
今後が不安…30代後半から考える女性のキャリア
「この仕事いつまで続けられるだろう…」「この先のキャリアパスがわからない」 と感じている女性は多いのではないでしょうか。女性のキャリアは様々なライフイベントにより、いつも真っ直ぐ進んでいけるという訳ではありません。 また30代後半になってくると、ライフイベントを乗り越えて復職しても、あまりモチベーションを保つことができないという方もいるのではないでしょうか。 今回は30代後半から考える女性キャリアについて、ご紹介していきます。 30代後半に差し掛かると増える悩み 30代後半になると、40歳を目前に今後への悩みが出てくるのではないでしょうか。特に働いていると、20代では感じていなかった不安を感じるようになってくるはずです。 ここでは30代後半の女性が感じる悩みについて、ご紹介していきます。 キャリアパスに行き止まりを感じる 30代後半まで会社勤めをしていると、これから先のキャリアパスが気になりますよね。女性の管理職がいない環境であれば、働き方のイメージもしづらくなります。 その場合、仕事や職場環境が気に入っていたとしても、この先も今の環境で年齢を重ねていくことに不安を感じてしまうのではないでしょうか。 管理職やキャリアアップを目指している方なら尚更、環境を変えないと、今の環境では難しいのではないかと思いますよね。 しかし何となく不安だから環境を変えるというのは、あまりおすすめできません。まずは社内の制度や、上司や役職者の方に話を聞いてみるなど、今ある環境で情報収集をしてみてください。 もしかすると、今後は女性管理職を新たに登用していきたいと考えているかもしれませんし、管理職以外でもあなたの経験を生かしていけるような部署が設立されるかもしれません。キャリアパスについてあなたが考えていることを、まずは周囲に相談してみましょう。 プライベートとキャリアの両立 キャリアについて悩むとき、問題になるのは仕事の内容や職場環境だけではありません。家族や家庭の状況などのプライベートも大きく影響します。 30代後半になってくると、結婚や出産などのライフイベントを経験した方も多いのではないでしょうか。産休育休などを経験すると、復職したけれどやはり子どもの体調不良で急に仕事を休まないといけなくなったりと、プライベートと両立する難しさを感じているはずです。 子どもの発熱で急な休みを取らないといけなくなったり、仕事に穴をあけてしまうかもしれないということで、普段の業務に対してもモチベーションが保ちづらくなったりします。 また30代後半になると、ご両親も高齢になってくるため、実家の近くへの移住を考える方も出てきます。将来的に、介護なども視野に入れておかなければならないからです。 今の仕事が完全に在宅ワークなどであればいいかもしれませんが、転居をしても続けられるかどうかわからない場合は、今後の生活についても悩みが絶えませんよね。 仕事とプライベートのどちらかを取らないといけないわけではありません。しかしどちらかの比重が大きいのであれば、もう一つはセーブするという選択もしなければならなくなるのです。 20代半ばから多くの女性がライフイベントにより、キャリアへの悩みを抱えることになります。 体力的な限界を感じてくる 40歳を手前にすると、日々体力の衰えを感じる方も多いのではないでしょうか。今は営業職で毎日外回りをしていても、これから先も同じように働いていけるのかはわかりません。 今は長時間労働を当たり前にこなすことができていても、定年まで今の働き方をできるのかどうかなどは一度考えておく必要があります。 社内でもう少し体力的に楽な部署があるのであれば、そこへの異動を希望することもできますし、今の経験を生かして他の会社で管理職のポジションを目指すなども一つの方法です。 今すぐに働き方を変えないとしても、今後にどのような選択肢があるのかを確認しておくことで、後々キャリアの選択肢が広がるかもしれません。 未経験求人へのハードルが高くなる 30代前半まではまだ未経験でも応募できる求人があったかもしれませんが、30代後半になってくると、未経験で応募できる求人が大幅に減ってしまいます。 「未経験歓迎!」という求人は、その企業が業務未経験の人に対しても専門的な教育をおこなって、長期的に働いてもらうという前提があるからです。 30代後半が高齢というわけでは、決してありません。しかし採用する企業からすると、同じ未経験の20代後半と30代後半の転職希望者を見比べた時に、前者の方が10年長く働いてくれる可能性があると感じます。 これは女性だからということではなく、男女共通で年齢が上がれば上がるほど未経験の職種にはチャレンジしにくくなるという事実があるのです。さらに女性であれば、面接で子どもがいるかなどの家庭環境を確かめられたりと男性よりも制限が多い場合もあります。 書類選考や面接で年齢を理由に不採用とするのは、法律違反ではあります。しかし実際には、書類選考で年齢が採用判断に大きく影響するのも現状だということを知っておきましょう。 そのような現状を知ってしまうと、未経験の仕事にキャリアチェンジに挑戦しにくくなるというのは悩みの種になるかもしれません。ですが、もちろん、あなたの人柄を伝え、面接対策をしっかりとすることで、未経験の職種にチャレンジすることは可能なので、希望する場合には対策をしっかり行いましょう。 女性が悩むキャリアの選択肢 30代後半だと、これからのキャリアの選択肢が気になりますよね。今の年齢や女性であることで、選択肢が狭まってしまうのではないかという不安もあるはずです。 ここでは、女性が悩みやすいキャリアの選択肢にはどのようなものがあるのかご紹介していきます。 転職でのキャリアアップを目指す 今の職場でのキャリアアップには限界を感じる方は、経験を生かして同業界での転職が頭をよぎるのではないでしょうか。 30代後半までしっかりとキャリアを歩んできたのであれば、経験者として他の会社で責任ある立場での採用をしてもらえる可能性があります。 自分自身でチャレンジしたいことがもう今の職場でないのであれば、環境を変えて経験を活かして新たなことにチャレンジしたり、年収を上げていくというのは選択肢の一つです。 おすすめできる選択ではありますが、同業界や同じ商材を扱うからといって全ての業務内容が同じというわけではありません。 最初は、業務ツールなどの基本的なものから覚え直していく必要がありますし、新会社での仕事の進め方やスピード感が合わないということもあり得ます。 もし転職でキャリアアップを目指すのであれば、日々の業務内容や今後の会社のビジョン、仕事の進め方などをしっかりと確認するようにしてください。 キャリアの選択肢は様々ありますが、一度手放した環境にまた戻ってくるというのは簡単ではありません。自分は経験があるからといって、簡単に決断をしないように気をつけてください。 転職で失敗しないコツは、事前準備を怠らないということです。 労働時間を抑えて雇用形態を変える 今の働き方をどうにかしたいという人は、雇用形態を変えて働くという選択肢があります。家庭環境に合わせて、パートや派遣など時間を融通しやすい働き方に変えるというキャリアもあります。 働き方を変えたいけど、正社員にこだわりたいという方は、それはなぜなのかを一度よく考えてみてください。 確かに毎月安定した収入が手に入りますし、ボーナスがあるところが多いでしょう。有給休暇も使うことができて、安定しているような気がします。 しかし、会社の経営が傾くとそうでもありません。「安定しているから正社員以外考えられない」というのであれば、少し視野を広げてみてもいいかもしれません。 パートナーのいる方であれば、働き方を変えて扶養に入るという選択肢もあります。 家計が回らなくなってしまうのであれば、もう一踏ん張り必要かもしれませんが、もし自分自身が今の働き方に限界を感じているならば、この先も無理して働いていくべきなのか、もう少し自分の時間を確保する方が良いのか考えてみてはいかがでしょうか。 社内での異動を希望する 今の会社が好きでずっと続けたいけど、忙しすぎて続けられるかは不安という方は、まず社内での異動を検討してみましょう。 立ち仕事がキツくなってきたのであれば、企画や事務などの他の部署を希望するなど、今の環境のままできることがあるかもしれません。 労働環境を変えたいと思ったときに、選択肢は転職だけではありません。周りを見渡した時に、様々な環境があるはずです。今の会社でがんばってきたあなたのスキルや経験を評価し、希望を聞いてくれることも十分に考えられます。 異動の相談をすることに抵抗がある人も多いと思いますが、会社の制度などをしっかりと調べて人事部に相談してみてください。 一度勇気を出せば新たな情報が手に入ったり、希望の部署へ異動が叶ったりする可能性が出てきます。逆に行動を恐れていては、あなたはずっと我慢するしか無くなってしまうのです。 一度しかないあなたの人生で、後悔を残さないような選択を考えてみてください。 独立してやりたいことをする もう会社でやりたいことがないという方は、独立してフリーランスとなったり、法人設立をするという選択肢もあります。 「独立」というと、とても大変なように聞こえますが、最近では会社員からフリーランスに転向する方が多くいます。 とてもリスクがあるように感じますが、まずは副業などから挑戦を始めることで収入の軸を作っておけば安心です。 今ではインターネットやSNSで、起業の仕方やフリーランスでの働き方を発信している人が多くいるので、情報収集も簡単に行えるでしょう。 少しでも興味のある人は、会社勤めをしながら情報収集をしてみるのがおすすめです。副業禁止の会社であっても、情報収集をすることまで制限されている訳ではないので気軽に取り組んでみてください。 新しいことに触れてみることで、独立以外でも新しい選択肢が出てくるかもしれません。現状を変えたい、不安だ、という気持ちがあるのであればまず行動を起こしてみることをおすすめします。 理想のキャリアプランを練ってみよう! キャリアへの不安や悩みを感じたら、自分の理想のキャリアプランを練ってみてください。あなたの理想を可視化することで、新たな発見があったりこれから何に取り組めば良いのかを具体的に考えられたりします。 まずは自分の理想を言語化してみる 理想のキャリアを考える際に、まずは自分自身の「理想」を言語化してみてください。 家族との時間を大切にしたい?仕事でキャリアを重ねていきたい? プライベートを重視するのか、仕事で社会的に評価されたいのか、何となくのイメージはできるのではないでしょうか。 あなたにとって仕事とは、キャリアとは「何のため」のものなのかも合わせて考えてみるといいかもしれません。 ただお金を稼ぎたいのであれば、世の中にはたくさんの仕事があるので何とかなりそうですよね。ですが、ある業界で成果を出して認められたいなど具体的な目標があるのであれば話は変わってきます。 あなたがこれからの人生をどのように歩んでいきたいのか、仕事とプライベートの両方を掛け合わせて考えていくことで、理想のキャリアプランを練っていくことができます。 キャリアプランはあなた自身だけでなく、あなたの周りの家族やパートナーにも大きな影響を及ぼします。キャリアに迷ったら早い段階でキャリアプランをイメージしてみてください。 キャリアはプロに相談すると、より安心! キャリアプランと言われても、ピンと来ない人も多いでしょう。自分ひとりで考えていても合っているのかわからないし、今考えていることが実現可能なのかもわからない…という状況に陥りやすくなります。 1人で考えてもよくわからないという方は、一度プロに相談してみるのがおすすめです。「何を相談していいかもわからない」という方も安心してください。 今まで多くの人の悩みを聞いてきたプロのコンサルタントだからこそ、あなたに状況に沿ったアドバイスをしてくれるでしょう。 今悩んでいることを代わりに言語化をしてくれたり、今の状況を乗り越える方法を一緒に考えてくれたりします。 30代後半になってくると周りの人に相談したり、頼ったりすることに抵抗を感じる方も増えてきます。そういった方でも相手がプロであれば話しやすいのではないでしょうか。 またこの先悩んだ時にまた相談できる相手ができるというのは、あなたのキャリアにとって大きなメリットとなります。 悩んでいる時間がもったいないと感じる人は、ぜひプロのコンサルタントに相談してみてください。

20代でキャリア迷子だと感じたらやっておくべきこと
「入社したばかりだけど、この仕事は自分に合ってない気がする…」「とはいっても、やりたいことがないんだけど…」 と感じることはありませんか。もしかしたら今、あなたはキャリアの方向性がわからなくなってしまっているキャリア迷子の状態かもしれません。 でも、20代でキャリアの方向性がわからなくなるのは、多くの人が経験することでもあります。そこで今回は、キャリア迷子に陥る原因や、そこから抜け出すために20代のうちにやっておくべきことをご紹介していきます。 キャリア迷子だと感じる3つの原因 キャリアについて20代のうちから焦ってしまったり、何となくモヤモヤしてしまうということは多くの人に起こり得ます。 ここではなぜキャリア迷子だと感じてしまうのか、3つの原因に分けてご紹介していきます。 「やりたいこと」がわからない 仕事をしている中で、今取り組んでいることが本当に自分の「やりたいこと」なのかわからないという人は大勢います。しかもこれは、20代に限ったことではありません。 社会人になると感じるかもしれませんが、具体的に「これがやりたい!」という目標がある人は実は少ないのです。 ただその実際の状況と反して、就職活動では面接でやりたいことを伝えないといけないので、やりたいことベースで会社選びをした人が多いはずです。そういった経験から、「やりたいこと」は絶対にないといけないと感じてしまっている人が多いのではないでしょうか。 社会人になり思っていた仕事と違うということはよくありますし、仕事に慣れてくると余計に「これは自分のやりたいことなのか?」と疑問を抱きます。 「やりたいこと」というのは、日々変化するものなので自分自身でも正確な正解というのはわからないものです。そこに対して悩みを抱えることで、キャリアについてモヤモヤした感情になってしまいます。 「自分に合っているか」わからない 誰でも「自分に合っている」、すなわち自分の能力が発揮できて評価される場所を選びたいですよね。しかし始める前から、そんなことは判断できません。 適職診断のようにあなたの性格や行動原理などを分析して、適職を判断してくれるツールもありますが、現実は適職診断通りともいかないように、そんなに上手くはいかないのではないでしょうか。 学生の頃から社会人になったら、社内外で評価され輝かしい成績を残すことを夢見ていたという人も、実際に社会に出てみると周りについていけず挫折するという方も多くいます。 労働環境や業務内容があなたに合っていないという場合もありますが、企業の人事部もあなたの適性を判断して配属しているはずです。なので20代であれば、自分に合っているか合っていないかを自己判断する前に、目の前の業務への取り組み方などを見直した方が良いかもしれません。 「これは自分に合っていない!」と判断してしまうと、そこからはモチベーションを保つのが難しくなってしまうので、悩む気持ちはわかりますがあまり考えすぎないのがおすすめです。 「どうなりたいのか」わからない これから自分が「どうなりたいか」という理想のようなものを持つことができていないと、今後のキャリアに関してとても迷いが出ると思います。 しかし先述の通り、自分の目標や理想を具体的に持って働いているという人の方が少数派なのです。 20代だと「目標を決めておかないと!」と思う気持ちもわかりますが、まずは目の前の業務や仕事上でのノルマや目標に対して真摯に向き合うことも大切です。 褒められたい、評価されたいという気持ちが強いのであれば「求められたもの以上を返す自分でありたい」というようにポジティブな自分を理想に置いてみてください。 明確に「こうなりたい!」と無理に決める必要はないのです。なりたい自分というのもこれから色々な経験をしたり、様々な人の価値観に触れたりすることでどんどん変化していくものだと思ってください。 20代でやっておくべきこと 年齢を重ねると躊躇してしまったり、色々な制限を受ける可能性があるので可能な限り挑戦をしていきたいですよね。 ここでは20代の若手である間に、後悔しないためにもやっておくべきことをご紹介します。 多くの人と関わるようにする 20代であるからこそ、できる限り多種多様なコミュニティの人と関わるようにしてください。多くの価値観に触れて自分自身の価値観の幅を広げていくことができるからです。 同じ会社の同期や地元の友人と関わることが多いかもしれませんが、せっかく社会人となり簡単にコミュニティを広げられる状況になっているのですから、その状況をうまく活用することをおすすめします。 30代・40代になってくると新しい環境に飛び込むのが億劫になって、なかなか勇気が出なくなる可能性がありますよね。20代という若さを武器にして、今後の人間関係の土台づくりをしておくことが大切です。 異業種異業界の人と関わることで、普段の業務に生かせる発見があるかもしれませんし、今後のキャリアを考えた際に相談できる相手ができるかもしれません。 何か迷った時に気軽に相談できる相手がいることは、キャリア以外の今後の人生においても必ず役に立ちます。 思い切った失敗を経験する あえて失敗する方法を選ぶということではありませんが、若いうちに失敗を経験することはとても大切です。こだわりを持ち、思い切った挑戦をして失敗をすることでその経験が後に仕事へ生きてくるのです。 まだ若手のうちの方が挑戦に対してのハードルが低く、周りの目もあまり気にしなくていいですが、年齢を重ねて社内でもある程度の地位を持つようになると失敗を恐れてやりたいこともやりたいと言えない環境になってしまう可能性があります。 若手としてみられる時期は一瞬で終わってしまうので、後悔のないように挑戦し失敗を経験してみてください。 積極的に自己投資をする 20代のうちに積極的に自己投資をする習慣をつけておくことで、今後の自分のスキル習得や新しい分野への挑戦への心理的ハードルが下がります。 また20代のうちに興味のある分野に対して自己投資をしておくことで、今後のキャリアの広がりをイメージできたり、知識としてのちに役立つこともあります。 20代は「興味があるけど転職するのはちょっと…」というような内容でも、今の会社で働きながらオンラインスクールに申し込んでみるなど、自分の時間やお金をかけることができる時期です。またそうして学んだことが、キャリアに生かしやすい時期でもあります。 30代に差し掛かってくると、結婚などのライフイベントの発生で思うように時間やお金を使うことができなくなったり、自分投資への精神的なハードルが上がってしまったりします。 もっと若いうちに色々やっとけばよかったなぁと後悔するのを防ぐためにも、興味を持ったことにはどんどん挑戦する時期にしていってください。 お金についての知識をつけておく これから先やりたいことと自分の収入を天秤にかけないといけなくなったり、ライフイベントの発生でお金に困ってしまったりとお金に振り回される可能性が大いにあります。 そのような時に、もっと早くから貯蓄しておけば…と後悔することがあるかもしれません。今は税金対策や資産形成の方法などの情報が、簡単に手に入るようになっています。 日々日々お金について考える必要はありませんが、20代のうちからお金の使い方や資産形成の方法などをある程度頭に入れておくことで、今後必ず役立つ時が来るはずです。 お金については、早めに備えておくことに越したことはないですよね。これから先何かやりたいことができた際も、費用がかかってしまうこともあるでしょう。自分自身の選択肢を狭めないためにも後悔しない20代を過ごすようにしてください。 20代からキャリアの道筋を立てる方法 20代でキャリア迷子から脱出するためには、しっかりと今後のキャリアの道筋を立てておくことが重要です。 ここではキャリア道筋を立てる方法をご紹介していきます。 自分自身について理解する キャリアを考える際には、まず自分自身を知ることが重要です。あなたは周りから評価されて目立つのが好きなのか?1人でコツコツ自分のサービスを作っていくのが向いているのか?など職業選択にも大きく関わります。 なんとなく今の仕事をしているという人も、なぜその会社に出会い選択をしたのかを振り返ることで何かしら自分の考えがあるはずです。 今までの人生で行ってきたさまざまな選択を「なぜだったんだろう?」と振り返ることで、あなたが大切にしている価値観が見えてくるでしょう。 長時間残業をしてでも仕事でのスキルアップをしたいのか、収入が減ってでも定時で帰り家での時間を大切にしたいのかなど、どこかに引っかかるはずです。 今までの選択を全て人に任せていたという方はいないでしょう。もし両親や友人に勧められたものを全て鵜呑みにしてきたとしても、最終的な決断は自分自身でしてきましたよね。 これから長いキャリアを歩んでいく20代です。自分自身と向き合い大切な価値観を見つけ出すようにしてください。 会社や業界について理解する 自分についての理解も大切ですが、相手(仕事)に対する理解もとても重要です。「こんな仕事がしたい!」と明確にあるのであれば、それが実現できそうなのはどんな職種なのか、そこに行くためにはどのような経験が必要なのかを分析してみてください。 今働いている会社で実現できるものかもしれませんし、少し特殊な経験やスキルが必要になるかもしれません。そういった判断を20代のうちにできることで、今後のキャリアの選択肢が格段に広がっていきます。 なんとなくのイメージで行動をしていると、自分の理想の道からいつの間にか大きくずれてしまっているかもしれません。そのような後悔をしないように、少しでも興味のある職種などについては理解を深めるようにしてください。 20代であればやる気やコミュニケーション能力などの定性的な部分で転職活動できていたものが、30代・40代と年齢を重ねると専門性や経験などを重視されるようになります。 20代であることのアドバンテージを活用して、上手くキャリアを重ねていくことも大切なのです。 転職市場について理解する 今では転職という選択は当たり前のようになりつつあります。だからと言っていつでも、どこにでも転職できるということではないことを理解してください。 20代のうちは若手に特化した転職エージェントや求人がたくさんあるので、転職が簡単そうだというイメージなるかもしれません。 しかし何の仕事でもどんな条件でも仕事ができればいいという人は少ないので、希望の条件を入れると膨大な数の求人は一気に減っていくでしょう。 20代である今のうちから自分が気になる求人などに目を通しておくことで、これから必要な経験などもイメージできるのではないでしょうか。 「稼げそうなイメージだったけど、意外と年収が低いな」など具体的に、その職業の実情なども知っておくことも大切になってきます。 そして今のあなたの経験が5年・10年後に転職市場でどのような評価をされるのかもぜひ知っておいてください。 今経理を担当しているのであれば、「決算書の作成は経験しておかないといけなさそう」など、多く出ている求人の条件を確認することでどのようなスキルや経験を持っている人を企業は求めているのかがわかってきます。 そういった情報を事前に頭に入れていくことで、今後今の仕事の中でも経験しておきたいことなどが出てくるはずです。 信頼できる相談相手を見つける キャリアに関しては、1人で思い悩んでも解決できないことがほとんどです。20代のうちに信頼して相談できる相手を見つけておいてください。 可能であれば転職を経験した先輩や、興味のある業界で実際に働いている人など具体的にアドバイスがもらえそうな人がおすすめです。 経験談から適切なアドバイスをもらえることもありますし、人に悩みを話すことで幾分か気持ちも楽になるはずです。 年齢を重ねてから信頼できる友人ができることももちろんありますが、自分自身の考えや価値観が固まっている可能性があるので、まだあまり社会人経験を積んでおらず人からのアドバイスを素直に聞き入れられる段階で相談相手を見つけておくのが無難です。 キャリアの相談は知り合いにはしたくないという方は、プロのコンサルタントに相談してみるのがおすすめです。もちろん外部サービスなので守秘義務もありますし、あなたが相談したということが外に漏れることもありません。 知り合いでない上にキャリア相談のプロであれば、あなたも安心して相談できるのではないでしょうか。 具体的な悩みがなくても、同じような人の経験談などを聞くことで今後への情報収集にもなりますし、何より今後悩んだ際にプロに相談するという選択があることを知っておくことは大きなメリットになります。 キャリアプランを作成する 20代でこれからのキャリアについて道筋を立てておくには、今後のキャリアプランを作成しておくことがおすすめです。 いきなりこれからのことなんてイメージできないという方は、まずは短期的な目標を立ててみてください。特に思いつかない方は「次の査定で1段階評価を上げる」などわかりやすく、振り返りやすい目標を立てておくことがおすすめです。 中期的な目標だと「35歳で営業部長になる」というようなものから、どんどん逆算して目標を立てていきます。そのためには30歳でリーダー業務はこなせていないといけない、など具体的にイメージが湧いてくるのではないでしょうか。 今の会社での仕事の話だけでなく「30代で転職して地方へ移住する」など、ライフプランを交えた目標を立てておくのも行動がしやすくなります。 様々な目標を立てていく中で大切なのが「自分はこうありたい」とありたい姿が反映されているかを確認することです。定量的な仕事の目標だけで計画していくと、目標に対して行動を実行できているはずなのになぜかモヤモヤしてしまう要因になります。 様々なキャリアの選択があるなかで、あなた自身がイキイキと働いていける選択をできるように意識してみてください。

20代の今後のキャリアの考え方とキャリアプランの作り方をご紹介!
「キャリアについてはまだ考えなくていいや」「周りと差をつけたいけど何からすればいい?」 と考える、働く20代は多いのではないでしょうか。キャリアについて考えるのは早いに越したことはありません。 今後数十年働いていく中で、何となく働いているという時間を少なくすることで同じ20代でも周りと差をつけることができます。 今回は20代の方に、キャリアについて考えるメリットやキャリアやプランについてご紹介していきます。 20代で自分のキャリアに向き合うメリット 20代でまだ仕事を始めたばかりだから、キャリアなんて考えていないという方も多いのではないでしょうか。しかし早い段階でキャリアについて考えることは、実はメリットだらけなのです。 ここでは、20代でキャリアについて考えるメリットをご紹介します。 長期的にキャリア形成しやすい 20代でキャリアについて考え始めると、まず長期的なキャリアを描きやすくなります。単純にこれから働いていく時間が長いということもありますが、時間がかかる目標に対しても、着実に近づいていくことができるからです。 営業一筋だった人が50代になって、「やっぱりゲームが作りたい!」と思い立つのと、20代で営業職のあなたが「ゲームを作ってみたい!」と思うのでは難易度も変わってきます。 もちろん何歳になっても、やりたいことに挑戦することはできます。しかし物事にはそれに対して、ある程度かけなければならない時間や経験もあるのです。 今少しでも興味のあることややりたい事があるのであれば、後にそれを実現するための選択ができるようにしておくのも大切です。 上司や先輩など経験者に相談しやすい 20代だとまだ社内でも若手ということで、気軽に上司や先輩に相談できるというメリットがあります。 社内に転職経験者である中途入社の先輩がいたり、直属ではない上司がいたりと、若手だからこそ話しかけやすい人、あるいは、あなたが若手だからこそアドバイスをしてくれる人たちもいるはずです。 近くに自分より長くキャリアを歩んでいる先輩方がいるので、経験談など聞いておけば、この先自分のキャリアを考えるときに参考になるときがくるでしょう。 今全くキャリアについて悩みがなかったとしても、「20代のうちにやっておけばよかったこと」など情報収集しておくのがおすすめです。 また年次が上がってくるにつれて、キャリアに悩んだ際に周りに話しづらくなってしまうという状況もできてしまうので、今のうちから社内に相談相手を作っておくというメリットもあるでしょう。 先輩からしても、自分に相談してくれる後輩のことは気にかけたくなるものです。今しかできない行動をどんどんしていくことが、今後のキャリアに影響してきます。 今後に繋がる選択をできる 企業で勤めていると、キャリアに関して様々な選択をするタイミングがあります。そのような時に、日頃からキャリアについて考えておくと今後に繋がる選択をできるでしょう。1つの案件に対しても「めんどくさいから断る」と考えるのか、「大変そうだけど成長できそう!」と考えるのか、受け止め方にも違いが出てきます。 20代のうちから前向きに捉える習慣がついていると、自ずと周りからの評価も上がりますし、何より働いているあなた自身がストレスを感じにくくなるはずです。 企業勤めであればなおさら、社内の評価や自分のモチベーションを上げておくことで、仕事もやりやすくなりますし、さまざまなタイミングでチャンスが巡ってくる可能性が高くなります。 20代のうちに、ぜひ社内での基盤を作っておいてください。 キャリアに無頓着な人が仕事で陥る現象 20代でキャリアについて特に考えてこなかった人は、考えてきた人と比べるとモチベーションの維持や成長スピードに差が出てくる可能性があります。 ここでは、あまりキャリアについて考えていない人が陥ってしまう現象についてご紹介します。 モチベーションが維持しづらい キャリアについてあまり考えていない人は、業務に対するモチベーションを感じにくくなってしまうことがあるはずです。 明確に目標があるわけではないので、目の前の業務に対して意味付けするのが段々難しくなり、「何のためにこの仕事をしているんだろう…」「意味あるのかなぁ」と不満を感じてしまうこともあるのではないでしょうか。 そして一度そのループに入ると、なかなかモチベーションを取り戻すのは難しくなってしまうでしょう。 キャリアを長期的に見据えた周りの同期はモチベーションも高く、自分だけが置いて行かれているような感覚になってしまうかもしれません。周りと比べることで、余計に自己嫌悪に陥ってしまう可能性があります。 早期に転職を選択してしまう キャリアに向き合う機会が少ないと、「とにかく今の職場(仕事)が嫌だから」「まだ若いから」と安易に転職を考えてしまいます。 確かに年齢が若いうちの方が、未経験の職種などにも挑戦しやすくはなりますが、「しっかりとした転職理由がない」「新しい会社でも明確にやりたいことがない」という状態では、採用してもらうことは難しいでしょう。 20代前半だと、就職活動の延長のように転職活動を考えてしまうかもしれませんが、一度他の企業に入社したということはあなたは中途社員として評価されます。経験が求められるかどうかは年齢にもよりますが、最低限の社会人マナーなどは身についていて当然とみなされます。 そして何より、新卒入社から早期に離職をした場合、「すぐに仕事を辞めた」という経歴はあなたのキャリアにおいて一生消えることはありません。 企業によっては、過去の転職回数が多いと書類選考の段階で不採用とするところもあります。早まった転職の決断は、あなたが思うよりもずっと、大きな影響を残す可能性があるのです。 20代前半と後半では異なる悩み 20代とひとまとめに呼んでいても、学生から社会人になったばかりの20代前半と、数年社会人を経験している20代後半とでは悩みの種類が変わってきます。 では、20代前半と後半ではどのように悩みが異なってくるのでしょうか。 教えられる側から教える側へ 学生から社会人になった20代前半では、周りは全員先輩で、わからないことは聞けばいいし、仕事でミスをしてもフォローしてもらえていたかもしれません。しかし20代後半に差し掛かると、状況は大きく変わっているはずです。 あなた自身に後輩ができ、指導したりミスを庇ってあげたりしないといけなくなります。あなたの会社での立場は、明確に変わっていくでしょう。 20代前半では質問することが当たり前でも、20代後半で同じように質問すると「そんなことも知らないの?」と呆れられてしまうことがあります。 経験を重ねた社会人であることを意識し、日々学んでいかなければ、周りの環境はあなたが思うよりもずっと早く変化していきます。そんな周りの環境や自分の立場の変化、そして日々の業務に悩まされるということが20代後半では起こってしまいます。 転職活動を始める同期が増える 入社して1~2年は、同期と横並びで「仕事を覚えていくぞ」という時期だったかもしれませんが、数年経ってくるとやる気に満ち溢れていた同期も転職活動を始めたり、急に転職したりすることがあります。 一緒に頑張っていた人が突然いなくなると、不安にもなりますよね。 周りの環境は、人の悩みに対して大きな影響を与えます。職場を変えることなんて頭になかったという方も、「自分も環境を変えた方がいいのかもしれない…」と変に焦ってしまうのではないでしょうか。 もちろんあなた自身が今の環境に不満がないのであれば、悩む必要はないのですが、周囲の同僚が環境を変えていくことが、一度自分のキャリアを見直すきっかけになるかもしれませんね。 今後のキャリアパスを考える段階になる 新人時代からある程度の成績を残していた方であれば、20代後半にもなれば、リーダーなど責任のある業務を任されている方も多いのではないでしょうか。 そうなってくると今度は、30代からの自分のキャリアが気になりますよね。周りを見渡して30代での役職者は多いのか、それとも全くいないのかでもキャリアの見通しが変わってきます。 社内で昇進を目指すのであれば、早くから社内で「管理職になりたい」と積極的にアピールしておくことも大事です。何も言わない人よりも「こうなりたい!」と日々発信している人の方が、いざ誰が適任かと考えた時に頭に思い浮かびやすいからです。何より、「本人がやりたいと言っている」ということが、そのポジションを任せるかどうかの決定打になることもあります。 めんどくさかったり、媚びてるみたいで嫌だと感じる人もいるかもしれませんが、20代後半になってくると、社内での身の振り方も考え始めなければならないのです。 ライフイベントの発生 20代後半になると、結婚や出産などのライフイベントが発生する可能性が高くなります。マイホーム計画を始めて、お金に対して考えることも増えるかもしれません。 自分には関係ないと思っていても、予期せぬタイミングで仕事を休まないといけなくなったり、今の仕事自体続けられなくなるということもあるのです。 女性であればなおさら、妊娠で今後のキャリアを大幅に見直さないといけなくなるということもありますし、産休に入ることでキャリアに空白の時期ができてしまいます。 休むことでマイナスなことばかりではないですが、自分の思っていたタイミングと全く違っていたりすると、ネガティブな考えにもなってしまいます。 独身であれば、周囲の結婚出産ラッシュで焦りを感じることもあるでしょう。両親からのプレッシャーなども感じ始めるのではないでしょうか。 仕事だけの悩みではなくなってくるのが、20代後半の特徴でもあります。 20代からできるキャリアプランの考え方 キャリアを考えるにあたって、自分自身のキャリアプランを明確にしておくことが大事になってきます。 急にキャリアプランを言われても困ってしまうと思いますが、どのような考え方をすれば良いのでしょうか。 まずは自分のなりたい姿を考える キャリアプランを考える際には、自分のやりたいことや理想の働き方などをまずイメージしてみましょう。キャリアプランだからといって、仕事のことだけをイメージするのではなく、どんな働き方をしたいか、将来的にパートナーや子どものいる生活を考えるのか、とライフスタイルを考えるのも大切です。 今後さまざまなライフイベントの発生で、ずっと仕事優先で生きていくとは限りません。キャリアプランはライフプランと密接に関係していることを知っておいてください。 例えば「家族との時間を大切にしたいから、将来的にはマイホームを建てて在宅の仕事をしたい」というプライベート優先の考え方もあれば、「世界中で愛されるようなゲームを作りたい」という仕事上の目標を優先する場合もあるでしょう。 自分が何を大切にしたいのか、現段階で明確にしておくことがとても大切です。今後その内容が変わったとしても、根本的に大事にしているものは大きく変わらないはずです。 例えば「仕事で評価されていっぱい稼ぎたい」と仕事優先に思う方も、実際は「家族を幸せにするためにいっぱい稼ぎたい」とプライベートを大切にした考え方を持っているということもあります。 あなた自身が何を大切に思っているのか、早くから知っておきましょう。 短期的な目標から決めていく いきなり20年、30年後の自分を想像するのは難しいので、まずは短期的な目標から決めてみてください。 今新入社員なのであれば、「3ヶ月後には同期で1番の成績を出す」「1年後にはMVPを獲る」など、自分の中でイメージしやすい目標がおすすめです。 そしてそこから逆算して日々の業務をこなしていくと、「何のためにやっているのか」という目標が明確なので、モチベーションの維持がしやすくなります。 毎日の業務が何のためのものなのか、本質的に理解して納得することで、業務のパフォーマンス自体向上していくことでしょう。 現職でしっかりと評価されていれば、もし転職など環境を変えることになっても自信を持った行動をすることができるはずです。 いつでも軌道修正できる余裕をもつ プランという言葉を使うと、その通りに進まなければならないと感じてしまうかもしれませんが、決してキャリアプランに縛られる必要はありません。 キャリアを歩んでいるうちに、新しく興味を持てるモノやコトに出会うかもしれませんし、素敵な出会いがあって急に起業するなんてこともあるかもしれません。 20代でキャリアプランを練っておくことの最大のメリットは、いつでも柔軟に軌道修正できるということです。 40代、50代になってくるとキャリアプランから逸れた選択をすることに対して、無駄な時間や寄り道だと感じてしまうかもしれませんが、20代であるからこそ、より自分らしく生きていける選択をできるのではないでしょうか。 具体的にキャリアプランを立てるには? キャリアプランを立てたい!と思っても、具体的に何をすればよいか難しいですよね。 最後に、具体的にキャリアプランを立てる方法をご紹介していきます。 やりたい事が明確であれば詳しい人に相談 将来的に絶対にやりたい事がある人は、実際にその業務をしている人や詳しい人に相談してみてはいかがでしょうか。 例えばマーケティング会社を創りたいのであれば、実際に起業している人の話を聞いてみましょう。知り合いにいなくても、今ではSNSなどで繋がりを持つこともできます。起業まではいかなくとも、マーケティングのプロとしてキャリアを高めていきたいのであれば、社内外でロールモデルとなるような人を見つけて、話を聞いたりウェビナーに参加してみるのもおすすめです。 その人の経歴などを知ることで、実際に役立つ経験や持っておいた方がいいスキルを知ることから始めてみてください。 ここで注意しなければいけないのは、その方はキャリアに関しての専門家ではないので、あくまで実体験として参考にするにとどめておくことです。同じ経験をしないと!と思い込んでしまうのは危険です。その人はたまたま成功したかもしれませんが、あなたが同じやり方で成功するとは限らないからです。 未来へ向けて、材料を集める感覚で情報収集をしていきましょう。 20代だからと躊躇わずにプロに相談 「将来的にこれがやりたいけど、どういう選択をすればいいの?」というやりたいことが明確だけどそのプロセスがわからない方、あるいは「まだ20代だしやりたいこともわからない」という方は、ぜひキャリアのプロに相談してみてください。何となく不安という段階でも問題ありません。 プロに相談というと転職を勧められそうと思う方が大半ですが、仕事を斡旋する転職エージェントではなく、専門のキャリアコンサルタントにキャリアについて相談するだけのサービスもあります。 不安なことがまだなかったり、何に対して不安なのか明確でない人こそプロに相談しアドバイスをもらうことで、自分らしい働き方の選択をする事ができます。 本質的に自分が大切にしている価値観に気付くことができたり、ちょっと興味のあることに背中を押してもらえたり、1人では何も変わらない状況を変えていけるはずです。 これから長いキャリアを歩んでいく20代だからこそ、何も考えずに働く時間はもったいないと思ってください。 20代で相談しておくことで、自分にはプロの相談相手がいるという状況を作ることができます。年代が変わってもまた相談できる相手がいることで精神的にも安定するでしょう。 20代だからといって外部のサービスを利用することは決して早くありません。周りがやっていないのであれば、率先して利用することで周りと差をつけることもできるのではないでしょうか。

キャリアを見直すタイミング?働く30代が抱える悩みは環境を変えると解決するの?
30代になると、今後のキャリアについての悩みを抱える人が増加します。 20代から働いてきてある程度仕事ができるようになると、悩みの種類も変わってきますし、周りの転職などもあなたの悩みに影響してくるでしょう。 今回は働く30代に向けてキャリアの悩みの種類や環境を変えると悩みは解決するのかなどご紹介していきます。 20代と30代では悩みの種類が異なる 20代の若手と言われていた頃と、30代で中堅と呼ばれるようになった今とではキャリアに関しての悩みの種類も変わってきたのではないでしょうか。 ここではどのような要因で悩みが変化していくのか、ご紹介していきます。 評価・給料が上がらない 20代では新人だったこともあり、少しずつ評価され給料も上がっていくことを実感できていました。しかし30代になるとそのスピードは緩やかになったり、止まってしまうというのは珍しくありません。 一見当たり前のように思いますが、実際に今まで通りの成績を残していても評価されない状況になると不満が生まれてくるものです。 会社によっては、20代よりも期待されるものが大きくなっているということが顕著に見えてくるかもしれません。 「業務内容は変わっていないのにどうすれば…?」と思う人も多いかもしれませんが、30代では今までの業務に自分で考え付加価値をつけていくことが求められているのです。 評価も給料も変わらないのにそんなことできないよ、という方は一度自分のモチベーションになるものを探した方がいいかもしれません。 後輩の教育が上手くいかない 30代になるとある程度業務を経験して、後輩の教育を任されるという人が増えてきます。 今までは自分の業務だけでよかったものが、後輩の面倒を見るとなると同じスケジュールで働くこともできませんし、シンプルに業務負荷が重くなりますよね。 そういった状況で、自分は後輩のことを考えて時間も割いているのに全く教育が上手くいってない…となるとストレスが溜まってしまいます。 後輩の態度などにもイライラしてしまったりと、悩むことが増えるでしょう。「このタイミングで、自分はこんなことしたいんじゃない」と感じる方も多くいます。 仕事とプライベートの両立が上手くいかない 20代後半から30代にかけて結婚・出産などで、プライベートに環境の変化が訪れたという方は多いのではないでしょうか。 そういった中で、思い描いていた結婚生活が送れていなかったり、育児に追われて仕事に集中できなかったり…という事態に直面することもあります。独身時代には感じなかった、「仕事とプライベートの両立」が悩みの一因になるでしょう。 家族で様々な家事の役割を担当しているにも関わらず、仕事でも段々と責任が重くなってくる状態では、どちらかが疎かになってしまう可能性もあります。 共働きでは、それがストレスや言い争いの原因になってしまうこともありますし、「家族のために働いているのに…」という方はよりストレスを感じてしまうかもしれません。 また、家族を養うために働いていても、激務が続いて子ども寝顔しか見ることができないという方もいるのではないでしょうか。 専門性がないと感じる 20代から一貫して同じ会社で働いていても、自分に専門性がないと感じると不安になりますよね。特にエンジニアなどの専門職でない方ですと、「自分には何ができるのか」と思ってしまう方も少なくないようです。 もちろん今まで仕事を頑張ってきているあなたは、自分で気付かないかもしれませんが確実に成長しているはずです。 20代の頃は苦手だった商談も、今では上手く流れを作れるようになっていたり、資料作りの時間が半分になっていたりと、実は気付かないスキルが身についているのではないでしょうか。 しかしそれでは、自分自身なかなか納得できないのが現実ですよね。たとえ客観的にみれば素晴らしい「スキル」であっても、自分では当たり前にできていることほど、それを「スキル」だと認識するのは難しいものです。その結果、職務経歴書を書いてみると、スキルや経験の部分でなかなか空欄が埋められないとなると不安になります。 周りの人が転職していく 30代になると、周りの転職や退職で焦りが生じるのではないでしょうか。 自分自身は転職など全く考えていなかったとしても、周りがどんどん転職していくとなんとなく不安になるものです。同じ部署のエース社員が、突然転職するということもよくありますよね。 そういった状況で「自分はこのままでいいのだろうか」と感じることは、当たり前の感覚とも言えます。 全ての人が今の会社で、「これを成し遂げてやる!」というような野望とも言える目標を持っているわけではありません。 目標は特にないけど、正社員だから続けているという方もいるはずです。自分自身のそのような感覚でいたのに、周りからの刺激によって変化していくことが多いというのも30代の特徴ではないでしょうか。 今の環境を変えずにキャリアアップする方法 キャリアに悩むと転職がすぐに頭をよぎるかもしれません。 しかし転職に乗り出す前に、まずは今のまま社内でできることを探してみてはいかがでしょうか。 ここでは、環境を変えずにキャリアアップを目指す方法をご紹介します。 社内でチャレンジできるポジションを探す 今のポジションや業務内容が少し退屈だと感じていたり、もっと違うことに挑戦したいという場合は、まず社内でチャレンジできそうなポジションがないか探してみましょう。 社内公募を行なっているような会社もありますし、人事などの詳しい人に話を聞いてみると、意外と会社を変えずに違うポジションへ挑戦できる可能性があります。 「業務内容や働く環境を変えたいけど、転職はちょっと…」という方は、ぜひ社内で挑戦できないかを確かめてみてください。 特に社員数が多い会社の場合は、「これがやりたい!」と自分の意思表示をしておき、席が空いたときには最初に思い出してもらえるような状況を作っておくことが大切です。 情報を集めて絶対に社内で挑戦できないとわかった場合でも、「自分の挑戦したいという気持ちと転職への不安を、天秤にかけてよく考えてみる」といういい機会になるでしょう。 今の業務に関連している勉強をする 今の職種のままキャリアアップを目指すのであれば、自分で業務に付加価値をつけていくことが必須となってきます。 そのためにはまず、業務に紐づいたスキルの勉強をしていくことがおすすめです。 「とりあえず頑張る!」と目の前の業務に取り組める方であればそれでもいいですが、自分自身が停滞していると感じていたり今の業務で今以上に評価を受けるのが難しいと感じる方は、プラスαで知識をつけていくのが良いでしょう。 そうすることで、今までなんとなく行なっていた業務の本来の意味を知ることができたり、「もっとこうしてみよう!」とアイデアが浮かんでくることもあります。 前向きな姿勢で業務に取り組むことで、あなたに対して周りの印象や評価も変化していくでしょう。 家族やパートナーへ協力を依頼する プライベートとの両立が難しいと感じる人は、家族やパートナーに悩みを相談し協力をお願いしてみましょう。 例えば、家事の分担を少し軽減してもらうことで仕事に充てる時間を増やしたり、時短家電などを導入するというのはいかがでしょうか。 すぐに仕事とプライベートの両立ができるようになるのは難しいかもしれないですが、今のあなたの気持ちを伝えることで何かしらの折衷案は出てくるはずです。 あなたがもっと仕事を頑張りたいというのであれば、パートナーが家庭に入るという選択肢も出てくるかもしれません。 いずれにせよ、あなたがこれからあらゆる選択をした結果、一番近くで影響を受けるのは家族やパートナーなので、しっかりと悩みを共有しておくことが大事です。 会社のビジョンを再確認し、モチベーションを維持する 入社して数年経ってくると、意外と会社のビジョンを忘れてしまっている人もいるのではないでしょうか。入社のタイミングでは、会社のビジョンに共感して頑張ろうと思っていたとしても、常日頃その気持ちを忘れないというのは難しいものです。 会社の雰囲気など全体を見渡すことができるようになった今、同じように会社のビジョンに共感できていますか。 「あぁそういえばこのために頑張っていたんだ」と、初心を思い出すことができるかもしれません。そうなれば、停滞気味だった仕事へのモチベーションもまた巻き返せるでしょう。今の環境に特に不満はないけれど、なんとなくキャリアという点で不安に思ってしまっている方は、今の環境でもう一度頑張ろうと思えるのではないでしょうか。 もう一度気持ちを持ち直す経験をすることで、どんな環境でもまた頑張ろうという力がついていくはずです。 今30代であれば、今後20年ほど働くことになる会社なので、会社が成し遂げたいビジョンとあなたが理想とするものの齟齬がないかの確認はぜひ確認してみてください。 キャリアを見直し転職をする場合 もちろんキャリアを見直した結果、転職して環境を変えるという決断をする方もいるでしょう。 30代であるということがプラスにもマイナスにも働く可能性があるということを理解して、しっかりと準備して転職活動に臨むのが大事です。 同じ業界・職種で経験を活かす キャリアを見直した際に、同じ業界や職種で経験を活かした転職をするという選択が一番想像しやすいのではないでしょうか。 業界や仕事内容は嫌いではなくても、今の会社ではできない経験をしたいという場合や、もっと収入を上げたいという場合によくある決断です。 「自分の能力をもっと伸ばしていきたい」という方にはおすすめですが、30代の経験者を採用するとなると、採用する側もあなたに大きな期待をしていることを忘れてはいけません。 採用企業は経験者であればあまり教育もしなくていいため、若手を採用するよりも高いコストをかけて採用しています。そのような中で新しい会社だからと新人気分でいては、会社からの期待を裏切ってしまう可能性があります。 自分の経験を活かして転職をする場合は、今まで以上にしっかりと業務と向き合い、結果を出すことを求められているという状況を理解しておきましょう。 勉強をしてから未経験の仕事へ挑戦する また、30代から未経験のキャリアへ挑戦するというのも、決して遅くない決断です。 しかし20代の若手と同じような気分で、「やる気はあります!」というアピールをしても採用してもらうのは難しいかもしれません。 例えば、今の職場での経験をある程度活かすことができるのであれば、プラス評価かもしれませんが、全く関係ない職種に挑戦する場合は、新卒入社の社員と同等のレベルで評価されることを理解しておかなければなりません。 そのため、未経験の職種に挑戦する場合は、ある程度事前に勉強して知識をつけておくのが良いでしょう。 エンジニアなどの専門職であれば、先に副業やオンラインスクールで経験を積んでおき、業務を学ぶ意欲があり、実際の業務も全くの未経験ではないこと、自分でできる限りのスキルを身に付ける努力をしてきたことをアピールするのがおすすめです。 30代になって「何もわかりませんがプログラマーになりたいです!」と面接で言われても、担当者は困ってしまいますよね。 未経験でもやりたい!と思えることがあるのであれば、自分でアピールできることを増やしてから挑戦するのが良いでしょう。 独立してやりたかったことに挑戦する やりたいことがある方に関しては、必ずしも企業に所属する必要はありません。独立してフリーランスになるのもいいですし、法人を設立することもできます。 ただし、今まであった安定収入を手放すというのは誰しも不安なはずです。家庭など守るものがあって、挑戦は難しいという方も多いでしょう。 そういった方は、まずは副業などをして収入の軸を複数作っておくと安心です。収入面での不安を少しでも軽くしておくことで、独立のための資金にもできますし、精神的にも安定するでしょう。 準備なしの転職は要注意 30代で、多くの人がキャリアに悩むことがあるでしょう。あらゆる選択肢がある中で、転職という選択をする場合はしっかりと事前準備をしてください。 「興味があるから」「やってみたいから」など理由は様々あると思いますが、そこから「なぜ興味を持ったのか」「なぜやってみたいのか」と深く掘り下げていく必要があります。 30代で自己分析をしてみることで、20代のころの自分との比較や改めて自分自身と向き合うことができます。 1人で考えてみても上手く言語化できない方は、人に話すことで上手く頭の中の考えを整理できるかもしれません。仲のいい友人に話すと気分転換にもなります。 しかし長期的にみて転職後もしっかりと計画を立てておきたいという方は、ぜひプロのコンサルタントに相談してみてください。 多くの人の悩みを聞いてきたプロのアドバイスによって、決意していた転職を思い留まるという可能性も大いにあります。 転職は人生において大きな転機になるので、絶対に失敗したくないという方はプロへの相談で少し安心して行動できるかもしれませんね。

これからの時代を生き抜く女性のキャリアの考え方
「これからのキャリアってどうすればいいんだろう?」 そう感じる女性は多いのではないでしょうか。近年男女平等が謳われていますが、実際は全ての働く女性が、働く男性と同じ境遇というわけではありません。 結婚や出産、育児などのライフイベントを考慮しつつも、女性が自分らしく後悔しないキャリアを歩んでいく考え方をご紹介します。 女性はライフイベントの影響を受けやすい ライフイベントの発生により、キャリアについて悩む女性が多いのが現状です。妊娠や出産など女性ならではのものもあり、なかなか思う通りにはなりません。自分の理想のキャリアを歩むことを断念する方も多くいます。 今の段階で自分には関係ないと思っていても、キャリアを考える上で今後どのようなライフイベント発生の可能性があるのかは知っておく必要があります。 結婚 結婚によって仕事を辞めたり、転職したりする方は多くいます。 生活が変わるというのは女性だけではありませんが、まだまだ「女性は家庭を守るもの」「夫の仕事に合わせて、仕事を変えるもの」という考えの方も多いのではないでしょうか。 また、退職や転職はしなくとも、結婚によって独身時代よりも家事が増えたり住む場所が変わって通勤時間が長くなることもあります。そういった負担の積み重ねにより、キャリアについての悩みを感じる方は少なくありません。 またパートナーの職業によっては、全国転勤や海外駐在になることもあります。もちろんその際に一緒に行かない選択をすることも可能ですが、大半の女性はパートナーについていくことを選択するようです。 妊娠・出産 女性ならではのライフイベントといえば、妊娠と出産です。これだけは、男性が経験することのない一大イベントですよね。 妊娠と出産では、それぞれ義務付けられた休暇を取得しなければなりません。したがって、数ヶ月はキャリアが途切れるのを避けられないのです。 妊娠期間の休暇である産前休暇の取得は任意ですが、仕事をしていて急に陣痛がきてしまってそのまま休むとなると、会社に大きな迷惑をかけてしまうため、働く妊婦のほぼ全員が取得します。 そして産後休暇は、母体回復のために取得が義務付けられています。産後8週間の休暇が定められていますが、最短42日で医師の許可が出れば働くことも可能です。 しかしながら、1ヶ月以上は必ず休むことになるため、働いてキャリアアップを目指している方、なかなか仕事が休めない方などは妊娠へのハードルが高く感じるでしょう。 育児 育児はもちろん女性だけがするものではありません。しかし、授乳など母親にしかできない育児もあります。 我が子に向き合い育児をしていくうちに、仕事よりも家庭や育児に専念する方が自分には合っているかもしれないと考える方や、「子どもが小さいうちは、できるだけ一緒にいたい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。 また多くの自治体で待機児童の問題もあり、保育園に預けてすぐに復職する予定であっても、2年間育児休業を取得しても保育園入園が叶わず、やむを得ずに退職を選択する方もいます。 育児は初めての経験だからこそ、予想がつかないことが起きるものです。その結果、想像もしていなかったタイミングで仕事を失ったり、働き方を変えなければならなくなることもあるでしょう。 企業でキャリアアップ?働き方を変える? さらに企業で数年働いていると、これからも続けていくのか働き方を変えるのかという悩みが出てきます。 女性が働きやすい環境であるのであれば、もちろんそのまま続けていくという選択になりますし、難しそうであれば働き方も変えていかなければなりません。 では、どのような選択肢があるのでしょうか。 フルタイムで働きながらキャリアアップ 今フルタイムで働いている方は、働き方を変えずにキャリアアップや長く働いていくことをまずは考えるでしょう。今の仕事が好きな方、今の仕事が安定している方、やりたいことや取りたい資格があるなど目標が明確な方はフルタイム勤務を続けていくことが一番です。 ただ先述の通り、女性であるからこそのライフイベントが発生する可能性もあります。その場合に向けても、まずはフルタイム勤務前提でキャリアを設計しつつ、他の選択肢として時短勤務になるかもしれないなどの可能性を頭に置いておくことが大切です。 ただ残念ながら、子どもが小さい間に時短勤務を選択すると、今までと任される業務が変わったり、「マミートラック」と言われる状況に陥ったりすることもあるのも現実です。今の企業がフルタイムで子育てしながらキャリアを積んでいける環境か、先輩社員の事例を見ながら見極めておきましょう。 フルタイムでの勤務を希望しているけれども、子育てしながらフルタイムを続けるのが難しそうな場合には、早いうちに転職を検討することも必要かもしれません。 扶養内でのパートタイマー 結婚や出産を機に、パートナーの扶養内で働くという選択もあります。 昔は結婚すると、寿退社をして女性は家庭に入るというような風潮が強くありましたが、現在は育児や家事と両立できる程度の時間でパートに出る女性が多くいます。 これは元々フルタイムで会社員として頑張っていた方が、家事や育児にも時間を取りながら、社会との繋がりが薄くなってしまう不安を解消するためにも良い選択でしょう。また扶養範囲内とはいえ、月数万円のパート収入は、家計にとっても大きなプラスになります。 出産や育児を経験すると、社会との繋がりがないことに不安を覚えたり、日中子どもと2人きりでの生活をストレスに感じたりする女性も多くいます。 フルタイムで働くのは難しいけれど少し外に出て働きたい方や、これからの教育費なども考えて家計の足しにしたい方には、パートで働くという選択肢もよいでしょう。 フリーランスとして独立 近年注目されているのが、フリーランスとして独立するという働き方です。最近では在宅ワークの求人なども多数あり、インターネットで仕事を見つけやすいので、空いた時間を効率的に使って働きたい方や就労証明を出して保育園に子どもを預けたいという方にはおすすめです。 フリーランスは個人事業主になるので、収入面で不安定になることは否めませんし、社会保険料などの負担が大きくなる可能性もあります。ただし、フリーランスであっても、扶養控除内の収入であれば、保険組合によってはそのままパートナーの健康保険に入ることもできます。事前によく調べておくとよいでしょう。 独立なんて怖い!と思うかもしれませんが、webデザインやwebライター、SNS運用など女性に人気の職業も多数あるため、働き方や仕事内容に興味のある方は、詳しく情報収集してみてはいかがでしょうか。 企業でキャリアを積んでいきたい女性へのハードルとは? 今の職種でキャリアを積んでいきたいという女性は多いと思います。特に専門職など、今の業務内容が好きであったり、会社に愛着があることもありますよね。 ずっと同じように働いていくことができれば良いのですが、長期的に考えた際に自分の理想のキャリアを描くことができない可能性も考えなければなりません。残念ながら、女性であるからこそ、キャリアへのハードルを感じることもあるからです。 男女での評価の違い 男女平等が謳われている世の中ですが、まだまだ男女格差が残っている企業もあります。 事務職だからといって、お茶汲みやコピーを頼まれることもあるのではないでしょうか。また、女性の昇進が難しかったり、あまり例がなかったりすることもあるかもしれません。 さらに、独身であれば結婚の予定やパートナーの有無を聞かれたりと、女性の突然のライフイベントの発生に敏感になっている企業もあります。重要な大型プロジェクトを任せてみたいけど、数年がかりのものであれば、途中で妊娠などの事情で抜けなければならない状況に陥ることもあるからです。 そうなってくると、自然と重要なポジションには男性がついていることが多いと感じてしまうのではないでしょうか。 女性のロールモデルがいない 「子どもができても、同じように仕事を続けていきたい」「同期に遅れることなくキャリアアップしていきたい」と具体的なイメージが自分の中にあったとしても、実際に体現している方がいなければ不安になりますよね。 まず想像できるのが、女性が昇進するのは難しいのではないかということ。そして、子育てをしながら今の会社に長く勤めるのは難しいのではないかということです。 長く勤めるのであれば、それなりに評価されたり昇進したりすることを期待しますが、そういった扱いを受けている女性が他にいなければ期待は薄くなります。また、評価や昇進に興味がなかったとしても、「興味がない」ことで居づらくならないのか、という不安もあるでしょう。 もちろん会社の創業年数なども関係するので、まだ若い会社なのであれば自分がロールモデルになっていくということもあり得ます。 会社の規模や女性の在籍年数などを考えた時に、今後への不安があるのか判断できればいいですね。 将来の家族計画が未定 「仕事は楽しいけど、いつか子どもが欲しいなぁ」と考える女性は少なくありません。子どもは授かりものですからいつ妊娠できるかもわかりませんし、パートナーと考えを擦り合わせておく必要もあります。 いつになるかわからない「いつか」のために仕事を少し抑え気味にするのか、悩ましいところですよね。 その場合は、現在の仕事に不満がないのであればそのまま仕事に取り組むのがいいのではないでしょうか。「いつか」の可能性が頭にあるだけでも十分ということもあります。 ワークライフバランスを重視する際の注意点 ライフイベントの発生など何らかの節目のタイミングで、ワークライフバランスを重視した働き方に変えようと思う方は多いのではないでしょうか。 例えば出産を機に専業主婦になるのも一つの選択です。しかし、とりあえず仕事を辞めるというような考え方では、その後の人生において後悔する可能性もあるのです。 ワークライフバランスを重視するあまり、キャリアの観点で後悔しないように注意するポイントを紹介します。 パートナーの理解を得る ワークライフバランスを重視して、フルタイムからパートタイム勤務に変更するなどキャリアを大きく変更するのであれば、パートナーの理解を得ることはとても大切です。 今までフルタイムの共働きであったのであれば、家にいる時間が長くなる分家事の分担を変えてみたり、毎月のお小遣いを変動させてみたりと工夫することも必要になるでしょう。 パートタイム勤務になると変にパートナーとの格差を感じてしまったり、上下関係が生まれてしまうこともあるので、事前にしっかりとお互いの考えを擦り合わせておくと安心です。 長期的にみたお金の問題 仕事の時間を減らすという選択をした場合、当然ながら時間労働から得られる収入は減少します。 今はそれでも生活できていけると感じるかもしれませんが、将来的に子どもの教育費やマイホーム資金など長期的にお金の問題を考えておく必要があります。 必要であればFPに相談して、将来設計や保険の見直しなども行っておくと安心できます。 「仕事=お金」が全てというわけではありませんが、ワークライフバランスを重視した選択をしたのにも関わらず、ライフの部分が崩れてしまう可能性もあるのです。今までと同じような支出をしていくことはできないことを、理解しておきましょう。 逃げの選択になっていないか考える 後々振り返った時に後悔しないためには、今選択しようとしていることが「逃げ」の選択になっていないかを一度考えてみてください。 「通勤が嫌だから」「残業が嫌だから」「やりがいがないから」などネガティブな理由ばかり思いつく時は、要注意です。 または「パートナーのために」「子どものために」と、決断の主語が他の人になっている時も、一度落ち着いて考えてみましょう。 自分が何をしたいか、どういう生活を送りたいかということが不明確なまま、嫌な理由や誰かのためにという理由を見つけて決断すると責任転嫁してしまう可能性があります。 「あなたのために仕事辞めて、キャリアを諦めたのに!」という気持ちになってしまうのも良くないですし、言われた相手も困ってしまいますよね。 キャリアを考えるときは、これからの人生全体を考えるようにして突発的な逃げの選択になってしまわないように気をつけましょう。 女性がキャリアを充実させるポイント さまざまなキャリアの選択肢がありますが、あなたが一番後悔なく自分らしく在れるようにしたいですね。 女性であるからこその我慢もあるかもしれませんが、女性であるからといってキャリアを諦めてはいけません。 あなたのキャリアを充実したものにするポイントを紹介します。 頼れるものはしっかりと頼る フルタイム働きながら子育てもするというのであれば、パートナーはもちろん周りをしっかりと頼りましょう。 近くに住んでいるのであればご両親に保育園のお迎えを頼んだり、家事まで手が回らないというのであれば、ベビーシッターやハウスキーパーの手を借りるというのはいかがでしょうか。 バリバリ仕事を頑張っていきたいという女性の多くは、仕事も家庭も疎かにしない!と自分で全てを背負い込んでしまいがちですが、頼れるものは頼るというのが長くキャリアを歩んでいくためには必要な方法です。 転職して評価される環境を選ぶ 「仕事を頑張っていく!」という方は、今の環境に対して不安があるのであれば、この環境で頑張り続けるというよりも、自分が評価されるような環境を選ぶことも大切です。 たとえば管理職を目指しているのに、女性管理職がいない職場だと出世にも時間がかかりそうですよね。その場合、同じ業界内でも女性管理職比率が高い会社を選んだり、子育て支援をしっかりと行っている会社を選ぶことで不安は薄くなるでしょう。 自分がどのような女性になりたいのか、どのような働き方をしたいのかを体現している、ロールモデルのような方が複数いる会社に出会えるかもしれません。 キャリアプランを練る 女性がキャリアを充実させるためには、キャリアプランをしっかりと練っておくことが大切です。 なんとなくで進んでいても上手くいくこともあります。しかし、突発的なライフイベントの発生などで本当はやりたかったことができなくなる可能性も十分にあるのです。 自分はどのようになりたいか、そして自分は今それに向かって進んでいけているのかを明確にしてみてはいかがでしょうか。 働き方や待遇の面での希望と、自分自身のスキルを棚卸することで今の立ち位置を知ることでこれからの行動を考えやすくなります。 自分自身で考えることも大切ですが、プロのキャリアコンサルタントと相談しつつキャリアプランを練ることもおすすめです。 あなたが理想としているプランに対して、実現するための行動指針を作ることができるでしょう。転職を考えていなかったとしても、現在の市況間など踏まえて考えが変わってくる可能性もあります。 キャリアコンサルタントに相談というと、転職をする人が仕事を紹介してもらうようなイメージが強いですが、今後のキャリアプランを相談するだけという方も多く利用しています。 プロの手助けも受けながら後悔しない、自分らしいキャリアプランを見つけてみてください。

結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【後編】
結婚後の女性の働き方について、前編では正社員やパート・派遣社員として会社に勤める働き方をご紹介してきました。 しかし、結婚後の働き方には「専業主婦として家事育児に専念する」「フリーランスとして働く」「起業する」など「会社に雇われない働き方」もあります。 自分に合う道があるか、それぞれの働き方を選ぶときに何を考慮すればよいのか、そのメリットデメリットを確認していきましょう。 家族との時間を優先して専業主婦になる 総務省統計局「労働力調査特別調査」によると、2020年の共働き世帯は1240万。一方で専業主婦世帯は571万と、共働き世帯数が増える一方で専業主婦世帯数は減少の一途をたどっています。 しかし、本音では「できることなら専業主婦になりたい」と思う方も少なくないようです。ソニー生命保険株式会社が2020年に行った「女性の活躍に関する意識調査」で、働く女性に対し、本当は専業主婦になりたいかという質問をしたところ、「非常にそう思う」と「ややそう思う」と答えた女性は全体の29.8%。年代別に見ると、20代が41.7%でした。 また別の調査をみると、ニュースサイト「しらべぇ」編集部が行ったアンケートでは、専業主婦になりたいと思った人の割合は27.3%。この調査では30代が36.4%と高い数値を出しており、調査によって変動はありますが、全体のおよそ3割が専業主婦を希望していることがわかります。 「夫が高収入でないと、専業主婦になるのは難しい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、総務省統計局のデータによると、実際には専業主婦世帯で一番多い世帯年収は300~399万円。ついで200~299万円となっています。 画像引用元:「ARUHIマガジン」共働き世帯の世帯年収は現状どれくらい? 年収別のライフスタイルも解説より 国税庁「民間給与実態統計調査(令和元年分)」によると、20代後半の男性の平均年収は403万円ですから、専業主婦を実現するために必ずしも夫が高収入である必要はなく、夫婦の間に「そういうライフスタイルを実現したい」という思いがあれば、平均並みの収入で実現している人は多くいるということです。 それでは、「専業主婦」という働き方を選ぶメリット、デメリットをみていきましょう。 専業主婦のメリット1.家事や育児に十分に時間をかけられる 家事も育児も、やろうと思えばいくらでもやることがあり、どれだけ時間があっても足りないほどです。 しかし、正社員でもパートでも、外に働きに出れば、どうしても時間に追われてしまいます。仕事と家事と育児を両立するには、「できる範囲でできることを」やれるよう、時間とバランスを見つけなければなりません。 しかし、家事や育児に自分の時間をすべて使える専業主婦という働き方ならば、「家事や育児に手をかけたい」「子どもが小さいうちはできる限り一緒にいたい」「子どもや夫との生活や時間を大切にしたい」いう思いを叶えられます。人生で、自分の大切な人のための時間、大切な人と過ごす時間を一番に考えられるのは、お金には代えられない大きなメリットでしょう。 専業主婦のメリット2.仕事関係のストレスから解放される 会社を辞めてしまえば、仕事に関係するストレスは一切なくなります。納期やノルマに対するプレッシャー、職場の人間関係など、そうしたものから解放されます。 前述のように、仕事との両立で時間に追われることもなければ、仕事のストレスでイライラすることもなくなるので、心に余裕をもって家族に接することができるようになり、専業主婦になって家庭が円満になったという方も。 専業主婦になることで、心が軽くなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 専業主婦のメリット3.夫の勤務スタイルに合わせられる 専業主婦になれば、夫の勤務スタイルに合わせることができます。国内外の転勤にも一緒に行くことができますし、激務の夫との家庭内のすれ違いを最小限に抑えることもできるでしょう。 専業主婦のデメリット1.経済的なリスクが高まる とはいえ、もちろんデメリットもあります。次にそれを確認していきましょう。 まず挙げられるのが、自分自身の収入がないので「経済的なリスクが高まる」ことです。「夫が高収入であること」が専業主婦になる必要条件ではないことは前述の通りですが、家計は夫からの収入のみになるということには、いろんなリスクがあり、それは夫が高収入でも平均並みの収入でも変わりません。 例えば、夫がリストラにあったり、病気で休職が必要になったりしたときに収入源が激減、あるいはなくなってしまうこともあります。転職で年収が下がるかもしれませんし、あるいは夫本人がどんなに仕事を辞めたいと思っていても、「年収が下がるから」という理由で転職を諦めてもらいたくなるかもしれません。 また、いつまでも夫婦円満でいるのが理想ですが、結婚生活がいつまでも円満とは限りません。何か離婚したい事由が発生した際に専業主婦でいると、「経済的に自立ができないから」という理由で離婚をためらう方が多いのも事実です。 さらに夫が高収入でない場合には、子どもの教育費や住宅費、老後資金に不安が付きまとうのも現実です。将来に備え、しっかり家計管理を行う必要があるでしょう。 専業主婦のデメリット2.自分が自由に使えるお金が減る 専業主婦は、自分で自由に使えるお金も少ないです。少し前の調査になりますが、2013年の博報堂の「子供を持つ既婚女性の就業形態と消費に関する調査結果」によると、1ヶ月あたりの専業主婦のお小遣いの平均は1万4942円。 フルタイムの主婦のお小遣いは2万6725円、パート・アルバイトの主婦は1万5562円ですから、専業主婦が一番低くなっています。 「でもそれでも1万5000円近くあるなら…」と思ってはいけません。この数値は平均値なので、年収数千万を稼ぐ夫を持ち、月に何万円も、何十万円も、自由に使えるマダムのような人が平均値を上げている数字なのです。 「@nifty」の「何でも調査隊」によると、30代以下の専業主婦の1か月のお小遣いは5000円以下が64%と圧倒的に多数です。 「自分の服はここ何年も買っていない」という専業主婦は、筆者の身近にもたくさんいます。家事も育児も立派な仕事ですが、「自分の収入がない」という状況がもたらす様々な面も、きちんと理解しておきましょう。 専業主婦のデメリット3.「自分」としての社会との関わりが減る 専業主婦になると、「家族」との時間は増えますが、「自分の時間」はほぼなくなります。その結果、社会とも「〇〇さんの奥さん」「××ちゃんのママ」として関わることが圧倒的に多くなり、「一個人として社会に関わる」と実感できる機会が一気に減っていきます。 社会との関わりを必要最小限にしておきたい方には、これはメリットとなりますが、「最近大人と会話していない」「子育て以外の話をしていない」と感じてしまうこともあるかもしれません。 自分の好きな仕事でフリーランスとして働く 正社員やパートなどで、会社に勤めるとどうしても時間に縛られてしまいます。 「決められた時間に仕事をする働き方では、家事と育児と仕事を両立できるか自信がない」 そんな方は、自分の経験や好きなことを活かしてフリーランスになるという働き方もあります。今はクラウドソーシングサイトで仕事も探しやすく、デザイナーや経理、Web制作など経験を活かした業務はもちろん、Webライターのように未経験から始められる案件も探しやすくなっています。 フリーランスとして仕事を始めやすい今だからこそ、そのメリット・デメリットを確認して、自分に適性があるか可能性を考えてみましょう。 フリーランスのメリット1.家事と育児と仕事のバランスを自分で決められる 自分の時間をどのように使うか、どれくらい仕事をしてどれくらい家族のために時間を使うか、仕事の量や時間をある程度、自分で決められるのがフリーランスの最大のメリットです。特に今はWebで受発注が完結し、在宅でできる案件も多いので、通勤時間を費やすことなく時間を有効活用することもできます。 単価も様々ですが、パート代や自分のお小遣いくらいの収入を得ることの難易度はそれほど高くはなく、デザインなどのスキルがあれば、正社員並みの収入を得ることも可能です。 収入を得ながらも、時間的な制約はパートや正社員、派遣社員よりも格段に緩いので、子どもが病気になった時や、子どもの園行事や学校行事に参加する時などに都合がつけやすいでしょう。 フリーランスのメリット2.仕事上のストレスをコントロールできる フリーランスですから、どんな案件を引き受けるか、どれくらいの仕事をするのか、決めるのはもちろん自分です。クライアントとどのような関わり方をする案件なのか、どれくらいの納期で対応するのか、自分が選んだものを引き受けていくのがフリーランスです。 「収入のために、仕事は選ばない」ことも選べますし、「自分の価値観や働き方を優先したいから、仕事を選ぶ」ことも選べるから、仕事上のストレスをある程度、自分でコントロールできます。 フリーランスのデメリット1.収入は不安定になる 仕事での自由裁量の部分は大きくなりますが、仕事の案件数や収入が保証されているわけではありません。また、正社員や派遣社員のように夏休みや有給休暇はなく、自分が仕事をしなかったら報酬は発生しないので、長期的な休みを取ったり、病気やけがなどで仕事が出来なくなったりした場合には収入が途絶えてしまいます。 フリーランスのデメリット2.確定申告や帳簿管理が面倒 フリーランスは、個人事業主としての収支管理も自分で行わなければなりません。正社員や派遣社員、パート社員だったら雇用主である会社が行ってくれる年末調整などもないので、自分で確定申告を毎年行う必要があります。 毎月の経費管理も必要となるため、面倒な事務処理は会社員時代に比べると多くなるでしょう。 フリーランスのデメリット3.健康保険料が高くなることも そして、健康保険料も大きな問題となります。基本的には国民健康保険に加入することになり、保険料は各市町村によって異なるのですが、収入を得らえるようになればなるほど、保険料はかなり高くなります。正社員等で会社に雇用されていれば、「労使折半」で会社が出してくれている保険料を、自分で全額払わなければならないからです。 フリーランスが加入できる組合や協会に加入すると、健康保険料を押さえることができますが、手続きが面倒だったり、加入条件が厳しかったりするものも多いことも知っておきましょう。 思い切って起業する 最後に、思い切って起業するという働き方もあります。 「起業」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、「起業」して事業を始めるレベルは人それぞれ。本格的な事業計画書を書いて、銀行から融資を取り付けて始める「起業」もあれば、自分の貯金の範囲内で自宅の一室を使って自分の特技を教える教室を開いたり、カフェを始めたり、手作りのものを売ったりと、小さく始める「起業」もあります。 本格的に始めるとなれば、ストレスやプレッシャーは正社員時代の非ではありませんが、その分大きなやりがいを得られます。事業が成功すれば、収入も正社員時代をはるかに上回ることもできるでしょう。 また、自分でできる範囲のことを自分で持っているリソースのみをつかって、リスクを抑えて小さく起業することもできます。自己資金で始めれば、返済のプレッシャーがない分、自分のペースで事業を育てていくことができるでしょう。 さらに今は、個人でも取引できるM&Aサイトも複数あり、1から事業を立ち上げるのではなく、既存事業や既存店舗を買収し、自分のアイデアをそれに加えて事業を始めることもできます。 どんな事業でも立ち上げ期は大きなエネルギーが必要で、自分の時間を費やさなければ成果は上がりませんが、ある程度の規模になれば事業を人に任せることができるのも起業のメリット。そうなれば収入を得ながら、自由に時間を使うことができるようになります。 自分の気持ちと、家計と、パートナーの希望のバランスを いかがでしたでしょうか。正社員や派遣社員、パートなど「会社に雇われて働く」以外にもいろんな働き方があります。 結婚後の女性の働き方は、自分がどうありたいかという気持ちが一番大切ですが、現実的にはそれだけで決められないのが難しいところです。パートナーである夫の希望(家事や家計負担の希望、転勤の有無などのワークスタイルなど)もふまえて、バランスをとりながら、納得できる働き方を探していきましょう。 ただ、どうバランスをとればいいのか、自分の気持ちがどこにあるのか、一人で考えているとわからなくなってしまうこともあります。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性が結婚後の働き方を見つけられるように「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるサポートをしています。この先どうしようか迷ったら、ぜひお気軽にご相談ください。

結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【前編】
結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

社会人としてこのままでいいのか不安な時に試したい5つの方法
仕事をしていて、ふと「このままでいいのか」と不安に思うことは誰にでもあります。 今の仕事や環境の何が不満というものがなかったとしても、やりたいことを見つけて転職や独立する友人知人、社内でバリバリと活躍する同僚や後輩をみたり、将来のことを考えたりすると、自分はこのままでいいのかとつい考え込んでしまう…それは誰もが経験することでしょう。 将来への小さな不安は日常生活に紛れてしまうことも多いですが、モヤモヤした不安がいつまでも消えないこともよくありますよね。そんなときには、こんな行動を試してみませんか。 1. 不安を感じる自分の気持ちを整理してみる 「不安」は漠然としたままでは、どうしていいかわからないものですが、その原因がわかれば、「不安」の解消法も見えてきます。解消法が見えてきたら、あとはそれを試していくことで、たとえ解決しなかったとしても何かしら状況は変わっていきます。 つまり、不安を感じる自分の気持ちを整理し、その原因に向き合うことは、漠然とした不安を解消する第一歩です。 ここでは「このままでいいのか不安」と思う原因としてよくあるものをご紹介します。自分が当てはまるものはないか、もしくは自分には他の気持ちがあるのか、今を見直すきっかけにしてみましょう。 仕事にモチベーションを感じない 仕事にも慣れ、なんとなくこなせるようになってきて、辞めたいと思うほど何かが嫌なわけではないし、職場に問題があるわけでもない。上司との関係も可もなく不可もなく、「まあこんなものだろう」という程度。 このような「職場や上司にストレスを抱えるほどでもなければ、ワクワクもしない」状況が続くと、仕事に対するモチベーションも下がってきてしまうのではないでしょうか。 「辞めたい」「もう無理」という気持ちが強くなれば、転職活動を始めるエネルギーにもなりますが、辞めるほどまで気持ちが強くないうちは、かえって不完全燃焼のような、漠然とした「このままでいいのか?」という思いが募ってしまうかもしれません。 ただ、仕事に対するモチベーションは、仕事が変わるか、仕事に対する自分の見方が変わると変わってきます。仕事を変えることは、転職だけでなく社内での担当替えや異動などでも実現できますし、自分の仕事に対する見方も、自分の視野や世界を広げたり、誰かと話したりすることで変わっていく可能性が大いにあります。 仕事そのものか、仕事に対する見方か、どちらかを変えられないか、試してみてはいかがでしょうか。 今の会社をずっと続けられるのか不安 環境変化の激しい現代では、超大手企業といえど一生安泰というわけにはいきません。 赤字によるリストラだけでなく、企業は黒字でも人件費削減のために大規模な早期退職を募るようになっています。2025年には労働人口の6割が45歳以上となり、役職に就かない中高年がさらに増えることから、定年延長と共に進む「希望退職」「早期退職」の流れは、今後も続くと予想されます。 転職したいわけじゃないのに、このままこの会社にはいられないかもしれない。その時、自分はどうしたらいいのか。 仕事に対する不安とは別に、「今の会社でずっと働き続けることができるのだろうか」という会社への不安がある方もいらっしゃるでしょう。 ただし、この「働き続けることができるのか?」という問いの答えは、誰にもわからないものです。未来は誰にもわかりません。将来に対する不安は、感じ始めると次から次に別の不安が生まれてしまうものなので、「今、ここ」に意識を集中できるような何かを始めてみるといいかもしれません。 将来への蓄えなど経済的な心配がある 人生には、「住宅資金」「教育資金」「老後資金」と三大支出があります。「住宅資金」は「一生賃貸でもいい」という考え方もありますし、「教育資金」は子どもを持たないという選択もありますが、「老後資金」だけは誰もが避けては通れない問題です。 「老後資金」については、2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が「老後20~30 年間で約1,300 万円~2,000 万円が不足する」という試算を発表したことにより、「老後には2000万円が必要」と不安になった方も多いのではないでしょうか。 ただしこの不足分は平均貯蓄額を上回るため、多くの世帯では年金と退職金でやりくりができているといわれます。しかし今後、平均寿命が延びる一方で、退職金が減少傾向にあり、年金支給額が減額されると推測されます。また自分の将来だけでなく、親や家族の問題が自分の家計に影響してくることもあります。 このような経済的な不安は、きちんとマネープランを考えて貯蓄や投資信託、NISAや個人年金など、自分に合った備えを始めることで解消していきます。情報収集を始め、マネープランを学ぶことから始めてみるとよいでしょう。 同じ生活の繰り返しで刺激がない 「毎日が同じ生活の繰り返しでつまらない」「生活がマンネリしていて、何の変化も刺激もない」「生活のために働いているけれども、特に何の目標もやりがいも楽しいこともない」 そんな毎日が続いて、「このまま同じ生活を続けていてもいいのだろうか」という漠然とした不安になることもあります。 自分がどうなっていきたいのか目標があったり、何か楽しみを見つけられるとこの状態は変わっていきますので、次に紹介する「今までやりたかったこと、新しいことを始めてみる」方法を試すと、何かが変わってくるかもしれません。 2. 自分が今までやりたかったこと、新しいことを始めてみる 自分のやりたいことや好きなこと、楽しいと思えることができていたら、「このままでいいのか」と不安に感じることはおそらくないでしょう。 だから今、「このままでいいのか」と漠然とした不安があるのは、それが何らかの理由でできていないか、自分にとってそれが何なのかわからないか、そんな状況ではないでしょうか。 そんなときは、どんなにささやかなことでもいいので、「今までやりたかったこと」をしてみましょう。 「やりたかったこと」を行動に移すという、小さなサイクルを繰り返していると、「自分はやりたいことを行動に起こせる」という感覚が身についてきます。 「自分は、やりたいことができるんだ」と、気持ちのスイッチとセルフイメージが切り替われば、様々な「やりたいこと」や「好きなこと」が浮かんでくるようになるでしょう。 自分が本当にやりたいことや好きなことは、意外に見つけるのが難しいもので、「これだ!」と思っていたことでも、実際にやってみると「何か思っていたのと違う」ことはよくあります。だからこそ、本当にやりたいことを見つけるには、興味を持ったことを少しずつでもどんどん試してみる、そんな行動力が大切なのです。 たとえば、以下のようなことに興味はありませんか。 少しでも心が動いたものがあれば、まずは行動を起こすことから始めてみましょう。 ジョギングやヨガなど運動を始める 適度な運動は、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニン神経と脳を活性化させます。セロトニンは、精神の安定や安心感、平常心、頭の回転をよくして直観力を上げるなどの働きをするもので、不足すると慢性的ストレスを感じるようになり、向上心の低下、仕事への意欲低下、協調性の欠如などの症状がみられるようになります。 運動のなかでもジョギングやサイクリング、水泳などの比較的簡単な有酸素運動は、セロトニン神経を活性化させますし、自宅でもYoutubeを見ながらでもできるヨガも、セロトニンを分泌する効果が高いといわれています。 体を動かすことでセロトニン神経が活性化して、「このままでいいのか」という漠然とした不安が解消されて、いつの間にか前向きな気持ちになれるかもしれません。 習い事や資格取得の勉強を始める 習い事や資格取得の勉強を始めると、「●曜日は習い事の日」「×月▲日は試験」といった具合に生活にリズムや張り合いが生まれ、目標もできます。 また文部科学省によると、人間の意識はある瞬間では一つのことにしか向けることができないといわれていますので、習い事で好きなことに熱中する時間や、試験の勉強に集中する時間を作ることで、不安を感じる時間を減らすこともできるでしょう。 キャリアアップのために仕事に関する習い事や資格でも、料理や音楽、アートなど、趣味を広げるための習い事でも、新たな知識や新たな人との出会いを通じて、自分の世界が広がります。その楽しさに、「このままでいいのか」という不安も忘れられるのではないでしょうか。 副業を始める 「どうせ何かを始めるのなら、経済的な不安を解消できることを」と思う方もいらっしゃるでしょう。今は副業OKの会社も増えていますので、空いた時間に副業を始めるという方法もあります。 「副業ができるほど、スキルやキャリアもないし…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、最初から稼ぐことを目標にしなければ、今は副業も始めやすい環境が整っています。 何かを作ることが好きならば、自分で作ったものをオンラインで簡単に販売できるサイトもありますし、隙間時間を売買してちょっとした頼みごとを依頼するようなサイトもあります。また、クラウドソーシングサイトも数多くありますので、それに登録して簡単な業務から始めてみるのでもいいでしょう。 自分の興味のある分野で副業を始めれば、収入だけでなく楽しみにもつながります。自分の世界も広がり、もしかしたら将来につながる新たな可能性も見つかるかもしれません。 新しいチャレンジを上司に希望してみる もし、上司が理解のある人であれば、新たなことにチャレンジしてみたいと上司に相談してみるのもおすすめの方法です。 たとえ同じ部署であっても、担当領域が少し変わるだけでも業務に変化が生まれ、視野が広がります。「同じ仕事ばかりでつまらない」「毎日刺激がない」などが不安の原因であれば、新たなチャレンジをすることが不安を解消する突破口になるはずです。 部下の「新しいチャレンジをしてみたい」という思いを大切にしてくれる上司は、わりといるものです。「これがやってみたい」と思っていたことがもしあれば、勇気を出して相談してみましょう。 3. 友人や先輩など、人と話してみる 親しい人と近況を情報交換するだけでも、気持ちがすっきりしたり、整理できたりしますよね。これは人は誰かと話をすることで、自分が何を考え、どう感じているのかを頭の中で整理することができるからで、「オートクライン効果」と言われています。 このままでいいのか不安なときは、友人や先輩など、誰か話せる人に聞いてもらうのもよいでしょう。 オートクライン効果だけでなく、相手からの思わぬ情報に刺激を受けたり、「そういう考え方もあるのか」とちょっと前向きになれたり、何か「スイッチ」が入ることもあります。また、相手も実は同じような不安を持っていて、「自分だけじゃないんだ」と安心する…なんてこともあるでしょう。 コロナ禍のなか、外食するのは難しい時期かもしれませんが、オンライン飲み会などを活用しながら、話を聞いてもらってはいかがでしょうか。 4. マインドフルネスを試してみる 将来のことに目を向けると、先が見えなくて不安になります。でも先のことは誰にもわかりません。そんなときは、「今ここ」に意識と五感を集中することで心を整えることもできます。 それが、マインドフルネスです。マインドフルネスの実践方法である「マインドフルネス瞑想」は、過去の経験や先入観、将来への不安などにとらわれることなく、自分の五感に意識を集中させ、「今の気持ち」「今の身体状況」をあるがままに受け入れるものです。 その効果として、ストレスの軽減や集中力の強化などが得られるとされることから、世界中で注目され、アップルやグーグル、フォードなどの世界的大企業が社員研修の一環として取り入れられています。 マインドフルネス瞑想はお金もかからず、自宅でも一人でも簡単に始められます。やり方については、ネットでも詳しく紹介された情報を得られますし、スマホのアプリもありますので、興味がある方はぜひ試してみてください。 5. これからのキャリアについて真剣に考えてみる 「このままでいいのか不安」という思いの根底には、自分がどうしたいのか、どうなりたいのか、これでいいのかわからないという状態があるのではないでしょうか。それを解消するには、これを機にこれからのキャリアについて真剣に考えてみるのもおすすめです。 「キャリアについて考える」と聞くと、どのようにキャリアアップしていくか?というイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、キャリアとは本来、出世や仕事の成果や実績を表す言葉ではなく、働くことに関わる「継続的なプロセス」であり、働くことにまつわる「生き方」そのものです。 ですから、 ・どんな環境で働いていたいのか・ワークライフバランスをどのようにしていきたいのか・どのような働き方がしたいのか・どのように収入を得ていたいのか など、「自分がこれからどう働いていきたいか?」を考えることが、キャリアを考えることになります。 「自分がどう働いていきたいか?」に対して自分なりに方向性が見えてくると、そのために何をすればいいのかも明らかになってきます。「これから何をすればいいのか」というアクションプランを考えるようになれば、「このままでいいのか」という不安も消えていくでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、このような「このままでもいいのか」という漠然とした不安を整理し、これからの働き方を見つけるサポートをもしています。キャリアについて考えることは一人でもできますが、キャリアコンサルタントと話すなかで現状を捉えなおし、「今の環境でも、できることがまだたくさんあった」と新たな気づきを得る方も多くいらっしゃいます。 「このままでもいいのか」という不安をきっかけに、これからの働き方を一度考えてみてみたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

女性のキャリアプラン|結婚や出産も諦めないキャリアの考え方
女性のキャリアは、結婚や出産などのライフイベントに大きく影響されることが多いのが現状です。男性のキャリアがこのようなライフイベントの影響を受けることは少ないことを考えると、残念ながらキャリア形成の面での男女格差は、令和になってもまだ発展途上にあるのが現実です。 それでも、結婚や出産とキャリアを両立する女性や、しなやかなキャリアプランで子育てしながらイキイキと働く女性も増えています。結婚や出産などのライフイベントとこれからのキャリアプランについて不安になったら、このように考えを整理してみませんか。 結婚も出産もキャリアも諦めないために、整えておきたい3つのこと 「キャリア」と聞くと、多くの方がイメージするのは、「バリキャリ」という言葉に表れているように「バリバリと仕事をすること」や「組織のなかで出世すること」、もしくは「仕事の成果として得た実績、経験」ではないでしょうか。 実は本来の意味での「キャリア」は、「働くことに関わる継続的なプロセス(過程)」であり、働くことにまつわる「生き方」そのものを指しています。専業主婦も労働対価こそありませんが、家族のための家事労働をしていますから、その意味では「専業主婦という生き方を選ぶこと」も「キャリア」と解釈できるでしょう。 しかしここでは、まずは一般的なイメージの「キャリア」、つまり「主に組織の一員として仕事をし、成果を出して、周囲から評価を得、相応の経験・実績を積んでいくこと」にフォーカスして話をしたいと思います。 結婚や出産を経ても、この意味でのキャリアを諦めたくない場合、次の3つの環境を整えることが必要不可欠になります。 働く環境を選ぶ 1つ目は、「働く環境をきちんと選ぶこと」です。組織に女性が結婚し、出産しても働きやすい制度や風土があってこそ、結婚や出産しても諦めることなくキャリアを築くことができます。制度だけでなく、風土として以下の点が今の組織にあるか、確認してみましょう。 ・妊娠期間に仕事をすることに対する理解はあるか。妊婦がハラスメントを受けることなく、必要な業務を続け、体調不良で休むときにも協力的な雰囲気があるか。・育児休暇はきちんと利用されているか。・ワーキングマザーがちゃんと仕事復帰して活躍しているか。・職場全体がワーキングマザーを受け入れて、子どもの急な発熱などで早退や遅刻をしなければならないときも応援する社風があるか。・在宅勤務など、柔軟な働き方ができるか。・ワーキングマザーが仕事を任され、責任ある仕事についているか。 もしも当てはまらない場合には、早めにできる限り上記の条件に当てはまる企業への転職を検討したほうがよいかもしれません。 また、働く環境は自分だけではなくパートナーの環境も同様に重要です。男性の育児休暇が取りやすかったり、保育園への送り迎えがしやすい環境であれば、育児は格段に分担しやすくなります。自分だけでなく、パートナーにも職場の環境を一緒に見直してもらうとよいでしょう。 夫の理解を得る 2つめに大切なのは、「パートナーから仕事を続けることへの理解と協力を得ること」です。 育児と仕事を両立するためには、夫と家事や育児の分担が避けては通れません。しかし、本当に分担する気があるのかを確かめるのは難しく、男性の中には、表面的には女性の社会進出を応援するようなことを言っていても、いざ結婚して自分の家庭の話となると、「妻には家にいてほしい」「妻の家事や育児を分担する気はあまりない」という人もいます。 好きになった人と結婚するのが望ましいですが、パートナーが「妻がキャリアを築くことを理解し、協力してくれる夫」でない場合には、自分の考えを理解してもらえるように根気強くコミュニケーションを続けるか、自分のキャリアを諦めるか、または自分の考えを理解してくれる別のパートナーを探すことを考えたほうがよいでしょう。 「子育て支援」をできる限り活用する 3つめが、「周囲の子育て支援を整え、活用できるものはどんどん活用すること」です。 どんなに職場や夫のサポートがあっても、待機児童が多い地域だったり、行政や民間の子育て支援環境が整っていない地域であれば、仕事と子育てを両立することは困難となります。 反対に、行政や民間の子育て支援サービスが得やすい地域に住めば、子育てと仕事の両立のしやすさは全く変わってきます。 保育園だけでなく、民間の子育て支援サービス、または自分の両親や義両親のサポートが得られるかどうかなど、結婚や引越しを考えるときには、その点を考えて「住む場所」を選ぶとよいでしょう。 結婚も出産もキャリアも諦めないための3つの心構え そして環境を整えるだけではなく、心も整えておく必要があります。独身時代とは、少し心構えも変わってきますので、気持ちの準備をしておきましょう。 思い通りにいかなくても焦らない 3つの環境が必要と分かっていても、あるいはその環境を整えたつもりでも、現実にはなかなか思うようにいかないこともあります。 ワーキングマザーを支援するような企業となかなかご縁がなかったり、理解あるパートナーなのに、転勤することになって単身赴任か仕事を辞めてついていくか決断を迫られたり…。一緒になりたいと思うパートナーが家事や育児に協力的ではなかったり、「専業主婦になってほしい」と言われたり…。そのような事情から、キャリアを諦めたくなかったのに、泣く泣くキャリアを諦めている女性も数多くいらっしゃいます。 さらには、会社に制度はあっても現場では妊婦やワーキングマザーへの風当りが強かったり、直属の上司からマタハラを受けたりすることもあるでしょう。 ハラスメントはなくても、育児休暇を経て復職したら、「子どもがいるから大変でしょ」という気配り(?)から今までよりも責任の軽い仕事や簡単な仕事を任されたりして、 「育休で、キャリアダウンしている…」「同期に後れを取っている」 とショックを受けることもあるかもしれません。 キャリアプランを描くことはとても大切ですが、描いたキャリアプラン通りに順調に進むことは非常に稀です。だからこそ、思い描いたキャリアプランへの思いが強すぎると、「こんなはずではなかったのに」と思い通りに進まない現状がとても苦しくなってしまいます。 結婚し、出産した後は子どもの病気や行事など自分の思い取りに物事が進まないことが山のようにでてきます。それは仕事にも多かれ少なかれ影響しますが、子育てをしながら仕事をしていると、思い通りにいかないのが当たり前。そして、思い通りにいかない道を歩くことが、振り返ってみると人間として大きく成長できる経験になっていることもあります。 思い描いた通りにならなくても焦らず、肩の力を抜いて状況を受け止めるように心がけましょう。 キャリアを長い視野で考える 「思い通りにいかなくても焦らない」ことをお勧めするのはなぜかというと、出産と育児で独身時代のように仕事に取り組むことができない期間が数年あったとしても、定年まではまだまだ数十年あるからです。 「育休でキャリアダウンをした、同期に後れを取った」と感じることがあっても、子どもが大きくなれば、以前のように時間を使えるようになる日が必ずやってきます。それを何らかのかたちで取り戻せるチャンスは、きっとやってくるでしょう。 また、この期間にこれからの仕事に大きく影響する人やモノやコトに出会える可能性もあります。 「どうして私だけ…」「何でこうなるのか」「本当はこんなはずじゃなかったのに…」など、気持ちがネガティブになると、そのようなチャンスも見逃してしまいます。少しペースダウンする期間も楽しめるよう、キャリアは長い視野で考えてみましょう。 家事も育児も仕事も完璧を目指しすぎない 結婚し子どもが生まれると、生活も仕事も、自分だけでなく家族や子どもの都合も考えなければならなくなります。 思い通りにならないことが増える上に、やることもたくさんあって時間の余裕がなくなってくるので、世の中に溢れる「~したほうがいい」「~ねばならない」という常識や、自分のなかの「これくらいはしないと…」という思いに囚われすぎると、行き詰り、苦しくなったり強いストレスを抱えたりしてしまうかもしれません。 家事も育児も仕事も、「自分としてもここまではやりたい」と思うものがあり、それができないと落ち込んでしまったり、自己嫌悪してしまったりすることもあるかもしれませんが、キャリアを諦めないためには完璧を目指し過ぎずないことも大切です。 完璧を目指し過ぎて、辛くなってしまい、何もかもが嫌になってしまうよりは、「そこそこ」で大変な時期を「乗り切る」ことを目標にしていきましょう。 「正社員として働く」以外のキャリアも考えてみる 「キャリア」の本来の意味は、「働くことに関わる継続的なプロセス(過程)」であり、働くことにまつわる「生き方」そのものだと紹介させていただいたように、本来の「キャリア」は「正社員として経験と実績を積み上げ、組織の中で相応の地位を得る」ことだけではありません。 正社員として企業に勤める働き方は、確かに経済的には安定しており、生涯年収も高くなります。しかし、「どう生きたいか?」という意味でのキャリアを考えるときには、年収だけが重要なわけではなく、やりがいや自分のライフスタイルに合っているか、好きなことができているかなども重要な要素になります。 結婚や出産を経験して視野が広がり、新たなキャリアや選択肢に興味が湧いたり、道が拓けたりする可能性もあります。「こんなはずじゃなかった」と過去のキャリアプランに固執をしているとその可能性を見落としてしまいますが、「こういうのもありかもしれない」と思えれば、結婚・出産後に見つかる新たなキャリアが、今後の人生のやりがいになるかもしれません。 正社員として働く以外のキャリアの可能性も知っておきましょう。 パートや派遣社員として働く 今まで、女性の労働力率を年齢階級別のグラフにすると、結婚と出産を経験する30代でへこみ、子育てがひと段落した40代で働き始めるため、「M字カーブ」と言われてきました。 総務省が2019年に発表した労働力調査では、35~39際の労働力率は76.7%と過去最高に近い水準となり、この年代で働く女性が増えていることがわかります。しかしそのうちパートや派遣社員などの非正規労働者は55%と、多くの女性が正社員ではない働き方をしています。 その理由は、「家事や育児と両立するため」「夫の扶養に入るため」「夫が転勤族なので、転勤した土地で少し家計の足しにするため」「親の介護のため」など、様々な事情があるでしょう。 自分から希望してパートや派遣社員になった方もいらっしゃれば、仕方なくそうせざるを得なかった方もいらっしゃるかと思います。 自分にとって大切なものが家族との時間であれば、それを第一にできるのが自分らしいキャリアですし、もし今「仕方なく」そうしていたとしても、目の前の仕事にきちんと向き合っていけば、パートから正社員に登用され、新たなキャリアを築くチャンスもあります。 生涯年収は確かに正社員で働き続けることに比べれば下がりますが、その代わりに「子どもの行事のために休みがとりやすい」「家族のために自分がしたいと思うことができる」など、手に入れられるものもあります。 自分が大切にしたいこと、やらなければならないことに向き合ってキャリアを柔軟に考える視点も忘れずにいましょう。 得意分野を生かしてフリーランス・自営業になる 結婚後のキャリアとして、組織に属さず、得意なことを活かしてフリーランスとして仕事をする、自営業として独立するという選択肢もあります。 デザインやマーケティング、WEB制作やプログラミングなどの専門スキルがあれば、今までの人脈を生かしてフリーランスになるのもよいでしょう。人脈がなくても、今はクラウドソーシングサイトもいろいろあるので、顧客開拓は比較的簡単にすることができます。 また、特別なスキルがなくても「記事作成」等で誰にでもできる仕事で自宅にいながら収入を得られる業務も増えていますし、自宅にいながらリモートワークで経理などの事務ができる案件もあります。 何か作ることが得意ならば、自営業として開業し、「creema」などのサイトで販売するのもよいでしょう。 今は、フリーランスや自営業として仕事をしやすい環境が整っています。結婚や出産を機に、自分が本当にやりたかったこと、興味があったことを始めてみるのもよいかもしれません。 専業主婦として家族や地域のために働く 「専業主婦」をキャリアとして考える方は少ないかもしれません。特に、共働きが主流になってきた今のご時世では、専業主婦であることに引け目を感じてしまう方もいるようです。 確かに報酬は得られないですが、専業主婦として家族のために働くことも立派な働き方の1つです。家事も育児も奥が深く、やろうと思えば際限ないですし、子育てしていると避けては通れない地域やPTAの活動もあります。そうした活動にも報酬が発生することは少ないですが、社会に必要とされている仕事であることには変わりません。 たとえ、意図せずに専業主婦にならざるを得ない状況になってしまったとしても、専業主婦だからこそできることにぜひチャレンジしてみてください。そこから、自分では思ってもみなかった何かが広がるかもしれません。 キャリアを柔軟に考えると、結婚も出産も諦めない道が見えてくる 結婚する前は、「結婚しても出産しても、キャリアは諦めたくない」と思う気持ちがあっても、実際に結婚して出産すると、その思いとは裏腹に、独身時代に思い描いていた順風満帆なキャリアをなかなか思うようには進めないことも出てきます。 「独身だったら、自由にできるのに」と未婚の同僚や、子どもが生まれても独身時代と変わらずに働ける男性の同僚に切ない思いをすることもあるでしょう。 しかしそこで、過去のキャリアプランに縛られ過ぎず、かといって自分のやりたいことを諦めずに、「今できること」「今大切なこと」に目を向けてそれに集中することで、結果として結婚と出産を楽しみ、自分自身が納得できる働き方・キャリアを手に入れることができます。 スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が20世紀末に提案したキャリア理論では、「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」としています。 つまり、個人のキャリアは計画通りに進むのではなく、8割は自分でも思ってもみなかった偶然の出来事が、キャリアを決めていくのです。だからこそ、「思い通りにいかない」と嘆くのではなく、その予期せぬ偶然の出来事、目の前のことにベストを尽くしていくことが大切ではないかと、私たちキャリアコンサルタントは考えています。 「結婚と出産でキャリアを諦めないといけないのかな…」と思ったときこそ、自分にとっての「キャリア」とは何なのか、自分は本当はどんな状態が幸せなのか、ぜひ立ち止まって長い視点で「キャリア」を考え直してみませんか。私たちも、お手伝いさせていただきます。

結婚して仕事を辞めたい時にこれだけは知っておきたいこと
「結婚を機に、仕事を辞めたい」「そもそも働くのが好きじゃないから、早く結婚して仕事を辞めたい」「結婚したら家のことに専念したい」 など、様々な理由から結婚して仕事を辞めたいと考えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。やりがいも感じられなければ、向いているとも思えない仕事を続けることは、確かにストレスですよね。そんな時に、結婚はスムーズに辞めやすい絶好の口実となってくれるのは事実です。 結婚を機に退職するにしても、今の仕事を続けたり転職したりするにしても、結婚は自分の人生での「働き方」を考えるとてもいい機会でもあります。そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、結婚して仕事を辞めたいときこそ、今後の働き方やキャリアについて知っておきたいことをご紹介したいと思います。 結婚で実際に仕事を辞める人はどれくらい? 1980年代は1000万世帯以上あり、日本では当たり前だった専業主婦世帯も、今は571万世帯に。代わりに共働き世帯が1240万世帯と、3世帯中2世帯は共働きの時代になりました。 厚生労働省が発表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、結婚を理由で退職した女性は、女性の退職者のうちの0.3%。しかし、25-29才の正社員(一般労働者)では、2.3%と突出して高くなっています。それでも最も高いこの年代でも、「結婚して退職する人」は100人中2~3人です。 女性の求人・転職情報サイトを運営する「はたらこねっと」が、女性ユーザーに「専業主婦になりたいか」と行った調査では、「専業主婦になりたい」と回答した割合が29%だったことから、専業主婦になりたいという希望はあっても、実際に結婚を機に退職する人は極めて少ないということが伺えます。 結婚で仕事を辞めるメリット では、結婚で仕事を辞めるとどのようなメリットがあるのか、整理してみましょう。 仕事のストレスや職場の煩わしい人間関係から解放される 退職することで、仕事のストレスや職場の人間関係から解放されます。会社で働くことに誰もが適性があるわけではなく、また「働くこと」は会社で仕事をするだけでもありません。 独身であれば、生活費のために次の仕事を探さなければなりませんし、その転職先で新たなストレスに悩まされる可能性もありますが、専業主婦になればその心配がなくなるというのは大きなメリットでしょう。 自分の時間ができる そして仕事を辞めて得られるもう一つの大きなメリットは、なんといっても「時間」です。 1日7~8時間、往復の通勤時間を含めると人によっては10時間以上費やしていたものがなくなるので、自分の時間がたっぷりできます。ゆっくり休んでもいいし、今までやりたいと思っていたけれどできなかったことにチャレンジしてみるのもよいでしょう。 また今は、この時間を妊活に使うために退職する方もいらっしゃいます。生活リズムを整え、忙しいとついついおざなりになりがちな食生活も、時間があるからこそ丁寧に向き合うこともできますし、体調も整えやすくなるでしょう。 家事や育児に専念できる 仕事に費やしていた時間を大切な家族のために使うこともできます。 家の中をいつもきれいにしておくことや、バランスのよいメニューを考えて食事を用意することなど、家族が気持ちよく生活するための家事はそれぞれに奥が深く、きちんとやりたいと思えば思うほどキリがない仕事です。 さらに子どもが生まれて、その家事に育児が加わると、1日があっという間に過ぎるほどの仕事量です。 働きながら家事や育児をこなす方もいらっしゃいますが、家事や育児にどのように向き合っていきたいかは、人それぞれ。自分が望む関わり方ができるのが理想です。自分の時間をかけたい場合や、仕事のストレスを抱えながら家事や育児をこなすのはとても無理そうな場合は、結婚を機に仕事を辞めることで自分にとって気持ちよく過ごせる環境を手に入れることができるでしょう。 結婚で仕事を辞めるデメリット 一方で、結婚で仕事を辞めるデメリットとして考えられていることもあります。ただ、これらは一般的な価値観では「デメリット」として言われているものであり、人によっては、「それは私は気にしない」という方もいらっしゃるかと思いますが、参考までにご紹介しておきます。 自由に使えるお金が少なくなる 専業主婦も立派な仕事ではありますが、それに対する給与はないため、収入がありません。家計はすべて夫の収入に頼ることになり、独身時代や仕事を続けている共働き世帯に比べると、自分が自由に使えるお金はかなり少なくなります。 株式会社ビズヒッツが2019年に全国の既婚女性に対して行った調査によると、専業主婦のお小遣いの平均額は7,876円。一方、共働きのお小遣いの平均額は24,671円とその差は約3倍以上です。 パートや正社員で働いていれば、その分、仕事に行くための被服費や交際費など出費も増えますが、それでもよほど高い年収のパートナーでない限り、「独身時代のようにはお金を自由に使えない」ということはある程度覚悟しておいたほうがよいでしょう。 また、日々のお小遣いだけでなく、生涯年収にも大きな差が生まれます。 2017年に「専業主婦は2億円損をする」(橘玲著 マガジンハウス)という本が出版され、大きな話題になりましたが、同著によると、大卒・大学院卒の女性が正社員で定年まで働いた場合の生涯年収は約2億円以上。生涯年収は学歴によって異なりますが、「高専・短大卒」で1億7630万、「高校卒」で1億4830万となっており、専業主婦になるということは、少なくとも1億円以上を放棄することになります。 一度結婚で退職して、夫の扶養の範囲内でパートとして再就職される方も多いですが、ニッセイ基礎研究所の試算では、第1子出産後に退職し、第2子の子育てが落ち着いてからパートで再就職した場合の生涯所得は6000万円にとどまります。つまり、正社員で仕事を続けたときに比べて、大卒・大学院卒の場合、1億4000万以上も生涯年収が低くなります。 もちろんお金がすべてではありませんが、教育費や老後の備えなど、備えがあれば軽くなる不安も多く、また選択肢が広がることもあります。雑誌「PRESIDENT(プレジデント)」(2020.9.4号)に、50才以上の男女に「老後の後悔は何?」というアンケートが掲載されていましたが、その第一位は「もっと貯金しておくべきだった」でした。 夫が高収入でない限り、専業主婦になることで貯金に回すお金も厳しい現実に直面することを理解しておきましょう。 正社員としての再就職が難しくなることもある 「この先働くつもりはないから大丈夫」という方もいらっしゃるかとは思いますが、人生何が起こるかわかりません。離婚や夫の病気、リストラなどで夫の収入に頼れなくなる可能性は誰にでもあります。また、子育てにひと段落ついたら、あるいは子どもの教育費のために再就職を考えるようになることもあるかもしれません。 そのときに、一旦仕事を離れてしまうと、今までのキャリアや希望する仕事、さらに仕事を離れる「ブランク期間」の長さによっては正社員として再就職が難しくなることも考えられます。 日本は少子高齢化が進み、労働人口が減り続けているので、仕事や雇用形態を選ばなければ再就職するのはそれほど難しくはないでしょう。しかし一度正社員から離れることで、正社員に戻りにくくなることも知っておきましょう。 結婚で仕事を辞めた後の女性のキャリアの可能性 再就職が難しくなるとはいえ、結婚で仕事を辞めることを機に広がる可能性もあります。そこで、結婚で仕事を辞めた後に、どんなキャリアが考えられるのか、確認しておきましょう。 専業主婦として家族のために働く 仕事に向き不向きがあるように、専業主婦にも向き不向きがあります。仕事をするよりも、家族のために快適な生活環境を整える専業主婦に高い適性がある方も多くいらっしゃるでしょう。 家の中がいつも気持ちよく、食事は栄養のバランスがとれていて、夫や子供が仕事や勉強、スポーツ、趣味などに打ち込める環境をつくることは、一番身近で大切な人を幸せにする仕事であり、キャリアです。収入は確かに得られませんが、収入がなくても大事な仕事です。自信を持って選択してください。 扶養範囲内のパートとして働く 子どもが大きくなったタイミングで家計を助けるために、夫の扶養範囲内でパートを始める方は多くいらっしゃいます。 扶養範囲内といっても、「税法上の扶養範囲内」と「社会保険上の扶養範囲内」は条件が異なり、よく言われる「103万円の壁」は、所得税と住民税に関わる税法上の扶養範囲内になります。 これは、給与収入が103万円以下であれば夫は配偶者控除が受けられ、所得税や住民税の納付額を少なくすることができるというものです。 社会保険上の扶養範囲は、厚生年金や健康保険に関わるもので、これは年収が130万円未満ならば、保険料を払わなくても、年金は国民年金の第3号として年金がもらえ、健康保険も配偶者の健康保険に加入できるというものです。 まとめると、扶養範囲内のパートで働くことには、以下のようなメリットがあり、空いた時間を使いながら家計の足しを得ることができます。 ・所得税を負担する必要がない・配偶者の税負担が抑えられ、手取りが増える・保険料を納めることなく、国民年金がもらえる・保険料を納めることなく、医療費が3割負担になる・配偶者の勤務先から扶養手当をもらえることもある パートから正社員に登用されることも多いため、子どもが高校や大学に入学し、子育てに時間がかからなくなったら正社員を目指すという働き方もあるでしょう。 派遣社員として働く 結婚を機に、派遣社員として働くという選択肢もあります。派遣社員としての働き方は、派遣会社の社員として働く「常用型派遣」と、派遣会社に登録しておき、派遣先が決まったら派遣会社と有期雇用契約を結ぶ「登録型派遣」があります。 女性に多いのは登録型派遣で、この場合は働く時間帯や休日、働く期間など働き方が細かく選べ、残業も断りやすいので、ライフスタイルを優先して働くことができます。登録型派遣の場合は、雇用期間は基本的に最長3年と期限があり、正社員に比べれば収入は低めになることが多いですが、パートやアルバイトよりは時給が高めに設定されているので、より家計の足しにできるでしょう。 正社員に比べると仕事の範囲も限られているため、「限られた範囲内で、責任の重くない、ストレスの少ない仕事がしたい」という方にもマッチしています。 好きなことや得意なことを活かしてフリーランスとして働く 結婚を機に、会社にとらわれず、好きなことや得意なことを活かして、フリーランスとして働く、個人事業主になるという道もあります。 今は在宅でも好きなことや得意なことを活かして、収入を得やすい環境が整っています。 たとえば、インターネット上で、企業が不特定多数に対して業務の募集を行うクラウドソーシングも発展し、クラウドソーシングサイトも多数あります。記事を書くという簡単なことから、デザインや経理など専門性を活かせる仕事まで幅広くありますので、フリーランスとしての仕事も見つけやすいでしょう。 ランサーズ株式会社が行った「フリーランス実態調査2021」では、副業を含む広義のフリーランス人口は1670万人と過去最高になり、フリーランス市場規模も28兆円と前年から10兆円も拡大しています。 また、フリーランス以外にも、SNSやyoutube、ブログなどを活用し、好きな分野で個人事業主として仕事をするという可能性もあります。 結婚を機に自分らしい働き方、自分のやりたいことや好きなことを活かす働き方を模索してみるのもよいでしょう。 正社員として働く また、少し休んで、もう一度正社員として働きたいと思ったときも、もちろん働き始めることはできます。 「少し休んで」の期間がどれくらいかにもよりますが、「結婚を機に辞めたけど、数ヶ月ゆっくりやすんで自由に過ごしたら、また働きたくなった」というような場合には問題なく転職することができます。 出産・育児を経て、子どもが少し大きくなってから復帰したい場合、「正社員としての再就職が難しくなる可能性がある」とは前述しましたが、企業が一般的に専業主婦に対して抱く懸念を払拭できるように準備しておくことで、正社員復帰する方もいらっしゃいます。 専業主婦期間が長くなり、パソコンや事務作業に不安な方は、派遣会社に登録してパソコンをブラッシュアップしたり、パートから始めてみるなど、計画的に進めてみるとよいでしょう。また、ハローワークには、子育てしながら働きたい女性を支援する「マザーズコーナー」を設置しているハローワークもあります。 ハローワークには地元の企業の求人も多いので、子育てや家事をしながらでも働きやすい、自宅から近くの求人を探すことができます。パソコン講習などのスキルアップだけでなく、応募書類の作成セミナーや面接対策セミナーも行っていますので、正社員を希望する場合には活用してみましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思ったら さて、ここまで結婚で仕事を辞めるメリットやデメリット、そして結婚で仕事を辞めた後に考えられるキャリアについてご紹介してきました。最後に、後悔しない決断をするために大切な2つのことに触れておきたいと思います。 仕事と収入に対する考えを整理する 結婚すれば家族が増え、ライフスタイルも変わります。その時に、自分がどのようなライフスタイルを実現したいのか、どのような働き方をしたいのか、考えを整理してみましょう。 「仕事を辞めたい」と思うような今の業務、職場は楽しくもなければ、やりがいもないかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。楽しく思える仕事や、やりがいが感じられる仕事、ストレスが少ない働き方の選択肢は他にもあります。 「仕事を辞めたい」だけでなく、「その先に何がしたいのか」「どんなライフスタイルを送りたいのか」まで思いを巡らせて考えてみましょう。 パートナーと話し合う 結婚は2人の問題ですので、自分が仕事を辞めて専業主婦になることはパートナーである夫にも大きく影響します。夫が「専業主婦になってほしい」と希望しているケースもあれば、「できれば働いてほしい」「仕事は続けてほしい」と仕事を続けることを希望するケースもあるでしょう。 意見が一致していれば問題ないのですが、もし夫が「できれば働いてほしい」と思っている場合にはパートナーとしっかり話し合うことが大切です。ここで「でも私は仕事は辞めたいから」ときちんと話し合わずに決めてしまうと、それがわだかまりになってしまい、後々何かのきっかけで言い争いのもとになる可能性もあります。 住宅購入や子どもの教育費など、家族のマネープランも視野にいれながら、お互いに納得できる選択を見つけていきましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思った時は、働き方の可能性が広がるチャンスかもしれません。気持ちや考えを整理して、選択肢を見つけたい方は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボまでお気軽にご相談ください。

やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動
「結婚を機に、仕事を辞めたい」「そもそも働くのが好きじゃないから、早く結婚して仕事を辞めたい」「結婚したら家のことに専念したい」 など、様々な理由から結婚して仕事を辞めたいと考えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。やりがいも感じられなければ、向いているとも思えない仕事を続けることは、確かにストレスですよね。そんな時に、結婚はスムーズに辞めやすい絶好の口実となってくれるのは事実です。 結婚を機に退職するにしても、今の仕事を続けたり転職したりするにしても、結婚は自分の人生での「働き方」を考えるとてもいい機会でもあります。そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、結婚して仕事を辞めたいときこそ、今後の働き方やキャリアについて知っておきたいことをご紹介したいと思います。 結婚で実際に仕事を辞める人はどれくらい? 1980年代は1000万世帯以上あり、日本では当たり前だった専業主婦世帯も、今は571万世帯に。代わりに共働き世帯が1240万世帯と、3世帯中2世帯は共働きの時代になりました。 厚生労働省が発表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、結婚を理由で退職した女性は、女性の退職者のうちの0.3%。しかし、25-29才の正社員(一般労働者)では、2.3%と突出して高くなっています。それでも最も高いこの年代でも、「結婚して退職する人」は100人中2~3人です。 女性の求人・転職情報サイトを運営する「はたらこねっと」が、女性ユーザーに「専業主婦になりたいか」と行った調査では、「専業主婦になりたい」と回答した割合が29%だったことから、専業主婦になりたいという希望はあっても、実際に結婚を機に退職する人は極めて少ないということが伺えます。 結婚で仕事を辞めるメリット では、結婚で仕事を辞めるとどのようなメリットがあるのか、整理してみましょう。 仕事のストレスや職場の煩わしい人間関係から解放される 退職することで、仕事のストレスや職場の人間関係から解放されます。会社で働くことに誰もが適性があるわけではなく、また「働くこと」は会社で仕事をするだけでもありません。 独身であれば、生活費のために次の仕事を探さなければなりませんし、その転職先で新たなストレスに悩まされる可能性もありますが、専業主婦になればその心配がなくなるというのは大きなメリットでしょう。 自分の時間ができる そして仕事を辞めて得られるもう一つの大きなメリットは、なんといっても「時間」です。 1日7~8時間、往復の通勤時間を含めると人によっては10時間以上費やしていたものがなくなるので、自分の時間がたっぷりできます。ゆっくり休んでもいいし、今までやりたいと思っていたけれどできなかったことにチャレンジしてみるのもよいでしょう。 また今は、この時間を妊活に使うために退職する方もいらっしゃいます。生活リズムを整え、忙しいとついついおざなりになりがちな食生活も、時間があるからこそ丁寧に向き合うこともできますし、体調も整えやすくなるでしょう。 家事や育児に専念できる 仕事に費やしていた時間を大切な家族のために使うこともできます。 家の中をいつもきれいにしておくことや、バランスのよいメニューを考えて食事を用意することなど、家族が気持ちよく生活するための家事はそれぞれに奥が深く、きちんとやりたいと思えば思うほどキリがない仕事です。 さらに子どもが生まれて、その家事に育児が加わると、1日があっという間に過ぎるほどの仕事量です。 働きながら家事や育児をこなす方もいらっしゃいますが、家事や育児にどのように向き合っていきたいかは、人それぞれ。自分が望む関わり方ができるのが理想です。自分の時間をかけたい場合や、仕事のストレスを抱えながら家事や育児をこなすのはとても無理そうな場合は、結婚を機に仕事を辞めることで自分にとって気持ちよく過ごせる環境を手に入れることができるでしょう。 結婚で仕事を辞めるデメリット 一方で、結婚で仕事を辞めるデメリットとして考えられていることもあります。ただ、これらは一般的な価値観では「デメリット」として言われているものであり、人によっては、「それは私は気にしない」という方もいらっしゃるかと思いますが、参考までにご紹介しておきます。 自由に使えるお金が少なくなる 専業主婦も立派な仕事ではありますが、それに対する給与はないため、収入がありません。家計はすべて夫の収入に頼ることになり、独身時代や仕事を続けている共働き世帯に比べると、自分が自由に使えるお金はかなり少なくなります。 株式会社ビズヒッツが2019年に全国の既婚女性に対して行った調査によると、専業主婦のお小遣いの平均額は7,876円。一方、共働きのお小遣いの平均額は24,671円とその差は約3倍以上です。 パートや正社員で働いていれば、その分、仕事に行くための被服費や交際費など出費も増えますが、それでもよほど高い年収のパートナーでない限り、「独身時代のようにはお金を自由に使えない」ということはある程度覚悟しておいたほうがよいでしょう。 また、日々のお小遣いだけでなく、生涯年収にも大きな差が生まれます。 2017年に「専業主婦は2億円損をする」(橘玲著 マガジンハウス)という本が出版され、大きな話題になりましたが、同著によると、大卒・大学院卒の女性が正社員で定年まで働いた場合の生涯年収は約2億円以上。生涯年収は学歴によって異なりますが、「高専・短大卒」で1億7630万、「高校卒」で1億4830万となっており、専業主婦になるということは、少なくとも1億円以上を放棄することになります。 一度結婚で退職して、夫の扶養の範囲内でパートとして再就職される方も多いですが、ニッセイ基礎研究所の試算では、第1子出産後に退職し、第2子の子育てが落ち着いてからパートで再就職した場合の生涯所得は6000万円にとどまります。つまり、正社員で仕事を続けたときに比べて、大卒・大学院卒の場合、1億4000万以上も生涯年収が低くなります。 もちろんお金がすべてではありませんが、教育費や老後の備えなど、備えがあれば軽くなる不安も多く、また選択肢が広がることもあります。雑誌「PRESIDENT(プレジデント)」(2020.9.4号)に、50才以上の男女に「老後の後悔は何?」というアンケートが掲載されていましたが、その第一位は「もっと貯金しておくべきだった」でした。 夫が高収入でない限り、専業主婦になることで貯金に回すお金も厳しい現実に直面することを理解しておきましょう。 正社員としての再就職が難しくなることもある 「この先働くつもりはないから大丈夫」という方もいらっしゃるかとは思いますが、人生何が起こるかわかりません。離婚や夫の病気、リストラなどで夫の収入に頼れなくなる可能性は誰にでもあります。また、子育てにひと段落ついたら、あるいは子どもの教育費のために再就職を考えるようになることもあるかもしれません。 そのときに、一旦仕事を離れてしまうと、今までのキャリアや希望する仕事、さらに仕事を離れる「ブランク期間」の長さによっては正社員として再就職が難しくなることも考えられます。 日本は少子高齢化が進み、労働人口が減り続けているので、仕事や雇用形態を選ばなければ再就職するのはそれほど難しくはないでしょう。しかし一度正社員から離れることで、正社員に戻りにくくなることも知っておきましょう。 結婚で仕事を辞めた後の女性のキャリアの可能性 再就職が難しくなるとはいえ、結婚で仕事を辞めることを機に広がる可能性もあります。そこで、結婚で仕事を辞めた後に、どんなキャリアが考えられるのか、確認しておきましょう。 専業主婦として家族のために働く 仕事に向き不向きがあるように、専業主婦にも向き不向きがあります。仕事をするよりも、家族のために快適な生活環境を整える専業主婦に高い適性がある方も多くいらっしゃるでしょう。 家の中がいつも気持ちよく、食事は栄養のバランスがとれていて、夫や子供が仕事や勉強、スポーツ、趣味などに打ち込める環境をつくることは、一番身近で大切な人を幸せにする仕事であり、キャリアです。収入は確かに得られませんが、収入がなくても大事な仕事です。自信を持って選択してください。 扶養範囲内のパートとして働く 子どもが大きくなったタイミングで家計を助けるために、夫の扶養範囲内でパートを始める方は多くいらっしゃいます。 扶養範囲内といっても、「税法上の扶養範囲内」と「社会保険上の扶養範囲内」は条件が異なり、よく言われる「103万円の壁」は、所得税と住民税に関わる税法上の扶養範囲内になります。 これは、給与収入が103万円以下であれば夫は配偶者控除が受けられ、所得税や住民税の納付額を少なくすることができるというものです。 社会保険上の扶養範囲は、厚生年金や健康保険に関わるもので、これは年収が130万円未満ならば、保険料を払わなくても、年金は国民年金の第3号として年金がもらえ、健康保険も配偶者の健康保険に加入できるというものです。 まとめると、扶養範囲内のパートで働くことには、以下のようなメリットがあり、空いた時間を使いながら家計の足しを得ることができます。 ・所得税を負担する必要がない・配偶者の税負担が抑えられ、手取りが増える・保険料を納めることなく、国民年金がもらえる・保険料を納めることなく、医療費が3割負担になる・配偶者の勤務先から扶養手当をもらえることもある パートから正社員に登用されることも多いため、子どもが高校や大学に入学し、子育てに時間がかからなくなったら正社員を目指すという働き方もあるでしょう。 派遣社員として働く 結婚を機に、派遣社員として働くという選択肢もあります。派遣社員としての働き方は、派遣会社の社員として働く「常用型派遣」と、派遣会社に登録しておき、派遣先が決まったら派遣会社と有期雇用契約を結ぶ「登録型派遣」があります。 女性に多いのは登録型派遣で、この場合は働く時間帯や休日、働く期間など働き方が細かく選べ、残業も断りやすいので、ライフスタイルを優先して働くことができます。登録型派遣の場合は、雇用期間は基本的に最長3年と期限があり、正社員に比べれば収入は低めになることが多いですが、パートやアルバイトよりは時給が高めに設定されているので、より家計の足しにできるでしょう。 正社員に比べると仕事の範囲も限られているため、「限られた範囲内で、責任の重くない、ストレスの少ない仕事がしたい」という方にもマッチしています。 好きなことや得意なことを活かしてフリーランスとして働く 結婚を機に、会社にとらわれず、好きなことや得意なことを活かして、フリーランスとして働く、個人事業主になるという道もあります。 今は在宅でも好きなことや得意なことを活かして、収入を得やすい環境が整っています。 たとえば、インターネット上で、企業が不特定多数に対して業務の募集を行うクラウドソーシングも発展し、クラウドソーシングサイトも多数あります。記事を書くという簡単なことから、デザインや経理など専門性を活かせる仕事まで幅広くありますので、フリーランスとしての仕事も見つけやすいでしょう。 ランサーズ株式会社が行った「フリーランス実態調査2021」では、副業を含む広義のフリーランス人口は1670万人と過去最高になり、フリーランス市場規模も28兆円と前年から10兆円も拡大しています。 また、フリーランス以外にも、SNSやyoutube、ブログなどを活用し、好きな分野で個人事業主として仕事をするという可能性もあります。 結婚を機に自分らしい働き方、自分のやりたいことや好きなことを活かす働き方を模索してみるのもよいでしょう。 正社員として働く また、少し休んで、もう一度正社員として働きたいと思ったときも、もちろん働き始めることはできます。 「少し休んで」の期間がどれくらいかにもよりますが、「結婚を機に辞めたけど、数ヶ月ゆっくりやすんで自由に過ごしたら、また働きたくなった」というような場合には問題なく転職することができます。 出産・育児を経て、子どもが少し大きくなってから復帰したい場合、「正社員としての再就職が難しくなる可能性がある」とは前述しましたが、企業が一般的に専業主婦に対して抱く懸念を払拭できるように準備しておくことで、正社員復帰する方もいらっしゃいます。 専業主婦期間が長くなり、パソコンや事務作業に不安な方は、派遣会社に登録してパソコンをブラッシュアップしたり、パートから始めてみるなど、計画的に進めてみるとよいでしょう。また、ハローワークには、子育てしながら働きたい女性を支援する「マザーズコーナー」を設置しているハローワークもあります。 ハローワークには地元の企業の求人も多いので、子育てや家事をしながらでも働きやすい、自宅から近くの求人を探すことができます。パソコン講習などのスキルアップだけでなく、応募書類の作成セミナーや面接対策セミナーも行っていますので、正社員を希望する場合には活用してみましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思ったら さて、ここまで結婚で仕事を辞めるメリットやデメリット、そして結婚で仕事を辞めた後に考えられるキャリアについてご紹介してきました。最後に、後悔しない決断をするために大切な2つのことに触れておきたいと思います。 仕事と収入に対する考えを整理する 結婚すれば家族が増え、ライフスタイルも変わります。その時に、自分がどのようなライフスタイルを実現したいのか、どのような働き方をしたいのか、考えを整理してみましょう。 「仕事を辞めたい」と思うような今の業務、職場は楽しくもなければ、やりがいもないかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。楽しく思える仕事や、やりがいが感じられる仕事、ストレスが少ない働き方の選択肢は他にもあります。 「仕事を辞めたい」だけでなく、「その先に何がしたいのか」「どんなライフスタイルを送りたいのか」まで思いを巡らせて考えてみましょう。 パートナーと話し合う 結婚は2人の問題ですので、自分が仕事を辞めて専業主婦になることはパートナーである夫にも大きく影響します。夫が「専業主婦になってほしい」と希望しているケースもあれば、「できれば働いてほしい」「仕事は続けてほしい」と仕事を続けることを希望するケースもあるでしょう。 意見が一致していれば問題ないのですが、もし夫が「できれば働いてほしい」と思っている場合にはパートナーとしっかり話し合うことが大切です。ここで「でも私は仕事は辞めたいから」ときちんと話し合わずに決めてしまうと、それがわだかまりになってしまい、後々何かのきっかけで言い争いのもとになる可能性もあります。 住宅購入や子どもの教育費など、家族のマネープランも視野にいれながら、お互いに納得できる選択を見つけていきましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思った時は、働き方の可能性が広がるチャンスかもしれません。気持ちや考えを整理して、選択肢を見つけたい方は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボまでお気軽にご相談ください。

仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?
「結婚を機に、仕事を辞めたい」「そもそも働くのが好きじゃないから、早く結婚して仕事を辞めたい」「結婚したら家のことに専念したい」 など、様々な理由から結婚して仕事を辞めたいと考えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。やりがいも感じられなければ、向いているとも思えない仕事を続けることは、確かにストレスですよね。そんな時に、結婚はスムーズに辞めやすい絶好の口実となってくれるのは事実です。 結婚を機に退職するにしても、今の仕事を続けたり転職したりするにしても、結婚は自分の人生での「働き方」を考えるとてもいい機会でもあります。そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、結婚して仕事を辞めたいときこそ、今後の働き方やキャリアについて知っておきたいことをご紹介したいと思います。 結婚で実際に仕事を辞める人はどれくらい? 1980年代は1000万世帯以上あり、日本では当たり前だった専業主婦世帯も、今は571万世帯に。代わりに共働き世帯が1240万世帯と、3世帯中2世帯は共働きの時代になりました。 厚生労働省が発表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、結婚を理由で退職した女性は、女性の退職者のうちの0.3%。しかし、25-29才の正社員(一般労働者)では、2.3%と突出して高くなっています。それでも最も高いこの年代でも、「結婚して退職する人」は100人中2~3人です。 女性の求人・転職情報サイトを運営する「はたらこねっと」が、女性ユーザーに「専業主婦になりたいか」と行った調査では、「専業主婦になりたい」と回答した割合が29%だったことから、専業主婦になりたいという希望はあっても、実際に結婚を機に退職する人は極めて少ないということが伺えます。 結婚で仕事を辞めるメリット では、結婚で仕事を辞めるとどのようなメリットがあるのか、整理してみましょう。 仕事のストレスや職場の煩わしい人間関係から解放される 退職することで、仕事のストレスや職場の人間関係から解放されます。会社で働くことに誰もが適性があるわけではなく、また「働くこと」は会社で仕事をするだけでもありません。 独身であれば、生活費のために次の仕事を探さなければなりませんし、その転職先で新たなストレスに悩まされる可能性もありますが、専業主婦になればその心配がなくなるというのは大きなメリットでしょう。 自分の時間ができる そして仕事を辞めて得られるもう一つの大きなメリットは、なんといっても「時間」です。 1日7~8時間、往復の通勤時間を含めると人によっては10時間以上費やしていたものがなくなるので、自分の時間がたっぷりできます。ゆっくり休んでもいいし、今までやりたいと思っていたけれどできなかったことにチャレンジしてみるのもよいでしょう。 また今は、この時間を妊活に使うために退職する方もいらっしゃいます。生活リズムを整え、忙しいとついついおざなりになりがちな食生活も、時間があるからこそ丁寧に向き合うこともできますし、体調も整えやすくなるでしょう。 家事や育児に専念できる 仕事に費やしていた時間を大切な家族のために使うこともできます。 家の中をいつもきれいにしておくことや、バランスのよいメニューを考えて食事を用意することなど、家族が気持ちよく生活するための家事はそれぞれに奥が深く、きちんとやりたいと思えば思うほどキリがない仕事です。 さらに子どもが生まれて、その家事に育児が加わると、1日があっという間に過ぎるほどの仕事量です。 働きながら家事や育児をこなす方もいらっしゃいますが、家事や育児にどのように向き合っていきたいかは、人それぞれ。自分が望む関わり方ができるのが理想です。自分の時間をかけたい場合や、仕事のストレスを抱えながら家事や育児をこなすのはとても無理そうな場合は、結婚を機に仕事を辞めることで自分にとって気持ちよく過ごせる環境を手に入れることができるでしょう。 結婚で仕事を辞めるデメリット 一方で、結婚で仕事を辞めるデメリットとして考えられていることもあります。ただ、これらは一般的な価値観では「デメリット」として言われているものであり、人によっては、「それは私は気にしない」という方もいらっしゃるかと思いますが、参考までにご紹介しておきます。 自由に使えるお金が少なくなる 専業主婦も立派な仕事ではありますが、それに対する給与はないため、収入がありません。家計はすべて夫の収入に頼ることになり、独身時代や仕事を続けている共働き世帯に比べると、自分が自由に使えるお金はかなり少なくなります。 株式会社ビズヒッツが2019年に全国の既婚女性に対して行った調査によると、専業主婦のお小遣いの平均額は7,876円。一方、共働きのお小遣いの平均額は24,671円とその差は約3倍以上です。 パートや正社員で働いていれば、その分、仕事に行くための被服費や交際費など出費も増えますが、それでもよほど高い年収のパートナーでない限り、「独身時代のようにはお金を自由に使えない」ということはある程度覚悟しておいたほうがよいでしょう。 また、日々のお小遣いだけでなく、生涯年収にも大きな差が生まれます。 2017年に「専業主婦は2億円損をする」(橘玲著 マガジンハウス)という本が出版され、大きな話題になりましたが、同著によると、大卒・大学院卒の女性が正社員で定年まで働いた場合の生涯年収は約2億円以上。生涯年収は学歴によって異なりますが、「高専・短大卒」で1億7630万、「高校卒」で1億4830万となっており、専業主婦になるということは、少なくとも1億円以上を放棄することになります。 一度結婚で退職して、夫の扶養の範囲内でパートとして再就職される方も多いですが、ニッセイ基礎研究所の試算では、第1子出産後に退職し、第2子の子育てが落ち着いてからパートで再就職した場合の生涯所得は6000万円にとどまります。つまり、正社員で仕事を続けたときに比べて、大卒・大学院卒の場合、1億4000万以上も生涯年収が低くなります。 もちろんお金がすべてではありませんが、教育費や老後の備えなど、備えがあれば軽くなる不安も多く、また選択肢が広がることもあります。雑誌「PRESIDENT(プレジデント)」(2020.9.4号)に、50才以上の男女に「老後の後悔は何?」というアンケートが掲載されていましたが、その第一位は「もっと貯金しておくべきだった」でした。 夫が高収入でない限り、専業主婦になることで貯金に回すお金も厳しい現実に直面することを理解しておきましょう。 正社員としての再就職が難しくなることもある 「この先働くつもりはないから大丈夫」という方もいらっしゃるかとは思いますが、人生何が起こるかわかりません。離婚や夫の病気、リストラなどで夫の収入に頼れなくなる可能性は誰にでもあります。また、子育てにひと段落ついたら、あるいは子どもの教育費のために再就職を考えるようになることもあるかもしれません。 そのときに、一旦仕事を離れてしまうと、今までのキャリアや希望する仕事、さらに仕事を離れる「ブランク期間」の長さによっては正社員として再就職が難しくなることも考えられます。 日本は少子高齢化が進み、労働人口が減り続けているので、仕事や雇用形態を選ばなければ再就職するのはそれほど難しくはないでしょう。しかし一度正社員から離れることで、正社員に戻りにくくなることも知っておきましょう。 結婚で仕事を辞めた後の女性のキャリアの可能性 再就職が難しくなるとはいえ、結婚で仕事を辞めることを機に広がる可能性もあります。そこで、結婚で仕事を辞めた後に、どんなキャリアが考えられるのか、確認しておきましょう。 専業主婦として家族のために働く 仕事に向き不向きがあるように、専業主婦にも向き不向きがあります。仕事をするよりも、家族のために快適な生活環境を整える専業主婦に高い適性がある方も多くいらっしゃるでしょう。 家の中がいつも気持ちよく、食事は栄養のバランスがとれていて、夫や子供が仕事や勉強、スポーツ、趣味などに打ち込める環境をつくることは、一番身近で大切な人を幸せにする仕事であり、キャリアです。収入は確かに得られませんが、収入がなくても大事な仕事です。自信を持って選択してください。 扶養範囲内のパートとして働く 子どもが大きくなったタイミングで家計を助けるために、夫の扶養範囲内でパートを始める方は多くいらっしゃいます。 扶養範囲内といっても、「税法上の扶養範囲内」と「社会保険上の扶養範囲内」は条件が異なり、よく言われる「103万円の壁」は、所得税と住民税に関わる税法上の扶養範囲内になります。 これは、給与収入が103万円以下であれば夫は配偶者控除が受けられ、所得税や住民税の納付額を少なくすることができるというものです。 社会保険上の扶養範囲は、厚生年金や健康保険に関わるもので、これは年収が130万円未満ならば、保険料を払わなくても、年金は国民年金の第3号として年金がもらえ、健康保険も配偶者の健康保険に加入できるというものです。 まとめると、扶養範囲内のパートで働くことには、以下のようなメリットがあり、空いた時間を使いながら家計の足しを得ることができます。 ・所得税を負担する必要がない・配偶者の税負担が抑えられ、手取りが増える・保険料を納めることなく、国民年金がもらえる・保険料を納めることなく、医療費が3割負担になる・配偶者の勤務先から扶養手当をもらえることもある パートから正社員に登用されることも多いため、子どもが高校や大学に入学し、子育てに時間がかからなくなったら正社員を目指すという働き方もあるでしょう。 派遣社員として働く 結婚を機に、派遣社員として働くという選択肢もあります。派遣社員としての働き方は、派遣会社の社員として働く「常用型派遣」と、派遣会社に登録しておき、派遣先が決まったら派遣会社と有期雇用契約を結ぶ「登録型派遣」があります。 女性に多いのは登録型派遣で、この場合は働く時間帯や休日、働く期間など働き方が細かく選べ、残業も断りやすいので、ライフスタイルを優先して働くことができます。登録型派遣の場合は、雇用期間は基本的に最長3年と期限があり、正社員に比べれば収入は低めになることが多いですが、パートやアルバイトよりは時給が高めに設定されているので、より家計の足しにできるでしょう。 正社員に比べると仕事の範囲も限られているため、「限られた範囲内で、責任の重くない、ストレスの少ない仕事がしたい」という方にもマッチしています。 好きなことや得意なことを活かしてフリーランスとして働く 結婚を機に、会社にとらわれず、好きなことや得意なことを活かして、フリーランスとして働く、個人事業主になるという道もあります。 今は在宅でも好きなことや得意なことを活かして、収入を得やすい環境が整っています。 たとえば、インターネット上で、企業が不特定多数に対して業務の募集を行うクラウドソーシングも発展し、クラウドソーシングサイトも多数あります。記事を書くという簡単なことから、デザインや経理など専門性を活かせる仕事まで幅広くありますので、フリーランスとしての仕事も見つけやすいでしょう。 ランサーズ株式会社が行った「フリーランス実態調査2021」では、副業を含む広義のフリーランス人口は1670万人と過去最高になり、フリーランス市場規模も28兆円と前年から10兆円も拡大しています。 また、フリーランス以外にも、SNSやyoutube、ブログなどを活用し、好きな分野で個人事業主として仕事をするという可能性もあります。 結婚を機に自分らしい働き方、自分のやりたいことや好きなことを活かす働き方を模索してみるのもよいでしょう。 正社員として働く また、少し休んで、もう一度正社員として働きたいと思ったときも、もちろん働き始めることはできます。 「少し休んで」の期間がどれくらいかにもよりますが、「結婚を機に辞めたけど、数ヶ月ゆっくりやすんで自由に過ごしたら、また働きたくなった」というような場合には問題なく転職することができます。 出産・育児を経て、子どもが少し大きくなってから復帰したい場合、「正社員としての再就職が難しくなる可能性がある」とは前述しましたが、企業が一般的に専業主婦に対して抱く懸念を払拭できるように準備しておくことで、正社員復帰する方もいらっしゃいます。 専業主婦期間が長くなり、パソコンや事務作業に不安な方は、派遣会社に登録してパソコンをブラッシュアップしたり、パートから始めてみるなど、計画的に進めてみるとよいでしょう。また、ハローワークには、子育てしながら働きたい女性を支援する「マザーズコーナー」を設置しているハローワークもあります。 ハローワークには地元の企業の求人も多いので、子育てや家事をしながらでも働きやすい、自宅から近くの求人を探すことができます。パソコン講習などのスキルアップだけでなく、応募書類の作成セミナーや面接対策セミナーも行っていますので、正社員を希望する場合には活用してみましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思ったら さて、ここまで結婚で仕事を辞めるメリットやデメリット、そして結婚で仕事を辞めた後に考えられるキャリアについてご紹介してきました。最後に、後悔しない決断をするために大切な2つのことに触れておきたいと思います。 仕事と収入に対する考えを整理する 結婚すれば家族が増え、ライフスタイルも変わります。その時に、自分がどのようなライフスタイルを実現したいのか、どのような働き方をしたいのか、考えを整理してみましょう。 「仕事を辞めたい」と思うような今の業務、職場は楽しくもなければ、やりがいもないかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。楽しく思える仕事や、やりがいが感じられる仕事、ストレスが少ない働き方の選択肢は他にもあります。 「仕事を辞めたい」だけでなく、「その先に何がしたいのか」「どんなライフスタイルを送りたいのか」まで思いを巡らせて考えてみましょう。 パートナーと話し合う 結婚は2人の問題ですので、自分が仕事を辞めて専業主婦になることはパートナーである夫にも大きく影響します。夫が「専業主婦になってほしい」と希望しているケースもあれば、「できれば働いてほしい」「仕事は続けてほしい」と仕事を続けることを希望するケースもあるでしょう。 意見が一致していれば問題ないのですが、もし夫が「できれば働いてほしい」と思っている場合にはパートナーとしっかり話し合うことが大切です。ここで「でも私は仕事は辞めたいから」ときちんと話し合わずに決めてしまうと、それがわだかまりになってしまい、後々何かのきっかけで言い争いのもとになる可能性もあります。 住宅購入や子どもの教育費など、家族のマネープランも視野にいれながら、お互いに納得できる選択を見つけていきましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思った時は、働き方の可能性が広がるチャンスかもしれません。気持ちや考えを整理して、選択肢を見つけたい方は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボまでお気軽にご相談ください。

仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう
「結婚を機に、仕事を辞めたい」「そもそも働くのが好きじゃないから、早く結婚して仕事を辞めたい」「結婚したら家のことに専念したい」 など、様々な理由から結婚して仕事を辞めたいと考えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。やりがいも感じられなければ、向いているとも思えない仕事を続けることは、確かにストレスですよね。そんな時に、結婚はスムーズに辞めやすい絶好の口実となってくれるのは事実です。 結婚を機に退職するにしても、今の仕事を続けたり転職したりするにしても、結婚は自分の人生での「働き方」を考えるとてもいい機会でもあります。そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、結婚して仕事を辞めたいときこそ、今後の働き方やキャリアについて知っておきたいことをご紹介したいと思います。 結婚で実際に仕事を辞める人はどれくらい? 1980年代は1000万世帯以上あり、日本では当たり前だった専業主婦世帯も、今は571万世帯に。代わりに共働き世帯が1240万世帯と、3世帯中2世帯は共働きの時代になりました。 厚生労働省が発表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、結婚を理由で退職した女性は、女性の退職者のうちの0.3%。しかし、25-29才の正社員(一般労働者)では、2.3%と突出して高くなっています。それでも最も高いこの年代でも、「結婚して退職する人」は100人中2~3人です。 女性の求人・転職情報サイトを運営する「はたらこねっと」が、女性ユーザーに「専業主婦になりたいか」と行った調査では、「専業主婦になりたい」と回答した割合が29%だったことから、専業主婦になりたいという希望はあっても、実際に結婚を機に退職する人は極めて少ないということが伺えます。 結婚で仕事を辞めるメリット では、結婚で仕事を辞めるとどのようなメリットがあるのか、整理してみましょう。 仕事のストレスや職場の煩わしい人間関係から解放される 退職することで、仕事のストレスや職場の人間関係から解放されます。会社で働くことに誰もが適性があるわけではなく、また「働くこと」は会社で仕事をするだけでもありません。 独身であれば、生活費のために次の仕事を探さなければなりませんし、その転職先で新たなストレスに悩まされる可能性もありますが、専業主婦になればその心配がなくなるというのは大きなメリットでしょう。 自分の時間ができる そして仕事を辞めて得られるもう一つの大きなメリットは、なんといっても「時間」です。 1日7~8時間、往復の通勤時間を含めると人によっては10時間以上費やしていたものがなくなるので、自分の時間がたっぷりできます。ゆっくり休んでもいいし、今までやりたいと思っていたけれどできなかったことにチャレンジしてみるのもよいでしょう。 また今は、この時間を妊活に使うために退職する方もいらっしゃいます。生活リズムを整え、忙しいとついついおざなりになりがちな食生活も、時間があるからこそ丁寧に向き合うこともできますし、体調も整えやすくなるでしょう。 家事や育児に専念できる 仕事に費やしていた時間を大切な家族のために使うこともできます。 家の中をいつもきれいにしておくことや、バランスのよいメニューを考えて食事を用意することなど、家族が気持ちよく生活するための家事はそれぞれに奥が深く、きちんとやりたいと思えば思うほどキリがない仕事です。 さらに子どもが生まれて、その家事に育児が加わると、1日があっという間に過ぎるほどの仕事量です。 働きながら家事や育児をこなす方もいらっしゃいますが、家事や育児にどのように向き合っていきたいかは、人それぞれ。自分が望む関わり方ができるのが理想です。自分の時間をかけたい場合や、仕事のストレスを抱えながら家事や育児をこなすのはとても無理そうな場合は、結婚を機に仕事を辞めることで自分にとって気持ちよく過ごせる環境を手に入れることができるでしょう。 結婚で仕事を辞めるデメリット 一方で、結婚で仕事を辞めるデメリットとして考えられていることもあります。ただ、これらは一般的な価値観では「デメリット」として言われているものであり、人によっては、「それは私は気にしない」という方もいらっしゃるかと思いますが、参考までにご紹介しておきます。 自由に使えるお金が少なくなる 専業主婦も立派な仕事ではありますが、それに対する給与はないため、収入がありません。家計はすべて夫の収入に頼ることになり、独身時代や仕事を続けている共働き世帯に比べると、自分が自由に使えるお金はかなり少なくなります。 株式会社ビズヒッツが2019年に全国の既婚女性に対して行った調査によると、専業主婦のお小遣いの平均額は7,876円。一方、共働きのお小遣いの平均額は24,671円とその差は約3倍以上です。 パートや正社員で働いていれば、その分、仕事に行くための被服費や交際費など出費も増えますが、それでもよほど高い年収のパートナーでない限り、「独身時代のようにはお金を自由に使えない」ということはある程度覚悟しておいたほうがよいでしょう。 また、日々のお小遣いだけでなく、生涯年収にも大きな差が生まれます。 2017年に「専業主婦は2億円損をする」(橘玲著 マガジンハウス)という本が出版され、大きな話題になりましたが、同著によると、大卒・大学院卒の女性が正社員で定年まで働いた場合の生涯年収は約2億円以上。生涯年収は学歴によって異なりますが、「高専・短大卒」で1億7630万、「高校卒」で1億4830万となっており、専業主婦になるということは、少なくとも1億円以上を放棄することになります。 一度結婚で退職して、夫の扶養の範囲内でパートとして再就職される方も多いですが、ニッセイ基礎研究所の試算では、第1子出産後に退職し、第2子の子育てが落ち着いてからパートで再就職した場合の生涯所得は6000万円にとどまります。つまり、正社員で仕事を続けたときに比べて、大卒・大学院卒の場合、1億4000万以上も生涯年収が低くなります。 もちろんお金がすべてではありませんが、教育費や老後の備えなど、備えがあれば軽くなる不安も多く、また選択肢が広がることもあります。雑誌「PRESIDENT(プレジデント)」(2020.9.4号)に、50才以上の男女に「老後の後悔は何?」というアンケートが掲載されていましたが、その第一位は「もっと貯金しておくべきだった」でした。 夫が高収入でない限り、専業主婦になることで貯金に回すお金も厳しい現実に直面することを理解しておきましょう。 正社員としての再就職が難しくなることもある 「この先働くつもりはないから大丈夫」という方もいらっしゃるかとは思いますが、人生何が起こるかわかりません。離婚や夫の病気、リストラなどで夫の収入に頼れなくなる可能性は誰にでもあります。また、子育てにひと段落ついたら、あるいは子どもの教育費のために再就職を考えるようになることもあるかもしれません。 そのときに、一旦仕事を離れてしまうと、今までのキャリアや希望する仕事、さらに仕事を離れる「ブランク期間」の長さによっては正社員として再就職が難しくなることも考えられます。 日本は少子高齢化が進み、労働人口が減り続けているので、仕事や雇用形態を選ばなければ再就職するのはそれほど難しくはないでしょう。しかし一度正社員から離れることで、正社員に戻りにくくなることも知っておきましょう。 結婚で仕事を辞めた後の女性のキャリアの可能性 再就職が難しくなるとはいえ、結婚で仕事を辞めることを機に広がる可能性もあります。そこで、結婚で仕事を辞めた後に、どんなキャリアが考えられるのか、確認しておきましょう。 専業主婦として家族のために働く 仕事に向き不向きがあるように、専業主婦にも向き不向きがあります。仕事をするよりも、家族のために快適な生活環境を整える専業主婦に高い適性がある方も多くいらっしゃるでしょう。 家の中がいつも気持ちよく、食事は栄養のバランスがとれていて、夫や子供が仕事や勉強、スポーツ、趣味などに打ち込める環境をつくることは、一番身近で大切な人を幸せにする仕事であり、キャリアです。収入は確かに得られませんが、収入がなくても大事な仕事です。自信を持って選択してください。 扶養範囲内のパートとして働く 子どもが大きくなったタイミングで家計を助けるために、夫の扶養範囲内でパートを始める方は多くいらっしゃいます。 扶養範囲内といっても、「税法上の扶養範囲内」と「社会保険上の扶養範囲内」は条件が異なり、よく言われる「103万円の壁」は、所得税と住民税に関わる税法上の扶養範囲内になります。 これは、給与収入が103万円以下であれば夫は配偶者控除が受けられ、所得税や住民税の納付額を少なくすることができるというものです。 社会保険上の扶養範囲は、厚生年金や健康保険に関わるもので、これは年収が130万円未満ならば、保険料を払わなくても、年金は国民年金の第3号として年金がもらえ、健康保険も配偶者の健康保険に加入できるというものです。 まとめると、扶養範囲内のパートで働くことには、以下のようなメリットがあり、空いた時間を使いながら家計の足しを得ることができます。 ・所得税を負担する必要がない・配偶者の税負担が抑えられ、手取りが増える・保険料を納めることなく、国民年金がもらえる・保険料を納めることなく、医療費が3割負担になる・配偶者の勤務先から扶養手当をもらえることもある パートから正社員に登用されることも多いため、子どもが高校や大学に入学し、子育てに時間がかからなくなったら正社員を目指すという働き方もあるでしょう。 派遣社員として働く 結婚を機に、派遣社員として働くという選択肢もあります。派遣社員としての働き方は、派遣会社の社員として働く「常用型派遣」と、派遣会社に登録しておき、派遣先が決まったら派遣会社と有期雇用契約を結ぶ「登録型派遣」があります。 女性に多いのは登録型派遣で、この場合は働く時間帯や休日、働く期間など働き方が細かく選べ、残業も断りやすいので、ライフスタイルを優先して働くことができます。登録型派遣の場合は、雇用期間は基本的に最長3年と期限があり、正社員に比べれば収入は低めになることが多いですが、パートやアルバイトよりは時給が高めに設定されているので、より家計の足しにできるでしょう。 正社員に比べると仕事の範囲も限られているため、「限られた範囲内で、責任の重くない、ストレスの少ない仕事がしたい」という方にもマッチしています。 好きなことや得意なことを活かしてフリーランスとして働く 結婚を機に、会社にとらわれず、好きなことや得意なことを活かして、フリーランスとして働く、個人事業主になるという道もあります。 今は在宅でも好きなことや得意なことを活かして、収入を得やすい環境が整っています。 たとえば、インターネット上で、企業が不特定多数に対して業務の募集を行うクラウドソーシングも発展し、クラウドソーシングサイトも多数あります。記事を書くという簡単なことから、デザインや経理など専門性を活かせる仕事まで幅広くありますので、フリーランスとしての仕事も見つけやすいでしょう。 ランサーズ株式会社が行った「フリーランス実態調査2021」では、副業を含む広義のフリーランス人口は1670万人と過去最高になり、フリーランス市場規模も28兆円と前年から10兆円も拡大しています。 また、フリーランス以外にも、SNSやyoutube、ブログなどを活用し、好きな分野で個人事業主として仕事をするという可能性もあります。 結婚を機に自分らしい働き方、自分のやりたいことや好きなことを活かす働き方を模索してみるのもよいでしょう。 正社員として働く また、少し休んで、もう一度正社員として働きたいと思ったときも、もちろん働き始めることはできます。 「少し休んで」の期間がどれくらいかにもよりますが、「結婚を機に辞めたけど、数ヶ月ゆっくりやすんで自由に過ごしたら、また働きたくなった」というような場合には問題なく転職することができます。 出産・育児を経て、子どもが少し大きくなってから復帰したい場合、「正社員としての再就職が難しくなる可能性がある」とは前述しましたが、企業が一般的に専業主婦に対して抱く懸念を払拭できるように準備しておくことで、正社員復帰する方もいらっしゃいます。 専業主婦期間が長くなり、パソコンや事務作業に不安な方は、派遣会社に登録してパソコンをブラッシュアップしたり、パートから始めてみるなど、計画的に進めてみるとよいでしょう。また、ハローワークには、子育てしながら働きたい女性を支援する「マザーズコーナー」を設置しているハローワークもあります。 ハローワークには地元の企業の求人も多いので、子育てや家事をしながらでも働きやすい、自宅から近くの求人を探すことができます。パソコン講習などのスキルアップだけでなく、応募書類の作成セミナーや面接対策セミナーも行っていますので、正社員を希望する場合には活用してみましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思ったら さて、ここまで結婚で仕事を辞めるメリットやデメリット、そして結婚で仕事を辞めた後に考えられるキャリアについてご紹介してきました。最後に、後悔しない決断をするために大切な2つのことに触れておきたいと思います。 仕事と収入に対する考えを整理する 結婚すれば家族が増え、ライフスタイルも変わります。その時に、自分がどのようなライフスタイルを実現したいのか、どのような働き方をしたいのか、考えを整理してみましょう。 「仕事を辞めたい」と思うような今の業務、職場は楽しくもなければ、やりがいもないかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。楽しく思える仕事や、やりがいが感じられる仕事、ストレスが少ない働き方の選択肢は他にもあります。 「仕事を辞めたい」だけでなく、「その先に何がしたいのか」「どんなライフスタイルを送りたいのか」まで思いを巡らせて考えてみましょう。 パートナーと話し合う 結婚は2人の問題ですので、自分が仕事を辞めて専業主婦になることはパートナーである夫にも大きく影響します。夫が「専業主婦になってほしい」と希望しているケースもあれば、「できれば働いてほしい」「仕事は続けてほしい」と仕事を続けることを希望するケースもあるでしょう。 意見が一致していれば問題ないのですが、もし夫が「できれば働いてほしい」と思っている場合にはパートナーとしっかり話し合うことが大切です。ここで「でも私は仕事は辞めたいから」ときちんと話し合わずに決めてしまうと、それがわだかまりになってしまい、後々何かのきっかけで言い争いのもとになる可能性もあります。 住宅購入や子どもの教育費など、家族のマネープランも視野にいれながら、お互いに納得できる選択を見つけていきましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思った時は、働き方の可能性が広がるチャンスかもしれません。気持ちや考えを整理して、選択肢を見つけたい方は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボまでお気軽にご相談ください。

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
「結婚を機に、仕事を辞めたい」「そもそも働くのが好きじゃないから、早く結婚して仕事を辞めたい」「結婚したら家のことに専念したい」 など、様々な理由から結婚して仕事を辞めたいと考えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。やりがいも感じられなければ、向いているとも思えない仕事を続けることは、確かにストレスですよね。そんな時に、結婚はスムーズに辞めやすい絶好の口実となってくれるのは事実です。 結婚を機に退職するにしても、今の仕事を続けたり転職したりするにしても、結婚は自分の人生での「働き方」を考えるとてもいい機会でもあります。そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、結婚して仕事を辞めたいときこそ、今後の働き方やキャリアについて知っておきたいことをご紹介したいと思います。 結婚で実際に仕事を辞める人はどれくらい? 1980年代は1000万世帯以上あり、日本では当たり前だった専業主婦世帯も、今は571万世帯に。代わりに共働き世帯が1240万世帯と、3世帯中2世帯は共働きの時代になりました。 厚生労働省が発表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、結婚を理由で退職した女性は、女性の退職者のうちの0.3%。しかし、25-29才の正社員(一般労働者)では、2.3%と突出して高くなっています。それでも最も高いこの年代でも、「結婚して退職する人」は100人中2~3人です。 女性の求人・転職情報サイトを運営する「はたらこねっと」が、女性ユーザーに「専業主婦になりたいか」と行った調査では、「専業主婦になりたい」と回答した割合が29%だったことから、専業主婦になりたいという希望はあっても、実際に結婚を機に退職する人は極めて少ないということが伺えます。 結婚で仕事を辞めるメリット では、結婚で仕事を辞めるとどのようなメリットがあるのか、整理してみましょう。 仕事のストレスや職場の煩わしい人間関係から解放される 退職することで、仕事のストレスや職場の人間関係から解放されます。会社で働くことに誰もが適性があるわけではなく、また「働くこと」は会社で仕事をするだけでもありません。 独身であれば、生活費のために次の仕事を探さなければなりませんし、その転職先で新たなストレスに悩まされる可能性もありますが、専業主婦になればその心配がなくなるというのは大きなメリットでしょう。 自分の時間ができる そして仕事を辞めて得られるもう一つの大きなメリットは、なんといっても「時間」です。 1日7~8時間、往復の通勤時間を含めると人によっては10時間以上費やしていたものがなくなるので、自分の時間がたっぷりできます。ゆっくり休んでもいいし、今までやりたいと思っていたけれどできなかったことにチャレンジしてみるのもよいでしょう。 また今は、この時間を妊活に使うために退職する方もいらっしゃいます。生活リズムを整え、忙しいとついついおざなりになりがちな食生活も、時間があるからこそ丁寧に向き合うこともできますし、体調も整えやすくなるでしょう。 家事や育児に専念できる 仕事に費やしていた時間を大切な家族のために使うこともできます。 家の中をいつもきれいにしておくことや、バランスのよいメニューを考えて食事を用意することなど、家族が気持ちよく生活するための家事はそれぞれに奥が深く、きちんとやりたいと思えば思うほどキリがない仕事です。 さらに子どもが生まれて、その家事に育児が加わると、1日があっという間に過ぎるほどの仕事量です。 働きながら家事や育児をこなす方もいらっしゃいますが、家事や育児にどのように向き合っていきたいかは、人それぞれ。自分が望む関わり方ができるのが理想です。自分の時間をかけたい場合や、仕事のストレスを抱えながら家事や育児をこなすのはとても無理そうな場合は、結婚を機に仕事を辞めることで自分にとって気持ちよく過ごせる環境を手に入れることができるでしょう。 結婚で仕事を辞めるデメリット 一方で、結婚で仕事を辞めるデメリットとして考えられていることもあります。ただ、これらは一般的な価値観では「デメリット」として言われているものであり、人によっては、「それは私は気にしない」という方もいらっしゃるかと思いますが、参考までにご紹介しておきます。 自由に使えるお金が少なくなる 専業主婦も立派な仕事ではありますが、それに対する給与はないため、収入がありません。家計はすべて夫の収入に頼ることになり、独身時代や仕事を続けている共働き世帯に比べると、自分が自由に使えるお金はかなり少なくなります。 株式会社ビズヒッツが2019年に全国の既婚女性に対して行った調査によると、専業主婦のお小遣いの平均額は7,876円。一方、共働きのお小遣いの平均額は24,671円とその差は約3倍以上です。 パートや正社員で働いていれば、その分、仕事に行くための被服費や交際費など出費も増えますが、それでもよほど高い年収のパートナーでない限り、「独身時代のようにはお金を自由に使えない」ということはある程度覚悟しておいたほうがよいでしょう。 また、日々のお小遣いだけでなく、生涯年収にも大きな差が生まれます。 2017年に「専業主婦は2億円損をする」(橘玲著 マガジンハウス)という本が出版され、大きな話題になりましたが、同著によると、大卒・大学院卒の女性が正社員で定年まで働いた場合の生涯年収は約2億円以上。生涯年収は学歴によって異なりますが、「高専・短大卒」で1億7630万、「高校卒」で1億4830万となっており、専業主婦になるということは、少なくとも1億円以上を放棄することになります。 一度結婚で退職して、夫の扶養の範囲内でパートとして再就職される方も多いですが、ニッセイ基礎研究所の試算では、第1子出産後に退職し、第2子の子育てが落ち着いてからパートで再就職した場合の生涯所得は6000万円にとどまります。つまり、正社員で仕事を続けたときに比べて、大卒・大学院卒の場合、1億4000万以上も生涯年収が低くなります。 もちろんお金がすべてではありませんが、教育費や老後の備えなど、備えがあれば軽くなる不安も多く、また選択肢が広がることもあります。雑誌「PRESIDENT(プレジデント)」(2020.9.4号)に、50才以上の男女に「老後の後悔は何?」というアンケートが掲載されていましたが、その第一位は「もっと貯金しておくべきだった」でした。 夫が高収入でない限り、専業主婦になることで貯金に回すお金も厳しい現実に直面することを理解しておきましょう。 正社員としての再就職が難しくなることもある 「この先働くつもりはないから大丈夫」という方もいらっしゃるかとは思いますが、人生何が起こるかわかりません。離婚や夫の病気、リストラなどで夫の収入に頼れなくなる可能性は誰にでもあります。また、子育てにひと段落ついたら、あるいは子どもの教育費のために再就職を考えるようになることもあるかもしれません。 そのときに、一旦仕事を離れてしまうと、今までのキャリアや希望する仕事、さらに仕事を離れる「ブランク期間」の長さによっては正社員として再就職が難しくなることも考えられます。 日本は少子高齢化が進み、労働人口が減り続けているので、仕事や雇用形態を選ばなければ再就職するのはそれほど難しくはないでしょう。しかし一度正社員から離れることで、正社員に戻りにくくなることも知っておきましょう。 結婚で仕事を辞めた後の女性のキャリアの可能性 再就職が難しくなるとはいえ、結婚で仕事を辞めることを機に広がる可能性もあります。そこで、結婚で仕事を辞めた後に、どんなキャリアが考えられるのか、確認しておきましょう。 専業主婦として家族のために働く 仕事に向き不向きがあるように、専業主婦にも向き不向きがあります。仕事をするよりも、家族のために快適な生活環境を整える専業主婦に高い適性がある方も多くいらっしゃるでしょう。 家の中がいつも気持ちよく、食事は栄養のバランスがとれていて、夫や子供が仕事や勉強、スポーツ、趣味などに打ち込める環境をつくることは、一番身近で大切な人を幸せにする仕事であり、キャリアです。収入は確かに得られませんが、収入がなくても大事な仕事です。自信を持って選択してください。 扶養範囲内のパートとして働く 子どもが大きくなったタイミングで家計を助けるために、夫の扶養範囲内でパートを始める方は多くいらっしゃいます。 扶養範囲内といっても、「税法上の扶養範囲内」と「社会保険上の扶養範囲内」は条件が異なり、よく言われる「103万円の壁」は、所得税と住民税に関わる税法上の扶養範囲内になります。 これは、給与収入が103万円以下であれば夫は配偶者控除が受けられ、所得税や住民税の納付額を少なくすることができるというものです。 社会保険上の扶養範囲は、厚生年金や健康保険に関わるもので、これは年収が130万円未満ならば、保険料を払わなくても、年金は国民年金の第3号として年金がもらえ、健康保険も配偶者の健康保険に加入できるというものです。 まとめると、扶養範囲内のパートで働くことには、以下のようなメリットがあり、空いた時間を使いながら家計の足しを得ることができます。 ・所得税を負担する必要がない・配偶者の税負担が抑えられ、手取りが増える・保険料を納めることなく、国民年金がもらえる・保険料を納めることなく、医療費が3割負担になる・配偶者の勤務先から扶養手当をもらえることもある パートから正社員に登用されることも多いため、子どもが高校や大学に入学し、子育てに時間がかからなくなったら正社員を目指すという働き方もあるでしょう。 派遣社員として働く 結婚を機に、派遣社員として働くという選択肢もあります。派遣社員としての働き方は、派遣会社の社員として働く「常用型派遣」と、派遣会社に登録しておき、派遣先が決まったら派遣会社と有期雇用契約を結ぶ「登録型派遣」があります。 女性に多いのは登録型派遣で、この場合は働く時間帯や休日、働く期間など働き方が細かく選べ、残業も断りやすいので、ライフスタイルを優先して働くことができます。登録型派遣の場合は、雇用期間は基本的に最長3年と期限があり、正社員に比べれば収入は低めになることが多いですが、パートやアルバイトよりは時給が高めに設定されているので、より家計の足しにできるでしょう。 正社員に比べると仕事の範囲も限られているため、「限られた範囲内で、責任の重くない、ストレスの少ない仕事がしたい」という方にもマッチしています。 好きなことや得意なことを活かしてフリーランスとして働く 結婚を機に、会社にとらわれず、好きなことや得意なことを活かして、フリーランスとして働く、個人事業主になるという道もあります。 今は在宅でも好きなことや得意なことを活かして、収入を得やすい環境が整っています。 たとえば、インターネット上で、企業が不特定多数に対して業務の募集を行うクラウドソーシングも発展し、クラウドソーシングサイトも多数あります。記事を書くという簡単なことから、デザインや経理など専門性を活かせる仕事まで幅広くありますので、フリーランスとしての仕事も見つけやすいでしょう。 ランサーズ株式会社が行った「フリーランス実態調査2021」では、副業を含む広義のフリーランス人口は1670万人と過去最高になり、フリーランス市場規模も28兆円と前年から10兆円も拡大しています。 また、フリーランス以外にも、SNSやyoutube、ブログなどを活用し、好きな分野で個人事業主として仕事をするという可能性もあります。 結婚を機に自分らしい働き方、自分のやりたいことや好きなことを活かす働き方を模索してみるのもよいでしょう。 正社員として働く また、少し休んで、もう一度正社員として働きたいと思ったときも、もちろん働き始めることはできます。 「少し休んで」の期間がどれくらいかにもよりますが、「結婚を機に辞めたけど、数ヶ月ゆっくりやすんで自由に過ごしたら、また働きたくなった」というような場合には問題なく転職することができます。 出産・育児を経て、子どもが少し大きくなってから復帰したい場合、「正社員としての再就職が難しくなる可能性がある」とは前述しましたが、企業が一般的に専業主婦に対して抱く懸念を払拭できるように準備しておくことで、正社員復帰する方もいらっしゃいます。 専業主婦期間が長くなり、パソコンや事務作業に不安な方は、派遣会社に登録してパソコンをブラッシュアップしたり、パートから始めてみるなど、計画的に進めてみるとよいでしょう。また、ハローワークには、子育てしながら働きたい女性を支援する「マザーズコーナー」を設置しているハローワークもあります。 ハローワークには地元の企業の求人も多いので、子育てや家事をしながらでも働きやすい、自宅から近くの求人を探すことができます。パソコン講習などのスキルアップだけでなく、応募書類の作成セミナーや面接対策セミナーも行っていますので、正社員を希望する場合には活用してみましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思ったら さて、ここまで結婚で仕事を辞めるメリットやデメリット、そして結婚で仕事を辞めた後に考えられるキャリアについてご紹介してきました。最後に、後悔しない決断をするために大切な2つのことに触れておきたいと思います。 仕事と収入に対する考えを整理する 結婚すれば家族が増え、ライフスタイルも変わります。その時に、自分がどのようなライフスタイルを実現したいのか、どのような働き方をしたいのか、考えを整理してみましょう。 「仕事を辞めたい」と思うような今の業務、職場は楽しくもなければ、やりがいもないかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。楽しく思える仕事や、やりがいが感じられる仕事、ストレスが少ない働き方の選択肢は他にもあります。 「仕事を辞めたい」だけでなく、「その先に何がしたいのか」「どんなライフスタイルを送りたいのか」まで思いを巡らせて考えてみましょう。 パートナーと話し合う 結婚は2人の問題ですので、自分が仕事を辞めて専業主婦になることはパートナーである夫にも大きく影響します。夫が「専業主婦になってほしい」と希望しているケースもあれば、「できれば働いてほしい」「仕事は続けてほしい」と仕事を続けることを希望するケースもあるでしょう。 意見が一致していれば問題ないのですが、もし夫が「できれば働いてほしい」と思っている場合にはパートナーとしっかり話し合うことが大切です。ここで「でも私は仕事は辞めたいから」ときちんと話し合わずに決めてしまうと、それがわだかまりになってしまい、後々何かのきっかけで言い争いのもとになる可能性もあります。 住宅購入や子どもの教育費など、家族のマネープランも視野にいれながら、お互いに納得できる選択を見つけていきましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思った時は、働き方の可能性が広がるチャンスかもしれません。気持ちや考えを整理して、選択肢を見つけたい方は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボまでお気軽にご相談ください。

仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法
「結婚を機に、仕事を辞めたい」「そもそも働くのが好きじゃないから、早く結婚して仕事を辞めたい」「結婚したら家のことに専念したい」 など、様々な理由から結婚して仕事を辞めたいと考えていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。やりがいも感じられなければ、向いているとも思えない仕事を続けることは、確かにストレスですよね。そんな時に、結婚はスムーズに辞めやすい絶好の口実となってくれるのは事実です。 結婚を機に退職するにしても、今の仕事を続けたり転職したりするにしても、結婚は自分の人生での「働き方」を考えるとてもいい機会でもあります。そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、結婚して仕事を辞めたいときこそ、今後の働き方やキャリアについて知っておきたいことをご紹介したいと思います。 結婚で実際に仕事を辞める人はどれくらい? 1980年代は1000万世帯以上あり、日本では当たり前だった専業主婦世帯も、今は571万世帯に。代わりに共働き世帯が1240万世帯と、3世帯中2世帯は共働きの時代になりました。 厚生労働省が発表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、結婚を理由で退職した女性は、女性の退職者のうちの0.3%。しかし、25-29才の正社員(一般労働者)では、2.3%と突出して高くなっています。それでも最も高いこの年代でも、「結婚して退職する人」は100人中2~3人です。 女性の求人・転職情報サイトを運営する「はたらこねっと」が、女性ユーザーに「専業主婦になりたいか」と行った調査では、「専業主婦になりたい」と回答した割合が29%だったことから、専業主婦になりたいという希望はあっても、実際に結婚を機に退職する人は極めて少ないということが伺えます。 結婚で仕事を辞めるメリット では、結婚で仕事を辞めるとどのようなメリットがあるのか、整理してみましょう。 仕事のストレスや職場の煩わしい人間関係から解放される 退職することで、仕事のストレスや職場の人間関係から解放されます。会社で働くことに誰もが適性があるわけではなく、また「働くこと」は会社で仕事をするだけでもありません。 独身であれば、生活費のために次の仕事を探さなければなりませんし、その転職先で新たなストレスに悩まされる可能性もありますが、専業主婦になればその心配がなくなるというのは大きなメリットでしょう。 自分の時間ができる そして仕事を辞めて得られるもう一つの大きなメリットは、なんといっても「時間」です。 1日7~8時間、往復の通勤時間を含めると人によっては10時間以上費やしていたものがなくなるので、自分の時間がたっぷりできます。ゆっくり休んでもいいし、今までやりたいと思っていたけれどできなかったことにチャレンジしてみるのもよいでしょう。 また今は、この時間を妊活に使うために退職する方もいらっしゃいます。生活リズムを整え、忙しいとついついおざなりになりがちな食生活も、時間があるからこそ丁寧に向き合うこともできますし、体調も整えやすくなるでしょう。 家事や育児に専念できる 仕事に費やしていた時間を大切な家族のために使うこともできます。 家の中をいつもきれいにしておくことや、バランスのよいメニューを考えて食事を用意することなど、家族が気持ちよく生活するための家事はそれぞれに奥が深く、きちんとやりたいと思えば思うほどキリがない仕事です。 さらに子どもが生まれて、その家事に育児が加わると、1日があっという間に過ぎるほどの仕事量です。 働きながら家事や育児をこなす方もいらっしゃいますが、家事や育児にどのように向き合っていきたいかは、人それぞれ。自分が望む関わり方ができるのが理想です。自分の時間をかけたい場合や、仕事のストレスを抱えながら家事や育児をこなすのはとても無理そうな場合は、結婚を機に仕事を辞めることで自分にとって気持ちよく過ごせる環境を手に入れることができるでしょう。 結婚で仕事を辞めるデメリット 一方で、結婚で仕事を辞めるデメリットとして考えられていることもあります。ただ、これらは一般的な価値観では「デメリット」として言われているものであり、人によっては、「それは私は気にしない」という方もいらっしゃるかと思いますが、参考までにご紹介しておきます。 自由に使えるお金が少なくなる 専業主婦も立派な仕事ではありますが、それに対する給与はないため、収入がありません。家計はすべて夫の収入に頼ることになり、独身時代や仕事を続けている共働き世帯に比べると、自分が自由に使えるお金はかなり少なくなります。 株式会社ビズヒッツが2019年に全国の既婚女性に対して行った調査によると、専業主婦のお小遣いの平均額は7,876円。一方、共働きのお小遣いの平均額は24,671円とその差は約3倍以上です。 パートや正社員で働いていれば、その分、仕事に行くための被服費や交際費など出費も増えますが、それでもよほど高い年収のパートナーでない限り、「独身時代のようにはお金を自由に使えない」ということはある程度覚悟しておいたほうがよいでしょう。 また、日々のお小遣いだけでなく、生涯年収にも大きな差が生まれます。 2017年に「専業主婦は2億円損をする」(橘玲著 マガジンハウス)という本が出版され、大きな話題になりましたが、同著によると、大卒・大学院卒の女性が正社員で定年まで働いた場合の生涯年収は約2億円以上。生涯年収は学歴によって異なりますが、「高専・短大卒」で1億7630万、「高校卒」で1億4830万となっており、専業主婦になるということは、少なくとも1億円以上を放棄することになります。 一度結婚で退職して、夫の扶養の範囲内でパートとして再就職される方も多いですが、ニッセイ基礎研究所の試算では、第1子出産後に退職し、第2子の子育てが落ち着いてからパートで再就職した場合の生涯所得は6000万円にとどまります。つまり、正社員で仕事を続けたときに比べて、大卒・大学院卒の場合、1億4000万以上も生涯年収が低くなります。 もちろんお金がすべてではありませんが、教育費や老後の備えなど、備えがあれば軽くなる不安も多く、また選択肢が広がることもあります。雑誌「PRESIDENT(プレジデント)」(2020.9.4号)に、50才以上の男女に「老後の後悔は何?」というアンケートが掲載されていましたが、その第一位は「もっと貯金しておくべきだった」でした。 夫が高収入でない限り、専業主婦になることで貯金に回すお金も厳しい現実に直面することを理解しておきましょう。 正社員としての再就職が難しくなることもある 「この先働くつもりはないから大丈夫」という方もいらっしゃるかとは思いますが、人生何が起こるかわかりません。離婚や夫の病気、リストラなどで夫の収入に頼れなくなる可能性は誰にでもあります。また、子育てにひと段落ついたら、あるいは子どもの教育費のために再就職を考えるようになることもあるかもしれません。 そのときに、一旦仕事を離れてしまうと、今までのキャリアや希望する仕事、さらに仕事を離れる「ブランク期間」の長さによっては正社員として再就職が難しくなることも考えられます。 日本は少子高齢化が進み、労働人口が減り続けているので、仕事や雇用形態を選ばなければ再就職するのはそれほど難しくはないでしょう。しかし一度正社員から離れることで、正社員に戻りにくくなることも知っておきましょう。 結婚で仕事を辞めた後の女性のキャリアの可能性 再就職が難しくなるとはいえ、結婚で仕事を辞めることを機に広がる可能性もあります。そこで、結婚で仕事を辞めた後に、どんなキャリアが考えられるのか、確認しておきましょう。 専業主婦として家族のために働く 仕事に向き不向きがあるように、専業主婦にも向き不向きがあります。仕事をするよりも、家族のために快適な生活環境を整える専業主婦に高い適性がある方も多くいらっしゃるでしょう。 家の中がいつも気持ちよく、食事は栄養のバランスがとれていて、夫や子供が仕事や勉強、スポーツ、趣味などに打ち込める環境をつくることは、一番身近で大切な人を幸せにする仕事であり、キャリアです。収入は確かに得られませんが、収入がなくても大事な仕事です。自信を持って選択してください。 扶養範囲内のパートとして働く 子どもが大きくなったタイミングで家計を助けるために、夫の扶養範囲内でパートを始める方は多くいらっしゃいます。 扶養範囲内といっても、「税法上の扶養範囲内」と「社会保険上の扶養範囲内」は条件が異なり、よく言われる「103万円の壁」は、所得税と住民税に関わる税法上の扶養範囲内になります。 これは、給与収入が103万円以下であれば夫は配偶者控除が受けられ、所得税や住民税の納付額を少なくすることができるというものです。 社会保険上の扶養範囲は、厚生年金や健康保険に関わるもので、これは年収が130万円未満ならば、保険料を払わなくても、年金は国民年金の第3号として年金がもらえ、健康保険も配偶者の健康保険に加入できるというものです。 まとめると、扶養範囲内のパートで働くことには、以下のようなメリットがあり、空いた時間を使いながら家計の足しを得ることができます。 ・所得税を負担する必要がない・配偶者の税負担が抑えられ、手取りが増える・保険料を納めることなく、国民年金がもらえる・保険料を納めることなく、医療費が3割負担になる・配偶者の勤務先から扶養手当をもらえることもある パートから正社員に登用されることも多いため、子どもが高校や大学に入学し、子育てに時間がかからなくなったら正社員を目指すという働き方もあるでしょう。 派遣社員として働く 結婚を機に、派遣社員として働くという選択肢もあります。派遣社員としての働き方は、派遣会社の社員として働く「常用型派遣」と、派遣会社に登録しておき、派遣先が決まったら派遣会社と有期雇用契約を結ぶ「登録型派遣」があります。 女性に多いのは登録型派遣で、この場合は働く時間帯や休日、働く期間など働き方が細かく選べ、残業も断りやすいので、ライフスタイルを優先して働くことができます。登録型派遣の場合は、雇用期間は基本的に最長3年と期限があり、正社員に比べれば収入は低めになることが多いですが、パートやアルバイトよりは時給が高めに設定されているので、より家計の足しにできるでしょう。 正社員に比べると仕事の範囲も限られているため、「限られた範囲内で、責任の重くない、ストレスの少ない仕事がしたい」という方にもマッチしています。 好きなことや得意なことを活かしてフリーランスとして働く 結婚を機に、会社にとらわれず、好きなことや得意なことを活かして、フリーランスとして働く、個人事業主になるという道もあります。 今は在宅でも好きなことや得意なことを活かして、収入を得やすい環境が整っています。 たとえば、インターネット上で、企業が不特定多数に対して業務の募集を行うクラウドソーシングも発展し、クラウドソーシングサイトも多数あります。記事を書くという簡単なことから、デザインや経理など専門性を活かせる仕事まで幅広くありますので、フリーランスとしての仕事も見つけやすいでしょう。 ランサーズ株式会社が行った「フリーランス実態調査2021」では、副業を含む広義のフリーランス人口は1670万人と過去最高になり、フリーランス市場規模も28兆円と前年から10兆円も拡大しています。 また、フリーランス以外にも、SNSやyoutube、ブログなどを活用し、好きな分野で個人事業主として仕事をするという可能性もあります。 結婚を機に自分らしい働き方、自分のやりたいことや好きなことを活かす働き方を模索してみるのもよいでしょう。 正社員として働く また、少し休んで、もう一度正社員として働きたいと思ったときも、もちろん働き始めることはできます。 「少し休んで」の期間がどれくらいかにもよりますが、「結婚を機に辞めたけど、数ヶ月ゆっくりやすんで自由に過ごしたら、また働きたくなった」というような場合には問題なく転職することができます。 出産・育児を経て、子どもが少し大きくなってから復帰したい場合、「正社員としての再就職が難しくなる可能性がある」とは前述しましたが、企業が一般的に専業主婦に対して抱く懸念を払拭できるように準備しておくことで、正社員復帰する方もいらっしゃいます。 専業主婦期間が長くなり、パソコンや事務作業に不安な方は、派遣会社に登録してパソコンをブラッシュアップしたり、パートから始めてみるなど、計画的に進めてみるとよいでしょう。また、ハローワークには、子育てしながら働きたい女性を支援する「マザーズコーナー」を設置しているハローワークもあります。 ハローワークには地元の企業の求人も多いので、子育てや家事をしながらでも働きやすい、自宅から近くの求人を探すことができます。パソコン講習などのスキルアップだけでなく、応募書類の作成セミナーや面接対策セミナーも行っていますので、正社員を希望する場合には活用してみましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思ったら さて、ここまで結婚で仕事を辞めるメリットやデメリット、そして結婚で仕事を辞めた後に考えられるキャリアについてご紹介してきました。最後に、後悔しない決断をするために大切な2つのことに触れておきたいと思います。 仕事と収入に対する考えを整理する 結婚すれば家族が増え、ライフスタイルも変わります。その時に、自分がどのようなライフスタイルを実現したいのか、どのような働き方をしたいのか、考えを整理してみましょう。 「仕事を辞めたい」と思うような今の業務、職場は楽しくもなければ、やりがいもないかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。楽しく思える仕事や、やりがいが感じられる仕事、ストレスが少ない働き方の選択肢は他にもあります。 「仕事を辞めたい」だけでなく、「その先に何がしたいのか」「どんなライフスタイルを送りたいのか」まで思いを巡らせて考えてみましょう。 パートナーと話し合う 結婚は2人の問題ですので、自分が仕事を辞めて専業主婦になることはパートナーである夫にも大きく影響します。夫が「専業主婦になってほしい」と希望しているケースもあれば、「できれば働いてほしい」「仕事は続けてほしい」と仕事を続けることを希望するケースもあるでしょう。 意見が一致していれば問題ないのですが、もし夫が「できれば働いてほしい」と思っている場合にはパートナーとしっかり話し合うことが大切です。ここで「でも私は仕事は辞めたいから」ときちんと話し合わずに決めてしまうと、それがわだかまりになってしまい、後々何かのきっかけで言い争いのもとになる可能性もあります。 住宅購入や子どもの教育費など、家族のマネープランも視野にいれながら、お互いに納得できる選択を見つけていきましょう。 結婚で仕事を辞めたいと思った時は、働き方の可能性が広がるチャンスかもしれません。気持ちや考えを整理して、選択肢を見つけたい方は、ぜひキャリア・コンサルティング・ラボまでお気軽にご相談ください。

職場のストレス対処法は?仕事中でもすぐできる発散方法を紹介
職場にストレスはつきものだからこそ、社会人は「上手なストレス対処法」を身に付ける必要があります。 今回は、職場での気疲れやイライラが蓄積している人に試してもらいたい、ストレスの対処法を解説! 職場でできる簡単なものから大きなストレス解消になるものまで、合計10個のストレス対処法を紹介するので、ぜひ自分に合う方法を見つけてください。 職場でストレスを感じたときに真っ先にやるべきこと ストレスは「解消」できるものと「発散」させたほうがいいもの、大きく2タイプあります。「解消」は根本的問題を解決してストレスを元からなくすこと、「発散」は溜まったストレスを開放したり気分転換を図ったりすることです。 全てのストレスを解消できるのが理想ではあるものの、職場のあらゆる問題を全て解決するのは難しく、受けたストレスは発散させたほうがいい場合もあります。発散でしか対処できないストレスを無理に解消しようとすれば、うまくいかずさらにストレスを抱えてしまう可能性も! そのため、職場でストレスを感じたら、まずは「解消」と「発散」どちらの方法で対処すべきかを考えてみましょう。ストレスの原因を特定し、解決が見込める問題かどうかを考えると、どちらを選ぶべきかがわかりやすいです。 職場でできる!手軽なストレス対処法 ここでは、仕事中や職場ですぐにできる手軽なストレス対処法を紹介します。ストレスを溜めないためにも、小さなストレスを感じた時点でこまめに行ってみてください。 深呼吸・ストレッチをする 仕事中にストレスを感じたら、その場でゆっくり深呼吸をしてみましょう。深呼吸をすると副交感神経が刺激され、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌を抑えてくれるといわれています。 また、座ったまま行える簡単なストレッチを仕事中にするだけでも、身体がほぐれて呼吸が深まるので不安やストレス緩和に効果的です。 場所を移動する 同じ場所で長く作業していると、だんだんストレスが溜まってくる…という人も多いでしょう。そんなときは、少し歩いたり仕事をする場所を変えたりするのがおすすめ。 トイレや休憩室に行く、オフィスではなくカフェで仕事をするなどするだけで、気分が入れ替わりストレス軽減になる場合も少なくありません。 なお、リモートワークができる会社ならリモートワークを選択するのもありです。 休憩する 仕事の合間にしっかり息抜きするのも、良いストレス対処法といえるでしょう。具体的には、間食としてコーヒーや甘いものを摂取する、同僚と雑談をする、昼寝をするなどが挙げられます。 ストレスを感じて心がモヤモヤすると休憩時間まで暗い気持ちになりがちです。しかし、意識的にオンオフをつけると気持ちの切り替えにもなり、ストレスが溜まりにくくなります。 職場のストレスが溜まったときの対処法 手軽な方法だけでは対処できない、手ごわいストレスも存在します。ここからは、職場のストレスが蓄積して心が疲れてしまったときの対処法を解説します。 まずは休む! 十分な休息が取れていないと、それだけでストレスは増加してしまいます。リラックスできる時間と睡眠時間をたっぷり確保し、心身ともに休息を取りましょう。 帰宅後や休日を利用してしっかり休める場合は問題ありませんが、物足りなさを感じる場合は有給休暇などを利用して長期で休むのもありです。 また、普段から規則正しい生活や健康的な食事を意識して、生活習慣から心身を労わるのも忘れないでください。休養によって心身の疲れが取れると思考もクリアになり、ストレスに強いメンタルを育むことにもつながります。 適度に体を動かす ストレスを感じると呼吸は浅くなり、身体が緊張する傾向にあります。これらを解消させて心身にリラックスをもたらすのが、運動です。 運動といっても、激しく体を動かす必要はありません。運動によってしんどい思いをするとさらにストレスを感じてしまうので、ウォーキングやジョギング、ストレッチ、ヨガなど、無理なくできる軽めの運動をできるだけ継続しましょう。 なお、運動中は日光を浴びると、幸せホルモンことセロトニンやエンドルフィンがより多く分泌されてストレス軽減効果が高まります。 ストレスを紙に書き出す 「職場のストレスで心がモヤモヤする」という場合は、感情を紙に書き出してみてください。 自分の気持ちを書き出すと、ストレスの原因や職場の状況、自分の考え方の癖などを深く理解でき、気持ちの整理がつきやすくなります。 その後、思いきり感情をぶつけて書いた紙をびりびりに破いたり、シュレッダーにかけたりするのも一つの対処法です。自分の気持ちそのものである紙を物理的に破壊することで、怒りや不満といったストレスの元になる感情が静まり、気持ちをリセットできる場合があります。 プライベートを楽しむ 職場のことを完全に忘れて自分の時間を楽しむのも、非常に効果の高いストレス対処法の一つ。例としては、趣味に没頭する、外出して新鮮さを得る、おいしいものを食べるなどが挙げられます。 この他、映画やドラマを見て思いきり笑ったり泣いたりするのも、感情を放出できるのでストレス発散になるでしょう。 プライベートをしっかり楽しめると「自分には職場とは別に楽しい居場所がある」とも思えます。良い意味で職場への依存度が下がるので、割り切った考え方ができてストレス耐性も高まりやすいです。 周囲の人と話をする 友人・家族と雑談をして盛り上がったり、嫌だったことやストレスに感じていることの話を聞いてもらったりするのも有効な対処法です。職場とは全く関係のない話題であっても、楽しく盛り上がっていると気分転換になりストレスが軽減します。 また、職場の悩みなどを打ち明けると、自分の気持ちを整理できる他、第三者視点からのアドバイスが得られ考え方が広がるでしょう。 丁寧な対話には、それだけで安心感や充足感をもたらす効果があります。誰かとじっくり話をすると「話を聞いてもらえた」「優しくしてもらえた」と感じられ、気持ちが落ち着きやすいです。 専門家に相談する ストレスを根本から解消したいものの対処法がわからない場合や、周囲にアドバイスを求めてみてもなかなかピンとこないときは、専門家を頼りましょう。 職場のストレスを相談できる専門家の中でも特におすすめなのは、キャリアコンサルタントです。 キャリアコンサルタントは職場の幅広い悩みに対応し、相談者の価値観や考え方を尊重した上でアドバイスを授けてくれます。職場のストレスの悩みから派生してキャリアや転職の悩みが生じた際も、そのまま相談できるので心強いです。 ただし、ストレスによって心身に不調が出ている場合は、先に専門の医療機関で医師に相談してください。 異動や転職を視野に入れる あらゆる対処法を試してもストレスを取り除けず、心身や日常生活に悪影響が出ている場合は、自分に合わない職場で働いている可能性も考えられます。 今の職場を離れることを検討し、異動や転職を視野に入れてもいいかもしれません。ただし、異動や転職がキャリアに与える影響は大きく、今後の人生がガラリと変わる可能性もゼロではないので、慎重な判断が必要です。 異動や転職についてもキャリアコンサルティングで相談できるので、迷ったときは利用してみましょう。 職場のストレス耐性を高める5つの習慣 今あるストレスに対処するのも大切ですが、耐性を高めてストレスを受けにくい人になる努力をするのも大切です。ここでは、ストレス耐性を高めるために実践してほしい、5つの習慣を解説します。 小さいストレスにすぐ対処する ストレス耐性が高い人とは、言い換えれば「ストレスを感じてもすぐに解消・発散できる人」です。 一切ストレスがない職場はほとんど存在しませんが、たとえストレスがあってもすぐになくすことができれば負担は最小限で済みます。 ストレスを早期に解消・発散するためには、小さなストレスを軽視しないことが大切です。ストレスは蓄積させればさせるほど対処が難しくなるので、程度が軽くても見て見ぬ振りせず、できるだけその日のうちに自分を癒す対処を行いましょう。 周囲を頼る 職場でストレスを感じやすい人は、周囲に頼るのが苦手という特徴を持っている場合が多いです。うまく周囲に頼れないため、仕事を抱えすぎたり悩みを誰にも相談できなかったりして、よりストレスを大きくしてしまう傾向があります。 しかし、職場は一緒に働く人と協力して仕事を進める場なので、負担が大きいときやしんどいときは周囲の人を積極的に頼るべきといえるでしょう。 まずは「周囲に頼っていいんだ」という意識を持ち、小さな頼み事から始めてみてください。この他、普段から信頼関係を築き、頼りやすい関係性を作っておくのも忘れてはいけません。 物事を前向きに受け止める 何事も、できるだけ前向きに捉える習慣を身に付けましょう。物事をネガティブに受け止めると、心配や不安、怒りといった感情が生まれやすくなりストレスにつながります。 できていないことよりもできていることに目を向ける、意識してポジティブな言葉を使うようにするなどするだけでも、徐々に思考が前向きになるはずです。 また、ネガティブな捉え方をしてしまったときも自分を責めず、ポジティブに捉えられないか別の視点から考え直してみてください。 仕事に優先順位をつける 仕事に時間がかかりすぎてしまったり、自分の仕事ぶりに納得できなかったりするのがストレスという人は、仕事に優先順位をつけるのをマイルール化してみてください。 タスクをメモに書き出し、緊急性の高さやタスク完遂までにかかる時間を考えます。それらから考えられる優先順位の高いタスクから順番に着手していけば、今より効率的に作業できストレスそのものを解消させられるかもしれません。 自分をしっかり持つ 周囲に合わせすぎてしまう人は、職場でも他人を優先して自分の考えを抑えがちなので、気疲れによってストレスを感じやすいです。 そのため「必ずしも他人に合わせなくていい」と自分で自分を許し、自分はどうしたいのかという部分を大切にする考え方を身に付けてください。また、コミュニケーション力を磨き、自分の意見を正確に相手に伝えられるよう努力するのも重要です。 自分をしっかり持つと、人の意見や言動に左右されにくくなり、ストレス予防につながります。 職場でストレスを感じてもやってはいけない対処法 ストレス対処法の中には、良かれと思ってやるとマイナスな効果につながる「NG対処法」もあります。以下のようなNG対処法は選択しないようにしましょう。 食べすぎ・深酒 おいしいものを食べたりお酒を飲んだりしてリフレッシュするのは効果的なストレス対処法ですが、それは「適量」の場合です。 食べすぎ・飲みすぎは身体にかかる負担が大きく、肥満やメタボリックシンドローム、その他疾患などを引き起こしやすくなります。 「ストレスを感じたら食べる」と脳がインプットしてしまうと、食欲をコントロールするのも難しくなるので、早めに飲み食いの代わりになるストレス対処法を見つけてください。 過剰なギャンブル・ショッピング ギャンブルやショッピングは、行っている間一時的に脳内が活性化しドーパミンという快楽物質が大量放出されるため、依存症を招くリスクが高いです。 もちろん節度を持って行う分には問題ありませんが、ストレスを受けるたびにギャンブルやショッピングをしていると依存症になりやすいので注意しましょう。 また、既に依存症に陥っている疑いがある場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。 悪口 誰かに話を聞いてもらうのもストレス対処法の一つですが、話す内容が悪口である場合、さらにストレスが増加するリスクがあるので要注意。 悪口を言うと脳内では、快楽物質・ドーパミンとともにストレス物質・コルチゾールも分泌されます。悪口は、一時的には楽しくても実は心身に負荷をかける行為なので、結果的に心身の不調を招きやすいです。 対処法を知って、職場のストレスをコントロールしよう 職場のストレスは、程度の小さい段階であれば軽めの方法で対処でき、その後深刻な悩みへと発展しません。 そのため、前もって自分に合った対処法を見つけておくのが大切。一人では対処が難しい場合は、キャリアコンサルタントをはじめとする専門家を頼ってください。 生じたストレスを適切に対処できれば、メンタルはもちろん仕事のパフォーマンスも安定します。この記事を参考に自分に合った対処法を把握し、職場のストレスと上手に付き合っていきましょう。

もう仕事行きたくない!職場のストレスの原因と乗り切り方
職場には大なり小なりストレスがあるもの。ですが、あまりにもストレスが大きすぎると心は疲弊し、限界を超えないためのSOSサインとして「もう仕事に行きたくない」と思います。 今回は、職場が嫌になる原因やストレスを抱えたときのNG行動、仕事に行きたくない気持ちの対処法などを解説します。 毎日「行きたくない」と思いながら職場に向かうのは辛いので、この記事を参考に一日でも早い問題解決を目指してください。 ストレスにより「職場に行きたくない」と思う人は多い 厚生労働省が実施した「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」で、「現在の仕事・職場環境にストレスがある」と回答した人は全体の82.2%にも達しています。 この結果から「毎日職場に行くのが楽しみ!」という人のほうが少数派であり、社会人の多くが「職場がストレス」「職場に行きたくない」と感じた経験があると推察できるでしょう。 真面目な人ほど「職場に行きたくない」という感情を否定して、辛い気持ちを無視したりネガティブな自分を責めたりしやすいです。しかし、大切なのは目の前の気持ちに向き合うことであり、そこから「どうすれば職場に行きたくないほどのストレスを軽減できるか」に考えをシフトするのがベスト。 働いていれば前向きな気持ちで出社できる日もあれば、出社するのが辛くて仕方がないという日もあって当然なので、まずは自分の気持ちに正直になるのが問題解決のスタートラインです。 「職場に行きたくない」につながるストレスの原因は? 職場に行きたくない気持ちを解消させるには、ストレスの原因を把握する必要があります。ここでは、出社が嫌になりやすいよくある職場のストレスを解説するので、自分に当てはまっていないか確認してみてください。 職場の人間関係がうまくいかない 職場のストレス要因としてよく挙げられるのが、人間関係の問題です。職場はさまざまな人が集う場所なので、自分とは異なる価値観・考え方を持つ人も少なくありません。 個性を認め合って協力し合える関係を構築できれば良いですが、考え方の違いから対立する関係になってしまうと仕事の連携がうまく取れず、働く上で大きなストレスとなります。 特に、直属の上司やプロジェクトを一緒に進行する同僚、教育を任された後輩のような距離が近い人とトラブルになると、接する機会が多い分ストレスも強くなり、職場に行きたくない気持ちが膨らむでしょう。 仕事量が多すぎる 仕事量が多すぎると、常に時間に追われながら仕事をするので気が休まりません。 残業や休日出勤などが常態化するケースも多く、自分の時間をゆっくり持つのが困難で疲れが取れにくいためストレスが溜まります。 また、一人当たりの仕事量が多い職場では、あなただけではなく他の人も業務量の多さにストレスを抱えているはずです。誰にも余裕がない状態で仕事が進んでいくので職場はピリピリとした雰囲気になりやすく、そこから人間関係の悪化や会社そのものへの不満といった別のストレスが生まれる場合もあります。 仕事の質や内容に問題がある 自分のやりたい仕事ではなかったり、自分には適性がない仕事を多く任せられたりした場合も、職場にストレスを感じやすいです。 また、入社時は希望通りの仕事内容だったとしても、昇進や異動により役割が変わり、仕事内容に不満を持つケースも。 自分の仕事に納得や満足ができないと、働いていてもやりがいを得られません。「どうして自分に合った仕事をさせてくれないのか」と上司や会社に対する不信感も募りやすいので、働くモチベーションが下がって職場に行きたくないと感じてしまいます。 大きなプレッシャーや責任を抱えている プレッシャーや責任は、重要なポジションや責任の重い仕事を任されたときはもちろん、自分の物事の受け止め方によっても発生します。 たとえば、過去の失敗を引きずってうまく気持ちを切り替えられない人は「もう絶対に失敗できない」と自分で自分を追い詰めて過剰なプレッシャーを感じるでしょう。他にも、責任感が強すぎると「何が何でも一人でやらないと」のように考えて、膨大な量の仕事を抱え込みがちです。 しかし、人が一人で抱えきれるプレッシャーや責任は、いくら個人差があるといえども限度があります。プレッシャーや責任が限度を超えるとストレスも限界突破して「もう職場に行きたくない!」という気持ちになりやすいです。 職場環境や待遇に不満がある 安全性への配慮が欠けている、評価システムが不明確といった職場環境の問題や、賃金が低い、福利厚生が整っていないのような会社の待遇も、ストレスに大きく関与します。 職場環境や待遇が悪いと、会社への不信感は増すばかりです。特に、問題意識が薄く、環境・待遇の悪さを放置して改善に期待ができない会社で働いている場合、不安感から強いストレスを感じるでしょう。 「このまま今の会社にいて良いのか」と悩んだり「会社に貢献してもメリットがない」と働く意欲が下がったりするので、職場に行きたくないと感じるのも無理はありません。 入社直後や休み明け直後 入社直後は、慣れないことばかりで毎日が緊張の連続。「ちゃんとやっていけるだろうか」という不安も感じやすい時期なので、このような緊張・不安感がストレスとなり、職場に行きたくないと感じる人が少なくありません。 また、休み明け直後も、楽しかった休日といつも通り働く日常のギャップについていけず、ストレスを感じることがあります。 入社直後や休み明け直後に感じるストレスは一過性である場合も多いので、しばらく様子を見て職場に行きたくない気持ちが緩和していくようなら心配はいらないでしょう。しかし、中には本当に強いストレスを感じて限界が近い場合もあるので、数日経っても気持ちに一切変化がない場合は対処を考えてください。 ストレス過多で職場に行きたくなくても避けるべきNG行動 ストレスによって職場に行きたくないと、つい突発的かつ突飛な行動を取りがち。しかし、以下のような行動は後悔につながりやすいので避けましょう。 無断欠勤・突発的に退職する 無断欠勤および突発的な退職は、職場に行きたくないときに最もやってはいけない行動の一つ。 無断欠勤すると、次の出社がしづらくなってしまいます。たとえ何とか出社して仕事を再開したとしても、周囲からの信頼が下がるので働きにくさを感じやすいです。 また、職場に行きたくない気持ちが最高潮に達すると、「最も簡単な出社しない方法」として突発的に退職してしまう人がいますが、これもキャリアプランが崩れて後悔する可能性が高いのでおすすめしません。 欠勤や退職も選択肢の一つであるものの、それにはルールに則ったり熟考したりする必要があることを心に留めておきましょう。 自分を責める 自分を責めるには、大きく分けて2つのパターンがあります。 1つ目は「職場に行きたくないと思うなんてダメだ」と自分の考え方を責めるパターン。そして2つ目は、行きたくないと思いつつ出社して「不満があるのに現状を変える行動をしない自分はダメだ」と自分の行動を責めるパターンです。 しかしどちらにせよ、働いていれば職場に行きたくないと感じる日もあるものなので、自分を責める必要はありません。自分を責めるとマイナス思考になりストレスがより増幅するので、過剰な自責・自己嫌悪は控えましょう。 ストレスを一人で抱え込んで解決を諦める ストレスを抱える社会人は多いとお伝えしましたが、それは「ストレスはあって当然なものだから、あなたもストレスを我慢しろ」という意味ではありません。百害あって一利なしのストレスは、完全になくすのは難しくても少しでも軽減できるよう、誰もが工夫しなくてはいけないものです。 そのため「職場はどうせ良くならない」「社会人は皆こうだから」と解決を諦めたり、ストレスを一人で抱え込んだりするのはNG。 蓄積したストレスは心身に悪影響を及ぼす可能性もゼロではないため、後で紹介する職場に行きたくないときの対処法を実践して問題解決を図りましょう。 間違ったストレス解消法を取る 職場に行きたくないストレスを発散させるため、さまざまなストレス解消法を試してみるのは良いアイデアといえます。しかし選択するストレス解消法を間違えると、一時的にはストレス発散になったとしても、長期的に見ればストレスを悪化させる場合があるので要注意。 間違ったストレス解消法には「ストレス発散にはなるが代償がある」という特徴があります。たとえば、やけ食いや過剰な飲酒・喫煙は身体に負担がかかりますし、ギャンブルや買い物による散財も経済的負担が発生するでしょう。 このような、後々さらなるストレスにつながる恐れがある間違った方法は、選択しないようにしてください。 ストレスで職場に行きたくないときの乗り越え方 ここでは、職場に行きたくない気持ちの乗り越え方を紹介します。実践しやすそうなものや効果が見込めるものから取り組み、現状打開を目指しましょう。 思い切って仕事を休む 精神的に疲弊している場合、無理に出勤せず職場を休むのが正解です。特に、ストレスで体調を崩している人や集中力が低下している人は、出勤してもいつも通りのパフォーマンスを発揮できない可能性が高いので休んだほうがいいでしょう。 ただし、何も言わずに休むと無断欠勤になってしまうので、きちんと連絡はしてくださいね。 また、有給休暇を使って長期休暇を取り、リフレッシュするのもおすすめです。 ストレスの原因を特定して対策を考える 感受性が強い人ほど「辛い」「しんどい」「職場に行きたくない」という感情が先行しやすく、ストレスの原因に気づきにくいです。 しかし辛い現状から抜け出すには、原因を特定して対策を考えなくてはいけません。 ストレスには必ず原因があるので、原因探しの方法として「なぜ職場に行きたくないのか」「どんなときに辛いと感じるのか」考え、思いつくことを紙に書きだしてみましょう。自分の感情を可視化するとストレスの原因を把握しやすくなり、そこから取るべき対策を考えられます。 小さな成果を褒める 職場に行きたくないときに自分を責めてしまう人は、小さな成果に注目して意識的に自分で自分を褒めてみてください。 たとえば、行きたくないと思いつつも出社した場合は、それだけで自分を「えらい!」と褒めていいです。他にも仕事で成長を実感したときは、たとえ成果に直結していなくても「すごい!」「頑張った!」と自分を讃えていいでしょう。 自責の念が強い人は、真面目で責任感も強い傾向にあるので、少し大げさくらいに自分で自分を褒めて、自己肯定感を下げないようにするのが大切です。 誰かに相談する 一人きりでストレスを抱えると、ネガティブな感情がどんどん蓄積して解消する難易度も上がります。誰かに話を聞いてもらうだけでもストレス解消に効果的なので、職場に行きたくない気持ちは人と共有しましょう。 友だちや家族、職場の人などに相談するのもありですが、より効率的な問題解決を望むならキャリアコンサルティングを受けるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、現状の課題やストレスの原因を洗い出し、あなたに合った解決策を一緒に考えてくれます。好きな場所から都合のいいタイミングでキャリアコンサルティングを受けられるオンラインサービスも登場しているので、ぜひ利用してみてください。 休職や異動、転職を考える 上記の方法を試してもストレスを解消できないときや、職場に行きたくない気持ちが和らがないときは、職場と距離を取るのが効果的。代表的な方法としては、休職や異動の希望を申し出る、転職するなどが挙げられます。 ただし、これらの方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、今後のキャリアに与える影響も大きいため、よく考えた上で決断してください。 また、「休職・異動・転職、どれを選ぶべき?」「転職したいけど、自分に合う仕事がわからない」といった悩みにも、上記で紹介したキャリアコンサルティングが役立ちます。 職場に行きたくない気持ちと向き合い、ストレス軽減を目指そう 行きたくないと思うほどに職場のストレスが大きい場合、ストレスの原因を見つけ、対策を取ることが求められます。 ただし強すぎるストレスを受けると人は考えがまとまりにくくなり、ネガティブ思考になりやすいので、一人で問題解決しようとせず信頼できる人を頼りましょう。 キャリア・コンサルティング・ラボなら、職場に行きたくないという悩みも真摯に受け止め、ストレスの根本的原因を探りつつ解決策をアドバイスしてくれます。自分の気持ちと向き合う場として、ぜひ気軽に相談してみてください!

仕事の悩み相談におすすめの相手5選!適した相手・避けるべき相手の特徴
悩み相談には、つらい気持ちが和らぐ、早く解決策が見つかるなどの効果が期待できます。 しかし、仕事の悩みは内容がヘビーになりやすいからこそ「誰に相談したらいいのか…」と相談相手選びに迷ってしまう人も多いでしょう。 今回は、仕事の悩み相談をするのにおすすめの相手を紹介します。仕事の悩み相談に適した相手・避けるべき相手の特徴も詳しく解説するので、この記事を参考に最適な相談相手を見つけてください。 仕事の悩み相談に適した相手の特徴 仕事の悩み相談をする際は相手選びがとても重要です。どのような人に悩みを打ち明けるべきなのか、相談に適した相手の特徴を解説します。 話を最後まで聞いてくれる人 「人の話を最後まで聞く」は、良き相談相手の絶対条件といっても過言ではありません。話を最後まで聞いてくれる人は、あなたの状況や気持ちを全て把握した上で、的を射たアドバイスをくれます。 また、相談相手から「そうなんだ」「辛かったね」と相槌を打ってもらえると共感を覚えられるので、悩んでいる最中に陥りがちな孤独からも脱却しやすいでしょう。 自分の本音を全て放出すると、それだけで気持ちがスッキリして悩みが晴れるケースも多いです。 自分と似た価値観・考え方を持つ人 自分と似た価値観や考え方を持つ人は、物事の良し悪しを判断する基準も近いです。わざわざ価値観をすり合わせたり考えを細かく説明したりしなくても、こちらの気持ちを汲んでくれやすいので、仕事の悩み相談をする相手に適しています。 共感してもらえることが多い分、複雑な仕事の悩みや言いにくい本音も「話しやすい」と感じられるでしょう。 さらに、あなたがこれからしようと考えている対策や行動を話せば賛同してくれる可能性が高く、迷いがあっても背中を押されて勇気がもらえるはずです。 相手の立場に立って考えられる人 仕事の悩みがない人と悩みがある人とでは、物事の受け止め方も異なる場合があります。だからこそ悩み相談の相手には「自分が悩んでいる立場なら…」と想像する力が求められるのです。 相手の立場を想像してから物事を考えられる人なら、あなたの人柄や価値観などを加味した上で適切なアドバイスをくれる可能性があります。 また、あなたの気持ちを想像して「意見を押し付けられたら嫌だろう」と判断できるので、一方的なアドバイスはしない傾向です。 物事を複数の視点から捉えられる人 仕事の悩みの原因は一つとは限りません。いくつもの問題や人間関係などが複雑に絡んで、大きな悩みになっているケースも多いです。 そのため、少ない情報だけですぐに物事を判断する人よりも、物事を複数の視点から捉えてじっくり考えられる人のほうが、悩み相談の相手に向いています。 多角的に物事を捉えられる人は視野が広いので、相談相手に選ぶと自分一人では思いつかなかった視点を与えてくれるはずです。 経験値が多い人 自分より仕事の経験値が多い人も、良い悩み相談相手になる可能性が高いです。特に、今の自分と同じような悩みを過去に経験している人であれば、具体的かつ的確な解決策をアドバイスしてもらえるかもしれません。 多くの経験を積んできた人は、悩みの受け止め方はもちろん、物事に対する考え方がそもそも違います。 物事へのアプローチ方法や悩み解決策のアイデアが豊富な傾向にあるので、新たな気付きを得るきっかけになりやすいです。 仕事の悩み相談を避けるべき相手の特徴 仕事の悩みを相談する相手を間違えると、新たな悩みが増える可能性があります。以下のような特徴を持つ人には、仕事の悩みを相談しないほうがいいでしょう。 悩みを軽く扱う人 あなたにとって深刻な仕事の悩みを軽く扱う人は、価値観が根本から違う可能性が高く相談相手には向きません。このような人は相手に寄り添うのが得意ではないため、相談しても「そんなことで悩んでいるの?」「誰にでもあるよ」と心ない発言をしたり、話をすぐに自分の話題にすり替えたりします。 相談してうまくいかない経験をすると、あなたは「相談しなければよかった」と後悔し、以降誰かに相談することが怖くなるでしょう。 悩みや問題を抱えている人 いくら親しくて話しやすくても、相手が自分のことで悩んでいたり問題を抱えていたりする場合は、悩み相談の相手として選ばないほうがいいです。 他人の悩みを親身に聞くのは、意外と気力を使います。そのため、自分に余裕がある相手でなければ、あなたの悩みを受け止められない可能性が高いです。 仕事の悩みでいっぱいいっぱいになっていると、相談相手の状況にまで気が回りにくいですが「今、相手は相談に乗れる状況か」もしっかり考えましょう。 ネガティブ思考が強い人 物事をネガティブに捉える人を相談相手に選ぶと、相手に影響されてこちらまでネガティブ思考になり不安が膨らみやすいです。 もちろん、仕事の悩みに対して、悪い方向に進む可能性を考えなくてはいけない場面もあるでしょう。しかし、根本的な前向きさが失われれば解決できる問題も解決しにくくなるので、ネガティブ思考が強い人も相談相手には適しません。 また、ネガティブな人は否定的・批判的な意見が多いため、せっかく相談しても共感を得られない可能性があります。 自己主張が強すぎる人 自分が正しいという意識が強く自己主張が激しい人も、相談相手にしないほうがいいでしょう。 仕事の悩みは正解がなく「自分なりの解決策」を見つけなくてはいけない場合が多いです。自分の考えを一方的に押し付けるようなアドバイスやお説教をする人を相談相手にしても、「自分なりの解決策」は見つかりにくく悩みは晴れません。 自己主張が強い人は意見をはっきり言うので頼りになりそうだと思うかもしれませんが、相談相手に最も重要な要素は傾聴力です。 話を他人に漏らす可能性がある人 相談する相手によっては、自分の悩みを関係ない第三者にバラされるリスクがあります。少しでも「相談内容を他人に漏らす可能性があるかも」と思う相手には、悩み相談を持ち掛けないほうが賢明です。 たとえば、噂話が好きな人や目立ちたがり屋の人、間違った正義感で小さな問題を大きくしがちな人などは、相談相手にするとあなたの悩みを周囲に言いふらす可能性があります。 相手の普段の言動を振り返り、信頼できそうかどうかをよく見極めてください。 仕事の悩み相談をするのに適した相手は? 仕事の悩み相談をするのにベストな相手は、悩みの内容や希望する対応によっても異なります。ここでは、おすすめの相談相手を紹介しましょう。 家族や友達 家族や友達は、身近だからこそ気軽に相談しやすい相手です。もともと関係性が深く、基本的には「あなたの味方」というスタンスでいてくれる相手なので、心を許して本音で話せるでしょう。 また、あなたの人柄をよく知っている人たちだからこそ、あなたの気持ちや希望を真剣に考えてアドバイスを贈ってくれるはずです。 職場とは直接的な関わりがない相手なのも利点で、相談した内容が噂として広まる心配がありません。 上司や同僚 上司や同僚との関係が仕事の悩みの原因である場合は、相談相手に選ぶのはおすすめできません。しかしそうではない場合、同じ業務に携わっている上司や同僚は、あなたの仕事の悩みを深く理解してくれやすい相手です。 上司は仕事の経験値が多い分、これまでの経験を活かしたアドバイスをくれる場合があります。同僚は経験値こそほとんど同じなものの、視点が近いので共感してくれたり悩みの解決法を一緒に考えてくれたりする可能性が高いです。 キャリアコンサルタント キャリアコンサルタントは、仕事に関するさまざまな相談に応じ、サポートしてくれる専門家です。相談者が最適な環境で自分らしく働けるよう支援することを主な職務としており、仕事に関する悩みであれば相談できる内容は多岐に渡ります。 専門的な視点から的確にアドバイスを授けてくれるので、速やかに問題解決したい人や複合的な悩みがあり誰に相談すればいいのかわからないときにぴったり。 今は、オンラインで自宅からキャリアコンサルティングを受けられるサービスもあり、相談しやすい環境が整っています。 公的な相談窓口 労働問題の相談窓口「こころの耳電話相談」や、職場のトラブルを相談できる「総合労働相談コーナー」など、厚生労働省が運営する公的な相談窓口も悩み相談をするのに適した相手といえます。 公的な相談機関は、悩みの内容によって窓口がいくつかに分かれているので、悩みの内容に応じた窓口を選びましょう。 他の相談相手よりも強い権力を持っているのが、公的な相談窓口の特徴です。悩み相談をして法的に問題があると判断されると、行政指導権限を持つ担当部署に取り次いでもらえる場合もあります。 転職エージェント 転職に関する悩みを抱えているのであれば、転職エージェントを相談相手に選ぶのもおすすめです。 ただし、転職エージェントはあくまで「転職希望者」と「人材を探している企業」の間で双方をサポートする存在。既に転職の意思が固まっている人にとっては心強い相談相手ですが、転職しようか迷っている段階の人であれば、理想のキャリアを一緒に考えてくれるキャリアコンサルタントに相談したほうがいいでしょう。 仕事の悩み相談の相手にプロを選ぶメリット 仕事の悩みを相談する相手を大きく分けると「身近な人」と「プロ」の2つに分類されます。ここでは、仕事の悩み相談の相手にプロを選ぶメリットを解説します。 「申し訳ない」と思う必要がない 家族や職場の人に仕事の悩み相談をしたとき、「相手の時間を奪ってしまうのが心苦しい」「暗い相談内容で申し訳ない」と感じた経験がある人は多いのではないでしょうか。 しかし、プロは相談者の話を聞いてサポートするのが職務。相談者は悩みを聞いてくれたプロに対して、感謝することはあったとしても申し訳なく思う必要はありません。 こちらの相談が相手の負担になる心配がないため、重い内容の悩みも打ち明けやすいのは、プロを相談相手に選ぶ大きなメリットです。 秘密が漏れる心配がない 身近な人に相談をする場合は、職場やコミュニティ内で相談内容が広まらないよう、細心の注意を払わなくてはいけません。また、たとえ「秘密にしてほしい」と相手に伝えたとしてもそれが守られる保証はなく、秘密が漏れるリスクを完全になくすのは難しいです。 しかし、相談のプロには守秘義務および信用失墜行為の禁止義務が課せられています。 こちらの個人情報や相談内容といった秘密は守られるので、他人に話しにくい悩みも安心して話せるのが魅力です。 相談場所や時間を自分で選べる プロに相談するというと、コンサルタントやカウンセラーがいる場所まで自ら足を運ばなくてはいけないのではと考える人もいるかもしれません。 しかし今はオンラインを使ったさまざまなサービスが登場しており、電話やメール、ビデオ通話などを利用してプロに相談ができます。 居住地域にかかわらず、好きな時間に好きな場所から悩みを相談できるので、仕事や家事に追われてなかなか時間が取れない人でもスキマ時間を使って利用しやすいでしょう。 自分に合った解決策が見つかる プロは、専門的な知識と豊富な経験をもとに、相談者が見落としていた課題も丁寧に洗い出します。 悩みの根本的原因を深掘りした上で一人ひとりに応じたアドバイスをするため、自分に合った悩み解決策がピンポイントで見つかりやすいです。 仕事の悩みは解決するまでに時間がかかるケースも多いですが、プロの力を借りれば効率的な解決も不可能ではありません。また、解決策を取ることで起こり得るデメリットやリスクなども事前に説明してくれる場合があるので、トラブル回避にも役立ちます。 仕事の悩み相談の相手はキャリアコンサルタントがおすすめ 仕事の悩みは深刻になりやすく、相談相手を選びます。相談相手選びに迷ったら、現状の課題を整理しながら一緒に悩み解決に向けて考えてくれる、キャリアコンサルタントを頼るのがおすすめです。 「プロに相談するのは敷居が高い」と考える人も少なくありませんが、キャリアコンサルタントをはじめとするプロに相談することにはメリットがたくさん! 誰に相談すればいいかわからない、人には言いにくい仕事の悩みがある…という人は、ぜひ信頼できるプロに相談して悩み解決への第一歩を踏み出してください。

仕事の悩みが解決しない…深刻な悩みから抜け出す方法
真剣に向き合うからこそ、仕事にはさまざまな悩みが生じます。仕事の悩みは、今後のキャリアや人生にも影響する可能性があるため深刻になりやすく、すぐには解決策が見つからない場合も多いです。 しかし、悩みを長引かせることにはいくつものリスクが潜んでいるため、仕事の悩みを放置してはいけません。 今回は、仕事の悩みの主な原因や解決が難しいときの対処法を解説します。 仕事の悩みを引き起こす原因は主に3つ 仕事の悩みの原因は人それぞれ異なるものの、原因の本質は「仕事」「自分」「環境」のいずれかにある場合がほとんどです。3つの要素を解説するので、自分の悩みの本質がどこにあるのかを見極めましょう。 仕事 仕事内容に不満やストレスがある場合、以下のような悩みを抱えやすいです。 仕事がつまらない やりがいがない 業務量が多すぎる 思っていた仕事ではなかった 責任が重すぎる 仕事は一日の大半を占めるものです。そこに悩みの原因があると、毎日の出社が憂鬱になったり惰性で仕事をしたりします。働くモチベーションが下がるので仕事の成果も上げにくく、「会社から評価されない」「スキルが身に付かない」など新たな悩みが生まれる場合も少なくありません。 自分 自分の物事の捉え方や仕事への向き合い方が、以下のような悩みにつながる場合もあります。 キャリアに行き詰まりや不安がある 自分の仕事に自信が持てない 仕事ができない 過去のミスを引きずっている 転職すべきか迷っている 悩みの原因が自分にあるからといって、自分が悪いわけではありません。価値観や得手不得手は人それぞれ異なりますし、働く中で考え方も変わります。ただし、自分が原因で仕事の悩みを抱えると、焦りや不安からネガティブになり、突発的な行動を取りやすいので注意しましょう。 環境 職場環境に何かしらの問題がある場合、以下のような仕事の悩みを抱える傾向です。 人間関係がうまくいかない 労働環境や賃金に不満がある 社風になじめない 評価に納得できない 私生活と仕事の両立が難しい 仕事はただ目の前の作業をこなすだけでなく、周囲の人と協力したり私生活と両立させたりしなくてはいけません。内容や程度によっては、今すぐ解決に向けて行動したほうがいい場合もあるので、まずは冷静に自分の現状を把握するのが大切です。 仕事の悩みが解決しにくい理由 仕事の悩みは、上記で挙げた原因が複合的に絡んでいる場合も多く、簡単には解決できないケースも多々あります。なぜ、仕事の悩みは解決が難しいのか、主な理由を具体的に解説しましょう。 他人を参考にしづらいから 同じような悩みを持つ人は他にいても、自分と全く同じ悩みを持つ人はいません。職場環境や感性は一人ひとり異なるため、一見似たような悩みでも労働者の数だけ悩みがあります。 そして、これこそ仕事の悩みが解決しにくい理由。 悩みの内容や深刻度は百人百様なので、誰かにとっては悩みの解決策となった方法が、自分には全く効果がないという場合もあります。誰かを参考にしたくても、参考になる人を見つけるだけで一苦労なので、なかなか解決のヒントを得られず悩みが長引きやすいです。 仕事には「正解がない問題」が多いから 仕事では、明確な正解がないトラブルもよく起こります。 代表的ともいえるのが人間関係の問題でしょう。人間関係にはそもそも答えがなく、悩みが生まれると「気持ちの落としどころ」「相手とのベストな接し方」などを見つけるのが解決策となる場合が多いです。 また、キャリアや転職の悩みに関しても、正解はありません。 答えの出ない悩みには「この考え・行動をすれば確実に悩みが解決する」というセオリーが存在しないため、解決が難しいとよくいわれます。 行動を起こすのに勇気がいるから 時間が解決してくれる悩みもありますが、ほとんどの悩みは自ら行動しなくては解決しません。 しかし、悩み解決に向けた行動を取るのは、非常に勇気がいります。行動すれば大なり小なり現状が変わる可能性が高いものの、そもそも人間には変化を恐れる心理が備わっているためです。 また、未来に起こる変化が良いものなのか悪いものなのかは、誰にも予測できません。「悩みを解決させたいけど、行動して現状が悪化したらどうしよう」という不安が生まれやすいため、なかなか行動できずずっと悩みを抱える事例も多いです。 ネガティブになりやすいから 仕事は自分の生活や今後のキャリアにも大きく影響するものなので、悩みを抱えると一気に不安に襲われやすいです。ネガティブな感情が急に大量発生するため、その感情にのまれて具体的な解決策を考える余裕がなくなる人も多くいます。 また、ネガティブになるとマイナス思考が加速し、正しい判断力も失われやすいです。せっかく良い解決策を思いついても「どうせうまくいかない」と考えて行動に移さないので、自ら悩み解決を難しくしていることもあります。 相談しにくいから 仕事の悩みは切実だったり根深い問題が関係していたりする場合が多く、相談する人を選びます。 気軽に他人に話せることではないからこそ相談相手選びに悩んでしまい、最終的には誰かに頼るのを諦めて一人で悩みを抱える人が多いです。 しかし悩みを誰にも相談しないと、新たな視点を得る機会がありません。考え方が狭まって自分の思い込みや固定観念にとらわれやすくなるので、結果として悩み解決のハードルが上がってしまいます。 仕事の悩みを解決させずに放置するリスク なかなか仕事の悩みが解決しないと、「もう解決しないんだ」と決めつけて悩みを放置してしまう人がいます。しかし、悩みを放置することにはリスクがたくさん!ここでは、仕事の悩みを解決させずに放置するとどのようなデメリットがあるのかを解説します。 他のことに集中できなくなる 大きな悩みがあると、その悩みだけで頭がいっぱいになってしまいます。頭の中の大半を悩みが占めるので他のことを考える余裕がなくなり、仕事はもちろん日常生活のあらゆる面で集中しにくくなるでしょう。 仕事に集中できない状態が続けば、大きなミスをしたり、上司から注意されたりする可能性も高くなります。ミスや注意が原因で新たな悩みが生まれる場合もあり、悪循環に陥りやすいです。 さらに、これまで好きだったものや趣味にも没頭しにくくなるので、うまく気分転換ができず、より悩みが頭から離れにくくなります。 働くモチベーションが低下する 悩みの種が仕事にあるのですから、その仕事に対して前向きな気持ちにはなりにくいでしょう。それどころか、仕事に向き合うほどに「現状が辛い」「このままでいいのか」という気持ちが起こり、働くモチベーションは下がっていきます。 また、真面目な人ほどモチベーションが下がると、そんな自分に嫌悪感を抱きやすいです。 自分に自信をなくしてネガティブ思考になったり、無理やりモチベーションアップを図って精神的負担をかけたりするケースが多く、負のスパイラルにはまる可能性があります。 自己肯定感が下がる 多くの場合、悩みを放置すればしただけずっとモヤモヤし続けることになります。そして、モヤモヤと悩み続けている自分が好きな人はいません。 そのため、悩みを放置すると自分を嫌いになり、自己肯定感まで下がりやすいです。自己肯定感が下がると、自信を失くして悩み解決に向けての行動にも消極的になるので、より仕事の悩みが長期化する傾向にあります。 また、自分を尊重できなくなって自己否定を繰り返したり、他人からの評価を気にして受け身になりすぎたりするケースも多いです。 職場の人間関係が悪くなる 大きな悩みを抱えると、精神的余裕がなくなってイライラしたり無表情になったりします。いつものように人にやさしく振る舞うのが難しいので、周囲との人間関係が悪くなりやすいです。 悩むと仕事に集中できずミスが増える傾向なので、周囲の人に迷惑をかけてしまって職場の人間関係が悪化することも。 こうなると、現状の悩みに人間関係の悩みまでプラスされるので、より悩み解決の糸口が見つかりにくくなります。 健康を害する恐れがある 深刻な仕事の悩みは、慢性的なストレスになります。たとえ一時的にストレスを解消したとしても、悩みが晴れなければまたすぐにストレスが溜まってしまうためです。 そして、ストレスは自律神経のバランスを乱し、精神的・身体的不調を引き起こす可能性を高めます。場合によっては、大きな病気につながり働くこと自体が難しくなる場合もあるのです。 悩んでいるときの心身の不調は、ストレスが限界を迎えているサインかもしれないので、軽視せずに必要に応じて休息・休養してください。 解決しない仕事の悩みから抜け出す方法 解決が難しそうな仕事の悩みも、小さな工夫で突破口が開けることがあります。ここでは、悩みに直面したときに試してほしい対処法を解説しましょう。 一人で考える時間を作る 悩んだときは、自分の心と向き合う時間が必要です。慌ただしい日常の中でスルーしてしまっていることに、悩みの根本的原因が隠れている場合も多いので、落ち着ける一人の時間を作って思考を整理してみましょう。 「悩みの原因は何か」「何にストレスを感じるのか」を考えると、悩みの本質を捉えられ「解決するために今やるべきこと」が見つかりやすくなります。 他人に気を遣わずゆっくりした時間が過ごせるので、良い気分転換にもなるかもしれません。 視点や発想を変えてポジティブに 仕事の悩みがあると思考は落ち込みやすく、放っておくとどんどん物事を悪い方向に考えてしまいます。 そのため、意識的に視点や発想を変えて、前向きさを維持するのが大切です。視点や発想を転換できると、何か嫌なことがあっても「次は良いことがあるかも」「これも成長に必要なステップ」のように、落ち込みにくいポジティブな受け止め方ができます。 視野が広がり考え方も柔軟になるので、悩みを多角的に捉えて解決策を見つけられたり、自己肯定感の高まりによって悩みそのものが気にならなくなったりする可能性が高いです。 迷ったときこそ正直になる 仕事の悩みの内容によっては大きな決断が必要で、その選択に迷ってしまう場合もあるでしょう。 そんなときは、自分を主体に考えて正直な選択をするのがおすすめ。もちろん物事のメリット・デメリットや相手の気持ちは考慮する必要がありますが、自分の心に嘘をつくのを止めれば、モヤモヤした悩みから解放される可能性があります。 世間の一般論や他人の意見を気にしすぎて、自分らしく働けていないのが仕事の悩みの原因である場合も多いので「自分の本音」はないがしろにしないようにしてください。 信頼できる人に相談する 誰かに話を聞いてもらうだけでも思考の整理や感情のデトックスになりますし、相手の言葉で新たな視点や気付きを得られる場合もあります。 「深刻だから話しにくい」と感じる人が多い仕事の悩みですが、深刻だからこそ信頼できる人に相談して、心にかかる負担を少しでも軽減させましょう。 また、相談は一人ではなく複数人にするのもありです。複数人に相談すれば同時にさまざまな意見が得られるので、より自分に合った解決策が見つかりやすくなります。 異動や転職も一つの手 何をしても今の仕事の悩みを解決できない場合は、異動や転職をするのも有効な手です。 いきなり異動や転職に向けて動き出さなくても「最終的には職場を離れる選択肢もある」と考えるだけで、気持ちが楽になって悩みへの向き合い方が変わる場合があります。 ただし、本当に異動や転職をする場合は、環境を変えた先で同じ悩みを繰り返さないよう、今の悩みを分析して自分の理想や譲れない条件をしっかり固めておかなくてはいけません。 仕事の悩みは解決できる!大事なのは早めの相談 仕事の悩みは内容が重くなりやすく、誰にも相談できず一人で抱えたり、解決を諦めたりする人が少なくありません。 しかし、どんな悩みにも解決策は必ずあるので、一人で考え込まず誰かに相談するのが大切です。 もしも相談相手に悩んだときは、仕事に関するあらゆる悩みに対応しているキャリアコンサルティングを受けてみてください。専門的な知識、豊富な経験を持つキャリアコンサルタントに相談すれば、プロ視点からの悩み解決に向けたアドバイスが得られます。 「悩みをうまく話せる自信がない」「悩みの原因がはっきりしない」という相談者にも、キャリアコンサルタントは寄り添い一緒に悩みの本質に迫ってくれるので、気負わず気軽な気持ちで相談してみましょう。

仕事の悩みはどこに相談するのがベスト?相談窓口・サービス9選
仕事の悩みを抱えたときは、一人で悩まず誰かに相談したほうが早く問題を解決できます。 とはいえ一口に「仕事の悩み」といっても、働き方や人間関係、将来についてなど内容はさまざま。悩みの内容に合った相談相手を探すのは意外と難しく「どこに相談すればいいの?」と困っている人もいるのではないでしょうか。 本記事では、仕事の悩みをどこに相談すればいいのかわからない人に向けて、悩み相談ができる窓口やサービスを一挙に紹介します。各サービスのメリット・デメリットも紹介するので、ぜひ悩み解決のために役立ててください。 仕事の悩みはどこに相談するのが良い? 仕事の悩みを相談する相手を選ぶ際は、「自分が話しやすい」「相手が快く相談に応じてくれる」という2つの条件が必須です。 悩み相談の相手候補としてよく挙がるのが「家族」「友人」「上司」といった、身近な人物でしょう。 確かに、身近な人はもとからあなたの人柄を把握しているため、考え方や特徴に考慮したアドバイスをしてくれる可能性があります。相手がこちらの職場をすでに知っていることにより詳細な説明を省ける場合が多く、相談するハードルも低めです。 しかし、身近な人は「相談のプロ」ではないため、時に的外れなアドバイスをしたり、あなたの気持ちに寄り添ってくれなかったりする場合があります。 また、大切な相手だからこそ「心配をかけたくない」「時間を奪いたくない」のように考え、相談しづらいと感じるケースも少なくありません。 仕事の悩みはプロにも相談できる 身近な人に打ち明けにくい場合「どこに仕事の悩みを相談すれば?」と思う人もいるかもしれませんが、今は仕事の悩み相談専門の窓口・サービスがたくさんあります。 誰に相談すればいいのかわからないときや、身近な人に話しにくいときは、このようなサービスを利用してプロに相談するのがおすすめです。 窓口・サービスは「ハラスメント問題を中心に相談できる」「転職の悩みに特化」といったように、それぞれに特徴があります。仕事の悩みの内容に合ったサービスを選ぶことで、その分野に強いプロから専門的なアドバイスが得られ、早く悩みを解決できるでしょう。 相手は相談を受けることを職務としているプロである上に、窓口・サービスによっては無料で利用可能なので、遠慮や心配は不要です。 仕事の悩みを相談できる窓口・サービス一覧 ここからは、仕事の悩みを相談できる窓口・サービスを紹介します。各サービスの特徴やメリット・デメリットもまとめたので、自分に合うサービスを探してみてください。 キャリア・コンサルティング・ラボ キャリア・コンサルティング・ラボは、キャリアや転職に関する悩みはもちろん、職場の人間関係、働き方についての悩みなど、仕事の悩みをマルチに相談できるコンサルティングサービスです。 メリット フラットな立場でアドバイスしてくれるので、転職・独立を無理に推奨されない 相談できる悩みが幅広く、悩みが複数あるときも利用しやすい 自己理解が深まり、自分の本当の適性や能力を発見できる デメリット オンライン面談方式のため対面では相談できない 転職先の紹介はしてもらえない 有料である 相談相手となるキャリアコンサルタントは、専門知識を持つ国家資格保有者です。問題に対して多角的な考え方ができるので、自分一人では思いつかなかった角度からの問題解決方法が見つかる場合があります。 企業内カウンセラー 近年は、従業員の心の健康のために企業内カウンセラーを置く会社も増えています。企業内カウンセラーに相談できるのは、心の不調、職場の人間関係、キャリア、休職や退職などに関する悩みです。 メリット 企業内にカウンセラーがいるため、心の不調にすばやく対処できる 福利厚生の一環として従業員は無料で相談できる 職場環境の改善もカウンセラーの仕事なので、働きやすさが向上しやすい デメリット 症状が重いと認められても、その場では治療を受けられない そもそも企業内カウンセラーがいない会社も多い 専門的な治療が必要な場合は別に医療機関の受診をすすめられますが、近くに相談のプロがいるのはとても心強いです。企業内カウンセラーがいる会社で働いている場合は、積極的に利用してみましょう。 転職エージェント 転職エージェントは、求職者と企業をつなぐ人材紹介サービスです。「転職の市場動向が気になる」「転職活動が思うようにいかない」など転職に特化した悩みがあるなら、転職エージェントに相談するという方法もあります。 メリット プロに転職活動をサポートしてもらえる 非公開求人を紹介してもらえる 転職に関する悩み・疑問をすばやく解消して効率的に転職活動できる 無料で相談できる デメリット 転職するか迷っている段階で、転職を強くすすめられることがある 希望に合わない求人を紹介される場合がある 転職エージェントへの相談は費用がかからず、どこも無料で利用できます。ただし、中にはサポート期間が決まっているエージェントサービスもあるので、利用前に確認しておきましょう。 こころの耳 こころの耳は、厚生労働省が運営する働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。相談窓口が設けられており電話・SNS(LINE)・メールにて仕事の悩みを相談できるほか、ストレスや疲労蓄積度のセルフチェックが受けられます。 メリット 相談窓口では中立な立場で話を聞いてもらえる 誰でも無料で利用できる 電話・SNS(LINE)・メールから、自分に合った相談方法が選べる デメリット 電話相談は1件20分以内と時間が決まっている 病名診断や法律、税務等専門的知識を有する相談は不可 こころの耳電話相談は、平日22時、土日16時まで利用できるのも特徴です。匿名で仕事の悩みを相談できるのもポイントで、気軽に利用しやすいでしょう。 労働条件相談「ほっとライン」 労働条件相談「ほっとライン」は、時間外労働や賃金不払など、労働基準関係法令に関する悩みを相談できる窓口です。 メリット 労働基準監督署が閉庁している平日夜間、土日・祝日も相談できる 匿名で利用でき、固定・携帯電話どちらからかけても通話料無料 専門知識を持つ相談員が、法令・裁判例などをわかりやすく説明してくれる デメリット 相談方法は電話のみ 労働基準監督署とは異なり、職場への指導等はできない 会社に対して「法律違反では?」と思っても、知識がないと強く言えず、不満や悩みに発展します。そんなときは労働条件相談「ほっとライン」に悩みを相談して疑問を解消し、どうすれば悩みを解決できるかアドバイスをもらうのがおすすめです。 総合労働相談コーナー 総合労働相談コーナーは、全国の労働局や労働基準監督署内に設置されている公的な相談機関です。職場のあらゆるトラブル・労働問題に対応しており、いじめや嫌がらせ、パワハラなどの悩みも相談できます。 メリット 法的に問題がある場合は、行政指導が可能な部署に取り次いでもらえる 相談から解決までワンストップで進むため問題が早く解決しやすい 対面での相談のほか、電話相談にも対応 デメリット 具体的な証拠を提示できない場合は、対応してもらえない可能性が高い 調査や指導が入るまでに時間がかかることがある 総合労働相談コーナーを利用するのに予約は必要ないので、自分の都合に合わせて相談できます。仕事の悩みを対面で相談できるので、直接会って話を聞いてもらいたい人にもおすすめです。 みんなの人権110番 みんなの人権110番は、法務省管轄の電話相談サービスです。差別、ハラスメント、プライバシー問題といった人権問題に関する悩みを専門としていて、法務局及びその支局まで足を運べば窓口での対面相談もできます。 メリット 法務局職員または人権擁護委員から専門的なアドバイスが得られる 相談内容によっては調査や救済措置を行ってくれる 秘密厳守な上、女性専用の相談窓口もあり、センシティブな悩みも相談しやすい デメリット 受付時間は「平日8時30分から17時15分まで」なので、忙しい人は利用しにくい 受付時間内に電話をかけるのが難しい場合は、インターネット上での相談も可能です。「職場のいじめが辛い」「これはパワハラ?」などの悩みがある人は、気軽に相談してみてください。 働く人の悩みホットライン 働く人の悩みホットラインは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会・JAICOが提供する相談・カウンセリングサービス。職場、暮らし、家族、将来設計など、働く中で生じるさまざまな悩み相談を受け付けています。 メリット 相談できる悩みが幅広く、どこに相談すればいいのか迷ったときに便利 土曜日も20時まで相談できる 労働者・企業の課題解決に尽力してきた実績が多く、信頼性が高い デメリット 相談料は無料だが、フリーダイヤルではないので通話料がかかる 電話相談は1件30分以内と時間が決まっている サービスを提供する一般社団法人日本産業カウンセラー協会は、1960年に設立されました。仕事の悩みを解決に導いてきた経験が豊富なので、安心して相談できるでしょう。 就職だれでも相談 就職だれでも相談は、東京都による就職・転職相談サービスです。電話、LINE、オンライン面談から相談方法が選べ、各方法ともに平日・土曜の10時から18時まで利用できます。 メリット 就職や転職活動についての悩みを予約不要で相談できる 年齢や職歴を問わず、匿名で相談できる 悩みや疑問へのアドバイスはもちろん、面接対策や応募書類の添削もしてもらえる デメリット 利用できるのは都内在住者または都内で仕事を探している人のみ 相談方法ごとに、1回の相談時間が決められている 地方で就職・転職活動をする予定の人は利用できませんが、公式サイトでは就職活動に役立つセミナー動画も配信されています。悩みの内容によっては解決のヒントが見つかる可能性があるので、興味があればチェックしてみてください。 仕事の悩みを相談するときのポイント 仕事の悩みは「どこに相談するか」も大切ですが、その他にも気をつけたいポイントがいくつかあります。ここでは、相談を成功させるためのポイントを紹介しましょう。 頭の中を整理する 悩みに適した窓口・サービスを選んでも、内容が整理できていなければうまく話せません。悩みの詳細が相談相手に正しく伝わらないのでアドバイスも得にくく、問題は解決しないでしょう。 誰かに悩みを相談するときは、悩みの原因や嫌だと感じる事柄を事前に紙に書き出して、頭の中を整理しておくのがおすすめです。 思考を整理すると、自分が置かれている状況を客観視でき、冷静さを取り戻せます。相談中も感情的になりにくくなるので、悩みをわかりやすく説明できるでしょう。 自分なりのゴールを設定する 誰かに相談するときは、自分なりのゴールを明確に提示しましょう。たとえば「転職に迷っている」と言うだけでは、相談された相手はあなたが年収アップしたいのか、働き方を変えたいのか判断に迷いアドバイスに困ります。 仕事の悩みは「自分がどうなりたいか、どう感じるか」が解決のポイントになっていて、正解がないケースも多いので、自分が目指すゴールを設定しておくのが大切です。 また、きちんとゴールを定めないと、悩んでいる現状の辛さから逃れることをゴールにしてしまい、転職を繰り返したり突発的に退職したりしやすくなります。 どんなアドバイスも一度は受け入れる 相談相手は、あなたの希望に沿って話す機械ではありません。そのため、時には期待や希望から外れたアドバイスをされることもあるでしょう。 しかし、仕事の悩みはどこに相談するのがベスト?相談窓口・サービス9選ようなアドバイスであっても、一度は「そうだね」「そういう考え方もあるんだ」と受け入れるのが重要。アドバイスを強く否定すると、相談相手との関係が悪くなったり、2度と相談に乗ってもらえなくなったりする可能性があります。 受けたアドバイスを実践するかどうかは自分が決めればいいので、まずはアドバイスしてくれたことに感謝して相手の提案を肯定してください。 どこに相談しよう?迷ったらキャリアコンサルティングがおすすめ 仕事の悩みは、家族や友人といった身近な人だけでなく、専用の窓口・サービスにも相談できます。あなたの悩みを聞いてくれる人は必ず存在するので「誰にも相談できない」と悲観する必要はありません。 もしも「どこに相談しよう?」と迷っているなら、キャリアコンサルティングを選ぶのがおすすめです。キャリアコンサルティングなら、仕事にまつわるさまざまな問題について相談できるので、きっと悩み解決のヒントが見つかります。 仕事の悩みは一人で抱えると深刻になりやすいです。ぜひ本記事で紹介したサービスを活用して、悩みの早期解決を目指してください。