専業主婦として子育てに専念していたけれど、そろそろ仕事に復帰したい。
そんなときに不安になるのが、「ブランク」ではないでしょうか。

出産で仕事を辞めてからの時間が長ければ長いほど、その不安は大きくなり、仕事に復帰したい気持ちとは裏腹に、「私でも大丈夫なんだろうか…」となかなか一歩が踏み出せなくなってしまうものです。

しかし、子育てのブランクがあっても、仕事に復帰している女性もたくさんいます。

専業主婦というブランクがあっても、バリバリ仕事を再開することも、家庭とのバランスをうまく取りながら仕事をすることも、どちらも可能です。

そんな女性たちは、専業主婦のブランクをどのように乗り越えたのでしょうか。今日はブランクを乗り越えて、自分が望む働き方を手にした女性から仕事復帰のヒントを学んでみましょう。

ヒント1
自分のできることから、とにかく「始める」

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「独身時代のキャリアを活かしたい」「××の仕事がしたい」などいろいろあると思いますが、ブランクが長ければ長いほど、自分の希望にピッタリあう仕事に出会い、その職で採用されるのはなかなか難しくなってしまうのが現実です。

「今までの経験を活かしたい」「仕事を始めて少しやれば、感覚を取り戻せるのでは」という思いがあっても、企業からはなかなかその思いを評価してもらえず、なかなか採用してもらえない…ということも。

そんなときにはまずは、少しでも興味の持てそうなことから、自分のできることから、小さく始めてみましょう。

たとえば、正社員になりたくてもなかなか見つからない、あるいは採用されない場合には、まずは週に数日勤務のパートから探し、「仕事をする」ことを始めてみるのはいかがでしょうか。

最初はパートでも、その仕事ぶりを認められて正社員にならないかと打診されることもありますし、その経験を活かして次に正社員として転職できることもあります。

今までの経験を活かした仕事への再就職が難しい場合には、少しでも興味が持てそうな仕事や、無理なく続けられそうな職場が近い仕事なども前向きに検討してみましょう。

また、なかなか採用されなくても「諦めずに応募し続ける」というのも、今の自分に「できること」です。最初は家族以外とのコミュニケーションが慣れなくても、場数を踏めば慣れてくるものです。面接も仕事復帰のための練習と前向きに捉えられれば、きっと結果は変わってくるでしょう。

「こんなにブランクがある私に何ができるんだろう。もう雇ってもらえないんじゃないか」という不安も、今の自分にできることから、一歩踏み出してみれば少しずつ状況が変わっていきますよ。

ヒント2
仕事に対するプロ意識を取り戻す

専業主婦の時間が長いと、どうしても「家族優先」「自分優先」の考え方が、行動の基準になってしまいます。

もちろんそれはそれでいいことなのですが、仕事復帰を目指すならば、それがどんな仕事であれ、1日数時間のパートタイムであったとしても、仕事をしている時間は、仕事に対する「プロ意識」が必要です。

とはいえ、何も別に家庭の時間を犠牲にしてとか、土日出勤や残業を厭わずに…という話ではありません。

仕事に対して、言い訳をしないこと。
自分の仕事にきちんと責任を持つこと。
「私にはできない」で終わりにするのではなくて、「できること」を提案すること。

こんな覚悟を持って臨むと、それは口にしなくても周囲に伝わります。それがブランクを乗り越える力になるのです。

ヒント3
明るく感じよい挨拶を心がける

社会人としての経験があると、「経験を活かして…」と肩に力がつい入ってしまいますが、ブランクがある場合、その経験は、残念ながら自分が思っているほどは面接の「武器」にはならないことも少なくありません。

それよりもブランクを乗り越える大きな「武器」となってくれるが、明るく感じの良い挨拶、立ち居振る舞いです。

「この人は、職場で周囲の人とうまくやってくれそうだな」
「この人なら、安心して仕事を任せられそうだな」

そんな「社会性」が感じられる人は、多少のブランクがあっても魅力的に感じられるものです。

面接のときも明るく、笑顔で、感じよく。
これは、専業主婦としてママ友や地域の人との交流で培ったコミュニケーション力が大いに役に立つところです。

そして仕事が決まってからも職場で明るい挨拶を心がければ、周囲もあなたを好意的に受け入れてくれるようになります。

明るい挨拶が生み出す和やかな職場の雰囲気は、ブランクの不安を「これならなんとかやっていけそう」という安心感にきっと変えてくれることでしょう。

「ブランク」が避けられる理由も
自分次第で取り除いていける

企業が「ブランク」がある人を避けたいと思うには、それなりに理由があります。
それは、単に「即戦力としてスキルに不安がある」というだけではなく、会社という組織から離れている期間が長いことで、

・頭でっかちになってしまっているのではないか。
・仕事に対する考え方や意識が、甘くなってしまっているのではないか。
・組織で周囲の人とうまくやっていく「社会性」や「協調性」を、忘れてしまっているのではないか。

と、仕事に対するスタンスにも不安を感じるからです。

スキルはすぐにはどうしようもありませんが、スタンスは気持ち一つ、考え方一つの問題です。それだけに変えるのはなかなか難しいとも言えますが、覚悟を決めれば今すぐにでも変えられるものでもあります。

仕事復帰は、まずは仕事に向き合うスタンスから始まります。
応募の段階から、気持ちを専業主婦モードから仕事モードに切り替えていくことが、希望のかたちの社会復帰を実現するカギになるでしょう。