内定式を経て、卒業まで残り半年。就職先が決まって学業にアルバイトと、残りの学生生活を満喫したいのにモヤモヤして気持ちが晴れない。

「自分は本当にこの企業でよかったのだろうか…。」

と、就職活動を終えて時間が経てばたつほど、自分の選択に自信を無くしてしまっていませんか。そんな内定ブルーはじっとしていても解消しません。そこで、内定ブルーのモヤモヤした気持ちを解消する4つの方法を紹介します。

内定ブルーになったら行動あるのみ!生きた情報収集をしよう

内定ブルー

内定ブルーに陥ってしまうのは、自己分析や自分自身が内定先企業に対して持っている情報が不足しているからです。だから行動を起こして、自分自身についてよく考え、内定先企業や就職活動に関する新たな情報を得れば、その内定ブルーも解消に近づきます。

今は家にいても、インターネットの掲示板や情報サイトなどで企業に関する多くの情報が入手できます。だからインターネットで調べればいいと思うかもしれませんが、インターネットに投稿した人と自分の感じ方や受け止め方は異なります。

例えば、変化の激しい企業を、「意思決定のスピード感があってよい。」とよくいう人もいれば、「朝令暮改でやっていられない。」と悪くいう人もいます。「悪い情報」があっても、それが「自分にとっても悪い状況」であるとは限りません。

それを理解していないと、インターネットに流れる悪い噂に内定ブルーがますます悪化することになりかねません。内定ブルーになった時こそ、自分で行動し、生きた情報を取りに行きましょう。

内定ブルーを解消する情報収集のための、4つの行動がこちらです。

1:内定先企業にアルバイトを打診してみる

本当にこの企業でよかったのか、自分にこの仕事ができるのか、自分の決断に自信がない。そんな時には、内定先企業でアルバイトをするのも有効です。

内定者フォローの一環として内定者アルバイトがある場合には、積極的にその機会を利用しましょう。そのような仕組みがない場合も、採用担当者に入社前に何かアルバイトできる業務がないか、問い合わせてみましょう。

定期的な業務はなくても、資料発送準備や封筒詰め、イベントの手伝いなど数時間の単発的な業務であれば、どこの会社でも発生します。「何か数時間の作業でもいいから、会社のことを少しでもよく知っておきたい」と内定者から言われたら、多少は工面してくれる可能性があります。

内定先企業でアルバイトをすれば、社内の日常の雰囲気、コミュニケーションの仕方などがよくわかります。ランチで先輩社員の話を聞くこともできます。内定先企業に関する生の情報を得ることで、内定先企業に関する不安や、「本当にこの企業でよかったのか」の答えが自分の中に見つかってくるでしょう。

2:社会人の先輩に相談する

内定先企業でアルバイトができない、またはアルバイトをするのが難しい場合には、社会人の先輩に相談してみましょう。

研究室やアルバイト、サークルや部活、または就職活動時のOB・OG訪問でお世話になった先輩など、相談できる「社会人の先輩」に今の心境を聞いてもらってください。あなたが選んだ先輩は、あなたのことをよく理解し、親身になってくれる人です。自らの経験も含めて、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。

単に「話を聞いてもらってスッキリしたい」のであれば、友達や両親でも構いませんが、適切なアドバイスが欲しいなら社会人の先輩をおすすめします。

なぜなら、同学年の友達はまだ社会人経験がありません。就職先が自分らしい選択だったかどうかについてはアドバイスがもらえますが、内定先企業に入社することの意義や、長い目で見た時に今どうすべきかについて適切なアドバイスは、社会人経験がないと難しいからです。
両親は、最近の就職活動事情や企業情報に詳しければ、誰よりも心強い相談相手となりますが、情報や時代感覚が今とは異なっている可能性もあります。

相談できる社会人の先輩がいないのであれば、キャリアコンサルタントなどプロに相談する方法もあります。いずれにしても、社会人経験があり、最近の就職活動事情や企業情報に詳しい人に相談し、適切な情報を得ることが内定ブルー解消のきっかけとなるでしょう。

3:他の内定者の選んだ理由を聞いてみる

もし内定者同士の仲が良いのであれば、他の内定者にこの企業を選んだ理由、志望理由を聞いてみるのもおすすめです。

他の内定者の話を聞くことで、「そんな視点もあったか」「こんないいところもあったか」と、自分では気づいていなかった内定先企業の良さを見つけられる可能性があります。

「内定ブルーになっている」とは言わず、「○○さんは、なんでこの会社を選んだの?」と軽く聞いてみましょう。他の内定者が意気揚々と企業を選んだ理由を語る表情に、「やっぱりこの企業でよかったかもしれない」と思えるかもしれません。

4:就職活動を再開してみる

ここまで紹介した行動を起こしてみて、それでも内定ブルーのモヤモヤした気持ちが解消しなかったら、就職活動を再開してもいいでしょう。年内であれば、採用を続けている企業も少なからずあります。

就職活動は、多くの企業に出会い、多くの採用担当者と話ができる、人生でも極めて貴重な機会です。納得できるまで企業を探し、多くの採用担当者と話をし、「自分は何がやりたいのか」「どんな企業で働きたいのか」にとことん向き合うことで、自分の選択に対する納得感も違ってくるでしょう。

再開した就職活動で「ここで働きたい、この仕事がしたい」と心底思える企業に出会えたら、それも運命です。内定先企業には、誠意を尽くしてお詫びをし、理由をきちんと説明して内定を辞退しましょう。内定式後の辞退は、電話やメールではなくきちんと訪問して伝えたほうが、誠意が伝わります。

もちろん就職活動をしても、希望に合うような企業との出会いがないこともあります。また、「やはり内定先企業が一番よかった」という結論になることもあります。それなら納得して、「とりあえず、春から内定先企業で頑張ろう」と思えるでしょう。

イヤなら数年後に転職しても人生遅くはない

内定先企業がどうしても合わなければ、内定先企業で一生懸命仕事をしてから2~3年後に転職しても遅くはありません。実際に社会人2~3年目に転職し、より自分の希望に近い仕事を手に入れる人も数多くいます。

新卒入社した1社目の企業で、人生が決まってしまうわけではありません。望まない仕事であっても、そこで身に付けたスキルや知識が、その後の人生で見つける「本当にやりたい仕事」で役に立つこともあります。

内定ブルーが解消しきれなかったら、最後は「この会社に合わなければ、2~3年で転職しよう」と腹をくくってみるのも大切だと忘れないでください。