迎える3月末退職がおすすめです。 このタイミングで転職を考える人は多いので、会社にとっては ・後任を採用する場合に採用活動が行いやすい・後任を採用しない場合でも、人事異動のタイミングと重なるので、引継ぎの作業を社内・社外ともにスムーズに進めやすい というメリットがあるからです。 但し、辞めるタイミングとしては、仕事やプロジェクトの区切りとなる時がベストなので、その区切りが12月末や3月末に重ならない場合には、仕事やプロジェクトの区切りを優先しましょう。 特にプロジェクトなどは、途中で退職してしまうと引き継ぐ後任も仕事がやりにくい、あるいは後任が補充されないのでプロジェクトメンバーに負担がかかるという事態になります。 退職する際には、自分の都合だけでなく、関係者(会社、上司、自分の仕事を引き継ぐ後任、職場の同僚)の状況も考慮して、相手が最も困らないタイミングで退職するようにすると、円満退職を実現しやすくなると覚えておきましょう。 3)退職後の転職先を決めておく 必ずしも必要な条件ではありませんが、退職後の転職先を決めておくと、円満退職しやすくなります。直属の上司に退職の意思を伝える際に、「すでに転職先が決まっている」(転職先の企業名を伝える必要はありません)ということであれば、「次が決まっているなら仕方がない」と強い引き止めにあいにくくなるからです。 また、自分を待っていてくれる次の企業があると思えば、強い意志を持って退職交渉に臨むこともできます。 反対に、退職後の転職先が決まっていないと、退職後は無職となります。自己都合なので、失業保険を受け取ることができるのは、約3ヶ月後*になることもあり、金銭的な不安定さを上司に指摘・説得されてしまって、スムーズに話が進みにくくなってしまうことも大いに考えられます。 退職したい期日の2~3ヶ月前位には転職先も決められるように、転職活動は計画的に始めておきましょう。 *失業保険は、自己都合の場合、失業保険の基本手当の受給資格が決定した日(=離職日の翌日)から7日間の待期期間に加えて2カ月の給付制限があります。給付制限が終わった後、実際に振り込まれるのは4週間後となりますので、受け取るまでに約3ヶ月かかります。 2.上司に退職の意思を伝えるタイミングと伝え方 退職のスケジュールが決まったら、次は直属の上司に退職の意思を伝えるタイミングと伝え方のポイントをおさえておきましょう。 1)上司が忙しくないタイミングを見計らって 退職の時期が決まったら、退職日の3ヶ月前程度のタイミングで直属の上司に意思を伝えます。 いきなり「退職したい」とその場で伝えるのではなく、「ちょっとお話したいことがあるので、お時間をいただけませんか」と別途面談するアポイントを取ることから始めましょう。 上司が忙しくてなかなか言い出すタイミングがつかめない、リモートワークで会う機会がなかなかないなどの場合は、アポイントだけであればメールで連絡するのでも構いません(但し、退職の意思を伝えるのは、可能な限り口頭で伝えるようにしましょう)。 上司との面談の時間は、上司との関係や上司のタイプによって30分から1時間程度、静かに話せる会議室などを用意して設定してください。 もし直属の上司との関係があまりよくない場合でも、退職の意思は必ず最初に直属の上司に伝えるようにしてください。直属の上司を飛ばして人事や、他部署の上司に伝えてしまうのは、直属の上司にしてはあまりよい状況ではなく、それが円満退職を妨げる要因になってしまうかもしれないからです。 2)退職の強い意志をもって臨む 直属の上司に伝える際には、退職の強い意志を持って臨みましょう。退職の決意が揺るがない雰囲気が伝われば、引き止められにくくなります。 しかし、「●月×日に退職します」と一方的に伝えるのでは、心証が悪くなってしまい、円満退職を目指したい場合にはマイナスになります。強い意志を持ちつつも、「●月×日に退職したいと考えているのですが」と相談口調で伝えるようにしましょう。 また、退職の意思を伝える前に、今までの上司との関係がどのようなものであれ、「今まで本当にお世話になったのですが」と感謝を伝えるようにすると、話がスムーズに進みやすくなります。 3.上司に引き止められない退職理由の2つのポイント 上司との面談が設定できたら、退職理由をどのように上司に伝えるかを考えておきましょう。引き止められないようにするためには、次の2点がとても重要になります。 1)ネガティブな退職理由は避ける 「残業時間が多すぎる」「給与が少なすぎる」「休みが少なくてしんどい」「人間関係がストレスになっている」「仕事が合わない、やりがいを感じられない」 たとえ上記のような理由から、退職を決意したとしても、その理由をそのまま上司に伝えるのは得策ではありません。 ネガティブな退職理由は、 「業務を調整するから」「担当を変えるから」「異動できないか、人事にかけあってみるから」「人間関係は、転職してもその次の職場でよくなるとも限らないよ」 など、上司に引き止められてしまう可能性が高く、またそれに対する反論もしにくくなってしまうからです。また、退職日まで、まだ2~3ヶ月あるタイミングで話をするため、会社への批判や不満を伝えてしまうと、それまでの間、上司との関係が気まずくなってしまう可能性もあります。 本音の退職理由は、心の中にしまっておきましょう。 2)「他にやりたいことがある」と前向きな理由で ではどんな理由なら引き止めに合いにくいかというと、「他にやりたいことがある」という自分のキャリアを考えた、前向きな退職理由です。 なぜその仕事がやりたいのか、今の会社ではそれができないキャリアプランと共にを伝えましょう。 「退職が本人のやりたいことにとってベストな選択なのだ」と上司が思えれば、惜しむ気持ちはあれど、やりたいことに向かって踏み出す一歩を応援してくれるか、「それならば仕方ない」と諦めてくれるでしょう。 4. 上司に引き止められたときの対処法 あなたが職場に欠かせない優秀な人材だった場合、あるいは人手不足で退職されると現場が困る場合、もしくは部下の退職で上司の評価が下がるような評価制度ですと上司は自分の保身のために、強い意志を持って臨んだとしても、あなたを引き止めるかもしれません。 そんなときはどのように対応すればよいか、引き止めのパターン別に対処法を知っておきましょう。 1)「君がいないと困る」と懇願する 「君がいないとみんな困ってしまうよ」「君が頼りなんだ」「今、辞められると、人手が足りなくてみんなに負担がかかってしまうんだ」 まずは、頼りにしていることや、退職が他人に迷惑がかかることを訴え、情や良心に訴えるパターンです。気持ちの優しい方なら、こんなことを言われてしまったら、退職の意思はグラグラと揺らいでしまうかもしれません。 忙しい職場や、人手不足の職場であれば、自分自身もそんなことは言われなくてもわかっているだけに、そこをつかれると胸が痛くなってしまうのも無理はないでしょう。 しかし、職場の人があなたの人生に責任を持ってくれるわけではありません。あなたが職場の他の人に迷惑をかけないようにと配慮して退職を見送ったとしても、あなたが「退職したい」と思った原因を他の人が解決してくれるわけでは決してないのです。 他人の仕事よりも、まずは自分の人生を第一に考える。この原則に立ち戻って、心を強く持ち、退職の意思を通してください。 2)待遇や業務の改善を提示する 「新しい仕事を任せようと思っていたんだ」「昇進(昇格)する予定なんだよ」「業務量は調整するから」 このように待遇や業務の改善を提示されることもあります。引き止めるための提示ですから、上司も考えられる限りの魅力的な提示をするでしょう。 しかし、この甘い言葉には要注意です。その提示内容が、確実に実行される保証はどこにもないからです。今の会社を残ることに決めても、昇進も昇格もしなかった、新しい仕事なんて任されなかったというケースもあります。さらに、一度退職の意向を伝えているので、それがしこりになってしまう可能性もあります。 退職交渉の場での甘い言葉に心を動かされないように、予め上司から言われそうな言葉を想定しておくとよいでしょう。 3)「認めない」と頑なになる、脅す 「退職は認めない」「退職届は受け取らない」「顧客にどれだけ迷惑がかかると思っているんだ」 など、このように頑なになってしまう、脅してくる、あるいは高圧的な態度で話が進まないタイプの上司もいるかもしれません。 日頃接していれば、「うちの上司は、退職なんて話をしたらこじれるだろうな」とは薄々わかるもので、そんなタイプの上司だと退職の意向を伝えるのに気が重くなってしまうでしょう。 しかし、職業選択の自由は憲法22条でも保証されている権利であり、民法627条*からもそのような上司の態度はすべて無効となります。「退職を認めない、理不尽な上司の態度は法律的に無効なのだ」と知っておくことが、高圧的な態度への動揺を最小限に抑える心の準備となります。 *民法627条:当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。 退職の意向は、最初は直属の上司に伝えるのが筋ですが、それで話が進まない場合には、人事部やその上の上司(部長や担当役員など)に退職の意向を伝えると、話がスムーズに進むようになります。 どうしても埒が明かない場合には、最終手段として労働基準監督署に相談することも選択肢にいれて、臨んでみてください。 5.会社と上司に対する感謝の気持ちを忘れずに 「人間関係は鏡」とよく言われます。自分がよく接すれば、相手の対応もよくなり、自分が強くでれば相手の態度も強硬になります。 これは退職交渉でも全く同じことがいえます。 「次にやりたいことがあるから」と本当にポジティブで前向きな理由で退職する人は一握りで、多くの人が現状に何らかの不満をもっているからこそ、退職という大きな決断をします。 本音には現状への不満や批判があったとしても、気持ちのよい円満退職を目指したいならば、ぜひ、退職を決めたその時から、今までお世話になった会社や上司に対する感謝の気持ちを持つようにしてみてください。 「お世話になりました。ありがとうございます」という感謝の気持ちで臨めば、そこにも「鏡の法則」が働きます。上司は退職の意向を知って最初はショックを受けるかもしれませんが、あなたの感謝の気持ちが伝われば、きっとあなたの決断を応援してくれるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボのキャリアコンサルティングでは、それぞれの状況に応じてどのように上司とコミュニケーションをすればよいのか、どんな対策をすればよいのかなど、個別の状況に合わせたより詳細なアドバイスも行っています。ぜひご利用ください。

2020/12/25
人間関係・仕事に対する不安
仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと

仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと

「今の仕事、向いていないし、もう辞めたい…」そんな考えが頻繁に頭をよぎるようになると、この気が重い日々から抜け出すためには、「辞める」以外の選択肢はないように思えてきてしまいます。 しかし、「辞める」前にできることはまだあるかもしれません。「辞める」ことはいつでもできます。ここでは、辞める前に他にできることはないかを確認する3つのポイントを、キャリアコンサルタントがご紹介します。 仕事に「向いていない」と判断した理由は何か? まずは、このモヤモヤした思いの元凶にしっかり向き合ってみましょう。今の仕事が「自分に向いていない」と判断した理由はどこにあるでしょうか。 一般的に「仕事が向いていない」と感じてしまう根本的な原因としては、大きく以下の6つがあげられます。自分はどれに当てはまるのか、冷静に分析してみましょう。 1.仕事内容が面白くない まずは、今の仕事内容が面白くない、興味が持てない、やりがいがないというケースです。これは「業務内容が面白くない」のと、「業務スタイルが向いていない」の2つがあります。 「業務内容が面白くない」は、今扱っている商材やサービス、担当している業務に興味が持てないというような状況です。 ・入社前に聞いていた話(イメージしていた内容)と仕事内容が違った。・数字があまり得意ではないのに、経理や販売管理などを任されている。・営業に実際に配属されたら、決まった商品やサービスを売るだけで工夫や提案の余地がないのでつまらない。・仕事がルーティンワークばかりで同じことの繰り返し。 などの状況です。 「業務の適性が向いていない」は、業務に求められる適性と自分の適性がミスマッチを起こしている状況です。たとえば、 ・自分は本当は人と話したり誰かと協力しながら業務を進めるのが好きなのに、今は一人で黙々と行う事務作業が多い。・人と話すのは得意ではないのに、営業に配属された。 などが当てはまるでしょう。「何か仕事が面白くない」と漠然と感じるその原因について、ぜひ分析してみてください。 2.上司から評価されない、よく注意される 次のケースは、頑張っているのに上司から評価されず、よく注意されるがために、「自分はこの仕事向いていないのかも…」と自信を失ってしまっていることから感じる、「この仕事向いていない」です。 「頑張っているけれども、実は仕事があんまり面白くない」のか、それとも「仕事は好きだけれど、評価されないのが辛い」のか、自分の仕事に対する気持ちに向き合ってみましょう。 3.自分ではがんばっているのに成果がでない また、上司は何も言わなくとも「頑張っているのに成果がでない」ことに対して、「向いていないのかも」と落ち込んでしまうケースもあります。 同僚や後輩が成果を出しているのに、同じように頑張っているはずなのに自分は成果がだせない。仕事は嫌いではないのに、周囲と比べて感じてしまっている不安が気持ちの根底にないか、確認してみましょう。 4.仕事のミスが多い 「2.上司から評価されない、よく注意される」「3.自分ではがんばっているのに成果がでない」にも似ているのが、この「仕事のミスが多い」です。 頑張っているし、きちんとやりたいと思う気持ちはあるのに、仕事でミスを繰り返してしまう。ひょっとしたら、自分はこの仕事に向いていないんじゃないか。 「2」の場合は上司からの評価、「3」の場合は他者との比較が原因で自信を失っているケースですが、これは自分で自分を責める自己嫌悪に陥っているが当てはまるでしょう。 5.職場の雰囲気に合わない 「仕事に向いていないかも」と思ってしまう要因が、実は「仕事内容」ではなくて「職場」にあることもあります。 どんな仕事も、多かれ少なかれ他の同僚や後輩、先輩、上司、関連部署と連携し、コミュニケーションをとりながら進めていくものですが、そのコミュニケーションや職場の雰囲気に感じている違和感が、「この仕事、向いていないかも」と感じる原因になっていることもあります。 人間関係が嫌で辞めるほどではないけれど、なんとなく合わない。なんとなくストレスがたまる。小さな溜まった日々の違和感が、「私はここに向いていないのかも」という思いにつながってはいないか、振り返ってみましょう。 6.他にやりたいことがある 「今の仕事が向いていない」と思う理由が、「他にやりたいことがあるから」という方もいらっしゃるでしょう。 他にやりたいことがあっても、 ・その仕事では収入が不安定で生活が維持できない。・やりたいと思っていても、自分がその仕事に就けるか不安。・やりたいと思っているが、チャンスがない。 など様々な理由から、「本当にやりたい仕事」ではなくて今の仕事をしていると、理想と現実のギャップから、どうしても何かの拍子に「自分にはこの仕事向いていない」という思いが頭をよぎってしまいます。 「本当にやりたいことは、今の仕事じゃないのに」という気持ちは、一度芽生えてしまうとなかなか拭い去るのが難しいでしょう。 仕事を辞めずに改善できる余地はないか? 仕事に「向いていない」と判断した理由が何か見えてきたら、次に考えたいのが「仕事を辞めずに改善できる余地はないか?」です。 転職で今の仕事環境を変えれば、もしかしたら悩みは解消するかもしれません。しかし、新たな悩みに直面する可能性もあります。前述した「仕事が向いていない」と感じる6つの理由によっては、仕事を辞めることなく状況を改善できることもあります。 まずは今の環境のままできることはないか、以下の3つの可能性を探ってみましょう。 1.異動はできないか? 同じ社内でも、担当職務が変われば仕事内容は別のものになりますし、部署が変われば雰囲気は全く異なります。 「1.仕事内容が面白くない」「5.職場の雰囲気に合わない」という理由であれば、異動によって「自分に合う」と思える仕事内容、職場を得られる可能性は高いです。 また「2.上司から評価されない、よく注意される」も、上司との相性がよくないために評価されないこともありますので、この場合も異動によって状況は改善できるでしょう。 社内での異動を希望する場合は、「今の仕事が向いていないから異動したい」ではなく、異動を希望する部署でやりたい仕事や自分がその部署に向いていると思う理由など、ポジティブな理由を伝えることが、異動を叶いやすくするポイントです。 2.同じ部署内で担当を変えてもらえないか? 部署や職務が変わる人事異動は、希望部署に空きがあるか?などの状況も関係してきますので、すぐには希望が叶わないこともあります。 その場合、「1.仕事内容が面白くない」「3.自分ではがんばっているのに成果がでない」「4.仕事のミスが多い」のケースでは、上司に相談し、同じ部署内で担当業務を変えてもらえないか相談してみるのも1つです。 たとえば、同じ営業部であっても、担当する顧客を変えるだけで仕事の仕方が変わる、仕事に必要とされる適性が変わることもよくあります。 担当を変えてもらいたい場合も、異動を希望する時と同じようにポジティブな理由を伝えることが基本です。「マンネリ化してしまったので、新しい領域にチャレンジしたい」など成長意欲をアピールするのもよいでしょう。 もし上司との関係がよければ、率直に「今の仕事が向いていないので担当を変えてもらえないか」と相談してみるのもおすすめです。 3.成果を出せる方法はないか? 「2.上司から評価されない、よく注意される」「3.自分ではがんばっているのに成果がでない」「4.仕事のミスが多い」という状況で、今の仕事が嫌いではないのならば、「成果を出せる方法はないか」「他にいいやり方がないか」に意識を向けてみてはいかがでしょうか。 成果を出している同僚に話を聞いてみたり、先輩や上司に相談したり、社外のセミナーや研修に参加してみたり、と今の仕事で成果をだすための方法がないか探してみましょう。 特におすすめなのは、信頼できる同僚や先輩、あるいは上司などに今の仕事のやり方、直面している課題などを率直に相談し、改善できる点はないか、どうしたらうまくいくか、アドバイスをもらうことです。 自分では「このやり方がベスト」と思って取り組んでいることでも、もっと効果的なやり方、もっと効率的なやり方があるのではないか?という目で業務を見直してみると、意外な発見や、意外な盲点があるかもしれません。 相談し、ちょっとしたノウハウや考え方を知ることで、成果を出せるようになり、仕事に対する思いが変わってくることもあるでしょう。 転職してやりたいことがあるのか? さて、仕事に「向いていない」と感じる原因のうち、「仕事を辞めずに改善できる余地はないか?」の対策では解決できないものが、「6.他にやりたいことがある」です。 また、「6.他にやりたいことがある」以外の原因であっても、仕事を辞めずに改善できる方法を探った結果、結局今の職場では難しそうだという結論に至ることもあるでしょう。 その場合は、最後の手段として次の2つの方法がおすすめです。 1.転職活動を始めてみる 他にやりたい仕事がある場合、もしくは今の職場ではどうも根本的に解決しそうにない場合は、今の仕事をつづけながら転職活動を始めてみましょう。 転職サイトに登録し、スカウトメールを受け取る設定にしておけば、今の自分のキャリアに対してどんな仕事の可能性があるのか、どんな会社が募集をしているのかがわかります。 また、さらに転職エージェントに登録すれば、転職前提でのより詳しい情報収集ができます。転職エージェントのキャリアコンサルタントは、転職サイトだけではわからない詳しい情報(社風や、仕事内容の実態など)も提供してくれるので、より踏み込んだ情報収集ができ、転職の具体的なイメージもできるでしょう。 ここで大切なのは、本当に転職をするかどうかではなく、「転職したら、『仕事に向いていない』は変えられるのか?」を考えることです。 たとえば、「1.仕事内容が面白くない」「6.他にやりたいことがある」というのは、仕事を変えれば解消できるかもしれませんが、 「2.上司から評価されない、よく注意される」「3.自分ではがんばっているのに成果がでない」「4.仕事のミスが多い」「5.職場の雰囲気に合わない」 という人間関係や自分の能力に起因する理由は、転職したからといって新たな職場で悩みが解消できるとは限らないからです。 また、「1.仕事内容が面白くない」という原因も、転職先の仕事内容をよく調べておかないと「聞いていたのと違った」「イメージしていたのと違った」ということになります。 いずれにしても、転職先で本当に今の課題は解決できるのか、今の課題を解決できる企業はあるのか、慎重に情報収集を行う必要があります。 「6.他にやりたいことがある」場合は、求人があるならば、ぜひ応募してチャレンジしてみましょう。「やりたいことがあるのに、それにチャレンジしなかった」という後悔はいつまでも残ってしまいます。 無理かもしれないと自分で思っていても、「難しい」と他人に言われても、叶えられるかもしれません。やってみなければわかりません。 そして希望が叶えば「やりたかったこと」に突き進むことができますし、もし叶わなかったとしても、その後には納得感が得られ、今の仕事に違う気持ちで向き合えるようになるでしょう。 2.キャリアコンサルタントに相談してみる ここまで「仕事に向いていない、辞めたい…」という気持ちを整理するためのポイントを紹介してきましたが、実際の気持ちというものはスッパリと整理できるようなものばかりではないでしょう。だからこそ、 「そもそもなんでこんなに向いていないと思ってしまうのか、よくわからない」「仕事を辞めずに改善できる余地があるのかどうか、わからない」「仕事を辞めずにどうやって改善したらいいのかわからない」「辞めたいけど、次に何がやりたいかというとよくわからない」「辞めたいけど、積極的に転職したいかというと、まだそうでもないので転職エージェントに行くのはためらってしまう」 ということもあるのではないでしょうか。 そんなときに、ぜひ活用していただきたいのが、プロのキャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングサービスです。 このキャリアコンサルティングサービスでは転職を前提としていないからこそ、活用していただくことによって ・仕事に関する現在の状況を整理するサポート・現況への客観的なアドバイス・仕事を辞めたいのか、本当は辞めたくないのか、気持ちを整理するサポート・次のアクションに向けた課題整理のサポート などを得ることができます。 自分にあったキャリア、働き方を見つけるために、一人で考えているだけではどうしていいかわからなくなった時や、身近に相談できる方がいない時にはぜひ活用してみてください。 「仕事に向いていない、辞めたい…」という気持ちのまま毎日を過ごすのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。この状況から抜け出すために、ぜひできそうなことからアクションを起こしてみましょう。

2020/12/23
キャリアコンサルティングの利用法
キャリアを相談したい方へ!転職前提ではないサービスの活用例

キャリアを相談したい方へ!転職前提ではないサービスの活用例

自分のやりたいことは何なのか。自分の強みはどこにあるのか。今のままの仕事を続けてもいいのか。これからどうすればいいのか。 キャリアに対する考え方は、キャリアのステージやライフスタイル、そして環境の変化に合わせて変化します。それに合わせて、新たな悩みや壁に直面することもあるでしょう。 特に、コロナの影響が続く今は、自分のこれからのあり方について考えてしまう方も多いのではないでしょうか。 そんな時にぜひ活用していただきたいのが、キャリア・コンサルティング・ラボのオンライン面談サービスです。そこで今回は、利用者の方から相談の多いケースと、その状況に対しどのようなスタンスで対応させていただいているかをご紹介します。 ケース1.これからどうすればいいか?が漠然としている 今の会社や仕事に特に不満があるわけではないけれど、このままでいいのか漠然とした不安がある。 何がしたいのか、どうしたらいいのか、気にはなるけれども、今の自分の状況にどんな選択肢があるのかわからないし、何がしたいのかもよくわからない。 キャリアに対する思いは人それぞれです。思い描くキャリアを築いていきたい方もいれば、仕事は「昇進には興味なく、ストレスなく働いていければいい」と思う方もいます。 思い描くキャリアがあっても、思い通りにいかなくて「これからどうすればいいのかわからない」という状況に直面することもありますし、環境の変化や年齢を重ねるにつれて「このままでいいのか?でもこれからどうすればいいのか?」とふと考えてしまうことあるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、そのような状況に対し、キャリアコンサルタントが丁寧にヒアリングを行い、今の状況を整理。1人1人の状況に合わせて、具体的なポイントを確認しながら、何を考えていけばよいのかを明確にしていきます。 漠然とした思いに答えを見つけるのはお客様ご自身ですが、答えを見つけるまでの道のりを伴走し、サポートしていきます。 ケース2.今の仕事を辞めたいが、自分の経歴や強みに不安がある 「この仕事(会社)を辞めたい」という退職の意思だけははっきりしていても、いざ転職となると、「自分の経歴で何ができるのか?」「転職活動で何を強みとしてアピールすればよいのか?」という壁に直面して、なかなか行動に移せない。そんな方も多くいます。 「自分にとっては当たり前」と無意識で行っている行動こそが、実は素晴らしい強みということもあるので、自分の強みは自分自身ではなかなか気づきにくいものです。 また、自分自身のキャリアが、客観的にみてどうなのか、今までの経験を生かすとどのような選択肢が考えられるのかということも、一人で考えたり、ネットを検索していたりするだけでは答えが見つかりにくいものです。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、自分の強みを生かした選択肢を見つけたいお客様のキャリアを一緒に棚卸し、プロの視点から客観的に強みや今後の可能性をアドバイス。今後のキャリアプランの設計にお役立ていただけるような、情報提供を行います。 ケース3.転職するか、今の会社にいたほうがいいのかを悩んでいる 「転職すべきか、今の会社にいたほうがいいのか」様々な状況から、この二つの選択肢に思い悩むケースも実は多くあります。 この悩みは、身近な方にも相談しやすい内容なのですが、実は相談する相手によって、「本当に自分にとってベストな選択肢」ではない選択肢を勧められてしまう可能性も大きいテーマでもあります。 たとえば、人は本能的に変化を恐れる生き物ですから、身近な方は「変化を恐れる」という本能が働いて、今の会社にいることを勧めるかもしれません。あるいは、転職情報を収集しようと転職エージェントに相談すれば、「転職すること」をやんわりと勧められるでしょう。 しかし、中立的な立場のキャリア・コンサルティング・ラボならば、お客様の話をじっくりお伺いし、その選択に悩んでいる根本的な原因を見つけられるようナビゲート。 そして、選択を迷わせる根本的な原因を解消するには何がベストなのか、お客様ご自身が本当の気持ちに気づいて納得して決断できるよう、サポートしています。 このようなケースでは、ご利用いただいた後に「自分が何を大事にしたいのか、わかりました」と嬉しいご感想をいただくことも多くあります。 ケース4.今の会社を続けたいが、望まない辞令があった、または期待をかけられている また、社内のコミュニケーションや、上司との関係に悩みや課題があり、キャリア・コンサルティング・ラボをご利用いただく方もいらっしゃいます。 特によくあるのが、「仕事は好きだし、今の会社を続けたいが、会社から望まない辞令があった」「昇進したいわけじゃないのに、リーダーの役割を期待されて困っている」という内容です。 キャリアコンサルタントは、キャリアに関するコミュニケーションのプロでもありますので、このような仕事上のコミュニケーションに関するアドバイスも提供させていただいています。 社内の状況や、上司のタイプや日頃の関係性などを確認しながら、どのようなコミュニケーションをとっていけば、自分にとってベストな状況になるのかを伴走支援。このようなケースでは、リピートでご利用いただきながら、状況を改善していく方もいらっしゃいます。 いかがでしょうか。転職紹介を前提としないキャリアコンサルティングだからこそ、キャリアに関する様々な悩みや課題を相談できるのが、キャリア・コンサルティング・ラボの最大のメリットです。 キャリアについて、「誰に話していいかわからない」と思ったら、ぜひお気軽に私たちに相談してみませんか。

2020/11/27
人間関係・仕事に対する不安
30代だけど何がしたいかわからない…仕事のモヤモヤ脱出法

30代だけど何がしたいかわからない…仕事のモヤモヤ脱出法

社会人になって約10年、30代といえば現場の主戦力として実務を任されている方が多いと思います。 しかし、目の前の業務はそつなくこなせるけれど、「実は仕事で何がしたいのかわからない「これがやりたかった仕事なのかわからない…」とふと思ってしまうことはありませんか? 定年の65歳まで、まだあと30年以上も働くのに(今の30代がシニア世代になるころは、その定年も延長されているかもしれませんが)、このままの仕事で、今の会社で、本当にいいのだろうか。 今後のキャリアについてそんなモヤモヤを感じたら、こう考えてみませんか。 「今が嫌」ではなければ、目の前の仕事に全力を尽くす 仕事で何がしたいのか明確になるのは、とても素晴らしいですが、「これだ!」という仕事をみつけるのも、なにか見つけたことに対して「これが自分のやりたかったことだ」と迷いなく突き進むことも、そんなに簡単ではありません。 「これだ!」と思った道に突き進んだとしても、「これが本当に自分のやりたいことだったのだろうか」と、理想と現実の違いに思い悩むことだってあります。 ですから、世の中、「仕事で何がしたいのか明確で、自分のやりたい道を突き進んでいる人」ばかりではありません。30代になって社会の現実が見えてきたからこそ、「何がしたいのかわからない」とモヤモヤしてしまうことは、わりとよくあることなのです。 いろいろなものが見えてきた分、学生や20代のころの「自分探し」とはちょっと異なりますので、30代になって出会うこのモヤモヤの突破口は、簡単に見つかるわけではありません。 学生時代や20代のころならば、「自分のやりたいことを見つける●つの質問」のようなワークシートで答えがみつかったかもしれませんが、30代の今は、そのようなワークシートを「作業」として埋めることはできても、様々な思いが巡って、「自分で書いた答えにしっくりする」ことはなかなかできないのではないでしょうか。 ではどうすればいいのか。 もし今が、「何がしたいのかわからなくて、モヤモヤしているけれど、今の仕事が嫌ってほどでもない」という状態であれば、まずは、目の前の仕事に全力を尽くしてみることをおすすめします。 今まで以上の目標達成を目指したり、業務改善や新しい工夫の余地を探したり、120%の力を出すつもりで取り組んでみてはいかがでしょうか。 全力で取り組んでみると、今の仕事や会社の面白さややりがいなど、今まで気づかなかった「今の環境の良さ」に気が付くこともあります。反対に全力で取り組むからこそ、「なんとなくこなしてきたけれど、自分には向いていない」「この会社はやっぱり無理」と限界に気づくこともできます。 「何がしたいかわからない」の答えは、「やっぱり、今の仕事が自分に合っている」のか「現状を変えなければならない」のか、どちらなのか。「今」を全力でやってみると、その方向性が見えてくるでしょう。 「今がなんとなく嫌」なら、転職活動をしてみる 一方、「何がしたいかわからないけど、とりあえず今の仕事(会社)は嫌」ということもあるかと思います。 そんなときは、転職活動をしてみましょう。 求人情報をチェックするだけではなく、ぜひ転職サイトに登録したり、転職エージェントに相談したりしてみてください。 今はコロナの影響で残念ながら求人数は減少していますが、アクションを起こし、今までの生活の中では得ていなかった新たな情報を得ることで、考え方が明確になっていくこともあるかもしれません。 今と同じ生活を続けるのではなく、新たな情報や機会に出会う可能性を広げるアクションとして、転職活動を始めてみるのも有効な選択肢といえるでしょう。 様々な場で、様々なテーマで、様々な人の話をきいてみる 「何がしたいのかわからない」の答えは、外部から様々な情報や刺激がきっかけで内省が深まり、見つかることもあります。 その「外部から様々な情報や刺激を得る」手段の1つとして、前段落では転職活動をおすすめしましたが、情報や刺激を得る手段は転職活動だけではありません。 たとえば、今は幸いにもコロナの影響で様々なオンラインイベントやセミナーが開催されおり、無料で参加できるものも多くあります。今までの生活では得られていなかった情報を得るために、興味のある分野や、キャリアに関するセミナー、あるいは生き方に関する講演など、気軽に参加してみるのもいいでしょう。 あるいは、私たちのようなキャリアコンサルタントに、モヤモヤした思いを話してみるのも効果的です。口に出して話すことで自分自身、考えが整理できたり、納得できたりすることは多くあります。 オンライン飲み会で友人に相談するような気軽な気持ちで、モヤモヤ整理のためにぜひ活用してみるのはいかがでしょうか。 「モヤモヤ」の本当の原因をとことん向き合ってみる 今の状況に対して、もし満たされて満足していたら、「仕事で何がしたいかわからない」と感じることはおそらくないと思います。そう感じてしまうのは、どこかに「今の状況では満たされない何か」があるからではないでしょうか。 その「何か」は、たとえば「頑張ってもあまり評価されない」「仕事も生活もマンネリ化している」「なんとなく仕事が面白くない」「職場が嫌というほどではないが、面白くもない」など、なんとなくの不満であり、それを解消するために必要なのは、もしかしたら「仕事で何かしたいかがわかる」ということではなく、別のことかもしれません。 もしそうであれば、モヤモヤから根本的に抜け出すには、「何がしたいのか」ではなくて、違う答えを見つける必要があるでしょう。 キャリアも社会人経験も積み重ねた30代だからこそ、これまでの知見が、「でもなぁ…」「そうはいっても…」と本当の原因を見えなくしていることもあります。 「何がしたいのかわからない」と思った時こそ、「今、自分は本当は何が満たされていないのか?」という問いかけにとことん向き合ってみるのもよいかもしれません。

2020/11/18
その他
「キャリアチェンジしたい」が叶う人と難しい人の違いはここにあった!

「キャリアチェンジしたい」が叶う人と難しい人の違いはここにあった!

今の仕事ではなくて、何か他の仕事にキャリアチェンジしたい。 「もっと他のこともやってみたい」「他にやりたいことがある」「今の仕事が自分に向いていない」「つまらない」など様々な理由から、キャリアチェンジを考えることもあるでしょう。 特に今は、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが浸透し、通勤時間がなくなって時間に余裕ができたり、職場での付き合いが減ったりなどの状況の変化で、冷静に自分の仕事を見つめ直す時間が生まれ、これからのキャリアや働き方を改めて考えている人も増えているのではないでしょうか。 新たな分野に挑戦するキャリアチェンジは、スムーズに叶うこともあれば、かなり厳しい状況になることもあります。そこで今回は、「キャリアチェンジしたい」という希望が叶う人と難しい人の違いはどこにあるのかを整理したいと思います。 キャリアチェンジが叶うのか、難しいのかそれを判断する3つのポイント キャリアチェンジが叶うか、難しいのか。それは次の3つのポイントが「キャリアチェンジの難易度」を考える目安となります。キャリアチェンジしたいと思ったら、まずはこの3つの問いかけで自分の希望が叶いやすい状況なのか、それとも厳しいのか、客観的に捉えてみましょう。 同じ職種×異業界、違う職種×同業界、違う職種×異業界キャリアチェンジしたいのはどこ? キャリアチェンジと一言で言っても、「職種」を変える場合と「業界」を変える場合と、両方を変える場合の3つのパターンがあります。 今考えているキャリアチェンジはどれに当てはまるでしょうか。 ①同じ職種×異業界へのキャリアチェンジ 「今まで人材業界の営業をやっていたけど、今度はMRになりたい」「システムエンジニアだったけど、社内システム部に行きたい」など、「今までの職種の経験をほぼ生かして、異なる業界に転職する」というのがこのパターンです。 今までの職種の経験が活かせるため、このパターンのキャリアチェンジは求人さえあれば、叶う可能性は極めて高いでしょう。 ②違う職種×異業界へのキャリアチェンジ 「今まで営業をやっていたけれど、マーケティングなどの企画職がやりたい」「営業だったけれど人事になりたい」「総務だったけれど、営業になりたい」など、「今までとは違う職種」へのキャリアチェンジを希望する場合、一般的に難易度は高くなります。 しかし、「営業職」や「システムエンジニア」など時期によっては大量採用を行うことがある職種へのキャリアチェンジであれば、採用枠が大きいため比較的キャリアチェンジは容易になります。 特に20代で、このような大量採用を行う職種へのキャリアチェンジであれば、その希望が叶う確率は高いといえます。 一方で、「人事」「総務」「経理」などの事務系スペシャリスト職種や、「マーケティング」「事業企画」などの企画職は、そもそも企業でもその部署の人数は営業やエンジニアなどに比べれば少なく、求人募集があっても1名であることがほとんどです。 その極めて少ない募集枠を他の経験者の転職希望者と争うことになるため、必然的にキャリアチェンジを叶えるのは厳しくなるでしょう。 ③違う職種×同業界へのキャリアチェンジ 最後に、「この業界は好きだけど、職種を変えたい」というケースです。これも基本的には②と同じ状況なのですが、「同業界」ということでさらに厳しさが増すケースと、逆にいくらか厳しさが緩和するケースがあります。 それは企業側が「同業界の競合他社からの転職はちょっと…」と難色を示す場合と、「同業界だから、業界のことがわかっていていいだろう」とプラスに捉える場合があるからです。 また、その判断も含めて、同業界からの転職は、次の項目でも紹介する「転職理由」が大きく左右するといえるでしょう。 2.ポジティブで客観的に納得できる転職理由はある? 転職でキャリアチェンジしたいときに重要なのが、その転職理由です。 「今の職種が嫌だから」「自分に向いていないから」「マンネリになってきたから」「ちょっと違うこともチャレンジしてみたいから」 キャリアチェンジしたい本音はこのような理由でもよいのですが、転職理由としては通用しないので、ポジティブで客観的に納得できるような転職理由が必要です。 もちろん、本音の転職理由も「〇〇がやりたいから」というポジティブな理由であるならば問題ありませんが、それに客観的な納得性があるかがポイントになります。 たとえば、「営業職だったけれど、今度はお客様ではなくて社員のために働く総務をやりたい」と希望していたとしましょう。 その場合には、 ・なぜお客様ではなくて、社員なのか。・なぜ他の仕事ではなくて総務なのか。・今までの経験のなかで、自分に総務の適性があるといえるスキルは何か。・今までの経験を生かして、どんな総務になることができるのか。それは「未経験であること」をどれくらいカバーできるのか。・キャリアチェンジ後のキャリアをどのように考えているのか。 などについて、相手が納得できるような答えを用意しておく必要があります。 キャリアチェンジする際の転職では、「なるほど、だからキャリアチェンジしたいのね」と企業に納得し共感してもらえるだけの理由と思いがあれば、他の経験者の応募者と比較検討した際にも経験不足だからといって見劣りせず、「経験はないけれど、やる気はあるし、しっかり考えているようだから、任せてみよう」と判断してもらえることもあります。 キャリアチェンジしたいと思ったら、ポジティブで客観的な転職理由を整理することができるか、考えてみましょう。 3.求人はある? どんなに「キャリアチェンジしたい」と思っていても、企業がその職種を採用したいと思っていなければキャリアチェンジは叶いません。 キャリアチェンジをしたいと思ったら、その職種はそもそも未経験OKの中途採用をしている職種なのかどうか、転職サイトで確認してみましょう。 今は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、求人が減少傾向にあるので、すぐには見つからないかもしれませんが、「求人チェック」を早めに始めて、定期的に確認しておくとよいでしょう。 未経験からのキャリアチェンジの転職の際は、年収にはこだわりすぎないことが大原則です。低すぎるのも問題ですが、基本的には未経験からのチャレンジとなりますので、年収は下がっても仕方ないと捉え、仕事内容に興味が持てるものがあればぜひ積極的に応募してみてください。 ただし、景気にもよりますが、1年くらいチェックをしてみて「これだ!」という求人が出てこない場合には、そのキャリアチェンジはそもそも難しい可能性があります。その場合は、キャリアチェンジすることを見直す必要があるかもしれません。 いかがでしたでしょうか。 キャリアチェンジは状況をとらえ、きちんと考えが整理できれば叶う しかし、一人でいろいろと考えていてもなかなか前に進めないこともあります。そんな時は、ぜひキャリアコンサルタントを活用してみてください。オンラインで、ご都合に合わせ、プロのアドバイスや情報提供で、キャリアチェンジのための考えを整理するサポートをさせていただきます。

2020/10/26
人間関係・仕事に対する不安
自分らしい働き方とは?答えが見つからない人に伝えたい3つのこと

自分らしい働き方とは?答えが見つからない人に伝えたい3つのこと

新型コロナウイルス感染症の影響で、私たちの働き方も大きく変わりました。テレワークやワーケーションなど新しい働き方が広がり、今までなんとなく続けていた「日常」が「日常」ではなくなってしまった人も多いと思います。 テレワークで通勤時間がなくなり、つきあいで行っていた外食も減ったり…と今までにない時間ができると、「これからどうしよう…」と自分らしい働き方、生き方についてふと考えてしまうことはありませんか。 「自分らしい働き方」を探すために、自分自身へどんな問いかけをしたらよいのかを紹介してくれるサイトもあります。しかし、その質問に全部答えて、それで答えが見つかるほど、単純な話ではないのが現実です。 「自分らしい働き方をしたい。でもそれってどういうことなんだろう?」と答えがみつからなくなってしまったら、こんなふうに考えてみませんか。 「自分らしい働き方」がすぐに見つからなくても大丈夫 「自分らしい働き方」なんて聞くと、こんなイメージを持ってしまってはいませんか ・自分の好きなことをして、フリーランスで働く。・自分の強みをいかして、やりたいことをやる。・時間や組織に縛られないで働く。 もちろん、本当にそのような働き方を希望している方もいらっしゃると思いますが、「好きなことをして働くこと」だけを目指す必要はありません。 なぜなら、「好きなことをややりたいことをして働くこと」を目指す場合、その「好きなこと」や「やりたいこと」を見つける必要があります。実はこれが意外にやっかいで、そう簡単ではないことも多いからです。 となると、「好きなこと」「やりたいこと」を探すまでの時間が「見つけたいものが見つからない」というモヤモヤした時間になってしまいます。いつ見つかるかわからないのに、それまでの時間をモヤモヤして過ごすのはとてももったいないことだと思いませんか。 今の働き方の100%を自分らしい働き方にできる機会や出会いに恵まれたなら、シフトチェンジすればよいのですが、そうでないなら、いきなり「働き方の100%を自分らしく」することを目指さなくてもいいのです。 身の回りから、ちょっとしたことから、気づいたことから、「自分らしい働き方」をつくっていきましょう。 「Be=どうありたいか」を小さなことから実現していきましょう そこで、身の回りの小さな「自分らしい働き方」を見つけるヒントとして、キャリア理論ではありませんが、「Be Do Haveの法則」という考え方をご紹介します。 ・Be=あり方・Do=行動・Have=所有物、結果 を示すのですが、日本人の行動・思考パターンとして「Be=あり方」を最後に持ってきてしまうことがよくあります。例えばこんな感じです。 ・一生懸命仕事をして(Do)・お金を稼ぎ、好きなものが買えれば(Have)・幸せになる(Be) または ・お金があれば(Have)・好きなことができて(Do)・幸せになる(Be) という考え方もよくあります。でもこの考え方では、自分が心地よい状態になるのはいつも最後で、DoやHaveの前提条件が叶わなければ、なかなか心地よい状態にたどり着けないことになってしまいます。 キャリアプランでも同じです。 ・好きな仕事ができれば(Do)・やりがいや充実感が手に入り(Have)・自分らしく働けて幸せになれる(Be) という思考になってしまうと、前段落で述べたように「好きな仕事ができるまで」のプロセスがハッピーでなくなってしまいます。 そこで、まずは「Be=あり方、自分らしい働き方、心地よいあり方はどういう状態か」を考えて、それを小さなことから実現し、「小さなことから自分らしい働き方」に少しずつ変えていきませんか。 それは、「自分が心地よい」「楽しい」と思えることなら、業務内容に直結していなくても構いません。たとえば、 ・毎日7時間はしっかり眠りたい。・朝、ゆっくりコーヒーを飲んでから仕事をしたい。・毎日気分によって好きな場所で仕事をしたいから、テレワークを続けたい・職場で雑談をするのが好きで、実はテレワークには向いていなかったから、出社する仕事がしたい。・仕事が終わったら何か運動をして軽く汗を流したい。・ずっとやりたかった〇〇を始める時間が欲しい。・ちゃんと自炊したい。 などなど、何でもよいので「自分が好きな、気持ちよい時間が過ごせる行動」をあげてみましょう。そして、できることから早速今日からやってみてください。 それを1つ1つを実現していくほど、今の自分の働き方が「自分らしい働き方」に変わっていきます。 「自分らしい行動」が積み重なった毎日は、好きなことを見つける途中過程であっても、きっと心地よいのではないでしょうか。 毎日が気持ちよく迎えられたら、それが「自分らしい働き方」 華々しくキャリアアップしていく友人知人に、複雑な思いがしてしまうこともあるかもしれません。 SNSで自分の好きなことややりたいことを仕事にし、その素晴らしさやノウハウを語る人たちの投稿やコラムを見つけ、それに焦ってしまうようなこともあるかもしれません。 でも「自分らしい働き方」は人それぞれ。100人いれば100通りの「自分らしい働き方」があります。 自分が求めている「自分らしい働き方」は、どこか遠いところにあるのではなく、少し考え方を変えれば今の仕事でも実現できるものかもしれません。 自分の好きなことややりたいことが今わからなかったとしても、毎日のなかで自分の心地よい時間が増え、毎朝気持ちよく迎えることができたならば、それが「自分らしい働き方」ができているということです。 難しく考えすぎず、「小さな心地よいこと」を日常に取り入れていくことから、実践してみましょう。

2020/10/17
人間関係・仕事に対する不安
キャリアの先が見えない不安な人に伝えたいキャリアコンサルタントの本音

キャリアの先が見えない不安な人に伝えたいキャリアコンサルタントの本音

新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2020/09/29
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
今の仕事の将来に不安を感じたら、知っておきたい3つのこと

今の仕事の将来に不安を感じたら、知っておきたい3つのこと

新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。

2020/09/01
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人間関係・仕事に対する不安
やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動

やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動

新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。

2017/05/30
人間関係・仕事に対する不安
入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。

2021/03/23
転職について
仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。

2019/09/26
人間関係・仕事に対する不安
仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法

仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法

新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。

2023/11/09
人間関係・仕事に対する不安
仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。

2015/12/23
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ライフイベントに応じた女性の働き方5選!今からやっておくべきこと

ライフイベントに応じた女性の働き方5選!今からやっておくべきこと

ライフイベントは男女問わず起きるものですが、女性は特にライフイベントにキャリアを左右されがち。 「ライフイベントを経てもキャリアを諦めたくない」「将来のライフイベントに備えて、今からできることはある?」 このように考えている女性に向けて本記事では、ライフイベントに合わせた働き方や、働き方を実現させるときに大切なポイントを解説します。ライフイベントが起きる前からやっておきたい働き方についても触れるので、ぜひ参考にしてください。   ライフイベントとキャリアは両立できる 生きていると、さまざまな場面で人生の節目となる出来事、いわゆるライフイベントが発生します。ライフイベントが起きるとこれまでの日常が大きく変わり、今までと同じ働き方を続けるのが難しくなることもあるでしょう。 もちろん、ライフイベントをきっかけに私生活を優先し、キャリアを絶つという選択も間違いではありません。しかし、少しでも「ライフイベントとキャリアを両立したい」と思うのなら、キャリアを諦めるのはもったいないです。 近年企業は、人材不足を予防する観点から働く女性の支援に力を注ぐ傾向があり、ライフイベントとキャリアの両立に向けた、さまざまな取り組みを打ち出しています。女性でも、ライフイベントと向き合いながら働き続けることが可能なので、理想のキャリアプランを明確にしながら多様な働き方に目を向けてみましょう。   女性の働き方に影響しやすいライフイベント 女性には、働き方に特に影響を与えやすい「4大ライフイベント」があるといわれています。キャリアを左右する4大ライフイベントとはどんなイベントなのか、チェックしていきましょう。   結婚 今は共働き夫婦も多いものの、結婚を機に働き方を変える女性もまだまだ少なくありません。 たとえば、遠距離恋愛をしていて結婚する場合は、夫または妻のどちらかが長距離の引っ越しをする必要があり、今の会社で働き続けるのは困難です。この他、夫の転勤についていく、夫から家庭に入ってほしいと頼まれるといったケースも多く、今まで通りの働き方ができなくなる可能性があります。   妊娠出産 妊娠出産は女性にしかできないものだからこそ、女性のキャリアに大きく影響しやすいです。 妊娠中はつわりや体調の変化で思うように働けなくなりやすい他、出産直前や直後は産休を取ることが義務付けられているため働けません。また、妊娠出産でキャリアに空白ができることや「出産後、ちゃんと仕事に戻れるだろうか」ということを不安に感じて、自ら退職を選ぶ女性も多いです。   子育て 子育ては夫婦二人で行うのが本来の形ですし、男性が育児に協力するようになりつつありますが、日本には今もなお「母親が主体となって行うもの」という風潮があり、子育ての負担は女性のほうが大きくなりやすいです。 本当は今の仕事を続けたいのに、子育てのために仕方なく会社を辞めたり、職業や働き方を変えたりする女性も多いでしょう。また、子どもは体調を崩しやすいので、子育てしながら働くとなると看病を理由に欠勤・早退せざるを得ないことも多く、このとき感じる心苦しさが原因でキャリアを諦める女性もいます。   介護 自分の両親や祖父母、義理の両親などの介護も、働き方に影響しやすいライフイベントです。 介護サービスを利用することもできますが、自分が働いている間ずっとサービスを使うとなると費用がかさみます。また、お世話するほどに成長して手がかからなくなる子どもと違って介護は終わりが見えにくく、精神的負担になりやすい点もキャリアとの両立が難しい理由でしょう。   ライフイベントの発生に備えて、今すぐできる働き方 ライフイベントは、今はまだ何も起きていなくても、いつか必ず直面するときがくるでしょう。そんなときでも難なく対応できるように、今のうちから取り組める3つのポイントを解説します。   タイムマネジメントしながら働く ライフイベントとキャリアを両立させるとき、最も障害となりやすいのは「時間」です。1日は誰しもに等しく24時間ですが、私生活と仕事を両立するとなると、その24時間をうまく使わなくてはいけません。 よって、今のうちからタイムマネジメント能力を身につけておくのがおすすめ。 限られた時間の中で生産性を上げられれば、ライフイベントが発生して今より多忙になっても、オーバーワークにならずに仕事を続けられます。また、効率的に作業できる人材だと会社から認知されることで、ライフイベント発生時に時短勤務やフレックス制が認められやすくなるでしょう。 締め切りがない業務でもあえて「〇時間以内に終わらせる」と自分の中で制約を設け、速く正確な仕事ができるよう意識してみてください。   「条件が違っても再現できる仕事」を目指す たとえば、会社という条件下でしか成果を出せない人だと、会社が変わる転職や労働条件が変わるリモートワークなどをするのは難しいです。しかし、働く場所や環境が違っても同じ成果が出せるのであれば、ライフイベントに合わせた転職や、今とは違う働き方がしやすくなるでしょう。 よって、仕事を行う際は「この仕事を違う条件で再現するにはどうすればいいだろう?」と考えることも大切。 一人で仕事をこなせるスキルを身につけるのはもちろん、環境を整えるための知識も養ってください。   あらゆる仕事に挑戦する 今のうちからあらゆる仕事に挑戦しておくことも、ライフイベントに対する備えの一つです。他部署の仕事を手伝ったり、社内の新規プロジェクトに参加したりするだけでも、仕事の経験値は高まっていきます。 今後、ライフイベントに応じて働き方を変えることになり、全く未経験の業種に転職する可能性もゼロではありません。そんなとき、仕事に対する経験値が多いと業務内容を具体的にイメージでき、自分に合う・合わないの判断も正確にできるでしょう。   ライフイベントとキャリアを両立させる働き方5選 ここからは、ライフイベントと両立させやすい5つの働き方を紹介します。どれくらい仕事に時間を割けるか、どんな働き方がしたいかによって、適切な働き方は異なるものです。 ぜひ、自分に合う働き方を探してみてください。   時短勤務やフレックス制 簡単にいうと、時短勤務とは1日の労働時間を短縮させる働き方、フレックス制は始業・終業の時間を自分で決められる働き方です。 これらの働き方は、出退勤時刻が決まっているフルタイム勤務よりも時間にしばられないところが魅力。また、正社員という雇用形態のままこれら制度を利用することが可能なため、正社員の待遇を受けられる点もメリットといえます。 ただし時短勤務に関しては、ゆくゆくはフルタイムに戻すことを前提にしている企業が大半なので、利用時は期間をよく確認しましょう。   リモートワーク リモートワークは、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、会社以外の場所で仕事をする働き方です。 毎日会社に出社する必要がなく、通勤時間がかからないぶん時間的ゆとりが生まれます。また、自宅で仕事をすれば、子どもや要介護者のお世話をしながら働くことも可能となり、ライフイベントとも両立しやすいです。 場所を選ばず働けるので、夫の転勤で引っ越しをすることになっても無理なく仕事を続けられるでしょう。   パートや派遣 パートや派遣は、ライフイベントやプライベートを優先しつつ、無理なく働きたいという人に多い働き方です。 シフト勤務が一般的で、自分の空いている曜日や時間帯を活かして働けます。働く日数や時間を自分で調節できるため、夫の扶養内で働きたいと考えている人にもおすすめです。 また、子育て中の人や家族の介護をしながら働いている従業員が少なくないため、ライフイベントに関する企業の理解度が高いところも嬉しいポイントでしょう。   個人事業主 個人事業主とは、企業に属さず、個人で事業を営む働き方です。 所属する会社がないのですから守るべき会社のルールも存在せず、月に何日働くか、1日何時間働くか、どの時間帯に働くかなどは全て自由。ライフイベントや家庭の都合に合わせて仕事量や労働時間を調節できるため、数ある働き方の中でも自由度の高さはピカイチといえます。 ただし、自由度が高いぶん自己管理は必須ですし、確定申告や税金の支払いも自分で行わなくてはいけません。   選択子なしや専業主夫でバリバリ働くことも可能 ライフイベントと仕事を両立するには、女性が労働時間を短縮させたり勤務時間を変えたりするしかないと考えている人もいるのではないでしょうか。 しかし、自分たちの意思で子どもを持たない「選択子なし」や、夫が家事・子育ての大半を担う「専業主夫」などを選択すれば、女性が精力的に働くことも可能です。 現代は働き方だけでなく、子どもの有無や夫婦のあり方の価値観も多様化しています。そのため、あらゆる多様な価値観をうまく取り入れて、ライフイベントとキャリアを両立させる女性も少なくありません。   ライフイベントに応じた働き方をするときに大切なポイント ライフイベントと女性のキャリアを両立させるのは、簡単なことではありません。ライフイベントに応じた働き方をするときに大切にしてほしいポイントをまとめたので、よければ心に留めておいてください。   自分の理想を明確にする ライフイベントに合わせた働き方を実現するためには、「どんな働き方や暮らしが自分の理想なのか」、つまり理想のライフワークバランスを前もって明確にしておく必要があります。 自分にとっての理想が決まっていなければ、どんな働き方をするべきなのかも判断できません。 新しい働き方や人気の働き方が、必ずしも自分の理想とマッチするとは限らないため、これから起きる可能性があるライフイベントを具体的にイメージし、どんな働き方なら気持ちよく仕事ができるかを考えてみましょう。   家族とよく話し合う ライフイベントと仕事を両立させるには、家族の理解・協力が不可欠です。そのため「これが理想の働き方だから!」と自分の希望ばかり優先させず、前もって夫や子どもと話し合い、家族の意見もしっかり聞きましょう。 あなたの理想を聞いて、家族内に誰か一人でも反対する人がいるのであれば、強行突破で行動するのはおすすめできません。だからといって単にあなたが我慢するべきというわけでもなく、お互いに納得できるまで話し合いを続けることが大切です。   家事・育児・介護を一人で背負わない 働きながら家事や育児、介護などを一手に担うと、自分の時間がほとんど取れません。そうすれば心身の休息が十分に取れず、「やっぱりキャリアを諦めたほうがいいのかも…」という考えに陥りやすくなります。 妊娠・出産は女性にしかできませんが、家事・育児・介護はパートナーと協力してできることです。何もかもを自分一人で背負おうとせず、分担できることはパートナーに協力をお願いしてください。 また、時には民間のベビーシッターや介護サービスなど、外部の力を借りてもいいでしょう。   迷ったときは一人で悩まない ライフイベントや働き方に関する問題は、人生を大きく左右する事柄だからこそ簡単には答えが出せず、悩みが大きくなりがち。ですが、一人きりで悩みや迷いを抱えるとどうしても視野が狭くなり、マイナス思考になりやすいので注意しましょう。 悩んだときは、パートナーや会社の上司、友人など、信頼できる人に悩みを打ち明けてください。 また、身近な人に相談しにくい場合や効率的に問題を解決させたいときは、キャリアコンサルタントと話してみるのもおすすめです。 キャリアコンサルタントは、ライフイベントと女性のキャリア形成についても豊富な知識を有しています。確かな知識と経験で、あなたに合った働き方を一緒に考えてくれるため、悩みから抜け出すヒントが見つかるはずです。   働き方を工夫して、ライフイベントをうまく乗り切ろう 女性のライフイベントは生活に大きな変化をもたらし、働き方にも影響を与えやすいです。 しかし今の時代は、行政・企業ともに「働く女性の支援」に積極的であり、新しい働き方や制度が続々登場しています。 「女性だから」「結婚して子どもがいるから」「介護をしないといけないから」 このようなことを理由に、キャリアを諦める必要はどこにもありません。 働き方を工夫する、制度を利用するなどすれば、性別問わずライフイベントとキャリアを両立できるので、この機会に一度自分に合った働き方を考えてみましょう。

2024/04/23
働き方
ワークライフバランスの取れた働き方がしたい男性必見!個人でできる取り組み

ワークライフバランスの取れた働き方がしたい男性必見!個人でできる取り組み

少し前まで日本には「男は仕事、女は家庭」という考え方が根付いており、この影響を受けて今でも「男性は仕事に生きるもの」と考える人がいます。しかし、生きるうえで仕事はもちろん重要であるものの、私生活だって大切ですよね。 ワークライフバランスは、働く人全てが実現すべきものであり「男性だけ」「女性だけ」「既婚者だけ」のような特定のカテゴリーの人だけの問題ではありません。 この記事では「男性のワークライフバランス」にスポットを当てて、ワークライフバランスを実現しやすい企業の特徴や、個人でできる取り組みなどについて徹底解説します。 ワークライフバランスとは? ワークライフバランスというと「仕事を減らしてプライベートを優先させること」「仕事とプライベートの時間をきっちり半分に分けること」など、誤解した解釈も多いです。 しかし、正確には「仕事と私生活との両立・調和」という意味であり、双方を両立させて相乗効果を生み出すことを目的としています。 なお、内閣府が策定した「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」によると、ワークライフバランスが実現した社会の定義は以下の通りです。 「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章 また、近年ではワークライフバランスをさらに進化させた「ワークライフインテグレーション」「ワークライフマネジメント」「ワークインライフ」という考え方も生まれています。 ワークライフバランスの取れた働き方をするメリット・デメリット ワークライフバランスの取れた働き方には多くのメリットがある一方で、問題点やデメリットも存在します。メリット・デメリットの詳細をチェックしていきましょう。 ワークライフバランスの取れた働き方をするメリット ワークライフバランスを実現させるメリットは、主に以下の通りです。 モチベーションや生産性アップ 仕事が長続きする 健康的な生活が送れる 仕事以外でもスキルや人脈を確保できる 人生の幸福度が上がる ワークライフバランスが整うと労働意欲が低下しにくく、モチベーションを維持しやすいぶん生産性が高まります。仕事が忙しくて寝不足…なんて事態も起こりにくいので、心身ともに健康的でいられるでしょう。プライベートの時間を使ってスキルや知識、人脈を身につけることもでき、それらが仕事の成果に繋がる場合もあります。 また、仕事だけに没頭していると「労働で得られる幸福感」しか味わえませんが、仕事と私生活が充実すると「双方から得られる幸福感」を体験でき、人生そのものの幸福度も上がるはずです。   ワークライフバランスの問題点やデメリット 多くのメリットがあるものの、ワークライフバランスには以下のような課題やデメリットもあります。 企業にとって導入ハードルが高い 生産性が下がることがある 給料が減る可能性がある ワークライフバランスを実現させるためには、これまでの企業体制やルールをガラリと変えなくてはいけないことも多く、企業にとって容易ではありません。そのため、ワークライフバランスという言葉の普及率とは裏腹に、実際の導入率はそこまで高くないのが実情です。 また、いくらワークライフバランスを取るためといっても、むやみに労働時間を減少させれば人手不足や生産性の低下を招きます。仕事にパワーを全振りしない分、給料が下がるリスクがある点も、ワークライフバランスのデメリットといえるでしょう。   ワークライフバランスを実現させる主な取り組み 近年は、ワークライフバランスの取れた働き方を実現させようと、制度や取り組みを強化する企業が増えています。ここからは、ワークライフバランスの主な取り組み事例を紹介するので、自分が働く会社との比較や理想のバランスを考える際に役立ててください。   休暇・休業に関する取り組み ワークライフバランスには、休暇が取りやすく、やむを得ず休業しても復職しやすい環境が不可欠です。そのため年間休日数を増やすだけでなく、「有給休暇」や「育児休暇」「介護休業」などを取りやすくしたり、休業後の復職支援制度を整えたりする企業が増えてきました。 また「産前産後休業」を取れるのは女性だけですが、男性向けに「配偶者出産休暇」を設けるケースもあります。 休暇・休業の取り組みが充実すればプライベートの時間が増え、私生活も充実するはずです。   労働時間に関する取り組み かつては長時間労働を美徳とする風潮がありましたが、ワークライフバランスが求められている現代では労働時間の見直しも重要視されています。 今は「定時退社」を基本とする企業も珍しくありませんし、残業ありきの企業でも「ノー残業デー」に取り組むケースが多いです。さらに「フレックスタイム制」や「時短勤務」などの制度を導入して、柔軟な働き方ができる企業もあります。 働く時間の融通が利けば、男性でも育児や家事、趣味の活動に参加しやすくなり、家族や自分の時間を大切にできるでしょう。   労働場所に関する取り組み 労働場所に関する取り組みとして有名なのは、「在宅勤務」や「テレワーク・リモートワーク」でしょう。これらは働く場所にとらわれず就業できるので、地方で自然豊かな場所で働いたり、地元で家族の介護をしながら都市部の企業で働いたりすることも可能となり、仕事と私生活のバランスが維持しやすいです。 場合によっては通勤せずに働けるため、通勤時間がかからないぶん時間的ゆとりが生まれたり、通勤ラッシュを避けることでストレスが軽減したりします。 また、他にも休暇を過ごしながら働く「ワーケーション」、本社から離れた小規模オフィスで働く「サテライトオフィス」など、労働場所に関する取り組みは豊富です。   その他の取り組み ワークライフバランス実現に向けた取り組みは、まだあまり普及していないものや大々的にスポットを浴びていないものなどもあります。たとえば「定年退職した労働者の再雇用制度」や「労働環境改善に向けた窓口の設置」なども、ワークライフバランスを目標とした取り組みの一つです。 一見、ワークライフバランスに向けた取り組みをしていないように見える企業も、実は会社独自の取り組みを実施していることがあります。 「自分の会社はワークライフバランスを重視していないんじゃ…」と不安になった際は、一度会社独自の制度や取り組みにも目を向けてみましょう。   ワークライフバランスが叶う企業の特徴 個人でできることもありますが、ワークライフバランスの取れた働き方の実現には、企業が大きなカギを握っています。ここからは、ワークライフバランスを取りやすい企業に共通する特徴を解説していきましょう。 特徴を知っておけば、ワークライフバランス実現のために転職することになった際にも、企業選びに迷いにくくなるはずです。   働き方の選択肢が豊富 働き方の選択肢が豊富な企業は、さまざまなライフスタイルの人にマッチする企業です。 たとえば、在宅勤務できる会社であってもそれしか働き方がない場合、いつかライフスタイルが変わったときに働き方が合わなくなる可能性があります。しかし「在宅勤務・オフィス勤務・時短勤務から選択可」のような会社であれば、ライフスタイルが変わっても柔軟に働き方を変えられ、結果的に長く働けるでしょう。 働き方の種類が豊富な企業は、考え方も柔軟なケースが多いです。よって、もしも選択肢の中に自分の希望の働き方がなくても、希望を伝えたり交渉したりすれば導入してもらえる場合があります。   プライベートに関する福利厚生が充実している 近年は、会社独自で社員のプライベートを増やす試みをする企業も多いです。たとえば「誕生日休暇」「リフレッシュ休暇」のような特別休暇があったり、残業を失くすための取り組みをしたりしている企業は、ワークライフバランスへの関心が高い企業といえるでしょう。 このような企業は、社員に「仕事以外の時間も大切にしてほしい」と思っており、プライベートに関する福利厚生を充実させる傾向があります。 転職するときはもちろん、自分の会社の福利厚生についてよく知らないという人も少なくないため、福利厚生は定期的にチェックしましょう。   年齢性別問わず、さまざまな社員が働いている 企業によっては「30代が多い」「女性または男性中心の職場」といったように、特定の年代・性別の社員が集中していることがあります。しかしこのような特徴を持つ企業で働くと、年齢を重ねると働きにくく感じたり、一方の性別のみ優遇するような取り組みが登場したりすることも珍しくありません。 そのため、企業のワークライフバランスを判断する際は、働く社員の年齢層や男女比もチェックしましょう。男女比にあまり偏りがなく、幅広い年代の社員がいる企業のほうが「多くの人にマッチするワークライフバランス」を実現している可能性が高く、仕事が長続きしやすいです。   ワークライフバランス実現のために個人でできる取り組み 真のワークライフバランスとは「企業」と「個人」の取り組み、両方が揃って初めて実現するものです。よって、企業が労働環境を整えてくれることをただ待つだけではいけません。個人でもできる取り組みや考えられることがあるので、自分にできることから挑戦してみましょう。   仕事の効率を上げる どれだけ企業がワークライフバランスに関する取り組みを実施しても、のんびり働いていては終わる仕事も終わりませんよね。そのため、自らも作業効率を考え、サクサクと仕事をこなすことが大切です。 仕事の効率が上がれば、残業や休日出勤も減らせます。そうすれば、自然と自分の時間を増やすことができ、今と同じ働き方をしながらもワークライフバランスが整うでしょう。   会社の制度や勤務形態を見直す 今の会社の制度を確認し、ワークライフバランスが取れた働き方をするのに活かせるものはないかチェックしてみましょう。ワークライフバランスに関する制度はまだまだ制定途中なので、入社時にはなかった制度が気づかないうちに導入されているケースもあります。 また、複数の勤務形態がある企業で働いている場合は、勤務形態の見直しを行うことも有効です。たとえば、正社員からアルバイトに勤務形態を変更すれば、今よりも働く日数や時間の調整がしやすくなります。 ただし、勤務形態を変えると給料にも変化が起こるので、実行する際は事前によく検討しましょう。   会社と交渉する 自分が働きやすいと感じる制度や取り組みが会社にない場合は、会社に直接交渉を持ちかけるのも一つの手です。 その際は「妻や子どもとの時間を増やしたい」「家族を介護したい」「自分の時間を増やしてスキルアップしたい」など、ワークライフバランスを実現したい明確な理由も併せて伝えるのがおすすめ。急に企業の制度を大きく変えるのは難しくても、やむを得ない理由だと会社が認めてくれれば、特例として措置を設けてもらえる可能性があります。 また、すぐには希望が通らなくても「そんな社員もいるんだな」と幹部や役員に知ってもらうことで、ワークライフバランスへの関心を高めてもらえるかもしれません。   場合によっては転職を検討する 「今の会社では理想のワークライフバランスは実現できない」「今すぐワークライフバランスの取れた働き方がしたい」 このように思ったときは、思い切って転職を検討してみるのもありです。 ただし「仕事量が多い」「労働時間が長い」「休みが少ない」といったことばかり転職時に伝えると、不満が多いと思われて転職がうまくいかない可能性大。転職を検討する際は「働き方や仕事を変えて、ワークライフバランスが取れたら何がしたいか」をよく考え、前向きなアピールができるよう準備してください。   ワークライフバランスが取れた働き方に向けて、できることから始めよう かつては画一的だった男性の働き方も、今はワークライフバランスが求められる時代です。人生の充実度をより高めることを目標に、自分にとって理想のワークライフバランスについて考え、実現に向けて行動してみましょう。 「ワークライフバランスの取れた働き方がしたいけど、どんな働き方があるのかな」「具体的にどんな行動を取ればいいんだろう」 もしもこのような疑問を抱いたときは、キャリアコンサルティングを受けてみるのもおすすめです。自分の気持ちを話すだけでも頭の中が整理できますし、専門知識を持ったキャリアコンサルタントからアドバイスをもらうことで素早い問題解決へとつながります。 ワークライフバランスの取れた働き方をするために、個人で取り組めることもたくさんあるので、できることから始めてみましょう!

2024/04/15
働き方
多様な働き方ごとのメリット・デメリットは?その後に考えることも解説

多様な働き方ごとのメリット・デメリットは?その後に考えることも解説

現代の日本は「働き方の多様化」が進んでおり、労働者は自分に合う働き方を自由に選択できるようになりました。 ですが、働き方を考えるときに気になるのが、メリット・デメリットではないでしょうか。どんな働き方にも必ず良い面と悪い面があり、自分に合う働き方を正確に判断するためには、メリット・デメリットの両方を知ることが欠かせません。 この記事では、働き方を多様化させるメリット・デメリットはもちろん、働き方の種類ごとのメリット・デメリット、その後に考えるべきことまで詳しく解説します。 働き方を多様化させるメリット 近年急速に進んでいる働き方の多様化。ですが、働き方を多様化させることにはどんなメリットがあるのでしょうか?労働者視点のメリットを3つ紹介します。   プライベートと仕事を両立できる かつては「フルタイムでの週5日出勤」という働き方が一般的で、家事や育児、介護などと仕事を両立させるのは簡単なことではありませんでした。 しかし多様な働き方が導入されたことで、働く時間や日数、場所などを労働者が自由に選択できるように。家事や育児はもちろん、自分の時間を大切にしながら働くことも可能となり、プライベートと仕事を両立できるようになったのです。 「育児や介護を理由に、仕方なくキャリアを諦める…」というケースが起きにくくなり、自分が望むキャリアを形成しやすくなった点は、多様な働き方の大きなメリットといえるでしょう。   自分に合った働き方を選択できる 働き方の多様化により新しい働き方が次々登場し、自分に合った働き方を選べるようになったこともメリットです。 働き方の選択肢が少なかった時代は、たとえ自分に合わなくても少ない選択肢の中から選ぶしかなく、無理をして働いている人も少なくありませんでした。 ですが無理をして働くのはつらいですし、仕事を続けるのも難しいですよね。自分に合った働き方ができれば仕事のストレスも軽減できるため、仕事に対するやりがいや満足感も増す傾向にあります。 また、働き方の選択肢が増えれば、ライフスタイルの変化に応じて働き方を変えることもでき、仕事が長続きしやすいです。   生産性・モチベーションの向上 自分のライフスタイルや希望に合った働き方ができれば、仕事に対する不満やストレスがなくなり、自然とモチベーションが上がりやすくなります。作業しやすい環境や時間帯に働けることも相まって、作業効率が上がり生産性も高まるでしょう。 また、副業という働き方を選択すれば、スキルアップのチャンスが増え、本業にも良い影響を与えるかもしれません。 このように、仕事に対する意欲を高め成果が上がりやすくなるのも、多様な働き方のメリットの一つです。   働き方を多様化させるデメリット 働き方を多様化させることにはメリットがある反面、人によってはデメリットに感じる要素もいくつかあります。懸念点として、以下のデメリットも把握しておきましょう。   年収や退職金が下がるリスクがある 働き方を変えるために転職をする場合、年収や退職金が下がる可能性があります。日本の企業では一般的に、勤続年数の長さによって昇給や退職金の額が決まるためです。 また、転職するタイミングによってはボーナスがもらえない場合もあり、転職した年は一時的ではあるものの年収が大きく下がってしまうかもしれません。 お金だけが全てではありませんが、お金は生きるうえで不可欠なうえ、働くモチベーションにも直結します。働き方を変える際は、その後の給与事情やボーナス、退職金がどうなるのかまで具体的にシミュレーションすることが大切です。   成果を求められる傾向がある 多様な働き方の中には、仕事の進め方や働く時間などを自由に決められるものも多いです。 自由度が高いのはいいことですが、自由度の高さと責任大きさは比例する傾向があるため「いつどこで仕事をしてもいいが、期日までに必ず成果物を納めるように」と、今まで以上に成果を求められやすくなるでしょう。 自己管理能力があり、主体的に行動するのが得意な人なら問題ないかもしれませんが、プレッシャーに弱い人やマルチタスクが苦手な人だとやりにくさを感じる可能性があります。   キャリア難民になる可能性も… 働き方の種類が増え、選択肢が大幅に拡大したのはメリットですが、選択肢が豊富だからこそ働き方の方向性に迷いやすいのはデメリットです。自分の方向性があいまいだと、転々と働き方や職場を変える「キャリア難民」「転職難民」と呼ばれる状態に陥りやすくなります。 自分が希望する働き方のメリット・デメリットを知ることは大切ですが、目先の損得だけを意識すると適性がない働き方を選択して難民化する恐れがあるので注意しましょう。 自分にとってベストな働き方を考える際は、メリット・デメリットだけでなく「自分に適性があるか」「自分の考え方にマッチするか」など、総合的な観点を持つ必要があります。   【雇用形態別】働き方のメリット・デメリット 雇用形態が異なれば当然働き方も変わり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ここからは主流の雇用形態ごとに、メリット・デメリットをチェックしていきましょう。   正社員のメリット・デメリット 正社員のメリットは、福利厚生が充実していて雇用・収入ともに安定していることです。社会的信用度も高く、ローンやクレジットカードの審査に通りやすい他、正社員経験があると転職シーンでも有利に働くでしょう。 ですが正社員はフルタイム勤務が一般的なため、プライベートを優先しにくいというデメリットがあります。異動や転勤の可能性もあり、命じられた場合はやむを得ない理由がないと基本的には拒否できません。   派遣社員のメリット・デメリット 派遣社員のメリットは、働く時間や日数、場所の希望条件が通りやすいことです。残業や休日出勤は原則なしのため、プライベートを大切にしながらライフスタイルに合った働き方ができるでしょう。 アルバイトに比べると時給が高く、派遣会社によるサポートを受けられるところも、嬉しいポイントですよね。 ただし派遣社員には雇用期間の定めがあり、雇用が不安定になりやすいというマイナス要素もあります。   パート・アルバイトのメリット・デメリット パート・アルバイトのメリットは、働く日数や時間を好きなようにコントロールできることです。正社員に比べると仕事の難易度が低いので精神的負担もかかりにくく、無理のない働き方が実現できます。 しかし、自由度が高く仕事の難易度が低いからこそ、アルバイトの収入は低くなりがち。基本的にはボーナスや退職金も出ないので、正社員と比べるとどうしても生涯年収が少なくなるのはデメリットです。   業務委託のメリットとデメリット 業務委託のメリットは、働く時間や場所はもちろん、業務内容も自分で選ぶことができる自由度の高さです。企業と業務委託契約を結ぶ際は、必ず事前に業務量や業務内容のすり合わせを行うため、自分が苦手な業務は断ることができます。 また、得られる収入に上限がなく、スキルがあれば高収入を手にすることも不可能ではありません。 とはいえ、成果報酬型なので収入が安定しにくいというデメリットがあり、労働基準法も適用されないため保険の支払いや確定申告の手続きも自分で行う必要があります。   【制度別】働き方のメリット・デメリット 働き方改革が推進されていることもあり、多様な働き方を叶える制度や取り組みを導入する企業が増えてきました。制度別のメリット・デメリットを解説するので、自分に合いそうな制度はないか探してみてください。   テレワークのメリット・デメリット オフィス以外の場所で時間にとらわれず働くことを、テレワークといいます。 テレワークのメリットは、出社する必要がないことです。通勤時間が発生しないぶんプライベートの時間を増やせますし、地方で暮らしながら都市部の企業に勤めることもできます。 ですが通勤しないでいいからこそ、人によっては運動不足になりやすい点はデメリット。自宅で仕事をする場合は仕事とプライベートのオンオフを切り替えにくく、思うように集中できない可能性もあります。   フレックスタイム制度のメリット・デメリット 一日の労働時間の長さを固定せず、労働者が出退勤時間を自由に決められる働き方をフレックスタイム制度といいます。 フレックスタイム制度のメリットは、自分のプライベートを優先して仕事のスケジュールが組めることです。朝や夕方に起こる通勤ラッシュを避けることも可能となり、通勤ストレスが軽減するでしょう。 しかし、社員ごとに勤務時間が異なるためどうしても社内のコミュニケーションが減り、チームワークに悪影響を与えやすいのは難点です。   短時間正社員制度のメリット・デメリット 勤務時間を短く設定しながら、正社員として雇用契約を結ぶ働き方を、短時間正社員制度といいます。 短時間正社員制度のメリットは、プライベートの時間を確保しながら、昇給やボーナスといった待遇はフルタイムの正社員と同じであることです。ゆくゆくはフルタイムの正社員になることも可能で、ライフスタイルに合わせて働き方を変えやすいところも魅力。 ですが、勤務時間が短くなるということは、テキパキと仕事を片付ける必要があるということです。仕事中は時間に追われやすくなるため、ストレスを感じる人もいるかもしれません。   副業のメリット・デメリット 本業とは別の仕事をして収入を得ることを、副業といいます。 副業のメリットは、収入がアップすることや、本業とは異なる経験を積んでスキルアップできることです。また、本業というメインの収入源があるため、副業では「やりたい仕事」に重きを置くことができ、満足感も得られるでしょう。 しかし、必然的に労働時間が長くなるので、充分な休息が取りにくくなるという懸念点もあります。   働き方のメリット・デメリットを理解したら考えること ここまで、主流の雇用形態や制度に関するメリット・デメリットを紹介してきました。ですが、働き方に関するメリット・デメリットは、理解しただけで満足してはいけません。理解した内容を参考にしながら、自分の働き方を見直すことが大切です。 ここからは、働き方のメリット・デメリットを理解したら考えてほしい3つのポイントを解説します。 どんな働き方がしたいのか 理解したメリット・デメリットを参考に「自分に合う働き方」を考えてみてください。 働くうえで重要視している点や、反対に絶対に避けたい点などと、各働き方のメリット・デメリットを照らし合わせると、自分にとってベストな働き方が見つかりやすくなります。 自分の強みや適性、これまでのキャリアなども考慮しながら、どんな働き方なら気持ちよく仕事ができるかをじっくり検討してみましょう。   理想の働き方実現にはどんな行動が必要か 考えた結果「今の働き方が一番合っている」という場合は必要ありませんが、「今とは異なる働き方のほうが自分に合いそう」という人は、どんな行動を取れば理想の働き方が実現できるかを考えます。 働き方を変える方法は、異動や転勤、制度の利用、転職などさまざまです。 選ぶべき行動は、希望する働き方や本人の状況などによって異なるので、自分を客観視しながら行動計画を立ててみましょう。   自分にとっての大きなデメリットはないか この記事で紹介した働き方のメリット・デメリットはあくまで一般論であり、全ての人が同じように感じるわけではありません。 価値観や環境は人それぞれだからこそ、気になる働き方を見つけたら「自分にとって大きな不都合はないか?」と考えてみることも忘れないでください。 多くの人にとってはデメリットにならない点が、自分にとっては大きなデメリットに感じられるケースもあるので、具体的なシミュレーションを繰り返し行いましょう。   メリット・デメリットを知って理想の働き方を実現させよう どんな働き方にも、必ずメリット・デメリットがあります。働き方の良い面と悪い面を平等に知れば、自分に本当に合う働き方が見つかりやすくなり、働き方を変えてからも後悔しにくいはずです。 「メリット・デメリットを知っても、自分に合う働き方がわからない」「気になる働き方の、もっと具体的なメリット・デメリットが知りたい」 このような場合は、豊富な知識を持ったキャリアコンサルタントに相談してみるのもおすすめ。多様化している働き方は複雑で、自分一人の力で調べるよりもキャリアのプロを頼ったほうが迅速かつ正確な情報が得られます。 理想の働き方を実現する第一歩として、まずはキャリアコンサルティングを受けてみませんか。

2024/04/02
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