未経験職種に応募する場合、職務経歴書の自己PRはとても重要だと知っていましたか?
「そうはいっても自己PRといっても、何を書いていいかわからない。」と無難な内容になっていたり、「ネットや本で見た内容をなんとなく真似して書いていた。」とどこかで見たような内容になっていたりしていませんか。
転職で未経験の職種に応募したい場合には、職務経歴書の自己PRの出来が書類選考の合否を分けるといっても過言ではありません。
「確かに経験はないけれど、ちょっと会ってみようかな。」と採用担当者に思ってもらえる職務経歴書になっているか、次の3つの視点から確認してみましょう。
自己PRで熱意を伝えれば、未経験でもチャンスは広がる
未経験者を採用するときに、企業の採用担当者が気になるのがこの3つのポイントです。
1)何故この仕事をやりたいと思ったのか。
2)仕事を任せられるポテンシャル(成長性・学習能力)があるか。
3)何がやりたいと思っているのか(イメージや憧れだけではないか)。
相手の「経験がないけれど、本当に大丈夫なのだろうか。」という懸念を、職務経歴書の自己PRで払拭できれば、書類選考を通過できる可能性は高まります。
職務経歴書の自己PRを作成する際には、相手がこの3つのポイントを懸念していることを念頭に、納得できるストーリーや意欲を裏付けるエピソードを用意していきましょう。次にそれぞれについて少し詳しく紹介します。
1:「何故やりたいのか」「今後どうなりたいのか」を具体的に
未経験に応募する際に、最も重要なのが「何故この職種をやりたいと思ったか」という志望動機です。それが明確で筋が通っていて、「なるほどね。」と他人が読んでも納得できるような内容であればあるほど、未経験でも書類通過する可能性は高くなります。
今の仕事から何故仕事を変えたいと思ったのか、明確にしましょう。採用担当者が見た時に納得しやすいのは、「今の業務の中で、これから応募する職種に近い業務に最もやりがいを感じている。これからはそれを専門にキャリアを積んでいきたい。」というストーリーです。
「以前から興味を持っていた。」「子どものころから憧れていた仕事につきたいと思った。」という理由は説得力がありません。「ではなぜ、新卒の時にそういう就職活動をしなかったのか?」と疑問に思うからです。
この場合には、なぜ新卒の就職活動で今の仕事を選んだのか、納得できる理由を明記しましょう。
2:「学んでいきます」という学ぶ意欲と学んだ実例を
次に大切なのが、「新たなことを学ぶ意欲」を伝えることです。成長の可能性や学習能力が高いかどうかは、未経験者を採用する重要なポイントになります。あなたがどれだけ本気で学ぶ意欲があるかを言葉で伝えましょう。
そして「学ぶ意欲の本気度」と、「学ぼうと思ったことを確実に学んで身に付けられる人間であること」がわかるエピソードを必ず記載して、「学ぶ意欲」を裏づけします。
具体的には、「未経験の職種をこれからの仕事にしていくために、今学んでいる・準備していること」や、今までに「何かを学んで身に付けた経験」などを記載します。
「今学んでいる、準備していること」は、例えば「未経験だけどSEになりたいと考え、今オンライン講座でプログラミングを学んでいる。」等、応募する未経験の職種に直接関連するものであることが必須です。
「何かを学んで身に付けた経験」は、「今まで未経験なことにチャレンジして、学びながら成果を出した経験」から、応募する職種に関連する能力やスキルに焦点を当ててまとめてみましょう。
3:関連する経験があるならプライベートもアピールしよう
職務経歴書は、応募する未経験の職種に少しでも関連する業務や、求められる能力を中心に作成していきます。
例えば「未経験だけど、営業になりたい。」という場合には、今までの経験の中でも対人折衝や提案、または人とコミュニケーションをして人間関係を築いて成功したことなど、できる限り営業に求められる能力に近い経験をまとめましょう。
今までの職種経験のなかでは、関連する経験がない場合には、プライベートでのエピソードでも構いません。かつて全くの未経験からWEBディレクターに採用された方は、プライベートで自分のサイトを作成し、運営していたことをアピールしそれが評価されていました。
趣味やボランティアなどプライベートで力を入れていることがあり、そこで得た知識や経験、人脈などが今回応募する未経験の職種にプラスになると思われる場合には、プライベートの活動もアピール材料になります。
「プライベートだし…。」と思わずに、自信を持ってアピールしましょう。
但し未経験では難しい職種・企業も
現実的には、未経験からチャレンジするには難しい職種や企業があることも知っておきましょう。例えば、マーケティング関連職種や経営コンサルタント職は人気がありますが、こうした職種は高度な専門知識が必要なため、未経験からは厳しいチャレンジとなります。
社会人3年目くらいまでの年次なら、第二新卒としてその人が持つポテンシャルを見込んで採用されることもあります。その場合は難易度の高い有名大学を卒業し、大手企業に就職しているほうが有利になります。
学歴偏重・重視なのではなく、応募者のポテンシャルの高さをある程度保証するのが、学歴であり、最初に就職した企業規模です。
また外資系企業や大手有名企業でも、「未経験可」として第二新卒を募集していることもありますが、この場合も同様に最終学歴や新卒入社時の企業が影響します。多くの応募者の中から、よりポテンシャルが高い人材を選ぶために、このような判断がされるのです。
未経験からのチャレンジが難しい職種でも、中小企業かベンチャー企業であれば、学歴や1社目の企業規模に関係なく、意欲次第で採用される可能性があります。応募企業を検討する際には、中小企業やベンチャー企業を視野に入れると、希望の仕事に就ける可能性が高くなります。未経験職種にチャレンジする際には、企業規模や知名度にこだわらない企業選びで自分の可能性を広げてください。