せっかく入社した会社なのに、職場の人間関係がどうしても合わない。
今までは問題なかったのに、異動になったら新しい職場の人とどうもうまくいかない。
職場に人間関係の悩みはつきものです。
仕事や勤務条件に不満があれば転職という選択肢もありですが、仕事は好きだったり、勤務条件には満足していたりすると、転職という選択肢が考えにくい分、なおさら悩ましくなってしまいますよね。
仕事は仕事と割り切ればいいとはわかっていても、毎日顔を合わせるとなると精神的に穏やかでいられないもの。
そんなときには、こう考えてみませんか。
1:「職場の人と仲良くする必要はない」と割り切る
職場の同僚と気が合って仕事ができれば、毎日会社に行くのも楽しくなりますが、本来職場は仕事をする場であって「仲の良い友達」を探す場ではありません。
「合わない」と思ったら、職場は仕事をする場であり、同僚や上司と仲良くする必要はないと割り切り、あきらめましょう。
同僚同士が仲良く盛り上がっているのを見ると、つい気になってしまうものですが、職場は最低限、業務に支障がなくコミュニケーションができれば問題はないと自信を持ってください。
2:職場の同僚や上司に対する期待を捨てる
「職場の人と合わない」と思って人間関係が気になってしまう背景には、自分が描く「快適な人間関係」「理想の人間関係」と現状が異なっているギャップに、ストレスを感じてしまっていることも少なくありません。
上司は仕事ができて、尊敬できる人であってほしいのに、上司は全然仕事ができないし、責任を人に押し付けてばかり。
上司には部下に仕事を任せてほしいのに、細かいところまで口を出す。
職場の同僚は自分とテンションの合う人がいいのに、自分とは正反対で仕事がやりにくい。
そう思ったことはありませんか。
やはり快適な環境で過ごしたいのが人間ですから、無意識のうちに周囲に対して「自分に対してはこう接してほしい」と期待してしまっています。
しかし現実がそうではないのに、その期待や理想を持ち続けると、そのギャップにかえって「どうして違うのだろう」とかえって苦しくなってしまいます。
期待や理想が明確にあるほど、現実とのギャップにストレスを感じてしまうものです。
そこで、「合わない」と思った時こそ、職場の同僚や上司に対する期待や理想を思い切って捨てましょう。
ただ「上司の仕事のやり方はこうなんだ」「同僚もこういう人なだけ」とありのままを受け入れられるようになると、「どうしてこの人はこうなんだろう」というイライラが生まれることも少なくなります。
3:適度な距離を保つ
そして「職場の合わない相手」とは、適度な距離を保つようにしましょう。
合わない相手とは極力関わらないようにするだけで、ストレスは減っていきます。
もちろん業務に支障がないよう、仕事の報告、連絡、相談は意識をしてこまめに行うくらいの心がけが必要です(合わない相手とは、自然にコミュニケーションを減らしたくなってしまうので、こまめにしようと意識をするくらいでちょうどよくなります)。
しかし、業務外の休憩時間やランチの時間などは、「雑談には加わらない」「加わっても聞き役に徹してあまり関わらないようにする」など、
「避けてもいないけれど、近くもない」
「悪口は言われないけれど、誘われもしない」
という「ほどよい距離感」を目指してみてください。
4:挨拶は欠かさず、できるだけ明るく笑顔で
ただし、「職場の合わない相手」が「職場で気まずい相手」になってしまうと、本格的に職場が嫌になってしまいます。
そうならないためにも、合わないと思っても毎日の挨拶だけは欠かさず、できるだけ明るく笑顔で声をかけるようにしましょう。
「明るく笑顔で」が難しいなら、「○○さん、おはようございます」など名前を呼んで挨拶することを心がけてみてください。人は自分の名前を呼ばれると、「自分を認めてもらえた」と感じ、呼んでくれた相手に対して好印象を持ちます。
「職場で合わない相手」とも最低限の人間関係を保てるよう、挨拶だけはきちんとしておきましょう。
5:趣味やボランティアなど職場以外で人間関係を築く「場」をつくる
自分の生活で主な人間関係が職場だけだと、その人間関係が合わない精神的なダメージはとても大きくなってしまいます。
しかし、趣味やボランティアなど、職場以外に人間関係を築く「場」があれば、人間関係の「息抜き」ができます。「自分には○○があるから、職場ではいいか」と心に余裕が持てるようにもなります。
職場の人間関係が合わないと思ったら、趣味やボランティアなどで「職場以外」の自分の世界と人間関係を広げてみましょう。
6:「自分には合わない」と思いすぎない
最後に「この人は自分には合わない」と思いすぎないように、仕事に集中するように心がけてみてください。
人は自分が思っているように、周囲の環境を受け止めます。「この職場は自分には合わない」と思い込みすぎると、どんなことも「自分には合わない」と受け止めてしまうようになります。
その結果、些細な出来事に深い意味を与え、相手の何気ない行動を「やっぱり合わない」とストレスのもとにしてしまい、自らストレスを増やしてしまうことになりかねません。
そうならないためにも、人間関係に自分の意識があまり向かないように、目の前の仕事に集中しましょう。
「合わない相手」は、自分を「成長させてくれる人」でもある
「職場の合わない相手」は、どうしても気になってしまう存在です。
心穏やかに過ごすためには、挨拶は交わしながらも程よい距離を保つのがおすすめですが、一方で「合わない」と思っていてもきちんと話をしたら、認め合える相手だった・・・ということもよくあります。
また、相手の人間性を全否定するのではなく、良いところを少しでも認める余裕を持って接するよう心がければ、自分の人間性も養えます。
仕事に集中するように心がけることで、今までより仕事の成果が上がる可能性もあります。
「職場で合わない相手」は、ある意味では自分を成長させてくれる人でもあるのです。
「職場の人間関係が合わないこと」を成長の機会と捉えると、少しは気が楽になるかもしれませんよ。