
入社5年目、仕事を辞めたい!と壁にぶつかった時の対処法
入社5年目といえば、社内では中堅社員。成長企業やベンチャー企業に勤めている方でしたら、早い人ではマネージャーになる人も出てくるなど、現場のリーダー職として仕事を任されている年代です。 しかし、大卒入社では27歳前後になる入社5年目のこの時期は、30歳を目前に仕事でいろんな壁に直面する時期でもあります。様々な理由から辞めたいと思うようなこともあるでしょう。そんな時にはどうすればいいのか、キャリアコンサルタントの視点から対処法をまとめました。 入社5年目の時期によくある、「辞めたくなる理由」 入社5年目では、どんな理由から「仕事を辞めたい」と思うような壁に直面するのか、入社5年目によくある「辞めたくなる理由」をみてみましょう。 仕事に慣れてマンネリ化、モチベーションが保てない なかには入社3~4年目のタイミングで異動する方もいますが、新卒時の配属から異動もなく同じ仕事を続けている、あるいは部署を異動しても顧客が変わっただけで、基本的に業務は変わらない、など仕事に大きな変化がなく5年目を迎えている方も多いでしょう。 同じ仕事をずっと続けて5年経つと、マンネリを感じてしまうのも無理はありません。仕事には慣れて業務をこなせるようになっても、同じことの繰り返しでなかなかモチベーションが保てない。そんなときに、「新しいことにチャレンジしたい」「このまま終わりたくない」といった理由から「仕事を辞めたい」と感じてしまう方も少なくないようです。 同期や後輩が昇進 入社5年目は、「仕事のできる同期」が頭角を現すころでもあります。社内でも需要なプロジェクトや案件、顧客を任されていたり、早い人だと管理職になったりする人もでてきます。また、同期ではなく、できる後輩が自分よりも業績を上げることもあるでしょう。 「人は人、自分は自分」とは思っていても、組織で働いているとどうしても他人の評価と比べてしまうものです。「自分はこの会社ではやっていけないのではないか」「がんばっているけれど、結果が出せない」「評価されない」など様々な思いが複雑に絡み、この会社での自分の将来が見えなくなってしまうこともあるようです。 マネジメントを任されるようになる 反対に、社内で評価されているからこそマネジメントを任されるようになったことがきっかけで、「自分がやりたいのはマネジメントではない」と、会社を辞めたいと感じるようになる方もいらっしゃいます。 マネジメントを任され、チームの業績や後輩の指導もする立場になると、自分の業務ばかりに専念するわけにはいかなくなります。「自分の業務の専門性を高めたい」「後輩やチームのマネジメントにはあまり興味がない」というスペシャリスト志向の強い方は、望まないマネジメント業務を任されたことをきっかけに評価してくれている会社も辞めたくなってしまうようです。 30歳を前に自分の働き方を真剣に考える 「30代になると、専門性やマネジメント経験がないと転職は難しい」などの情報はどこでも目にします。だからこそ、20代後半のこのタイミングで「この先、自分がやりたいことを考えたらこの会社の今の仕事ではないのではないか」「今のうちに転職しておいたほうがいいのではないか」と、改めて自分自身に向き合う方も少なくありません。 残業や給与、休日など待遇に不満 ・残業が多い・給与が少ない・年間休日が少ない など、待遇への不満はどの年代でも「仕事を辞めたい理由」の上位にランクインしています。 特に入社5年目で27歳前後のこの時期は、友人知人からの結婚の知らせも相次ぐ時期です。新卒時からなんとなく感じていた待遇への不満も、将来を考えたときに、「このままの働き方では続けられない」「結婚もしたいし、もう少し年収を上げたい」と会社を辞めて環境を変えることを選択する方も多くいます。 周囲に転職して成功している人が出てくる 厚生労働省が発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒の新卒入社者の約30%が入社3年以内に離職し、この割合はここ数十年変わっていません。もちろん入社4年目で転職する人もいますので、入社5年目ともなると周囲で転職した友人知人の1人や2人は必ずいるようになります。 業界や業種を変えるキャリアチェンジの転職や、年収アップや待遇アップを実現する転職、中小・中堅企業から安定した大手企業や有名企業への転職も実現しやすい20代中盤の転職では、「転職してよかった」「正解だった」「年収が大幅にアップした」「やりたい仕事に就けた」という成功談を耳にすることも珍しくありません。また、ネットでもそのような転職体験談はいくらでもあります。 周囲で、あるいは同じ年代で「転職して、自分の望む仕事に就いた」「希望する環境や待遇を手に入れた」という話をきくと、「自分も考えたほうがいいのではないか」と思ってしまうことが「辞めたい」と考えるきっかけになることもあるでしょう。 仕事ができない、周囲からの評価が辛い 5年目だけど仕事が合わない、仕事ができないと感じている方もいらっしゃいます。新入社員や入社2~3年目までは、周囲からの評価も「まだ新入社員だし」「まだ若いから」と入社年次の浅いことが加味されますが、入社5年目となると、周囲からの評価もそうはいかなくなります。 「入社5年目だから、これくらいはできて当然ではないか」という見方をされることもあるでしょうし、また「入社5年目なのに、こんなこともできないのか」と心無い評価を受けることが辛くストレスになり、退職へと気持ちが向かってしまうのです。 会社を辞めずに乗り切る方法 「仕事を辞めたい」と思っても、多くの方は実際に会社を辞めるよりもまずは会社を辞めないで乗り切る方法を考えるのではないでしょうか。 転職は、働く会社も一緒に仕事をする人間関係も、仕事内容も、待遇も働き方も、ライフスタイルも、一気に変えることができる手段です。転職により今抱えている悩みをリセットし、再スタートを切ることができるでしょう。 しかし、自分を取り巻く環境が大きく変わってしまうからこそ、「転職」そのもののストレスも大きいものです。また、転職するとなると、職務経歴書や履歴書などの準備から始まる転職活動も、大きな負担となります。 さらに言えば、転職したとしても、転職ですべてが思い通りに変わるとは限りません。周囲には、もしかしたら何もかもが希望通りの運のよい転職を実現できた方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしも、自分も同じように「何もかも希望通りの転職」が実現できる保証もないのが現実です。 そこで、「仕事を辞めたい」と思ったときには、まずは以下のような「会社を辞めずに乗り切る方法」を検討してみることをおすすめします。 キャリアプランを考え直す 「仕事を辞めたい」と思ったときは、今の自分の環境や働き方、仕事内容やこれからのキャリアプランを考える、いい機会でもあります。これを機に、今後のキャリアプランを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、「そんなに先のことはわからない」「具体的にどのように考えていいのかわからない」という場合は、こちらにキャリアプランの考え方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 「自分ができることは何か?」「これから何をやりたいのか?」「どんな働き方をしたいのか?」「どんなライフスタイルを実現したいのか?」 などを考えていくと、仕事を辞めずに今の会社での仕事を見直すことが自分にとってよい選択ということも十分にありえます。「辞めたい」という気持ちも、キャリアプランを考えることで現状の捉え方が変わり、気持ちも変わっていくこともあります。 また、転職するにしても、キャリアプランを明確にしておいたほうが、面接での受け答えも変わり評価を得やすくなりますし、より自分のやりたいこと、実現したいライフスタイルに合った転職先を見つけることができるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、キャリアプランを考え直し、キャリアプランを立てるサポートも行っています。キャリアプランをどのように整理していけばよいかわからない、またはキャリアの棚卸の仕方がよくわからないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。 新しいスキルや知識を身につける 仕事にマンネリを感じていたり、評価に不満を感じていたりする場合には、今の会社に勤めながら積極的に新しいスキルや知識を身につけることを検討してみてはいかがでしょうか。 企業によっては、中堅社員がキャリアップできるような研修制度や人材育成制度を用意しています。社内にそのような制度がない場合も、社外に多くのビジネススクールや研修、講座などがありますので、自分の磨きたいスキル、広げたい視野に合うものがないかぜひ探してみましょう。 仕事に対するマンネリ感、「将来が見えない」という不安、同期や後輩が評価され昇進していることへの焦りは、自分自身の視野を広げスキルを磨くことで、新たな自信が生まれて解消できることも少なくありません。 いつもの毎日に、「新しいことを学ぶ」という変化を加えることで、いつもの仕事に対する気持ちや考え方も変わってくるでしょう。 ボランティアやプロボノ活動をしてみる 仕事を辞めて転職することの一つのメリットは、新しい環境に身を置き、新しい知識や新しい人との出会いを得ることですが、今の仕事を続けながら新しい環境に触れ、視野を広げ、新しい人と出会う機会を得る手段の1つが、ボランティアやプロボノ活動です。 ボランティアというと地域の清掃活動や募金活動、災害復旧活動などのイメージが強い方もいらっしゃるかもしれませんが、今は様々なNPOや社会的企業が、様々なボランティアをオンラインで募集し、オンライン上だけで参加できるものも多くあります。 プロボノは、ボランティア活動のなかでも「職業上のスキルや専門知識を活かした活動」を指し、より自分の仕事のスキルや経験が活かせる活動です。プロボノも、多くのNPOやNGO、社会的企業がプロボノを募集しているサイトがあります。 今の仕事とは全く違う世界に、ボランティアやプロボノ活動を通じて触れることで今の仕事を捉える視点も変わり、今感じている「壁」を乗り越えるきっかけやヒントがみつかるかもしれません。 生活リズムを整え、休息をしっかりとる 仕事で「壁」を感じたり、ストレスを感じたりするときは、心身共に疲れがたまっている状態です。 キャリアプランも考える気がしない。新たな知識を学びに行くのも面倒。ボランティアやプロボノなんて、全く興味ないしもってのほか。そんな状況でしたら、もしかしたら、今一番必要なのは、休息をしっかりとることかもしれません。 もしそんな状況に当てはまるのならば、できる限り仕事を定時で切り上げ、好きなことをする自分の時間をゆっくり過ごし、ストレッチや筋トレなど家でできる簡単なものでもいいので適度に体を動かし、野菜などをしっかりとって、お風呂にゆっくり入り、睡眠をたっぷりとりましょう。 人間の脳は、疲れているときにはネガティブになりやすいといわれています。これからのことを考えたり決断したりするのは、まずはゆっくり疲れをとってからでも遅くはないでしょう。 転職して乗り切る方法 転職は準備も必要ですし、転職ですべてが解決するとは限りませんが、それでも「待遇に不満」など、「仕事を辞めたい」と思う理由によっては、転職をしなければ解決できないものもあります。またキャリアプランを考えた結果、やはり転職するのがベストという結論になることもあるでしょう。 たしかに転職ですべてが思い通りになるわけではないものの、入社5年目のこのタイミングは、他の年代に比べて比較的希望通りの転職がしやすい時期でもあります。転職を成功させるためにも、入社5年目の転職活動を取り巻く環境と、転職活動を成功させるためのポイントを確認しておきましょう。 入社5年目の転職活動を取り巻く環境 大卒入社の場合、入社5年目は27歳前後となります。社会人としてのビジネスマナーについては問題なく、実務経験を備えながらも、まだ20代で入社後の成長性、新しい企業に馴染む柔軟性が期待できるこの年代に対しては、企業の採用意欲も高いです。 厚生労働省が発表する「雇用動向調査結果」をみても、年代別の転職入職率は26-30歳を過ぎて30代になるとぐっと下がっていきます。 【年齢階級別転職入職率】 画像引用元:厚生労働省「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果」 転職を考えているならば、このタイミングを逃さずに、20代のうちに行動を起こしたほうが可能性は広がりやすいでしょう。 入社5年目の転職活動を成功させるには 入社3年目未満の転職であれば、企業も「第二新卒」として可能性を重視しますので、意欲の高さ、前向きさをアピールすることが重要です。 しかし入社5年目となると、企業はこれまでの実績も求めるようになります。そのため、転職活動では、今までの実績を企業にわかりやすくアピールすることが重要です。数字が出せる部分は可能な限り実績を数字で伝えるようにし、どんな強みや実績があるのかを職務経歴書にわかりやすく記載していきましょう。 また、入社5年目はこれまでの実績が求められる年代ではありますが、一方で20代後半は未経験職種にキャリアチェンジできる最後のチャンスでもあります。 未経験職種へのチャレンジは、企業がより成長性やポテンシャルを重視することから20代前半が成功しやすく、より即戦力として活躍することが求められる30代になると、未経験職種への転職は格段に難易度が上がり、チャンスも減ってしまいます。今までの仕事が合わず、他の仕事にチャレンジしたい方は、ぜひ万全の準備をして臨んでください。 その際も「職種としては未経験だが、今までの業務で身につけたこのスキルや経験が、このようにこれからの仕事に活かせると思う」など、今までの経験を生かした上での成長性や意欲のアピールが重要になります。未経験職種へのチャレンジを希望する場合には、転職エージェントやキャリアコンサルタントなどプロの力を上手く活用するようにしましょう。 入社5年目で仕事を辞めたくなるような「壁」を感じることは、よくあります。これを成長の機会とし、自分にとって良い選択ができるように、キャリアコンサルタントが必要な時にはぜひお気軽にお問合せください。

仕事を辞めたい40代が辞める前に絶対知っておきたいこと
新卒入社から20年近い年月が過ぎ、でも定年まではあと20年近くある、「折り返し地点」ともいえる40代。このタイミングで、「このままでいいのか?」「この後残りの人生どんな生き方・働き方をしたいのか?」と改めて真剣に、キャリアを見つめ直す方も多いのではないのでしょうか。 しかし、その先の老後や家族のことを考えると、その選択で失敗したくない、リスクを極力抑えたいと思うのもこの年代ならではの本音ではないかと思います。そこで今回は、40代からのキャリアの選択で後悔しないために、ぜひ知っておきたいことをキャリアコンサルタントの視点でまとめました。 1. 40代が仕事を辞めたいと思う理由 会社を辞めたい理由を大別すると、どの年代も共通して以下のような理由が一般的です。 【仕事を辞めたい理由】 ・新たなチャレンジをしたい(仕事がつまらない)・評価に納得がいかない(自分の業績が評価されない)・人間関係(特に上司)に問題がある・会社の業績や、この会社での自分の将来に不安がある・働き方を変えたい 20代や30代では、待遇(給与、残業時間)への不満も本音の転職理由の上位に入りますが、待遇に不満があれば40代になる前に転職して状況を変えていることがほとんどですので、40代になって「仕事を辞めたい」と思う理由には、待遇以外の要因が大きくなってくるようです。 また、「働き方を変えたい」という理由も40代になると 「30代まではがむしゃらに働き、残業が多い仕事も厭わなかったけれど、もう少し仕事をペースを落としてプライベートの時間も大切にしたい」「自分の専門分野で独立をしたい」など、仕事人生の後半戦で自分が望む働き方をするために、一歩踏み出す方も多くいらっしゃいます。 いずれにしても、20代のころとは異なり、今の仕事を辞めるリスクも十分に理解している40代。だからこそ、本当に辞めたいと思うときには、上記のいくつかの理由が重なっていることが多いようです。 2. 転職を決める前に確認しておきたいこと ではその「仕事を辞めたい」と思う気持ちを大切に、新たなチャレンジを選んだほうがいいのか。それとも今の会社で、状況を改善する可能性を探ったほうがいいのか。その選択は難しいものですが、この先に後悔しないためにも「仕事を辞めたい」と思ったときには、次のような視点からもう一度客観的に状況を見直してみましょう。 辞めたい理由は、退職しないと本当に解決できないのか? 20代や30代とは違い、経験がある40代だからこそ、「辞めたい」と思った今の時点ですでにあらゆる状況改善の可能性を探り、改善が見込めないと思うからこそ「辞めたい」と考えていらっしゃるのではないかとは思います。しかしもう一度だけ、「辞めたい理由は、会社を辞めないと本当に解決できないのか?」と考えてみませんか。 たとえば、「評価に納得がいかない」という理由の場合、転職して自分の業績を評価してくれる環境に変わることもありますが、それが実現しないこともありえます。 また、「仕事がつまらない、マンネリ化している」という理由も、次の仕事は外から見たら面白そうだったけれど、実際にやってみたらそうでもない可能性もありますし、数年経てばまた「マンネリ」を感じてしまう可能性もあります。 「働き方を変えたい」など、会社を辞めなければ解決できない理由もありますが、なかにはこのように、転職だけで解決するとは限らない、根本的な解決は他にあるかもしれないケースもあります。 キャリア・コンサルティング・ラボに相談される方のお話を伺うと、「辞めたい本当の理由」は表面的な「辞めたい理由」と別のところにあることも実は多いです。また、「その辞めたい本当の理由は、辞めなくても解決できる」と気づき、転職することを辞める方もいらっしゃいます。 「辞めたい本当の理由」は、自分で考えているだけでは気づかず、他人に話をするうちに自分の考えが整理されて、本当の気持ちに気づくこともよくあります。このように「誰かに話す」ことの効果は大きいので、友人で話せる方がいらっしゃったら、ぜひ一度話をしてみてはいかがでしょうか。 この決断で経済的な問題が発生しないか? 40代になると、経済面も重要な判断材料になります。扶養対象となるご家族がいらっしゃる場合は、家族への経済的影響も考慮する必要があるでしょう。 そのため、「仕事を辞める」という決断で経済的な問題が発生しないか、もし発生するならばそれが対応できる範囲かどうかについては、あらゆるリスクを考えて検証しておく必要があります。 その意味でも、転職をするとしても、収入が途絶える期間がないように在職中から転職活動を始め、退職は転職が決まってからにするのがおすすめです。 40代の転職でも、転職により年収アップを実現する方もいらっしゃいますが、現状維持も難しい方も多くいらっしゃいます。もし自分の希望を叶えるために年収が下がってしまうとしたら、いくらまでなら収入ダウンを許容できるのか、自分だけでなく家族のライフイベントも考慮しながら、中長期的な視野で検討しておきましょう。 家族の理解は得られるか? 結婚をしている方の場合、この年代で今の会社を辞めることは、家族にも大きく影響します。収入はもちろん、働き方が変われば、生活パターンへの影響もあるからです。また、それまで有名企業や大手企業に勤めていた場合は、パートナーも福利厚生を始め、様々な恩恵を受けています。会社を辞めて、その恩恵も失うことにもなれば、それに対する抵抗感もあるでしょう。 このように40代で結婚をしている方の場合、「会社を辞める」ことがもたらす家族への影響が大きいからこそ、辞めることに対し家族の理解が得られないケースがよくあります。内定をもらってからご家族に相談する方もいますが、その時点で大反対されて泣く泣く内定を断る…という方も少なくありません。 そのような事態を避けるためにも、様々なご家族の事情もあるかとは思いますが、辞めたいという気持ちが固まった時点でご家族に伝え、理解を得ておくことをおすすめします。 もし反対された場合、それに自分が納得できればよいのですが、自分の思いを我慢してしまうと、その影響はこれから先20年前後も続く仕事人生に影響してしまいます。それを考えれば、ここで自分の気持ちを我慢するのは良い選択とは言い難いでしょう。 実際にはご家族からの反対があったために、転職を諦める方も多いのが事実ですが、相手の気持ちも想像しながら、転職したいという思いに反対されないようにコミュニケーションをしていけばスムーズに進むこともあります。相手の気持ちを理解し、相手に転職への思いを理解してしまうコミュニケーションのポイントは、こちらのコラムで紹介しています。適切なコミュニケーションで、「辞めたい」気持ちへの家族の理解を早めに得ておきましょう。 https://career-lab.biz/column/%e5%ab%81%e3%83%96%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%af%e2%81%89%e8%bb%a2%e8%81%b7%e3%81%ab%e5%8f%8d%e5%af%be%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e5%a6%bb%e3%81%a8%e3%81%ae%e5%90%91%e3%81%8d%e5%90%88%e3%81%84/ 3.転職活動をする前に知っておきたいこと 転職を決める前にもう一度考え直した結果、やはり仕事を辞めたい理由が転職をしなければ解決できないものであるならば、転職活動はできるだけ早くスタートしましょう。厚生労働省が、平成19年に求人の募集・採用時に年齢制限を設けることや年齢を理由に採否を決めることを禁止したとはいえ、実際には年齢が上がるほど、転職の難易度は高くなってしまうからです。 転職活動を成功させるためにも、転職活動を始める前に40代の人材に対して企業からどのようなニーズがあるのかを確認しておきましょう。 40代の転職で企業から求められるもの 20代や30代は、その成長性を見込んだポテンシャル採用や、次期マネージャー候補としての採用を検討しますが、40代を採用したい場合には、専門性と経験を兼ね備えたマネージャーや管理職、経営幹部としての採用ニーズがほとんどです。ただし、慢性的な人手不足で、20代や30代だけでは必要な人材が採用できない業界・企業では、メンバークラスでも40代を採用するケースもあるでしょう。 いずれにしても、40代の転職で企業が求めるのものは即戦力です。それには、企画力や提案力、プレゼンテーション力、そしてリーダーシップやマネジメント力などを期待されます。すべてを兼ね備える必要はないですが、自分の強みは何なのかをより明確にし、それを必要としている企業を見極めていく必要があります。 また、40代の転職では新しい企業文化に対応できる柔軟性やコミュニケーション能力も求められます。40代を採用する場合、企業は「それまでの経験や知識から、新しい企業、社風に馴染めないのではないか」ということを懸念しますので、新たな環境への意欲や柔軟性が面接で伝わるようにすることも、転職成功のポイントになります。 40代の転職の現実 企業は40代の人材に即戦力を求めているので、高い専門性、実績などがあれば求人はあり、年収アップを実現される方もいらっしゃいます。 しかし、そうでない場合は20代、30代に比べると求人数は少なく、転職活動は長期化する傾向があります。それは、 ・年功序列型の賃金体系が残る企業では、職務能力やスキルなどが同じならば、より労働コストを押さえられること・採用後に自社で長く活躍してくれることを期待していること・新しい企業文化を受け入れる柔軟性を持っていそうなこと などの理由から、同じ職務能力やスキルならば、より若い人材を採用したいと考えるからです。 転職活動は限られた求人から選択することになるため、自分の希望条件にこだわり続けると転職活動が長期化してしまいます。人はどうしても「待っていたら、そのうち自分の希望に合う求人が出てくるのではないか」と期待してしまうのですが、その「自分に合う求人」が見つかる可能性は、20代や30代の頃に比べると格段に低く、出てこない可能性も極めて高いと認識しておきましょう。 また、退職後に転職活動が長期化してしまうと、何もしていない「ブランク期間」が長くなってしまいます。ブランク期間が長いと 「転職活動を計画性がない(=仕事能力にも問題がある)のではないか」「理想が高すぎるのではないか」「何か問題がある人だから、他の企業でも採用されなかったのではないか」 と懸念され、40代の転職活動では非常に不利になってしまいますのでので、よほどの事情がない限り、転職活動は仕事を続けながら行うことがおすすめです。 4.40代の転職活動を成功させるために 40代の転職を取り巻く環境は、厳しいものではありますが、転職を成功させている方はいらっしゃいます。これからいい転職をするために、そのような方が実践されている「40代の転職を成功させるために大切な3つのこと」をご紹介します。 経験を活かし、できることを明確にする 専門性や経験が求められる40代の転職では、自分の経験や専門性を、実績をベースにできるかぎり明確にすることが転職成功のカギとなります。 それがわかりやすく企業に伝われば伝わるほど、自分にとっても、自分の強みを活かすことができ、それを高く評価してくれる企業と出会いやすくなります。 20代や30代と異なり、経験が長い分だけ職務経歴書に記載することが多くなるので、転職活動では企業研究を入念に行い、自分の今までの経験を全部伝えようとするのではなく、「応募企業の強みや業界でのポジションなどを理解し、企業のニーズに沿った強み」をわかりやすくアピールする職務経歴書を作成するようにしましょう。 志望動機を具体的に、現実的に 40代の転職をスムーズに進めるためには、志望動機もより重要です。もちろん志望動機はどの年代でも重要なものですが、特に40代の志望動機では、 ・なぜその応募企業を選んだのか。・その企業で今までの経験をどのように活かし、何を実現したいのか。・今までの経験を活かし、会社に対し、どんな貢献ができるのか。 について、これまでの経験やスキルをもとにより具体的に、そして現実的に記載することが必要です。20代のころは「どの企業にも転用できるような志望動機」で書類選考を通過することができても、40代では通用しません。 1社1社、しっかり企業研究を行い、その企業に合わせ、「このような考えを持っているならば、うちで働くのが一番だし、活躍してくれそうだ」と企業が思うような、各社毎にオリジナルの志望動機をまとめましょう。 「転職で実現したいこと」の優先順位を明確にする 40代になると、自分の今までの経験、実績、報酬に対する自信から、転職条件へのこだわりも無意識のうちに強くなってしまいます。また、家庭などの事情から「これは譲れない」という条件もいつの間にか多くなりがちです。 全てを叶えることができれば理想的ですが、求人数が少ない40代の転職では、こだわりの条件が多ければ多いほど、転職実現度は低くなります。そのため、今の状況を変えたいのであれば、「これだけは譲れない条件」を1~2つ程度明確にし、それ以外は柔軟に検討する姿勢が極めて重要です。 たとえば、「年収だけは維持したい」という場合には、年収が維持できるならば、業界や企業規模、知名度、仕事内容などにはこだわらずに求人を探し、その会社、その求人の良いところを見つけるようにして、自分の選択肢を広げていきましょう。 応募する求人の仕事を具体的にイメージし、面接で確認する また、転職活動では「応募する求人の仕事内容を遂行している自分」をできる限り具体的にイメージし、面接で気になることを積極的に質問して確認しましょう。 このことには2つのメリットがあります。1つめは、きちんと仕事内容を確認しておくことで、業務への理解が深まり、入社後に「こんなはずではなかった」とギャップを感じるリスクを小さくできることです。40代の転職は、多くの方にとっておそらく最後の転職になります。ここでの失敗を避けるためにも、面接でイメージと現実のギャップを埋めておくことはとても重要です。 2つめは、その積極的な姿勢が企業から評価対象になることです。適切な質問は、前向きな意欲の表れとして好印象につながります。また、質問次第では、それが仕事能力の裏付けとなり、高評価にもつながるでしょう。 5.40代からのキャリアの選択にプロのアドバイスを このように40代からのキャリアの選択は、20代や30代のころの転職よりもより計画的に、より深く今後のキャリアを考える必要があります。 経験も積み重なり、20代や30代のころに比べれば考慮すべきことも増えるからこそ、どのように情報を整理し、情報の取捨選択をしていけばよいか、一人ではなかなか難しいこともあるでしょう。 40代からのキャリア選択にこそ、プロのキャリアコンサルタントのサポートは効果的です。プロの力をうまく活用しながら、もうあと20年、気持ちよく仕事ができる選択を見つけていきましょう。

入社3年目で仕事を辞めたい…転職するか迷った時の考え方
大学を卒業して新卒入社し、3年以内に離職する割合は約3割。 3人に1人が3年以内に転職するこの割合は、30年くらい前からずっと変わりません。新卒入社する会社を決めたのは、まだ社会をよく知らない学生時代。その当時から、様々な経験を経て価値観も変わるなか、このタイミングで「仕事を辞めたい」「キャリアを見直したい」と思うのは自然なことかもしれません。 入社3年目、転職するか、このまま会社に残るか迷ったら、このように考えてみませんか。 1.「入社3年目の転職」について知っておきたいこと 「転職するか、会社に残るか」を判断する材料の1つとして、ぜひ知っていただきたいのが、「入社3年目の今、転職するというのはどういうことなのか?」ということです。 「転職」はいつでも自分が同じように評価されるわけではなく、またチャンスも同じようにあるわけではありません。その意味で、「入社3年目」は次の3つの点から、転職するには、キャリアチェンジもしやすい絶好のタイミングといえるのです。 第二新卒としての採用ニーズが高く、「未経験」でも転職OK! 明確な定義はありませんが、卒業後約3年以内の人材は中途採用では「第二新卒」として考えられています。そして、 ・新卒採用時に計画通りの採用ができなかった・早期離職者が出た・事業計画で新たな若手人材が必要になった・最初から新卒よりも第二新卒を採用する採用計画を立てている などの理由から、中途採用したいと考える企業は多くあります。 第二新卒の採用で企業が応募者に求めるのは、「やる気」や「ポテンシャル」、これから成長していく「将来性」や、自社の企業文化や風土に早く馴染んでいく「柔軟性」です。 つまり、中途採用といっても経験が問われるわけではなく、社会人としての基本スキルやビジネスマナーが備わっていれば、「この先どれだけ成長してくれそうか」という点で評価してもらえるのが、第二新卒としての転職の特徴。そのため、未経験の職種や業界への転職も実現しやすいのです。 これがあと1~2年もすると、ポテンシャルを評価されて転職する第二新卒として転職することは難しくなり、専門的な経験やスキルが求められるようになります。企業によっては、30歳未満を第二新卒枠として考えているケースもありますが、数は少なくなります。 迷っているうちに、タイミングを逃してしまうとは、まさにこのことです。キャリアチェンジをしたいならば、第二新卒として転職できるうちに転職しておいたほうが、希望を叶える可能性は高いといえるでしょう。 「入社3年目」ということが評価される 企業は、第二新卒を採用することに対し、次のように多くのメリットを感じています 【企業にとって第二新卒を採用するメリット】 ①基本的なビジネスマナーを備えているため、新人研修などの教育コストを省ける。②他社の経験がそれほど長くないので、自社の社風による教育が比較的容易(年次が高い社員の中途採用だと、他社でのやり方、社風が染みついていて、それが弊害となることもある)。③新卒採用のように、知名度やイメージだけで企業を選ぶことがないので、入社前後のギャップ問題が発生しにくい。④最初の会社を辞めているため、「次は頑張りたい」と前向きなことが多い。 このうち、①に関しては、入社1年目ではビジネスマナーに不安があることもありますが、入社3年目であれば、2年以上の社会人経験があることから、「基本的なビジネスマナーはできているだろう」と企業も評価します。 また、いくら新卒入社後約3年以内とはいえ、入社1年前後で退職してしまった人に対しては、「採用してもまた辞めてしまうのではないか?」ということが懸念されます。さらに、同じ「入社3年目」でも、今回が初めての転職ではなく2回目以降の転職の場合も、「この短期間に転職を繰り返しているのだから、採用してもまた辞めてしまうのではないか?」と躊躇してしまいます。 つまり「新卒入社した会社で、入社3年目」であることそのものが、「これから育成できる将来性があり、ビジネスマナーも問題なく、すぐに辞める心配もなさそう」という一定の評価対象になります。「まだ3年目だし、まだ何も実績やスキルがない」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その不安は全く必要ないでしょう。 2.転職を考えるほうがおすすめなケース このように「入社3年目」は、転職するには可能性が広がりやすいタイミングです。だからこそ、以下のような理由から「仕事を辞めたい」と考えている場合には、前向きに転職を検討するのもよいでしょう。 社風があわない 「仕事内容や待遇に不満があるわけではないけれど…」「特に嫌いな人や苦手な人がいるわけではないけれど…」なんとなく社風があわないという方もいらっしゃるでしょう。 この場合、転職を検討することを強くおすすめします。 社風は、どんなに頑張っても自分では変えられません。また入社当初からずっと感じている「社風がなんとなく合わない」という社風に対し、この先「まあ仕方ないか」と諦めることはあっても、「社風が合ってきた」と思う可能性はそれほど高くないでしょう。 一緒に働く人や、勤める会社の社風が自分に合うかどうかで、仕事に対する満足度は大きく変わります。一日のうちの長い時間を過ごし、これからもずっとそれが続く「会社」という環境が自分に合わないのはストレスになるばかりでなく、その環境では自分の能力を完全に発揮することも難しいでしょう。 環境を変えやすいうちに、自分が気持ちよく働ける環境に変えたほうがキャリア形成という点からも賢明です。 仕事が合わない、向いていない 入社したときからなんとなく思っていて、でも仕事を慣れたら変わるだろうと思っていたけれど、やっぱり3年たっても今の仕事が合わない、向いていない。 それでも「もう少しやってみれば…」と思う気持ちもあったからこそ、今まで頑張ってこられたのだと思います。 もし、異動の可能性があり、異動すれば問題が解消するならば異動希望を上司に相談するのがおすすめですが、「この会社では、どこに異動しても仕事が合わなそう、向いてなさそう」と思うならば、キャリアチェンジしやすいこのタイミングで転職を考えてもよいかもしれません。 入社3年目ともなれば、それなりの業務経験を重ねているはずです。そのなかでも、「やはり合わない、向いていない」と思うならば、思い切って興味のある違う業務、業界へ転職することで自分の新たな可能性が広がるでしょう。 今の会社ではできない「やりたいこと」がある 社会人経験を重ね、視野が広がり、「今の会社ではできない、他にやりたいことができた」「もっと興味のある会社・業界が出てきた」という方もいらっしゃると思います。 その場合は、本当に何もためらうことはありません。可能性を広げやすいこのタイミングを活かし、ぜひチャレンジしてみましょう。 待遇に不満がある 年収や残業時間、休日などもし待遇に不満がある場合も、このタイミングで転職を検討することをおすすめします。 人間関係や仕事内容に関する問題は、個人の努力で改善する可能性もありますが、会社全体の規定である待遇面は、個人の努力で改善できる余地は残念ながらありません。 もちろん、面接で「待遇を改善したいから転職したい」ということはできませんが、本音の転職理由では待遇面への不満は非常に多く、多くの人が待遇を改善するために転職しています。 いつか転職するつもりならば、可能性が広がりやすいタイミングを活かして転職するのが賢明といえるでしょう。 3.転職を踏みとどまるほうがおすすめなケース 「入社3年目」は可能性が広がりやすいことから、転職にはおすすめのタイミングではありますが、どんな状況でも転職したほうがよいわけではありません。 次のようなケースでは、転職は一旦踏みとどまったほうがいいかもしれません。 明確なキャリアプランは特にない 前述しましたが、企業が第二新卒に求めるのは「やる気」と「ポテンシャル」です。特に、この前向きな「やる気」を期待しています。その「やる気」とは、言い換えると「こういうことをやっていきたい」という明確なキャリアプランです。 そのため、「仕事を辞めたい」という不満はあっても、まだ次にやりたいことがわからない場合は、一旦転職は踏みとどまることをおすすめします。そしてまずは、「自分はどんな働き方をしたいのか?」「何がやりたいのか?」とこれからのキャリアプランを考えることから始めてみましょう。 やりたいことがわからない時に、どのようにキャリアプランを考えていけばよいのかについては、こちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9/ 異動することができれば、「辞めたい理由」が解消できる 企業も、採用した新卒入社社員には様々な経験を積んで成長してほしいと考えています。そのため、「2~3年経ったし、次の仕事を覚えてもらい、仕事の幅を広げてもらおう」「今の配属先よりも、もっと適性がある部署があるかもしれないから、チャレンジしてもらう」と、入社3~4年目は、新卒採用で配属された部署から人事異動が行われることもよくあるタイミングです。 異動も叶いやすいタイミングだからこそ、もし「仕事内容が合わない」「上司と合わない」という理由から「仕事を辞めたい」と思っていても、待遇面や社風に不満がないのであれば、まずは異動希望を出してみるのはいかがでしょうか。 もし上司との関係が良好であれば、正直に異動希望を伝えてみましょう。社内にやってみたい仕事があれば、その仕事がやりたい前向きな理由があれば、意外に叶えてもらえるかもしれません。上司に相談できるような状況ではない場合は、人事部に相談してみてください。もし社内に、異動希望を申請できる制度があれば利用してみましょう。 転職先の待遇面は、転職活動前に確認することはできますが、社風の確認はできないため、転職した後に「社風が合わない」「仕事のやり方が合わない」という状況も十分にありえます。今の会社の待遇面や社風に問題がないのであれば、転職でそれを手放してしまうのは少しもったいないかもしれません。 4.転職するかしないか、迷った時の対処法 「入社3年目」は転職するにはチャンスが広がるタイミングではありますが、自分は本当に転職したほうがいいのか、このまま続けたほうがいいのか、悩ましいこともあります。最後にそんなときの対処法をご紹介します。 友人に話してみる もし話せる友人がいるならば、ぜひ今の思いを聞いてもらいましょう。 このとき、友人に話をする目的は、アドバイスをもらうためではなく、「ただ話を聞いてもらうため」です。 社会人3年目の同年代の友人に聞いても、その人がキャリアに対して適切な情報を持っているとは限りませんが、自分の話を聞いてもらううちに、気持ちが整理され、すっきりし、自分で答えに気づくことができるでしょう。 これのように、自分で話した内容や自分の言葉をきいて、「自分はこう考えていたんだ」「こうやりたいんだ」と自分への理解が深まり、納得したりすることを、コーチング用語でオートクラインといいます。 誰かに話す、話を聞いてもらうことで、自分の中に気づきが起こります。それにより、今まで見えなかった自分のやりたいことや、キャリアプランも見えてくるのではないでしょうか。 転職エージェントに登録してみる 「誰かに話す」だけでも効果がありますので、それを友人ではなく、プロに聞いてもらうという方法もあります。その1つが、転職エージェントです。 転職エージェントに登録すれば、プロのエージェントが話を聞き、具体的な転職先を紹介してくれます。転職エージェントは転職を紹介するのが仕事なので、「転職ありき」ですべての話が進みますが、求人を紹介されても「転職するかどうかは、具体的な求人を見てから決める」くらいの気持ちでうまくつきあっていきましょう。 やりたいことがわからない場合、今、選択できる具体的な求人からキャリアプランを考えてみるというのも一つのやり方です。サービスは無料となりますので、「転職するかどうか迷っているけれども、どちらかというと転職には前向き」という場合には、賢く活用するとよいでしょう。 キャリアコンサルタントに相談してみる キャリアのプロという点では、転職エージェント以外にも、私たちのようなキャリアコンサルタントもいます。 キャリアコンサルタントと転職エージェントの最も大きな違いは、「転職前提かどうか」という点です。キャリアコンサルタントは、「本当に実現したいことは、どんな状態か?解決したいのはどんな問題か?本当は何がやりたいのか?」と、キャリアに対する自分の考えを整理するサポートを提供しています。 転職ありきではないので、具体的な求人を紹介することはありませんが、転職ありきではないからこそ、本当に自分自身にとってよい選択を見つけるサポートができるのが特徴です。 また、キャリアコンサルタントは、コーチングスキルを身につけたプロフェッショナルでもありますので、オートクラインもより効果的に進めることができます。だからこそ、話を整理していくうちに「考えてみたら、やっぱり今の会社で頑張ったほうがよさそうだ」とご自身で気づかれる方も多くいらっしゃいます。 「転職したほうがいいのか、今の会社を続けたほうがいいのか、本当にどっちにすべきかわからない」という場合には、まずはキャリアコンサルタントを活用して、自分の考えをすっきり整理してみてはいかがでしょうか。 「入社3年目」は選択の幅が広い時期だからこそ、どんな選択をするかが今後のキャリアに大きく影響します。あなたが納得した選択ができるよう、応援しています。

入社4年目で仕事を辞めたい…そんな時に転職がおすすめなのはどんな人?
入社4年目になってくると、仕事もある程度任され、同期にはリーダーになる人も出てくる時期です。新入社員の教育担当を任されたり、異動を経験したり、さらには自分よりも後に入った後輩が頭角を現してきたり…と、入社した当初から仕事や会社に対する理解、印象も随分変わっているでしょう。 だからこそ、この入社4年目のタイミングで仕事を辞めたいと感じる人も少なくありません。 もしあなたがキャリアチェンジを考え、違う環境で働きたいと思っているならば、20代後半に差し掛かるこの時期は、それを行動に移すのにちょうどよいタイミングとも言えます。 「仕事を辞めたいけれど、転職したほうがいいのかどうか悩ましい…」今そんな迷いを感じている方のために、今回は入社4年目で転職がおすすめなのはどんなケースで、今の会社を続けるほうがよいのはどんなケースなのか、ご紹介させていただきます。 1. 仕事を辞めたい時に入社4年目で転職するのがおすすめな人 大卒で新卒入社した場合、4年目というと27歳前後。1社で4年間勤め、ある程度のスキルと経験を身につけながらも、これからの成長の可能性が期待できるこの年代は、企業としても積極的に採用したい年代です。 社会人としての基本を身につけながらも、これから成長の余地があるこの年代は、未経験職種へのキャリアチェンジも実現しやすいので、これからの人生を考えたときに違う仕事がしたいと思うならば、今が絶好のタイミングといえるでしょう。 このような背景から、「辞めたい」と思う理由が次のようなケースでは、転職を前向きに検討してみてもよいかと思われます。 給与など会社の待遇に不満がある 仕事内容や職場の人間関係には特に不満がないけれど、給与や残業時間、年間休日など待遇に不満がある。この場合は、転職を前向きに検討することをおすすめします。 給与はその業界の利益率に影響され、会社の給与規定で定められているものなので、個人の努力でどうにかできる範囲には限界があります。今と同じような仕事でも、業界を変えるだけで年収アップが実現できることもしばしば。 そして残業時間や年間休日も、個人の努力では改善が難しいものです。 今後、結婚して子どもを育てたいというライフプランを希望している場合は、給与や残業時間、年間休日などはそのライフプランの実現しやすさに大きく影響します。 仕事内容や職場の人間関係に不満がなければ、今の環境を変えることにためらいはあるでしょう。お世話になった人や周囲の人に申し訳ないという気持ちもあるかもしれません。 しかし後で後悔しないためにも、自分の人生を第一に考え、転職しやすいこの時期に、待遇を変える転職を本気で検討したほうがよいでしょう。 4年やってみたけど、仕事に向いていない 入社して4年間、仕事を頑張ってきたけれど、やっぱり仕事に向いていない。この仕事を続けるのは無理なような気がする。そのようなケースも、キャリアチェンジがしやすいこのタイミングで、転職を考えたほうがよさそうです。 キャリアチェンジは、何歳になってもできるわけではありません。「人間、志を立てるのに遅すぎるということはない」というのは、イギリスの戦前の元首相・スタンリー・ボールドウィンの名言ですが、企業の採用ニーズに基づく転職では、ある年齢を超えると未経験職種へのキャリアチェンジは「遅すぎる」ということになり、格段に難しくなります。 入社4年目は、未経験へのキャリアチェンジがしやすいギリギリのタイミングです。今の仕事が向いていないのなら、「もう少しやってみよう」とは思わずに、このタイミングで真剣にこれからの新しいキャリアについて考えてみましょう。 人間関係が悪く改善の可能性が見込めない 職場で上司や同僚、先輩との人間関係がよくなく、今後も改善するのは難しそう…。人間関係の問題は、入社年次に関係なく、どの年代でも本音の転職理由の上位にランクインします。 ただ、人間関係はどの職場にもつきもので、転職先でも同じような人間関係の問題に直面しないとはいいきれません。 もし、「仕事を辞めたい」と今思っている理由が人間関係のストレスだけでなく、待遇や仕事内容などその他の理由もあるならば、転職を積極的に検討したほうがよさそうですが、待遇や仕事内容に不満がないのならば、今の職場でもう一度、人間関係改善を探ってみるのも一つの方法です。 特に、上司と合わないときの対処法や考え方については、こちらのコラムでご紹介していますので、参考にしてみてください。 ⇒「上司と合わないから辞めたい!でもこのまま辞めていい?」 異動の可能性が低い、社内にやりたいことがない やりたいことは社内にあるけれど、今の職種から異動できる可能性が限りなく低い。もしくは、今の仕事に魅力を感じず、社内を見渡してもやってみたいと思える仕事がない。そのようなケースも、今の会社を続けることに捉われず、転職も視野にいれながらこれからのキャリアを考えてみることをおすすめします。 「社内にはやりたいことがないけれど、かといって他に何がやりたいのかわからない」という方も多いですが、具体的な求人情報をみていると「あ、自分がやりたいのはこういうことかも」と思える求人に出会うこともあります。その求人から、これからの自分のキャリアプランが見いだしてもよいでしょう。 また、私たちのようなキャリアコンサルタントを活用いただき、キャリアの棚卸や自分のキャリアに対する考えを整理することで、やりたいことが見えてくることもあります。 「やりたいことが今の環境にはない」ことがわかっているなら、今を変える行動を起こしてみましょう。 入社してからずっと、このままでいいのか迷っていた 「今すぐ辞めたい」というほど切羽つまっていないけれど、なんとなく社風が合わない。なんとなく、人間関係がしっくりこない。なんとなく仕事が面白くない。そんな「ちょっとした違和感」をずっとあり、入社してからずっとこのままでいいのか迷っていた…。そんな方もいらっしゃるでしょう。 「辞める」という行動を起こすほどではないけれど感じていた違和感が、もし4年経っても続いているならば、それはこの先解消される可能性は低いかもしれません。 1日に多くの時間を費やす仕事や職場の環境に、違和感を持ちながらこのまま働き続けるのはもったいないことです。気持ちよく働ける職場であれば、自分の能力はもっと発揮できます。チャンスを広げやすいこのタイミングに、本気で自分の将来と向き合い、転職を考えてみてはいかがでしょうか。 他にやりたいことがある このタイミングで転職するのがおすすめなケースの最後は、他にやりたいことが明確な場合です。 この場合、本来なら何も迷う必要はありません。どんなことであれ、今はチャレンジするのにベストなタイミングです。私たちキャリアコンサルタントも、そのチャレンジを全力で応援します。 しかし、それでも迷いがあるとすれば、それは現在の会社のステイタスや給与、福利厚生などの待遇のよさなどが、「これを失ってもいいのか」とあなたを引き止めているのではないでしょうか。 だとすれば、今は自分の人生にとって何が一番大事なのか、しっかり考えるタイミングかもしれません。やりたいことにチャレンジすることも、安定した待遇もどちらも大切ですが、もしどちらかしか選べないのならば、どちらを選ぶことが自分にとって後悔のない選択なのか、自分の気持ちに向き合う必要があります。 他にやりたいことがあるならば言うまでもなく転職がおすすめですが、もし少しでも迷いがあるならば、転職で後悔しないように、ここで自分のキャリアプラン、ライフプランを整理してみましょう。 2.辞めないことを前提に考えてみるのがおすすめな人 一方、「辞めたい」と思う理由によっては転職ではなく、今の会社で今の状況を改善できることを模索したほうがよいケースもあります。それも確認しておきましょう。 4年目なのに仕事ができない 入社4年経っても仕事ができず、同期や後輩が業績を上げて評価されていくのが辛い。4年目なのに、注意されてばかりで辛い。こうした状況が「仕事を辞めたい」と思う理由の場合、あなたは仕事に対して自信を失っている状況ではないかと思います。 そのような場合、転職ではなく今の環境でまずは少しでも自分の業務に自信が持てるように頑張ってみることをおすすめします。 なぜなら転職活動での評価は、職務経歴書に書いたキャリアだけでなく面接での印象が大きく影響します。自分に自信があるときと自信がないときでは、面接での顔の表情や態度、声の大きさなどが異なりますので、面接官に与える印象も大きく変わります。いい転職をしたいならば、「自分はこれだけのことをやってきた」と胸を張れることはとても大切なのです。 何も「ずっと今の会社にいたほうがいい」というわけでも、「他の人と比べて高い業績をあげてから」というわけでもありません。この数ヶ月から1年くらいの間に、自分自身「これだけは成長した」と胸を張れることを作り、企業がより高く評価してくれるような自分になってから、もう一度転職を考えてみるのはいかがでしょうか。 その状況をどのようにつくっていくか、はこちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 「仕事ができない…つらい時にはこう考えてみませんか?」 仕事に飽きた 「仕事が飽きた」「仕事にマンネリを感じている」ことが、「仕事を辞めたい」理由になっていることもあります。それはつまり、その仕事ではもう成長を感じられない、発展を感じられないということでしょう。 人間関係など他の理由もあるならば転職を考えるのもよいですが、他に理由がないならば、今の環境で新たな成長の機会を創り出せないか探ってみることをおすすめします。「仕事の幅を広げたい」「新しいことにチャレンジしたい」と上司に伝え、今の職場でマンネリを打破する新しい機会が作れないか、交渉してみましょう。 仕事の機会を自分で広げる交渉力が身に付くと、自分のキャリアを自分で形成できるようになります。社会人として持っていると役立つ能力なので、今をその力を磨く機会としてみてはいかがでしょうか。 もちろん、交渉してみても様々な状況により、今の職場では新たな機会を創り出せないこともあります。その時には、心置きなく転職活動を始めましょう。 3.辞めたい理由が漠然としているときの対処法 会社のことも仕事のことも、そして社内の人間関係も理解が深まり、環境にも慣れ、異動がなければマンネリも感じ始める、あるいはマンネリを感じ始めて少し時間が経ってくるのが「入社4年目」です。また、20代も後半に差し掛かり、自分のキャリアはこれでいいのか?という疑問も浮かんでくる頃でしょう。 「辞めたい」のは、特定の理由があるからではなく、なんとなく今の会社への思いや仕事への気力が薄れ、漠然とした思いからという方もいらっしゃいます。そんな「なんとなく、辞めたい」場合は、転職を考えるよりもまずはこんなアクションから始めてみましょう。 プライベートでもいいので、自分の世界を広げてみる 同じ毎日の繰り返しに対して感じるマンネリ感は、「仕事を変える」のではなく、「仕事以外の時間の使い方を変える」ことでも解消できます。 新しい習い事や、ボランティアやプロボノ活動、運動や料理など、この機会にプライベートで何か新しいことを始めてみるのはいかがでしょうか。 コロナの影響でオンラインでできることも増えているので、今は新しいことを気軽に始めやすくなっています。自分の生活で新しいことが始まると、それ以外のことに対する気持ちも変わってきます。プライベートが変わることで、仕事は変わらなくても「仕事に対する見方」「仕事に対する姿勢」が変わることはよくあります。 そして「仕事に対する見方」や「仕事に対する姿勢」が変わることで、今の仕事でも新しい気づきや可能性が広がることもあるでしょう。 自分のキャリアプランを整理してみる 漠然とした思いを整理するために、仕事を辞めるか辞めないかはさておいて、これから自分はどうしたいのか、ここで立ち止まって自分のキャリアプランを整理してみることもおすすめです。 漠然とした不安は、自分がこれからどうしたいのかわからないという思いから生まれてきます。自分はどんなキャリアを歩みたいのか、どんな働き方をしてどんな人生を歩みたいのか、キャリアプランが見えてくれば、自分が何をすればいいのかも見えてくるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボに「辞めたい」と相談にいらっしゃる方のなかにも、「現状を見直すこと」で「辞めたい」と思う本当の理由が見えてきて、それが辞めなくても解決できることに気づく方も多くいらっしゃいます。「辞めたい」と思ったときこそ、その「辞めたい」の裏にある本当の不満に目を向けて、それを根本的に解決できるように歩みを進めていきましょう。

転職したけどもう辞めたい!入社3ヶ月で辞めるメリットとデメリット
転職して新しい会社に入社して3ヶ月も経っていないけど、仕事が合わない。仕事ができない。社風が合わない。聞いていた仕事と違う。職場の人間関係がどうもうまくいかない…。 すべての転職が思い通りにいくとは限りません。転職したものの、早々に「もうこの会社を辞めたい…」と思ってしまう人は意外に多いものです。しかし、一方で、入社したばかりの会社をすぐに辞めてしまっていいのかという迷いもあるでしょう。 そんなときには、一度冷静に「3ヶ月で会社を辞めるメリット・デメリット」を考えてみませんか。このまま辞めるにしても続けるにしても、その決断で後悔しないために、今の状況を客観的に捉えてみましょう。 入社3ヶ月で辞めたくなる原因とは? 「入社して3ヶ月」は、新しい職場や仕事内容、人間関係にも少しずつ慣れてくる時期です。転職当初の緊張がほぐれ、少しずつ落ち着いて周囲が見えてくると、自分に合う、合わないといったことも見えてきます。 キャリア・コンサルティング・ラボの相談内容でも、そうしたタイミングで転職したばかりの会社を辞めたくなってしまうのは、主に次のような原因が多いようです。 「仕事内容が聞いていた内容と違っていた」 転職前に求人情報や面接で確認したはずの仕事内容が、実際に配属してみたら異なっていることがあります。 ・仕事が思っていた業務内容だったけど、こんなに大変だとは思わなかった。・思っていた内容と異なっていた。・思っていたよりも残業が多かった。休みが取れない。・思っていたよりも簡単すぎてつまらない。 など、「聞いていたのと違っていた」には様々なパターンがありますが、「この仕事がやりたい」と思って転職しただけに、「こんなはずではなかった」というギャップの大きさが、「もう辞めたい」という気持ちの大きな原因になってしまうケースです。 「転職前にイメージしていた社風と違っていた」 転職前にはなかなかわからないのが「社風」です。今は口コミサイトもあるので、「だいたいの社風」をイメージすることはできますが、それでも配属先の職場の社風が、求人情報や面接の時の面接官から受けた印象とは全く異なっていた…ということもあります。 採用担当者は、その会社でも特に印象のよい社員が担当していることも多いので、採用担当に対していい印象を持っていたけれど、実際の職場は全く違う雰囲気だった…ということも大いにあるでしょう。 ・自由な社風だと思っていたけれど、意外に堅苦しかった。・スピード感があると思っていたけれど、実際はいろいろと根回しや確認が必要だった。・カジュアルな社風だと思っていたけれど、堅苦しい感じだった。 など、思っていた社風とは異なり、それが自分にとっては望ましくないものだった場合、早いうちに辞めた方がいいのでは、と考える方も少なくないようです。 「仕事をやってみたら、自分には向いていなかった」 仕事内容に対する理解は間違っていなかったけれど、実際にやってみたら自分には向いていなかった、ということもあります。 特に、今までとは異なる業界や、今までとは少しでも違う職種への転職だと、今まで経験がなかった分だけ、このような現実に直面する可能性も高くなります。 全くの未経験ではなく、「個人営業から法人営業に転職した」「ベンダーSEから社内SEに転職した」というような近しい職種の場合でも、職種に求められる適性は異なりますので、「実は自分には向いていなかった」と経験してみて気づくこともあるでしょう。 「職場の同僚・先輩・上司とうまくやっていけそうな気がしない」 新しい職場にどんな人がいるのか?だけは、転職前にはわかりません。仕事内容や待遇などには満足していても、配属先の職場の同僚や先輩、上司と合わない、この先うまくやっていけそうな気がしないというリスクも転職にはつきものです。 転職入社直後の1~2ヶ月は、「まだ慣れないせいでは…」と思いつつ、いい関係を築こうと努力してみても、3ヶ月目になると「これは無理かもしれない…」と辞めたくなるほどのストレスが溜まってしまう人もいます。 辞めるメリット1:自分の気持ちに正直に生きられる では、このタイミングで仕事を辞めることにどんなメリットとデメリットがあるのか、整理してみましょう。 今仕事を辞めるメリットは、何といっても自分の気持ちに正直に生きられることです。 「辞めたい、もう無理」「こんなことなら、転職するんじゃなかった」 そんな思いを抱えたままでは、今の職場や仕事に対してもなかなか前向きになれないでしょう。 転職した会社を3ヶ月で辞めた後の転職活動は、間違いなく厳しいものになります。しかし、「もう無理」という自分の気持ちに正直に生きることはできます。それでもう一度前向きになることができるなら、今の「辞めたい」という気持ちを大切にするというのも大切な選択になるでしょう。 辞めるメリット2:合わない仕事や職場で働くストレスから解放される 3ヶ月で辞めたいと思ってしまうような仕事や職場、あるいは上司や同僚は、今あなたにとって相当なストレスになっていることでしょう。 今仕事を辞めれば、少なくともそのストレスから解放されます。我慢をすることも大切ですが、我慢をし過ぎてしまったために、うつ病になってしまう、体を壊してしまうなど、心身に影響が出てしまっては、元も子もありません。 我慢をすることや、現状を乗り越えていくことも大切ですが、我慢をし過ぎないこともまた大切です。自分の心と体を守るために、時にはストレスから逃れる早い決断が必要なこともあります。 辞めるデメリット1:「仕事を3ヶ月で辞める人」という評価がつく 3ヶ月で辞めるメリットもありますが、今あなたが迷っているように、3ヶ月で辞めることについては、デメリットのほうが多くあります。 「転職して入社した会社を3ヶ月で辞めた」経歴は、次の転職活動の際に履歴書に記載する必要があります。面接をする企業は、3ヶ月で仕事を辞めたあなたに対し ・社会人として仕事に対する責任感がないのではないか。・少しでも嫌なことがあったら、またすぐに辞めてしまうのではないか。・本人に何か問題があるから周囲とうまくやっていけないのではないか。・人生に対する考えが甘いのではないか。・後先のことを考えたり、物事を深く考えたりする力がないのではないか。・ストレス耐性の極めて低いのではないか。 という懸念を持ちます。つまり採用するには「また辞めてしまうかもしれないリスクが極めて高い人」であり、厳しいようですが、よほどの理由がなければ「採用したくない人」という評価になってしまうのです。 もしあなたが「第二新卒」といわれる20代半ばの年代ならば、「まだ社会人経験が浅いから仕方がない」と思ってくれる企業もあるかもしれません。その場合でも、「なぜ3ヶ月で辞めたのか?」「そこから何を学んだのか?」「今回の転職はその時と何が違うのか」など、次の転職先の企業の面接官が納得できるように説明する必要があります。 20代後半以降の年齢であれば、「転職した会社を3ヶ月で辞めた」ことに対する評価はあなたが今思っている以上に厳しいものとなり、次の転職活動では、その状況を説明するチャンスすらなかなか得られないのが現実です。次の転職活動は、相当厳しい状況からのスタートになると心得ておきましょう。 辞めるデメリット2:大手企業や有名企業への転職は難しい 次の転職活動は、そうした厳しい評価からのスタートになりますので、応募者が集まるような大手企業や有名企業、条件のよいホワイト企業に採用されるのは難しくなってしまうのも現実です。 企業にとって、採用活動はタダではありません。転職サイトや転職エージェントなどの採用活動費、採用担当者の人件費を費やして、中途採用を行っています。もし採用した人がすぐに辞めてしまったら、そこに費やしたコストが無駄になってしまいます。そのため、採用した以上は、すぐに辞めることなく、できる限り長く働いてほしいのが本音です。 そのため、中途採用では「入社したら長く働いてくれそうか」というのも重要な採用基準の1つとなります。「転職した企業を3ヶ月で辞めてきた」場合、これを満たすことができません。その結果、よほど特筆すべき実績や高いポテンシャルがない限り、他の応募者との比較検討したときに採用の優先順位が下がってしまうのです。 「今回の転職で失敗したから、次はいい企業を」と思うのは当たり前の心情ではありますが、残念ながら多くの応募者が集まるようないい企業に応募しても、非常に厳しい戦いになる可能性は高いです。 転職アドバイスをしていると、入社後数ヶ月で辞めてしまったために、その後になかなかよい企業に採用されず、転職の度に条件や待遇、働く環境が悪くなってしまう「負のスパイラル」に陥っている人をよく見かけます。 短期間で会社を辞めてしまった人に対する企業の目は、残念ながら決して寛大ではなく、将来的に負の影響が大きい可能性が高いことも理解しておきましょう。 辞めるか続けるか、迷った時の判断ポイント このように「入社後3ヶ月で辞める」ことには、自分の気持ちを大切にし、目の前のストレスから解放されるというメリットはあるものの、デメリットも大きいのも事実です。そのメリットとデメリットの間で、辞めるか続けるか迷ったときには、次の3つをポイントに状況を判断してみましょう。 話を聞いてアドバイスをしてくれる人はいるか? 新しい職場の上司や先輩社員など、周囲に今の状況を話せる人はいるでしょうか。もし、話を聞いてくれそうな人がいるならば、ぜひ勇気を出して相談してみましょう。 特に、「仕事が合わない」「思っていた仕事内容と違っていた」という場合、入社3ヶ月ではまだあなたが任される仕事の一部だけであり、これから業務が広がる可能性もあるので、「合わない」「仕事内容が違っていた」と決めつけるのは早いかもしれません。 また、新しい職場に話ができそうな人がいない場合には、ぜひ私たちキャリアコンサルタントをご活用ください。 キャリアコンサルタントは、転職エージェントと異なり、キャリアや仕事に関する悩みや相談全般へのアドバイスやサポートを行っています。今の職場の状況、仕事内容、あなたが本当はやりたかった仕事内容などをお伺いしながら、どうするのが一番よいのか選択肢を整理し、あなた自身が意思決定をするお手伝いをさせていただきます。 経済的なリスクはないか? もし辞める際には、経済的なリスクがないか?を考える必要もあります。自己都合の場合、失業給付が自分の口座に入金されるのは、約4ヶ月後となります。 入社後3ヶ月で辞めてしまった場合、転職活動が難しくなることから、次の転職が決まるまで転職活動が長期化することも視野にいれ、生活費の算段もしておきましょう。 「あと数か月だけ」と思ったら頑張れそうか? 短期間で辞めるデメリットは大きいですが、かといっていつまでもこの職場で我慢しなければいけないわけではありません。勤務期間が1年以上になれば、上記で紹介したデメリットは、ほぼなくなります。 「入社して3ヶ月で辞めた人」と「1年は働いた人」のこの9ヶ月の差は、とても大きいのです。「1年、時間を無駄にする」と思うかもしれませんが、この1年は無駄にはなるどころか、短期間で仕事を辞めるデメリットをなくす時間になってくれます。そして、3ヶ月で辞めることに比べれば、この1年がキャリア的にマイナスになることはおそらくありません。 もし「あともう数ヶ月だけ」と思えば頑張れるなら、もう少しだけ続けてみるのも得策でしょう。 ストレスの元となる嫌な仕事や職場を辞めたい、そんな気持ちで毎日がどんよりと重苦しいものになってしまっているかもしれません。辞めればそんな生活から解放されて、楽になるのではないかと思うでしょう。 しかし、解放されて楽になるのは一時的なものです。仕事を短期間で辞めることにはそれなりのデメリットが伴います。それでも、デメリットを知っておけば少なくとも「こんなはずではなかった」と思うことはなく、厳しい状況も「想定の範囲内」で対処していくことができます。 どうしたらいいかわからなくなってしまったら、ぜひ私たちにご相談ください。辞めるにしても、続けるにしても後悔のない選択ができるよう、サポートさせていただきます。

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
新卒入社して10年目。30歳を超えてくると、この会社での自分のポジション、自分への評価、そしてキャリアプランなども見えてくる時期です。いろいろなことが見えてくるからこそ、仕事や職場の人間関係など様々な理由から、「もう仕事を辞めたい」ともあるでしょう。 その思いのままに、仕事を辞めた方がいいのか。それとも、今の会社を続けることを考えなおした方がいいのか。今迷っているならば、このように考えてみませんか。 1.今の会社でできることを考える~仕事が辞めたい理由別の対処法 クラウドサービス・コンサルティング事業のリスクモンスターが行った転職事情に関するアンケート調査(2021)によると、30代では転職経験のある人が54%と、「2人1人」が転職しています。 転職が当たり前の世の中とはいえ、新卒で入社してから10年間、同じ会社で勤めてきただけに、いざ仕事を辞めることには少し抵抗を感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、いくら転職が当たり前の世の中とはいえ、なんでも「転職したほうがいい」というわけではありません。 特に、「仕事を辞めたい」と思うような理由が以下のような場合、すぐに転職することがベストな選択とは言い難いことが多くありますので、まずは今の会社でできることを考え、それを実践してみることをおすすめします。 30代は、現場の改善や課題解決を求められる年代でもあります。結果的に転職を選ぶことになったとしても、「嫌だと思ったから辞めた」ではなく、「状況を改善できることを試してみて、それでもダメだった」という「改善策を行動に移した」という経験は、転職活動でも評価されるでしょう。 理由1: 10年経っても仕事ができない 10年たっても仕事ができない…。同期や後輩と比べてそう感じてしまう状況を変えるために、「もう仕事を辞めたい」と思うこともあるでしょう。 実はこの「仕事ができない」の背景には2つの原因が考えられます。 1つめは、仕事の能力がないわけではなく、あなた自身が仕事を通じて提供している価値が、会社の評価基準と合っていない場合です。たとえば、 ・仕事のスピードを重視する会社なのに、あなたはミスがないように丁寧に行っている。・言われたことを確実にすることが求められる社風なのに、よく提案してしまう。 というケースです。この場合は、「仕事ができない」わけではなく、ただ「評価基準が違う」だけです。 入社10年目ですから、会社の評価基準についてはすでに十分に理解していることでしょう。もしそれでも、その会社の評価基準に合わせていくことに抵抗を感じ、「会社の評価基準と、自分が大切にしたい仕事のやり方は合わない」ということならば、早めに自分のやり方を評価してくれる価値観を持つ企業へ転職したほうがよいかもしれません。 企業が変われば、評価基準も変わり、自分への評価も変わります。自分に会った転職先を選ぶことができれば、転職と同時に「仕事ができない」と感じてしまう状況も変わる可能性が高いでしょう。 2つめは、社会人10年目として求められるスキルや知識を身につけていない場合です。ミスが多い、言われたことを忘れてしまうなどもこれに当てはまります。 このケースは、「仕事ができない」からといって、転職することはあまりおすすめできません。転職先の企業も、社会人10年目を中途採用するとなれば相応の経験と、入社後に即戦力として活躍することを求めます。社会人10年目の中途入社者を「1から育てます」という企業はなかなかありません。10年間働いて慣れた環境でも「仕事ができない」のに、新しい環境ならば「仕事ができる」ようになると考えるのは、あまり現実的ではないでしょう。 このケースに当てはまるならば、まずは今の会社、今の職場で「仕事ができるようになった」と自信がつくまで頑張ってみることをおすすめします。何も大きな業績を上げる必要はなく、自分で何か1つでも自信が持てることをつくることが大切です。 いずれ転職するにしても、自信がある状態で転職活動するのと、「仕事ができない」という自信がない状態で転職活動するのでは、あなたに対する印象も評価も大きく変わります。今の職場で何をどのように試してみるのがよいのか、詳しい対処法は、こちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A4%E3%82%89%E3%81%84%E6%99%82%E3%81%AB%E3%81%AF%E3%81%93%E3%81%86%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%9B/ 理由2: 10年やったけど仕事が向いていない 一方、仕事ができないのではなくて、それなりにはこなせるけれど、なんとなく「仕事が向いていない」「仕事におもしろさ、やりがいを感じない」ということもあるでしょう。 一般的に、10年も勤めるとその会社でのキャリア(職種、専門性)はおよそ固まってきます。今会社から求められていて、今後もおそらくこの道を進むであろうと思われる仕事に、興味を持てない。自分では向いていないと感じてしまう。そんな時に、今の状況から「違う場所」を求めてしまうのは自然なことでしょう。 この「仕事が向いていない」と感じる理由も、大きく2つあります。その業務を行うに環境である社風が自分に合っていないがために「向いていない」と感じてしまうケースと、本当にその業務が向いていないケースです。 前者の場合は転職することで、自分に合う社風や環境に変えることができるでしょう。ただ、社風や環境などについては「転職前に思っていたイメージと異なっていた」ということも往々にしてありますので、転職活動ではしっかりとリサーチを行うことが重要です。 後者の場合、つまり「本当にその業務が向いていない」場合は、今から未経験の業務にチャレンジすることになります。入社10年目の社会人から中途採用の応募があれば、企業は一般的にそれまで身につけたスキルや経験を評価して採用します。「今までの業務が向いていないから」ということは、そのスキルや経験ではない、未経験の分野へのチャレンジとなります。 30代前半で未経験の分野に挑戦するのは、もちろん不可能ではありませんが、かなり高いハードルです。 少しでも実現可能性を高めるには、「なぜそれがやりたいのか?」「今での経験がどのように活かせるのか?」「キャリアチェンジするために、どんな努力をしているのか?」など、転職先の企業が納得できるようなストーリーを転職活動で伝える必要があります。 より万全の準備が必要となりますので、自分の今までの経験を整理し、 ・どのような強みがあるか・今まで培った強みが今後のキャリアプランにどう活かせるのか・なぜ今までとは違うことがやりたいのか など、きちんと整理してから転職活動を始めましょう。 理由4:10年働いたけど、管理職になりたくない 近年、キャリア・コンサルティング・ラボで増えているのが、この「会社から管理職になることを求められているが、自分は希望していないので辞めたい」というご相談です。 管理職への昇進を求められているということは、今までの業績や仕事に対する姿勢が評価されているからこそであり、会社にとってもあなたは大切な人材だということです。 そうした「自分を評価してくれる環境(=仕事がやりやすい環境)」を手放してしまうのは、一方でもったいないことでもあります。あなたを評価している会社は、あなたの要望にも耳を傾けてくれる可能性は高いので、まずは上司に相談してみてはいかがでしょうか。 このときは、「管理職になりたくない」ではなく、「自分は、管理職になるのではなく、こういうキャリアプランを描いている」という前向きな方向で話し合ってみることをお勧めします。そのキャリアプラン次第では、上司も納得してくれるかもしれません。 ただ、「管理職になりたくない」からといって転職しても、今の会社で管理職を打診されるほど能力があるあなたですから、転職先でも数年後には管理職への昇進を打診される可能性は高いと思います。 年齢が高くなれば、能力がある人材に後輩を指導・育成してほしいと考えるのはどの企業も同じです。その時に「自分には後輩の育成・指導を任せるよりも、他の仕事を任せた方が、企業にとってもメリットがある」と企業が思えるようなキャリアプランがあれば、企業は「ではそれを進めてほしい」となります。 「管理職になりたくないから、仕事を辞めたい」と思ったときには、この機会に一度、管理職にならないキャリアプランについて整理してみてはいかがでしょうか。 理由5:10年働いたけど将来が見えない 「10年働いたけれど、今の会社の将来が見えない」「この企業で働く自分の将来が見えない」という思いが、「仕事を辞めたい」の原因になっていることもあるでしょう。 「会社の将来が見えない」と思うと、会社を見捨てたくなる気持ちはわかります。しかし、転職先の企業からみれば、あなたはその「将来が見えない会社」の中堅社員です。20代の若手社員ではなく、10年目の社員だからこそ、転職先の企業からは「その状況を変えるために、何をしたのか?」ということも問われます。 「会社の将来が見えない」と感じたら、「会社の将来のために、自分は何ができるか」「自分にできることはないのか」という視点で一度考え、10年目の中堅社員として上司や社内に対してアクションを起こしてみましょう。たとえそれがうまくいかなかったとしても、アクションを起こした後のあなたの言葉には今よりも力強さが加わり、転職先からも今よりも高く評価されるはずです。 一方で、「この企業で働く自分の将来が見えない」という、「会社」ではなくて、この会社での「自分」の将来が見えない方もいらっしゃるでしょう。自分よりも10年、15年上の先輩社員をみて、そこに自分がなりたい姿が思い描けないようなケースです。 その場合は、まずはどんな自分の将来が見たいのか、自分の希望を整理してみましょう。 「自分の将来が見えない」のは、ただ今は知らないだけで、本当は自分が希望しているもの、あるいはそれに近い状況ならば、転職しなくても今の会社で実現できるということもあります。 転職を本格的に考えるのは、自分の将来のプラン、どうなりたいのかなどを具体的に描き、それが今の環境で実現できるのかどうか上司と話し合ってみてからでも遅くないでしょう。 理由6:上司とうまくいかない 上司との人間関係は、常に本音の転職理由の上位にあります。入社年次に関わらず、一緒に仕事を進め、自分の仕事を評価する上司とうまくいかないのは、大きなストレスになるでしょう。 入社して10年目ともなれば、そこそこ合わない程度の上司であれば、「うまくやり過ごす方法」も身につけていらっしゃるのではないかと思います。そんなあなたが、今、上司とうまくいかないことが「仕事を辞めたい」という気持ちに至るほど、上司との人間関係にストレスを感じているというのは、おそらくよほどの状況なのでしょう。 10年間勤務し、直属の上司以外の同僚や、他部門の上司(以前お世話になった上司など)との関係が良好ならば、あるいは現在の仕事内容や待遇に特に不満がないならば、まずは、「上司との関係を改善する」か「異動を希望し、上司から離れる」方法はないか、検討してみるのはいかがでしょうか。 合わない上司との関係改善の方法はこちらのコラムで詳しくまとめてありますので、ぜひご覧ください。 →上司と合わないから辞める!の前にできること・すべきこと 「異動を希望して、上司から離れる」方法については、もし社内に異動希望を申請できる制度があるならば、ぜひ活用しましょう。そのような制度がない場合は、人事部や以前お世話になり、話がしやすい元上司に相談してみてください。 一般的に異動希望は「異動先の部署で〇〇がやりたい」という前向きな希望ベースのほうが叶いやすいですが、元上司が信頼でき、あなたを理解してくれる人物ならば、「上司と合わない」という本音を打ち明けてみてもいいかもしれません。あなたの状況が改善できるように、会社の状況に合った方法で力になってくれるでしょう。 2.転職の可能性を考える①10年目の社会人への企業からの評価を知っておく 「辞める」「辞めない」を決める前に、もし転職活動をしたら入社10年目の社会人に対して、企業はどのような評価をするのかも確認しておきましょう。 10年目の転職は有利?不利? 10年目の転職は、有利なのか?不利なのか? 転職希望者としては、最も気になるこの問いに対して、ネットを検索すれば様々な意見や体験者の声があります。「実際どっちなんだ?」と思ってしまうかもしれません。本当のところはケースバイケースとなりますが、あえてわかりやすく言えば、 ・今までの経験を活かして、同じ職種で近い業界に転職するならば、有利。・今までの経験を活かしつつも、今とは違う業界にチャレンジするならば、ちょっと厳しいことも。・未経験の職種にチャレンジするならば、かなり厳しい。 となります。 企業が入社10年目の転職希望者に求めるのは、即戦力です。ですので、職種や業界での経験が活かせる、つまり企業側からすれば即戦力になってくれる可能性が高い転職であればあるほど有利となり、年収アップが実現できる可能性も高くなります。 また、企業は「採用した以上は、長く働いてほしい」と考えます。10年間同じ企業で勤めたあなたに対しては、「辞めずに働いてくれる人」と評価します。しかしこの評価が有利になるか不利になるかは、ケースバイケースです。 なぜケースバイケースなのか。それは企業が10年目で転職活動をする人に対して、次のような点が気になるからです。それを確認していきましょう。 10年目の社員に対し、企業が気にする2つのポイント 新卒から10年、同じ会社で働いていた人が辞めて転職する。その行動に対し、企業は次の2つの懸念を持ちます。 1つめは、「なぜ今、辞めたのか?」です。たとえば、仕事や社風が合わない、給与に不満があるなどの一般的な理由ならば、新卒入社から数年でその現状に気づき、20代で転職するのが一般的です。 そのタイミングで転職せず、30代前半になって初めての転職を考えたのは、どんな理由があるからなのか。これは企業が必ず確認したいポイントなので、企業が納得できるよう、キャリアプランを考え直した結果の前向きな転職活動であることを伝えられるようにしておきましょう。 2つめは、「新しい環境に馴染めるか?」です。10年間、同じ企業で働いていると、自分は意識していなくても、その企業のやり方が「仕事のやり方」になり、その企業での「当たり前」が「仕事の当たり前」として自分にも染みついています。 仕事を進めるスピード感、決済の取り方、報告の仕方などは企業によって異なります。だからこそ、転職先の企業は、10年間他社で勤め続けた人が入社したときに、新しい環境に柔軟に対応し、新しい職場に馴染めるか?という点が非常に気になります。 企業のそんな懸念を払拭するためにも、面接では新しい環境への前向きな意欲や、環境の変化に柔軟に対応していきたいこと、また周囲から教わりながら成果を出していきたいなどの謙虚な姿勢をアピールできるとよいでしょう。 3.転職の可能性を考える②10年目で初めての転職を成功させるポイントを知っておく それでは最後に、いざ転職活動をするときに、初めての転職活動を成功させるためのポイントもご紹介しておきます。転職活動の準備には、その人の仕事力が反映されます。しっかり準備して臨みましょう。 今までの経験の棚卸をする まずは10年間のキャリアの棚卸から始めます。キャリアの棚卸とは、今までの経験を振り返り ・入社から今までに配属された部署と担当してきた仕事・それぞれの経験年数・それぞれの業務内容(できるだけ細かく。営業ならば担当社数や売上なども整理)・達成した実績(実現した改善提案、表彰実績など)・それぞれの業務で身につけた能力(交渉力、調整力など) などを整理することで、これが職務経歴書の元になります。 これは、もし「今の仕事は辞めたいけれど、この先何がしたいかわからない」というときに、自分がこの先の仕事としていきたいものはないか、活かしていきたいものはないか、を掘り下げて考える元にもなります。 自分自身を振り返るよい機会にもなりますので、ゆっくり時間をとって整理してみましょう。 今後のキャリアプランを考える キャリアの棚卸ができたら、次は「今後のキャリアプラン」を考えます。前述の通り、企業は入社10年目で転職する人に対して、「なぜ今なのか?」という点を気にします。 そのため面接では、「キャリアを整理し、今後のキャリアプランを考えたときに今までの会社ではなくて、転職活動をすることがベストだった」ということが、企業にも納得できるようなストーリーが必要です。 自分は今の会社にはないどんな環境で何をチャレンジし、何がやりたいのか。どんな価値を提供していきたいのか。それを掘り下げて今後のキャリアプランを具体的に描いていきましょう。 転職エージェントを活用する ある程度キャリアプランが描けたら、転職エージェントを活用することをお勧めします。転職エージェントには、今、実際に30代前半の人材を採用しようとしている企業の求人がたくさんあります。今の自分にどんな選択肢があるのか、今企業から何が求められているのかについて、情報収集ができるでしょう。 初めての転職活動となると不安な気持ちも大きいものですが、具体的な求人をみたら、転職への不安感が払拭され、モチベーションも高まります。転職活動に関する様々なサポートも無料で提供してもらえるので、初めての転職の力強い味方になってくれるでしょう。 キャリアコンサルタントを活用する 転職活動を始めるまえの、「今までのキャリアの棚卸をする」「今後のキャリアプランを考える」は一人で考えを整理するプロセスになりますが、このプロセスでは「一人で考えていても、なかなか考えがまとまらない」ということもよくあります。 そんなときには、考えをまとめ、整理するための壁打ちパートナーとして、キャリアコンサルタントを活用してみてはいかがでしょうか。 キャリアコンサルタントは、キャリアの棚卸を行い、その人の客観的な強みを見つけ、そしてキャリアプランを考えるサポートをするプロフェッショナルです。具体的な求人紹介は行いませんが、転職活動を始める前に考えを整理し、どのような会社を選ぶのがベストなのか、自分自身で答えを見つけ出すサポートをいたします。 また、「どこから考えていいのかわからない」というモヤモヤした状況だと、なかなか親しい人にも相談しにくいものですが、私たちキャリアコンサルタントはそのモヤモヤした状態から考えを整理していくサポートを得意としています。ぜひお気軽にご相談ください。 いかがでしたでしょうか。 入社10年目にして「仕事を辞めたい」と思ったということは、今がキャリアを考え直す絶好のチャンスです。このまま今の会社で頑張るか、新天地を切り拓くか、自分の心に向き合いながら、答えを探していきましょう。

仕事を辞めたいけど理由がわからない…理由を見つける方法がこちら!
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。

早く仕事を辞めたい!退職を成功させる3つのポイント
仕事がうまくいかない、上司と合わない、残業が多いなど、誰にでもふとしたきっかけで、「もう仕事を辞めたい…」と思うことはあります。しかし、多くの場合、ふとしたきっかけでその気持ちは消えたり、薄れたりするものです。 それでもその気持ちがつもりに積もって「早く仕事を辞めたい!」「もうこんな会社、辞めてやる!」と、「辞めたい気持ち」が沸点に達することもあるでしょう。 そんな時にスムーズな退職をするにはどうすればよいのか、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.「早く辞めたい」と思ったならば今日から転職活動を始める 「早く辞めたい」という気持ちのままに、衝動的に辞めてしまうことはあまりおすすめできません。 次の仕事が決まっていないリスクもありますし、今の仕事が「早く辞めたい」と思うような事態になってしまったからこそ、この経験を活かして次ではそのようなことがないように、自分のキャリアや、どのような転職先を選べばよいのか、ある程度考えてから行動したほうが、次の転職で失敗するリスクを下げられるからです。 かといって、「早く辞めたい」と思うほどに退職へと気持ちが傾いているならば、モヤモヤとした思いのまま続けることはもっとおすすめできません。 「早く辞めたい」と退職への気持ちが高まっているならば、まずは仕事を続けたまま、今日からでも早速転職活動を始めましょう。なぜなら、どうせ辞めるならば転職活動を早く始めたほうがいい、次の2つのメリットあるからです。 ①転職するなら早いほうが可能性や選択肢が広がる 転職活動を始めるなら、できれば早いほうが可能性や選択肢が広がります。それには2つの理由があります。 1つめは年齢の問題です。 もちろん、求人募集において年齢制限を設けることは法律で禁じられていますので、募集要項で年齢が制限されることはありません。 しかし、企業は採用計画を立てる際に「他のメンバーや上司の年齢などの組織構成を考えると、これくらいの年齢の人を採用したい(そのほうが組織にとっても仕事がしやすい)」という本音があります。そのため、現実的には、年齢が高くなると企業の採用したいと思っている年齢の想定範囲を超えてしまう可能性が高くなってしまうのです。 また、20代であれば未経験でも将来の成長性・可能性に期待してポテンシャル採用されることも多いですが、30代になると実務経験や即戦力が求められるようになってきます。そのため、キャリアの路線変更をするならば、早いほうが選択肢は多いのです。 2つめはタイミングの問題です。 転職先との出会いはご縁ですから、転職活動を始めたときに自分が希望する求人が運よく募集されているとは限りません。それを考えると、早いうちから転職活動を始めてアンテナをはっておき、求人情報をチェックしておいたほうが、希望の転職先からの求人を見落とさずに済みます。 しかし、「早く辞めたい」ならば早く転職活動をするのがおすすめとはいっても、すぐに転職活動を始めるのは少し考えた方がいいケースもあります。それが次のようなケースです。 ・入社して1年以内 今の会社に転職入社して1年以内でまた辞めてしまうと、転職活動をしても応募先の企業が「この人を採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」「すぐに辞めることに抵抗がないのではないか」と懸念してしまいます。 たとえ辞める理由が「残業が多すぎる」などの自分のせいでなかったにせよ、「今の会社を選ぶ際にちゃんと考えなかったのでは」「ちゃんと調べなかったのでは」と判断されてしまうことがあるのも事実です。 真っ当な企業は、人材を採用したらその人を育成し、長く活躍してほしいと考えています。だからこそ、「すぐに辞めてしまう人」「辞めることに抵抗がない人」を採用するリスクは極力避けたいのです。 入社して1年以内の転職はそのような理由からあまりおすすめできませんが、もちろんストレスで心身ともに影響が出ているような場合はその限りではありません。 また、「新卒入社して1年以内」の場合も、話は別です。新卒入社の場合は、「就職活動の時はまだ学生で、会社選び失敗しちゃったのかな」となりますが、その経験から学んでいることがきちんと伝えられれば、1年以内であることがデメリットになることはそれほどないでしょう。 ・過去の転職回数が3回以上(現在の会社が4社目以上) すぐに転職活動を始めるのを考えたほうがいい、もう一つのケースが「転職回数が3回以上(現在の会社が4社目以上)」のケースです。 前述のとおり、「人が辞めたらまた採用すればいい」と考えている「人材使い捨て」の企業ではない限り、基本的に企業は「すぐに辞めてしまう人」を採用するのは極力避けたいと考えています。 その人を育成し、長く活躍してほしいというのもありますが、採用活動は企業にとってもコストもマンパワーもかかる活動なので、採用してもすぐに辞められてしまい、また採用活動にコストやマンパワーをかけなければならいのは、企業にとってもあまり望ましくないからです。 もちろん、だからといって転職回数が多い場合はこのまま今の会社で続けなければならないわけではないのですが、企業が納得できるような理由を整理しておきましょう。 ②低いモチベーションのまま続けてもいいことはあまりない 「早く仕事を辞めたい」と思うような今は、仕事に対するモチベーションはかなり低いのではないでしょうか。 ある程度慣れた仕事であれば、仕事に対するモチベーションが多少低くてもこなすことはできますが、それでもモチベーションが保てない仕事を続けるのは精神衛生上もあまりよくありません。 誰にとっても理想的なのは、モチベーションが自然に高まるような仕事や環境でイキイキと働くことです。 1日のうちで、働く時間は8時間以上もあります。その時間をモチベーションが保てないような仕事に費やすのは、とてももったいないことです。 その時間が、より自分にとって望ましい新たな環境で働く時間になるように、一歩踏み出したほうが人生にとっても有意義でしょう。 2. 早く転職活動に成功できるよう計画的に取り組む 「転職先を決めずに、まずは退職する」という選択肢ももちろんあります。実際に厚生労働省の「転職者実態調査の概況」によると、4人に1人が転職活動を全く行わずに辞めています。 しかし、自己都合による退職では、失業給付が振り込まれるまで約4ヶ月かかることからも、経済的なリスクを考えると転職先が決まってから退職したいという方も多いでしょう。また、「転職先が決まっていないけど、とにかく辞めたい」と退職した場合にも、転職活動は長引かせることなく、できれば早く終えられたほうが得策です。 そこで、早く辞めたいときこそ、早く次の転職先を見つけられるように次の3つのポイントを押さえておきましょう。 ①今後のやりたいことを整理しておく 転職活動では「転職理由」として必ず聞かれるのが、今後のキャリアです。「今後のキャリアについてこう考えていて、そのために転職する」というのが、「転職理由」を語る「型」になります。 「辞めたい」と思った本音の転職理由が上司との人間関係や、給与の少なさ、残業の多さだったとしても、転職活動では「自分は何がやりたいのか」をきちんと語る必要があります。そしてよい企業ほど、その思いにしっかり向き合ってくれます。 自分のやりたいことが曖昧で、面接でもうまく伝えられないと、希望の企業で内定をとるのは難しくなります。希望する企業への転職を成功させるためにも、「自分はこれから何がやりたいのか?」についてしっかり考えておきましょう。 ②自分の希望をすべて叶える転職は難しいことも知っておく 次の転職先では気持ちよく働けるように、転職活動では転職先に求める自分の希望を整理しておく必要があります。そして早く転職活動を成功させるためには、さらにその希望の優先順位も明確にしておくことです。 「年収はこれくらいほしい」「仕事内容はこれがやりたい」「通勤時間は短いほうがいい」「休日も多い方がいい」 など、転職先に希望する条件はいろいろあるでしょう。 それがすべて叶うような理想の転職先に出会える可能性ももちろんありますが、多くの場合は 「仕事内容は希望にぴったりだけど、年収が少し不満…」「年収も仕事内容も希望通りなんだけど、会社が遠くて通うのが大変」「年収も環境もばっちりだけど、仕事内容がちょっと…」 など、満たせる希望と満たせない希望が出てきます。その時に、「自分がこの転職で叶えたい希望の優先順位(仕事内容を重視したいのか、年収などの待遇か、通いやすさなどの勤務地か、など)」を明確にしておけば、スムーズに意思決定でき、転職の満足度も高くなります。 「自分の希望が、全部叶えらえる企業もあるはず」とこだわる方もいらっしゃいますが、それには2つの大きなリスクもあります。そのような理想の企業から求人募集があるとは限らないというリスクと、またそのような求人があったとしても採用されるとは限らないというリスクです。 ただ「たとえそうであっても、希望にはこだわりたい」というのであれば、それも良いと思います。その時にこのリスクを知っているのと知らないのでは、「希望を満たす求人がいつまでもなかったとき」「希望を満たす求人では採用されなかったとき」の納得感も違うでしょう。 ③使える手段はすべて使って転職活動を行う 転職先は様々な以下のような手段を使って探すことができます。 ・転職情報サイト・転職エージェント・LinkedinなどのSNS・友人知人などのネットワーク・ダイレクトリクルーティングサイト 1つの求人は、どの手段でも得られるものではなく、「転職エージェントにしか公開していない」「社員の紹介でしか募集していない」など、特定の手段でのみ募集していることも多くあります。 自分の希望の求人に出会う可能性を高めるためにも、転職活動ではできる限り、使える手段はすべて使いましょう。自分が希望する仕事や業界で働く友人・知人がいるならば、「次の仕事を探している」という話を何気なくしておくことで、いい情報が入るかもしれません。 3. 「仕事を続けながら転職活動は無理」と思ったら、まずは退職してしまう 経済的なリスクや転職活動が長引くリスクを考えると、転職先を決めてから辞めるほうが安心ではありますが、 「仕事が内勤なので、有休をとらないと面接に行けない。今の仕事を続けながら転職活動をするのは無理」「とにかくできるだけ早く辞めたいから、転職先が決まるまでなんて待っていられない」 ということもあるかと思います。「どうしても早く辞めたい」ときに、早く辞める方法がこちらです。 退職の日は就業規則で確認 仕事を辞める際に、いつまでに退職届を出せばよいかは就業規則で定められています。「退職日の30日前や1ヶ月前」としている企業が多いのですが、自社はどのような規定になっているか、まずは就業規則で確認しましょう。 ただ、就業規則では「退職日の30日前や1ヶ月前」としている企業が多いのですが、後任を探す準備や引継ぎなども考えると、2~3ヶ月前に退職届を出したほうが今後のやりとりはスムーズになります。 特に、「急に辞めて大変だった」などの情報が転職先に入り、転職先での信頼関係に影響することも考えられるので、スムーズな退職を目指した方がおすすめではあります。 ただし、今の職場がブラック企業でとにかく辞めたい、退職届を受け取ってもらえないなど、「2~3ヶ月前なんて悠長なことを言っていないで、できるだけ早く辞めたい」こともあるかと思います。 その際には、民法第627条1項で 当事者が雇用の期間を定めなかったときには、当事者はいつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から二週間を経過することによって終了する。 と定められているため、2週間前に退職届を渡せば退職できます。就業規則よりも民法のほうが優先されるからです。「どうしても早く辞めたい」「なかなか辞めさせてもらえない」という時の最後の手段として知っておきましょう。 退職後に気を付けたいこと 次の転職先を決めずに退職すると、次の日からは自分の好きなように時間を使えるようになります。遅くまで寝てても、深夜まで起きていてももう問題はありません。 今はコロナで自粛が求められている時期ではありますが、気晴らしに小旅行などをしながらゆっくりこれからのことを考えてみるのもいいでしょう。 しかし、いくらでも自分の好きなように時間を使えるからといってそのままのんびりしてしまうと、転職活動で「ブランク」と呼ばれる「何もしていない時間」が長引いてしまうリスクがあります。 企業によってはブランク期間があまり長すぎないことを好むケースもありますし、自分自身も「転職先がなかなか決まらない」ことに焦ってしまって転職活動がうまくいかなかったり、転職先に妥協したりしてしまうかもしれません。 そうならないようにするには、退職後もスケジュール感を持って活動することをおすすめします。 ・退職後のリフレッシュ期間をいつまでにするか・いつから転職活動を始めたいか・いつまでに転職活動を終えたいか など、およその目安を考えておきましょう。 早く辞めたいと思うと、何よりもまず今の環境を早く変えることに気持ちが向いてしまいますが、次の転職先では「早く辞めたい」と思うような状況にならないような転職活動をするためにも、きちんと自分の気持ちや今後について整理し、計画的に転職に向けて行動を起こしていくことが大切です。 もしプロの力を活用して、自分の気持ちや今後の可能性について効率的に、客観的に確認したいとご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

仕事辞めたい、先が見えない…辛い今を乗り切る方法
このまま仕事をしていても先が見えないから辞めたいけど、かといって転職するのもうまくいくか不安…。新型コロナウイルスが働き方や経済に大きな影響を与える今、将来の先行きに対して不安を感じる方も多いと思いと思いのではないでしょうか。 先も見えず、答えも見えなくて辛いからといっても、その解決策は「転職する」ということだけではありません。今の状況を乗り切る考え方、そして様々な方法をキャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 先が見えない理由は?自分の気持ちと解決策を確認してみよう 「先が見えない」という思いは、仕事や職場に関する様々な理由からうまれてきます。そして、その理由ごとに解決策となる「今を乗り切る方法」も変わってきます。 今、あなたを「先が見えない」と思わせてしまっているその理由はどこにあるのでしょうか。その理由は1つということもあれば、複数の理由が絡み合っていることもあります。 自分の「先が見えない理由」が以下のどれに共感できるのか、そしてその理由を解決するための「乗り切る方法」を今の状況で試してみることはできないか、確認してみましょう。 先が見えない理由①会社の業績・業界が不安 先が見えない理由の1つが、会社や業界の将来性への不安です。 社会の変化やテクノロジーの変化、新型コロナウイルスの影響などで、会社が大きなダメージを受け、会社の業績や業界そのものが今後どうなるかわからない…。そんな状況では「このまま、この会社にいてもいいのか?」と不安になってしまうのも自然な感情といえるでしょう。 【乗り切る方法】転職活動を始めてみる この状況を乗り切るためには、転職活動を始めてみることをおすすめします。業界や会社の業績の不安は、個人の努力ではどうすることもできないからです。 もちろん、会社の経営層は会社の生き残りをかけて何かしらの戦略を考えているでしょう。ただそれが、従業員の数を縮小する「リストラ」という手段であることもあります。会社の業績や業界の先行きに不安があるならば、転職して所属する会社や業界を変えるのが一番でしょう。 転職活動を始めると、自社以外の様々な企業に出会うことができ、今の会社で働き続けること以外の可能性が見えてきます。 「自分のような経験や年齢でも本当に転職できるのか?」と不安な気持ちもあるかと思いますが、それはやってみなければわかりません。 実際に転職するかどうかは、いい転職先の企業が見つかってから決めればいいことです。まずは動き始めてみましょう。 先が見えない理由②給与が低い、待遇が悪い 前述の「先が見えない理由①」とも関連しますが、会社の業績や業界の特性から「給与が低い」「待遇が悪い」ことが、先が見えない理由になっていることもよくあります。 「これから結婚して子どもを持ちたいと考えたときに、この給与ではやっていけない」「年金問題を考えると、将来に向けて備えたいけど、今の給与じゃ貯金もできない」「残業が多くて疲れてしまい、この仕事を長く続けられる気がしない」 そんな将来への経済的な不安や待遇への不満は、今の環境のままでは解決するのは難しいでしょう。 【乗り切る方法】転職活動を始めてみる 先が見えない理由が、給与や待遇面に関するならば、それを解消するには転職して所属する会社を変えるしかありません。給与や待遇面も、個人の努力ではどうにもならないからです。 転職への不安がある場合は、ぜひ一度転職サイトをざっと検索してみてください。あなたが応募できる企業の待遇条件をみてみれば、今よりも条件のよい企業があると実感できるのではないでしょうか。 「給与や待遇面の改善を最優先とし、仕事内容などはあまりこだわらない」など、転職先の条件の優先順位を明確にし、給与や待遇面以外についてはあまりこだわりすぎないようにすれば、転職で給与や待遇を改善することはそれほど難しくはありません。 転職活動を始めて、自社以外の状況が見えれば、「先が見えない」不安も「次の転職先」へのワクワク感に変わっていくのではないでしょうか。 先が見えない理由③こうなりたいと思える先輩や上司が職場にいない 「こうなりたいと思える先輩や上司が職場にいないので、この会社で働き続けても先がみえない」という声は、特に20代の方からよく伺います。 「管理職がみんなつまらなそうにしている」「10年たっても、先輩社員が同じ仕事をしている」「子育てしながら働いている女性がいない」「女性は子どもを産んだら、補助的な仕事ばかりしている」「子育てしながら働く女性が、周囲に気を使いながら働いているので大変そう。自分も同じになると思うと気が重い」 など、「ここで働いて3年、5年、10年経った時に、自分がイキイキしているイメージ、やりがいを感じているイメージが持てない」というものです。 【乗り切る方法.1】社外にロールモデルを探す 「こうなりたい」と思えるロールモデルは、社内で見つけなければいけないわけではありません。自分が「こうなりたい」と思えるようなロールモデルが社内にいないならば、他の場所で探してみるのはいかがでしょうか。 直接の知り合いでなくても、今はネット上で様々なコンテンツが配信されていて、様々な業界で活躍する人たちの生き方や働き方を知ることができます。また、気になるテーマの研修やセミナー、イベントに参加してみることで、ロールモデルにしたいと思うような人物に出会えるかもしれません。 視野を広く、社外に目を向けてみるのはどうでしょうか。 【乗り切る方法.2】自分のキャリアプランを考え、向き合う 「こうなりたいと思える先輩や上司」の存在をを社内に求めるのは、自分では将来どうなりたいのかキャリアプランがよくわからないから参考になる社内の先輩や上司が必要なのか、自分自身で描くキャリアプランを社内で実現している人がいるかどうか確かめたいのか、どちらでしょうか? もし前者であるならば、まずは自分自身がどうなりたいのか、自分でキャリアプランをきちんと考えてみることをおすすめします。そのときには、「今の会社ではそんなことをしている人がいないから、こういうキャリアプランは描けないだろう」といった、現状を考えて思考を制限することなく、考えてみてください。 ※キャリアプランの考え方はこちらのコラムで詳しく紹介しています。よろしければ、ご参考にどうぞ! https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ そしてもし、後者で「自分のキャリアプランはあるが、社内で実現している人がいない」という場合は2つの考え方があります。 1つ目は、あなたがその1人目になることです。 今、社内で実現している人がいなくても、この先もずっと実現できないというわけではありません。社会情勢の変化で経営層の考え方が変わったり、市況の変化で会社の経営方針や事業方針が変わるなどして、数年後には状況が変わる可能性も大いにあります。 今は「こうなりたいと思える人」がいなくても、あなたが積極的に働きかけることで、状況は変わり、いつか後輩社員があなたのようになりたいと思う日もくるのではないでしょうか。 2つ目は、社内に見切りをつけて他の会社で実現することです。それが次の「転職活動を始めてみる」につながります。 【乗り切る方法.3】転職活動を始めてみる 自分で描いたキャリアプランがあって、それが社内で実現するのが難しいことが明らかならば、転職活動を始めてみましょう。 たとえば、キャリアプランのなかでも「在宅勤務ができる環境で働きたい」「子どもを産んでも、仕事を任される環境で働きたい」「育児と仕事を両立させたい」など、働き方に関するものは、「働く場所(勤め先)」を変えることで簡単に実現することができます。 転職サイトや転職エージェントを活用して、自分のキャリアプランを実現できる条件の企業がないか、探し始めてみてはいかがでしょうか。 先が見えない理由⑤上司に評価されない 身近な上司からの評価は、仕事をする上でのモチベーションに絶大な影響を及ぼします。上司に評価されない、何度も注意されるなどが続くと、「この先、この会社でやっていけるのだろうか」と先が見えず、仕事も辞めたくなるほど辛い状況に陥ってしまうかもしれません。 こんなとき、「もう辞めて転職しよう」と思うかもしれませんが、この理由が原因であれば、「上司の性格に問題アリ」「致命的に相性が合わない」などの解消困難な状況でもない限り、いきなり転職活動を始めるのはベストな解決方法とはいえません。なぜなら、転職すしたからといって、相性の良い上司やあなたを評価してくれる上司に出会える保証はどこにもないからです。 そこでまずは、この状況を「どうしたら上司に評価されるのか?」を学ぶ機会とし、次の方法を試してみてください。 これらを試してみることは、あなたのビジネスパーソンとしての基礎力を高めることにもつながります。 転職を考えるのは、それでも何も変わらなかったときでも遅くはありません。いろいろ試し、ビジネスパーソンとしての基礎力が高まった後での転職であれば、きっと今すぐに転職するよりも好条件の転職先に出会えるはずです。 【解決策.1】上司の評価を振り返る まずは、冷静に今まで上司から受けた評価を振り返ってみましょう。評価されなかった評価を振り返るのはとても辛いことですが、ここで冷静に考えてみてください。 上司があなたを評価しなかったのは、どんなポイントでしょうか。そしてあなた自身はその評価を改善するために、上司から指摘やアドバイスを受けた行動を変えるような努力をしてきていたでしょうか。努力していることを、上司に伝えていたでしょうか。実際に努力して、行動や結果は変わったでしょうか。 上司と合わないこともあるでしょうが、合わない上司とうまく付き合う自分なりの方法を見つけることも仕事を続けていく上では大切です。ここでまだできることはないか、見直してみましょう。 【解決策.2】報連相を心がける 上司に評価されないときにできることの1つで、大抵のケースで効果を発揮するのがより適切な「報連相」を心がけるということです。 上司に評価されていないということは、「自分が十分だと思っていて、今行っている報連相の頻度や内容」と「上司が必要だと思っている報連相の頻度や内容」が異なっています。 「必要だと思う報連相の頻度や内容」は人によって個人差がありますので、前の上司では問題なかったとしても、今の上司は問題を感じているかもしれません。ここで改めて、報連相について確認し、改善できることがないか振り返ってみましょう。 報告 報告とは、上司からの指示や命令に対して、そのプロセスや結果を知らせることです。 特にプロセスの報告頻度をどれくらい求めるか?には、個人差があります。結果を出していてもプロセスの報告が十分でないと、「あいつは何をやっているかわからない」「コミュニケーションがたりない」などの印象が、評価を下げる原因になっていることもあります。 プロセスでの報告頻度を1~2回あげてみるだけでも印象は変わりますので、思い当たることがあれば試してみましょう。 連絡 連絡とは、簡単な業務に関する情報を関係者に知らせることです。自分の意見や憶測は入りませんが、必要な情報を的確に伝えることが大切です。 上司への連絡をした際に、情報が足りなかったり誤っていたりなど注意を受けたことがもしあれば、連絡ミスをしないことから心がけてみてはいかがでしょうか。 相談 相談とは、判断に迷う時や意見を聞いてもらいたい時などにアドバイスをもらうことです。上司からの評価が高い人は、一般的に適切なタイミングで上司に相談し、上司の意見やアドバイスをもらってそれを業務に反映させています。 上司のタイプによっては、相談が少ない部下に対して、「あいつは勝手に進めている」と感じてしまう人もいます。その場合、うまくいっても相談もなしに進めたことが面白くないので難癖をつけたくなり、うまくいかなかったら「相談しなかったせいだ」と感じ、どちらの結果になっても評価が下がってしまうのです。 「判断に迷うような業務はない」「上司の意見が参考になるとも思えない」こともあるかと思いますが、相談が評価に多少なりとも影響することはぜひ知っておきましょう。 【解決策.3】評価制度を理解する 仕事上、自分ではこれが大切だと感じてがんばっていることと、会社が評価をするうえで重要視していることが異なっていることもあります。 「がんばっていることや方向性が、それは会社の方針、部の方針にあっていない」ということです。 評価されないということは、会社が重要視する評価項目を満たしていないということです。会社の評価制度を理解し、何が求められているのかを改めて確認し行動を変えてみると、評価も変わってくるかもしれません。 先が見えない理由⑥成長が感じられない ずっと同じ業務の繰り返し、またはルーティンワークばかりで、何の刺激も成長も感じれれない。10年上の先輩社員を見ても、今の自分と同じことをやっていて、自分も10年後に今と同じ仕事をしているのかと思うと、行き詰まりを感じる…。 そんな、成長が感じられない職場や仕事に、先が見えない不安を感じてしまうこともあるでしょう。成長意欲があるのはとてもいいことです。その成長意欲を満たす方法を考えてみましょう。 【乗り切る方法.1】どう成長したいのかを考える 今の環境は成長が感じられないものですが、ではあなたはどんな成長をしたいと考えているのでしょうか。成長して身につけたいのは、具体的にどんなスキルや経験、能力でしょうか。 「こういうことができるようになりたい」「将来こういう仕事をしていたい」という思いが明確であり、それが今の職場で実現できないことが明らかであれば、転職が視野に入ります。しかしもし、その「どう成長したいのか」がまだ明確になっていないのであれば、まずはそれを整理して考えることから始めてみましょう。 【乗り切る方法.2】転職活動を始めてみる 「どのように成長したいか」というビジョンがあり、それが今の職場では叶えられないことが明らかなのであれば、転職するほうが賢明です。そのビジョンを叶える転職先を探しましょう。 ただし、どの企業も「外から見える印象」と「中で働く人が感じる実情」には多かれ少なかれ差があります。次の転職先が「こういう成長ができると思っていたのに、そうではなかった」ということがないように、応募企業へのリサーチはしっかり行うようにしましょう。 【乗り切る方法.3】副業やプロボノ、ボランティアを始めてみる あなたが思っている「成長」は、仕事だけのものでしょうか。 もし新しい人と出会い、経験を積んで、視野を広げて人として成長したいという思いからであれば、あるいは仕事に活かせるスキルや経験という意味だけではなく、自分の生活のどこかで活かせるスキルや経験を身につけたい、自分の視野や世界を広げたいという思いであれば、わざわざ転職しなくても他の場で成長の機会をみつけることもできます。 今は副業OKの会社も増えていますので、副業してもよい環境であれば、自分の経験やスキル、好きなことを活かして副業するのもよいでしょう。また副業がNGであれば、NPOやNGOなどにボランティアや、仕事のスキルを活かしたプロボノとして関わることもできます。他にも地域のボランティアなどもよいでしょう。 今の職場では成長を感じられなくても、「自分が社会に関わる場」を今の職場以外にもつことで、もう一方の場で自分の世界が広がり、成長できることも大いにあります。そんな場を探してみるのはいかがでしょうか。 先が見えない理由⑦人間関係がストレスになっている 職場の人間関係が悪く、この職場では長く仕事を続けられそうもない。そんな職場の人間関係が、先が見えないという不安に影響していることもあるでしょう。 また、「自分と誰か」ということではないけれど職場全体の空気が重い、何か嫌なことが具体的にあったわけではないけれどなんとなく相性が合わない、一緒に仕事をしたいと思えないなど、「今すぐ辞めるほど厳しい状況ではないけれど、このままの状況がずっと続くと思うと気が重くなる」ような人間関係のストレスもあると思います。 そんな状況を乗り切るために、こんな方法を試してみましょう。 【乗り切る方法.1】自分の接し方を変えてみる もし、上司や同僚、先輩など自分と特定の誰かの人間関係がストレスの原因になっているのであれば、自分の接し方を変えることで人間関係が改善する可能性もあります。 今あなたが人間関係にストレスを感じている相手も、おそらくあなたに対してネガティブな感情をもっているでしょう。そんなお互いに対するネガティブな印象を和らげるきっかけとなるのが、挨拶です。「おはようございます」「おつかれさまでした」などの定番の挨拶も、「●●さん、おはようございます」と相手の名前を呼びかけ、相手の顔をみて挨拶することで印象は格段に変わります。 心理学的に、人間の「承認欲求(他人から認められたいとする感情)」という基本的な欲求を満たすことのできる行為の一つが、「名前を呼ばれること」と言われています。名前を呼ばれて挨拶されることで、相手のあなたに対するネガティブな印象が少しずつ変わり始め、それが人間関係に変化をもたらすかもしれません。 たった一言でできることなので、「変わるのかどうか試してみる」くらいの軽い気持ちで試してみてください。 【乗り切る方法.2】しっかり休息をとる 疲れていて気持ちに余裕がないと、人間関係でも小さなことが気になり、ストレスを感じやすくなってしまいます。先が見えないほど人間関係にストレスを感じているあなたは、もしかしたらとても疲れてしまっているのではありませんか。 もしそうであれば、次のアクションをとるよりも今必要なのは、しっかり休息をとることかもしれません。栄養バランスのよい食事を心がけてみたり、ゆっくりお風呂に入ってしっかり休息をとったり、体を動かしたりと、まずは自分の体を第一に考え、体を休めることを最優先に考えてください。 転職活動をするにしても、疲れたままで行うと、思考や言動がネガティブになりがちです。きちんと休み、エネルギーを充電して行った方が、面接でもいい印象を与えることができ、良い結果につながるでしょう。 【乗り切る方法.3】転職活動を始めてみる 民間企業が行う本音の転職理由に関する調査で、必ず上位にあるのが人間関係です。転職先の人間関係が必ずしも良いとは限りませんが、転職すれば確実に今の環境を変えることができるのもまた事実だからです。 転職先の人間関係に恵まれる保証はないですが、面接を通して転職先の社員の雰囲気で「自分に合いそうな社風かどうか」を判断することはできます。転職活動の際に、その点もしっかりチェックして選んでいけば、転職先の人間関係に恵まれる確率を高めることはできるでしょう。 自分だけではわからないときは誰かに話してみよう いかがでしたでしょうか。 「先が見えない」状況を乗り切る方法はこのようにいろいろありますが、方法があるのはわかったけれど、でも自分の状況に当てはめたときにどうすればいいのかわからなくなってしまったり、一人で考えていると行き詰ったりしてしまうこともあるかと思います。 そんなときはぜひ誰かに話してみてください。友人や家族など身近な人に話をきいてもらうことで気持ちがすっきりすることもありますし、いいアドバイスをもらえることもあるかもしれません。 また、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントに話していただければ、転職を前提とするのではなく、何がベストなのか?を、あなたの話をゆっくりと伺って、あなたの考えを整理するお手伝いをさせていただきます。 いずれの場合も、他人に話を聞いてもらうことで、自分では気づかなかったことに気づき、前向きになれるきっかけがみつかるかもしれません。 辛いと思った時や行き詰ってしまった時こそ、ぜひ他人の力を借りてみてくださいね。

仕事を辞めたいけど次がない!悩んだ時の解決法
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

仕事の悩みはどこに相談するのがベスト?相談窓口・サービス9選
仕事の悩みを抱えたときは、一人で悩まず誰かに相談したほうが早く問題を解決できます。 とはいえ一口に「仕事の悩み」といっても、働き方や人間関係、将来についてなど内容はさまざま。悩みの内容に合った相談相手を探すのは意外と難しく「どこに相談すればいいの?」と困っている人もいるのではないでしょうか。 本記事では、仕事の悩みをどこに相談すればいいのかわからない人に向けて、悩み相談ができる窓口やサービスを一挙に紹介します。各サービスのメリット・デメリットも紹介するので、ぜひ悩み解決のために役立ててください。 仕事の悩みはどこに相談するのが良い? 仕事の悩みを相談する相手を選ぶ際は、「自分が話しやすい」「相手が快く相談に応じてくれる」という2つの条件が必須です。 悩み相談の相手候補としてよく挙がるのが「家族」「友人」「上司」といった、身近な人物でしょう。 確かに、身近な人はもとからあなたの人柄を把握しているため、考え方や特徴に考慮したアドバイスをしてくれる可能性があります。相手がこちらの職場をすでに知っていることにより詳細な説明を省ける場合が多く、相談するハードルも低めです。 しかし、身近な人は「相談のプロ」ではないため、時に的外れなアドバイスをしたり、あなたの気持ちに寄り添ってくれなかったりする場合があります。 また、大切な相手だからこそ「心配をかけたくない」「時間を奪いたくない」のように考え、相談しづらいと感じるケースも少なくありません。 仕事の悩みはプロにも相談できる 身近な人に打ち明けにくい場合「どこに仕事の悩みを相談すれば?」と思う人もいるかもしれませんが、今は仕事の悩み相談専門の窓口・サービスがたくさんあります。 誰に相談すればいいのかわからないときや、身近な人に話しにくいときは、このようなサービスを利用してプロに相談するのがおすすめです。 窓口・サービスは「ハラスメント問題を中心に相談できる」「転職の悩みに特化」といったように、それぞれに特徴があります。仕事の悩みの内容に合ったサービスを選ぶことで、その分野に強いプロから専門的なアドバイスが得られ、早く悩みを解決できるでしょう。 相手は相談を受けることを職務としているプロである上に、窓口・サービスによっては無料で利用可能なので、遠慮や心配は不要です。 仕事の悩みを相談できる窓口・サービス一覧 ここからは、仕事の悩みを相談できる窓口・サービスを紹介します。各サービスの特徴やメリット・デメリットもまとめたので、自分に合うサービスを探してみてください。 キャリア・コンサルティング・ラボ キャリア・コンサルティング・ラボは、キャリアや転職に関する悩みはもちろん、職場の人間関係、働き方についての悩みなど、仕事の悩みをマルチに相談できるコンサルティングサービスです。 メリット フラットな立場でアドバイスしてくれるので、転職・独立を無理に推奨されない 相談できる悩みが幅広く、悩みが複数あるときも利用しやすい 自己理解が深まり、自分の本当の適性や能力を発見できる デメリット オンライン面談方式のため対面では相談できない 転職先の紹介はしてもらえない 有料である 相談相手となるキャリアコンサルタントは、専門知識を持つ国家資格保有者です。問題に対して多角的な考え方ができるので、自分一人では思いつかなかった角度からの問題解決方法が見つかる場合があります。 企業内カウンセラー 近年は、従業員の心の健康のために企業内カウンセラーを置く会社も増えています。企業内カウンセラーに相談できるのは、心の不調、職場の人間関係、キャリア、休職や退職などに関する悩みです。 メリット 企業内にカウンセラーがいるため、心の不調にすばやく対処できる 福利厚生の一環として従業員は無料で相談できる 職場環境の改善もカウンセラーの仕事なので、働きやすさが向上しやすい デメリット 症状が重いと認められても、その場では治療を受けられない そもそも企業内カウンセラーがいない会社も多い 専門的な治療が必要な場合は別に医療機関の受診をすすめられますが、近くに相談のプロがいるのはとても心強いです。企業内カウンセラーがいる会社で働いている場合は、積極的に利用してみましょう。 転職エージェント 転職エージェントは、求職者と企業をつなぐ人材紹介サービスです。「転職の市場動向が気になる」「転職活動が思うようにいかない」など転職に特化した悩みがあるなら、転職エージェントに相談するという方法もあります。 メリット プロに転職活動をサポートしてもらえる 非公開求人を紹介してもらえる 転職に関する悩み・疑問をすばやく解消して効率的に転職活動できる 無料で相談できる デメリット 転職するか迷っている段階で、転職を強くすすめられることがある 希望に合わない求人を紹介される場合がある 転職エージェントへの相談は費用がかからず、どこも無料で利用できます。ただし、中にはサポート期間が決まっているエージェントサービスもあるので、利用前に確認しておきましょう。 こころの耳 こころの耳は、厚生労働省が運営する働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。相談窓口が設けられており電話・SNS(LINE)・メールにて仕事の悩みを相談できるほか、ストレスや疲労蓄積度のセルフチェックが受けられます。 メリット 相談窓口では中立な立場で話を聞いてもらえる 誰でも無料で利用できる 電話・SNS(LINE)・メールから、自分に合った相談方法が選べる デメリット 電話相談は1件20分以内と時間が決まっている 病名診断や法律、税務等専門的知識を有する相談は不可 こころの耳電話相談は、平日22時、土日16時まで利用できるのも特徴です。匿名で仕事の悩みを相談できるのもポイントで、気軽に利用しやすいでしょう。 労働条件相談「ほっとライン」 労働条件相談「ほっとライン」は、時間外労働や賃金不払など、労働基準関係法令に関する悩みを相談できる窓口です。 メリット 労働基準監督署が閉庁している平日夜間、土日・祝日も相談できる 匿名で利用でき、固定・携帯電話どちらからかけても通話料無料 専門知識を持つ相談員が、法令・裁判例などをわかりやすく説明してくれる デメリット 相談方法は電話のみ 労働基準監督署とは異なり、職場への指導等はできない 会社に対して「法律違反では?」と思っても、知識がないと強く言えず、不満や悩みに発展します。そんなときは労働条件相談「ほっとライン」に悩みを相談して疑問を解消し、どうすれば悩みを解決できるかアドバイスをもらうのがおすすめです。 総合労働相談コーナー 総合労働相談コーナーは、全国の労働局や労働基準監督署内に設置されている公的な相談機関です。職場のあらゆるトラブル・労働問題に対応しており、いじめや嫌がらせ、パワハラなどの悩みも相談できます。 メリット 法的に問題がある場合は、行政指導が可能な部署に取り次いでもらえる 相談から解決までワンストップで進むため問題が早く解決しやすい 対面での相談のほか、電話相談にも対応 デメリット 具体的な証拠を提示できない場合は、対応してもらえない可能性が高い 調査や指導が入るまでに時間がかかることがある 総合労働相談コーナーを利用するのに予約は必要ないので、自分の都合に合わせて相談できます。仕事の悩みを対面で相談できるので、直接会って話を聞いてもらいたい人にもおすすめです。 みんなの人権110番 みんなの人権110番は、法務省管轄の電話相談サービスです。差別、ハラスメント、プライバシー問題といった人権問題に関する悩みを専門としていて、法務局及びその支局まで足を運べば窓口での対面相談もできます。 メリット 法務局職員または人権擁護委員から専門的なアドバイスが得られる 相談内容によっては調査や救済措置を行ってくれる 秘密厳守な上、女性専用の相談窓口もあり、センシティブな悩みも相談しやすい デメリット 受付時間は「平日8時30分から17時15分まで」なので、忙しい人は利用しにくい 受付時間内に電話をかけるのが難しい場合は、インターネット上での相談も可能です。「職場のいじめが辛い」「これはパワハラ?」などの悩みがある人は、気軽に相談してみてください。 働く人の悩みホットライン 働く人の悩みホットラインは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会・JAICOが提供する相談・カウンセリングサービス。職場、暮らし、家族、将来設計など、働く中で生じるさまざまな悩み相談を受け付けています。 メリット 相談できる悩みが幅広く、どこに相談すればいいのか迷ったときに便利 土曜日も20時まで相談できる 労働者・企業の課題解決に尽力してきた実績が多く、信頼性が高い デメリット 相談料は無料だが、フリーダイヤルではないので通話料がかかる 電話相談は1件30分以内と時間が決まっている サービスを提供する一般社団法人日本産業カウンセラー協会は、1960年に設立されました。仕事の悩みを解決に導いてきた経験が豊富なので、安心して相談できるでしょう。 就職だれでも相談 就職だれでも相談は、東京都による就職・転職相談サービスです。電話、LINE、オンライン面談から相談方法が選べ、各方法ともに平日・土曜の10時から18時まで利用できます。 メリット 就職や転職活動についての悩みを予約不要で相談できる 年齢や職歴を問わず、匿名で相談できる 悩みや疑問へのアドバイスはもちろん、面接対策や応募書類の添削もしてもらえる デメリット 利用できるのは都内在住者または都内で仕事を探している人のみ 相談方法ごとに、1回の相談時間が決められている 地方で就職・転職活動をする予定の人は利用できませんが、公式サイトでは就職活動に役立つセミナー動画も配信されています。悩みの内容によっては解決のヒントが見つかる可能性があるので、興味があればチェックしてみてください。 仕事の悩みを相談するときのポイント 仕事の悩みは「どこに相談するか」も大切ですが、その他にも気をつけたいポイントがいくつかあります。ここでは、相談を成功させるためのポイントを紹介しましょう。 頭の中を整理する 悩みに適した窓口・サービスを選んでも、内容が整理できていなければうまく話せません。悩みの詳細が相談相手に正しく伝わらないのでアドバイスも得にくく、問題は解決しないでしょう。 誰かに悩みを相談するときは、悩みの原因や嫌だと感じる事柄を事前に紙に書き出して、頭の中を整理しておくのがおすすめです。 思考を整理すると、自分が置かれている状況を客観視でき、冷静さを取り戻せます。相談中も感情的になりにくくなるので、悩みをわかりやすく説明できるでしょう。 自分なりのゴールを設定する 誰かに相談するときは、自分なりのゴールを明確に提示しましょう。たとえば「転職に迷っている」と言うだけでは、相談された相手はあなたが年収アップしたいのか、働き方を変えたいのか判断に迷いアドバイスに困ります。 仕事の悩みは「自分がどうなりたいか、どう感じるか」が解決のポイントになっていて、正解がないケースも多いので、自分が目指すゴールを設定しておくのが大切です。 また、きちんとゴールを定めないと、悩んでいる現状の辛さから逃れることをゴールにしてしまい、転職を繰り返したり突発的に退職したりしやすくなります。 どんなアドバイスも一度は受け入れる 相談相手は、あなたの希望に沿って話す機械ではありません。そのため、時には期待や希望から外れたアドバイスをされることもあるでしょう。 しかし、仕事の悩みはどこに相談するのがベスト?相談窓口・サービス9選ようなアドバイスであっても、一度は「そうだね」「そういう考え方もあるんだ」と受け入れるのが重要。アドバイスを強く否定すると、相談相手との関係が悪くなったり、2度と相談に乗ってもらえなくなったりする可能性があります。 受けたアドバイスを実践するかどうかは自分が決めればいいので、まずはアドバイスしてくれたことに感謝して相手の提案を肯定してください。 どこに相談しよう?迷ったらキャリアコンサルティングがおすすめ 仕事の悩みは、家族や友人といった身近な人だけでなく、専用の窓口・サービスにも相談できます。あなたの悩みを聞いてくれる人は必ず存在するので「誰にも相談できない」と悲観する必要はありません。 もしも「どこに相談しよう?」と迷っているなら、キャリアコンサルティングを選ぶのがおすすめです。キャリアコンサルティングなら、仕事にまつわるさまざまな問題について相談できるので、きっと悩み解決のヒントが見つかります。 仕事の悩みは一人で抱えると深刻になりやすいです。ぜひ本記事で紹介したサービスを活用して、悩みの早期解決を目指してください。

人間関係の悩みで仕事が辛い!悩みやすい人の特徴と対処法
「人間関係」は、代表的な仕事の悩みの一つ。 職場には、さまざまな年代や価値観の人がいるからこそ、うまく人間関係を構築できず悩んでしまうケースが珍しくありません。 本記事では、仕事の人間関係に悩みが生まれる状況や悩みやすい人の特徴、悩んだときの対処法を解説します。 人間関係の悩みはどんなときに生まれる? どんなシーンで、人間関係の悩みは生まれるのでしょうか。まずは、悩みが生まれやすい状況を解説します。 上司からのストレスが大きいとき 指示が頻繁に変わる、高圧的、頑張りをなかなか評価してくれないなど、理不尽な上司・先輩の下で働くとストレスが大きく、人間関係の悩みに直結します。 相手の立場が上だからこそ不満を感じても我慢しがちで、悩みが膨らみ仕事のモチベーションまで下がりやすいです。 しかし、上司のいきすぎた理不尽な言動はハラスメント行為に該当する可能性もあるため、過剰な我慢は禁物。自分一人ではハラスメントに気づけない場合も多いので、周囲の人やキャリアコンサルタントに相談して、客観的意見を取り入れるのがおすすめです。 後輩や部下のマネジメントがうまくいかないとき 勤続年数を重ねて、後輩や部下の指導・育成を任されている人も多いでしょう。しかし、面倒を見る部下は自分の好みで選べるわけではないため、時には相性の悪い部下を担当することになって人間関係に悩む場合もあります。 後輩や部下と良い人間関係が築けないと、相手に対して「どうして指示した通りに動いてくれないんだ」と不満を持つ反面、自分に対しても「指示の仕方が悪かったのではないか」と不安になりやすいです。 自信が持てなくなることから積極性も失われ、コミュニケーション不足によりさらに部下との人間関係が悪化する場合もあります。 嫌い・合わない人がいるとき 同じ職場で働いていても、価値観や考え方は人それぞれ。当然中には、自分とは全く異なる価値観・考え方を持つ人もいて、何か大きなトラブルがあったわけではなくても苦手だと感じる場合があります。 人間だけに限らず多くの生物には相性があり、「嫌い」「合わない」という感情を持ってしまうのは仕方がありません。 しかし仕事をスムーズに進めるには、嫌い・合わないと思う相手とも積極的に交流しなくてはいけない場合も多いため、ストレスが蓄積して人間関係の悩みに発展しやすいです。 職場で孤立しているとき 職場の人とべったり仲良くする必要はないものの、孤立している状態では疎外感や孤独感を抱えながら仕事をすることになり、人間関係に悩んでしまいます。 また、職場で孤立すると業務に関して困ったことがあっても助けを求めにくく、仕事のやり方として効率的ではありません。 孤立は、こちらから積極的にコミュニケーションを取らないのが原因で起こる場合も多いので、自ら周囲の人に話しかけたりフォローを買って出たりして改善を図ってください。 派閥があって職場の雰囲気がギスギスしているとき 会社は、大人数が集まり時にはチームに分かれて仕事をしたりもするため、派閥が生まれやすい環境といえます。しかし、社内で派閥が生まれると派閥争いが起きやすく、人間関係の悩みへと発展するでしょう。 ギスギスした派閥争いに一度巻き込まれると身動きが取りづらいので、さまざまなシーンで気を遣って大きなストレスになります。 派閥のある職場では、周囲の意見に耳を傾け批判的な態度を取らないようにしつつ、どうしても譲れない場面ではきちんと「NO」と伝える意思の強さが必要です。 いじめがあるとき 残念ながら、大人の社会でもいじめは存在します。いじめは、自分が被害者になるのはもちろんですが、自分ではない被害者を近くで見ているのも嫌な気持ちになって悩むものです。 このまま日常的にいじめがある職場で働き続けると、感覚がマヒしておかしいことをおかしいと感じられなくなる可能性も! 少しでも「いじめでは?」と思ったら、まずは家族や友人など身近な第三者に現状を話し、問題を客観視してください。また、その上で必要に応じて上司や専門部署に相談しましょう。 仕事の人間関係に悩みやすい人の特徴 同じ職場で働いていても、人間関係に悩みやすい人と悩みにくい人がいます。ここでは、仕事の人間関係に悩みやすい人の特徴を解説するので、自分に当てはまる特徴はないかチェックしてみてください。 繊細な感性を持つ 繊細な人は、周囲の雰囲気や人の表情・声のトーンなどに敏感です。自分ではない誰かの顔色を常に伺って、相手の何気ない言動に傷ついたり、言葉の裏を深読みしたりします。 相手の機嫌が少し悪いだけで「自分が何かしたのだろうか」と考えてしまうので、しょっちゅう仕事の人間関係に悩むでしょう。 また、自分よりも相手を尊重する傾向が強いため、苦手な人にも親切に接してストレスを溜めやすいです。 コミュニケーション能力が低い コミュニケーション能力が低い人は、一方的に話し続ける、相手の話を遮る、会話内容に応じた適切な言動が取れないなどの行動が目立ちます。 会話中、相手に違和感や悪い印象を与えることが多いため、職場内で孤立して人間関係の悩みを抱えやすいです。 しかしコミュニケーション能力は、ある程度のレベルまでであれば努力によって向上させることができます。コミュニケーション能力の低さを自覚している人は、社内にいるコミュニケーション能力が高い人の言動を参考にして、能力向上を目指しましょう。 他者の意見を素直に受け止められない 仕事は、周囲の人と意見をすり合わせながら進めることがよく求められます。そのため「自分が一番正しい」「相手は間違っている」という考えが強く、他者の意見を素直に受け止められない人は、人間関係のトラブルに頻繁に見舞われて悩むでしょう。 そもそも「意見」とは「誰かの考えを言語化したもの」であり、相手の意見を否定することは相手の考えそのものを否定するのと同じといえます。 誰でも自分の考えを簡単に否定されるとムッとするので、自分と異なる意見でもまずは一度受け止め、それから自分の意見を述べるようにしてください。 自己主張が少ない 自己主張が少ない人は、周囲から「何を考えているのかわからない」と思われやすく、信頼されない傾向にあるため仕事の人間関係がうまくいきにくいです。 また、自分の意見をはっきり言わないので、いじめのターゲットになる場合もあります。 仕事は周囲の人と協力しながら行うものなので、強すぎる自己主張はもちろんNGです。しかし良い人間関係を構築するためには、ある程度は自分の考えや人柄を開示する必要があります。 マイナス思考が強い 職場では、自分の仕事ではない作業や、誰かのフォローを任されることも多いです。 そんなときマイナス思考が強いと「させられた」と感じて相手を恨んでしまったり、「自分ばかり仕事を押し付けられている」と被害妄想を持ったりします。捻じ曲げた事実を信じてどんどん他者を敵認定するので、マイナス思考が強い人も人間関係がうまくいきにくく悩みを抱えやすいです。 物事をプラスに捉えるよう意識するだけでも、行動が変わって仕事の人間関係が良くなる場合があるので、今日から少しずつ考え方を変えてみましょう。 仕事の人間関係に悩まないための対処法7選 ここでは、仕事の人間関係に悩まないための対処法を紹介します。ぜひ実践しやすいものから取り組んでみてください。 深く付き合う人はきちんと選ぶ 職場にいる全員から好かれるのは不可能ですし、そもそも好かれる必要もありません。好かれなくても適切な距離を保てれば仕事は円滑に回るので、無理に人から好かれようとせず、付き合う相手はしっかりと選んでください。 たとえば、苦手な人や派閥の中心人物、いじめの加害者など、交流を深めるとストレスを受ける可能性が高い相手とは、一定の距離を取って付き合ったほうがいいでしょう。 「我慢してまで親しくなる必要はない」「どうしてもわかり合えない人もいる」と心に留めておくだけで、人付き合いの判断に迷いにくくなり人間関係に悩むことが減るはずです。 スルースキルを身に付ける 職場にはさまざまな人がいて当然であり、合わない人や苦手な人、嫌な人がゼロの環境のほうが珍しいです。相性の悪い相手をゼロにするのは難しいので、相性の悪い相手から何か言われてもダメージゼロの自分でいられるよう、スルースキルを身に付けてください。 悪意のある言葉や、自分にプラスに作用しない言葉は、真に受ける必要はありません。また、うわさ話や陰口などを耳にした際も、真に受けすぎないほうがいいでしょう。 言葉の裏を考えず、苦手な人とは距離を置くことで、スルースキルは養われます。 仕事だと割り切る 仕事では、ストレスになる人とどうしても一緒に過ごさなくてはいけない場面も多々あります。そんなときは「仕事上の付き合い」だと割り切って、相手を尊重した対応を取るのが大切です。 割り切った考え方ができれば「今の辛い人間関係が永遠に続くわけではない」と思えます。必要以上に人間関係について考えずに済み、仕事だけに集中できるはずです。 割り切ったドライな関係が定着すれば、お互いに深入りしないちょうどいい距離感も生まれるので、仕事の人間関係に悩みにくくなるでしょう。 他者に対する「過剰な期待」は捨てる 他者に対する理想や期待が高いと、仕事の人間関係に悩みやすくなります。 たとえば完璧主義の傾向が強い人は、他者にも自分と同じ水準で仕事をするよう期待するので、人間関係のトラブルを抱えがち。また、「言わなくても自分の希望通りに仕事をしてほしい」「察してくれるはず」のような形の期待も要注意です。 相手には相手の考えがあり、自分の期待に必ずしも応えてくれるとは限りません。他者に過剰に期待すると、期待が外れるたびにイライラしてさらに人間関係が悪化しやすいので、「人にはそれぞれ考え方や能力の違いがある」と認める必要があります。 身近な人・専門部署に相談する 辛い気持ちを一人で抱え続けると、悩みがさらに深くなって仕事の効率や心身に悪影響を及ぼす可能性があります。 悩みは、誰かに共有するだけでも気持ちが軽くなって視野が広がり、解決策が見つかる場合があるので、一人で抱えず信頼できる人に相談しましょう。 話を聞いてもらいたいなら家族や友人、社内で対策をしてほしいなら上司、いじめに関する相談なら総合労働相談コーナーのように、希望する対応・相談する内容に応じた相手を選ぶと早期解決しやすいです。 部署異動や転職を検討する 体調やメンタルに不調を抱えてまで、無理して今の仕事を続ける必要はありません。自分なりに対処してみても仕事の人間関係が良くならず、これ以上働き続けるのが難しいときは、部署異動や転職を検討するのもありです。 ただし、部署異動や転職をする際は「円満」に今の職場を離れるのが鉄則。「最後に仕返しをしたい」と考える人もいますが、このような考えは職場を離れる直前まで人間関係のトラブルを抱えて、大変な思いをするだけなので控えましょう。 キャリアコンサルティングを受ける 職場の人間関係の悩みは、いくつかの対人トラブルが絡んで、複雑な問題になっている場合も多いです。また、人間関係の悩みをきっかけに転職するかにも悩み始め、2つの悩みを同時に抱えている人もいるでしょう。 「悩みが複雑すぎて誰に相談すればいいのかわからない」「人間関係と転職の悩み、両方の相談に乗ってほしい」 このような場合は、キャリアの悩みはもちろん人間関係の悩みも相談できる、キャリアコンサルティングを利用してみてください。 キャリアコンサルティングでは、仕事に関するさまざまな悩みをプロの視点から的確にアドバイスしてもらえるので、一人で解決策を考えるよりも早く悩みを解消できます。 人間関係に悩んだときは、自分の行動を変えるのが大切 職場の人と、友達のように親しくなる必要はありません。とはいえ、ほとんど毎日のように顔を合わせる相手なので、やはり人間関係が悪いと辛いですよね。 仕事の人間関係に悩んだときに忘れてはいけないのが「自分にできる対処法に挑戦し、相手を変えようとしない」です。相手を無理に変えようとすると、反発されて余計に人間関係が悪くなる可能性があります。 身近な人やキャリアコンサルタントを頼りつつ、自らの行動・考え方を変えて悩みからの脱却を目指してください!

30代の仕事の悩みはどう解決する?意識すべきことと乗り越え方
30代は、仕事において新人ともベテランとも言いにくい微妙なタイミング。加えて、結婚・出産・育児・マイホーム購入・親の介護といった私生活の変化も起こりやすく、仕事や働き方について悩んでしまう人が少なくありません。 30代の仕事の悩みは何が原因で、どう乗り越えていけばいいのでしょうか? 本記事では、仕事の悩みの原因になりやすい要素や、仕事に悩む30代に意識してほしいこと、悩みを早期解決に導く方法について解説します。 30代は仕事の悩みが多い 30代が仕事で悩みがちなのは、データでも証明されています。厚生労働省が実施した「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)の概況」によると、30代の86%が「仕事に対して強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある」と回答しているのです。 働く30代の実に8割以上が仕事の悩みを抱えており、もはや悩んでいる人が多数派・悩んでいない人が少数派という図式になっています。 なお、不安、悩み、ストレスの原因として最も多く挙げられていたのは「仕事の失敗、責任の発生等」でした。これは、重要な仕事を任されたり新しいポジションに就いたりしやすい30代の苦悩が色濃く反映されているものと思われます。 将来性や転職についての悩みも 30代は「会社の将来性」に関して悩んでいる人の割合が、全年代の中で最も多いのも注目すべき点といえます。30代はキャリアの中間地点に立っている上、結婚・出産・子育てといったライフイベントが起こりやすいため、必然的に将来について考える人が増えるのでしょう。 他にも「海外に比べると年齢を気にしすぎる」という日本特有の傾向も、30代の悩みを加速させていると考えられます。年齢を重視する日本の転職市場には、「若いうちが有利」という風潮が今なお存在するため、30代は「ギリギリ若手と呼ばれる今のうちに転職したほうが良いのでは?」と悩みやすいです。 30代が仕事で悩む原因 ここでは、30代の仕事の悩みにつながりやすい5つの要因について解説しましょう。自分の悩みに近いものはないか探し、悩みの原因特定に役立ててください。 毎日に変化がなくマンネリ化する 大学を卒業してから社会に出たと仮定しても、30代は社会人歴が10年前後あります。大抵の人は社会人としての振る舞いが身に付き、日々の業務にもすっかり慣れているでしょう。慌てることや焦ることが減って効率よく仕事を進められるようになりますが、一方で新しい発見や驚きが少なくなり「毎日が同じ作業の繰り返し」のように感じやすいです。 マンネリ化すると毎日の仕事に飽きを感じるほか、「この生活がこれから何十年も続くのか」という不安も募ります。 キャリアの行き詰まりを感じたりやりがいを見出せずモチベーションが下がったりするため、仕事の悩みに直結しやすいです。 多忙すぎて余裕がない 働き盛りの30代はこれまで以上に多くの仕事を任され、業務量が一気に増えることも珍しくありません。また、出産・育児といった私生活の変化によって自由に使える時間が減り、今まで以上に忙しいと感じる人も多いです。 そして、この「忙しさ」が仕事の悩みの引き金になるケースもあります。 忙しいと心身ともに余裕がなくなり、ストレスの増加やミスの誘発、人間関係の悪化を招きやすくなるためです。 慌ただしい日々をうまくこなしたとしても、「疲れた」「休みたい」という感情を長く持ち続けたストレスは確実に蓄積するため、いつか心身に重大な問題を引き起こす可能性も…。 将来への不安 30代はまだまだキャリアの中堅どころであり、定年を迎えるまでとなると今後約20~30年は働かなくてはいけません。だからこそ将来に対する閉塞感や不安が生まれ、「今の会社に居続けて大丈夫だろうか」という悩みが増えやすいです。 また、年功序列制度が定着しているまたはポストに空きがない会社で働いている場合、昇進の望みが薄いためより将来への不安が募りやすくなります。 30代は20代のときよりも自分の出世ルートが正確に見えるため、今後の展望を予測して「正当な評価が得られない可能性がある」と感じると一気にやる気を失うでしょう。 部下との関係構築が難しい 職場の人間関係は働く多くの人にとって悩みの種ですが、その中でも30代は部下との関係に悩みやすいです。 30代になると、直属の部下ができたり後輩の指導育成を任されたりする機会が増えます。しかし30代は、仕事の経験や知識はそれなりに豊富でも、上司・先輩としての経験はあまり多くありません。 相性の良い部下なら指導もスムーズにいきやすいですが、異なる時代を生きて価値観の違う部下の指導は一筋縄ではいかない場合も多々あります。 「どのように指導すればいいのかわからない」という悩みはもちろん、場合によっては「そもそも接し方がわからない」と悩むケースもあり、うまく関係構築できずにストレスを抱えやすいです。 プライベートとの両立 20代のうちはがむしゃらに働いたという人も、気力・体力をフル活用するような働き方をずっと継続し続けるのは難しいです。 特に30代は結婚・出産・育児などで生活スタイルが変わりやすく、これまで以上にプライベートの時間を確保したいと考える人が増えます。 しかし、現代におけるライフワークバランスへの各企業の取り組みはまだまだ十分とはいえず、制度が整っていなかったり制度を利用しにくかったりするのが実情です。仕事とプライベートをうまく両立できないと、2つを天秤にかけて悩みが生まれてしまいます。 仕事に悩む30代が意識すべきポイント 悩みがあると、モヤモヤしてあらゆることに集中できず、普段とは違う行動に出やすくなります。しかし、ある程度自分をコントロールしないと、周囲の人に迷惑をかけてしまったり悩みをさらに深刻にしたりする可能性が! ここでは、仕事に悩む30代に意識してほしい3つのポイントを解説します。 仕事に手を抜かない たとえば1日8時間働くとして、8時間常に集中力や緊張感を保つのは不可能です。そのため、仕事中もこまめに休憩を取るなどして、ところどころで手や頭を休める必要があります。 しかしだからといって、仕事の手を抜いてはいけません。 業務に慣れているからこそ30代は仕事に本気になりにくいですが、本気にならなければ新たなスキルは身に付かず、マンネリや飽きを感じやすくなります。 仕事に対する姿勢を変えるだけで悩みの原因が解消される場合も多いので、悩みがあっても仕事には誠実に取り組みましょう。 コミュニケーションに消極的にならない 悩んだときほど、人と話す気分になれず塞ぎこんでしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、暗い雰囲気のままでいると職場の空気も悪くなりやすいですし、周囲の人に気を遣わせてしまいます。 無理して愛想良くする必要はないものの、できる範囲でこちらからも積極的にコミュニケーションを取るのを意識しましょう。 周囲の人と良好な関係が築けると、仕事の悩み相談にも乗ってもらいやすくなるほか、プライベートと仕事を両立したい場面でも理解を示してもらいやすくなります。 オンオフのメリハリをつける 公私ともに忙しい30代は、起きてから寝るまでずっとやることに追われてバタバタ過ごしがち。しかし、これでは心が常に緊張状態にあるため実際の忙しさ以上の多忙感があり、疲労や悩みの深刻化を招きやすいです。 そのため忙しい日々の中でも、自分の中で「オンオフ」を決めてメリハリをつけるよう意識してみてください。 なかなかうまくいかないときは、「仕事中に飲み物を飲んでいる間はオフ」「帰宅して入浴を済ませたらオフ」のように、行動と結びつけて気持ちを切り替えるのがおすすめです。 30代が仕事に悩んだときの対処法 ここからは、30代の仕事の悩みに対する具体的な解決策を紹介します。 つらい気持ちが大きいときはとにかく休む! 悩みが大きくなりすぎると「疲れた」「つらい」「辞めたい」など、ネガティブな気持ちばかり頭に浮かんでしまいます。そんなときは、一度しっかりと休むのが大切です。休暇を取っていつもよりものんびりとした時間を過ごし、思いきりリフレッシュしましょう。 「悩み解決に向けた行動をしなくていいの?」と思うかもしれませんが、疲れすぎているときに無理に行動しても頭がうまく働かず、良い解決策は浮かびません。 忙しすぎることにストレスを溜めて悩んでいる場合は、数日ゆっくり過ごすだけでイライラが解消されて悩みが晴れる場合もあります。 キャリアコンサルティングを受ける 「少しでも早く悩みから解放されたい!」という場合には、専門知識を豊富に持ったプロのキャリアコンサルタントに相談するのがおすすめです。キャリアコンサルティングを受けると、自分の悩みの根本的原因が明確になり、原因に応じた的確なサポートが受けられます。 「単なる一般論」ではなく「自分の悩みに応じた解決策」をアドバイスしてもらえるので、悩みに効果的にアプローチでき最速スピードでの問題解決を目指せるでしょう。 なお、キャリア・コンサルティング・ラボであれば、オンライン面談で全国どこからでも気軽に相談できます。忙しい30代も利用しやすいサービスなので、ぜひご活用ください。 ライフプランを考える 将来に対する見通しが立っていないと、仕事に対する不安も膨らみ悩み解決が遠のきます。そのため、自分の将来をイメージして人生の計画を立てるのも大切です。 やりたいことや大切にしているもの、反対に避けたい働き方などを最初に挙げ、そこから転職や結婚、子育て、住宅購入などのライフイベントを考えていくと、具体的なライフプランが立てられます。 また、今後必要となるお金を計算し、今の自分に必要な行動や身に付けるべきスキルなどを洗い出していきましょう。ライフプランを立てておくと、仕事の悩みを抱えても突発的な退職・転職を避けることができ、自分の選択に後悔しにくくなります。 物事に優先順位をつける 20代のときは全てのことに全力投球して、自分の求める結果が出せたかもしれません。しかし、30代はやるべきタスクや必要となるお金が一気に増える時期なので、頑張りだけでは望む結果を得られない場合も多いです。 このような出来事が重なると「結果を出せない自分はダメだ」という自信喪失から不安や悩みにつながりやすいので、一度に全ての物事に取り組むのではなく優先順位をつけて対応しましょう。 優先順位をつけるのが習慣になれば、仕事がスムーズに進むだけでなく、常に思考が整理されて悩んでも混乱しにくくなります。仕事の悩みがあっても、悩みごとに優先順位をつけられるので、効果的な解決策が取れるはずです。 スキルを増やす これからも戦力として働き続けるために、スキルの獲得はマストです。既にスキル・資格を持っている人も、新しいスキル獲得に向けて努力や挑戦をしてみてください。スキルや資格があれば転職の選択肢が広がるほか、今の会社でのキャリアアップも実現しやすくなります。 また、何より「自身の頑張りによって得たスキル」は、今後さまざまな場面で自分の力になるでしょう。スキル獲得のために頑張った経験は自信になりますし、努力の末に得たスキルは未来への安心材料になります。 スキルを増やそうと奮闘する日々は刺激的なので、モヤモヤと悩む時間を減らしてくれるのもメリットです。 仕事・キャリアに悩む30代は、一人で抱えず相談を! 30代は、まだ「若手」と呼ばれることもある年代でありながら、人生における大事なライフイベントが起こりやすく、仕事の悩みが一気に増える時期です。 ちなみに、20代から定年を迎えるまで働くとなると、ざっくり計算で約40年あります。長い社会人人生において30代はまだまだ折り返しに差し掛かるかどうかという地点にあるというのも、一度悩みを抱えると「このモヤモヤが長く続くのでは」という不安に駆られ悩みから抜け出しにくくなる理由でしょう。 深刻になりやすい30代の仕事の悩みを一人きりで抱えるのは、ストレスやプレッシャーで心身の不調を招く可能性があります。 身近な人に相談するのもありですが、迅速な悩み解決を目指すなら、ぜひ一度キャリアコンサルティングを受けてみてください。 今抱えている悩みから一日でも早く抜け出し、生き生きとした30代を過ごしましょう!

キャリアのよくある悩みとは?解決するための対処法と考え方
「今のままキャリアを積んで良いのか悩んでいる」「将来のキャリアについて考えると不安」 キャリアの悩みは、置かれている状況や年代によっても内容が変わり、なかなか尽きることがありません。 このような悩みを抱えている人に向けて今回は、よくあるキャリアの悩みや、悩んだときの解決法、苦しいときこそ意識してほしい考え方を解説します。 働く人が抱えがちなキャリアの悩みの原因を参考に、自分のモヤモヤを解消するヒントを見つけてください。 仕事・キャリアに関するよくある悩み 自分が何に悩んでいるかを明確にしないと漠然とした不安が広がり、さらに悩みがエスカレートしやすくなります。ここでは、仕事やキャリアに関するよくある悩みを解説するので、ぜひ自分の悩みの原因特定に役立ててください。 評価に不満がある 働く上で避けられないのが「評価」です。昇給や昇進できるか、重要な仕事を任せてもらえるかなどは、社内での評価が大きなカギを握っています。 そのため、会社からの評価に納得できないと「給料が増えない」「キャリアアップできない」「仕事にやりがいがない」など、派生の悩みも生まれやすいです。 評価制度や基準に疑問を持ち、会社に対する不信感も強くなりやすいので「このまま今の会社でキャリアを積んで良いのか?」とキャリアチェンジの悩みへとつながるケースもあります。 向いてる仕事がわからない 自分に向いてる仕事がわからないと、今の仕事を続けるべきなのか、転職するべきなのかの判断がつきにくく、やりたいことが見えない「キャリア迷子」になってしまいます。他にも、自分の好きなことや、やりがいを過剰に求めた場合も、向いてる仕事がわからなくなりやすいです。 仕事において好きなことを追及したりやりがいを求めたりするのは当然ですが、それらが必ずしも自分に合っているとは限りません。好きなこと=得意なことではないですし、やりがいが大きい仕事はその分プレッシャーや責任が伴います。 能力や適性を客観的に把握し、自分に合う仕事について考えるのが、悩み解決の第一歩です。 今の仕事がつまらない 20代・30代に多いのが「仕事がつまらない」「働く面白みがなくモチベーションが上がらない」という悩み。一通りの業務を覚えて新鮮味が薄れた頃によくある悩みで、刺激不足やマンネリ感による飽きが原因であるケースが多いです。 しかし中には、「スキルが身に付かないからつまらない」「仕事ができないからつまらない」など、別の問題が隠れている場合も! 仕事がつまらなくて悩んだときは、まず「なぜつまらないのか」を考え、隠れた問題や自分の本心を探ってください。 転職すべきか迷っている 今後のキャリアに漠然とした不安があったり、今すぐ辞めるほどではないものの会社に不満を感じていたりすると、転職に迷いやすくなります。 他にも、転職したい気持ちはありつつも「転職して失敗したらどうしよう」「新しい職場で活躍できるだろうか」という心配で、転職に踏み切れないケースも多いです。 転職すべきかどうかで悩むと、気持ちが定まっていないため今の仕事にも転職活動にも集中できず、悪循環に陥る可能性が高くなります。後悔しない選択をするためには「これからどんなキャリアを歩んでいきたいか」を明確にし、そこから転職の必要性を考えてみると良いでしょう。 理想のキャリアがない 「そもそも理想とするキャリアビジョンがない」というのも、悩みの原因になりやすい要因の一つです。 理想のキャリアがなければ、当然キャリアプランも立てられません。これからどのようなキャリアを歩みたくて、そのために今何をすべきかがわからないので、何をしていても「これで正解なのだろうか?」という疑問が拭えず自信が持てないでしょう。 また、理想がなければ、仕事や働き方を選ぶ際の軸が定まらず、自分に合わない会社を選んで悩みを増幅させてしまう危険性があります。 キャリアに行き詰まりを感じる ミドル層のビジネスパーソンによくある悩みが、「進むべきキャリアがない」「自分はここまでだ」のように感じるキャリアの行き詰まりです。キャリアの行き詰まりに悩むと、停滞感から働くモチベーションの低下につながり、本当はまだ成長やキャリアアップのチャンスがあったとしても機会損失を招いてしまいます。 「これ以上、物事は良くならない」と悲観的な考え方になりやすく、自己肯定感が下がってなかなか悩みから抜け出しにくいです。 キャリアに行き詰まりを感じたときは、今までとは違う視点で物事を考えるのを意識してみてください。こうすることで、新たな気付きや可能性が見つかり悩みから脱却できる可能性があります。 キャリアとプライベートを両立できない 年齢を重ねれば重ねるほど、結婚や子育て、親の介護など、重大なライフイベントが起こって仕事とプライベートの両立に悩みやすくなります。現状では仕事とプライベートを両立するのが難しく、ライフワークバランスを見直そうとした結果、キャリアに悩む人も多いです。 また、激務の仕事に就いている人の場合は、年齢を重ねて気力や体力の衰えを感じ、キャリアに悩むケースもあります。 キャリアとプライベートの両立に悩んだときは、両者の「理想のバランス」を明確にすると、進むべき方向性が定まりやすいです。 管理職に就くか、就かないか 40代以降になると、「管理職」というポジションが現実味を帯びてきます。しかし、管理職への昇進は全てのビジネスパーソンにとって魅力的というわけではありません。中には、ずっと現場でプレイヤーとして活躍したいのに、管理職を打診されて困ってしまうというケースもあります。 管理職の打診は断ることもできますが、断れば社内評価が下がる恐れがあり、管理職に就くか・就かないかはその後のキャリアにも大きく影響する深刻な悩みです。 一度管理職に就いてしまうとなかなか降格はできないので、自分の適性や管理職のメリット・デメリットを把握した上でじっくり判断しましょう。 時代や環境の変化に追い付けない 40代・50代は、時代や環境の変化にうまく対応できないのが、キャリアの悩みにつながる場合も多いです。 たとえば、現在40代・50代の人にとっての「20代のときに当たり前だった仕事の進め方や常識」が、変化した現代においては求められないというケースも多々あります。今までの仕事のスタイルが通用しにくくなるので、今後のキャリアに不安を感じたり、モチベーションが下がったりしやすいです。 これまでに培った経験やスキルは決して無駄になりませんが、これからも会社の戦力であり続けるためには、時代のニーズに合ったスタイルや新たな取り組みにも挑戦していきましょう。 仕事やキャリアに悩んだらするべきこと ここからは、仕事やキャリアの悩みから抜け出すための対処法を解説します。 悩みの原因の特定 「キャリアについて悩んでいる」といっても、原因は人それぞれです。まずは、自分の悩みの原因をじっくり考えてみましょう。 不安や不満、モヤモヤすることなどを紙に書き出すと、頭の中が整理されて原因が見つかりやすくなります。また、いくら考えてもはっきりとした原因が特定できない場合は「漠然とした将来への不安」や「自分はダメだという思い込み」が原因になっているかもしれません。 原因によって、今後取るべきアプローチ方法も変わるので、まずは一度落ち着いて悩みを整理してみてください。 自己分析 考え方やスキルは時間の経過とともに変わっていくものなので「就職・転職時にしっかり自己分析した」という人も、悩んだときは自己分析が欠かせません。 これまでのキャリアを振り返り、自分の軸や強み、働く上で大切にしたいことなどを洗い出してみましょう。他にも、人から褒められたこと、自分が興味・関心のあることにも注目です。 自己理解を深めると、自分に合う仕事や働き方が見つかりやすくなり、悩みの早期解決につながります。 理想からキャリアプランを立てる 「今後どうなっていきたいか」という将来の理想についても考えていきます。そして、理想像をもとに具体的な行動計画、いわゆる「キャリアプラン」を立てていきましょう。 また、キャリアプランを立てる際は、ライフプランも併せて考えるのがおすすめです。仕事と人生の将来設計を同時にすることで、ライフワークバランスの取れたプランになり、実現性も高くなります。 「キャリアの方向性がわからない」と悩んでいる人であれば、明確なプランを立てて今後の道筋を明らかにするだけで悩みが軽減するはずです。 スキルアップやキャリアチェンジ スキルアップして新しい学びを得れば、自信になり迷いから脱却できる可能性があります。今後のキャリアの選択肢も広がるため、新しいスキルや価値観を積極的に身に付けていきましょう。 また、悩みの内容によっては、部署や職場を変えるという選択肢も解決策になり得ます。 ただし、部署異動・転職はその後のキャリアを大きく左右するため、実行する前によく検討してください。 キャリアコンサルティングを受ける キャリアに関する悩みは、一人ひとり異なっており非常に複雑です。そのため、ここまで紹介してきた一般的な悩み解決方法では、うまく悩みを解決できない場合もあります。 「自分にとって最適な悩み解決方法が知りたい」という人は、キャリアコンサルティングを利用してみましょう。 キャリアコンサルティングでは、あなたの悩みの根本的原因を明らかにして、問題解決に向けたアドバイス、キャリアプランを立てるサポートなどをしてもらえます。客観的視点やプロの情報・助言を得ることで、悩み解決の糸口が見つかるはずです。 キャリアに悩んだときの考え方 キャリアに悩むと、思考がネガティブになり、つい物事を悪い方向に考えがち。ここでは、悩みを深刻化させないための考え方を紹介します! キャリアに正解や優劣はない キャリアに悩むと「こんなキャリアではいけない」と自分にダメ出しをしたり、誰かと自分を比べて落ち込んだりします。 しかし、キャリアは一人ひとり違って当然のものであり、正解や優劣はありません。キャリアにおいて大切なのは「正しいか・人より優れているか」ではなく「自分が納得できているか」です。 悩んでいるときほど他人の意見や一般論が気になりやすいですが、自分の軸をしっかり持ってキャリアを考えてください。 「やりたくない」から理想を見つけるのもあり 自己分析中や将来の理想像を考える際に「やりたいことなんてない」と感じた経験を持つ人も多いのではないでしょうか。そんなとき、やりたいことを無理やり探すと苦痛に感じやすく、自己分析やキャリアプランの立案がうまくいきにくいです。 やりたいことが見つからないときは、反対に「やりたくない」「嫌だ」と思うことからヒントを得てみましょう。 やりたくないことが明確になれば、その裏を返してやりたいことが見つかりやすくなります。苦手分野の把握・回避は、自分らしく働くためにも必須です。 キャリアはゆくゆく見直すものとして考える 悩むのは精神的に消耗する行為であるため、「もう二度と悩まないで良いように、完璧なキャリアプランを立てよう」と考える人は少なくありません。 しかし、明確なプランを目指すのは良いことではあるものの、過剰に完璧を目指すとなかなかプランが完成せず、悩み解決に向けた具体的な行動も遅れやすくなります。人の心や働き方の理想は今後変わる可能性も十分あるため、キャリアプランは「ゆくゆく見直すもの」として、適度に柔軟性を持たせるのがおすすめです。 見直すことを前提にすると「完璧でなくても良い」と思えるので、キャリアプランを立てるハードルそのものも下がります。 仕事の悩みはキャリアのプロに相談するのがおすすめ 仕事はお金を稼ぐ手段でもありますが、自己表現をしたり達成感や充実感を得たりする場でもあります。自分や人生を形作るのに重要な役割を占めているものだからこそ、キャリアの悩みは複雑かつ深刻になりがちです。 そのようなキャリアに関する悩みは、一人で抱えずプロのキャリアコンサルタントに相談してみましょう。キャリアコンサルティングでは、あなたの悩みや価値観を理解した上で、適切なアドバイスを授けてもらえます。 仕事やキャリアに悩んでいる人、モヤモヤしているけど原因がわからない人は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボをご利用ください。

20代後半が抱えやすい仕事の悩み8選!解決のコツ&NG行動も
数年の社会人経験はあるものの、まだまだ慣れない業務や覚えることも多い20代後半は、仕事の悩みが増える時期です。 20代後半の人はどのようなことに悩み、どうやって解決していくのが得策なのでしょうか。 本記事では、20代後半によくある悩みや解決のコツ、悩んだときに取りがちなNG行動について解説します。悩みを相談するのに適した相手も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 20代後半が抱えやすい仕事の悩み8選 まずは、20代後半が抱えやすい仕事の悩みを8つ解説します。悩みの原因が明確になると解決の糸口も見つかりやすいので、自分に当てはまる悩みはないかチェックしてみましょう。 職場の人間関係がうまくいかない 20代後半にもなると、新人のときよりもできる仕事が増えて上司との距離が近くなったり、場合によっては後輩指導を任されたりします。自分の仕事だけに集中していればよかった新人時代とは異なり、さまざまな人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めなくてはいけないため、人間関係の悩みが生じやすいです。 また、先輩や上司とスムーズな関係が築けないと、厳しい指導を超えたパワハラやいじめ、嫌がらせを受けるケースもあり、より悩みが深刻化します。 仕事のやる気が出ない 「仕事に新鮮味を感じなくなった」「数年働いても仕事のやりがいや面白みがわからない」などの理由で、やる気をなくしてしまう20代後半も多いです。 モチベーションがない中で毎日同じ仕事を続けるのはストレスが溜まり、大きな悩みとなるでしょう。 ただし、やる気のアップダウンには、別の悩みが関係している場合もあります。たとえば「やる気が出ないと悩んでいたが、実は人間関係の悩みがやる気に悪影響を及ぼしていた」のようなケースは珍しくありません。 仕事のやる気が出なくて悩んだら、まず「なぜ仕事のやる気がなくなったのか」という原因を突き止めるのが大切です。 給料が上がらない 30代・40代に比べると収入が低くなりやすい20代後半は、給料面の不満が悩みに発展するケースも多いです。20代後半は任される仕事も増えていくため、「会社に貢献しているのに見合った給料が得られない」と感じることがあります。 給料は「会社から評価されているか」の一つのバロメーターでもあるため、思うような収入が得られないと評価制度や会社そのものにも不満を持ちやすくなるでしょう。 スキルが身に付いている実感がない 20代は「後の人生を左右する大事な時期」ともいわれており、今のうちに仕事を通してしっかりスキルを身に付けておきたいと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、スキルは目に見えにくいため身に付いている実感がなかなか持てず、焦りや不安から悩みの種になることがあります。 また、自分なりには成長しているものの、さらに優れたスキルを持つ同僚や同世代の人を見て、自信を失くしてしまうケースも少なくありません。 仕事ができない 20代後半は「新人」ではないものの「ベテラン」でもなく、まだ不慣れなことや苦手な作業もあります。 そのため「思うようにうまく仕事ができない」という悩みもよくある一つです。 自分と同僚とで仕事の出来に差が出る場合も珍しくなく、自信喪失や自己嫌悪から悩みが深刻になる場合があります。存在価値を見失って「仕事ができない自分が会社にいて良いのか」のようにも考えやすくなるため、毎日仕事に行くことさえつらく感じてしまうかもしれません。 仕事のプレッシャーが大きい 中には、20代後半で大きな仕事や責任のある立場を任される人もいます。これまでの努力が認められた結果であり喜ばしいことですが、本人にとってはプレッシャーが大きすぎてしんどいと感じるかもしれません。 また、いきなり大きな仕事や役職は任されなくても、20代後半になると会社から求められることは増える傾向です。 これまで以上の成果を望まれたり、キャリアアップに向けてマネジメント能力を要求されたりして、心的負担は大きくなるでしょう。 キャリアとプライベートの両立が難しい 20代後半から30代にかけて、多くの人がキャリアとプライベートの両立に悩みます。この時期は、結婚・出産・子育てなどが現実味を帯びてきて、ワークライフバランスを意識するきっかけが多いタイミングです。 理想の働き方やキャリア、今後のライフプランなどについて一度立ち止まって考える人が増えるため、仕事とプライベートを両立したいという悩みも深刻になりやすいでしょう。 また、20代前半ではこなせたハードワークを20代後半ではきついと感じ、しっかり休める働き方について考え始める人もいます。 転職するべきか迷っている 20代後半は「今の働き方を続けるべきなのか」「転職したほうが良いのではないか」という悩みにもよく直面します。 一般的に「転職は若いほうが有利」だといわれており、20代後半は30歳という一つの節目を迎える直前の時期だからこそ、焦りを感じてより転職に悩みやすいです。 しかし、企業側は30歳という年齢をそこまで特別視しておらず、焦って行う転職活動はマイナスになる可能性が高いので注意しましょう。 20代後半の仕事の悩みを解決するコツ 20代後半の仕事の悩みを解決に導くためのポイントを紹介します。できることから取り組んで、納得のいく答えを見つけましょう。 キャリアプランを立てる これから実現したいビジョンを明確にして、キャリアプランを立てましょう。 「将来的にどうなりたいのか」がわからなければ、悩みへの適切なアプローチ方法も見つかりません。まずはこれまでのキャリアを洗い出し、次に自分にとって理想的な仕事や働き方の将来像を考えます。現状から将来像を実現するためにはどのようなスキル・経験が必要か、それらを得るためには今何をすべきかなどを具体的にすれば、キャリアプランが明確になるでしょう。 軸となるキャリアプランがしっかりしていると「今やるべきこと」がわかり、仕事の悩みから解放されやすいです。 自己流のルーティンを作る 悩みがあると日々の仕事に集中しにくく、モチベーションも下がってしまいます。しかし、集中力やモチベーションが低下すると仕事のミスが増え、会社からの評価が下がってさらに悩みが深刻化する可能性も! これ以上悩みを増やさない・深刻化させないために、自分なりのルーティンを作りましょう。ルーティンは「出社したらまずコーヒーを飲む」「〇〇のファイルから作業を始める」など、自分にとってやる気スイッチとなるならどのような行動でも構いません。 ルーティンがあると、悩みに左右されずに仕事のパフォーマンスが安定します。落ち込んだり自分を責めたりしにくくなるので、気持ちも前向きになりやすいです。 他人ではなく過去の自分と比較する 「同僚より仕事ができない」「同世代より給料が低い」のように、20代後半が抱える仕事の悩みは他人との比較が原因で起こる場合もよくあります。他人の情報は参考にするだけなら有益なものの、優劣を決めるための比較対象とすると悩みにつながりやすいです。 他人と比較しても自分の現状や能力が変化するわけではないので、他人ではなく過去の自分と比較する考え方を身に付けましょう。過去の自分と比較するのが習慣になると、自身の成長を総合的に実感できて自信になり、悩みにくくなります。 転職を視野に入れて行動してみる 今の働き方に疑問があったり、転職すべきか悩んでいたりする場合は、今とは異なる職場環境に目を向けてみても良いでしょう。転職サイトに登録して求人を見てみる、興味のある職業に就いている人から話を聞かせてもらうなどすれば「本当に転職すべきか」を考える良い判断材料になります。 いきなり会社を辞めて転職するのはリスクが大きすぎますが、今の会社で働きながら情報収集するだけならリスクはありません。 さまざまな会社や働き方を知るきっかけにもなり、それをヒントに理想の将来像が固まる場合も多いです。 仕事に悩む20代後半が取りがちなNG行動 仕事のことで悩んでいるとき、いくつかやってはいけない行動があります。ここからは、仕事に悩む20代後半がつい取りがちなNG行動を解説しましょう。 悩みを一人で抱え込む 「誰に相談すべきかわからない」「迷惑をかけたくない」などの理由で、仕事の悩みを一人で抱え込む20代後半の人は多いです。しかし、一人きりで悩むと思考が堂々巡りになりやすく、悩みや落ち込みがより深くなるので注意しましょう。 自分の思いを誰かに聞いてもらうだけでもストレス発散効果があり、悩みの早期解決につながります。後ほど、仕事の悩みを相談するのにおすすめの相手も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 ネガティブな情報に没頭する 20代後半は生まれたときからインターネット環境がある「デジタルネイティブ世代」です。そのため仕事で悩むと、ネットやSNSを使って情報収集しようとする人が多いでしょう。 しかし、ネット・SNSには不確定かつネガティブな情報が多く、悩んでいるときほどこのような情報を集めてしまいます。 不安を煽る情報に惑わされてさらに悩みから抜け出しにくくなる可能性があるので、時にはネット・SNSから距離を置くのも大切です。 不健康な方法でリフレッシュする 仕事について悩んでいるとき、ひと時でも楽しい時間やストレス発散になる時間を過ごしてリフレッシュするのは良案です。 しかし、気晴らしになるからといって、どこかにしわ寄せがいく不健康な方法を実践してはいけません。たとえば、食べ過ぎや飲みすぎ、ギャンブル、過剰な買い物などは、不健康な方法です。 このような方法は身体的・金銭的な負担が大きく、仕事の悩みとは別の新たな悩みを生む可能性があります。 勢いで仕事を辞める 膨らみすぎた仕事の悩みから一刻でも早く解放されたくて、勢いだけで仕事を辞めてしまうケースは少なくありません。しかし、突発的な退職はキャリアプランに悪影響を及ぼしやすく、その後の人生まで左右する可能性があるのでやめましょう。 20代後半は転職適齢期といわれていることから「辞めてもすぐ次の就職先が見つかるだろう」と考える人もいますが、楽観的な考えでは転職活動はうまくいきにくいです。 転職や退職も一つの悩み解決方法ではあるものの、大きな決断のためよく考えてください。 20代後半の仕事の悩みにおすすめの相談相手 20代後半の仕事の悩みは、誰に相談するのが良いのでしょうか。ここでは、おすすめの相談相手を紹介します。 職場の上司 職場の上司は、過去にあなたと同じ悩みを経験した可能性があり、相談すると具体的なアドバイスが期待できる存在です。あなたの意見を汲んで仕事の進め方や職場のルールを見直してくれる可能性もあり、悩み解決につながりやすいでしょう。 悩みを打ち明けることで上司との距離が縮まる場合も多く、職場内に信頼できる人が増えて働きやすさも向上するかもしれません。 身近な人 家族や友達、同僚、恋人など、身近な人に仕事の悩みを相談するのもおすすめです。身近な人であれば上司ほどかしこまって伝える必要がなく、リラックスして本音を話せます。 また、家族や友達、恋人などは職場外の人間だからこそ、客観的かつフラットな視点を持っており、新たな気付きを授けてくれる可能性が高いです。 キャリアコンサルタント 顔見知りには相談しにくい内容や、より専門的なアドバイスを求める場合には、キャリアコンサルタントに相談するのが適しています。 キャリアコンサルティングを受ければ、現状抱える仕事の悩みだけでなく、これからのベストなキャリアについてもアドバイスが得られます。 悩みや疑問を徹底的に深掘りして向き合ってくれるため、問題を根本から解決できるでしょう。 仕事に悩みやすい20代後半をうまく乗り越えよう 20代後半はさまざまな仕事を任されやすい上に考え方や気持ちが揺らぎやすく、仕事について悩みがちです。悩みを一人で抱え込むと、不安や落ち込みによってさらに悩みが大きくなってしまいます。悩んだときはできるだけ早く、上司や身近な人、キャリアコンサルタントなどに相談してください。 今の悩みは「現状をより良くしたい」「理想の将来を手にしたい」などの前向きな感情から発生していることがほとんどです。 悩んでいる今この瞬間はつらいかもしれませんが、何とか悩みを乗り越えた先には、きっとより良い未来が待っているでしょう。