給料が安い。
仕事がおもしろくない。
上司と合わない。
同僚ともうまくいっていない。
会社も将来性が見えない…。

もう、今の仕事に不満しかない。そんな状態になってしまうと、頭に思い浮かぶのは、あとは「いつ辞めるか?」ということになるでしょう。

しかし、ちょっと待ってください。

今が「不満しかない」状態ならば、転職活動を始めるのは、もしかしたら「今」ではないかもしれません。不満でいっぱいの状況を変え、よりよい環境への転職を成功させるために、仕事の辞め時を落ち着いて見極めていきましょう。

「不満しかない」から「仕事を辞める!」までの見極め方

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今の仕事に不満しかないのであれば、転職活動をして今の仕事をさっさと辞めればいい。
今は求人も多いみたいだし、仕事なんてすぐ決まるだろうから、こんな会社はもう辞めて、それから転職活動をすればいい。

仕事に不満しかないような状況では、いいパフォーマンスはできません。
それならば、早いところ辞めてしまったほうがいい気がしてしまうものですが、ここはちょっと立ち止まって考えてみましょう。

なぜなら、今のままで退職し次の職場に転職しても、また「不満しかない」ような状況になってしまうかもしれないからです。
自分は本当は何が不満で、それは何故で、何が叶えられれば満足できるのかを知っていなければ、「不満しかない」現状を変える、自分にとって本当によい転職先を選ぶことはできません

「こんな会社、辞めてやる!」と勢いで退職し、「とにかく、今の職場を離れて、新しい環境に行けば何とかなるだろう」「給与さえ上がれば、それでいい」とばかりに深く考えず、きちんとリサーチせずにに転職してしまうと、転職先でまた不満を抱えることになってしまう可能性もあります。

それでまた転職を繰り返すと、最悪の場合「短期間のうちに転職を繰り返すことで、勤務条件や待遇がどんどん悪くなっていく」転職の負のスパイラルに陥ってしまうことも…。

そうならずに、今度こそ自分にとって望ましい仕事や働く環境を手に入れるためにも、不満の根本的な原因と、本当に自分が望んでいるものは何かが整理できるまでは、原因を探るためにも、そして生活の糧としての安定した収入を得るためにも、現職でもう少し踏ん張ってみるのはいかがでしょうか。

「不満しかない!」の不満の見極め方

不満の根本的な原因を探るには、自分が本当は何を求めているのか?と自分の気持ちにとことん向き合う必要があります。

たとえば、「給与が低い」のが不満だったとしましょう。

それは文字通り、「給与が低い」ことが不満の本当の原因かもしれませんが、もしかしたら「がんばっているのに、正しく評価されず、給与にも反映されない」という状況が不満の根本にある可能性もあります。

もしそうならば、あなたの不満を解消するための条件は、「額面上の年収アップ」よりも、「きちんと評価される人事制度」や「がんばった成果が正しく給与に反映される給与体系」が整っていること…ということにもなりえます。

同じように、「残業が多いのが不満」なのも、本当に「勤務時間だけ」の問題なのか、それとも「無駄だと思うような仕事をだらだらやるような雰囲気が嫌」「価値を見出せていない仕事に、時間を取られたくないと思っている」など、別のところに問題を感じているのか?で、その不満を本当に解消できる環境は異なってきます。

勤務時間だけの問題ならば、「残業時間が少ない会社」があなたの不満を解消できる会社になりますが、「仕事をだらだらやるような雰囲気が嫌」であれば、仕事の取り組み方など「社風」も、今の不満を解消するために重要な条件になってくるでしょう。

このように表面的に見えている不満は、本当の不満の原因ではないこともあります。自分が本当に不満に思っているのは、どんなことなのか、冷静に、客観的になって分析してみてください。

根本的な原因は、自分で内省を深めることで見つけることもできますが、他人に話すことで自分自身も客観的に状況を整理でき、そのプロセスのなかで気づくこともあれば、話を聞いた第三者のアドバイスで気づくこともあります。

「他人に話す」ことによる効果もありますので、一人で考えることに行き詰まったら、ぜひ信頼できる人に相談してみましょう。

不満の原因の真犯人がわかったときが、仕事の辞め時

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そして、現状に対する不満の根本的な原因がわかった時こそ、仕事を辞め、転職を考えるタイミングです。

不満の根本的な原因がわかったら、「そういうことなら、もしかしたら今の職場でも、何かできることがあるかもしれない」と考えが変わる可能性もありますし、今の職場でのキャリアが短いなど、今転職活動をするとかえってマイナスになるような場合もあります。

根本的な原因さえわかれば、それを解消できる、自分に合う企業を探すことができるので、「不満しかない」今の現状も変わっていくでしょう。