有名大学を卒業したのに、就職活動で希望の企業に入れず、気が付けば卒業後何もせずに家にいることに・・・。

こんなはずではないのに、気がつけばニートになっていた。

「このままではいけない」と思えたら、就職活動を始めましょう。高学歴ニートが就職活動で成功するための秘訣を紹介します。

1:「○○大卒なんだから」という意識を捨てる

有名大学

「せっかく一生懸命勉強して有名大学に入ったのに、就職活動ではその学歴が全く考慮されなかった。もっと就職で有利になると思っていた。」

高学歴でニートになってしまった方の中には、このように就職活動で「学歴」が万能の武器になるように思っていた方も少なくありません。必死で受験勉強をして、入学した難関大学です。「自分は、○○大卒なんだから。」というプライドもあるでしょう。

しかも一部の採用の現場では、学歴フィルターがあるのも事実です。それを考えると、「だから自分はもっと評価されてもいいはずだ。」という気持ちがどこかにあったかもしれません。

確かに「有名大学卒」という学歴は、「受験勉強を努力できた証」であり、「ある程度のポテンシャルが期待できる」など面接の加点要素になります。しかし、学歴はすべてではありません。そのポテンシャルに加え、面接では

「この人の考えていることと、うちの方向性は合っているから、入社したらやりがいを感じて成長し、戦力になってくれるだろう。」
「この人と一緒に働いてみたい。」

等と面接官が感じられることが大事なのです。

では面接官が何を持ってそう感じるかというと、それが志望動機(なぜ入社したいのか、そこで何をしたいのか)であり、人の言うことをきちんと聞ける素直さ、打たれ強さ、柔軟さ、課題発見力、課題解決力、真面目さ、誠実さなど、その人の性質(タイプ)なのです。

どんな性質(タイプ)を求めるかは企業によって様々ですが、要は「学歴」だけでなく、「どんな性質(タイプ)か」の部分が極めて重要だと忘れないでください。

2:社名で企業を選ばない

「せっかく有名大学を卒業したんだから、有名企業でなくては恥ずかしい。」
「誰も聞いたことがないような企業で働くのはイヤだ。」

高学歴ニートと言われる方の中には、そんな思い込みを持ってしまっている方も少なくありません。しかし、この考えが大きな機会損失につながっているのです。

一般的な知名度がなくても、規模が小さくても、トップシェアの製品やサービスを持っていたり、働きやすい環境だったり、顧客からの信頼が厚かったり、給与や福利厚生など勤務条件が厚遇だったり・・・と様々な優良企業があります。

そもそも学生が名前を知っている企業は、消費者向けのサービスや商品を提供するほんの一握りの企業です。「自分が知らない」というだけで、応募する企業の選択肢を狭めてしまうのは極めてもったいないと思いませんか。

高学歴ニートから社会復帰するために就職活動をするのなら、社名で企業を選ぶのはもうやめましょう。

「それでも、知らない企業をどう選んでいいかわからない。」という方は、合同説明会に参加してみましょう。

今は、学生だけでなく既卒者も対象にしている合同説明会もあります。合同説明会に来ているのは、基本的に採用に前向きで業績も堅調な企業です。こうした機会を活用し、「聞いたことないけれど、どんな企業なんだろう?」と思って、話を聞いてみてください。「知らなかったけれど、面白そうな企業もある」と実感できるかもしれません。

3:周囲の評価は「今より下がることはない」と心得る

「こんな企業に就職したら、周りになんて言われるか…。」

など、親や友人、親戚などの周囲の評価を気にしてしまう人もいます。しかし厳しいことを言えば、どんな企業に就職したとしても、何もせずにいる今より周囲の評価が下がることはありません。

もっといえば、親はともかく他人はそれほどあなたのことを考えているわけでも、評価しているわけでもありません。

他人の評価など気にせずに、素直に自分が「やってみたい」と思える仕事や、「この人たちと一緒に働いてみたい」と思える企業を探してみましょう。

「○○大学を出たのに、そんなところに就職して…。」と、身内から言われることもあるかもしれません。しかしそれを気にして就職活動できずにニート生活を続ければ、よい条件の企業に就職できる可能性はますます低くなってしまいます。

「今働かないこと」の先にある未来を考えよう

高学歴とはいえニートを経験してしまったら、学生時代に比べ、就職活動も思うようにいかないことがさらに多くなるかもしれません。就職活動の頃と同様に続く不採用の連絡に、「もう就職なんていいや。」と再び就職を諦めたくなってしまうこともあるでしょう。

そんなときは、「今働かないこと」の先にある未来について冷静に考えてみましょう。大学卒業後3年間くらいは第二新卒として検討してもらえますが、ニート期間が長くなるにつれ、社会復帰の難易度は上がります。正社員としての就職が難しく、アルバイトや契約社員での就労になるかもしれません。

今は働かなくても、実家で親の収入を頼りに暮らせるでしょう。生活が困る実感はないはずです。しかし、親はいつか定年を迎え、年金生活となります。元気でいられればよいですが、いつ介護が必要な状態となるかわかりません。

さらに、両親が他界してしまえばもう親の年金を頼りにすることはできません。それでもあなたの生活は続き、老後もやってきます。本当に困れば生活保護に頼ることもできます。しかし、それこそ有名大学を卒業したのに、自分で収入を得ることもなく終わってしまってよいのでしょうか。

今ならいくらでも軌道修正できます。そして軌道修正が遅れれば遅れるほど、かつて描いていた未来と遠ざかってしまいます。

「今働かないとどうなるか。」にきちんと向き合い、「今動くしかない。今決めるしかない。」と覚悟を決める。

この覚悟こそ、高学歴ニートが就職活動で成功する一番の秘訣なのです。