仕事が合わない。
上司とうまくいかない。
待遇に不満がある。
そんな理由から、転職を繰り返してしまう人も少なくありません。
しかし、転職活動は相当なエネルギーが必要です。
本来なら、転職を繰り返すことなく長く勤められるのが理想ですよね。
そこで、何度も転職を繰り返さないですむように、失敗しない転職の秘訣を紹介します。
1:「不満」で辞めたい時はそれが解消してから転職する
転職で成功するために大切なことの1つめは、「仕事や人間関係に関する不満が転職理由ならば、その『不満』の真っ只中では辞めない」です。
仕事ができない。職場の人間関係がうまくいかない。上司に評価されない。そんな「不満」に対しては、できる限りそれを解消できるような行動を起こし、事態が変化するかどうか様子を見てから転職するようにしましょう。
何故ならこうした「不満」の真っ只中にいる時は、どんなに元気に振る舞って転職活動をしていても、どうしても「訳ありオーラ」が漂ってしまうからです。また、「嫌なことから逃げてきた」状況のため、面接で高く評価されるために必要な「自己信頼感」も低くなりがちです。
結果として、「不満」の真っ只中で転職活動をしても面接で評価されにくくなり、自分の希望する企業からどんどん遠くなってしまって、「納得できないけど内定もらったから入社」→「やっぱり合わないから転職」を繰り返してしまうことになりかねません。
一方で、自分の不満に対して何か行動を起こし、現状を変える努力をしたことは、仮にその行動によって現状が変わらなかったにしても、自分に自信をもたらします。
「自分は不満だからといって、逃げなかった。できるだけのことはした。」という「自己信頼感」は、言葉にしなくても面接では伝わり、面接結果によい影響を与えます。中途採用では、経験だけでなく、「人」で採用・不採用を判断します。「自己信頼感」は、その「人」としての魅力を高めてくれる極めて重要なものだからです。
転職で成功するためには、「自己信頼感」が高く、自分の「人」としての魅力の高い状態で転職活動をするようにしましょう。
※ただし勤務時間や給与など、自分だけの努力ではどうにもならないような「雇用条件」が転職理由の場合はこの限りではありません。
2:自分は何を大事にしたいのか?優先順位を明確にする
そして転職先を選ぶ時には、自分は働く上で何を大事にしたいのか、自分の仕事に対する価値観の優先順位をはっきりさせておきましょう。
仕事のやりがいなのか、収入なのか、職場の人間関係なのか、勤務地なのか、または勤務時間などのワークライフバランスなのか。
あれもこれもと欲張らずに、「これさえあれば、あとは妥協してもいい。」と思えるものを自分自身で見極めて、それ以外は求めずに「まあいいか」と割り切る気持ちも大切です。あれもこれもと求めると、自分の求める状況と現状の差に「不満」が生まれてしまうからです。
これは頭でわかっていても、いざ転職先を選ぶとなると、あれもこれもと求めたくなってしまうもの。実際に「あれもこれも」と求めているうちに、本当に自分の叶えたい条件を満たしてくれる企業との出会いをふいにしてしまうこともなりかねません。
いざとなっても、「仕事のやりがいがあるなら、収入は二の次に。」「勤務地を優先したいから、仕事内容は多少妥協を。」など、自分で気持ちを整理できるようになりましょう。
3:入社前に質問して仕事内容や勤務条件を再確認する
入社前には面接や条件提示など、企業にこちらから「質問できる機会」があります。この機会を活用し、入社前には必ず質問して、仕事内容や勤務条件をきちんと確認しましょう。
転職直後に仕事を辞めたくなる理由で多いのが、「聞いていた仕事内容・勤務条件と違っていた」というものです。求人条件やホームページに記載されている仕事内容を見て仕事を理解したつもりにならず、その仕事を自分が実際に行うイメージをして、気になることはないか探してみましょう。
たとえば仕事内容であれば、自分が働くことを真剣にイメージしてみたら
「職場にはどんな人がいるか。」
「入社後すぐはどんな仕事からスタートするのか。」
「上司はどんな方か。」
「どんな人が活躍している(評価されている)のか。」
など気になることがでてきませんか。こうした質問をすればより具体的な仕事内容もわかりますし、入社後の実際の仕事とのギャップを防ぐことができます。
また、企業の業績や売上、利益率などについても、公表されているデータがなければ確認しておきましょう。業績状況を確認しておけば、入社後に「会社の業績不振でリストラに」というリスクを極力抑えることができます。
勤務条件についても、条件提示の際にきちんと確認しましょう。相手への礼儀を忘れなければ、給与の上がるタイミングや条件、残業代の実態などを確認することは決して失礼ではありません。
このように入社前に気になる点をきちんと確認しておけば、「こんなはずではなかった。」と転職を繰り返すことを避けられます。応募者からの質問は、ミスマッチを防ぐためにも企業としてもありがたいものなのです。遠慮せずに質問していきましょう。
ただし中には、面接時や条件提示の際に応募者からの質問を受け付けないような企業もあります。万が一応募企業がそのような企業であれば、転職先としてはかなり要注意なので気を付けてください。
4:転職後の環境変化を期待しすぎない
最後に、転職後の環境に期待しすぎないことも大切です。仕事もやりがいがあって楽しく、給与も満足。職場の人間関係もなかなか良くて、上司も悪くない。もちろんそのような環境もありますが、それを期待しすぎないことも大切です。
また転職は、全く違う風土で人間関係もゼロからのスタートですから、最初からいきなり実力を発揮するのは難しいですし、やりがいのある仕事を任されるとも限りません。
転職したからといって、すぐに劇的に仕事環境がよくなるとは限りません。これも期待しすぎないようにしましょう。
転職を繰り返す自分をちょっと変えてみよう
不満の真っ只中で転職しない。
自分が働く環境で大事にしたいことを見極める。
入社前に仕事内容や勤務条件をきちんと確認する。
転職後に環境が良くなることを期待しすぎない。
この4つを実行することで、せっかく入社したのにまた辞めたくなってしまうような、あるいは辞めざるを得ないような「転職」をする可能性を減らすことができます。
よほどの能力やスキル、経験がない限り、転職を繰り返すことにメリットはあまりありません。今年は転職を繰り返してしまう自分を、ちょっと変えてみませんか。
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転職がおすすめでない本音の理由を確認してみませんか。
→転職を繰り返すことがあまりおすすめでない3つの理由