周りの友人知人は内定をもらっているのに、自分はなかなか内定がもらえない。
内定どころか、面接もなかなか通過できない。

就職活動がうまく行かずに行き詰ってしまったら、今までの活動を見直す必要があります。焦る気持ちもありますが、ここは「急がば回れ」。就職活動に以下のような点がないか、チェックしてみましょう。

1: 「一括エントリー」で手当たり次第エントリーしていませんか

手当たり次第

就職活動サイトでは、応募の利便性を高めるために、「一括エントリー」の機能があります。「たくさんの企業に、まずは応募してみないと」と、この機能を多用してしまっていませんか。

そして書類選考を通過したけれど、1社1社の企業研究ができていなかったり、よく調べてみると実はあまり興味のない事業内容だったりして、「面接であまり語ることがない」という状況になってしまっていませんか。

このように何となく応募してしまった場合、本気でその企業に入りたいと思っている学生に比べて面接での熱意が圧倒的に低くなり、企業も「何となくで応募したな」とわかります。それでは面接が、うまくいくはずがありません。

行動量を上げて、多くの企業に出会う機会を作るのはとても大切です。しかし、やみくもに応募する行為は、自分にとっても企業にとっても、お互いに貴重な時間を無駄に使うことになります。

就職活動に行き詰ったときこそ、しっかりと企業リサーチをして、「面白そうだな」と思える会社を探しましょう。

2:誰かが修正してくれた「志望動機」をそのまま面接で使っていませんか

志望動機

今は、大学や専門学校などの就職支援センターやキャリア相談室などで、面接のサポートをしてくれます。時には模擬面接をしてくれたり、志望動機や自己PRを添削してくれたりすることもあるでしょう。

そこで誰かに修正してもらった「志望動機」や「自己PR」を、そのまま暗記して面接に行っていませんか。

真面目で素直な方ほど、添削してもらった内容をそのまま受け止めて、面接でそのまま語ってしまいがちです。しかし、その内容をもう一度よく読み返してみてください。「自分らしさ」や「自分の思い」が、きちんと伝わる内容になっているでしょうか。

その内容が、自分の思いが伝わる志望動機や、アルバイトやサークル、趣味などに頑張った自分らしい具体的なエピソードが入った自己PRであれば問題ありません。しかし、自分の個性が伝わらない、どこかで見たことがあるような模範解答のような内容になっていたら要注意です。

面接で企業が面接で聞きたいのは、美しい模範解答ではなく、「あなたの仕事に対する思い」であり、「あなたの人柄が伝わる具体的なエピソード」です。

志望動機や自己PRを添削してもらうことがいけないのではありません。誰かに修正してもらったら、そのエッセンスを取り入れて、「自分」が伝わる志望動機や自己PRとなるように、自分でもう一度練り直してみましょう。

3:「やりたいこと」を無理やり語っていませんか

無理やり

就職活動では、「自分のやりたいこと、仕事で自分が大事にしたい『軸』を見つけましょう」と言われます。確かにその通りで、面接でも必ず質問されます。

しかし、自分の思いに向き合い、自分のやりたいことを見つけるのはそう簡単ではありません。それでもあきらめずに探すことが大切なのですが、「やりたいこと」が見つからないからと焦って、会社の事業内容にこじつけた「やりたいこと」を無理やり語っていませんか。

自分で語りながら違和感がある「やりたいこと」には、相手も必ず違和感を持ちます。それでは面接は通りません。

面接では、「それならうちの会社に入ったほうがいい」と面接担当者が感じられることが重要です。だから、面接ではどこかで借りてきたような上辺だけの言葉でなく、本心から語る言葉が必要なのです。

やりたいことがどうしても見つからなければ、無理やり作る必要はありません。その代わりに、「サービスに興味を持った」「社長の人柄に惹かれて、ぜひ一緒に働きたいと思った」「この会社なら成長できると感じた」など、「この会社ならではのこと」で「本気で語れること」を掘り下げて語ってください。

「就職活動がうまくいく」というイメージトレーニングも大切に

就職活動がうまく行かなくなると、「面接でうまく話せるだろうか」という不安や、「どうせまたダメだろう」という諦めの気持ちが強くなってきてしまいます。

その気持ちは暗い表情や自信のない態度として、面接担当者にも伝わります。それでは、ますます内定が遠くなります。

「自信を持って明るい表情で話せればいいのはわかっている。だけど自信が持てない」という場合には、「面接がうまくいっている自分」や「自信を持って話ができる自分」を何度もイメージトレーニングしてみてください。

イメージトレーニングは世界のトップアスリートも実践している、思い通りの成果を出すための方法です。繰り返すうちに次第にイメージ通りに話せるようになります。

そして、どうしても気持ちが落ち込むときには思い切って活動を少し休んでみましょう。暗い気持ちで活動してもよい結果は出ず、悪い結果を重ねてさらに落ち込む悪循環に陥ってしまいます。

今まで就職活動がうまくいかなかったのは、伝えるべきことを、伝えるべき相手(企業)に、きちんと伝えていなかったからであり、あなたに価値がないからではありません。コミュニケーションを見直せば、就職活動は必ずうまく行きますよ。