今までフルタイムで働いていた時間に、ぽっかりできた赤ちゃんと過ごす時間「育児休暇」。待望の我が子と過ごす時間を楽しむ反面、仕事とは全く違う時間の流れに時間を持て余したり、世間から置き去りのような気分になったり、仕事の復帰に不安を感じたり…と戸惑いを感じる方も少なくないようです。
厚生労働省の「平成22年度雇用均等基本調査」をみると、一般的に仕事を持つ女性がどれくらいの期間の育児休暇を取得しているかがわかります。
この調査によると、育児休暇の取得期間で最も多いのが10ヶ月~12ヶ月未満で32.4%。次いで12ヶ月~18ヶ月未満が24.7%と、10ヶ月以上の育児休暇を取得する人が57.1%と6割近くなっています。
6割以上の女性が取得する、10ヶ月以上の育児休暇。その育休期間を有意義に過ごし、仕事復帰をスムーズにする過ごし方のコツを紹介します。
期間限定の専業主婦!思う存分子どもと触れ合っておく
育休が明けると、子どもとゆっくり過ごす時間はごくわずかになります。朝の出勤前、帰宅後の仕事以外の時間は、保育施設への送迎に、料理に、片付け、お風呂に入れて…とやることは盛りだくさん。子どもの就寝時間を考えると、「寝る前に数冊の絵本を読んであげるのが、精一杯」という状況かもしれません。
育休中は、子どもとゆっくりできる貴重な時間です。しっかり楽しんでおきましょう。また、夫のお弁当を作る、孫を連れて夫の実家に行くなど普段はできないことをして、他の家族との絆を深めるのにもいい時間です。この時期に絆を深めておくことで、仕事復帰後に何かと頼みやすくなるかもしれません。
また期間限定で専業主婦になることで、今まで見えなかった主婦の視点、生活者の視点で、気づくこともあります。それは、復帰後の仕事でも何かの役に立つでしょう。
ママ友づくりにパパの協力。育休明けの支援体制を万全にしておく
この期間に、育休明けの「育児支援体制」をできる限り整えておきましょう。ワーキングマザーは、周囲のサポートをいかに活用するかが、腕の見せどころです。夫や友人、公共サービスや民間サービスなど、今のうちに協力してもらえる関係作りをしておきましょう。
まず、夫の協力体制です。育休明けの育児分担を話し合っておくだけでなく、いざとなれば自分がいなくても子どものお世話が一通りできるように、おむつ替えやミルクの作り方、入浴などを一緒に行い、覚えてもらいましょう。
「夫が忙しくて、平日の育児への協力は難しい」という場合は、休日におむつのまとめ買いを頼むなど、簡単なこと1つでもお願いし、「育児は2人で行うもの」という認識を持ってもらえるようにします。
次にママ友です。ママ友との付き合いを面倒に思う方もいるかもしれませんが、ママ友は子育ての重要な戦友となります。産院や子育て支援施設、地域の子育てイベントなどに積極的に顔をだし、できれば「同じ地域で、同じ年齢の子どもを持つママ友」を作っておきましょう。
保育園でも小学校でも、持ち物や地域ルールなど、子育てには初めてでわからないことがたくさんあります。そんなときに相談や情報交換ができる、困った時にちょっと頼み事ができるママ友が1人でもいると、何かあったときにとても心強いものです。
さらに、市区町村の公共の子育てサポートサービスや、民間の子育て支援サービスをリサーチし、必要であれば利用登録を済ませておきましょう。
パワーがあり余るなら資格や語学の勉強でスキルアップ!
今までバリバリ働いてきた分、子どもと2人だけの生活になったら、そのパワーが有り余ってしまうかもしれません。
その場合は、育休の時間を活かして、スキルアップとなるような資格や語学の勉強をしたり、趣味の資格をとったりするのはいかがでしょうか。資格や○○実務検定などの受験、TOEICやペン字など仕事に活かせるものから、アロマや料理など趣味の分野まで、数か月あれば身につけられるものはたくさんあります。
生まれたての赤ちゃんのお世話といっても、生後1年くらいまでの赤ちゃんは昼間に数時間お昼寝をします。その時間に勉強することもできますし、赤ちゃんが寝た後の夜や早朝にも、自分のための時間を作ることができます。
子どもとの時間ばかりでなく、自分を磨く時間を作ることで気持ちも充実し、パワーを持て余すことなく、より充実した育休生活が送れます。また育児100%でなく、仕事や勉強モードの頭の使い方をしておけば、仕事復帰をしたときによりスムーズに「仕事モード」に切り替えることができるでしょう。
育休中もやることは盛りだくさん!充実した育休生活を
このように考えると10ヶ月では足りないくらい、育休中のやることは盛りだくさんです。この他にも、勤務先から送付される社内報に目を通す、同僚を家に招いたり、メールしたりして情報交換し、社内の状況にキャッチアップしておくことも有効です。
育児休暇が明けたら、仕事と育児を両立させるハードな毎日が待っています。この時期だけの時間を、ぜひ有意義にお過ごしください。