今の仕事よりも、やりたい仕事がある。
だからキャリアチェンジして、新たな分野で頑張りたい。
そんなキャリアチェンジに成功してやりたい仕事を手に入れる人と、結局今のままの延長の仕事をする人との違いを知っていますか。
その違いは大きく3つ。キャリアチェンジをしたいと思ったら、3つの「キャリアチェンジ成功の秘訣」を押えておきましょう。
1:新たなキャリアについて徹底的に調べる
キャリアチェンジをしたい場合、その職種、そして転職を希望する場合には応募企業やその業界について、徹底的に調べましょう。最低でも次の項目については調べておく必要があります。
・希望する職種で求められる能力、スキル
・希望する職種の業務と想定される業務上の課題
・希望する職種・業界を取り巻く市場環境(現状、課題、今後の展望)の把握
・希望する応募企業の3C分析、4P分析
今はインターネットでも手軽に情報収集できますが、より確実にキャリアチェンジしたいのであれば、専門書を読んだり、その仕事の関係者に会って話を聞いたり、プロのキャリアアドバイザーに話を聞いたりして、より濃い情報を手に入れることが重要です。
キャリアチェンジしたい分野に関連するセミナーや講演会、展示会があれば積極的に参加しましょう。生の情報に触れると、自分の中でモチベーションが高まる、その分野について新たな発想が生まれる等、大きな効果があります。
この情報収集は基本であり、かつ極めて重要なポイントです。イメージや想像で簡単にキャリアチェンジしようとしても失敗してしまいますが、情報収集をしっかり行えば、実際にキャリアチェンジした後に「思っていたのと違う…。」という状況にならずにすみます。
また、次に紹介する2つめの「キャリアチェンジ成功の秘訣」のためにも、この情報収集が欠かせない要素となっています。
2:「やりたい理由」「やりたいこと」「できること」を明確に語れる
キャリアチェンジしたい分野について徹底的にリサーチした情報を活かし、
・自分は何故、キャリアチェンジしたいのか。
・キャリアチェンジして何がやりたいのか。
・キャリアチェンジした時に自分ができること(今までの業務から活かせる能力・経験など)は何か。
を明確に、相手がイメージしやすいように語れるようにしておきましょう。一般的に相手が最も納得しやすいのは、「今までの業務の中に自分が得意とする業務・好きな業務があって、今後はそれを専門にしていきたい」というストーリーです。
業務外であっても、「真剣にプライベートで関わっていたり、打ち込んでいたりしたことを、仕事にしていきたい。」というものでも構いません。これならば、「今までの経験から次の仕事に生かせる能力、経験」も語りやすく、説得力があるからです。
この時にキャリアチェンジする分野についてきちんと情報収集ができていないと、話の内容が夢見がちな理想論になってしまいます。そうなると、いかに論理的であっても「この人は現実をわかっていない。」と判断され、キャリアチェンジは叶いません。
また、「今の仕事は向いていないから。」という理由は、たとえ現状がそうだったとしても、その仕事に挑戦したい理由を伝えるようにしましょう。
3:熱意を裏付ける具体的なエピソードがある
キャリアチェンジしたい分野について「やりたい理由」や「やりたいこと」「できること」がどれだけ明確になっていたとしても、その熱意を裏付ける具体的なエピソードがなければ、説得力に乏しい絵空事になってしまいます。
例えば、総務事務からWEBデザイナーへのキャリアチェンジを例にしてみましょう。
「今までは総務として業務の一環で会社のホームページの更新をしていたけれど、ホームページのデザインや更新がおもしろくなり、作ったサイトも好評で自分にも向いている仕事だと思ったのでWEBデザイナーになりたい。」
とWEBデザイナーへのキャリアチェンジを希望していたとします。
この場合に、就業後や休日にスクールに通う、通信講座を受講するなどして「今は働きながらWEBデザインを学んでいる」というエピソードがあれば、新たなキャリアへの熱意が具体的な行動で裏付けされます。熱意の説得力は格段に上がり、キャリアチェンジが叶う可能性もアップするでしょう。
スクールでの勉強や資格取得ができる分野ばかりではありませんが、勉強会に参加する、セミナーや講習会、展示会に行くといった行動を起こせる分野もあります。このような場合は、自分がキャリアチェンジしてその仕事に携わったら、ここで得た知識をどう関連するのか、どう活かしていくか?を常に考えて参加するようにしましょう。
「やる気はあります。」という言葉だけでは、あなたの熱意はこれっぽっちも伝わりません。本気でやりたいと思うからこそ、そのために今どんな準備をしているのか。それを具体的に語れるようにしておきましょう。
「経験はないけれど、これだけ本気なら任せてみたい。」と相手に感じてもらえるようなアピール材料を用意できるかどうかが、キャリアチェンジに成功するかしないかの大きな分かれ目なのです。
キャリアチェンジで本当に成功するために
ここまでの話は、転職や企業内の異動などで「キャリアチェンジをするまで」に必要なことです。
しかし、本当の意味で「キャリアチェンジに成功した」といえるのは、実際に希望の職種につき、キャリアチェンジしたことを後悔することなく、イキイキと仕事ができた時です。
最後にそのために大切なことを紹介しておきましょう。
まずは焦らないこと、力まないことです。今までと違う業界のルールや、仕事の進め方のルールがわからないのは当たり前です。ましてや、未経験の仕事ですから、結果をすぐに出せないのも当然なので、肩に力を入れすぎないようにしましょう。
但し新入社員ではないのですから、未経験者だからといって、イチから手取り足取り教えてもらえるわけではありません。自分から積極的に教えを乞う姿勢を大切にしてください。
そのためにも、キャリアチェンジした時こそ、新しい職場での人間関係構築が非常に重要です。挨拶をする、最初のうちは飲み会やランチの誘いに応じるなど、職場のルールや人間関係を把握するように努めるなど、「業務以外」のことにも気を配り、よい人間関係を築けるようにしましょう。
煩わしく思うかもしれませんが、未経験の分野だからこそ、職場で経験の浅い自分をサポートしてもらえる良好な人間関係を築くことが、キャリアチェンジ成功の最後の鍵なのです。