同じ仕事の繰り返し。異動もなくて、刺激もなくて、毎日同じ職場で同じ顔を見続けてもう数年。
「もうこんな仕事には飽きた!辞めたい!!」
と思っても、もしそんなことを口にすれば高い確率で
「飽きたからと仕事を辞めるなんて、贅沢だ。」「仕事なんてそんなものだ。」
という反応が返ってくるでしょう。
自分でもわかっていても、仕事に飽きてモチベーションが上がらないやり場のない気持ちは、
どうしようもないものです。しかし、「仕事に飽きて辞めたい」から、
実際に「辞める」までの間にできることはいろいろあります。
仕事に飽きたら、辞めることを本気で考える前にこんな行動を起こしてみませんか。
1:今の仕事で「変えたいこと」「変えられること」を探す
「仕事に飽きた」にも、いろいろな状況があります。
そもそもルーティンワークばかりで、仕事に工夫の余地も何もない。
企画提案する内容がいつも同じようなことばかりで、成長感がない。
部署に異動がなく、いつも同じメンバーで仕事をしているのでマンネリ感がある。
など「仕事が単調で飽きた。」というだけではなく、「単調な仕事ではないが、何年もやっているから飽きた。」「同じメンバーとばかり仕事をしていて飽きた。」という状況もあるでしょう。
このように仕事が飽きたら、まずは今の仕事で新しいやり方やちょっとした改善ができないか、「変えたいこと」や「変えられること」がないか見直してみましょう。
効率の悪い業務フローを見直してみる、手つかずになっている「気になること」を上司に相談してみる等、何かできることはありませんか。
改善の余地のない完璧な業務は、世の中にそうありません。身の回りの気になること、改善点を見つけて上司に相談し、それを変えられないか行動を起こしてみましょう。
この行動であなたに問題意識がある、それを解決する行動力もあると周囲にわかってもらえれば、新たな仕事が巡ってくるかもしれません。
2:異動が実現するように情報収集を始める
もし、このような業務改善などの新しい提案を受け入れてくれないような上司であれば、次は異動の可能性を本気で探るために、情報収集を始めましょう。
「ずっと同じメンバーと仕事をするのに、飽きてしまった。」というケースも同様です。
辞めることが悪いわけではないのですが、今まで働いてきた職場の人間関係や信用があるからこそ、スムーズにできている業務もあります。もし「仕事に飽きた」が異動で解消されるなら、それに越したことはないのです。
ただし、もちろん「仕事に飽きたから、異動したい。」では異動は叶いません。異動したい場合には、異動先の部署で何がやりたいのか、どうしてそれがやりたいのかという「前向きで建設的な希望」を語る必要があります。
そのためには、他部署でどんな仕事をしているのか、自分のキャリアを活かせるような部署があるのかどうか、やりたいと思える仕事があるのかどうか、社内の他部署の情報収集が必要です。
社内の同期やちょっとした趣味仲間などとランチをしたり飲みにいったりしながら、他部署の情報を得て、異動の可能性があるのか、リサーチしてみましょう。
こうして他部署の情報を聞くことは、今の仕事に活かせる新たな視点やアイデアのヒントや、今の職場を見直すきっかけになるメリットもあります。
3:プライベートで新しいことを始めてみたら気持ちが変わるか
業務で改善したいことも特にないし、異動の可能性もどうにもなさそう。他部署の情報を聞けるような同期もいない・・・。
そのような状況であれば、プライベートで何か新しいことを始めてみるのも有効です。新しい趣味や習い事などを始めて、生活に変化が生まれれば、仕事に対する気持ちが変わってくることもあるからです。
たとえば職場と自宅の往復ばかりで、仕事にマンネリ感を感じていた20代のAさんは、習い事でギターを始めたことで、生活に楽しみが生まれ、仕事のマンネリも感じなくなったといいます。彼女のように、プライベートで新たな出会いが生まれ、刺激を得られれば仕事に対する見方が変わってくるかもしれません。
仕事に飽きた時こそ、プライベートで今までやってみたいと思っていたことや、興味のあったことを始めて気分転換してみましょう。
4:転職活動をして「入社したい」と思える企業に出会えるか
そうはいっても、プライベートでやりたかった趣味や興味のある習い事もない。
そんな場合は、いよいよ本気で転職活動をしてみましょう。「仕事が飽きたから辞めたい。」と思っても、それで次の転職先を決めずに退職してしまうのはあまりにもリスクがあります。
転職するつもりで、働きながら本気で転職活動をしてみましょう。転職情報サイトを見るのもいいですが、一番おすすめなのは転職エージェントなど「プロに客観的な意見をもらえる場」で相談することです。
今の自分の仕事内容を伝え、今よりもいい仕事はありそうなのか、自分が転職できる可能性のある企業はどんな企業なのか、自分の転職市場での価値や今後のキャリアプランなどをアドバイスしてもらいましょう。
プロに相談することで、自分の思いも整理でき、客観的な視点も得られます。転職エージェントに相談し、転職情報サイトを見た結果、他に納得できる条件の企業がないと分かったら、今の仕事に対する思いも随分変わります。
もちろん、「転職しよう」と行動を起こすことで、今まで知らなかった魅力的な企業や今の職場よりも自分に合う企業に出会うこともあります。興味のある企業は積極的に応募して、実際に面接に行ってみましょう。ホームページや求人情報だけでは伝わらない企業の雰囲気を面接で体感し、今の企業と比べてみてください。
そして「入社したい!」と思える企業で内定をもらったら、その時初めて退職届を出して仕事を辞めればいいのです。
「仕事が飽きた!」と思ったら行動しよう
このように、仕事が飽きたときの選択肢は、「今のまま我慢して続ける」か「辞めるか」の二択ではありません。
「辞める」となると大きな環境の変化をもたらしますが、もっと気軽に簡単に起こせる小さな変化で状況が改善することもあります。
業務を改善することがおもしろくなるかもしれないし、社内で異動先を見つけるための情報収集で新たなアイデアが生まれるかもしれません。さらに社内の他の部署の状況を聞いて、「自分の仕事も悪くない」と思えることもあるでしょう。
プライベートで新たなことを始めて刺激が得られれば、仕事そのものに対する考え方が変わる可能性もありますし、転職活動をすることで運命の企業に出会う可能性もあれば、「やはり今の仕事で頑張ろう。」と前向きになれる可能性もあります。
「仕事が飽きた」といってそのまま何も行動しなければ、「飽きた」状態の退屈な生活が続きますが、現状を変えるために目的を持って行動を起こせば何かは変わります。
「仕事に飽きた」という気持ちは、より充実した生活に今を変える大きな原動力になります。行動を起こして自分の周囲を少し変えてみて、その結果、自分の気持ちがどう変化するか待ってから「辞めるかどうか」を見極めても遅くはないと思いませんか。