何かと悩みが多くなる30代…。20代のころは、がむしゃらに進んでいたけれどふと立ち止まって、
「今の会社に居続けていてもいいのかな?」
「30代って実際、転職難しいのかな?」
「転職が失敗してしまったらどうしよう・・」
そんなことを思っている方もいらっしゃるかもしれません。
現に30代女性のキャリアは、たくさんのライフイベントと重なることが多くなるため、転職などに悩む方も多くいらっしゃいます。
今回は、30代の女性が転職を失敗しないためにはどうすればよいか、効果的な考え方やそのコツについてお伝えしていきます。
日本市場にいる30代女性の割合
まず、そもそも日本で働いている30代の女性はどのくらいいるのでしょうか?
時代別の傾向としては、30代の女性は「M字カーブ現象」と呼ばれる、出産・育児などのライフイベントを機会に仕事を辞める女性が多かったのですが、現在では、その解消が進んでいると言われています。
あなたの周りの30代の友人や家族も何かしらの形で働いている人が多いのではないでしょうか。実際、共働きの家庭も増加傾向にあるので、日本全体として働く女性が多くなっています。 また、この10年間で、特に、30代の結婚をしている女性が働くことが多くなったという傾向を示すデータもあります。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/20-01.pdf
資料出所:総務省「労働力調査」(平成 22 年、令和2年)
30代女性を取り巻く環境と悩み

今この記事を読んでいただいているあなたも、もしかすると下記のような悩みを持たれているかもしれません。
・結婚
・出産
・育児
・仕事の将来性
・スキルアップ
・お金
・会社の人間関係
・職種
・働き方
・友人
・家族
・体力や精神
などなど…いろんな悩みの種類があり、そのスケールはきっと20代の時より大きいものになっているかもしれません。
そんな中でも、30代女性に多い悩みと、取り巻く環境を見ていきましょう。
出産・育児と仕事の両立が不安
1つ目は、出産や育児と、仕事の両立が不安という悩みです。
20代後半~30代にかけて、日本では出産する人が多い傾向になります。そのため、仕事と妊活、仕事と出産、仕事と育児、、などの両立が大変になる時期でもあります。
40代になると、ある程度子供の手も離れ、ご自身の時間に集中できる人も多くなると言われていますが、それまでの30代は一番大変な過渡期と言えるかもしれません。
「20代の頃ほど体力的にもバリバリ動けない…、なんだか疲れやすくなった」と感じている方もいらっしゃいます。
30代は、何かと悩みが多い時期ととらえられています。
このままの仕事でいいか不安
2つ目は、仕事の将来性やスキルアップに関する悩みです。20代の頃は、がむしゃらにやっていたけれど、ふと30代になって立ち止まる瞬間、きっとあると思います。
その時に、自分がやりがいを感じて、目標をもって、働くことができる仕事だと、「この仕事を続けていこう」という思いになるかと思います。ただ、あまり日々の仕事にやりがいを感じず、
「自分が成長していない気がする…」
「このまま働いていても自分の目指す姿はここじゃない…」
「何のために毎日頑張っているのかわからなくなってきた」
といったような、もやもやとした気持ちが出てくる方もいらっしゃいます。
働き方を見直したい
そして、30代の女性が、出産・育児から仕事復帰しようとした場合や、転職する場合などに、どんな働き方をしようか、迷うことが多い傾向にあると言えます。
・フルタイムか、パートか
・ゼネラリストかスペシャリストか
・正社員か派遣社員か契約社員か
・リモートワークか出社かハイブリッド型か
色んな選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがある分、とても悩んでしまう部分だと思います。
どちらが良いというのはなく、ご自身に合った働き方を選んで、主体的にキャリアを形成していくことが一番大切です。
30代女性は転職市場ではどう見られている?

では、実際、転職市場では30代の女性はどういう風にみられているのでしょうか?一般的に言われていることとして、年齢的に20代とは違い、30代は即戦力として見られる場合が多いということです。
未経験の職種に転職をして、新しいスキルを身につける、という考え方も成長意欲がありとても良いと思いますが、一般的には、今までの経験を元にすぐに活躍してくれそうな人材として求められることが多いです。
そのため、ご自身がやりたい仕事に関連する資格などを取っておいたほうが、転職には有利に働くと言われています。
30代女性の転職者の割合
では、30代女性のうち、実際どのくらいの人が転職しているのでしょうか?

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-2/dl/kekka_gaiyo-04.pdf
参考:厚生労働省「令和2年雇用動向調査」
こちらは、厚生労働省のホームページ内の「年齢階級別転職入職率」です。ご覧の通り、30代女性の転職率は、約10%となっています。20代の転職率は約14%なので、それに比べると転職率が低下していることがわかります。しかし、より年代を重ねると1桁台になり低下傾向にあるので、若いうちに転職する人が多いと考えられます。
そして、女性はパート職へのほうが総じて転職率が高くなっているのが特徴です。出産や育児などで、雇用形態を変えないといけない状況になった方も多いと見受けられます。
転職の成功・失敗

では30代で転職をする女性はどんな理由で転職をするのでしょうか?多い理由としては、下記のようなものがあげられます。
・年収を上げたい
・人間関係が良い環境で働きたい
・新しい仕事に挑戦したい
・結婚、出産のため
・福利厚生
・倒産、契約の終了
・体力的につらい
・仕事が合わない
・会社の将来性が不安
・正社員になりたい
・やりがいを感じない などなど
上記のような、さまざまな理由で転職した後、その転職が成功したか、失敗したかの判断はみなさんどうやってしているのでしょうか?
「転職に失敗したらどうしよう・・」
できることなら失敗したくない転職活動ですが、中には、
「この転職は失敗だったな…」「早く辞めたい…」と思ってしまうケースもあるのも事実です。
では、いくつか実際のケースを見ていきましょう。
30代女性がこの転職、失敗した…と思った事例
Aさん(30代女性、独身、1人暮らし)
「私は、前の会社の年収が周りの友人を比べて低かったのが嫌で、年収アップを1番の条件に転職活動を行いました。希望通り、転職面接を受けた中でも一番年収が高い企業に内定をもらうことができ、転職をしたのですが、実際働いてみると殺伐とした雰囲気で、残業も多く、心も体もとても疲れています。もう少し、ほかの条件も見ればよかったと後悔しています」
Bさん(30代女性、1児の母、家族3人暮らし)
「私は、出産を機に仕事を辞めて、専業主婦をしていたのですが、子供も手が離れてきたので、もう一度働きたいと思って、転職・就職活動をしました。独身の頃にバリバリ働いていた記憶があるので、需要はあるだろう、すぐ見つかるだろう、と思っていたのですが、資格を何も持っていない30代後半は、思った以上に転職活動が難しいということがわかりました。結局パートの仕事をしか見つからず、少し体力的にきついなと感じています。」
30代女性が転職に成功したと思う事例
では、逆に転職に成功したと言えるケースはどうでしょうか?一緒に見ていきましょう。
Cさん(30代女性、既婚、夫と2人暮らし)
「私は、前の会社で仕事内容に対してあまりやりがいを感じていないこと・結果を出せていないことが悩みでした。そこで自分に向いていることが何か?自分は何で活躍することができるか?徹底的に自己分析をしました。そして、自分に向いている仕事を見つけて、資格勉強をしながら、転職活動をしました。最初は覚えることが多く、とても大変でしたが、一度きりしかない人生なので、転職してよかったです。」
Dさん(30代女性、1児の母、家族3人暮らし)
「私は、残業が多いいわゆるブラック企業で働いていました。妊娠をしているときに、つわりがひどく体調が悪くなってしまい、仕事との両立ができずに退職しました。出産・育児を経て、契約社員としてテレワークで働けています。テレワークは通勤時間がないため、家に多くの時間いることができ、子育て中の自分に合った働き方だと思っています。」
転職を成功させるためのコツ

では、転職を成功させるためのコツは何でしょうか?ここからご紹介していきます!
「なぜ転職したいのか」を考える
自分にとって成功と言える状態はなんでしょうか?それは人それぞれ違うと思います。給料を上げたい人もいれば、もっとゆるく働きたい人もいます。
通勤時間を短くしたい人もいれば、人間関係で環境を変えたい人もいます。
仕事内容を変えたい人や、もっとやりがいをもって働きたい、という人もいます。
例えば、先ほどのAさんのように、単純に、「給料が少ないので他のいい条件の会社に転職したい」と思っていても、給料が上がったかもしれませんが、ワークライフバランスが崩れてしまい健康でなくなったなどのケースもあります。
もし今転職したいと思われている場合は、「なぜ自分は転職したいのか」をしっかり考えることをおすすめします。あなたにとって譲れない条件とはなんでしょうか?
しっかりとご自身が「なぜ転職したいのか」を考えて、1つだけの条件で考えずに、複合的に総合的に考えるようにするといいと思います。
自己分析をする
転職を考えるときに、自己分析も実施すると、より納得感のある結果になりやすいと言われています。
逆に、自己分析ができていなかったり、おろそかにしていると、「転職してみてやっぱり違った」「こんなはずじゃなかった」というような気持ちになるケースが多いと思います。
自分は何に向いていて、どんなことがしたいのか?
過去、自分はどういうことにわくわくしたのか?どんな働き方が自分に向いていそうか?
今の自分自身について、ゆっくりと分析することも、転職の成功の秘訣になります。
冷静に情報収集をする
そして、大切なのは、情報収集です。現代では、たくさんの情報にあふれています。この記事も1つの情報源です。
ありとあらゆる情報に恵まれすぎて、膨大なデータがありすぎて、圧倒されてしまうことがあるかもしれません。転職エージェントの強い押しにあって、行きたくもない会社の面接対策をしてしまっているかもしれません。
焦らず、じっくり、冷静に、情報収集をすることは大切だと思います。
自己分析や転職の理由を考えると同時に、世間にはどんな求人があるのか?どんなスキルや能力が求められているのか?を、インターネットなどで調べてみたり、実際目で見て確かめてみたりすることが、とても効果的です。
求められているスキル・能力がわかると、それに関連した資格や勉強を始めることもできます。
キャリアプランを考える
今や人生100年時代と言われています。そんな長い人生を、どのように生きていきたいか、キャリアプランを考えてみましょう。自分はどんな人でいたいか、どんな生活をしたいかなど、5年後、10年後など、長期的な視野で、考えてみましょう。
そうすると、転職がキャリアプランをかなえるためのステップになっているか、そうでないか、判断することができるようになると思います。
今、目の前の状況だけでなく、長期的に見て転職を考えることが良いと言われています。
プロのキャリアコンサルタントに相談する

また、プロのキャリアコンサルタントに相談することもとてもおすすめです。
「転職したいけれど失敗したらどうしよう…」
「私、何がしたいんだろう。もやもやする…」
「キャリアについて相談したい。アドバイスが欲しい…」
など、いろんな悩みがあるかと思います。
その悩みを、プロの資格を持ったキャリアコンサルタントに相談してみると、心が軽くなり、自分のことを客観的に見ることができるようになり、具体的な目標やアクションが見つかるかもしれません。
転職は人生の大きなイベントでもあります。
「30代で転職自信がないけれどできるかな」
「もっとこうしたい」「今の仕事を辞めたい」
などという思いがある方は、一人で悩まず、気軽にプロに相談してみましょう。きっと親身になって寄り添って、あなたにとって最適な解決策や目標を見つけるお手伝いをすることができると思います!