応募しても書類選考がなかなか通過しない・・・。
せっかく書類選考を通過しても、面接で不採用となってしまう・・・。
転職活動が長引き、数十社から不採用の連絡をもらうと、「どうしてうまくいかないのだろう」と心身ともに疲れてきてしまいます。転職活動が長引いてしまう理由は、求人条件とキャリアのミスマッチもありますが、応募書類の内容や面接での受け答えも大きな要因です。
今までの応募書類や面接で、こんな心当たりはありませんか。転職活動に疲れたら、一度活動の内容を振り返ってみましょう。
1:「なんとなく」や「とりあえず」で応募して面接に行っていませんか?

「とりあえず」「なんとなく」と、条件がそれなりに合う会社に手当たり次第、応募していませんか?
「人生がときめく片付けの魔法」の著者・近藤麻理恵氏は、必要なものと捨てるものを判断するときに、それを手に持った時にワクワクするような「ときめき」が必要だと述べています。
この「ときめき」は、応募する会社を選ぶときにも必要です。条件が合う会社があれば、その会社を調べて、「この会社、ここがいいな」と思えるところを1つでも見つけてから応募しましょう。
駅から近い、オフィスがきれい、ホームページのセンスがいい、勤務地が希望にぴったりなど、仕事内容でなくても構いません。何か1ついいなと思うものがあれば、それに対する前向きな姿勢やワクワクした気持ちが面接の意欲として表れ、結果に影響します。
転職活動が長引いている以上、条件が合う会社なら積極的に応募したほうがいいのですが、もしどうしても会社のいいところが見つからなければ、無理な応募はやめましょう。
「とりあえず」や「なんとなく」で応募した意欲の低さは、必ず面接官に伝わります。よほど求める条件にキャリアがマッチしているか、よほど応募者がいなくて困っているのでない限り、「とりあえず」や「なんとなく」という姿勢の応募者を会社が選ぶことはありません。その人が入社した後に、能力を発揮し、活躍して、イキイキと働くイメージができないからです。
また転職相談をしていて、短期間で会社を辞めてしまった人は、「とりあえず」や「なんとなく」で会社を選んでしまっていた人が圧倒的に多いという事実もあります。
このように「とりあえず」や「なんとなく」で会社を選んでも、決していい結果にはなりません。「行きたい会社は全部落ちてしまったし、もういいところがある会社なんてない」とあきらめず、視点を変えて、応募する会社のいいところ探しをしてみましょう。
2:どの会社にも同じようなことを言っていませんか?
応募書類の自己PRや志望動機、いつも同じものをどの会社に応募する時にも使っていませんか?あるいは面接で、「御社の仕事に興味を持って・・」「御社でなら今までの経験が活かせると思い・・・」と、どの会社でも同じようなことを言っていませんか?
そして今までの経歴を聞かれた時も、いつも同じように説明をしていませんか?
どの会社でも通用するような「無難な志望動機」の応募書類を使い回していては、書類選考はなかなか通過しません。「どの会社でも同じだな」「使い回しかな」と、人事担当者は見抜くからです。
面接も同じで、どの会社でも同じようなことを言っていては、どの会社の印象にも残りません。
会社にはそれぞれ特色があり、同じような職種でも業界や会社規模や風土が異なれば、入社した後の仕事内容や働き方は違います。それを考えれば、「入社してから何がやりたいか」という志望動機も、「この会社で今までの経験の何が活かせるか?」という志望動機も、1社1社、少しずつ伝えるべきことは変わってくるはずです。
応募する会社1社1社に、きちんと向き合ってみましょう。
3:「自分の思い」がきちんと伝わっていますか?
面接対策に力を入れるあまり、面接で聞かれそうな志望動機や、自己PRなどを一生懸命考えて暗記して、それを間違えないで話すことに意識が集中してしまっていませんか?
面接で暗記した内容を練習通りに伝えることや、自分をよく見せることに集中すると、肝心なあなたの「思い」が伝わらない面接になってしまう可能性があります。
面接は、「ここで働きたい」という応募者の「思い」と、「こんな人を採用したい」という会社の「思い」がマッチするかどうかを確認する、コミュニケーションの場です。だから、応募者に「思い」がなければマッチングは成立せず、残念な結果になってしまいます。
面接で大切なのは、用意してきた志望動機を間違えずに伝えることではなく、その会社に対する自分の「思い」を悔いなく伝えることです。伝えるべき「思い」を整理して、面接の場できちんと伝えられるようにしておきましょう。
4:自分のマイナス情報を素直に認めていますか?
離職期間が長い、転職回数が多い、短期間(1年以内)で辞めた会社がある、派遣社員の期間が長い等に当てはまると、正社員としての転職にマイナスの影響を及ぼす可能性が非常に高くなります。正社員として本当に責任を持って自主的に働いてくれるのか、すぐに辞めたりしないか、計画性がないのではないかと、人事担当者は不安に思うからです。
こうした条件に当てはまってしまう場合、一貫性のある理由や、人が聞いて納得できる理由を整理して、それを伝えるのがベストです。
しかし、「どう考えてもそんな理由がない」という場合には、素直に自分の過去を認め、その経験から得たものや学んだものをアピールしましょう。
ここで大切なのは、決して他人のせいにはしないことです。
例えば、会社の業績不振、採用条件に虚偽があった等、一見「個人ではどうしようもない理由」もあります。そのときも、「自分は悪くない」「運が悪かった」という姿勢ではなく、「きちんと確認すべきだった」と「自分にも何かできたことはあったはず」という姿勢でいてください。
不遇を他人のせいにする姿勢は、面接でさらにマイナスの影響を及ぼします。しかし、自らの非や未熟さを素直に認める姿勢があれば、「謙虚な人」「失敗を認められる人」という評価につながる可能性が出てきます。
過去の経験を変えることはできませんが、それをどのように受け止め、何を学んだかという姿勢を見せることで、面接での印象を変えることはできるのです。
応募会社1社1社にきちんと向き合う転職活動を
転職活動に疲れてくると、「もうどこでもいい」「とりあえず何でもいい」という気持ちが次第に大きくなってしまうかもしれません。
しかし、その気持ちは面接で必ず相手に伝わります。そのため、いい結果にはならず、さらに疲弊してしまうという悪循環になってしまいます。
疲れた時こそ、一度リフレッシュしたり、キャリアコンサルタントに相談したりするなどして、気持ちをリセットし、応募する会社1社1社にポジティブに向き合える状況を作るよう、心掛けてみましょう。
あなたが会社に対してポジティブに向き合えば、あなたとポジティブに向き合ってくれる会社に必ず出会えます。肩の力を抜いて、一度見直してみてください。