「売り手市場」と言われて久しい転職市場ですが、実際の求人倍率は職種によって大きく異なります。最も低い「事務・アシスタント系」の求人倍率は、0.21倍(「求人情報・転職サイトDODA」 2017.11.13発表)。
厳しい転職活動をしている人も、多いのではないかと思います。
なかなかうまくいかない転職活動に、もう疲れた…と思ったら、それは軌道修正が必要なサインかもしれません。
今の転職活動をこんな視点から見直してみませんか?
視野が狭くなっていない?
転職は人生を左右する大きな決断です。だからこそ慎重になりますし、長く働きたいからこそ、しっかり選びたいと思うでしょう。
しかし、しっかりと選びたいと思うあまり、転職先の企業選びに、たくさんの条件をつけてしまっていないか、一度立ち止まって考えて直してみませんか。
「給与は〇万円以上じゃないと」
「安定している大手企業か、せめて大手企業の系列企業がいい」
「どうしても経理の仕事がやりたい」
「福利厚生がしっかりした会社がいい」
自分に合う企業に転職するために、こだわりを持つのは大切ですが、こだわりを持ちすぎると企業を選ぶ視野が狭くなってしまいます。企業選びにこだわりすぎると、自分のキャリアを評価してくれる企業や、自分にとって働きやすい職場と出会うチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
また、「ベンチャー企業や中小企業は、不安定だからイヤ」などの企業に対する強い思い込みや先入観も、転職先の企業選びの視野を狭めてしまいます。
「でも絶対、譲れないの!」という思いもあるかもしれませんが、その気持ちがうまくいかない転職活動の原因であり、その強いこだわりが自分自身をも疲れさせてしまっているかもしれません。
どうして自分は、絶対にどうしても譲れないのか。
そこにある自分の本当の気持ちは何なのか。
少しこだわりを広げてみることは、本当に自分にとって許せないことなのか。
一度転職活動をゆっくり休みながら、自分に問いかけてみてください。
自分の強みはきちんと伝わっている?
転職活動がうまくいかないのは、自分の良さがきちんと伝わっていないという可能性もあります。
「そんなこといったって、強みと言えるようなアピールポイントはないし…」と思うかもしれませんが、誰にでも「強み」は必ずあります。特筆すべき業績がなかったとしても、業務に取り組むスタンスそのものが、あなたの「強み」になります。
どんな考えで、目の前の業務に取り組んできたのか。仕事をする上でのこだわりは何だったのか。職務経歴書は、そんなあなたの「強み」が伝わる内容になっていますか?
新商品を開発するとか、部署で優秀な業績をあげるとか、企業が求めているのはそんなスーパーマンばかりではありません。
与えられた仕事を期日を守って、ミスなく正確にこなせる。周りの人とうまくコミュニケーションを取りながら、円滑に業務を進めることができる。そんな業務に取り組むスタンスも、企業から「この人いいな」と思ってもらえるアピールポイントになります。
書類選考がなかなか突破できない状況が続いたら、まずは職務経歴書の内容から見直してみましょう。
面接の練習をしている?
転職活動中、志望動機や今までの仕事内容の説明、自己PRをきちんと伝えられるよう、ちゃんとシナリオをまとめて、自宅で面接の練習をしたことがありますか?
面接は本来、「自分の言いたいことを伝える場」ではなく、「企業が、求人に合う人材かどうかを判断できるよう、企業の知りたいことを伝える場」ですが、自分の思いと希望優先で話すあまり、伝えるポイントがずれてしまっている…なんてことになっていないでしょうか。
書類選考は通るのに、面接でいつも落とされてしまう…そんな場合は、自分ではうまく話しているつもりでも、言いたいことがよくわからない内容になっていたり、強みがうまく伝わっていなかったりするのかもしれません。
面接が課題ならば、そしてもし今まで、面接の事前準備を特にしていなかったのであれば、面接の事前準備と練習をするだけで、結果はきっと変わってきます。できれば、信頼できる第三者に面接の練習相手をしてもらい、客観的な印象やアドバイスを聞いてみると、面接のコミュニケーションはより改善されるでしょう。
面接でうまくいく人は、必ず面接のシナリオをある程度まとめて、事前の準備をしています。「私、話下手で…」という方でも、練習をすれば面接は必ず上達できるので諦めないでやってみてください。