「キャリアについてなんとなく不安」
「悩んでるけど人に相談するのはちょっと…」
そのような悩みがある方は多いのではないでしょうか。
今まで働いていて、「キャリアについて悩んだことがない」という人はとても少ないはずです。それは、キャリアの選択で今後の人生が大きく変わってしまう可能性もあるので、日々悩んでしまうのは当たり前のことだからです。
悩みがあっても周りの人には話しずらかったり、なんとなく不安だけど言語化できないという場合もあるでしょう。
今回は、モヤモヤしてしまうキャリアの悩みについて、軽減する方法や年代別の悩みをご紹介していきます。
キャリアの悩みが尽きない理由

キャリアの悩みは尽きませんよね。悩む理由は人によって様々です。まずは、キャリアについて悩んでしまう原因の代表例をご紹介していきます。
はっきりとした正解がない
キャリアにはっきりとした正解はありません。日々自分自身で選択した結果が、今のキャリアに繋がっているのです。
だからこそ、「自分の選択が正解なのか」という悩みを抱えてしまいます。
キャリアの転機が訪れた時には、「今この判断をしていいのだろうか…」と思いますよね。また人から「それで正解だよ!」と言われても、半信半疑になるのではないでしょうか。
周りの人と比べて不安になる
一人ひとり違ったキャリアがありますが、周りの人と比べて不安になることがよくあります。
例えば、同い年の友人はもう管理職なのに自分は平社員のままだったり、同僚がどんどん転職や起業をして自分のやりたいことを見つけていたりと、自分が置いていかれているような気持ちになるでしょう。
人と比べることは悪いことではないですが、あまりにも周りを気にしすぎると息苦しくなってしまいますよね。
周りを気にするとしんどい思いをするかもしれませんが、今はSNSなどで周りの近況を知ることも多いので、比べるつもりはなくても不安になることは多いはずです。
ずっと上手くいく保証がない
キャリアの難しいところは、今全てうまくいっているように感じていてもそれがずっと続く保証はないということです。
もちろん同じ会社でしっかりとキャリアを積んでいいポジションにいることで、そのまま定年まで安定していたという方も大勢いらっしゃるでしょう。
しかし、それはその方の話であって全員に当てはまるわけではありません。企業勤めであれば、その企業の経営がいつ傾くかわかりませんし、自分のキャリアパスが上手くいくという保証もありません。
自営業であっても、今の仕事を安定してクライアントから受注できるかもわかりません。
いつ何があっても大丈夫なように、備えておくことに越したことはありませんが、理想のキャリアはいつ崩れていくかわからないのです。
ライフイベントの影響を受ける
キャリアは人生と密接に繋がっています。結婚や出産、介護などいつどんなライフイベントが発生するかは予測できません。
女性に関して言えば妊娠・出産など女性特有のものがあり、その影響は男性よりも強くなると言えるでしょう。絶対に休まなければならない期間があるので、キャリアに空白ができてしまうのを避けられません。
もちろん男性でも、結婚や親の介護で転居必須の状況になることもありますし、その影響で今の会社を退職しなければならないということもあります。
今はライフイベント発生の心配が全くなかったとしても、長期的にキャリアを考えると、自分だけではなく周りの人々からの影響を強く受けることになることを頭に入れておきましょう。
【年代別】よくあるキャリアの悩み

キャリアに関しての悩みが尽きることはありませんが、年代ごとにその悩みも多種多様です。20代の新入社員と40代のベテラン社員では悩む内容が全く違ってきますよね。
ここでは年代別によくある悩みをご紹介します。あなたも当てはまるところがあるのではないでしょうか。
【20代】業界・職種の取捨選択
20代ではまず最初に、就職活動におけるキャリアの悩みが発生します。
自分が何をやりたいのか、何に興味があるのかわからないまま就職活動を始めて受ける会社を選んでいかなければなりません。
自分自身の適性を知らないまま仕事を始めてみても、入社後すぐに自分に合っていないと感じてしまう方も多くいます。その結果、理想の社会人像とはかけ離れた生活を送ることになるかもしれません。そういった状況で不安や不満を抱えていくのが20代の特徴とも言えます。
そして20代でも数年働いていると後輩ができて、指導する立場にもなります。そこでもう一度、「このままのキャリアでいいのだろうか」と悩み出す時期が訪れるのではないでしょうか。
【30代】専門性とキャリアチェンジ
30代になるとある程度仕事も経験して、これから今の会社で専門性を磨いていくのか、管理職を目指すのか、またはキャリアチェンジをするのかと悩みます。
エンジニアなどの専門職の方であれば、もっと違うスキルや経験を求める段階かもしれません。営業職などのフロントに立つ仕事であれば、逆に専門職へのキャリアチェンジを考えるかもしれません。
30代では会社や社会の仕事の全体像が見えてくるので、自分自身はどの立ち位置に行きたいのかと悩むのではないでしょうか。働き盛りと言われる年代であることも後押しして、「転職するなら今かなぁ」と考える方もいるはずです。
もちろん今の会社のまま定年まで頑張るという判断をする方も大勢いらっしゃいますし、不安や不満がなければ問題ありません。
キャリアに関しての悩みはいつも漠然としたものなので、急に悩み出すということもあるでしょう。
【40代】仕事の責任と今後の展望
40代になると、年齢も加味されて仕事上での責任が重くなってくるでしょう。
今まではメンバーとして自分の目標達成に向けて頑張ればよかったものを、部署全体の数字に責任を持たないといけなくなったり、後輩のミスをカバーするような立場の方が多いのではないでしょうか。
そうなった場合に、自分の好きな仕事をずっとやっていた方はもっとやりたい仕事をしたいと感じるかもしれません。
責任は重くなっているのにそれに評価が追いついていない、なども悩みの一因になるでしょう。
「このままでいいのかな」と今後のキャリアを悩み、キャリアチェンジや転職を考えいるのであれば、最後の挑戦をしていきたいと考える方もいるのではないでしょうか。
【50代】定年後の生活と仕事
50代になると、定年退職が視野に入ってきます。60歳を迎える頃に、自分はどういう生活を送っているのか不安になりますよね。
現在日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超えていることもあり、定年後も20年ほどの人生を歩んでいくことになります。
そのような中で60歳になったからすぐに仕事を辞めていいのか、年金受給までの間ちゃんと生活できるのかなど不安は尽きないことでしょう。
今までバリバリ働いてきた人であればなおさら、仕事から離れたくないと感じるのではないでしょうか。事実、ディップ株式会社が行った調査によると、60〜64歳の7割以上が定年後も働いているという結果が出ています。

同じ会社で雇用延長をするのか、違う職場や雇用形態で引き続き働くのか、定年退職してのんびり暮らしていくのか、さまざまな選択がある中で決断していく必要があります。
少しでもキャリアの悩みを軽減するには?

正直キャリアの悩みがゼロになるということは、希少な状態でしょう。今は順調でも、それがいつまで続くかはわかりません。
ここでは、少しでもキャリアの悩みを軽減するためのコツをご紹介します。
自分の悩みを整理する
キャリアに悩んでいるときに、「なんとなく不安」という方が多いのではないでしょうか。
そのような時は、まずは何に対して不安なのかを整理してみてください。お金に対しての不安なのか、充実感に対しての不安なのかによって今後の選択も変わってきます。今後キャリアに関しての選択を迫られたときに、何を優先するのかというのが明確になるからです。
「なんとなく」というフィーリングも大事な時はありますが、キャリアに関しての転機では振り返った際に、「なぜこの選択をしたのか」とはっきり言える状態になっている方が理想的です。
悩みは解決できないものか考える
自分自身の悩みを整理してみると、その悩みは今から行動すれば解決できるものなのか、そうでないものなのかがわかると思います。
例えば、専門性を磨いていきたいというのであれば今の仕事にプラスαの勉強をするなど具体的な行動が見えてきますよね。
しかし漠然とした不安である「いつかこの会社は倒産して、自分は路頭に迷うかもしれない…」など、いつか起こるかもしれない、だけど起こるかどうかはわからない不安はすぐには解決できません。
そのような不安を軽減するためには、お金を貯めておく、自分が転職できそうな業界などを調べておくなど、備えを固めておくことが大事です。
備えを固めておくことで「不安だけど、できることはやっている」と少しだけ自信を持つことができるのではないでしょうか。
自分で稼ぐスキルを身につける
キャリアや将来の不安の中で根本にあるのは、やはりお金に関しての不安です。
もし今の職を失ったとしても、自分はゼロからお金を稼ぐスキルがあるんだという方はある程度の自信を持って働いていくことができます。リストラされても、地方に移住しないといけなくなっても、「まぁ何とかなるか」と思えるようになれば不安は大幅に軽減されるはずです。
そのためには、余裕があるうちに副業を始めたりお金の勉強をしておくことが大切になるでしょう。
信頼できる人に相談しよう

キャリアは人生と密接に繋がっているため、あなただけはなく周囲の人、特に家族にも大きく影響を及ぼします。
だからこそ、家族には相談しておくことが大事です。あなたの周りにいる信頼できる人には、少しずつでいいので悩みを打ち明けておくことをおすすめします。
「周りに話すのはちょっと…」という方は外部のサービスを利用して、プロに相談するというのもいいでしょう。
自分に合った相談相手を探してみてください。
家族やパートナー
家族やパートナーはあなたのキャリアに関して、大きな影響を与える人達です。配偶者やお子さんがいるのであれば、それに応じてライフイベントが発生するでしょう。
今の仕事を実は辞めたいというのであれば、早めに相談して今後の計画を立てていく必要があります。
ずっと夢だったマイホームを諦めなければならないかもしれませんし、お子さんを私立に通わせるのは難しくなるかもしれません。
ご両親に相談すると本当は実家に帰ってきてほしいなど、今まで考えてなかった選択肢も発生する可能性があるのです。
あなたの悩みを軽減するために家族やパートナーに話してみるというのはもちろん、家族やパートナーの悩みや希望を知っておくことも大事です。
仲の良い友人
仲の良い友人には、思っていることをざっくばらんに話すことができるのではないでしょうか。
あなたの性格や今までの経験などある程度知っていてくれていることで、的確なアドバイスをしてくれるかもしれないですし、ただ話すだけでもいい気分転換になるはずです。
同年代であれば同じような悩みを抱えているかもしれないので、お互いに情報交換するのもいいでしょう。
家族やパートナーに言えない悩みも、話しやすいかもしれませんね。
会社の同僚や上司
会社の同僚や上司に話しやすい人がいるのであれば、相談してみるのも一つの方法です。
例えば同僚であれば、専門性を磨きたくて人事に相談したら希望の部署に異動できたということもあるかもしれませんし、上司であれば今後任せてもらう業務を見直してもらえるかもしれません。
しかし注意したいのは、しっかりと信頼できる相手にだけ相談するということです。
同じ会社内であれば、あなたの噂が回ってしまうかもしれませんし上司からは辞めたがっていると勘違いされてしまう可能性もあります。
いずれにせよキャリアに関しての悩みは、あなたの人生に深く関わっていてデリケートな問題なので話す相手はしっかりと選んだ方が良さそうです。
プロのコンサルタント
一番安心して相談できるのは、やはりプロではないでしょうか。
あなたが今一番考えなければならないことや、今後のキャリアプランについての相談など幅広くアドバイスをもらうことができます。
知り合いには相談したくないという方でも、経験豊富なコンサルタントであれば話しやすいはずです。
キャリアの決断をする際に、周りの人に相談しないといけなくなったとしても、先にプロに相談してある程度の道筋を立てておくことでプロにも相談した結果だと伝えやすくなるというメリットもあります。
もちろんあなたの情報が外に漏れることはありませんし、変に転職を勧められるということもありません。
転職エージェントと呼ばれる仕事を斡旋する企業ではなく、キャリアコンサルタントがキャリア相談を受け付けているようなサービスを探してみてください。