TOP はたらくコラム

はたらくコラム

キャリアや働き方に関する様々な悩みや、解決方法をご紹介。

今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
これからの時代を生き抜く女性のキャリアの考え方

これからの時代を生き抜く女性のキャリアの考え方

「これからのキャリアってどうすればいいんだろう?」 そう感じる女性は多いのではないでしょうか。近年男女平等が謳われていますが、実際は全ての働く女性が、働く男性と同じ境遇というわけではありません。 結婚や出産、育児などのライフイベントを考慮しつつも、女性が自分らしく後悔しないキャリアを歩んでいく考え方をご紹介します。 女性はライフイベントの影響を受けやすい ライフイベントの発生により、キャリアについて悩む女性が多いのが現状です。妊娠や出産など女性ならではのものもあり、なかなか思う通りにはなりません。自分の理想のキャリアを歩むことを断念する方も多くいます。 今の段階で自分には関係ないと思っていても、キャリアを考える上で今後どのようなライフイベント発生の可能性があるのかは知っておく必要があります。 結婚 結婚によって仕事を辞めたり、転職したりする方は多くいます。 生活が変わるというのは女性だけではありませんが、まだまだ「女性は家庭を守るもの」「夫の仕事に合わせて、仕事を変えるもの」という考えの方も多いのではないでしょうか。 また、退職や転職はしなくとも、結婚によって独身時代よりも家事が増えたり住む場所が変わって通勤時間が長くなることもあります。そういった負担の積み重ねにより、キャリアについての悩みを感じる方は少なくありません。 またパートナーの職業によっては、全国転勤や海外駐在になることもあります。もちろんその際に一緒に行かない選択をすることも可能ですが、大半の女性はパートナーについていくことを選択するようです。 妊娠・出産 女性ならではのライフイベントといえば、妊娠と出産です。これだけは、男性が経験することのない一大イベントですよね。 妊娠と出産では、それぞれ義務付けられた休暇を取得しなければなりません。したがって、数ヶ月はキャリアが途切れるのを避けられないのです。 妊娠期間の休暇である産前休暇の取得は任意ですが、仕事をしていて急に陣痛がきてしまってそのまま休むとなると、会社に大きな迷惑をかけてしまうため、働く妊婦のほぼ全員が取得します。 そして産後休暇は、母体回復のために取得が義務付けられています。産後8週間の休暇が定められていますが、最短42日で医師の許可が出れば働くことも可能です。 しかしながら、1ヶ月以上は必ず休むことになるため、働いてキャリアアップを目指している方、なかなか仕事が休めない方などは妊娠へのハードルが高く感じるでしょう。 育児 育児はもちろん女性だけがするものではありません。しかし、授乳など母親にしかできない育児もあります。 我が子に向き合い育児をしていくうちに、仕事よりも家庭や育児に専念する方が自分には合っているかもしれないと考える方や、「子どもが小さいうちは、できるだけ一緒にいたい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。 また多くの自治体で待機児童の問題もあり、保育園に預けてすぐに復職する予定であっても、2年間育児休業を取得しても保育園入園が叶わず、やむを得ずに退職を選択する方もいます。 育児は初めての経験だからこそ、予想がつかないことが起きるものです。その結果、想像もしていなかったタイミングで仕事を失ったり、働き方を変えなければならなくなることもあるでしょう。 企業でキャリアアップ?働き方を変える? さらに企業で数年働いていると、これからも続けていくのか働き方を変えるのかという悩みが出てきます。 女性が働きやすい環境であるのであれば、もちろんそのまま続けていくという選択になりますし、難しそうであれば働き方も変えていかなければなりません。 では、どのような選択肢があるのでしょうか。 フルタイムで働きながらキャリアアップ 今フルタイムで働いている方は、働き方を変えずにキャリアアップや長く働いていくことをまずは考えるでしょう。今の仕事が好きな方、今の仕事が安定している方、やりたいことや取りたい資格があるなど目標が明確な方はフルタイム勤務を続けていくことが一番です。 ただ先述の通り、女性であるからこそのライフイベントが発生する可能性もあります。その場合に向けても、まずはフルタイム勤務前提でキャリアを設計しつつ、他の選択肢として時短勤務になるかもしれないなどの可能性を頭に置いておくことが大切です。 ただ残念ながら、子どもが小さい間に時短勤務を選択すると、今までと任される業務が変わったり、「マミートラック」と言われる状況に陥ったりすることもあるのも現実です。今の企業がフルタイムで子育てしながらキャリアを積んでいける環境か、先輩社員の事例を見ながら見極めておきましょう。 フルタイムでの勤務を希望しているけれども、子育てしながらフルタイムを続けるのが難しそうな場合には、早いうちに転職を検討することも必要かもしれません。 扶養内でのパートタイマー 結婚や出産を機に、パートナーの扶養内で働くという選択もあります。 昔は結婚すると、寿退社をして女性は家庭に入るというような風潮が強くありましたが、現在は育児や家事と両立できる程度の時間でパートに出る女性が多くいます。 これは元々フルタイムで会社員として頑張っていた方が、家事や育児にも時間を取りながら、社会との繋がりが薄くなってしまう不安を解消するためにも良い選択でしょう。また扶養範囲内とはいえ、月数万円のパート収入は、家計にとっても大きなプラスになります。 出産や育児を経験すると、社会との繋がりがないことに不安を覚えたり、日中子どもと2人きりでの生活をストレスに感じたりする女性も多くいます。 フルタイムで働くのは難しいけれど少し外に出て働きたい方や、これからの教育費なども考えて家計の足しにしたい方には、パートで働くという選択肢もよいでしょう。 フリーランスとして独立 近年注目されているのが、フリーランスとして独立するという働き方です。最近では在宅ワークの求人なども多数あり、インターネットで仕事を見つけやすいので、空いた時間を効率的に使って働きたい方や就労証明を出して保育園に子どもを預けたいという方にはおすすめです。 フリーランスは個人事業主になるので、収入面で不安定になることは否めませんし、社会保険料などの負担が大きくなる可能性もあります。ただし、フリーランスであっても、扶養控除内の収入であれば、保険組合によってはそのままパートナーの健康保険に入ることもできます。事前によく調べておくとよいでしょう。 独立なんて怖い!と思うかもしれませんが、webデザインやwebライター、SNS運用など女性に人気の職業も多数あるため、働き方や仕事内容に興味のある方は、詳しく情報収集してみてはいかがでしょうか。 企業でキャリアを積んでいきたい女性へのハードルとは? 今の職種でキャリアを積んでいきたいという女性は多いと思います。特に専門職など、今の業務内容が好きであったり、会社に愛着があることもありますよね。 ずっと同じように働いていくことができれば良いのですが、長期的に考えた際に自分の理想のキャリアを描くことができない可能性も考えなければなりません。残念ながら、女性であるからこそ、キャリアへのハードルを感じることもあるからです。 男女での評価の違い 男女平等が謳われている世の中ですが、まだまだ男女格差が残っている企業もあります。 事務職だからといって、お茶汲みやコピーを頼まれることもあるのではないでしょうか。また、女性の昇進が難しかったり、あまり例がなかったりすることもあるかもしれません。 さらに、独身であれば結婚の予定やパートナーの有無を聞かれたりと、女性の突然のライフイベントの発生に敏感になっている企業もあります。重要な大型プロジェクトを任せてみたいけど、数年がかりのものであれば、途中で妊娠などの事情で抜けなければならない状況に陥ることもあるからです。 そうなってくると、自然と重要なポジションには男性がついていることが多いと感じてしまうのではないでしょうか。 女性のロールモデルがいない 「子どもができても、同じように仕事を続けていきたい」「同期に遅れることなくキャリアアップしていきたい」と具体的なイメージが自分の中にあったとしても、実際に体現している方がいなければ不安になりますよね。 まず想像できるのが、女性が昇進するのは難しいのではないかということ。そして、子育てをしながら今の会社に長く勤めるのは難しいのではないかということです。 長く勤めるのであれば、それなりに評価されたり昇進したりすることを期待しますが、そういった扱いを受けている女性が他にいなければ期待は薄くなります。また、評価や昇進に興味がなかったとしても、「興味がない」ことで居づらくならないのか、という不安もあるでしょう。 もちろん会社の創業年数なども関係するので、まだ若い会社なのであれば自分がロールモデルになっていくということもあり得ます。 会社の規模や女性の在籍年数などを考えた時に、今後への不安があるのか判断できればいいですね。 将来の家族計画が未定 「仕事は楽しいけど、いつか子どもが欲しいなぁ」と考える女性は少なくありません。子どもは授かりものですからいつ妊娠できるかもわかりませんし、パートナーと考えを擦り合わせておく必要もあります。 いつになるかわからない「いつか」のために仕事を少し抑え気味にするのか、悩ましいところですよね。 その場合は、現在の仕事に不満がないのであればそのまま仕事に取り組むのがいいのではないでしょうか。「いつか」の可能性が頭にあるだけでも十分ということもあります。 ワークライフバランスを重視する際の注意点 ライフイベントの発生など何らかの節目のタイミングで、ワークライフバランスを重視した働き方に変えようと思う方は多いのではないでしょうか。 例えば出産を機に専業主婦になるのも一つの選択です。しかし、とりあえず仕事を辞めるというような考え方では、その後の人生において後悔する可能性もあるのです。 ワークライフバランスを重視するあまり、キャリアの観点で後悔しないように注意するポイントを紹介します。 パートナーの理解を得る ワークライフバランスを重視して、フルタイムからパートタイム勤務に変更するなどキャリアを大きく変更するのであれば、パートナーの理解を得ることはとても大切です。 今までフルタイムの共働きであったのであれば、家にいる時間が長くなる分家事の分担を変えてみたり、毎月のお小遣いを変動させてみたりと工夫することも必要になるでしょう。 パートタイム勤務になると変にパートナーとの格差を感じてしまったり、上下関係が生まれてしまうこともあるので、事前にしっかりとお互いの考えを擦り合わせておくと安心です。 長期的にみたお金の問題 仕事の時間を減らすという選択をした場合、当然ながら時間労働から得られる収入は減少します。 今はそれでも生活できていけると感じるかもしれませんが、将来的に子どもの教育費やマイホーム資金など長期的にお金の問題を考えておく必要があります。 必要であればFPに相談して、将来設計や保険の見直しなども行っておくと安心できます。 「仕事=お金」が全てというわけではありませんが、ワークライフバランスを重視した選択をしたのにも関わらず、ライフの部分が崩れてしまう可能性もあるのです。今までと同じような支出をしていくことはできないことを、理解しておきましょう。 逃げの選択になっていないか考える 後々振り返った時に後悔しないためには、今選択しようとしていることが「逃げ」の選択になっていないかを一度考えてみてください。 「通勤が嫌だから」「残業が嫌だから」「やりがいがないから」などネガティブな理由ばかり思いつく時は、要注意です。 または「パートナーのために」「子どものために」と、決断の主語が他の人になっている時も、一度落ち着いて考えてみましょう。 自分が何をしたいか、どういう生活を送りたいかということが不明確なまま、嫌な理由や誰かのためにという理由を見つけて決断すると責任転嫁してしまう可能性があります。 「あなたのために仕事辞めて、キャリアを諦めたのに!」という気持ちになってしまうのも良くないですし、言われた相手も困ってしまいますよね。 キャリアを考えるときは、これからの人生全体を考えるようにして突発的な逃げの選択になってしまわないように気をつけましょう。 女性がキャリアを充実させるポイント さまざまなキャリアの選択肢がありますが、あなたが一番後悔なく自分らしく在れるようにしたいですね。 女性であるからこその我慢もあるかもしれませんが、女性であるからといってキャリアを諦めてはいけません。 あなたのキャリアを充実したものにするポイントを紹介します。 頼れるものはしっかりと頼る フルタイム働きながら子育てもするというのであれば、パートナーはもちろん周りをしっかりと頼りましょう。 近くに住んでいるのであればご両親に保育園のお迎えを頼んだり、家事まで手が回らないというのであれば、ベビーシッターやハウスキーパーの手を借りるというのはいかがでしょうか。 バリバリ仕事を頑張っていきたいという女性の多くは、仕事も家庭も疎かにしない!と自分で全てを背負い込んでしまいがちですが、頼れるものは頼るというのが長くキャリアを歩んでいくためには必要な方法です。 転職して評価される環境を選ぶ 「仕事を頑張っていく!」という方は、今の環境に対して不安があるのであれば、この環境で頑張り続けるというよりも、自分が評価されるような環境を選ぶことも大切です。 たとえば管理職を目指しているのに、女性管理職がいない職場だと出世にも時間がかかりそうですよね。その場合、同じ業界内でも女性管理職比率が高い会社を選んだり、子育て支援をしっかりと行っている会社を選ぶことで不安は薄くなるでしょう。 自分がどのような女性になりたいのか、どのような働き方をしたいのかを体現している、ロールモデルのような方が複数いる会社に出会えるかもしれません。 キャリアプランを練る 女性がキャリアを充実させるためには、キャリアプランをしっかりと練っておくことが大切です。 なんとなくで進んでいても上手くいくこともあります。しかし、突発的なライフイベントの発生などで本当はやりたかったことができなくなる可能性も十分にあるのです。 自分はどのようになりたいか、そして自分は今それに向かって進んでいけているのかを明確にしてみてはいかがでしょうか。 働き方や待遇の面での希望と、自分自身のスキルを棚卸することで今の立ち位置を知ることでこれからの行動を考えやすくなります。 自分自身で考えることも大切ですが、プロのキャリアコンサルタントと相談しつつキャリアプランを練ることもおすすめです。 あなたが理想としているプランに対して、実現するための行動指針を作ることができるでしょう。転職を考えていなかったとしても、現在の市況間など踏まえて考えが変わってくる可能性もあります。 キャリアコンサルタントに相談というと、転職をする人が仕事を紹介してもらうようなイメージが強いですが、今後のキャリアプランを相談するだけという方も多く利用しています。 プロの手助けも受けながら後悔しない、自分らしいキャリアプランを見つけてみてください。

2022/06/28
人間関係・仕事に対する不安
キャリアに悩みを抱える20代が、転職より先にすべき事

キャリアに悩みを抱える20代が、転職より先にすべき事

「20代でキャリアに悩みを感じるのは早い?」 そのように考える方もいるのではないでしょうか?実際は、早いなんてことはありません。 20代は、これから長期的にキャリアを考えた際にとても大事な時期です。その大事な時期に悩みを感じられているあなたは、キャリアにしっかりと向き合っていると言えます。 しかし、20代であるからこそ、悩んだらすぐに転職して仕事を変えるという前に少し立ち止まってみてはいかがでしょうか。今回はキャリアに悩みを抱える20代のあなたに向けて、転職を決断する前にすべきことや考えるべきことをご紹介します。 20代が抱える悩みの種類 一括りに20代といっても、悩みの種類は多岐に渡ります。 特に在籍年数などによっても異なってくるので、段階ごとに違う悩みを抱えているはずです。ここでは、20代が抱える悩みの種類についてご紹介します。 新卒3年目までの悩み 新卒入社したのはいいけれど、思っていた仕事と違うと感じている方も多いのではないでしょうか。 営業に憧れて入社したけど、配属は経理であったり、自分が好きな商品を扱う会社に入社したけど、実際は違う商品の担当になったりと理想とは違う仕事に就くことがあります。 また労働環境の面でも、就職活動で聞いていたよりも残業がだいぶ多かったり、先輩社員が少なく仕事を教えてもらえなかったりする場合もあります。 もちろん全ての部署や職種で得られるものがありますが、学生から社会人への夢や想像を膨らませていた段階で、思っていた働き方と全然違うとなると少々ダメージが大きいですよね。 配属に対して意見を言うことは難しいので、そのような状況ではモチベーションの維持が困難になるでしょう。 昔から3年やってみないと何もわからないというような風潮がありますが、実際にそうとも言い切れません。たしかに3年で経験できることはたくさんありますが、それがあなたにとって本当に必要な経験かはわからないものです。 新人教育も任される中堅時代の悩み 入社して4~5年経ってくると、新人教育などを経験している方が多いのではないでしょうか。そうなってくると今度は自分自身の今後について、考えるようになります。 自分の担当業務は一通りできて、新人にも教えることができるとなると、次に想像が膨らむのは、今の会社で管理職などへの昇進を目指すのか、その業務のスペシャリストとしてメンバーとして関わり続けるか、他の選択肢を考えていくのかというところだと思います。 周りを見た時に、上司の方の働き方や同期のキャリアチェンジなど、あなたの悩みへ影響するものはたくさんありますよね。 このままの部署ではベテラン社員が多過ぎて、昇進を目指せるのはいつかわからなかったり、同期入社の社員がほとんど辞めてしまっていたりと不安材料が多いと悩みに繋がります。 中途入社で複数社経験してこその悩み 20代でも転職して、中途入社される方もたくさんいます。そのような方は、前職と今の環境を比べての悩みがあるのではないでしょうか。 前職ではやらなくてよかった事務作業が増えたり、思うように休憩時間を取れなかったり、転職活動の中で得ることのできなかった今の会社の現状にショックを受けることもしばしばあります。 「前職の方がよかったなぁ」と思ってしまうこともあるでしょう。 ただ20代で転職を経験すると、またすぐに転職というのは今後の経歴的にも気になってしまう方がほとんどです。そのような場合は、今の職場であまりモチベーションが上がらなくても続けないといけないのが悩みになりますね。 ※転職して後悔してしまった時の対処法は、こちらのコラムをご覧ください。「転職して後悔…もとの職場に戻りたい気持ちの対処法」 悩みの原因は会社にある?それとも自分? 多くの方がキャリアに悩みを感じると、「転職」を連想するはずです。たしかに仕事内容や職場環境を変えることによって、解決する悩みもたくさんあるでしょう。 しかし、転職することで本当に解決する悩みなのでしょうか。悩みの原因は一体どこにあるのか、まずは明確にする必要があります。 他の仕事を経験してみたい 業務内容に対しての悩みがある方は、他の仕事をしてみたいと考えますよね。 もし明確に他にしたい仕事があるのであれば、まず本当に今の会社でその仕事が出来ないのかを考えましょう。今の業務は一時的なもので、経験を積めば希望の部署に異動できる可能性もあります。 自分の悩みを先輩や人事に相談して、自分が求めている業務をできる可能性があるのか否かを知ることが大切です。 他に同じような状況で部署異動が叶った人がいたり、もしくは異動はとても難しい会社だということが判明する可能性があります。 今すぐできないからといって、自己判断で安易に転職して別の会社に入ったとしても、また同じような状況に陥ってしまうのは避けなくてはなりません。 収入や評価制度に不満を感じる 自分の評価や収入に悩みを感じている方は、どういう成果を残してどれくらいの収入が欲しいと自分は思っているのかを、まずは明確にしましょう。 「手取りが少ないなぁ」と思っていても、実は福利厚生が充実していたり、業界内で残業時間がとても少ない会社であったりと、他の会社で働く人からすると待遇の良い場合があります。 もう1年頑張れば、グッと収入が上がるということもあるかもしれません。収入が上がれば他に悩みがないという方であれば、もう少し頑張ることもできますよね。 評価制度に関しても、相対評価で実は同僚が自分の2倍の成果を出しているということもあります。あなた自身の評価ではとても頑張っていても、周りはもっと上である可能性もあるのです。 自分に対しての評価に疑問を抱いているのであれば、まずは現在の部署で評価されないとおかしいくらいの結果を出してみるというのもいいかもしれません。 その頑張りは転職活動をすることになっても、きっと役立ちます。 スキルアップをしたい 今よりもスキルアップをしたいと、自己成長に関して悩むこともあります。今の部署、今の仕事をしていても、このままではスキルアップできない、成長できないと不安に感じてしまう方もいらっしゃるでしょう。 とても前向きな悩みなのですが、新しいスキルを習得したいのか今のスキルを伸ばしていきたいのかどちらでしょうか。なんとなく成長を感じられないといった場合もあるはずです。 「なんとなく」をそのまま放置してしまうと、自分自身が本当はスキルアップしていることに気づかない可能性もあります。明確にスキルや資格として表現できなくても、始めた頃と比べてみると営業成績が横ばいに見えるけど、本当は予算が1.5倍になっていたなんてこともあります。 自己成長について悩みを感じるのであれば、まず自分は始めた頃とどれくらい変わっているのかを知ることも大事です。 実は自分は頑張っていたんだと感じることができれば、尚良いでしょう。 職場の人間関係が良くない 人間関係に関しての悩みを抱えている方は、もう職場を変えたくなりますよね。 しかしその人間関係に関しての悩みは、今の会社で解決するのは難しそうですか?もし自分が部署異動できたら?悩みの原因になっている人物が、違う支店や支社、部署に異動したら?と具体的な解決策を考えてみるのも大事です。 たしかにあなたが退職すれば、今の人間関係の悩みは解決するでしょう。しかし、その後他の会社に入社して、人間関係の悩みが起きないと断言できますか? あなただけが我慢する必要はないのです。まずは人事に相談など、使える手段を使ってみましょう。 それでも難しい場合は転職もできます。人間関係のしがらみから抜け出す方法は残されているので、後悔しないように落ち着いた選択をするようにしましょう。 悩みを解決する方法は? 悩みを簡単に解決するのは難しいかもしれません。 だからこそさまざまな視点から、今の状況や長期的にみたキャリアを考えて最良の決断をしていくのがおすすめです。 仕事を続けながらスキルアップを目指す 自己成長について悩んでいる方は、今の仕事を続けながら身につけたいスキルを探すというのも一つの方法です。 会社で仕事を続けながら、自分で資格の勉強をしたり副業に挑戦することで、自分自身の選択肢も増えていくのではないでしょうか。 興味のあることに色々と手を出してみるというのもおすすめです。退職して挑戦するというところまでのやる気がなくても、少し興味のあることを勉強してみるのは良い気分転換にもなります。 営業職だけど実はマーケティングに興味があるから、オンラインスクールで学んでみるというような選択も可能です。 色々なことを学んでいるうちに、伸ばしたいスキルが明確になるかもしれません。本当に挑戦したいと感じることができるまで、仕事を続けつつ選択肢を増やすことに時間を使ってみるのはいかがでしょうか。 社内で部署異動を申し出る やりたいことが実は社内でできそうだ、と判明した場合は部署異動を希望してみてはいかがでしょうか。 会社によって部署異動はさまざまな規定があるはずなので、まずは人事などの担当者に話を聞いてみることをおすすめします。 直属の上司にすぐに相談しても、入社して間もないのであれば今の仕事のやる気がないと思われてしまう可能性がありますし、意外と社内で人事配属権を持っていない方だったりするからです。 例えば「社内で3年続けていれば他の部署へ異動希望が出せる」など、具体的な方法がわかればその3年頑張るのか、そんなに待てないというのであれば他の選択をしていくのか自分でも判断がしやすくなるでしょう。 まず自分で判断できる材料集めに取り組んでみることは大切です。 少し休んでみる 激務ゆえに悩みを抱えているという方は、休暇に対してとてもハードルが高いと思います。しかし、2〜3日でいいので少しゆっくりと休む時間をとってみるのはいかがでしょうか。 仕事ばかりの生活になっていたのであれば、少し仕事と距離を置いてみてどう感じるのか自分の気持ちに向き合ってみる必要があります。 休んでいる間も追われているような感覚があったり、ずっと不安なのであれば頑張り過ぎているのかもしれません。 少し気分転換をして「よし、また頑張ろう」と前向きになることができれば良いですが、余計不安になってしまったり心がしんどくなってしまっている場合は、休職も視野に入れてみてくださいね。 転職して職場環境を変える もちろん20代で転職するのも可能です。 「まだ1年しか働いていない…」と転職を躊躇う方もいるかもしれませんが、転職したいと気持ちが決まっているのであれば、第2新卒枠など若手だからこそ採用される確率が上がることもあります。 すでに複数社経験していて、経歴的にすぐ辞めそうだと思われそうと心配な方は、しっかりと志望動機や転職理由を整理することで採用企業の理解も得られるでしょう。 転職すると決めたのであれば、採用企業があなたに対して何を懸念に感じるかをたくさん予想して、準備をすることが大切です。20代だからこそのできることや熱意をアピールできるようにしましょう。 自分らしいキャリアを見つけよう 20代はまだまだ挑戦ができる年代です。そしてこの先まだまだキャリアが続いていきます。 その中で自分は何をしたいのか、どうなっていきたいのかをしっかりと考えキャリを選択していく必要があります。 自分自身が悩みを感じない働き方 働くなかで自分がストレスを感じるのは、どういう状況でしょうか。 「通勤が辛い」「数値目標を追うのがしんどい」 何が一番辛いのかまずは考えてみましょう。その辛さを軽減する働き方を模索することが大切です。 あなたの悩みを全て解決するのは難しいかもしれませんが、何が一番あなたの悩みに影響を及ぼしているのか知ってみることから始めてみてください。 評価され収入が上がれば悩まず働いていけるのか、そもそも企業や組織に所属して働いていることがストレスなのか、根本的なところから解決できるといいですね。 長期的にみたメリットを考える 長期的に考えた際に目標があるのであれば、スキルや経験を活かした資格の取得などもおすすめできます。例えば、実務経験が数年必要な国家資格などは転職して職種が変わってしまうともう取得することが難しくなります。 今、悩みが明確でなかったり、ちょっとモチベーションが低下しているという方などであれば、今の会社で働いていることのメリットを探しましょう。 将来独立を目指しているのであれば、企業での経験や実績は独立の際の肩書きとして強い力を発揮することもあります。 「あの時辞めていなかったら…」と後悔することは避けたいですね。 プロと二人三脚でキャリアプランを練ってみる 「なんとなく今後のキャリアが不安」「20代のうちにできることをしておきたい」という方は、キャリアコンサルタントとキャリアプランを練ってみるのもおすすめです。 「転職したいというわけじゃない…」と外部のサービスを使うことを躊躇う方が多いと思いますが、転職を希望していなくてもキャリアの相談をすることが可能です。 今何に悩んでいて、自分にはどういう選択肢があるのか、何がやりたいのかと他者に話してみるだけでも気持ちが楽になることもあります。 たくさんの人の悩みを聞いてきたプロのコンサルタントから、新しい気付きをもらえるかもしれません。 悩んでいると気付いた時に行動を起こしてみるのはいかがでしょうか。 転職を決断する前に考えることはたくさんある 20代が転職を決断する前に考えることやできることはたくさんあります。 転職は全く悪いことではありませんが、転職という選択肢しかないように感じる時には一度立ち止まって考えてみる必要があります。 キャリアは仕事だけではなく人生と密接に繋がっています。焦って決断したことが、これから続いていく20代のあなたのキャリアへ影響を及ぼしてしまう可能性もあるのです。 考え、行動を起こした上で、このまま頑張るというのも、転職・退職すると決めるのも後悔しないように選択することができればいいですね。

2022/06/22
人間関係・仕事に対する不安
「仕事についていけない」で転職すべき?辞める前にできることは?

「仕事についていけない」で転職すべき?辞める前にできることは?

任せられた仕事の難易度が高かったり、チームのメンバーが自分よりずっと仕事ができたりすると「自分はついていけないからもうやめようかな…」と転職を考えることがあります。 しかし、ちょっと待ってください。 そういった理由で転職して上手くいくこともありますが、また同じ状況に陥ってしまうことも多いです。 そこで今回は、転職する前にまずできることは何か、もし転職するならどんなことに気をつけるべきかについて詳しく解説していきます。 仕事についていけない理由 「仕事についていけないなんて、自分はダメなやつだ」と思いがちですが、そんなことはありません。 仕事についていけない理由は、いくつかあります。ほとんどの場合あなた自身がダメなのではなく、ちょっとした工夫が足りていないだけなので、以下の点に気をつけてみてください。 仕事量が多すぎる そもそも、仕事量が多すぎて手が回っていないのではないでしょうか。仕事ができる・できないは関係なく、単純に時間が足りないだけというパターンは珍しくありません。 この場合、仕事量を減らせば問題が解決することもあります。 しかし職場の人数やポジションによってはどうしても業務量を減らすことが難しい場合もあります。 そんな時は、仕事のスピードを上げる工夫をしてみましょう。 当たり前のことですが、朝のうちに業務の優先順位をつけ、何をいつまでに終わらせるか明確にしてから仕事に取り掛かるようにすることは大切です。 「ここまでは午前中に終わらせる」といった見立てを立てておきましょう。 また、無駄な作業を効率化することも重要で、これまで当たり前のように手動でやっていたことが自動化できないか方法を探してみましょう。例えばExcelの使い方一つとっても、面倒だと思っていた作業がショートカットを使うと一瞬で終わらせられることはままあります。 一つひとつの短縮時間は数分程度でも、それが積もり積もれば大幅にスピードアップするでしょう。 まだ仕事に慣れていない 与えられた業務に慣れておらず、時間がかかってしまい「仕事についていけない」となることもあります。これは時間が解決する問題のため、焦らず目の前のことにコツコツ取り組むしかありません。 特に入社したてや転職したての頃に陥りがちな現象ですが、あなたより長い期間その仕事をしてきた方が、あなたより効率よく業務を進められるのは当然です。 人と比べて必要以上に「もっとやらなくては」と落ち込むのはやめて、「今は修行の期間」と割り切ってみてください。 一日も早く仕事に慣れるには、似た業務を担当している仕事ができる先輩の真似をするのがおすすめです。同じ仕事をするにしても、どんな順番でやるのか、どんなツールを使うのかなどによってスピードが変わることがあります。 また、その業務に慣れていれば、どこに注力すべきところとそうでないところのメリハリがついているので、すべてを100%の力でやるよりも素早く完了させるコツがわかるでしょう。 ミスが多い 何度もミスをしてしまうと業務を進めるスピードが落ち、仕事が回らなくなってしまいます。怖いのは、「次はもうミスできない」と思うあまり、普段はしないような失敗を連発してしまうことです。この負のループに陥ってしまうと、焦りばかりが生まれてどんどん悪い方向に向かってしまいます。 断ち切るためには、成功体験が必要です。ミスばかりに目を向けるのではなく、小さくても上手くいったことに注目してください。 大きいことではなく、「頼まれていた資料をきちんと作れた」「会議を予定通り終わらせることができた」といったことでも構いません。少しずつ積み重ねて、自己肯定感を上げていきましょう。 質問が足りていない 仕事についていけないからもっと自分で頑張らなくてはと思ったり、ただでさえ迷惑をかけているからこれ以上周りの人を手間取らせるわけにはいかないと思ったりするせいで、業務上するべき質問ができていないこともよくあります。 質問すればすぐに解決する問題も、一人で考えているせいで30分、1時間とかかってしまい、他の業務が終わらなくなって「仕事についていけない」となる方も多いです。 周りに迷惑をかけたくないという気持ちもわかりますが、わからないことはどんどん質問して、早く一人立ちした方が結果的にチームのためになるので、気になることは聞いていきましょう。 コミュニケーションが足りない 質問不足と重複するところもありますが、周りの方とコミュニケーションが足りていないせいで仕事についていけない方もいます。 自分は仕事ができないと思い込んでしまって、普段のちょっとしたお喋りなどもしにくくなり、関係性が構築できず、それが仕事に反映されているのではないでしょうか。 そんな状態では、ある程度のスキルや経験があっても上手く発揮できません。 メンバーと関係性ができていれば、わからないところを教えてもらったり、ちょっとしたコツを聞いたりということもしやすくなります。 また、周りからしても気安く話せる関係の方が、「業務は順調?」「困っていることはない?」と声をかけやすいものです。 謙虚な気持ちでいることは大切ですが、卑屈になって殻に閉じこもることはやめ、こちらからどんどんコミュニケーションを取りましょう。 周りのモチベーションが高すぎる 「仕事についていけない」には2種類あり、基本的にはこれまで説明したような業務に対して自分のスキルや時間が追い付かないパターンが多いです。 そしてもう一つが、精神的なものになります。 職場の人の仕事に対するモチベーションがあまりにも高い場合、自分だけ気後れしたような気持ちになり「ついていけないな…」と感じるものです。特にスタートアップやベンチャー企業ではこの傾向が強く、熱量の差が開くことがあります。 ただ、モチベーションに関しては無理にそろえる必要はありません。 まずはやるべきことをやること、仕事をきちんと完遂していれば気持ちの面でついていけないところがあっても大きな問題とはならないでしょう。 仕事についていけないという理由で転職する前にすべきこと 仕事についていけないから転職しようと思っているかもしれませんが、それは早計ではないでしょうか。 転職も一つの解決策ではありますが、それより前にやるべきことは色々とあるものです。 まずは今の職場で、以下の4つを実行してみてください。 業務量を減らす 仕事が多くてついていけないのであれば、業務量を減らすことが先決です。まずは、本来は自分の仕事ではないが人から頼まれるものを、しっかり断るところから始めましょう。 頼まれるとつい何でも引き受けてしまう気持ちはわかりますが、それで他の仕事も終わらなくなってしまうと本末転倒です。 何かを断るのは勇気がいるかもしれませんが、相手も「絶対に今、この人に頼みたい」と思っているのではなく「もし手が空いていればやってほしい」くらいの気持ちかもしれません。 知識と経験を増やす インプットを増やすことで仕事についていけるようになることもあります。知識が足りなければ、業務にまつわる勉強をして補ってみるのはいかがでしょうか。 資格取得を目指したり、セミナーなどに参加したりするだけでも、理解度が深まり効率的に業務をこなせるようになる可能性があります。 社内研修制度があれば、それを使ってみるのも一手です。単に知識が広がるだけでなく、業務に対する前向きな姿勢も示す効果があります。 仕事についていけないと、一生懸命やっていても「手を抜いているのではないか」と思われてしまうことがありますが、このように積極的な行動をすることで、そういった誤解が解け「助けてあげよう」と思ってもらえるものです。 周りの人に相談する 仕事についていけず一人で抱え込んでいても、なかなか解決の糸口は見つかりません。 だからこそ、周りの方に積極的に相談しましょう。 周囲の先輩や上司も、あなたが今何で困っているのか、どんな助けが欲しいのかがわかれば、適切なアドバイスができます。そうすれば、もっと楽に仕事ができるようになるかもしれません。 また、職場の人だけではなく友人などに相談するのもおすすめです。仕事ができないという悩みを抱えている人は多く、気持ちをわかりあうだけでもストレス発散になります。 もし仕事についていけないという理由で転職を考えているのであれば、キャリアコンサルタントに相談してみてください。 本当に転職すべきか、今の職場でできることがあるか、転職する場合はどんな条件がよいかなど、幅広くコンサルティングしてもらえます。 転職するかどうするか決まっておらず、もやもやした状態でもフラットに話を聞いてもらうことができるので、気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。 部署やチームを異動する 今の部署やチームにいる限り仕事についていけないという場合、異動を申し出るのもよいでしょう。 とはいえ、「ここでは仕事についていけないので別のチームに移りたいです」といってもネガティブに思われてしまいます。「自分のスキルを活かすために、○○を担当したい」「仕事の幅を広げるために○○部に行きたい」など、将来的な成長を見越した理由の方が会社としても受け入れやすくなるので、伝え方はよく検討しましょう。 転職後に同じ環境にならないためのポイント もし仕事についていけないという理由で転職するのであれば、新しい会社で同じような状況に陥らないようにする必要があります。 そのために、以下の3つのポイントに気を付けてください。 同業他社に転職する ゼロから新しい仕事をするとなると周りに追いつくまでにまた時間がかかり、現状と同じような状態になってしまう可能性が高いです。すでに経験のある職種を選ぶことで、ある程度のアドバンテージがあるところから始められます。 とはいえ、企業側も経験者として迎え入れるので、即戦力としての活躍が求められます。 現職を辞めてから転職先で働き始めるまでにタイムラグがあるのであれば、その間に知識をインプットするなど準備しておくとよいでしょう。 完璧主義をやめる 仕事についていけないと感じると自分のダメなところばかりが目立ち、できたことよりできなかったことの数を数えてしまいます。すると完璧を求めるようになり、完璧主義になってしまうものです。 完璧主義はより高いクオリティのために頑張れるというポジティブな面もありますが、同時によくない面もあります。 概ね成功していても100%納得できなければ「自分はダメだ」「あれもこれもきちんとやりたいのについていかない」となってしまい、自己肯定感が下がります。 新しい職場では、このような完璧主義をやめてみてください。 少しくらい上手くいかなくても、最低ラインを超えていればOKという基準に下げることで、前向きに仕事に取り組めるようになります。 大きい目標だけでなく小さい目標も作る 仕事についていけないと思う方は、ゴールが大きすぎることが多いです。あまりに大きな目標は、モチベーションが下がるだけであまり意味がありません。 転職先では、最終ゴールは大きいままでもよいので、その前に小さなゴールを作ってみてください。 例えば高校卒業以来まったく英語の勉強をしていなかったのに、TOEIC950点を目指すのは無理があります。まずは実力を知るために直近の試験を受け、例えば400点だったのであれば、小さい目標として500点をゴールに設定します。そこから100点アップさせるために英会話スクールに通ったり、単語帳を何週もしたりと細かいタスクを決めてください。 少し頑張ればできそうなことを何度もやりぬくことで自信もつき、最終的なゴールに到達できるようになります。 「仕事についていけない=転職」は早い! 仕事についていけない人には理由があり、それが解決できるのであれば無理に転職する必要はありません。仕事についていけないということ以外に不満がないのであれば、それだけで転職するのはもったいないこともあります。 まずは今の職場でできることに取り組み、少しずつ成長することでだんだんと追いつけるよう頑張りましょう。 それ以外にも理由がある方や、一通り頑張ってみた上でやはり転職したいと思う方は、次の職場で二の舞にならないように気をつけてください。 また、自分の考えだけで転職するのではなく、友人やキャリアコンサルタントなど周りの意見を聞くこともおすすめですよ。

2022/06/15
人間関係・仕事に対する不安
結婚・出産後のキャリアが不安…仕事に復帰後も輝くことができる?

結婚・出産後のキャリアが不安…仕事に復帰後も輝くことができる?

女性の人生の中でとても大きな出来事の「結婚・出産」とても幸せなことではありますが、同時に色々な悩み事も出てくるのではないでしょうか? 長期で仕事を離れることもあり、 「休んでいる間に自分の働く場所がなくなるのではないか…?」「復帰したとしても休んでいる間に自分のスキルが落ちているかも…」「復帰したとしても自分の今後のキャリアはどうなるのか…」 など不安な思いはどんどん出てきます。 この記事では、上記のような女性の不安に「何ができるのか?」「復帰後のキャリアアップはどうすればいいのか?」をご紹介します 「女性は仕事を続けられる?」結婚、出産後の不安 まず初めに思うことは「自分は復帰後仕事を続けられるのだろうか…?」という点ではないでしょうか? 初めての出産だと色々なことに不安を抱くと思います。 産休に入るまで仕事をしている時の不安産休中自分の今後についての不安復帰後スキルがついていってないなどの不安 このように「産休前」「産休中」「復帰後」と大きく三つの時期での不安が出てきます。 産休に入るまで仕事をしている時の不安 仕事はまだ続けている状態ですが、出産日がどんどん迫ってきます。そんな状況の中、特に仕事一筋で休まず働いていた方からすると「長期で休む」という未知の体験が待っているわけです。 後輩や部下がいる立場の方ならば、「現在進行している業務や、プロジェクトの進行への不安」なども出てくることもあります。 そしてどのような立場の人であっても「産休による自分のキャリアへの影響はどうなるのか?」「産休後の仕事や働き方はどうなるのだろう」といった先のことへの不安も募ることでしょう。 産休・育休後の自分の今後についての不安 さて、いざ産休に入ると、「復職後のキャリアの変化への不安」が増してくるのではないでしょうか? もちろん、生まれてくる新しい命への楽しみはありますが、仕事から離れることで「社会から取り残されたような感覚」にとらわれることもあるかもしれません。産休・育休中に仕事の不安にかられてしまうと、その不安が育児に影響することもあるでしょう。 赤ちゃんの世話に追われながらも、仕事から離れることで、色々と考えてしまうことが増えてしまうのも、一つの不安の要因と思われます。 職場復帰後の仕事への不安 産休・育休明けは、その期間に仕事をしてなかったこともあり、自分自身のスキルや判断力に、不安を感じる方も多いようです。 産休・育休中は、育児中心の生活をしていたので、今までの仕事のペースを取り戻すのが難しく感じることもあります。また、休んでいる間に業務内容がアップデートされていたり、新しいルールが導入されていたり、時にはシステムが変わっていたり…と、職場や仕事の変化に対応するのが大変ということもあるかもしれません。 職場復帰後うまく働けるのか不安…しかしこれで解決! 不安になるのは普通ですし、ごく当たり前のことです。そんな不安を解消するための解決策をこれから紹介します。解決策は大きく3点。 会社の人と適度にコミュニケーションを取っておく限られた時間だからこその効率性を追求する自分のワークライフバランスを意識する です。一つずつ詳しくみておきましょう。 育休中も会社の人と適度にコミュニケーションを取る 一つめは、会社の人と適度なコミュニケーションを取っておくことです。 産休・育休では長い期間、会社を休むことになります。その間に会社では、様々な変化がおきます。その情報に少しでもキャッチアップしておけば、復職後に「こんなに変ってるなんて」という衝撃も減らせます。もし職場に仲の良い先輩や後輩がいたら、出産報告などと合わせて、会社の状況などを聞いてみるのもいいでしょう。 さらに、職場復帰前に上司コミュニケーションを取っておけば、「復帰後自分が何をするのか?」「産休前と現在の会社の変化」を知ることもできますし、「自分自身のやりたいこと」を上司に伝えておくことができます。 職場復帰前に、上司との面談が設定される企業もありますが、もしそのような制度がない場合には、一度話をしたいと相談してみるのもよいかもしれません。 限られた時間だからこそ、効率を追求する 育休明けに時短勤務を選択する方も多いと思います。またフルタイムで職場復帰しても、出産前と同じような残業をすることは難しいという方がほとんどでしょう。 小さな子供を育てながらの仕事は、時間との闘いです。しかし、時短勤務でもフルタイムでも、限られた時間だからこそ、効率を追求していくことができれば、短い時間でも仕事の成果は上げられますし、自分自身への評価にもつながります。もしそれを職場に展開することができれば、職場全体の業務改善にも繋がります。 限られた時間で効率的な仕事を目指すことで、この期間にスキルアップすることも、評価を上げることもできるでしょう。 自分のワークライフバランスを意識する 一方で、仕事と育児をしなければならないからこそ、ワークライフバランスを意識することも大切です。ワークライフバランスとは、「仕事と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動の両方を充実させる働き方・生き方」のことですが、子育て中は、なかなか思うように仕事に関われなかったり、育児や家事に手が回らなかったりと、「自分の思い通りにいかない」ことが増えてきます。 その状況にストレスを感じてしまうこともあるかと思いますが、完璧を目指し過ぎず、周囲に協力を求めながら、よいバランスをとれるようにしていきましょう。 キャリアアップはできるの? さて、「出産してもキャリアアップはできるのか?」と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際に、次のような不安を感じる方も多くいらっしゃいます。 産休・育休のブランクで仕事に復帰しても何も出来ないのでは? 「産休・育休のブランク中に色々と忘れてしまうのではないか?」「他の社員がどんどん成長して、自分だけ取り残されるのではないか?」 など、キャリアアップ以前に仕事に対する不安に駆られるかと思います。 確かに、仕事に触れていない間に色々忘れることはあるかもしれません。しかし、職場復帰して仕事を始めれば徐々に仕事のペースは戻ってきます。焦らずに、できることから仕事のペースをつかんでいきましょう。 産休・育休後、自分の待遇はどうなるの? 業務とは別に、待遇面に関する不安もあるでしょう。産休中・育休中は基本的に給与は支払われませんが「出産手当金・育児休業給付金」というかたちで「雇用保険・健康保険」から給料の5〜7割支給されますので安心してください。 また、会社の制度によっては、給与の何割かが支給されたりするケースもありますので、自分の会社の制度を確認しておきましょう。 職場復帰直後は「時短勤務」なることが多いため、どうしても給与は低下します。しかしパートナーの協力が難しい場合には、育児中は「保育園の送り迎え」など、フルタイムではどうしても対応しきれないことが出てきます。子どもが大きくなれば、フルタイムに復帰するタイミングは必ずありますので、子どもが小さい間と割り切って、乗り切っていきましょう。 女性が職場復帰後にキャリアアップするためには? では、職場復帰後にキャリアアップするには、どうすればいいでしょうか?そのために大切なのは、「自分自身の将来のキャリアを描いておくこと」です。 ただ漠然と「キャリアアップ」とだけ考えていると具体的な行動に繋がりにくいので、きちんとし「自分のやりたいこと」や「なりたい自分」を描いておきましょう。 どんなキャリアを目指したいか、どんな働き方を実現したいかというイメージがついたら、それを実現するには、 今の会社でキャリアアップ転職してキャリアアップ ということが考えられます。いずれにしても重要なのは、「パートナーとしっかり話し合い」をすること。 どのようなキャリア、働き方を実現するにしても、「パートナーの協力」は欠かせないため、自分の思いを伝え、パートナーの理解を得ておきましょう。 今の会社でキャリアアップを目指す場合 次に、今の会社でキャリアアップを目指す場合のポイントを紹介します。 限られた時間で結果を出す工夫をする 復職後は、育児もあるため、時短勤務で働く方が多いと思います。限られた時間では、今までやっていたことや、「ここまではやりたい」と思うことがどうしてもやりきれないこともあります。 しかし、仕事の効率化を目指していけば、短時間でもできることがあります。工夫を重ね、今までと同じかそれ以上の業務量をこなすことができれば、自分自身もスキルアップできますし、周囲からの評価も得られるでしょう。 その積み重ねが評価され、フルタイムに戻ったときに、キャリアアップができたり、新たな仕事を任されて仕事の幅が広がったりする可能性もあります また、業務に資格が必要な場合には、産休・育休中に時間を見つけて資格を取得しておくことで、さらにキャリアアップの可能性を高めることができます 自分の思い描いたキャリアにつながる部署への異動をする 異動希望は、希望通りになるとは限りませんが、その分野に興味があること、意欲があることを伝えておくと、何かの機会に声がかかる可能性があります。職場復帰後に希望の部署に異動するのは、少し難しいかもしれませんが、自分の思いを然るべきかたちで伝えておくことは大切です。 もちろん希望するだけでなく、今の仕事をしっかりと行い、一見関連がないように見えても、今の業務での成果もきちんと出していきましょう。 その信頼が積み重なれば、「彼女は未経験だけど、業務スキルが高いので、きっとすぐに学んで、活躍してくれるだろう」と思ってもらえ、チャンスがやってくる可能性もあります。 社内に提案制度などがあれば、希望する部署の内容でチャレンジしてみるのもおすすめです。 転職してキャリアアップする場合 もちろん、転職もキャリアアップの有効な手段です。 しかし出産後、まだ子どもが小さい間は、「子どもは誰が見てくれるのか」ということが問われ、転職に大きな壁があるのも現実です。そのため、今の会社ではキャリアアップが見込めない場合、やりたいことができない場合、実現したい働き方が叶わない場合には、妊娠・出産前に、自分の希望が叶えられる会社に転職しておくことが賢明といえます。 出産後、まだ子どもが小さいうちに転職活動を行う場合には、今までのキャリアや志望動機と共に、「子どもが病気になった時に見てくれる人はいるのか」など、育児と仕事の両立体制について確認されることもあります。家族や行政、民間のサポートを活用して対応できる準備をしておくと、転職活動もスムーズになるでしょう。 「育児や家庭を行いながらキャリアアップする」ことに対して理解があり、制度設計が確立されている企業も増えています。企業によって規模感、働き方や安心感が違いがあるので、自分自身の働き方や価値観に合う企業を転職先に選ぶようにしましょう。 まとめ 今回は結婚・出産後のキャリアについての不安と解決策を説明しました。 不安を解消するためにも、「自分に何ができるのか?」「自分は今後何をしたいのか?」を明確にし、それに応じた「準備」や「心構え」ができれば不安は軽くなります。 女性として人生の分岐ともなる結婚・出産。 とても幸せなことですので、少しでも不安な気持ちを解消して自分自身の人生を「家事・育児・仕事」全てを通して幸せになれたら最高ですね。 自分自身のキャリアはご自身のものです。不安な気持ちになるのは当たり前ですし、不安になってもいいんです。 しかし、安心してください。必ず仕事に復帰後も輝くことは可能です。 みなさまの人生が素敵なものになることを願っています。

2022/06/13
人間関係・仕事に対する不安
<strong>仕事が暇で辞めたい方の対処法!社内でできることや転職のためのコツを解説</strong>

仕事が暇で辞めたい方の対処法!社内でできることや転職のためのコツを解説

一般的には「仕事=忙しい」というイメージがありますが、なかには「やることがない」「暇すぎて疲れる」という方もいます。 端から見ると羨ましく思えるかもしれませんが、当事者にとっては深刻な問題です。そこで今回は、仕事が暇で困っている方のために、現在の職場でできることや、転職について解説していきます。 仕事が暇でつらい理由 仕事が暇なら、気楽で良いのではないかと思う方もいるかもしれません。しかし実際には、非常につらく「辞めたい」と思ってしまうものです。 暇なのになぜつらいのか、理由をご紹介します。 時間を無駄にしている 特に若い世代の方は、「周りは仕事を通してスキルアップしているのに、自分は何も成長していない」という焦りが生まれます。 通常であれば顧客と折衝することで営業力が上がったり、商品開発業務を通して企画力を身につけたり、経理の仕事を熟知して資格を取ったり、何かしらの成長があるものです。 それらが一切なく、ただ歳だけを重ねていくことに恐怖を感じます。 「今はいいかもしれないが、5年後の自分は大丈夫だろうか」「もし会社が倒産したら、他の職場に就職できないのではないだろうか」などを考えると、非常に大きな不安を感じます。 社内の周りとの差を感じる 同じオフィスにいる同僚や先輩・後輩が仕事をしているにもかかわらず、自分だけ何もしないでいるのはつらいでしょう。 他の人は成果を生み出し利益を上げているのに、自分は何もせずにいるだけとなると「自分はここにいるべきではないのだろうか」と悩んでしまいます。 特に周りの人にも自分が何もしていないことを知られている場合、「なぜあいつだけ座っているだけで給料をもらっているんだ」「不公平で納得できない」というネガティブな視線にさらされることになり、大きなストレスになります。 仕事が暇な方がやるべきこと ただ「仕事が暇で困る」と嘆くだけでなく、自ら行動を起こしてみましょう。 具体的にどんな行動が必要か悩んでいる方のために、ポイントをご紹介します。 今できる仕事を探す まずやるべきは、自ら仕事を探すことです。 特に新卒や入社年次の浅い方だと「そもそもどんな業務があるのかわからない」というパターンもありますが、遠慮なく上司に相談してみてください。 忙しそうで話しかけにくいと思うかもしれませんが、まず時間を割いてもらい仕事を振ってもらうことで、上司のサポートができるようになり結果的にお互いにとってメリットが生まれます。 また、先輩の仕事を見て自分にも手伝えそうなことはないか確認してみましょう。業務のコアな部分は難しくても、コピーをとったり指定された資料を調べたりといったことはできるはずです。 漠然と「何かできることありますか」と聞いても「今は大丈夫」と言われてしまう可能性があるので、様子を見て「○○の作業をしましょうか?」など具体的に提案できると、相手も頼みやすくなります。 また、何度も相談することで「次に新しい業務を頼む時は、あの人にお願いしよう」と思ってもらうきっかけにもなるでしょう。 一つひとつの仕事を丁寧に行う 仕事がなくて暇な理由の一つに、「与えられた業務を雑に早く終わらせている」ケースがあります。 仕事が速いのは良いことですが、不備があるなど雑さが目立つと、結局はやり直しすることになったり、「別の人に頼もう」と思われてしまったりというデメリットも。 せっかく時間があるのであれば、今ある仕事を一つひとつ丁寧に取り組むようにしてみてください。時間をかけて取り組むことで、「ここはもっとこうした方が次の人がやりやすいだろう」「この作業はこの作業と一緒にやった方が効率的になりそう」など、それまで気づかなかった点に気づくことができます。 より完成度の高い状態で仕事を完結させることで、「この人に頼むと完璧に終わらせてくれる」という評価につながり、新しい仕事を振ってもらえるきっかけにもなるでしょう。 部署異動やチーム変更を希望する 暇になるほど仕事がない理由として、所属している部署やチームとのミスマッチを起こしている可能性があります。あなたのスキルや経験などが足りておらず、お願いしたいことはあってもできないという状況かもしれません。 この場合、異動した方が自分の実力を発揮しやすいでしょう。 本来は企業側が社員にあったポジションを準備すべきですが、それができないケースもあるので、ただ「仕事がない」と待っているのではなく異動を申し出てみてください。 具体的に自分には何ができるのか、どんな分野に興味があるのかなどを明確に説明できるようにしておくと、新しい異動先が決まりやすくなるかもしれません。 せっかく時間があるのであれば、こうした点を整理してみてください。 資格などの勉強をする どんなに自分から働きかけても、仕事がまわってこないこともあります。そんな時は、自分のための勉強の時間に充てましょう。 経理の仕事をしていれば簿記の勉強に取り組むなどすると、将来的なステップアップにつながります。資格の勉強を通して業務で活用できる知識が増えれば、新しい仕事を任されるチャンスが増えるかもしれません。 また、資格だけでなく業界や競合についてのリサーチをするのもおすすめです。いざ新しい仕事が生まれた時、こうした知識が活用できる場面があるかもしれません。 とはいえ、こういった個人的な勉強は業務時間中に堂々とすべきことではありません。リモートワークであれば目立ちませんが、オフィスにいる間はPCで業務画面などを開きながら取り組んだ方がベターです。 また、もし自分にできる仕事を振られたら、すぐに勉強はやめてそちらに尽力しましょう。 社内起業を目指す 「仕事が振られないなら、自分で仕事を作ろう」という考え、社内起業を目指すのも一手です。 社内起業とは会社の中で新しい製品やサービスを作るため、新しく組織を作り取り組む制度のことです。会社の人材や資金、取引先などのリソースを活用できるため、自分で起業するよりもローリスクでビジネスを始められます。 まずは自社の中で社内起業制度があるか調べ、あった場合はどのような規定になっているのかを調べましょう。 仮に選考に通らず社内起業が実現しなかったとしても、準備のために立てた計画を見てもらったり、プレゼンを見てもらったりすることで、他部署の上司から「あの人材がうちに欲しい」と言われて、新しいチームに移りそこで仕事を任されるといった可能性もあります。 「絶対に実現しなくてはならない」と考えるとプレッシャーにつながりますが、「ただ仕事が来るのを待っているだけよりも、有意義な時間を過ごせる」とある意味気楽に考えて取り組んでみることをおすすめします。 転職を検討する きちんと仕事ができる環境に身を置くため、転職を考えるという方法もあります。暇な時間を使って転職サイトを見ることで、自分の希望にあった募集を探すことができます。 特に差し迫った理由がなく、「仕事がなくて暇だから、いい会社があれば転職したい」ということであれば、期限も決まっていないので自分の納得できる募集を見つけるまで転職活動を続けることが可能です。 慌てて転職すると「こんなことなら、前の会社にいればよかった」と後悔するケースもあるのですが、しっかり吟味できるのは大きなメリットです。 しかし、ダラダラと引き延ばしていると時間だけが無駄にすぎてしまうので、「来年までに転職する」など、ある程度は自分で線引きをしましょう。 特に転職市場では若さが有利に働くことがほとんどなので、時間を無駄に使うのは厳禁です。 仕事が暇で転職する際のポイント 会社にいても暇でやることがなく、転職を決めた方のためのポイントを解説します。次の会社でも同じ轍を踏まないように、以下の点に気をつけてください。 志望動機を練る 転職の面接では必ず志望動機を聞かれますが、ここで正直に「今の職場では仕事がないので」と話すことが、必ずしもいいことだとは限りません。 会社の都合で仕事がない状況だったとしても、「能力が低くてこの人に任せられる仕事がないと判断されているのではないか」「仕事に対して積極性がないのではないか」などと思われてしまう可能性があるので、面接では別の内容を話すようにしましょう。 とはいえ、嘘をつく必要はありません。 なぜその業界に興味を持ったか、なぜその企業で働きたいと思ったかなどを話してみてください。適切な志望動機を作るときには、キャリアアドバイザーのサポートを受けることがおすすめです。志望動機をどのように伝えればいいか、細かいところまで相談にのってくれます。 また、そもそもどんな企業を選べばいいかなど、転職に関する全体的なことへのアドバイスをもらうこともできます。 キャリアアドバイザーに対してなんとなく敷居が高いと感じている方も多いですが、キャリアに対して漠然と悩んでいる方や、転職をしようかまだ迷っている方もぜひ気軽に利用してみてください。 興味のある分野に転職する 給与や休日は転職先を決めるうえで大切な要素ですが、それだけで決めてしまうとまた「仕事が暇、辞めたい」という状況になりかねません。そのため、自分がその仕事に対して興味が持てるかを大切にしましょう。 もし業界や業種に対して興味があれば、仕事を振られないタイミングでも「自分に何ができるか」などを考えるモチベーションが高まります。 そうすれば、現状と同じような状況に陥ることを防ぐことが可能です。 転職エージェントを利用する 「今の職場にいると時間を無駄にしているようで焦る、できるだけ早く転職したい」という方は、転職エージェントの利用がおすすめです。まずは転職先に何を求めるかなどを細かくヒアリングしてくれ、スピード感を持って転職先を紹介してくれます。 また、エージェントによっては面接の練習や書類の書き方などを指導してくれることがあります。特に「仕事が暇だから転職したい」というネガティブに聞こえる志望動機を、どう練ればいいかについても相談にのってくれるはずです。 転職に有利な資格を取得する せっかく時間があるならば、資格を取得してから転職するという選択肢もあります。 業界や職種によっては、特定の資格を持っているだけで基本給が上がったり、採用になる確率が大きくなったりします。 特に未経験の業界に転職する場合、資格があれば経験はなくとも知識はあるとアピールできますし、「本当にこの業界で働きたいと考えているのか」と志望度の強さを理解してもらえて好印象につながります。 まずは、自分が興味のある業界、職種にはどんな資格があるのかを調べてみましょう。そして、難易度の低いものがあれば試しに受験してみてください。 会社で暇な時間にコツコツ勉強していれば、きっと合格できるはずです。 転職前にリフレッシュのための休暇をとる 忙しい職場に転職したらゆっくりする時間が取れなくなる可能性もあるので、休暇を取ってリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。 また、「仕事が暇で辞めたい」と気分が落ち込んでいる方にも休みをとることをおすすめします。長期で休暇がとれるのであれば、旅行をして新しい場所に行くことで気持ちを一新できます。 あまり長く休めない場合でも、趣味に励んだり、映画を観たり、自然の中を散歩したりすることで気持ちが休まるでしょう。 新しい職場でモチベーションを高く働くためにも、休暇の取得は非常におすすめです。 仕事が暇で辞めたい時にはさまざまな対処法がある 職場に行ってもやることがなく暇で仕方ないという方は、実は少なくありません。そういった人を指す「社内ニート」という言葉も生まれているほどです。 端から見れば「何もせずに給料をもらえるなんていいではないか」と思われることもありますが、いざ自分がその立場になってみると、大変つらい思いをするものです。 現状を打破するために色々と考えたり行動したりするのはよいのですが、「仕事がないのは、自分に責任があるのではないか」と責めることはやめましょう。 今回ご紹介したいくつかのポイントをおさえて、自分が働きやすい環境を作ってみてください。

2022/05/15
人間関係・仕事に対する不安
「仕事を覚えられないから辞めたい」という悩みを解決!仕事ができる人になるには?

「仕事を覚えられないから辞めたい」という悩みを解決!仕事ができる人になるには?

仕事に慣れないうちは、「全然覚えられない」「質問ばかりして迷惑をかけてしまう」など悩みを抱えるものです。 しかし「早く覚えなくては」と焦れば焦るほど、やる気が空回り上手くいかないことも。そこで今回は、仕事ができる人になるために必要なコツをお伝えします。 なぜ仕事を覚えられないのか? 新入社員として入社した方、転職して新しい業界・業種で働くことになった方は、「説明してもらっても、マニュアルを読んでも、なかなか仕事を覚えられない」と悩むことが少なくありません。 そのため「自分はダメだ」「仕事ができない人間だ」「周りも迷惑だと思っているに違いない」とネガティブな気持ちになってしまうこともあるでしょう。 しかし実際には、仕事ができないと悩む理由はいくつかあります。 まだ仕事に慣れていない 一つ目は、そもそもまだ慣れていないということです。一度説明されただけでは、理解はできてもスムーズに業務をこなすことは難しいものです。 しかし周りにいる先輩や上司はすでにその仕事に慣れているためどんどんこなし、「自分だけできていない」と思ってしまいます。 これは時間が解決する問題なので、「きっと自分もそのうち慣れるだろう」と捉えてみてください。 「早く覚えよう」と前向きに頑張るのはよいですが、それが焦りにつながると余計に時間がかかってしまうこともあります。 比較対象が誤っている 二つ目は、比べる対象が間違っていることです。あなたは、誰と比べて「自分は仕事が覚えられない」と考えているのでしょうか。 例えば、「あの先輩はこんなに仕事をこなしているのに、自分は同じ時間でこれしかできていない」と比較していませんか。先輩の方が仕事が速いのは当たり前、むしろ新人にすぐに追い付かれてしまうのなら、そちらの方が問題です。 あなたが比べるべきは、過去の自分です。 もし部署のメンバーの中で一番仕事が遅かったとしても、先月の自分と比べてスピードが上がっているなら、確実に成長しています。 わざわざ周りの人と比較して落ち込むのではなく、「昨日できなかったことが、今日はなんとかできるようになった」など過去の自分と比較するようにしましょう。 仕事に興味を持てない 三つ目は、仕事に対して興味を持てないというパターンです。 仕事の向き不向きはテクニックを使えばある程度は対応できます。しかし仕事そのものに興味が持てるかどうかは、本人の気持ちが大きく関係するものです。 「就活が上手くいかず、内定が出た企業にとりあえず入社した」「今の職場が嫌で、ここ以外ならどこでもいいと思って転職した」という場合、あまり興味が持てないということもあります。この場合、仕事そのものに興味を持つことは簡単ではありません。 そのため、少し視野を広げることが必要です。 例えば銀行で働いている方で「お金を扱うことに興味を持てない」という方も、「融資をすることで中小企業の経営をサポートできる」など、自社の製品やサービスの先にあるものを考えてみると、やりがいが生まれて興味が持てるかもしれません。 仕事が覚えられない方におすすめのテクニック 仕事が覚えられないと気分が落ち込み、辞めたいと思ってしまうものです。そこで明日から実践できるテクニックを◎つご紹介します。 メモを「書く」ことをやめる 教わったことを忘れないよう、細かくメモを取る方は多いです。しかし後から見返して「このメモはどういう意味だっけ?」となってしまうことも多々あるのではないでしょうか。 そんな時は、説明を動画や音声で残しておくことをおすすめします。 最近ではリモートワークが主流になり、Zoomなどのツールを使って業務を教わることも増えました。そこで新しい仕事を教わるタイミングで画面録画をしておいて、後からまったく同じ説明を確認できるようにしておくと理解度が深まります。 また、オフィスで直接教わる場合にも音声などを録っておくと、自分で書いたメモよりもわかりやすくなります。 録音するときには一言相手に「録音していいですか」と確認すれば、断られることはないはず。ボイスメモをうまく活用していきましょう。 メモの書き方を工夫する 職場や状況によっては、動画で残しておくことが難しく手書きのメモしかできないこともあります。その場合、書き方を工夫しましょう。 まず大切なのは、そのメモが何のメモなのか、後から見てすぐにわかるようにすることです。 いきなり内容を書き始めるのではなく、「営業電話をかける時の手順」「商品開発MTGに参加するために必要な準備」など、タイトルをつけておきましょう。 次に、手順とポイントをわけておくことが大切です。 例えば「会議室の予約の仕方」について教わる時、「社内システムにログインする」「予約ページを開く」といった手順と、「参加人数が〇人以上なら、この会議室が適している」といったポイントをごちゃまぜにしてしまうと、わかりにくくなってしまいます。 さらに、余白を十分にとっておくことも大切です。 まずは説明してもらったことをメモし、後から見返したり、自分でやってみたときに気づいたことを余白に書き込んでおくことで、理解度が高まります。 定期的に復習する エビングハウスの忘却曲線によると、何かを新しく覚えても、20分後には58%しか覚えていられません。1時間後に覚えているのは44%、翌日になると33%と、なんと覚えたことの70%は忘れてしまっているのです。これが1か月後になると、覚えているのは21%と、どんどん忘れていってしまいます。 だからこそ、定期的に復習することが大切です。 新しいことを覚えてから24時間以内に10分復習すると、記憶率は100%に戻ります。次に、1週間以内に5分だけ復習するとまた記憶を定着させられ、1ヶ月以内に3分復習すると引き続き覚えていられます。 たった数分、復習の時間を取るだけ教わったことの定着率は格段に上がるので、ぜひ復習する習慣を取り入れてみましょう。 仕事から離れる時間を作る 「仕事を覚えるために休みの日もずっと勉強しよう」と、休みの日も仕事のことを考え続けるのは、必ずしもいいとは言えません。 もちろん新しく教わったことを復習したり、システムをゆっくり触ってみたりするのはよいのですが、頭がずっと仕事モードだと、集中力が続きません。 しっかりオフにして頭を休めることで記憶が定着しますし、また新しい気持ちで仕事に取り組めるようになります。 そのため、「土曜日は復習の時間にあて、日曜日は仕事のことは忘れてゆっくり休む」などメリハリをつけるようにしてください。 幅広い知識を習得する 教わった業務だけを繰り返し振り返るだけでなく、業界の知識や会社全体の製品やサービスについて理解を深めることで、一つひとつの業務を理解しやすくなることがあります。 最初のうちは「こんなことを勉強して意味があるのか」と思うかもしれませんが、後々の理解度に影響するので、余力があれば取り組んでみてください。 ワーキングメモリを強化する ワーキングメモリとは、何かの作業をするときに、一時的に情報を覚えておいて処理する能力のことです。 私たちは生活しているだけで、色々な情報を得ています。 例えば職場で「目の前にPCがある」「隣の席には同僚の○○さんがいる」など、意識してはいなくても、あらゆる事柄が脳に入って来るのです。 その情報のうち、必要なものとそうでないものを整理したり、必要な情報を長期的に覚えておいたりするために、ワーキングメモリが使われます。仕事を覚える時にも、どの情報が重要で何を覚えておかなければならないのか取捨選択が必要です。 だからこそ「聞いたはずなのにすぐ忘れてしまう」「メモをしたのに何のことだか覚えていない」という方は、ワーキングメモリを強化することで仕事を覚えやすくなる可能性があります。 ワーキングメモリを伸ばすためには、まず十分な睡眠が必要です。 個人差はありますが、7~8時間の睡眠をとることで、ワーキングメモリ機能を最大限発揮できると言われています。 また、運動と知的作業を同時に行うことも練習になります。 皿洗いをしながら昨日食べたものを思い出す、掃除をしながら前に読んだ本の内容を思い出すなどチャレンジしてみてください。 仕事が覚えられない方が身につけたい考え方 仕事を覚えるためには上記のようなテクニックが役立ちますが、それだけではなく仕事に対する考え方を改めることも有効です。 質問も仕事のうちだと考える 忙しい上司や先輩に質問をする時、「こんな初歩的なことを聞くのは申し訳ない」と思ってしまうかもしれません。しかし新人のうちは、自分から質問をすることも仕事です。 早い段階でどんどん質問すれば理解のスピードもあがり、独り立ちできるタイミングも早まります。 いつまでも質問せずあやふやにやっていき、いつまでたっても一人で仕事を完結できない方が迷惑になるので、「今はとにかく質問しよう!」と決めて、どんどん聞いてみてください。 また、「後から聞いておこう」と思うと忘れてしまったり、仕事を進めたのに「ここが間違っているからすべてやり直し」と二度手間になることもあるので、わからないことがあればできる限りすぐに質問するようにしましょう。 仕事の目的を明らかにする 人間は、意味や目的がわからないことを覚えることがなかなかできません。 例えば、「犬、頭、怒っている人、全力で走る、箸、きれい、紙くず」という単語を順番通りに覚えるのは、少し苦労するかもしれません。しかし「お客様に電話を掛ける時には、商品マニュアルを手元に置いておく」という一文は、すぐに覚えられるのではないでしょうか。 この2つは文字数はそれほど変わりませんが、暗記のしやすさは格段に違います。 仕事を覚える時にも、「何のためにこれをやるのか」など意味が解っていた方が、しっかり覚えられます。この業務はいつやるのか、どのような目的があるのかなど、前提条件を常に明らかにしておくようにしましょう。 リラックスを心がける あなたが突然俳優に抜擢され、間近で大きなカメラに撮られながら、大人数のスタッフに見守られながら「コーヒーを飲む」というシーンを撮るところを想像してみてください。 普段は何も考えずにできている動作でも、きっと「カップは右手と左でどちらで持つのか」「一口飲んだ方がいいのか、二口の方がいいのか」など気になってしまい、ぎこちなくなってしまいますよね。もしかすると、手が滑ってカップをひっくり返してしまうかもしれません。 これは緊張状態になっていることが原因です。 仕事も同じで、緊張していると普通ならなんの疑問もなくできることが、どんどんできなくなってしまいます。 例えばいつもはしないようなメールの誤字脱字などしてしまって、「なぜこんなこともできないんだ」と落ち込んだ経験はないでしょうか。 こうしたミスを避けるためには、リラックスを心がけることです。 新しい職場で心からリラックスするのは難しいですが、「焦ったら深呼吸する」「頭がこんがらがったらお茶を飲んで休憩する」など、対処法を見つけておくとよいでしょう。 タスクを管理してやる気を出す 仕事を覚えられないうちは、「あれもこれもやらなくては」と無駄に気持ちが焦ってしまうことが多いです。しかしそれにより集中力が欠け、より仕事を覚える作業がはかどらなくなってしまいます。 これを解消するためには、その日に何をしなくてはならないのか、朝のうちに明らかにすることが必要です。 「これとこれだけを終わらせれば大丈夫」と思うことで無用なプレッシャーを感じずに済みます。 仕事に対してもっと興味を持つ 子どものころ、「宿題をやりなさい」と言われるとやる気がなくなってしまった経験はありませんか。誰しもやれと命令されるとモチベーションが下がりますし、これは仕事でも同じことです。 そのため、まずは自ら興味を持てるポイントを見つけてみると、積極的に取り組めるでしょう。 目の間の業務を覚えることだけにとらわれず、「いつかこういう商品を開発してみたい」「あの先輩のようにどんどん成績を上げたい」など、自分のテンションがあがることを考える時間を取るようにすると、「そのためにはまず業務を覚えよう」と思えます。 「仕事が覚えられないから辞めたい」と思う前に 仕事が覚えられないと職場に行くのがつらくなり「やめたい」と思ってしまうものです。自分のことをダメだと感じてしまうかもしれませんが、こういった悩みを抱えているのはあなただけではありません。 頼りになる上司や成績優秀な先輩も、きっと初めは上手くいかないことも多かったはず。 すぐに「辞めたい」と思うのではなく、「どうしたら早く仕事を覚えられるのだろう?」という方向に思考を変えることから始めてみてください。

2022/05/10
人間関係・仕事に対する不安
入社1ヶ月で仕事を辞めたい…短期間で退職したくなった人のための対処法

入社1ヶ月で仕事を辞めたい…短期間で退職したくなった人のための対処法

会社に入ってみたら思っていた環境と違い、そのギャップに耐えられず退職を考えることもあります。しかしたった1ヶ月で退職するとなると、自分の経歴がどうなるのか、次の仕事は見つかるのかなど、不安もあるでしょう。そこで今回は、仕事を辞めたいと思ったらどうするべきか、対処法について解説します。 1ヶ月で会社を退職するメリット たった1ヶ月で職場を退職するのは、いけないことのように思えます。しかし意外にもメリットが複数あります。 自分にあった場所で働ける 1ヶ月で退職を考えるほどであるならば、現在の会社はあなたに合っていない可能性が高いです。 早々に退職してそうした環境から離れることで、自分のパフォーマンスが発揮できる職場を早く見つけられるというメリットがあります。 そもそも、もし本当に転職するのであれば、「転職したいが、どうしよう」と悩んでいる時間はあまり有意義とは言えません。もちろん時間をかけて考えることは重要ですが、単に同じことをぐるぐると悩むだけであれば、早急に退職して新しい場所を見つけた方が得策です。 1ヶ月ですぐに退職すれば、その分早く次の職場と出会うことができます。 体調不良や精神的ストレスから解放される 前向きなキャリアアップやヘッドハンティングされたことがきっかけでの転職と違い、1ヶ月で転職を考えている方は、現状がネガティブな状態にあることが多いでしょう。 つまり、「長時間労働で疲れて休日は寝てばかり」「上司と上手くいかなくて会社に行こうとするとお腹が痛くなる」「仕事のことを考えると何をしていても楽しくない」など、ストレスにより身体的または精神的に何らかの影響があるのではないでしょうか。 この状態では、物事を前向きに考えることは難しくなってしまいます。 仕事が楽しめないだけでなく、プライベートの時間もリフレッシュできず、家族や恋人、友人との関係が悪化することも。 こういった状態に陥っている方は、まだ入社1ヶ月であっても早めに退職することをおすすめします。過剰なストレスや体調不良を抱えたまま働くことは難しいので、まずは自分を大切にすることを第一にしてください。 自分のキャリアを見つめなおすきっかけとなる この記事を読んでいる方は、「なぜたった1ヶ月で退職したいと思っているのだろう」と、自分に対して不甲斐なさややるせなさを感じているかもしれません。 しかし退職や転職を考えることは、自分のキャリアを見つめなおす良いきっかけになります。 なぜこんなにも早く退職したいと思っているのか、入社前と後ではどんなギャップがあったのか、自分は働く上で何を大切にしたいのかなど、多角的に考えることで、これからどう働くべきかが明確になるでしょう。 人間関係をリセットできる 仕事を辞めたいと思う原因は人によって様々ですが、もっとも多いのは人間関係に由来するものです。 多くの企業でリモートワークが導入され、直接的なコミュニケーションが減ったとはいえ、やはり苦手な方がいたり、他の社員の方の雰囲気に馴染めなかったりすると、だんだんと辞めたいという気持ちが大きくなります。 そういった人間関係をすぐにリセットできるのも、1ヶ月で退職するメリットの一つです。 もしかすると「すぐに退職したダメなやつだと思われたくない」と考えて一歩踏み出せない方もいるかもしれませんが、基本的に職場の人間関係が退職後に続くことはありません。 こちらが積極的に関わろうとしないかぎり、無関係な他人になります。 1ヶ月で会社を退職するデメリット 1ヶ月退職することはメリットもありますが、デメリットもあります。 転職活動の難易度が上がる 転職活動をするとき、1ヶ月で退職した経歴があると、書類審査で不採用となる可能性が高まります。 面接でどういった事情があるかを説明する前に、「逃げ癖があるのだろう」「うちに入ってもすぐに辞めてしまうかもしれない」といった印象を持たれやすいからです。 なぜ短期間で退職したかを伝えられるよう、履歴書に盛り込める範囲で書いておくとよいでしょう。 また、面接に進んだ場合も、ほぼ必ずなぜ退職したかを質問されます。その時、明確に事情を説明できるように準備しておくことが大切です。 企業からすると、似たようなスキルや能力を持った人材が2人いた場合、1ヶ月で退職した経歴がない方を採ることがほとんどでしょう。そういったディスアドバンテージを背負っていることを自覚し、めげずにどんどん転職活動をする積極性も大切です。 自分自身の働くモチベーションが下がる 「せっかく入った会社を1ヶ月で辞めてしまった」と思うと、働くことそのものに対するモチベーションが下がります。「自分はダメだ」「次の会社もすぐに辞めたいと思うかもしれない」などネガティブな感情になり、転職活動が上手くいかないこともあるでしょう。 そういった時は無理をせず、一度転職活動をお休みしてみるのも一手です。 焦って無駄に動き回るより、自分を見つめてやる気がわいてきた時点で新しい職場を探した方が、より自分に合った会社を見つけられます。 1ヶ月で退職したくなった時の対処法 1ヶ月で仕事を辞めたいと思い始めたら、急に辞めてしまうのではなく、まずは下記のような対処法をチャレンジしてみてください。 仕事に関する考え方を変える 職場を離れたいと思う理由として、仕事に対してまじめすぎる場合があります。 もちろん給与をもらう以上は真剣に取り組むべきですが、度が過ぎると良くない方向に行ってしまうことも事実です。 もし「自分が思ったように仕事がうまくできない」「ミスばかりして周りに迷惑ばかりかけている」といったことが理由であるならば、完璧主義をやめて「まだ入社したばかりだから仕方ない」という視点を持つようにしましょう。 一見すると無責任に見えるかもしれませんが、「まだわからないからこそ、今からしっかり学んでいこう」と前向きになることができます。 こうしたマインドシフトがあれば、わざわざ退職せずとも今の会社で上手くやっていける可能性も出てくるでしょう。 こうした考えは身近な上司には話しにくいため、友人やキャリアコンサルタントに話してみることがおすすめです。 異動や転勤を願い出る 職場の人間関係などで悩んでいる場合は、自分の考え方だけでなく、環境を変えるという手もあります。例えば、異動や転勤を機に状況が改善する可能性があるでしょう。 苦手な人が近くにいると、何か大きな出来事がなくてもストレスが溜まっていくものです。それを回避するために、退職せずに現状から離れる方法を探してみてください。 全国的に展開している企業であれば、他都道府県への転勤なども可能でしょう。 入社してすぐの異動希望は難しいと思いますが、今の部署でもう少しだけやってみてから異動希望を出そうと決めることで気持ちが軽くならないか、試してみてはいかがでしょうか。 退職する日を決める 退職を考える理由として、「このままいつまでも、この会社で働き続けるのはつらい」といったものもあります。こういったことから退職を考えているのであれば、自分で退職日を決めておく方法がおすすめです。 例えば「あと40年ここで働く」と思うと苦痛ですが、「1年経ったら退職しよう」と期限を切っておくことで、先が見えて頑張れることもあるでしょう。 また、実際に1年経つと業務でできることが増えたり仕事の幅が広がったりして、「わざわざ辞めなくてもいい」と思えるようになるかもしれません。 もし1年後にそんな風に思えないのであれば、そこで退職することもできます。 1ヶ月で退職するよりも1年は在籍していた方が、転職活動でのハードルが下がります。 また、単に「仕事を頑張る」という漠然とした目的では上手くいかなくても、「よりよい転職先を見つけてアピールするために、今の会社を活用して実績をつける」と考えると、やる気も出やすくなります。 また、資格取得支援制度などがあるならば、それらをフル活用して、会社から受けられる恩恵をしっかり受けてから転職しても遅くはないでしょう。 転職活動をする 対処法を試してみても退職したいという気持ちがブレないようであれば、転職活動を始めましょう。 今の職場を辞めて無職として転職活動するよりも、在籍中に始めた方が有利に進められます。 また無職になると「早く次を探さなくては」という焦りも生まれやすいので、ある程度の余裕を持てるよう、現状を維持したままの転職活動がおすすめです。 また、転職活動をする中で他社を知ることで「自分が今いる環境は、意外と悪くないかもしれない」と気づくこともあります。それをきっかけに転職活動をやめ、今の職場で引き続き働くことを選ぶ方も少なくありません。 絶対に転職しなくてはならない、絶対に職場を退職してはならないなど厳しく考えるのではなく、フレキシブルな考えを持っておくことがおすすめです。 実際に職場を退職する 転職活動の結果、内定をもらい、自分自身も新しい環境で働く意思があれば、退職して次の会社で働き始めましょう。勢いで退職してしまうよりも、こうした思考プロセスを経て辞めた方が後悔がありません。 1ヶ月での退社であれば引継ぎ業務もそれほどありませんが、それでも調整が必要になるため、前もって退職の意思を伝えるようにしましょう。 基本的には退職する1ヶ月前に申告するという就業規則になっている企業が多いですが、自分の働いている会社の就業規則は改めてチェックしておいてください。 転職後の職場で長く働くために必要なこと 今の会社を1ヶ月で辞めるとなると、次の職場では長期的に働きたいと思うもの。そのような職場を選ぶためには具体的にどうすればよいか、ポイントを2つお伝えします。 転職活動の軸を明確に そもそも、なぜ1ヶ月で辞めたいと思ってしまったのか理由を追究しましょう。 人間関係の問題なのか、業務内容に興味が持てなかったのか、給与や休日など待遇に不満があったのか、人によって原因は異なります。その理由を突き止めたら、それをベースに就活の軸を決めてください。 例えば仕事内容がネックだったのであれば、どんなに待遇がいい会社に入っても似たような業務をやる中で、また転職したいと思い始め同じことを繰り返してしまうかもしれません。 こうした自己分析が難しそうであれば、キャリアコンサルタントを頼るのも一手です。 キャリアコンサルタントは「将来どうなっていきたいか」などポジティブに未来を考えるサポートもできますが、「なぜ会社を辞めたくなったのか」など過去のネガティブな面を一緒に振り返ることもできます。 キャリアのプロである立場から、第三者の冷静な視点で見極めてもらうことによって、自分では思いもよらなかったアイディアにたどりつくことがあります。 転職先の会社を事前に詳しく調べる 次の職場で長期的に働くため、入社前に転職先企業について詳しく調べておきましょう。事業内容や商品・サービスなどの基本的な情報だけでなく、社風なども含めたリサーチが大切です。 企業HPや採用サイトだけでなく、SNSや口コミサイトなど、広く情報収集しましょう。 また、最近では社会人インターンという手段もあります。実際に職場に行って社員の方と一緒に仕事に取り組むことで、自分にフィットするかどうか見定めることも可能です。 そこから広がった人脈で次の職場が見つかるケースもあり、副次的なメリットも見込めます。 1ヶ月で会社を辞めてもいいし、辞めなくてもいい 目の前の問題に頭がいっぱいになってしまい、つい短期的な視点でしか物事を考えられなくなることは多々あります。会社を辞めるかどうかということについても、長い目で見ることができなくなっている方が多いでしょう。 しかし人生のおけるキャリアを考えると、1社を1ヶ月で辞めるかどうかはそれほど大きな問題ではありません。 真剣に考えることは大切ですが、深刻に悩みすぎないよう、煮詰まっている方は一度リフレッシュの時間を設けてみてください。急に退職を決めずとも、例えば休みをとったり休職をしたりとった方法もあります。 また、一人で抱え込まず、家族や恋人、友人、もしくはキャリアコンサルタントに相談してみましょう。 一人で考えているとどんどんネガティブな方向に流れてしまい、最悪の場合、うつ状態などになってしまうこともあります。 人に話すことで気持ちが楽になったり、事実を整理して考えられるようになったりするメリットがあるので、ぜひ身近な方を頼ってみてください。

2022/03/04
人間関係・仕事に対する不安
【仕事に行きたくないと思ったら】職場を辞めたい方におすすめの考え方と対処法を解説

【仕事に行きたくないと思ったら】職場を辞めたい方におすすめの考え方と対処法を解説

毎日働いていると、人間関係や仕事のストレスから、「もう仕事に行きたくない」「思い切って辞めたい」と思う日もありますよね。 もちろん退職するのも一つの方法ですが、勢いで辞める前に一度立ち止まってみてもいいかもしれません。 今回は、仕事に行きたくないという気持ちで一杯になってしまった方のために、どのように対処すべきかをご提案します。 会社を辞めたい時は自分の悩みを細分化する 経営学の分野では、大きな問題にぶつかったとき「問題を細分化して一つずつ解決する」ことが有効であるとされています。 この理論を応用して「仕事に行きたくない」という感情に向き合ってみるのは、有効な対処法です。 辞めたいという勢いで無計画な退職・転職し、後悔しないためにも、まずは「なぜ自分は辞めたいと思うのか」という理由の部分に焦点を当て細分化しましょう。 下記4つのうち、ご自身がどれに当てはまるか、考えてみてください。 1.人間関係に悩んでいる 人の悩みの多くは、人間関係に由来します。 仕事を辞めたいという悩みも、「職場の人間関係が上手くいっていない」というケースが多いです。 実際に、マイナビが行ったアンケートによると「職場に嫌いな上司がいますか(いましたか)?」という問いに対して、73.5%が「いる」と回答しています。 (参考:マイナビ「「上司が嫌いで辞めたい!」実際に転職した人はXX%。退職理由にしていいの?」) 多くの方が上司との関係に対してネガティブな感情を抱えていますが、そのパターンはいくつかに分かれます。 まず、「正当に評価されない」ことです。仕事で成果をあげてもそれが認められなければ、モチベーションが維持できません。 特に自分勝手な上司の下についてしまい、こちらが報連相をしてもまじめに聞いていなかったり、指示が不明瞭だったりすると、自分がどれだけ努力しても認められない悪循環に陥ってしまいます。 また、「精神論ばかりで具体的な助言がない上司と一緒にいる」ことが、大きなストレスになっているケースもあります。仕事で行き詰ったときに「できるまで頑張れ」「あきらめるな」といった漠然としたことしか言わない上司に対し、苦手意識を持つ方は少なくありません。 具体的なアドバイスやサポートがなく自分のスキルアップが見込めないことも、仕事に対してネガティブになりうる要素です。 人間関係は、対上司だけでなく、同僚や後輩についても重要です。 「相性の悪い部下を持ってしまい上手くマネジメントできず、多くのタスクを抱え込んでしまっている」方もいるでしょう。 特に初めて部下を持ったときには、自分の業務をこなしながら後輩育成もしなくてはならないため、ストレスを感じやすくなります。 2.仕事を楽しめない 仕事との相性が理由で、会社に行きたくないと思うこともあります。 毎日決められた業務を素早く正確に行うことが得意な方もいれば、クリエイティブな発想で自由に企画するのが好きな方、人当たりが良くコミュニケーションをとることに長けた方もいます。 自分が得意とする仕事ができればよいのですが、チームの中で苦手なことに取り組まなくてはならないこともあります。これを成長のチャンスと捉えることができる一方、あまりにも相性が悪いと多大なストレスがかかります。 また、マンネリ化して達成感が得られないケースもあるでしょう。 入社したころは覚えることも多く毎日必死で過ごしていても、だんだんと慣れてくるものです。仕事が単なるルーティンとなり、「何のためにこれをしているのか」と思い詰めてしまうことは珍しくありません。 部署異動や昇進により業務内容が変わり、「前の方が良かった」と感じることもよくあります。 3.職場環境や待遇が良くない いくら人間関係が良好でやりたい仕事をしていても、環境や待遇が悪ければ辞めたいという気持ちはわいてくるものです。 生活に十分な給与がもらえなかったり、休日が少なくプライベートの時間が取れなかったり、残業続きで寝る時間が短かったりすると、なかなか長期的に働くことはできません。 そんな時に転職サイトを見たり友人の話を聞いたりすると、自分の状況を変えたいと思うようになるのは自然なことです。 「資格を取れば手当てが出て手取りが上がる」など明確な基準があれば頑張れるかもしれませんが、そういった基準がなければ辞めたいと思ってしまうのも無理はありません。 4.将来性を感じない 「この会社にいても先がないのでは」と悩み始めると、転職を考えるようになります。 会社の業績悪化など経営的な側面はもちろん、上が詰まっていてステップアップできない、保守的すぎて時代にあわせて変化できていないといったところから、将来性のなさを感じることもあるでしょう。 「会社と一緒に沈むくらいなら、辞めて違う職場で頑張りたい」というモチベーションで転職をする方も、実際にたくさんいます。 会社を退職・転職したいと思ったらすべきこと 問題を細分化したら、行動を起こしましょう。 勢いで職場を離れるのか、計画的に対処するのかによって、その後の人生が大きく左右されます。 会社を休む 毎日職場に通っていると、自分や仕事、キャリアについて客観的に考えることが難しくなってしまいます。 まずは有給休暇などを使って会社を休み、リフレッシュしましょう。 ストレスがかかり続けると、最悪の場合、体調やメンタルの調子を崩してしまいます。もしうつ病などになってしまうと完治まで非常に時間がかかるので、取り返しがつくうちに対応してください。 休みをとったら、まずは仕事のことは考えずストレス発散することに集中します。自然に触れたり、好きなアーティストのライブに行ったり、旅行をしたりと、自分が楽しいと思えることに時間を使ってください。 転職サイトに登録する 転職サイトに登録したからといって、すぐに転職活動をしなくてはならないわけではありません。アカウントだけ作っておいて、時間のある時に求人をチェックするだけという使い方もできます。 転職サイトから情報を集めることで、自分の職場と他の職場を比較しやすくなります。 自分のスキルで転職したら、どのくらい年収がアップするのか、待遇はどれだけ変わるのかなどわかれば、「今のところにいた方がいいかもしれない」「思い切って転職した方がよさそう」など、判断しやすくなります。 また、サイトによっては企業側からスカウトが来ることもあります。 「自分にはこの会社しかない」と思うと思考が狭まりますが、他にも選択肢があると感じられれば、気持ちの面でも楽になるものです。 尚、登録する転職サイトはエージェントを利用しないものがおすすめです。 エージェントからの紹介は、あくまでも転職の意思があることが前提となるケースがほとんどなので、この段階では上手くマッチしません。 まずは自ら案件を探すタイプのものに登録して、本当に転職しようと決めたらエージェントタイプを選んだ方がより有効に利用できます。 運動や自分の趣味の時間を作る 「会社に行きたくない」という気持ちが強すぎて、メンタルに不調をきたし始めることは多々あります。 そんな時は一旦仕事のことを忘れ、体を動かしたり、楽しいと思えることに集中したりしましょう。 運動をすると交感神経が優位になり、気持ちが前向きになるものですし、体を疲れさせることで夜眠りやすくなるという側面もあるので、おすすめです。 また、趣味の時間は、なるべく仕事とは別のことをしましょう。 例えば読書が好きな方は、「仕事に役立つからこのビジネス書を読んでおこう」と選ぶのではなく、「この小説家が好きだから新刊を読もう」など、リフレッシュ目的で読む本を選んでみてください。 キャリアコンサルタントに相談する 仕事を辞めたいという悩みは、上司や先輩などに相談しづらいものです。 そんな時は、キャリアコンサルタントを利用してみてください。 キャリアコンサルタントは、一般的には「転職をするときにキャリアプランについてアドバイスをする」というイメージがありますが、「会社に行くのが嫌になってしまった」「転職しようと決めたわけではないが、辞めたいとは思っている」といった相談をすることもできます。 まずはしっかり悩みを聞いたうえで、どんな解決法があるか、具体的にどうすべきかなど、自分で答えを見つけるためのコーチングをしてくれます。 「仕事に対して意識が高い人が使うもの」という印象かもしれませんが、「仕事の相談ができる、職場以外の人」というカジュアルな気持ちで試してみてください。 自分のキャリアプランを考える そもそもなぜ今の会社に入ったのか、これから何をしたいのか、どんなキャリアを積みたいかなどを考えることも有効です。 目の前の仕事にとらわれずキャリアプランを考えることで、今の職場にいるべきかどうか、長期的な視点で判断することができます。 まだここで学べることがあるのか、転職するとしたらいつどんな会社を選ぶべきかなど冷静に考えられれば、なんとなく退職・転職をして「まだ元の職場にいればよかった」と後悔するリスクを減らせます。 自分の会社で環境改善を試みる 日本では長く終身雇用が採用されてきましたが、今では転職をする人はまったく珍しくありません。 そのため、辞めたいと思ったタイミングで職場を離れるのも一手です。 しかし「ここだけどうにかなれば、今の会社にいたい」という気持ちがあるのであれば、まずは現在の環境を改善するために行動してみるのはいかがでしょうか。 人間関係の改善 上司との関係に悩んでいる方は、別の上司や人事などに相談してみてください。 上司の人となりをわかった人から客観的なアドバイスをもらうことで、適切な対処法が見つかるかもしれません。 部下の扱いに悩んでいるなら、マネジメント能力に長けた上司や先輩からアドバイスをもらうのがおすすめです。 もしも、上司からのパワハラやセクハラといったハラスメントが原因で悩んでいるのであれば、すぐにでも相談しましょう。 2020年6月に施行された改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)により、企業にはハラスメント相談窓口が設置されることになりました。 2022年4月からは一元的な相談窓口の設置が中小企業にも義務化するので、「誰から、どんなハラスメントを受けているのか」をまとめ、もしメールなどの証拠があればそれを持って相談してください。 仕事内容の改善 仕事の内容に面白さややりがいを感じないのであれば、チームや部署を異動すると改善されるかもしれません。 その際、「今の仕事がやりたくない」「つまらないから新しいことがしたい」といった希望では通りにくいため、「キャリアに幅を持たせたい」「スキルアップして、自分ができることを増やしたい」といった前向きな気持ちで申請することがおすすめです。 また、社内ベンチャーなどの制度があれば応募してみてもよいでしょう。 自ら企画立案したプロジェクトであれば、やらされ仕事をこなすよりもやる気が出て、ポジティブに取り組むことができます。 待遇の改善 働きにあった給与がもらえていないなど、待遇面での不満が大きければその改善にチャレンジしてみてください。 いきなり「給料をあげてほしい」と言うのではなく、これまでの実績や保有している資格などを整理して伝え、「どうすれば、いくら上がるのかを明確にするための話し合い」にすると有益です。 「会社を辞めたい」と思うのは悪いことではない 友人や家族に「会社を辞めたい」と相談すると、「もっと頑張ったら?」「他の会社も同じようなものだよ」などと言われることがあるでしょう。 こうした言葉が返ってくると、仕事を辞めたいと思うのはネガティブなことのように思えるかもしれませんが、そんなことはありません。 入社してから退職するまで一度も辞めたいと思わない人の方が少なく、色々なことに悩みながら四苦八苦しながらキャリアを磨いていく人はたくさんいます。 まずは「仕事を辞めたいなんて思ってはダメだ」という意識を捨て、自分の気持ちを自分で認めてあげるところから始めましょう。 そのうえで、どんな理由で辞めたいのか、何がストレスになっているのか、どんな対処法があるかなど考えてみてください。 一度ゆっくり仕事について考える時間をとることで、長期的なキャリア形成に役立つことは多々あります。

2022/02/24
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【後編】

結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【後編】

結婚後の女性の働き方について、前編では正社員やパート・派遣社員として会社に勤める働き方をご紹介してきました。 しかし、結婚後の働き方には「専業主婦として家事育児に専念する」「フリーランスとして働く」「起業する」など「会社に雇われない働き方」もあります。 自分に合う道があるか、それぞれの働き方を選ぶときに何を考慮すればよいのか、そのメリットデメリットを確認していきましょう。 家族との時間を優先して専業主婦になる 総務省統計局「労働力調査特別調査」によると、2020年の共働き世帯は1240万。一方で専業主婦世帯は571万と、共働き世帯数が増える一方で専業主婦世帯数は減少の一途をたどっています。 しかし、本音では「できることなら専業主婦になりたい」と思う方も少なくないようです。ソニー生命保険株式会社が2020年に行った「女性の活躍に関する意識調査」で、働く女性に対し、本当は専業主婦になりたいかという質問をしたところ、「非常にそう思う」と「ややそう思う」と答えた女性は全体の29.8%。年代別に見ると、20代が41.7%でした。 また別の調査をみると、ニュースサイト「しらべぇ」編集部が行ったアンケートでは、専業主婦になりたいと思った人の割合は27.3%。この調査では30代が36.4%と高い数値を出しており、調査によって変動はありますが、全体のおよそ3割が専業主婦を希望していることがわかります。 「夫が高収入でないと、専業主婦になるのは難しい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、総務省統計局のデータによると、実際には専業主婦世帯で一番多い世帯年収は300~399万円。ついで200~299万円となっています。 画像引用元:「ARUHIマガジン」共働き世帯の世帯年収は現状どれくらい? 年収別のライフスタイルも解説より 国税庁「民間給与実態統計調査(令和元年分)」によると、20代後半の男性の平均年収は403万円ですから、専業主婦を実現するために必ずしも夫が高収入である必要はなく、夫婦の間に「そういうライフスタイルを実現したい」という思いがあれば、平均並みの収入で実現している人は多くいるということです。 それでは、「専業主婦」という働き方を選ぶメリット、デメリットをみていきましょう。 専業主婦のメリット1.家事や育児に十分に時間をかけられる 家事も育児も、やろうと思えばいくらでもやることがあり、どれだけ時間があっても足りないほどです。 しかし、正社員でもパートでも、外に働きに出れば、どうしても時間に追われてしまいます。仕事と家事と育児を両立するには、「できる範囲でできることを」やれるよう、時間とバランスを見つけなければなりません。 しかし、家事や育児に自分の時間をすべて使える専業主婦という働き方ならば、「家事や育児に手をかけたい」「子どもが小さいうちはできる限り一緒にいたい」「子どもや夫との生活や時間を大切にしたい」いう思いを叶えられます。人生で、自分の大切な人のための時間、大切な人と過ごす時間を一番に考えられるのは、お金には代えられない大きなメリットでしょう。 専業主婦のメリット2.仕事関係のストレスから解放される 会社を辞めてしまえば、仕事に関係するストレスは一切なくなります。納期やノルマに対するプレッシャー、職場の人間関係など、そうしたものから解放されます。 前述のように、仕事との両立で時間に追われることもなければ、仕事のストレスでイライラすることもなくなるので、心に余裕をもって家族に接することができるようになり、専業主婦になって家庭が円満になったという方も。 専業主婦になることで、心が軽くなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 専業主婦のメリット3.夫の勤務スタイルに合わせられる 専業主婦になれば、夫の勤務スタイルに合わせることができます。国内外の転勤にも一緒に行くことができますし、激務の夫との家庭内のすれ違いを最小限に抑えることもできるでしょう。 専業主婦のデメリット1.経済的なリスクが高まる とはいえ、もちろんデメリットもあります。次にそれを確認していきましょう。 まず挙げられるのが、自分自身の収入がないので「経済的なリスクが高まる」ことです。「夫が高収入であること」が専業主婦になる必要条件ではないことは前述の通りですが、家計は夫からの収入のみになるということには、いろんなリスクがあり、それは夫が高収入でも平均並みの収入でも変わりません。 例えば、夫がリストラにあったり、病気で休職が必要になったりしたときに収入源が激減、あるいはなくなってしまうこともあります。転職で年収が下がるかもしれませんし、あるいは夫本人がどんなに仕事を辞めたいと思っていても、「年収が下がるから」という理由で転職を諦めてもらいたくなるかもしれません。 また、いつまでも夫婦円満でいるのが理想ですが、結婚生活がいつまでも円満とは限りません。何か離婚したい事由が発生した際に専業主婦でいると、「経済的に自立ができないから」という理由で離婚をためらう方が多いのも事実です。 さらに夫が高収入でない場合には、子どもの教育費や住宅費、老後資金に不安が付きまとうのも現実です。将来に備え、しっかり家計管理を行う必要があるでしょう。 専業主婦のデメリット2.自分が自由に使えるお金が減る 専業主婦は、自分で自由に使えるお金も少ないです。少し前の調査になりますが、2013年の博報堂の「子供を持つ既婚女性の就業形態と消費に関する調査結果」によると、1ヶ月あたりの専業主婦のお小遣いの平均は1万4942円。 フルタイムの主婦のお小遣いは2万6725円、パート・アルバイトの主婦は1万5562円ですから、専業主婦が一番低くなっています。 「でもそれでも1万5000円近くあるなら…」と思ってはいけません。この数値は平均値なので、年収数千万を稼ぐ夫を持ち、月に何万円も、何十万円も、自由に使えるマダムのような人が平均値を上げている数字なのです。 「@nifty」の「何でも調査隊」によると、30代以下の専業主婦の1か月のお小遣いは5000円以下が64%と圧倒的に多数です。 「自分の服はここ何年も買っていない」という専業主婦は、筆者の身近にもたくさんいます。家事も育児も立派な仕事ですが、「自分の収入がない」という状況がもたらす様々な面も、きちんと理解しておきましょう。 専業主婦のデメリット3.「自分」としての社会との関わりが減る 専業主婦になると、「家族」との時間は増えますが、「自分の時間」はほぼなくなります。その結果、社会とも「〇〇さんの奥さん」「××ちゃんのママ」として関わることが圧倒的に多くなり、「一個人として社会に関わる」と実感できる機会が一気に減っていきます。 社会との関わりを必要最小限にしておきたい方には、これはメリットとなりますが、「最近大人と会話していない」「子育て以外の話をしていない」と感じてしまうこともあるかもしれません。 自分の好きな仕事でフリーランスとして働く 正社員やパートなどで、会社に勤めるとどうしても時間に縛られてしまいます。 「決められた時間に仕事をする働き方では、家事と育児と仕事を両立できるか自信がない」 そんな方は、自分の経験や好きなことを活かしてフリーランスになるという働き方もあります。今はクラウドソーシングサイトで仕事も探しやすく、デザイナーや経理、Web制作など経験を活かした業務はもちろん、Webライターのように未経験から始められる案件も探しやすくなっています。 フリーランスとして仕事を始めやすい今だからこそ、そのメリット・デメリットを確認して、自分に適性があるか可能性を考えてみましょう。 フリーランスのメリット1.家事と育児と仕事のバランスを自分で決められる 自分の時間をどのように使うか、どれくらい仕事をしてどれくらい家族のために時間を使うか、仕事の量や時間をある程度、自分で決められるのがフリーランスの最大のメリットです。特に今はWebで受発注が完結し、在宅でできる案件も多いので、通勤時間を費やすことなく時間を有効活用することもできます。 単価も様々ですが、パート代や自分のお小遣いくらいの収入を得ることの難易度はそれほど高くはなく、デザインなどのスキルがあれば、正社員並みの収入を得ることも可能です。 収入を得ながらも、時間的な制約はパートや正社員、派遣社員よりも格段に緩いので、子どもが病気になった時や、子どもの園行事や学校行事に参加する時などに都合がつけやすいでしょう。 フリーランスのメリット2.仕事上のストレスをコントロールできる フリーランスですから、どんな案件を引き受けるか、どれくらいの仕事をするのか、決めるのはもちろん自分です。クライアントとどのような関わり方をする案件なのか、どれくらいの納期で対応するのか、自分が選んだものを引き受けていくのがフリーランスです。 「収入のために、仕事は選ばない」ことも選べますし、「自分の価値観や働き方を優先したいから、仕事を選ぶ」ことも選べるから、仕事上のストレスをある程度、自分でコントロールできます。 フリーランスのデメリット1.収入は不安定になる 仕事での自由裁量の部分は大きくなりますが、仕事の案件数や収入が保証されているわけではありません。また、正社員や派遣社員のように夏休みや有給休暇はなく、自分が仕事をしなかったら報酬は発生しないので、長期的な休みを取ったり、病気やけがなどで仕事が出来なくなったりした場合には収入が途絶えてしまいます。 フリーランスのデメリット2.確定申告や帳簿管理が面倒 フリーランスは、個人事業主としての収支管理も自分で行わなければなりません。正社員や派遣社員、パート社員だったら雇用主である会社が行ってくれる年末調整などもないので、自分で確定申告を毎年行う必要があります。 毎月の経費管理も必要となるため、面倒な事務処理は会社員時代に比べると多くなるでしょう。 フリーランスのデメリット3.健康保険料が高くなることも そして、健康保険料も大きな問題となります。基本的には国民健康保険に加入することになり、保険料は各市町村によって異なるのですが、収入を得らえるようになればなるほど、保険料はかなり高くなります。正社員等で会社に雇用されていれば、「労使折半」で会社が出してくれている保険料を、自分で全額払わなければならないからです。 フリーランスが加入できる組合や協会に加入すると、健康保険料を押さえることができますが、手続きが面倒だったり、加入条件が厳しかったりするものも多いことも知っておきましょう。 思い切って起業する 最後に、思い切って起業するという働き方もあります。 「起業」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、「起業」して事業を始めるレベルは人それぞれ。本格的な事業計画書を書いて、銀行から融資を取り付けて始める「起業」もあれば、自分の貯金の範囲内で自宅の一室を使って自分の特技を教える教室を開いたり、カフェを始めたり、手作りのものを売ったりと、小さく始める「起業」もあります。 本格的に始めるとなれば、ストレスやプレッシャーは正社員時代の非ではありませんが、その分大きなやりがいを得られます。事業が成功すれば、収入も正社員時代をはるかに上回ることもできるでしょう。 また、自分でできる範囲のことを自分で持っているリソースのみをつかって、リスクを抑えて小さく起業することもできます。自己資金で始めれば、返済のプレッシャーがない分、自分のペースで事業を育てていくことができるでしょう。 さらに今は、個人でも取引できるM&Aサイトも複数あり、1から事業を立ち上げるのではなく、既存事業や既存店舗を買収し、自分のアイデアをそれに加えて事業を始めることもできます。 どんな事業でも立ち上げ期は大きなエネルギーが必要で、自分の時間を費やさなければ成果は上がりませんが、ある程度の規模になれば事業を人に任せることができるのも起業のメリット。そうなれば収入を得ながら、自由に時間を使うことができるようになります。 自分の気持ちと、家計と、パートナーの希望のバランスを いかがでしたでしょうか。正社員や派遣社員、パートなど「会社に雇われて働く」以外にもいろんな働き方があります。 結婚後の女性の働き方は、自分がどうありたいかという気持ちが一番大切ですが、現実的にはそれだけで決められないのが難しいところです。パートナーである夫の希望(家事や家計負担の希望、転勤の有無などのワークスタイルなど)もふまえて、バランスをとりながら、納得できる働き方を探していきましょう。 ただ、どうバランスをとればいいのか、自分の気持ちがどこにあるのか、一人で考えているとわからなくなってしまうこともあります。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性が結婚後の働き方を見つけられるように「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるサポートをしています。この先どうしようか迷ったら、ぜひお気軽にご相談ください。

2021/09/20
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【前編】

結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【前編】

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2021/08/31
人気の記事
人間関係・仕事に対する不安
やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動

やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2017/05/30
転職について
仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2019/09/26
人間関係・仕事に対する不安
入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2021/03/23
人間関係・仕事に対する不安
仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2015/12/23
仕事と家庭との両立について
「時短勤務って迷惑!」と言われない人がしている3つの気遣い

「時短勤務って迷惑!」と言われない人がしている3つの気遣い

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2015/08/26
Avator
ご利用者の声
Voice
お悩みの内容
キャリアコンサルティングの利用法その他人間関係・仕事に対する不安今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて仕事と家庭との両立について働き方就職活動履歴書・職務経歴書等、書類添削独立について転職について適職診断・自己分析・自分探し面接対策
新着記事
仕事と家庭との両立について
男性が育児と仕事を両立させるには?取るべき行動と成功のポイント

男性が育児と仕事を両立させるには?取るべき行動と成功のポイント

男性における家庭での役割はこの数年間で大きく変化し、今は男性にも「育児と仕事の両立」が求められています。 しかし「男性が育児に参加しやすい社会」の整備はまだ十分とはいえず、さまざまな悩みや葛藤を抱えているパパもいるのではないでしょうか。 本記事では、育児と仕事を両立させたい男性に向けて、取り組むべき行動や両立成功のポイントなどを解説します。 「育児と仕事をうまく両立できない」「子育てのために働き方を見直したい」と考えている男性は、ぜひ参考にしてみてください。   育児をしながら働く男性が増えている 共働きの家庭が増えたことで、今は女性だけでなく男性も育児をするのが一般的になりました。かつては「育児をしたくても仕事を休めない」「家事に協力したくても毎日残業がある」という男性も少なくありませんでしたが、今は「産後パパ育休」という休業制度もあります。 社会や企業の理解度は確実に高まっており、男性にとって育児と仕事を両立しやすい環境整備が進みつつあるのです。 「育休は女性のもの」という固定概念により、導入当初は取得する人が少なかった産後パパ育休も、取得率は年々上昇傾向にあります。厚生労働省が発表した「令和6年度雇用均等基本調査」の結果では、男性の育休取得率が過去最高の40.5%を記録しました。   しかし、まだまだハードルも… とはいえ、男性が育児と仕事を両立するのは、まだまだ簡単ではありません。 子育て期は多くの男性にとって社内で中堅的なポジションになり、重要な仕事を任される時期と重なっています。家事育児のために定時で退社したくても、仕事が山積みで帰れないというケースも珍しくないでしょう。 また、「帰って子どもの世話をしたい」と言っても、上司の価値観が古いと「奥さんがいるから大丈夫だろう」「稼いで帰るのが男の役目」などと返されて理解が得られないこともしばしば。 上司に従って残業すれば、今度は妻から「もっと育児に協力してほしい」と不満をぶつけられてしまい、仕事と育児の板挟みに悩む男性も多いです。   男性が育児と仕事を両立するべき理由 大変なことも多い男性の育児。しかし、大変さを乗り越えた先には、さまざまなメリットや良い効果が期待できます。 ここでは、男性が育児と仕事を両立するべき理由を解説しましょう。   良好な家族関係が作れる 男性も育児に参加することで、家族一緒の時間が増えます。十分なコミュニケーションにより、父子の絆の深化や夫婦関係の良好化につながり、円満な家庭が作れるでしょう。 また、出産直後の女性はホルモンバランスや環境の変化によって「産後うつ」を発症するリスクがあります。夫婦で助け合いながら育児をすれば妻の負担を軽減でき、産後うつの予防にもなるのです。 夫のサポートによって妻の復職を早められる場合もあり、家計にもプラスの効果をもたらす可能性があります。   仕事の効率がアップする 実際の育児では、大変なことも多いものの子どもの成長を間近で見守れる喜びも感じられます。 「一瞬一瞬を大切にしたい」という思いが強くなるため、これまで以上に時間を意識するようになり、業務効率が上がりやすいです。 そもそも、次から次へとやるべきことが発生する育児中は、仕事のとき以上にスケジュール管理能力が問われます。スムーズに家事育児をこなそうと試行錯誤する内に時間管理能力が養われ、そのスキルが仕事の生産性向上に役立つケースも多いです。   人生における視点が広がる 男性も育児をする時代になったとはいえ、まだまだ日本には「育児=女性のもの」というイメージがあるのも事実です。男性にとって子育て経験は、定着した古い固定概念を壊し、多様性を尊重する考え方を養うきっかけにもなるでしょう。 そして、このような育児によって得た視点は、一種の経験として人生を豊かにしてくれます。 育児を通して気配り力、判断力、忍耐力などのスキルが身につくので、家庭はもちろん職場やその他のコミュニティでも効果を発揮できるはずです。   育児と仕事を両立させる!男性ができる取り組み 育児と仕事の両立を目指しつつも、具体的に何をすればいいのかわからず行動に移せていないという男性も多いのではないでしょうか。 ここからは、育児と仕事を両立させたい男性ができる工夫や取り組みを解説します。   育休や支援制度を積極的に活用する 産後パパ育休だけでなく、近年は男性従業員も利用できる独自の育児支援制度を設ける企業もあります。また、お住まいの市区町村によっては、自治体独自の子育て支援制度がある場合も!たとえ夫婦で助け合っても、育児の負担やストレスを完全にゼロにするのは難しいので、このような制度は積極的に活用しましょう。 制度の利用者が増えて今以上に「男性も育児をするのが当たり前」の社会になれば、より育児と仕事を両立しやすくなる可能性もあります。   仕事量を減らす 今の職場に留まりつつ、働き方を見直して仕事量を減らすのも工夫の一つです。 仕事量を減らすと、プライベートの時間が増えて家事育児に参加しやすくなります。自分がやらなくてもいい仕事まで何かと引き受けがちな男性は、少し引き受ける頻度を減らしてみてもいいかもしれません。 また、どうしても今の仕事量を減らせそうにない場合は、業務の自動化や簡略化を検討するという方法もあります。一日は誰しもに等しく24時間しかないので、その中で自分や家庭にとって最適のワークライフバランスを見つけてください。   リモートワークやフレックスタイムに変更する リモートワークやフレックスタイム制で働ける会社に勤めているなら、これらの働き方に変更するのもおすすめです。 リモートワークができれば、自宅で子どもの世話をしながら働けます。通勤時間も削減できるので、その時間で家事をこなすことも可能となり、家庭内で果たせる役割も増えるでしょう。 また、フレックスタイム制で働けると自分で始業・終業時間を決められるので、子どもの保育園の送り迎えなども担当でき、妻の負担を大幅に軽減できるはずです。   必要に応じて転職を検討する 「今の会社では、育児と仕事を両立するのが難しい」と感じる場合は、転職するという選択肢もあります。たとえば以下のような特徴を持つ会社を選ぶと、男性でも無理なく育児と仕事を両立しやすいです。 柔軟な働き方ができる スケジュールや休みの調整がしやすい 独自の子育て支援制度がある 男性の育児に理解がある 残業や出張が少ない 全ての条件を満たす会社でないといけないわけではありません。自分の家庭内での役割を把握し、その役割を果たす上で重要な条件を洗い出してください。   夫婦で話し合い、役割分担を決める 「産後パパ育休を取得した」「育児を理由に定時で帰った」だけでは、育児しているとはいえません。夫が家にいても、子どもの世話や家事をしなければ結局妻の負担は軽減されないからです。 また、夫的には家事育児をしているつもりでも、それが妻のしてほしいことではない場合、夫婦関係がぎくしゃくするケースがあります。 そのため「家事育児にどのようなタスクがあり、誰がどのタスクを担当するか」を夫婦でよく話し合いましょう。夫婦間の役割分担が明確だと、自分が取るべき行動を把握しやすく仕事と両立するためのスケジュールも立てやすくなります。   仕事より家庭を優先する 仕事と育児を両立すると、必ずどこかで「仕事と育児、どちらを優先させるか」という選択を迫られます。優先順位は時々の状況によっても変わるものの、仕事と育児の両立を目指すなら基本的には「家庭」を優先させるスタンスでいたほうが良いでしょう。 従業員であるあなたの代わりは他にもいますが、夫やパパであるあなたの代わりはいません。つまり、あなたがいなくても恐らく会社組織は崩壊しない一方で、あなたがいないと家庭は崩壊する恐れがあるのです。 特に、「家事育児に協力する」としつつ仕事中心でいると家庭崩壊を招きやすいので、バランスを大切にしてください。   男性が育児と仕事を両立するためのポイント 育児と仕事を両立する男性が増えるにつれて、「育児疲れ」や「育児うつ」に陥る男性も増えつつあります。これらを予防しながら、育児と仕事をうまく両立するにはどうすればいいのか、ここでは5つのポイントを紹介しましょう。   妻からのアドバイスを素直に聞く 自分なりに家事育児をやっても、妻から「やり方が違う」と指摘されてしまうときがあります。そうすると、自分のやり方を否定されたように感じてムッとしたり、もう家事育児をしたくないと思ったりすることもあるでしょう。 しかし、ここで男性側までヘソを曲げてしまうと夫婦関係が悪化しやすいので、妻から家事育児についてアドバイスされた際はできるだけ素直に聞きましょう。 「もっとこうしたほうが良いのでは?」というアイデアがある場合も、一旦妻の話を聞いてから自分のアイデアを話したほうが通りやすくなります。   よその家庭との比較はしない 子どもを持つ男性の中には、「家事育児はほとんど妻に任せている」という人もいます。そのような人の話を聞くと、時には「負担が少なそうでいいな」と羨ましく思うかもしれません。 しかし、男性がどれくらい家事育児を負担するのかは各家庭によって異なります。 よその家庭の負担率を正解と位置付けて「自分の負担は重すぎる」と捉えると、家事育児をするのが苦痛になりやすいので注意しましょう。   男性の育児について自ら情報収集する 「男性の育児」は、ここ数十年で急速に浸透した価値観であるため、女性の育児に比べると情報量が少ないです。女性向け育児情報も参考になりますが、男性ならではの視点や価値観をもとにした育児情報を得るため、書籍やWebなどを活用して積極的に情報収集しましょう。 また、男性向けの育児情報は、厚生労働省が立ち上げた「イクメンプロジェクト」の公式サイトからも取得できます。   パパ友仲間を作る 働きながらの育児にはさまざまな障壁がありますが、その苦労や悩みを妻には話しにくい場合もあるでしょう。そのため、自分と似たような立場で奮闘する「パパ友」を作るのがおすすめです。パパ友がいれば同じ目線の悩みや愚痴を気兼ねなく共有でき、精神的な支えになります。 この他、子育て情報を交換できるので、男性の育児について情報収集する手間も省けるかもしれません。 パパ友を作るには、保育園の送り迎えで他の保護者にもしっかり挨拶する、地域のイベントに参加してみるなど、小さな一歩から始めてみてください。   自分だけのストレス解消方法を見つける 「日中は仕事をして、帰宅後は育児をする」という生活の中では、なかなか自分の時間を持てません。仕事や育児のストレスを発散させる場がなくなりやすいので、意識して自分だけのストレス解消方法を見つけておきましょう。 なお、自分のストレスだけでなく妻のストレスにも配慮するのが大切です。たとえば、休日の午前中はパパが子どもの世話をしてママは自由に過ごす、午後からはパパママのポジションをチェンジするなどすると、夫婦ともども自分の時間を確保できます。   育児と仕事を両立したい男性には、キャリアコンサルティングがおすすめ 今の自分のペースを一切変えずに、育児と仕事を両立させるのは困難です。変える対象となるのは主に「働き方」もしくは「ライフスタイル」なので、子育てを機に働き方を見直そうと考えている男性も多いでしょう。 「どんな働き方なら、無理なく子育てできるだろう」「育児しやすい仕事に転職するべきか…」 このような疑問・悩みを抱えているなら、ぜひ一度キャリアコンサルティングを受けてみてください。 キャリアコンサルティングでは、相談者の価値観を深掘りして、最適な働き方やキャリアの方向性を考えます。専門知識を持つプロに相談することで、新たな情報や視点が得られ、悩み解消を早められるはずです。   工夫次第で、男性も育児と仕事を両立できる! 「男性は仕事、女性は家庭」という価値観は古く、今は男性も育児をする時代です。 理解や環境整備が追いついていない面もあるものの、男性の育児は急速に広まっており、男性にとって子育てしやすい社会が実現しつつあります。 しかし、いくら環境が整っても男性自身が努力や工夫をしなければ、両立は不可能なので注意しましょう。育児と両立するために働き方や職場を変えるのも一つの手であり、その第一歩としてキャリアコンサルティングを受けてみるのもおすすめです。 育児と仕事の両立を目指して、できる工夫からぜひ実践してみてください!

2025/09/08
仕事と家庭との両立について
育児中、仕事を辞めたいときに考えること5選!辞める以外の方法も

育児中、仕事を辞めたいときに考えること5選!辞める以外の方法も

育児と仕事を両立していると、ふと「仕事を辞めたい」と考えることもあるでしょう。 しかし、育児中の退職にはメリットがある反面デメリットもあるので、よく検討しなくてはいけません。 本記事では、仕事を辞めたいときに考えるべきポイントや、辞める以外の方法などを解説します。仕事を辞める・辞めないに正解はないので、自分が納得できる結論を導き出してください! 育児中、仕事を辞めたいと思う瞬間とは? 育児をしながら働く人たちは、どんなときに仕事を辞めたいと思うのでしょうか?辞めたくなる場面を具体的に把握し、課題を見つけていきましょう。   スケジュール調整が難しいとき 育児をしながら働くには、綿密なスケジュール管理が欠かせません。しかし、スケジュールを調整してもなかなかその通りには進まないので、負担に感じやすいです。 たとえば、子どもの体調不良で保育園から呼び出されたり、インフルエンザ等が流行して学級閉鎖になったりすると、スケジュールは大きく崩れてしまいます。 子どもの事情によって仕事を休むたび、職場で気まずいと感じる人も多いでしょう。   仕事内容が制限されたとき 育児中は、働ける時間に限りがあります。基本的に残業や休日出勤、出張などはしづらいため、それらが伴うような業務は担えません。 自分のやりたい仕事が育児中の制限によってできない場合、悔しさやもどかしさを感じてモチベーションが下がりやすいです。 また、できる仕事が限られることで社内評価に影響が出る可能性もあり、子育てしながらキャリアアップする難しさに打ちのめされてしまう場合もあります。   仕事の負荷が重いとき 制限されても悩む一方で、これまでと変わらない仕事を課せられても悩みの種になりやすいです。 働ける時間に限りがある中で、子どもをもつ前と同じ業務量をこなさなくてはいけない場合、業務時間内に仕事が終わらない可能性があります。終わらなかった仕事は持ち帰るしかないケースも多く、子どもが寝た後や休日も仕事に追われてストレスになるでしょう。 就寝時間やプライベートの時間がどんどん削られるので疲れが取れにくく、「ゆっくり休みたい」という気持ちがいつしか「仕事を辞めたい」という考えに変わることもあります。   なかなか成果や評価が上がらないとき 大変な思いをしながら仕事をしても、思うような成果や評価を得られない場合もあります。 労働時間や仕事内容が限定される育児中は、仕事で成果を上げるハードルが高くなりやすいです。また、残業や出張などできない業務があると、どうしてもそれらが可能な他の社員より評価点数が低くなってしまい、昇進が遅れることもあります。 そして、成果や評価が上がらないと「何のために頑張っているのだろう」と働く意義も見失いがちに。働くモチベーションが下がるため、仕事を辞めたいと考えやすいです。   子どもとの時間が足りないと感じたとき 育児と仕事を両立させると、子どもの世話をするだけで精一杯になりやすく、向き合う時間を作るのにも一苦労です。そして、子どもと向き合う時間が不足していると感じると、「仕事を辞めて、もっと子どもとの時間を増やすべきでは」という考えがよぎりやすくなります。 家族のために働きたい、でも働くと家族と過ごす時間が減ってしまうというジレンマは、育児をしながら働くほぼ全ての人が一度は感じたことがあるでしょう。 「もっと子どもの話を聞いてあげたい」「近くでサポートしてあげたい」という思いはあっても、仕事をしていると育児だけに全力を注げず、もどかしい思いをしやすいです。   育児中、仕事を辞めるメリット 育児を理由に仕事を辞めると、以下のようなメリットが得られます。   家事育児に専念できる 仕事を辞めれば、今まで仕事に充てていた時間を丸ごと家事育児に使えます。学校や習い事の送迎をしたり、ゆっくり子どもと遊んだりと、これまで以上に子どもと向き合う時間が持てるでしょう。 「仕事と育児」という2本立てだったスケジュールから「育児」だけにフォーカスを当てたスケジュールになるので、予定を調整しやすいのもメリットです。 子どもの突発的な体調不良にもすぐ対応できる他、運動会や授業参観など学校行事にも参加しやすくなり、「親としてやってあげたいこと」に全力を出せます。   子どもの成長を近くで見守れる 仕事を辞めて育児に専念すれば、子どもと一緒に過ごす時間が増える分、小さな変化や成長も見逃しにくいです。小さな子どもの成長は早いので、その貴重な時間をたくさん共有できるのは大きなメリットといえます。 また、子どもの悩みや不安にもいち早く気付けるので、サポートしてあげられることも増えるでしょう。 幼稚園や小学校、中学受験などを行う場合でも、進学先の情報収集にとことん時間をかけられ、受験勉強に励む子どもの生活リズムに合わせて伴走できます。   気持ちにゆとりが生まれる 時間に余裕ができれば、育児だけでなく家事にも手が回りやすくなる他、自分の時間も持てます。ワーママあるあるの「したいことがたくさんあるのに時間がない」という状況から抜け出せるので、精神的なゆとりが生まれるでしょう。 子どもが「お手伝いしたい」と言ってくれても、忙しいとつい効率を考えて断りがちですが、時間に余裕があれば一緒にのんびり家事ができます。 また、仕事のことを気に掛ける必要がないので、業務のプレッシャーや人間関係の悩みなどから解放されるのも心の余裕につながるはずです。   育児中、仕事を辞めるデメリット 育児を理由に仕事を辞めることには、メリットだけでなくデメリットもあります。デメリットまで理解し、冷静な判断をするのが重要です。   世帯収入が減る 当然ですが、仕事を辞めれば収入は減ります。自由に使えるお金が減るため、生活レベルの調整や節約をする必要があるでしょう。 将来の貯蓄や教育費、老後資金などにも影響しやすく、夫婦でよく話し合わなくてはいけません。 また、自分が仕事を辞めれば、世帯収入源はパートナーに集中します。リスクを分散できないので、パートナーがケガや病気をしたり、収入が不安定になったりした際、家計に大きな影響が出やすいです。   社会とのつながりが減る 仕事を辞めると、どうしても社会との接点が減少します。世の中の話題や情報についていけず孤立感を感じたり、自分は社会から必要とされていないように感じて存在意義を見失ったりしやすいです。 また、仕事や社会の縛られたスケジュールから解放されることで、かえって暮らしのメリハリを失くしてしまうケースも。 仕事をしていれば毎日家族以外の誰かしらと会話しますが、仕事を辞めると人間関係も広がりにくいので、閉塞感を抱く人も少なくありません。   キャリアが途絶える 育児を理由に退職すれば、そこでキャリアは中断されます。子どもがある程度大きくなったら再就職をするという手もありますが、専業主婦が正社員として再就職するのは簡単ではありません。 育児と仕事を両立できる職場を考慮する必要がありますし、理想の職場を見つけてもブランクがあるとなかなか採用に至らないケースもあります。 今後もずっと専業主婦でいようと考えている人や、働くにしても雇用形態にこだわらないという人は問題ありませんが、理想のキャリアプランがある人は注意が必要です。   育児が大変でも、仕事を辞める前に考えるべきポイント 突発的に辞めたい気持ちが強くなっても、その勢いのまま辞めてしまうのはおすすめしません。後悔しないために、以下のポイントについてじっくり考えてみてください。   「退職」が本当に最善の解決策なのか 退職によって、今抱えている悩みや課題が本当に解決するのかをよく考えてみてください。たとえば「家事育児の負担が大きすぎる」のが原因で仕事を辞めたい場合、仕事を辞めても負担が大きいのは変わらないので、不満やストレスが解消されない可能性があります。 また、「会社の人間関係がつらい」「給料に不満がある」など会社に原因がある場合は、退職ではなく転職という道もあるでしょう。 家族で話し合ったり、働く環境を変えたりすることで現状の問題が解決するケースもあるので、悩みの原因を特定し最善の解決策を模索するのが大切です。   経済的な不安はないか 仕事を辞めて世帯収入が減っても、十分な生活が送れるかをシミュレーションしましょう。 固定費や食費など日々の生活費だけでなく、子どもを育てるのには教育費や医療費といったお金がかかります。また、老後費用や貯蓄など、ゆくゆく必要となるお金の準備も必要です。目の前の暮らしだけでなく、子どもが成長しても生活水準を調整しながら暮らせるかを計算してください。 この他、収入源をパートナーのみにするリスクについても考え、万が一夫が働けなくなったときのことも想定しておきましょう。   子どもの預け先をどうするのか 基本的に、保育園は保護者が就労や病気などの理由で保育できない場合のみ利用できます。つまり、親が仕事を辞めると、子どもは保育園の利用要件を満たせず退園になるのです。 子どもが満3歳の場合は幼稚園に転園させるのが一般的ですが、近隣の幼稚園や通わせたい幼稚園に空きがあるとは限りません。また、無事に転園先が見つかったとしても、慣れ親しんだ園や仲良くなったお友達・先生と離れる寂しさはあるでしょう。 退職を検討する際は、子どもの居場所についても考え、慎重に判断する必要があります。   再就職する予定はあるか 仕事を辞めた後の選択肢は「ずっと専業主婦でいる」「ゆくゆく再就職する」の主に2つです。今の内から今後の方向性を決めておき、再就職を希望する場合はリスクについても考えましょう。 「子どもが大きくなったら再就職したい」と考える人は多いですが、手がかからないほど子どもが成長する頃には、自分の年齢も上がっておりブランクも長くなっています。 キャリアや実績が重視されがちな正社員での再就職は難しくなりやすいので、「本当に辞めて後悔しないか」「辞めている期間中にできるリスク対策はないか」などを考えなくてはいけません。   辞めた後、毎日をどのように過ごすのか 仕事を辞めた直後は、「今までしたかったけどできなかったこと」ができて毎日充実感があるかもしれません。 しかし月日を重ねれば、いずれ「したかったこと」は尽きてしまいます。そうすると、急に毎日をどう過ごせばいいのかわからなくなって、不安定になったり孤立感を持ったりしやすいです。 今の内から、辞めた後の生活を具体的に想像し、社会とのつながりも作っておきましょう。   育児と仕事の両立に疲れたとき、辞める以外にできること 仕事を辞めたいと思っても、いきなり退職するのはNGです。辞める以外にできることもあるので、ぜひ実践してみてください。   今の会社で働き方を見直す 今の会社で働き方を変えられれば、キャリアに傷をつけずに、育児と仕事を両立できる可能性があります。時短勤務やリモートワーク、フレックスタイムといった働き方をすることで、今までより時間を自由に使え、仕事を辞めたいと思わなくなるかもしれません。 制度が導入されていない会社でも、相談してみると応じてもらえる場合があるので、自分の理想の働き方を明確にした上で会社に相談してみてください。   転職を検討する 今の職場にストレスを感じていたり、育児と両立しにくい職場だったりする場合は、思い切って転職するという方法もあります。一度辞めてから再就職するのは至難の業ですが、ブランクがない状態での転職であれば比較的ハードルも低いです。 子育てに理解のある企業や、時短正社員を積極的に募集している企業も増えつつあるので、まずは情報収集から始めましょう。   キャリアコンサルティングを受ける 相談者の価値観を尊重した上で、さまざまな選択肢を提案してもらえるので、仕事を辞めようか迷っているときにもおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、自分に合った働き方や理想のキャリアを実現するために今やるべきことなどをアドバイスしてもらえます。相談者の価値観を尊重した上で、さまざまな選択肢を整理してもらえるので、仕事を辞めようか迷っているときにもおすすめです。 正しい知識と情報、そして豊かな経験を持つプロのキャリアコンサルタントに頼れば、自分一人では思いつかないような解決策が見つかる場合があります。   育児を理由に仕事を辞めたいなら、まずは自分と向き合おう 育児と仕事を両立するのは本当に大変で、時には疲れて「仕事を辞めたい」と考えたりもするでしょう。 育児のために仕事を辞めるのも、もちろん一つの手段です。しかし、自分に合う働き方を探ったり、時間を増やす工夫をしたりすることで、無理なく育児と家事を両立できる場合もあります。 思考を整理し自分の本音と向き合うのが、問題解決の第一歩です。本記事を参考にしながら自分の気持ちを理解し、より良い未来へと進んでください!

2025/08/28
仕事と家庭との両立について
育児と仕事の両立に解決策はある?取り入れたい考え方やポイント

育児と仕事の両立に解決策はある?取り入れたい考え方やポイント

育児と仕事の両立を目指す人はたくさんいますが、「スムーズに両立できている」という人はあまり多くありません。 どうすれば育児と仕事をうまく両立できるのか、悩んでいる人も多いでしょう。 本記事では、育児と仕事を両立させるための解決策や、取り入れたい考え方を解説します。両立させるのに役立つ制度やサービスも紹介するので、ぜひお役立てください。 育児と仕事の両立は簡単じゃない 共働きを選択する夫婦が増えた現代において、子どもを持つ人の多くが育児と仕事の両立に苦労しています。 「育児と仕事の両立が難しい」と感じる主な要因は、以下の通りです。 家事育児の負担が大きく、常に時間がない 家族からの協力が得られず、仕事とのバランスが取りづらい 職場の理解が少なく、子育てしにくい 育児と子育てを両立すると、やるべきタスクが膨大になり、どうしても時間が足りなくなります。体力的・心理的負担が大きく、疲労が蓄積しやすいです。 また、育児と仕事の両立は「どれだけ周囲のサポートを得られるか」で難易度が大きく変わります。ワンオペ育児になりがちな家庭や、子育てへの理解が乏しい職場だと、育児と仕事を両立するハードルはぐんと高くなるのです。   育児と仕事を両立するのに必要な考え方 育児と仕事を両立するのは簡単ではありませんが、絶対に両立できないものでもありません。ここでは、育児と仕事を両立するのに必要な考え方を紹介します。   完璧主義をやめる 「何でもきちんとしたい」「自分が納得できるまでやりたい」と思うことはとても素晴らしいことです。しかし、そのこだわりが強すぎてしまうとやるべきタスクがどんどん増え、自分で自分の負担を重くしてします。育児と仕事を両立するためには、こだわりや「こうでなければ」という完璧主義を手放し「ほどほど」を目指すのが重要です。 たとえば仕事では、120%の成果を求めるのではなく、自分に課せられた業務や役割を確実に全うすることを意識してみてください。家庭でも、全ての家事を手間暇かけて行おうとせず、時には工程を省略したり時短アイテムに頼ったりすると良いでしょう。 「ほどほどで良い」と考えると気持ちに余裕が生まれやすく、ストレスが低減します。   「手抜き」と思わず「効率化」と考える 完璧主義をやめようと思っても、真面目な人ほど何だかサボっているように感じられて罪悪感を抱く傾向にあります。 しかし、育児と仕事を両立するために労力を削減するのは「手抜き」ではなく「効率化」です。 いつもよりも楽できるようになったことに「手を抜いてしまった」と罪悪感を抱く必要はないので、時短テクニックやアイテムを積極的に活用しましょう。   パートナーの「察し」に期待しない 「育児と仕事を両立する大変さを理解してほしい」「もっと家事を手伝ってくれたらいいのに」など、パートナーに不満や要望を抱くこともあるかもしれません。 そんなときは、自分の状況や気持ちを正直にパートナーに打ち明け、話し合う場を設けましょう。 最もやってはいけないのは、何も説明せず相手に理解を求めることです。何も言わずに察してくれれば楽ですが、人は超能力者ではないため、夫婦といえども言葉で伝えなくてはわからないこともあります。 「わかって当たり前」「察してほしい」と思わず、夫婦のコミュニケーションを大切にしてください。   自分一人で抱え込まない 「育児と仕事の両立に関する問題は、全て自分一人で解決しなきゃ」という考えを持っているなら、その考えは今日から捨てましょう。 育児と仕事を両立させると、やるべきことが次から次に発生します。それらに一人で立ち向かえば疲弊するのは明白であり、悩みや問題を一人で抱えたり、自力で問題解決できない自分を責めたりする必要はありません。 今は、子育てに理解のある職場や、育児と仕事を両立する人のための制度・サービスも増えています。 必要に応じてこういったものの力を借り、問題や悩みを一人で抱えないようにしましょう。   子どもとの時間は「量より質」を意識 家事育児に専念しているママと比較すると、働きながら子育てするママはどうしても子どもと過ごす時間が短くなってしまいます。そのため、後者は「子育ての時間が不十分なのでは」と不安を感じやすいです。 しかし、子どもとの信頼関係を築くのに大切なのは「何時間過ごしたか」ではなく「どのように過ごしたか」。 何気ない移動時間でも子どもとの会話を楽しむ、1日30分は子どもと過ごす時間を確保するなど、子どもと向き合おうとする姿勢をしっかり見せることで密度の高いコミュニケーションが取れ、信頼関係を構築できるでしょう。   周囲と比較しない SNSや周囲の状況を見ると、他の人は理想的な環境で子育てやキャリア構築をしているように思えるかもしれません。 しかし、どんな人でも他人に見せるのは自分の一面に過ぎませんし、そもそも子育てやキャリアには正解がないので、周囲と自分を比較して一喜一憂しないようにしましょう。 SNSや周囲の人の意見はあくまで参考程度に捉え、自分の価値観を信じて行動するのが大切です。   育児と仕事を両立させるための解決策 ここではより具体的に、育児と仕事を両立させるための解決策を解説します。   夫婦でゴールを決める 育児と仕事を両立するために努力するのは、夫婦のどちらか一方ではなく両方でなくてはいけません。 そのためまずは夫婦で話し合う場を設け、「どのような形なら両立成功といえるか」という共通のゴールを設定しましょう。そこから「両立するためには、お互いどのような行動を取るべきか」を一緒に考えると、家事育児の役割分担もスムーズにいきやすいです。 ゴールを具体的に設定すると、お互いに取るべき行動が理解でき、協力体制も作りやすくなります。   家族内の役割分担は可視化させる 家事育児のためにやらなくてはいけないことは、お互いの仕事状況なども考慮した上でパートナーと分担しましょう。また、夫婦で決めた役割分担はリストアップして可視化させ、「誰がどんな動きをしているか」を明確にするのがおすすめです。 役割分担が不明確だと、どちらか一方にだけ負担が集中しやすいです。たとえ均等に役割分担できていたとしてもそれが見えないので、「自分のほうが家事育児の負担が大きいのでは」と感じてトラブルの原因になる場合もあります。   夫婦で働き方を見直す 働き方を見直すのも、育児と仕事を両立するのに有効な解決策です。たとえば、働き方の見直しにより時短勤務や在宅勤務などができるようになると、時間に余裕ができて家事育児の負担が減る可能性があります。 そしてこのとき重要なのが、パパ・ママ両方が働き方の見直しを検討することです。家庭の状況や業務の内容によっては、夫婦そろって働き方を変えたり、男性が働き方を変えたりしたほうがいいケースもあります。 「子育てのメインを担うのは女性」という古い価値観にとらわれず、夫婦で現実的な観点から理想の働き方を考えてください。   周囲の人や支援制度・サービスを頼る 家族のサポートや会社の子育て支援制度、地域の子育て支援サービスなどは積極的に活用しましょう。 自分一人ではこなせない量のタスクも、手伝ってくれる人がいれば乗り越えられます。「頼れる人がいる」と思えるだけでも気持ちが楽になり、そこから悩み解決につながるケースも多いです。 会社や自治体によって制度・サービスの内容は異なるので、まずは自分の近くにどのようなサポートがあるのかを調べてみてください。   時短テクで家事の労力を減らす 今は、ロボット掃除機やネットスーパーなど、家事を時短できるアイテム・サービスがたくさんあります。こういったものを上手に活用して、できるだけ家事の労力を減らすのも、育児と仕事を両立するための解決策です。 家事をする時間を短縮できれば、その分子どもと向き合う時間が作れますし、子育てしながら無理なく働ける可能性も高まります。   タスクにはまず優先順位をつける 24時間と決まっている1日の中で、できることは限られています。 何も考えず目の前のことに取り組むスタイルだと、やらないといけないことに手が回らなくなる可能性があるので、物事に優先順位をつけて行動するのを習慣にしてください。 今日中にやらなければならないタスクを洗い出し、優先順位をつけてから取り組んだほうが、効率的に家事をこなせます。スケジュール管理アプリやToDoリストアプリなどを使うと、優先順位をつけやすい他、やるべきタスクを忘れてしまう心配もないでしょう。   育児と仕事の両立に役立つ制度・サービス ここでは、育児と仕事の両立に役立つ制度・サービスを紹介します。制度やサービスを最大限に活用して、育児と仕事の両立を目指しましょう。   育児休業制度 育児休業制度は、原則1歳未満の子どもを養育するために休業できる制度です。 法律に基づいた制度であるため、会社側に休業の申し出を拒む権利はなく、条件を満たせばパートやアルバイトの人も取得できます。 また、育児をするのは女性だけではないとして、2022年10月からは「産後パパ育休」という男性の休業制度もスタートしました。産後パパ育休は義務ではありませんが、国は力を入れて推奨しており、男性も育休を取得しやすい社会が整いつつあります。   子の看護等休暇 「子の看護等休暇」(労働者1人につき5日※子が2人以上の場合にあって は10日)は、ケガや病気の子どもの看護をするときに取得できる休暇制度で、育児・介護休業法で認められた法的な休暇です。 子どもの看病で会社を休むと、会社の人に申し訳なさを感じたり、社内評価が下がることを不安視したりする人もいます。しかし、法的に休暇取得が認められていれば、看病のために休む際の心理的負担も軽減するでしょう。 休暇は時間単位でも取得できるので「保育園にいる体調不良の子どもを迎えに行きたい」といった場面でも取得可能です。   時短勤務・フレックスタイム 時短勤務制度は育児中の従業員が1日の労働時間を短縮できる制度、フレックスタイムは従業員が始業・終業時間を自由に決められる働き方です。 どちらの制度においても、時間固定のフルタイム勤務をするより柔軟な働き方ができるので、育児と仕事を両立しやすくなります。 ただし、フレックスタイムは会社が制度を廃止しない限りずっと利用できるのに対し、時短勤務は法律上「子どもが3歳の誕生日を迎える前日まで」と条件が決まっているので注意しましょう。   在宅勤務・テレワーク 在宅勤務・テレワークは、会社以外の場所で仕事をする働き方です。在宅勤務の場合、就労場所は自宅に限られますが、テレワークの場合はサテライトオフィスやコワーキングスペースなどでも働けます。 勤務場所にとらわれない働き方をすれば、通勤時間を削減でき、その分家事育児に時間を割けるでしょう。 自宅で子どもを見守りながら働くことも可能なので、子どもの体調不良といった突発的なトラブルにも対応しやすいです。   家事代行・ベビーシッターサービス 家事代行は掃除や洗濯、食事の用意などを依頼できるサービス、ベビーシッターは子どもの世話や送迎を依頼できるサービスです。 このようなサービスを活用すれば、家事の時短や子育て負担の軽減になり、育児と仕事を両立しやすくなるでしょう。また、地域の子育てサービスとして、一時預かりやファミリーサポート、訪問型支援などを提供しているところもあります。 地域の子育て支援センターでは、さまざまな情報を収集できるので、よければ足を運んでみてください。   難しい育児と仕事の両立、解決策が見つからないときは 育児と仕事の両立が難しいときは、キャリアコンサルティングを受けてみるのも解決策になり得ます。 キャリアコンサルティングは、専門知識を持ったプロのコンサルタントと一緒に、今後のキャリアを考えられるサービスです。 ・現状で何が育児と仕事の両立の課題になっているのか、それは何故か・育児と仕事を両立させるためにはどんな選択肢があるのか・子育てしながら理想のキャリアを築くには、どのようなプロセスが必要か などを一緒に考えられるので、一人で悩むよりも早く問題を解決できるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボは、気軽に利用しやすいオンライン面談形式なので、育児と仕事を両立して忙しい人にもおすすめです。   自分なりの解決策を見つけて、育児と仕事を両立しよう 育児と仕事を両立するための解決策は、一つとは限りません。自らの意識改革をする、家庭内に協力体制を敷く、支援制度やサービスを活用するなど、いくつもの方法を組み合わせることで無理のない両立はより実現しやすくなります。 大切なのは「誰しもに当てはまる解決策」を求めるのではなく「自分なりの解決策」を探すことです。 状況に応じた解決策を取り入れながら、自分にとってちょうどいいバランスを模索し、育児と仕事の両立を目指してくださいね。

2025/08/12
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
子育て中の女性こそキャリアプランが必要!立て方やメリットを解説

子育て中の女性こそキャリアプランが必要!立て方やメリットを解説

「仕事と子育てをどう両立しよう」「子育てをしながら、どんなキャリアを歩むべきか」 このように悩んでいる子育て中の女性は多いのではないでしょうか。 女性のキャリアは、結婚・出産・育児といったライフステージの影響を受けやすいからこそ、しっかりプランを立てておくのが重要です。 本記事では、子育て中の女性がキャリアプランを立てるメリットや、具体的な立て方を解説します。キャリアプランを思いつかない場面で参考にしてほしいヒントも紹介するので、最後までご覧ください。   子育て中の女性がキャリアプランを立てるメリット 子育て中の女性がキャリアプランを立てるメリットはいくつもあります。まずは、どのようなメリットがあるのかをチェックしておきましょう。   行動指針ができ周囲に流されず頑張れる キャリアプランを立てると「今やるべきこと」がわかり、主体的に動き出せます。将来どうなりたいのかが明確なので軸となる行動指針ができ、周囲の意見にも流されにくくなるでしょう。 子育てとキャリアの両立は簡単ではなく、悩みや迷いが生まれやすいからこそ、軸がないと周りの意見に流されてしまうことも少なくありません。しかし、自分の中に明確な価値観や理想像があれば「自分は今これをやるべき」と確信を持てるので、少ししんどいことがあってもブレずに頑張れるはずです。 また、仕事は人生において大きな割合を占めているので、キャリアプランを立てることで人生そのもののビジョンが見えるケースもあります。   行き詰まり感を感じにくくなる 子育ては予想外の出来事がよく起きるため、「子育てに時間がかかって思うようにキャリアを築けない」と感じることもしばしば。 子育てとキャリアを両立させる女性は、スムーズにキャリアを築けず「自分のキャリアに停滞感を感じる」と悩んだり行き詰まり感を感じたりしやすいです。 しかし、キャリアプランを作ると具体的な行動計画があるので停滞感を感じにくくなります。子育ての難しさも加味した、無理のないキャリアプランなら、なかなかキャリアが進まなくても焦らずに済むので、進むべき方向性を見失わないでしょう。   モチベーションを維持できる 漠然と「子育てとキャリアをうまく両立したい」と思っているだけでは、目標が曖昧で次第にモチベーションが下がってしまう可能性があります。また、モチベーションが低いまま無理に進み続ければ、ある日急に「燃え尽き症候群」のような状態に陥ってしまうケースも! ですが、きちんとキャリアプランに沿ってコツコツ中間目標をクリアすれば、それが小さな達成感となってモチベーションが続きやすくなります。キャリアプランが明確で行動目的が定まっている分、今携わっている業務や子育て中の苦労にも意義を見出せるでしょう。 結果、仕事も子育てもモチベーションを絶やさずにいられるので、両立に成功しやすいです。   チャンスを逃しにくくなる チャンスは、何の前触れもなくある日急に訪れることも珍しくありませんが、自分の中に明確な指針がないとチャンスを逃しやすくなります。軸が定まっていない状態だと「これは本当に自分にとってチャンスなのか」「突発的に行動して後悔しないか」などの迷いが生じやすく、決断に時間を要するためです。 一方、キャリアプランが明確であれば、自分のプランと照らし合わせてチャンスに乗るべきか見送るべきかを比較的早く判断できます。 普段からさまざまな未来を想定して「こんな場面ではこう動く」とシミュレーションできるので、急なチャンスにも動じず対応できるでしょう。   転職時にも使える 「子育てとキャリアを両立したい」「子育てが落ち着いたからキャリアアップしたい」などの理由で転職をする際にも、キャリアプランは役立ちます。キャリアプランが明確だと、自分のプランにマッチしないキャリアパスを掲げる企業を避けられるので、必然的に自分に合う企業が見つかりやすくなるのです。 また、キャリアプランは面接でよく聞かれる質問の一つでもあるので、あらかじめ定まっていると的確に受け答えでき、面接を有利に進められる可能性が高まります。 自分のプランとマッチする企業に転職できれば、入社してから「こんなはずじゃなかった」というギャップも感じにくく、無理なく子育てとキャリアを両立できるでしょう。   子育て中の女性のキャリアプラン、立て方は? 「キャリアプランを立てたいけど、どう立てればいいの?」と悩んでいる女性もいるでしょう。ここでは、キャリアプランの立て方を解説します。   現状を把握する 子育て中の女性のキャリアプランは、キャリアと子育ての両面から考えるのが基本です。 まずキャリア面では、これまでの仕事経験を振り返り「自分のスキル」「これまでの経験」「強みや弱み」を整理しましょう。次に子育て面では「時間の制約について」「周囲に頼れる人がいるか」「どのようなサポートが必要か」などを洗い出します。 自己理解や状況理解を深めることで、自分が置かれている状況を客観的に把握でき、現実的なキャリアプランを立てる材料になるはずです。   理想の将来を考える 現状を把握できたら、自分の理想を明確にしましょう。理想が明確になれば、そこをゴールとしてプランが立てられます。 このとき、実現可能かを深く考える必要はありません。実現できるか否かまで考えると「実現させるのは大変そうだからやめておこう」と本当の理想をスルーしてしまう可能性があります。 まずは、仕事・プライベート問わず、さまざまな方面から実現したい将来像を描いてみてください。 「仕事への取り組み方」「高めたいスキル」「希望の年収」といったキャリア面はもちろん、「理想の子育て環境」「子育てとキャリアを両立する最適なバランス」「マイホーム購入や2人目・3人目の子どもの予定はあるか」など子育てやプライベートについても考え、書き出していきます。  現状を理想像に近づけるためのプランを作成する 理想と現実が明らかになると、その間に生じているギャップが見えてきます。そのギャップを埋めるために今やるべきことは何なのか?を考え、具体的に計画を立てていきましょう。 なお、このときに実現可能かの取捨選択も行います。理想像をもとにやるべきことを考えた際、具体的な取り組みが思いつかなかったり、ゴールから逆算して考えると実現不可能だと感じたりする場合は、現実からかけ離れすぎている可能性が高いです。 また、理想実現には時間がかかる場合も多いことを理解しておきましょう。最終ゴールまでの道のりが長すぎる場合は「1年後はこうなっておく」「2年後にはこれができている」というように、中間目標を設定するのがおすすめです。   キャリアプランはその後定期的に見直す 一度決めたことを貫き通すのも大切ですが、キャリアプランは変化に合わせてその都度見直すのが大切です。 キャリアプランを立てていても、状況が変わってプラン通りにいかないケースは少なくありません。少なくとも半年から一年に一回程度は進捗状況を確認し、プランは順調か、修正を加えたほうが良い点はないかなどを考えましょう。 特に子育て中の女性は、自分の意思だけでなく子どもの個性や状況にも考慮してキャリアを進める必要があるため、キャリアプランに柔軟性を持たせてください。   キャリアプランが思いつかない子育て女性へのヒント キャリアプランの立て方はわかっても、具体的なプランを思いつかない場合もあります。ここからは、キャリアプランが思いつかないときに実践してみてほしい行動を解説します。   自己分析をする 自己分析が不十分だと、自分のスキルや現状をうまく把握できず、キャリアプランが思いつきにくくなります。 子育てとキャリアを両立する上で大切にしていることを書き出したり、自分史を作成したりすると、価値観や行動パターンを理解できその先の行動目標が立てやすくなるでしょう。 また、今は転職支援サイトやキャリアセンターなどで、ツールを使って自己分析できる場合もあります。他己分析も自己理解を深めることにつながるので、パートナーや友人、親などに自分の印象や強み、弱みを聞いてみるのも一つの方法です。   ロールモデルを設定する 将来どうなりたいかが不明確なら、ロールモデルを設定してみるのもおすすめです。 ロールモデルとは、自身にとって行動や考え方の模範となる人物のこと。実在するかしないかは問題ではないので、職場の先輩や家族、物語の登場人物などから「憧れる人」を探してみてください。ただし、あまりに自分とかけ離れすぎている人をロールモデルにすると参考にしづらいので、同じように子育てとキャリアを両立している人のほうが良いでしょう。 ロールモデルを設定したら、その人の特徴を分析し、良いと思ったところや参考にしたいところを洗い出します。それらをもとに「どのような経験・スキルを得れば、ロールモデルのようなキャリアを歩めるのか」を考えると、キャリアプランを立てる際のヒントが得られるはずです。   選択肢を絞って考えてみる キャリアプランをゼロから考えるのが難しいなら、キャリアアップや働き方の例から自分に合いそうなものをイメージしてみるのも一つの手です。 キャリアアップや働き方の例を挙げることで、ゼロから考えるのではなくいくつか選択肢が提示されるので、自分の理想を見つけて道筋を立てやすくなります。 キャリアアップや働き方の一例を紹介しましょう。 大手企業に転職し、ワークライフバランスの取れた働き方をする 女性管理職やマネジメントなどのポジションに就く 専門性を磨いて特定分野のスペシャリストを目指す リモートワーク・短時間勤務ができる仕事をする 子育て支援制度が整った会社で働くなど   パートナーに相談する 身近な存在であるパートナーに相談してみるのも、キャリアプラン作成に有効な手段です。パートナーと話す中で、自分一人では気づけなかった強みに気づけたり、質問に答えようと考えることで理想像が明確になったりすることがあります。 また「子育てと両立してこれまで通り働きたいけど、実現は難しいかも」のように悩みや本音を話せば、パートナーの協力を得られるかもしれません。 パートナーと一緒にキャリアプランを立てると、新たな視点が得られるだけでなく、パートナーとの認識のすり合わせも同時に行えます。キャリアプランを共有することで、子育てと仕事の両立をサポートしてもらえる可能性も高まり、理想像を実現させやすくなるはずです。   キャリアコンサルティングを受ける キャリアプランが思いつかないときは、キャリアのプロに相談してみるのもおすすめです。 キャリアコンサルティングでは「これからどうなりたいのか」を徹底的に深掘りし、理想を実現するためのプランをプロと一緒に作成できます。子育てとキャリアを両立する際に生じる悩みにもアドバイスをもらえるので、自分の方向性が定まりやすいです。 あなたの理想や希望を聞いた上で、正しい知識・情報をもとにサポートしてくれるキャリアコンサルティングを活用すれば、一人で考えるよりも迅速かつ具体的にキャリアプランが立てられるでしょう。   子育て女性がキャリアプランを考えるときのポイント 子育て中の女性がキャリアプランを考える際は、以下のポイントに注意してください。 プランに一貫性を持たせる 完璧なプランを立てようとしない タイトな計画は避けるべき プランに一貫性がないと、一つの目標をクリアした後に大幅な方向転換が求められ、結果的にスキルが身につかなかったりタイムロスが生じたりします。 また、キャリアプランは定期的に見直しながら進めていくものなので、一度で完璧なプランを立てようとする必要はありません。 この他、子育て中は仕事と家庭の両立に時間がかかることもあるため、ある程度計画にゆとりを持たせるのも大切です。   子育て中の女性こそキャリアプランを立てるのが大切 子育てとキャリアを両立させると、やるべきタスクが多すぎて混乱したり「本当にこれでいいのだろうか」とふとした瞬間に疑問を持ったりしやすいです。 だからこそ、将来を見据えたキャリアプランを立て、今やるべきことを整理するのが大切。子育てとキャリアを両立する中で一見乗り越えるのが難しそうな課題も、きちんと道筋を立てて行動すれば解決できる場合があります。 自分の軸を確立するためにもキャリアプランを作成し、自分らしいキャリア、そして充実した人生へとつなげていってください。

2025/08/04
仕事と家庭との両立について
子育てとキャリアの両立は無理!?悩む理由と乗り越えるためのアイデア

子育てとキャリアの両立は無理!?悩む理由と乗り越えるためのアイデア

共働きの女性は増加傾向にありますが、それに伴い子育てとキャリアの両立に悩む女性も増えています。子育てとキャリアの両立は、精神的にも体力的にもつらさを感じやすく「やっぱり両立は無理かも…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。 本記事では、子育てとキャリアの両立を無理だと感じる理由や乗り越え方、無理だと感じにくくするためのアイデアなどを解説します。 両立に限界を感じたときの対処法もお伝えするので、悩みを抱えるワーママはぜひ最後までご覧ください。   子育てとキャリアの両立は無理なのか 子育てとキャリアを両立させると、以下のようなシーンで「もう無理」だと感じやすいです。 心身に余裕がなく、子どもにきつく怒ってしまったとき 出産前より仕事のパフォーマンスが下がったと感じたとき 仕事と育児に追われすぎて疲れを自覚したとき しかし、子育てとキャリアの両立を「絶対に無理」と決めつけてしまうのは早計です。 現状では「無理」だと感じても、働き方や家事育児の方法を変えることで「無理じゃない」と思える場合があります。もちろん、本当に無理だと感じて心身ともに限界なら、どちらかに専念するという選択肢も間違いではありません。 ですが、工夫次第で現状のつらさを乗り切れる可能性もあるため、まずは「どうすれば無理なく両立させられるか」を考えて行動してみましょう。   子育てとキャリアの両立は無理、と感じる理由は? なぜ、子育てとキャリアの両立を無理だと感じてしまうのか、まずは原因を把握しましょう。根本原因を特定することで、場当たり的な対処ではなく、効果的な対策を講じられるはずです。   育児は予測不能な出来事がよく起きる 急に機嫌が変化する、前触れなく体調が悪くなるなど、小さな子どもは予測不能な行動の連続です。 そのため、食事や入浴といった日常の世話に思いのほか時間がかかったり、出社した直後に子どもの体調不良で呼び戻されてしまったりと、なかなかスケジュール通りに物事が進みません。 子育てとキャリアを両立させようと自分なりに一日の予定を組んでも、思うようにいかない日が多く、度重なると心が折れて「両立は無理かも」と考えやすいです。   働き方に制約ができて働きにくい 子どもがいなければ多少ハードな働き方も可能ですが、子どもがいると仕事が終わってからも家事育児をこなす必要があり、仕事だけに全力を注げません。 「仕事が繁忙期でも残業ができない」「子どもが病気になると出社できない」など、出産前と比べると働き方に制約ができてしまうため、働きにくさを感じる場合があります。 特に、子育てへの理解が低い会社で働いている場合は肩身の狭い思いをしやすく、両立する難しさをより強く感じる傾向です。   頼れる人が身近にいない 気軽に頼れる人が身近にいないと、ワンオペ育児をするしかなく、体力的・精神的に追い詰められやすいです。 家事育児を一人でこなせば、睡眠時間や休息時間が満足に取れず、疲労が蓄積します。そこにキャリアも両立させるとなると、やるべきことはさらに増え、常に手一杯の状態になってしまうでしょう。 また「一人で頑張らないと」と思い詰めすぎることで精神的にも消耗し、孤立感やストレスが増大します。 心に余裕がないためさまざまな面に悪影響が出やすく、子育てとキャリアを両立するのは無理だと感じてしまうかもしれません。   自分だけが両立できていないように感じる 現代において「働きながら子育てする女性」は珍しい存在ではなく、職場や保育園などいろんな場所で子育てとキャリアを両立している女性に出会うでしょう。 しかし、自分と同じようなワーママは「共感し合える相手」になり得る一方で、「比較対象」として見てしまい落ち込む原因になる場合もあります。 「他のワーママは子育てとキャリアをうまく両立できているのに、私はダメだ」のように他人と比べて自信を失くし、それがきっかけで「自分には両立は無理」だと考えてしまう人も多いです。   パートナーと話し合えていない 子育てとキャリアを両立させる日常は、とにかく多忙です。そのため、忙しすぎてパートナーと話す回数が減った、という人も多いのではないでしょうか。 ですが、パートナーとのコミュニケーションが減ると、育児に対する価値観や仕事をしながら子育てをする上で大変に感じることなどを共有できず、相手の協力も得にくくなります。そうすれば、気持ちのすれ違いにより家事育児の負担はさらに膨らんでしまうでしょう。 また、夫婦仲が悪くなる可能性もあり、新たな悩みが生まれる懸念もあります。   難しい「子育てとキャリアの両立」を乗り越える方法 子育てとキャリアを両立するのは簡単ではありませんが、不可能と決まっているわけでもありません。ここでは、子育てとキャリアの両立をうまく乗り越える方法を解説します。   自分に合った「両立のバランス」を考える 自分の中に明確な指標がないと、あれもこれもと頑張りすぎて両立は無理だと感じやすいです。限られた時間の中で子育てとキャリアを両立させるには、あらかじめ優先順位をつけ「何にどれくらい時間や労力を割くか」というバランスを決めておくといいでしょう。 優先順位が明確だと、子育てとキャリアのバランスが取りやすい上、何でも順序立てて考える思考法が身につくので隙間時間も生まれやすくなります。 そうすれば、余裕がない現状から脱却でき、しんどさやストレスも軽減するはずです。   子育てと両立しやすい働き方を選ぶのも選択肢 職種や会社によっては、どうしても子育てとキャリアを両立しにくいケースもあるのが現実です。 そのような場合には、転職や働き方の変更を検討してみるのも、一つの選択肢といえます。今の会社や働き方では子育てとの両立が難しくても、自分に合った会社や働き方を見つければ無理なく両立できる可能性もゼロではありません。 特に近年は、デジタル化が進んだ影響によりリモートでできる仕事もありますし、多様な働き方への理解が進みフレックスタイム制や時短勤務を導入する企業も増えています。   制度や支援サービスを活用する 企業には原則「両立支援制度」を整備することが義務付けられています。両立支援制度とはその名の通り、従業員が仕事と家庭を両立できるよう、企業が支援する取り組みのことです。 育児に関する両立支援制度には、育児休業や短時間勤務などの制度があり、子育てとキャリアを両立させたいなら活用しない手はありません。また、近年はファミリーサポートセンターやベビーシッターなど、子育てを支援してくれるサービスも増えつつあります。 このような制度や外部サービスの知識を増やし、必要に応じて適切に利用することで、両立成功へとつながるでしょう。   積極的に周囲を頼る 子育てとキャリアの両立に難しさを感じたら、より感情が悪化して無理だと思ってしまう前に、周囲の人を頼るのが大切です。 子育てとキャリアに関する問題を、自分一人で解決しようとしてはいけません。悩みを一人で抱えると「誰にも頼れない」「全部自分でやらなきゃ」という重圧感が生じて孤独感を強め、心身ともに追い詰められやすくなります。また、余裕がなくなって判断力が鈍るため、将来的に後悔するような極端な結論を出しがちです。 パートナー・家族・上司・友人などに悩みや困り事を相談し、まずは現状を理解してもらいましょう。   キャリアコンサルティングを受けてみる 親である以上、子どもを育てる義務があるため「子育てとキャリアの両立は無理」だと思ったとき、諦める対象となりやすいのはキャリアです。 しかし、子育てに専念するという選択肢は、心から「そうしたい」と思う人が選ぶべきもので、キャリアと天秤にかけて泣く泣く選ぶものではありません。 「子育てとキャリアを両立するのは難しい、でもできればうまく両立したい」 少しでもこのように思うなら、ぜひキャリアコンサルティングを受けてみてください。キャリアコンサルティングでは、相談者の理想のワークライフバランスを大切にしながら、最適なプランを考えるサポートをしています。 キャリア・コンサルティング・ラボなら、オンライン形式で相談できるので、多忙なワーママも利用しやすいです。   無理なく子育てとキャリアを両立するためのアイデア ほんの少し考え方や行動を変えるだけで、子育てとキャリアの両立がしやすくなる場合もあります。ここでは、無理なく子育てとキャリアを両立するために意識したいアイデアを紹介しましょう。   効率だけを重視しない 大量のタスクをこなさないといけない中で、効率を考えるのは非常に大切です。しかし、効率だけを重視すると「誰かに頼るより自分でやったほうが早い」という思考になり、他者のサポートを受け入れられなくなってしまいます。 一つのタスクあたりの効率は良くても、負担が自分だけに集中すれば、子育てとキャリアを両立させる難易度は下がりません。 家事や育児は、慣れている自分がやったほうが効率が良いと感じることもあるかもしれませんが、負担を分散させるためにも、サポートしてもらえる場面では効率を重視しすぎないようにしましょう。   あえて「やらないこと」を見つける 過剰な完璧主義は自分を苦しめ、子育てとキャリアの両立は無理という結論に至りやすくなります。両立を目指すのであれば、全てを完璧にするのは無理というのを前提にして「やらなくてもいいこと」を探してみてください。 たとえば「食事は毎食手作りでなくても良い」と思えれば、お惣菜や宅配サービスなどを活用して料理する時間を短縮できます。この他、最新の家電や家事代行サービスなどの力を借りるという手もあるでしょう。 よその家庭でやっていることが、自分の家庭でも必要とは限りません。上手な手抜きはズルではないので、手放せる習慣や簡略化できるタスクはないか探してみてください。   子どもと向き合う時間を作る 子育てとキャリアを両立させて多忙だと、子どもの話をゆっくり聞く機会も減りやすいので、意識的にコミュニケーションを深める時間を作りましょう。子どもと向き合う時間を作ると、子どもの成長やストレスなどに気づける他、「仕事が忙しくて育児時間が不十分なのでは」という不安も払しょくできます。 また、会話を充実させて日々の出来事や楽しかったことなどを共有し合えば、子どもは「ママも仕事をして大変なんだな」と理解し、応援してもらえる可能性も! 子育てとキャリアを両立させつつ、良好な親子関係を維持するため、子どもとの時間は大切にしてください。   もう無理!子育てとキャリアの両立に限界を感じたときの対処法 子育てとキャリアの両立に限界を感じたときは、早急な対処が必要です。以下のような方法で、つらい気持ちからの脱却を図りましょう。 相談窓口を利用する 誰かに話を聞いてもらう 自分の時間を作る キャリアコンサルティング以外にも、地域の子育て支援センターやこども家庭センターなどでは子育て全般に関する相談が、都道府県労働局雇用環境・均等部では両立支援制度に関する相談ができます。 誰かに話を聞いてもらうだけでも、しんどい気持ちが和らぎやすいので、まずは悩みを他者に打ち明けるのが大切です。 また、自分だけの時間を作って思いきりリフレッシュするのも対処法の一つ。欲しかったものを買う、おいしいものを食べるなど、自分にご褒美を与えて日々の頑張りを労うのも、良い気分転換になるでしょう。   無理かも…と感じたら、子育てとキャリアの両立方法を見直そう 今の両立方法が自分に合っていないのが原因で、子育てとキャリアの両立がうまくいっていない可能性もあります。 「子育てとキャリアを両立するのは無理かも」と感じたときこそ、今までのやり方を見直すタイミングです。 すぐに「無理だ」と決めつけるのではなく「どうすれば無理なく両立できるか」を考えると、これまでより少ない負担で両立できるようになるかもしれません。また、子育てとキャリアを両立する負担は非常に大きく、一人では到底抱えきれないため、誰かに相談したり協力を仰いだりするのも忘れないでください。 「パートナーには相談しづらい」「身近に相談できる人がいない」という場合でも、キャリアコンサルティングやこども家庭センターなど、相談できる場所はあります。これまでの両立方法や考え方を見直して、子育ても仕事も楽しめる環境を探していきましょう。

2025/07/25
あなたの今の悩みは?