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今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
30代女性がキャリアアップするためのコツ

30代女性がキャリアアップするためのコツ

がむしゃらに働いていた20代から、少し落ち着く人も多い30代。 「職場ではある程度経験を積んだから、これから先もう少しキャリアアップしたい…」 そう考える人も多いのではないかと思います。 「みんなキャリアのこと、どう考えているんだろう?」「そもそもキャリアアップってどういうこと?」 今回は、そんな疑問にお答えするために、30代女性がキャリアアップするために役立つ情報をお伝えしていきます! 30代の働く女性は増えている 30代で働く女性は増えています。少子高齢化が進み、働き手が不足する日本では、「一億総活躍プラン」を掲げて、女性や高齢者も社会進出ができる取り組みをしています。 出産や育児等で30代女性の労働人口が少なくなる「M字カーブ現象」は、近年では解消されつつあります。 資料出所:総務省「労働力調査」(平成 22 年、令和2年) https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/20-01.pdf 30代に求められるスキル そんな30代は、どんなスキルが求められるのでしょうか?一般的に、求められることを3つにまとめてご紹介します。 即戦力になるスキルや経験 20代に比べて、30代は経験や能力も豊富と考えられるため、即戦力として求められるところが多いです。 今までの経験やスキルを活かして、どんなことが出来るか?を考えておきましょう。 課題解決力 課題を見つけて、それを解決する力も求められます。 20代の頃は上司や先輩が課題を見つけて、言われた通り解決する。といった方も、30代になると、自分から課題を定義して解決策を考えて実行する。というようなことが求められます。 変化に対応する力 現代はVUCA*と呼ばれ、社会・ビジネスの未来予測が難しいとされます。 (*VUCA:Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguityの頭文字を取った造語) そんな中、変化に対応する力は今までより強く求められます。 「20代の頃は容易に適応できたけれど、30代になると変化についていけない…」と思う人も多い中で、変化に適応できて、自ら変革を起こしていける人材が必要とされています。 その他、ポジションによっては「マネジメントスキル」が必要になってくる年代でもあります。 30代でキャリアアップを考える人は多い 厚生労働省のホームページ内の「年齢階級別転職入職率」によると、30代女性のうち、転職している人は、約10%となっています。しかし、実際にはこの数以上に、キャリアアップを考えている人は多いでしょう。 仕事に対する考えの変化や、働き方へのこだわり、結婚・出産などのライフイベントがある人も多い30代。 キャリアをある程度経験したので、自分の実力を試したい…。もっと自分を評価してくれるところに、キャリアアップしたい…。20代の働き方を変えたいので、転職したい…。福利厚生が整った会社で働きたい…。なんだかマンネリ感…停滞感…何とかしたいけど、失敗したくない…。 そんな思いが渦巻いています。 そもそもキャリアアップとは? そもそもキャリアアップとは、何を指すのでしょうか?ここでは、必ずしも「年収を上げること=キャリアアップ」ではありません。 ・年収を上げること・なりたい職種に就くこと・福利厚生の良い会社で働くこと・時短やフレックスで働けること・人間関係が良い職場で働くこと などなど… 人の数だけ、キャリアアップの方向があります。もしかしたら、転職をしなくても、社内異動でかなうことかもしれません。 また、独立してフリーランスになることがキャリアアップにつながる人もいます。 自分自身の叶えたい部分を明確にして、「これが実現すると、自分にとってキャリアアップだ」と自分でもわかる状態にしておくとよいでしょう。 30代でキャリアアップした女性の例 ここでは、実際30代でキャリアアップを実現した人の3つの例を見ていきましょう。 Aさん(32歳/会社員/独身) 前職で自分のスキルや能力をあまり評価してもらえなかったのが不満で、転職でキャリアアップしました。 違う業界で、同じ職種です。今は前より忙しい毎日ですが、年収を上げることが出来て、評価もしてもらえる今の会社に満足しています。 Bさん(35歳/フリーランス/2児の母) 会社員として働いていた時は、身も心もボロボロでした。毎日残業後、満員電車に揺られ、自分が何のために働いているかも分からなくなっていました。 そんな自分は嫌だと、子どもが生まれる前にスキルを磨きフリーランスになりました。収入は会社員の頃よりダウンしていますが、今は子どもとの時間もたいせつにできる働き方で、とても幸せです。 Cさん(39歳/会社員/1児の母) 福利厚生が整っている会社へ転職しました。年収はあまり変わらないですが、家賃補助や諸手当を含めるとだいぶ豊かになれたと思っています。子育てで悩みも多くありますが、夫と話し合う時間も取ることが出来ていて、前向きに考えられています。 キャリアアップするときの注意点 Aさん、Bさん、Cさん、皆さんそれぞれの方向性でのキャリアアップをされていました。 その中でも30代ならではの注意点があります。それはなんでしょうか? 未経験で倍率の高い職種は難しい 企業は30代女性に「即戦力」を求めている場合が多いため、20代の頃に比べると未経験職種への転職は難しくなります。 未経験で人気の職種の転職は難しくなる場合があると覚えておきましょう。 面接で過度に条件のことを言いすぎない 30代は子育てや出産の時期と重なっている人も多いので、休日や労働時間、年収など気になる部分が出てくると思います。 ただ、面接の場であまりにも条件面のことを話しすぎると、「権利ばかり主張する人」というようなイメージを持たれてしまうかもしれません。 気になる部分はあとでエージェントを通してや、人事部と書面で確認をする際など、適した場面で主張するようにするのがおすすめです。 キャリアアップができる人の特徴 では、キャリアアップができる人にはどのような共通点があるのでしょうか?それは、以下のような特徴が考えられます。 ・物事をポジティブにとらえられる・自己啓発など自己投資をしている・没頭できるような何かがある・対人関係が良好・自分の経験やスキルを客観的に把握できる キャリアアップができない人の特徴 一方、キャリアアップができない人の特徴は、下のようなことが考えられます。 ・「私にはできない」など自己肯定感が低い・受け身の仕事になっている・自分の求められている役割がわからない・自分には何ができるかあまり把握していない キャリアアップできる女性になるためには 30代女性が、キャリアアップができるようになるコツをここから一気にご紹介していきます! 自分の強みである、経験・スキルを把握する 過去、現状、未来の時間軸で整理すると良いでしょう。 過去、自分はどんな経験をして、どんなスキルを手に入れたのか。現在、自分にはどんな役割があって、どんなことが出来るのか。将来、どんな成長が期待されているか、どんな自分になっていたいか。 などなど、キャリアアップできる女性になるためには、まずは自分のことを知る「自己理解」を深めましょう。 自分の今までの経験・専門性を明確にして転職先を絞る 即戦力が求められている30代は、今までの経験や知識、専門性を軸に転職先を絞っていくと、成功しやすくなります。 考えるときには下の3つに分けて整理すると良いでしょう。 ①専門領域・スキル…今までの職種で存分に培ってきたもの②職種が変わっても行かせるスキル…ポータブルスキルとも言われるもの③実績、結果…これまでの仕事ぶりを数字で表せるもの 5年後のキャリアプランを描いておく 結婚や出産、子育てなども集中する30代のキャリアには、予想外のことも起こると思います。 ただ、30代後半~40代前半くらいでどうなっていたいか、キャリアプランの方向性を考えたうえで、働き方や業界、職種を選ぶと良いでしょう。 どんな経験にもオープンになる 「私にはできない…!」と思うのではなく、少し自信がなかったとしても、やりたい仕事・興味のある仕事であれば、「とりあえず、やってみる」の精神で取り組んでみることをおすすめします。 「もう30代」ではなく、「まだ30代」です。 人生100年時代と言われていますので、何にでもなれますし、どんなこともできます。「失敗したくない…」という思いを捨てて、どんとチャレンジしちゃいましょう。 社内でやりたい仕事があれば手を挙げる キャリアアップは、転職だけがすべてではありません。 社内におもしろそうな仕事、やってみたい業務があれば、思い切って手を挙げて経験値を上げましょう。その経験は、きっとあなたの財産になるはずです。 現状維持は後退であることを知る 仕事や人間関係、同じ状態がずっと続くとマンネリ化…。人生がしんどくて退屈…、という状態になります。 少し厳しい現実かもしれませんが、現状維持は後退しているのと同じです。ぜひ、前向きに変化を続けましょう。 やりがいの感じられる仕事・楽しい仕事をする 今の仕事は楽しいですか? 人生の多くの時間を費やす仕事です。ストレスが多すぎたり、残業が多すぎたりして、身体を壊すようなことをしていては、人生の貴重な時間がもったいないです。 ある程度ワークライフバランスを保って、日々メリハリをつけてやりがいを感じられる仕事に就くことが出来れば、長続きするのではないでしょうか。 ロールモデルやメンターを作る キャリアのことを1人で考えていると、どうしても煮詰まってきたり、視野が狭くなったりする傾向があります。視野を広く自身のキャリアを考えるために、尊敬できる人、お手本となるようなロールモデル、少し年上のメンターのような存在の人を作って、相談してみるのも良いと思います。 メンターとは、上司や先輩などとは別に、少し離れた先輩社員などがアドバイスを行うことを指します。ぜひ相談できるような相手を何人か作りましょう。 業界研究・企業研究をする まずは、その業界や会社で、同じような30代女性が活躍している環境かどうか?を見ましょう。すでに同年代の女性が活躍している環境であれば、同じように活躍することが出来る可能性が高いと言えます。 また、その業界・会社に将来性があるか?も大切なポイントです。 長く働き続けることを考えて、今後もつぶれそうにない会社か、斜陽業界ではないか? などは押さえておくようにしましょう。 自分が絶対譲れないことを整理する 自分が転職でこだわりたい条件は何か、明確にしておきましょう。給料、休日、福利厚生、職種、勤務地、社風など、条件にはたくさんの種類があります。一つ一つ、自己分析をするうえで、目安を決めておくとよいでしょう。 転職サイトに登録して自分の市場価値を知る 今すぐ転職する気がなくても、ご自身の市場価値を把握するために転職サイトに登録しておくのもおすすめです。今のご自身の現状を客観的に把握するための、良い材料となります。 副業、ボランティアでチャレンジする 「やりたいことをしたい…」とキャリアアップを図っている方で、今すぐフルで飛び込む勇気がない方は、副業やボランティアで小さく始めてみるのがおすすめです。副業はローリスクで仕事の感覚をつかめる最適な手段だと思います。 経験やスキルの活用方法を調べる せっかく自己分析を進めて、ご自身の経験・スキルがわかっても、それを活用できる場を見つけないと意味がありません。 ストレートに活用できる場所以外でも、関連して活かせるスキルもあります。例えば、営業職でのヒアリングスキル、ネゴシエーションスキルなどは、企画、広報などへ活かすことが出来る可能性があります。 自分の経験・スキルを棚卸した後は、それをどのように生かす方法があるのか?という部分を探っていきましょう。 社外のセミナーなどへ参加する 社外の人の意見を聞くことで、社内の「あたりまえ」から離れて、視野を広くすることが出来ます。境界を越えると書いて「越境体験」ともいいます。そのことで、様々な角度から物事をとらえられるようになります。 キャリアコンサルタントに相談する プロのキャリアコンサルタントに相談するのもおすすめです。ご自身の過去の経験・スキルの棚卸しや、理想の姿・ビジョン、目標を考える手助けをしてくれるでしょう。

2023/03/23
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
突然、夫が転勤!?女性のキャリアの考え方

突然、夫が転勤!?女性のキャリアの考え方

「突然、夫が転勤になった!」「やっと仕事に慣れてきたころなのに、今?!」「夫についていくか迷う…」「出産・育児、夫の転勤など、女性はキャリアプランを立てづらい…」 夫の転勤が決まったとき、こんなことを思うかもしれません。これまでの環境がガラッと変わってしまうので、当然不安や悩みもありますよね。 今回は、夫が転勤になったときの女性のキャリアの考え方について、徹底解説していきます! 転勤する人の割合と理由 そもそも、転勤になる人の割合はどの程度なのでしょうか?厚生労働省の調査によると、以下のようなデータがあります。 正社員(総合職)の転勤(転居を伴う配置転換)がどのくらいあるかについては、「正社員(総合職)のほとんどが転勤の可能性がある」が33.7%、「正社員(総合職)でも転勤をする者の範囲は限られている」が27.5%、「転勤はほとんどない(転勤が必要な事業所がない)」が27.1%となっている。「正社員(総合職)のほとんどが転勤の可能性がある」の割合は、正社員規模が大きくなるほど、拠点数が多くなるほど、高くなる(図表2-1)。 「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000149700.pdf つまり、転居を伴う異動が必要になるのは、全体の約33%程度と言えます。統計から転勤族の妻は200-300万人はいるかと思います。 また、異動の多くの理由が社員の人材育成・適材適所などということです。 転勤の目的は、「社員の人材育成」が66.4%ともっとも多く、次いで、「社員の処遇・適材適所」(57.1%)、「組織運営上の人事ローテーションの結果(53.4%)、「組織の活性化・社員への刺激」(50.6%)、「事業拡大・新規拠点立ち上げに伴う欠員補充」(42.9%)、「幹部の選抜・育成」(41.2%)、「組織としての一体化・連携の強化」(32.5%)など(図表2-2)。 「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000149700.pdf <参考>「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000149700.pdf ただ、実際のところ、総合職でも転勤にならない人はずっと異動しない一方、数年ごとに転勤になる人もいるという、運のような要素もあります。マイホームを買った途端に異動になったという人も…。人の数だけ、転勤エピソードはあるかと思います。 夫が転勤になった!妻の選択肢は? 突然夫が転勤になったとき、妻の選択肢は大きく分けて2つです。 ①夫についていく②夫についていかない 子どもがいる、いないでも大きく環境が変わってきますが、今回は悩みがより多くなりそうな、「子どもがいる」パターンで考えていきます。 夫についていく場合のメリット・デメリット 子どもがいて、夫についていく場合は、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 「新しい街、新しい学校で周りに合わせていけるのか…?」「方言が出ることで、いじめや不登校の原因にもなるケースもあると聞いた…」 色々不安の声はありそうです。早速見ていきましょう。 夫についていく場合のメリット 夫についていくと決めて、子どもも連れて引越しした場合は、どんな良いことがあるのでしょうか。 新しい世界や価値観を知れて、世界が広がる まず、良いこととして、「新しい世界を知ることが出来て、視野が広がる」ことが挙げられます。夫の転勤がなかったら、経験していなかった土地、経験していなかった文化など、ご自身の経験値がどんどん上がり、自分の世界の幅を広げることが出来ます。 今までのしがらみをリセットして、再スタートができる 「3週間後に異動です」など、サラリーマンの家庭なら珍しくありません。そんな時に、夫も大変なプレッシャーがあるかと思いますが、妻のほうも不安です。ただ、「今までのしがらみをリセットして再スタートを切れる」という良さはあると思います。 もし「今までの人間関係や仕事に少しうんざりしている…」など、お悩みがあれば、この機会にバッサリ断ち切ってみるのもメリットと言えるでしょう。 新しい自分になったような気がして、なにか新しいチャレンジをしようという気になった、などという声もあります。 コミュニケーション能力が上がる 何度も転勤をしていると、新しい土地、新しい人に順応するために、「コミュニケーション能力」が向上する傾向があります。 今後AIが進み、一部の仕事が奪われるようになっても、人間のコミュニケーション能力は奪われることはなく、その価値はどんどん上がってきています。 そんな貴重な能力を、転勤をきっかけに磨いていくことが出来るでしょう。 色んな土地に友達ができる 転勤をせず、一つの土地にずっといたら出会わなかったような人々に出会うことが出来ます。 もしまた転勤をすることがあっても、どんどんと人脈を増やしていくことができ、旅行など行く時があれば、各地の友人に会うなどの楽しみも増えるかもしれません。 夫についていく場合のデメリット では、夫についていって、子どもと一緒に新しい土地に引っ越す場合の、デメリットはどのようなことがあるのでしょうか。 新しい環境に打ち解けられない可能性がある まだ子どもが小さいうちは、なんとなく乗り越えられてきたことも、子どもが幼稚園以上になると、「友達と離れるのがさみしい…」など、短いスパン転勤で子どもの心や親の心の安定が失われてしまうケースです。 子どもたちもママも順応しきれない…夫も不安…。そんなケースが多いのではないでしょうか。 実家など、頼れる場所が遠くなる 夫の転勤についていったことをきっかけに、実家やなじみの地域から、遠く離れてしまって、孤独を感じてしまう場合があります。 孤立感を感じて、子育てや地域生活がしんどい…と感じるようになり、胃腸炎や、じんましんなど、ストレスが身体に出てしまう女性もたくさんいます。 定住できないので、家を買えない 夫が転勤が多いと、1つの土地に定住ができないので、家を買えないといったデメリットがあります。「持ち家か、賃貸か」の2択で、持ち家を希望している人にとっては、この部分は、つらい点となります。 新しい土地で、希望の仕事が見つからない 夫の転勤がきっかけで新しい土地に引っ越したものの、そこでの仕事が見つからない…というケースです。経済的な理由や、社会的な理由などで働き始めようとしたとき、その土地で希望の仕事が見つからないと、不安ですよね。 最近はフルリモートで働くことが出来る職業もたくさんあるので、そのあたりもぜひ考慮に入れていきましょう。 夫についていかない場合のメリット・デメリット 夫についていかない場合は、どうなのでしょうか?単身赴任を決めた時の、一般的なメリット・デメリットを見ていきましょう! 夫についていかない場合のメリット 夫が単身で転勤先に住んで、妻と子どもはもともとの場所にいるときのメリットのご紹介です。 女性はキャリアを中断せず、仕事を続けられる 転勤についていく場合は、自分の仕事を辞めてついていく女性が多くなると思います。しかし、夫についていかずに「単身赴任」をしてもらうとなると、女性は、元の場所で元の仕事を続けられる可能性が高いです。 子どもが幼稚園や学校を転校せず、続けられる 子どもが学校などに通っていると、そこでのコミュニティやママ友、子ども同士の友情など、様々な面で「ここを離れたくない」と思う要素があると思います。単身赴任を選択すると、そんな心配はなく、今まで通りのコミュニティで過ごすことが出来ます。 住み慣れた土地だと、子どももママも安心できる面が多いと思います。 夫についていかない場合のデメリット 夫が単身赴任をしているときに考えられる、デメリットをご紹介します。 夫がそばにいない寂しさ 結婚してずっと一緒に過ごしていたのに、急に夫と毎日会えなくなるので、寂しさはあると思います。精神的に支えあっていた家族の1人が傍にいないことで、お互い喪失感を感じるでしょう。 子育てがワンオペになってしまう 夫が単身赴任をすることで、妻に子育ての責任がすべて移ってしまう、このデメリットはとても大きいと言えます。 近くに、子育てを協力できる家族や親せきなどがいれば良いですが、そうでない場合が多く、妻のほうも、仕事をしている場合はなおさら、体力的にしんどく、精神的にも「孤独感」を感じる場面が多くなります。 夫の転勤!女性のキャリアの考え方 では これらの悩みは、どのように考えると解決に近づくのでしょうか?夫についていく場合、ついていかない場合、それぞれご紹介します! 夫についていく場合の考え方 人間は変化を嫌うもの。不安で怖くて当たり前 そもそも、人間は遺伝子的に変化を嫌うように出来ています。それは安定な土地で子孫を残すような本能です。 そのため、新しい土地に行くのは怖くて当たり前です。 まずはその前提をもって、考えていきましょう。 子どもの順応性は、予想以上に高い お子さんの性格にもよりますが、大人より子供のほうが、新しい場所になじむ適応能力は高かったりします。 ママが一番不安がっていて、子どもは意外と大丈夫。 そんなご家庭が多いように思います。 ただ、お母さんが強く心配していると、そのお母さんの気持ちが子どもに伝染してしまう可能性があります。あまり、「子どもに申し訳ない…」「かわいそう…」「大丈夫かな…」など、心配しすぎないように、ネガティブになりすぎないようにしましょう。 「ない」でなく、「ある」に注目する 上記で、メリットとデメリットを紹介しましたが、デメリットばかりに注意を向けてしまっていませんか?転勤という事実が変わらないのであれば、とらえ方次第で何とでもなります! 多くの土地で色んな人に合ったほうが、多くの価値観を知ることが出来ますし、人間的な幅も広がるかもしれません。 もっとポジティブな要素に目を向けて、前向きにとらえていく練習をすると良いかもしれません。 幼いころの友達は、一時の場合が多い 「転校による子どもの友達関係が心配…」などの声がありますが、学生時代、特に幼稚園や小学生などの友人は、そのあとの人生で会う友人と比べて、「一時の友達」になる場合が多いです。 「新しい環境で友達をつくる能力は、今後の人生にきっと役に立つはず」とポジティブに考えてみましょう。 転勤にも左右されない仕事を選ぶ 女性のキャリアの選択肢の一つとして、フルリモート、在宅でできる仕事など、場所にとらわれない働き方もあります。 もし「夫が転勤族で、なかなか仕事が定まらない…」などの悩みを持っているなら、そのような職種を調べてみるのがおすすめです。 夫についていかない場合の考え方 ワンオペがしんどい時は、周りに頼る 家族や親せき、友人、その他地域の子育てコミュニティなどを探して、周りに頼っていくことが大切です。 完璧なお母さんなんて一人もいません。 ・一人で抱え込まないで、周りに頼る・完璧を目指すのでなく、テキトーで大丈夫・自分を責めずに、自分に優しく 上記のことを心がけて、軽い心で過ごしましょう。 現状のメリットを意識してとらえる ある程度時間が経つと、どんな選択をしたとしても、不満は出てくるものです。 その時は、自分自身が選んだ選択の「メリット」の部分に注目して、「この選択をして、よかったな」と思うようにしてください。そうすると、幸福度も上がると言われています。 さいごに 計画的偶発性理論(プランド・ハップンスタンスセオリー) 最後に、1つのキャリア理論をご紹介します。「計画的偶発性理論(プランド・ハップンスタンスセオリー)」をご存じでしょうか? 「キャリアの8割は、予期しない偶然によって形成される」という、20世紀末にスタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した考え方です。 不確実なVUCAの時代において、だれも予測できないこの考え方は、広く納得感高く受け入れられています。 また個人のキャリアは、下記の5つの行動を心がけることで、偶然を味方につけることができると言われています。 「好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心」 どんな道を選んだとしても、それを正解にしていくのは自分自身です!楽観的に、好奇心をもって、冒険していきましょう。 プロのキャリアコンサルタントに相談するのもおすすめ また、迷ったときは、プロのキャリアコンサルタントに相談するのもおすすめです。 あなたのもやもやも、きっと解決することが出来ます!

2023/03/10
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
子育てママのキャリア実現のために

子育てママのキャリア実現のために

「日々時間に追われている…」「心の余裕が持てない…」など、子育てと仕事や家事の両立は、一筋縄ではいかない場合がほとんど…。やることが次々出てきて、本当に大変…! そんな大変な時期を少しでも自分らしく乗り越えられますように…! 今回は、子育てママに役立つキャリアに関する考え方をお伝えしていきたいと思います! 子育てママのキャリアの状況 日本では、子育てをしながら働いている女性は、年々多くなってきています。 厚生労働省の2021(令和3)年 国民生活基礎調査によると、子育てをしている女性のうち、75.9%の方が何かの仕事をしているということがわかります。また、そのうちの29.6%が「正規の職員・従業員」で、37.3%が「非正規の職員・従業員」、そして、8.9%は自営業・内職などの「その他」となっています。 また、「仕事をしていない」という方は、24.1%で人数は年々減り続けています。 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa21/dl/12.pdf 参考)厚生労働省2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況 子育てママのキャリアの種類 そんな、子どもを育てているお母さんは、どのようなキャリアを目指し、どのように歩んでいるのでしょうか? 子育てママの主なキャリアの種類を見ていきましょう。 会社員として働く 「会社員として、フルタイムや時短などで働く」という選択肢をとる方は、比較的多くいらっしゃると思います。会社によりますが、会社は育児時短制度や子育て支援制度が整っていると、それを活用したり、保育園・学童保育などを使用したりして、働きながら子育てするケースです。 専門性を磨き、スペシャリストになる 資格などを取り専門性を身に着けて、スペシャリストになる道もあります。幅広く経験するゼネラリスト的に働くのではなく、専門的な分野を特化して知識やスキルをつけて活躍する形です。例えば、コンサルタントや弁護士、保育士、管理栄養士、薬剤師などが挙げられます。 スキルを手に入れて独立する 最近は、フリーランスや起業をする方も増えてきています。プログラミングやWebデザイン、Webディレクターなど、特定のスキルを身に着けて活躍されている場合もあります。フリーランスの働き方は、いつでもどこでも仕事ができるため、自由度が高い分、自己管理能力が必須になってきます。 専業主婦として子育てに集中する 最近の日本では減少傾向にありますが、本人やパートナーの状況・家族の財政状況などを踏まえて、専業主婦になり、子育てに集中するという選択肢もあります。一定期間、子育てが終わると、社会に復帰するママもいらっしゃいます。 子育てママのキャリアに関する悩み 子育てママならに多い、キャリアや生活に関する悩みは、どういうものがあるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。 子どもの養育費など、経済的に不安がある 一般的に日本では、子ども1人を育てるのに総額2,000万~3,000万円かかると言われています。そのため、子どもにかかる費用に関して、経済的に不安がある…という悩みが多くあります。「パートナーの収入だけでは、日々の生活を送るのが厳しいので、働いている」という方も多いのではないでしょうか。 仕事と子育ての両立ができず、落ち込む 「最近、保育園からの呼び出しが多くて、全然仕事に集中できない…」「ここ1ヶ月、仕事が忙しすぎて、子どもとの時間を十分に取れずに、愛情が伝わっているか不安…」 1日は24時間と限られているので、子育てをしながら働いていると、時間が足りずに、仕事か子育てのどちらかが疎かになってしまっていると感じて、落ち込む…という悩みは、子育て中ならば誰もが直面する現実と言えるでしょう。 子どもに対してイライラしてしまう 「子どもに対してイライラ、怒りっぽくなってしまう…」「どうしてあんなことで起こってしまったんだろう…」 そう感じるママも多いと思います。 言うことを聞いてくれない…、忘れ物が多い…、勉強しない…、うまくコミュニケーションが取れない…などなど、子どもへ期待するからこそ、そう思ってしまうこともあります。 また、子どもだけでなくパートナーや他の家族に怒りっぽくなってしまうこともあるかもしれません。それが原因で、幸福感を感じることが少なくなったりすることもあるでしょう。 悩みを相談できる人がいない この悩みは、最近よく「ロールモデルの不足」と言われたりもします。 何か困ったときに気軽に相談できるような職場の人や友人、家族などはいますか?「わたしもこうなりたい」「私もそういう工夫をしたら実現できるかも」というようなロールモデルは近くにいますか? 周りを見渡しても、仕事と子育てを両立しているのは、深夜まで働くようなバリキャリの先輩だったり、スーパーウーマンと呼ばれるような上司だったり…。そのようにロールモデルがいない状況だと「私には無理かも…」と心の中で線を引いてしまうこともあるかもしれません。 キャリアアップしたいのに、環境が要因でできない 厚生労働省HPにある、以下の資料によると、女性は管理職・一般職を問わず、6歳以下の子どもがいる場合は、いない場合と比較して労働時間が短くなっています。一方、男性は子どもがいても労働時間に変化がないという傾向があることがわかります。 ワンオペ育児が原因で、キャリアアップしたい!けれど子どもがいるからできない…というような現実も多く見受けられます。 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000051535_1.pdf参考)厚生労働省:女性の活躍推進が求められる日本社会の背景 良いこともたくさん!子育てで成長できること これまで様々なお悩みを紹介してきましたが、もちろんたくさんの良いこともあると思います。ここからは、子育てママならではのメリットを見ていきましょう! なにより子育ての幸せを感じられる 子育ては何より幸せ!と感じられるママは多いでしょう。可愛らしい寝顔、抱っこや歩き始め、一生懸命ハイハイしている姿、学校であったことを嬉しそうに話す姿、、すべてが愛おしく、幸せに感じる時間。 子どもが成長すると、もう二度と戻ることはできない時間なので、子育ての一瞬の思い出は一生の宝物になります。今しかないこの瞬間をぜひ楽しんでください。 マルチタスク能力がつく また、子育てはマルチタスクの連続です。子どものことだけでなく、家のことなど、どんどんと同時進行にやるべきことがたまっていきます。またPTAなども担当するママも多く、学校でのイベントや行事に向けてなどもタスクが山のように…。 日々のそんな多くのタスクをこなしていると、気づいた時には、マルチタスク能力がついていた!というママも多いです。 タイムマネジメント力・集中力が伸びる マルチタスク能力と同時に、タイムマネジメント力や集中力もつくでしょう。仕事しているママは特に、「この時間でこの仕事(この家事)を終わらせる!」と決めて時間で区切って、何かをすることが多くなるようです。 限られた短い時間のなかで、より生産性の高いアウトプットを出すような集中力が身につくと言われています。 コミュニケーション能力が身につく 子育てママは普段から、子どもに分かりやすく説明する場面や、地域や学校の人たちとの交流など、仕事をしているときよりも関わる人の幅が広がります。こういったコミュニケーションスキルは、必ず将来のキャリア形成に活きてくるスキルでしょう。 キャリアアップのための工夫や努力 つい日々目の前のたくさんのことに気を取られがちな子育てママですが、キャリアアップのために工夫できることもたくさんあります。ここではその一部をご紹介します。 子育てママの権利やもらえるお金を把握しておく 子育てママには、無理な長時間残業をしない権利や、出産手当金、出産育児一時金など、申請すればもらえるお金があります。 ご自身の状況に合わせて調べて、活用するようにしましょう。その際は、決して周りに遠慮しすぎず、自分の将来を考えて行動するようにしましょう。 理想的な働き方をあらかじめしっかり考えておく 子育てママは目の前にどんどんとタスクがやってくるので、自分の理想の働き方や理想の姿など、考える余裕がなくなりがちです。 ですが、目標や理想をもって日々過ごすことで、無意識的にそこに向かった行動ができる、とも言われています。 子育て中だと自分の時間をつくることはなかなか難しいものですが、思い切って一度、1人きりでカフェに行くなどの時間をとって、理想の姿や働き方について棚卸しをする時間をとってみるのもよいでしょう。 価値観、能力、体力、気力などは、人それぞれです。自分の価値観などの判断軸が明確だと、日々の迷った時の選択もしやすく、進みやすくなります。 自分にとって何が本当に大事なのか?じっくり考えて、今の過ごし方を選んでください。 時間の使い方を考える時間をとる 具体的に1日24時間をどう使っているか?を見直しすることもおすすめです。 現在の1日の過ごし方、スケジュールを書き出してみて、家族と話し合ってみるのもいいかもしれません。実際、1日のスケジュールを書き出してみると、「ここの時間を削れるなあ」「この時間を入れ替えるとスムーズかも」というような気付きが出てくるかもしれません。 30分~1時間、集中して子どもと接する時間を作る 日々忙しい中でも、短くとも1日に30分~1時間は、子どもと一緒に過ごす時間をとるように心がけると、子どもへ愛情が伝わりやすいと言われています。 意識的に”子どもと過ごす時間”を取ると決めて、その時間は仕事のことは一切考えない、などメリハリをつけると良い効果があるかもしれません。 家事の時間に子どもを巻き込む 子育てに仕事に家事に…と、すべてのことを完璧に両立するのは、ほとんど不可能に近いです。 そこで、家事の時間に子どもをまきこんで、遊びのように一緒に家事をすると、一石二鳥になると思います。例えば、「洗濯物をたたむこと」をゲーム化したりすると、子どもとの時間に家事も片付き、とても効率的です。 子育て後のキャリアをイメージする 「子どもを暮らしの中心に」と考えて、日々子育てに全力を注いでいる子育てママは、家族のためを思って頑張ることができる本当にすごい方です。 そんな方こそ、子どもが成長して、子育てフェーズが終わった後の自分の人生の過ごし方・キャリアを長期的に考えてみることが大切です。 いざ子育てが終わって、「私のやりたかったことってなんだっけ…」「子育てで燃え尽きた…」というような状態になるのは、非常にもったいないことです。ご自身の未来のキャリアを見据えて、今の働き方・過ごし方を選択していきましょう。 最後に 子育てママのキャリアは、実は無限大です。 一方で、「ここで頑張らないと…」「周りに迷惑をかけちゃいけない…」「これはあきらめよう」というような、自分自身の固定観念によって、自分が自分のストッパーになってしまっていることもあります。 本当はもっと周りに頼って良い環境かもしれませんし、失敗してもいい環境かもしれません。自分自身のやりたいことや、なりたい姿をどうか見失わず、色んなことを欲張ってみてください。 頑張っている日々の中で、もし自信がなくなる日があったとしても、ほとんどのママが経験することなので安心してください。自分の中で「両立すべき」という呪いがあるのかもしれません。 人生は長いので、試行錯誤しながら落ち込む時期があってもいいですし、経験がないのに、「私の子育て、自信満々なので、見てください!真似してください!」みたいな人はちょっと怖いですよね笑 等身大の自分を受け入れて、巡ってくるチャンスには意思があればぜひ引き受けて、一人で抱え込まずに、ハッピーにキャリアを築いていきましょう! また、このような時期こそ、キャリアコンサルタントに相談することも、とてもおすすめです。 自分の長期的なキャリアプランや、今の時間の過ごし方、今抱えているもやもやするポイントなど、ぜひキャリアコンサルタントにお話してみましょう。 1対1の面談の中でじっくりと話して、色々な質問に答えていくうちに、自分では考えつかなかった観点や考えに、出会えるかもしれません。

2023/03/01
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
今後が不安…30代後半から考える女性のキャリア

今後が不安…30代後半から考える女性のキャリア

「この仕事いつまで続けられるだろう…」「この先のキャリアパスがわからない」 と感じている女性は多いのではないでしょうか。女性のキャリアは様々なライフイベントにより、いつも真っ直ぐ進んでいけるという訳ではありません。 また30代後半になってくると、ライフイベントを乗り越えて復職しても、あまりモチベーションを保つことができないという方もいるのではないでしょうか。 今回は30代後半から考える女性キャリアについて、ご紹介していきます。 30代後半に差し掛かると増える悩み 30代後半になると、40歳を目前に今後への悩みが出てくるのではないでしょうか。特に働いていると、20代では感じていなかった不安を感じるようになってくるはずです。 ここでは30代後半の女性が感じる悩みについて、ご紹介していきます。 キャリアパスに行き止まりを感じる 30代後半まで会社勤めをしていると、これから先のキャリアパスが気になりますよね。女性の管理職がいない環境であれば、働き方のイメージもしづらくなります。 その場合、仕事や職場環境が気に入っていたとしても、この先も今の環境で年齢を重ねていくことに不安を感じてしまうのではないでしょうか。 管理職やキャリアアップを目指している方なら尚更、環境を変えないと、今の環境では難しいのではないかと思いますよね。 しかし何となく不安だから環境を変えるというのは、あまりおすすめできません。まずは社内の制度や、上司や役職者の方に話を聞いてみるなど、今ある環境で情報収集をしてみてください。 もしかすると、今後は女性管理職を新たに登用していきたいと考えているかもしれませんし、管理職以外でもあなたの経験を生かしていけるような部署が設立されるかもしれません。キャリアパスについてあなたが考えていることを、まずは周囲に相談してみましょう。 プライベートとキャリアの両立 キャリアについて悩むとき、問題になるのは仕事の内容や職場環境だけではありません。家族や家庭の状況などのプライベートも大きく影響します。 30代後半になってくると、結婚や出産などのライフイベントを経験した方も多いのではないでしょうか。産休育休などを経験すると、復職したけれどやはり子どもの体調不良で急に仕事を休まないといけなくなったりと、プライベートと両立する難しさを感じているはずです。 子どもの発熱で急な休みを取らないといけなくなったり、仕事に穴をあけてしまうかもしれないということで、普段の業務に対してもモチベーションが保ちづらくなったりします。 また30代後半になると、ご両親も高齢になってくるため、実家の近くへの移住を考える方も出てきます。将来的に、介護なども視野に入れておかなければならないからです。 今の仕事が完全に在宅ワークなどであればいいかもしれませんが、転居をしても続けられるかどうかわからない場合は、今後の生活についても悩みが絶えませんよね。 仕事とプライベートのどちらかを取らないといけないわけではありません。しかしどちらかの比重が大きいのであれば、もう一つはセーブするという選択もしなければならなくなるのです。 20代半ばから多くの女性がライフイベントにより、キャリアへの悩みを抱えることになります。 体力的な限界を感じてくる 40歳を手前にすると、日々体力の衰えを感じる方も多いのではないでしょうか。今は営業職で毎日外回りをしていても、これから先も同じように働いていけるのかはわかりません。 今は長時間労働を当たり前にこなすことができていても、定年まで今の働き方をできるのかどうかなどは一度考えておく必要があります。 社内でもう少し体力的に楽な部署があるのであれば、そこへの異動を希望することもできますし、今の経験を生かして他の会社で管理職のポジションを目指すなども一つの方法です。 今すぐに働き方を変えないとしても、今後にどのような選択肢があるのかを確認しておくことで、後々キャリアの選択肢が広がるかもしれません。 未経験求人へのハードルが高くなる 30代前半まではまだ未経験でも応募できる求人があったかもしれませんが、30代後半になってくると、未経験で応募できる求人が大幅に減ってしまいます。 「未経験歓迎!」という求人は、その企業が業務未経験の人に対しても専門的な教育をおこなって、長期的に働いてもらうという前提があるからです。 30代後半が高齢というわけでは、決してありません。しかし採用する企業からすると、同じ未経験の20代後半と30代後半の転職希望者を見比べた時に、前者の方が10年長く働いてくれる可能性があると感じます。 これは女性だからということではなく、男女共通で年齢が上がれば上がるほど未経験の職種にはチャレンジしにくくなるという事実があるのです。さらに女性であれば、面接で子どもがいるかなどの家庭環境を確かめられたりと男性よりも制限が多い場合もあります。 書類選考や面接で年齢を理由に不採用とするのは、法律違反ではあります。しかし実際には、書類選考で年齢が採用判断に大きく影響するのも現状だということを知っておきましょう。 そのような現状を知ってしまうと、未経験の仕事にキャリアチェンジに挑戦しにくくなるというのは悩みの種になるかもしれません。ですが、もちろん、あなたの人柄を伝え、面接対策をしっかりとすることで、未経験の職種にチャレンジすることは可能なので、希望する場合には対策をしっかり行いましょう。 女性が悩むキャリアの選択肢 30代後半だと、これからのキャリアの選択肢が気になりますよね。今の年齢や女性であることで、選択肢が狭まってしまうのではないかという不安もあるはずです。 ここでは、女性が悩みやすいキャリアの選択肢にはどのようなものがあるのかご紹介していきます。 転職でのキャリアアップを目指す 今の職場でのキャリアアップには限界を感じる方は、経験を生かして同業界での転職が頭をよぎるのではないでしょうか。 30代後半までしっかりとキャリアを歩んできたのであれば、経験者として他の会社で責任ある立場での採用をしてもらえる可能性があります。 自分自身でチャレンジしたいことがもう今の職場でないのであれば、環境を変えて経験を活かして新たなことにチャレンジしたり、年収を上げていくというのは選択肢の一つです。 おすすめできる選択ではありますが、同業界や同じ商材を扱うからといって全ての業務内容が同じというわけではありません。 最初は、業務ツールなどの基本的なものから覚え直していく必要がありますし、新会社での仕事の進め方やスピード感が合わないということもあり得ます。 もし転職でキャリアアップを目指すのであれば、日々の業務内容や今後の会社のビジョン、仕事の進め方などをしっかりと確認するようにしてください。 キャリアの選択肢は様々ありますが、一度手放した環境にまた戻ってくるというのは簡単ではありません。自分は経験があるからといって、簡単に決断をしないように気をつけてください。 転職で失敗しないコツは、事前準備を怠らないということです。 労働時間を抑えて雇用形態を変える 今の働き方をどうにかしたいという人は、雇用形態を変えて働くという選択肢があります。家庭環境に合わせて、パートや派遣など時間を融通しやすい働き方に変えるというキャリアもあります。 働き方を変えたいけど、正社員にこだわりたいという方は、それはなぜなのかを一度よく考えてみてください。 確かに毎月安定した収入が手に入りますし、ボーナスがあるところが多いでしょう。有給休暇も使うことができて、安定しているような気がします。 しかし、会社の経営が傾くとそうでもありません。「安定しているから正社員以外考えられない」というのであれば、少し視野を広げてみてもいいかもしれません。 パートナーのいる方であれば、働き方を変えて扶養に入るという選択肢もあります。 家計が回らなくなってしまうのであれば、もう一踏ん張り必要かもしれませんが、もし自分自身が今の働き方に限界を感じているならば、この先も無理して働いていくべきなのか、もう少し自分の時間を確保する方が良いのか考えてみてはいかがでしょうか。 社内での異動を希望する 今の会社が好きでずっと続けたいけど、忙しすぎて続けられるかは不安という方は、まず社内での異動を検討してみましょう。 立ち仕事がキツくなってきたのであれば、企画や事務などの他の部署を希望するなど、今の環境のままできることがあるかもしれません。 労働環境を変えたいと思ったときに、選択肢は転職だけではありません。周りを見渡した時に、様々な環境があるはずです。今の会社でがんばってきたあなたのスキルや経験を評価し、希望を聞いてくれることも十分に考えられます。 異動の相談をすることに抵抗がある人も多いと思いますが、会社の制度などをしっかりと調べて人事部に相談してみてください。 一度勇気を出せば新たな情報が手に入ったり、希望の部署へ異動が叶ったりする可能性が出てきます。逆に行動を恐れていては、あなたはずっと我慢するしか無くなってしまうのです。 一度しかないあなたの人生で、後悔を残さないような選択を考えてみてください。 独立してやりたいことをする もう会社でやりたいことがないという方は、独立してフリーランスとなったり、法人設立をするという選択肢もあります。 「独立」というと、とても大変なように聞こえますが、最近では会社員からフリーランスに転向する方が多くいます。 とてもリスクがあるように感じますが、まずは副業などから挑戦を始めることで収入の軸を作っておけば安心です。 今ではインターネットやSNSで、起業の仕方やフリーランスでの働き方を発信している人が多くいるので、情報収集も簡単に行えるでしょう。 少しでも興味のある人は、会社勤めをしながら情報収集をしてみるのがおすすめです。副業禁止の会社であっても、情報収集をすることまで制限されている訳ではないので気軽に取り組んでみてください。 新しいことに触れてみることで、独立以外でも新しい選択肢が出てくるかもしれません。現状を変えたい、不安だ、という気持ちがあるのであればまず行動を起こしてみることをおすすめします。 理想のキャリアプランを練ってみよう! キャリアへの不安や悩みを感じたら、自分の理想のキャリアプランを練ってみてください。あなたの理想を可視化することで、新たな発見があったりこれから何に取り組めば良いのかを具体的に考えられたりします。 まずは自分の理想を言語化してみる 理想のキャリアを考える際に、まずは自分自身の「理想」を言語化してみてください。 家族との時間を大切にしたい?仕事でキャリアを重ねていきたい? プライベートを重視するのか、仕事で社会的に評価されたいのか、何となくのイメージはできるのではないでしょうか。 あなたにとって仕事とは、キャリアとは「何のため」のものなのかも合わせて考えてみるといいかもしれません。 ただお金を稼ぎたいのであれば、世の中にはたくさんの仕事があるので何とかなりそうですよね。ですが、ある業界で成果を出して認められたいなど具体的な目標があるのであれば話は変わってきます。 あなたがこれからの人生をどのように歩んでいきたいのか、仕事とプライベートの両方を掛け合わせて考えていくことで、理想のキャリアプランを練っていくことができます。 キャリアプランはあなた自身だけでなく、あなたの周りの家族やパートナーにも大きな影響を及ぼします。キャリアに迷ったら早い段階でキャリアプランをイメージしてみてください。 キャリアはプロに相談すると、より安心! キャリアプランと言われても、ピンと来ない人も多いでしょう。自分ひとりで考えていても合っているのかわからないし、今考えていることが実現可能なのかもわからない…という状況に陥りやすくなります。 1人で考えてもよくわからないという方は、一度プロに相談してみるのがおすすめです。「何を相談していいかもわからない」という方も安心してください。 今まで多くの人の悩みを聞いてきたプロのコンサルタントだからこそ、あなたに状況に沿ったアドバイスをしてくれるでしょう。 今悩んでいることを代わりに言語化をしてくれたり、今の状況を乗り越える方法を一緒に考えてくれたりします。 30代後半になってくると周りの人に相談したり、頼ったりすることに抵抗を感じる方も増えてきます。そういった方でも相手がプロであれば話しやすいのではないでしょうか。 またこの先悩んだ時にまた相談できる相手ができるというのは、あなたのキャリアにとって大きなメリットとなります。 悩んでいる時間がもったいないと感じる人は、ぜひプロのコンサルタントに相談してみてください。

2022/08/17
人間関係・仕事に対する不安
20代でキャリア迷子だと感じたらやっておくべきこと

20代でキャリア迷子だと感じたらやっておくべきこと

「入社したばかりだけど、この仕事は自分に合ってない気がする…」「とはいっても、やりたいことがないんだけど…」 と感じることはありませんか。もしかしたら今、あなたはキャリアの方向性がわからなくなってしまっているキャリア迷子の状態かもしれません。 でも、20代でキャリアの方向性がわからなくなるのは、多くの人が経験することでもあります。そこで今回は、キャリア迷子に陥る原因や、そこから抜け出すために20代のうちにやっておくべきことをご紹介していきます。 キャリア迷子だと感じる3つの原因 キャリアについて20代のうちから焦ってしまったり、何となくモヤモヤしてしまうということは多くの人に起こり得ます。 ここではなぜキャリア迷子だと感じてしまうのか、3つの原因に分けてご紹介していきます。 「やりたいこと」がわからない 仕事をしている中で、今取り組んでいることが本当に自分の「やりたいこと」なのかわからないという人は大勢います。しかもこれは、20代に限ったことではありません。 社会人になると感じるかもしれませんが、具体的に「これがやりたい!」という目標がある人は実は少ないのです。 ただその実際の状況と反して、就職活動では面接でやりたいことを伝えないといけないので、やりたいことベースで会社選びをした人が多いはずです。そういった経験から、「やりたいこと」は絶対にないといけないと感じてしまっている人が多いのではないでしょうか。 社会人になり思っていた仕事と違うということはよくありますし、仕事に慣れてくると余計に「これは自分のやりたいことなのか?」と疑問を抱きます。 「やりたいこと」というのは、日々変化するものなので自分自身でも正確な正解というのはわからないものです。そこに対して悩みを抱えることで、キャリアについてモヤモヤした感情になってしまいます。 「自分に合っているか」わからない 誰でも「自分に合っている」、すなわち自分の能力が発揮できて評価される場所を選びたいですよね。しかし始める前から、そんなことは判断できません。 適職診断のようにあなたの性格や行動原理などを分析して、適職を判断してくれるツールもありますが、現実は適職診断通りともいかないように、そんなに上手くはいかないのではないでしょうか。 学生の頃から社会人になったら、社内外で評価され輝かしい成績を残すことを夢見ていたという人も、実際に社会に出てみると周りについていけず挫折するという方も多くいます。 労働環境や業務内容があなたに合っていないという場合もありますが、企業の人事部もあなたの適性を判断して配属しているはずです。なので20代であれば、自分に合っているか合っていないかを自己判断する前に、目の前の業務への取り組み方などを見直した方が良いかもしれません。 「これは自分に合っていない!」と判断してしまうと、そこからはモチベーションを保つのが難しくなってしまうので、悩む気持ちはわかりますがあまり考えすぎないのがおすすめです。 「どうなりたいのか」わからない これから自分が「どうなりたいか」という理想のようなものを持つことができていないと、今後のキャリアに関してとても迷いが出ると思います。 しかし先述の通り、自分の目標や理想を具体的に持って働いているという人の方が少数派なのです。 20代だと「目標を決めておかないと!」と思う気持ちもわかりますが、まずは目の前の業務や仕事上でのノルマや目標に対して真摯に向き合うことも大切です。 褒められたい、評価されたいという気持ちが強いのであれば「求められたもの以上を返す自分でありたい」というようにポジティブな自分を理想に置いてみてください。 明確に「こうなりたい!」と無理に決める必要はないのです。なりたい自分というのもこれから色々な経験をしたり、様々な人の価値観に触れたりすることでどんどん変化していくものだと思ってください。 20代でやっておくべきこと 年齢を重ねると躊躇してしまったり、色々な制限を受ける可能性があるので可能な限り挑戦をしていきたいですよね。 ここでは20代の若手である間に、後悔しないためにもやっておくべきことをご紹介します。 多くの人と関わるようにする 20代であるからこそ、できる限り多種多様なコミュニティの人と関わるようにしてください。多くの価値観に触れて自分自身の価値観の幅を広げていくことができるからです。 同じ会社の同期や地元の友人と関わることが多いかもしれませんが、せっかく社会人となり簡単にコミュニティを広げられる状況になっているのですから、その状況をうまく活用することをおすすめします。 30代・40代になってくると新しい環境に飛び込むのが億劫になって、なかなか勇気が出なくなる可能性がありますよね。20代という若さを武器にして、今後の人間関係の土台づくりをしておくことが大切です。 異業種異業界の人と関わることで、普段の業務に生かせる発見があるかもしれませんし、今後のキャリアを考えた際に相談できる相手ができるかもしれません。 何か迷った時に気軽に相談できる相手がいることは、キャリア以外の今後の人生においても必ず役に立ちます。 思い切った失敗を経験する あえて失敗する方法を選ぶということではありませんが、若いうちに失敗を経験することはとても大切です。こだわりを持ち、思い切った挑戦をして失敗をすることでその経験が後に仕事へ生きてくるのです。 まだ若手のうちの方が挑戦に対してのハードルが低く、周りの目もあまり気にしなくていいですが、年齢を重ねて社内でもある程度の地位を持つようになると失敗を恐れてやりたいこともやりたいと言えない環境になってしまう可能性があります。 若手としてみられる時期は一瞬で終わってしまうので、後悔のないように挑戦し失敗を経験してみてください。 積極的に自己投資をする 20代のうちに積極的に自己投資をする習慣をつけておくことで、今後の自分のスキル習得や新しい分野への挑戦への心理的ハードルが下がります。 また20代のうちに興味のある分野に対して自己投資をしておくことで、今後のキャリアの広がりをイメージできたり、知識としてのちに役立つこともあります。 20代は「興味があるけど転職するのはちょっと…」というような内容でも、今の会社で働きながらオンラインスクールに申し込んでみるなど、自分の時間やお金をかけることができる時期です。またそうして学んだことが、キャリアに生かしやすい時期でもあります。 30代に差し掛かってくると、結婚などのライフイベントの発生で思うように時間やお金を使うことができなくなったり、自分投資への精神的なハードルが上がってしまったりします。 もっと若いうちに色々やっとけばよかったなぁと後悔するのを防ぐためにも、興味を持ったことにはどんどん挑戦する時期にしていってください。 お金についての知識をつけておく これから先やりたいことと自分の収入を天秤にかけないといけなくなったり、ライフイベントの発生でお金に困ってしまったりとお金に振り回される可能性が大いにあります。 そのような時に、もっと早くから貯蓄しておけば…と後悔することがあるかもしれません。今は税金対策や資産形成の方法などの情報が、簡単に手に入るようになっています。 日々日々お金について考える必要はありませんが、20代のうちからお金の使い方や資産形成の方法などをある程度頭に入れておくことで、今後必ず役立つ時が来るはずです。 お金については、早めに備えておくことに越したことはないですよね。これから先何かやりたいことができた際も、費用がかかってしまうこともあるでしょう。自分自身の選択肢を狭めないためにも後悔しない20代を過ごすようにしてください。 20代からキャリアの道筋を立てる方法 20代でキャリア迷子から脱出するためには、しっかりと今後のキャリアの道筋を立てておくことが重要です。 ここではキャリア道筋を立てる方法をご紹介していきます。 自分自身について理解する キャリアを考える際には、まず自分自身を知ることが重要です。あなたは周りから評価されて目立つのが好きなのか?1人でコツコツ自分のサービスを作っていくのが向いているのか?など職業選択にも大きく関わります。 なんとなく今の仕事をしているという人も、なぜその会社に出会い選択をしたのかを振り返ることで何かしら自分の考えがあるはずです。 今までの人生で行ってきたさまざまな選択を「なぜだったんだろう?」と振り返ることで、あなたが大切にしている価値観が見えてくるでしょう。 長時間残業をしてでも仕事でのスキルアップをしたいのか、収入が減ってでも定時で帰り家での時間を大切にしたいのかなど、どこかに引っかかるはずです。 今までの選択を全て人に任せていたという方はいないでしょう。もし両親や友人に勧められたものを全て鵜呑みにしてきたとしても、最終的な決断は自分自身でしてきましたよね。 これから長いキャリアを歩んでいく20代です。自分自身と向き合い大切な価値観を見つけ出すようにしてください。 会社や業界について理解する 自分についての理解も大切ですが、相手(仕事)に対する理解もとても重要です。「こんな仕事がしたい!」と明確にあるのであれば、それが実現できそうなのはどんな職種なのか、そこに行くためにはどのような経験が必要なのかを分析してみてください。 今働いている会社で実現できるものかもしれませんし、少し特殊な経験やスキルが必要になるかもしれません。そういった判断を20代のうちにできることで、今後のキャリアの選択肢が格段に広がっていきます。 なんとなくのイメージで行動をしていると、自分の理想の道からいつの間にか大きくずれてしまっているかもしれません。そのような後悔をしないように、少しでも興味のある職種などについては理解を深めるようにしてください。 20代であればやる気やコミュニケーション能力などの定性的な部分で転職活動できていたものが、30代・40代と年齢を重ねると専門性や経験などを重視されるようになります。 20代であることのアドバンテージを活用して、上手くキャリアを重ねていくことも大切なのです。 転職市場について理解する 今では転職という選択は当たり前のようになりつつあります。だからと言っていつでも、どこにでも転職できるということではないことを理解してください。 20代のうちは若手に特化した転職エージェントや求人がたくさんあるので、転職が簡単そうだというイメージなるかもしれません。 しかし何の仕事でもどんな条件でも仕事ができればいいという人は少ないので、希望の条件を入れると膨大な数の求人は一気に減っていくでしょう。 20代である今のうちから自分が気になる求人などに目を通しておくことで、これから必要な経験などもイメージできるのではないでしょうか。 「稼げそうなイメージだったけど、意外と年収が低いな」など具体的に、その職業の実情なども知っておくことも大切になってきます。 そして今のあなたの経験が5年・10年後に転職市場でどのような評価をされるのかもぜひ知っておいてください。 今経理を担当しているのであれば、「決算書の作成は経験しておかないといけなさそう」など、多く出ている求人の条件を確認することでどのようなスキルや経験を持っている人を企業は求めているのかがわかってきます。 そういった情報を事前に頭に入れていくことで、今後今の仕事の中でも経験しておきたいことなどが出てくるはずです。 信頼できる相談相手を見つける キャリアに関しては、1人で思い悩んでも解決できないことがほとんどです。20代のうちに信頼して相談できる相手を見つけておいてください。 可能であれば転職を経験した先輩や、興味のある業界で実際に働いている人など具体的にアドバイスがもらえそうな人がおすすめです。 経験談から適切なアドバイスをもらえることもありますし、人に悩みを話すことで幾分か気持ちも楽になるはずです。 年齢を重ねてから信頼できる友人ができることももちろんありますが、自分自身の考えや価値観が固まっている可能性があるので、まだあまり社会人経験を積んでおらず人からのアドバイスを素直に聞き入れられる段階で相談相手を見つけておくのが無難です。 キャリアの相談は知り合いにはしたくないという方は、プロのコンサルタントに相談してみるのがおすすめです。もちろん外部サービスなので守秘義務もありますし、あなたが相談したということが外に漏れることもありません。 知り合いでない上にキャリア相談のプロであれば、あなたも安心して相談できるのではないでしょうか。 具体的な悩みがなくても、同じような人の経験談などを聞くことで今後への情報収集にもなりますし、何より今後悩んだ際にプロに相談するという選択があることを知っておくことは大きなメリットになります。 キャリアプランを作成する 20代でこれからのキャリアについて道筋を立てておくには、今後のキャリアプランを作成しておくことがおすすめです。 いきなりこれからのことなんてイメージできないという方は、まずは短期的な目標を立ててみてください。特に思いつかない方は「次の査定で1段階評価を上げる」などわかりやすく、振り返りやすい目標を立てておくことがおすすめです。 中期的な目標だと「35歳で営業部長になる」というようなものから、どんどん逆算して目標を立てていきます。そのためには30歳でリーダー業務はこなせていないといけない、など具体的にイメージが湧いてくるのではないでしょうか。 今の会社での仕事の話だけでなく「30代で転職して地方へ移住する」など、ライフプランを交えた目標を立てておくのも行動がしやすくなります。 様々な目標を立てていく中で大切なのが「自分はこうありたい」とありたい姿が反映されているかを確認することです。定量的な仕事の目標だけで計画していくと、目標に対して行動を実行できているはずなのになぜかモヤモヤしてしまう要因になります。 様々なキャリアの選択があるなかで、あなた自身がイキイキと働いていける選択をできるように意識してみてください。

2022/08/03
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
20代の今後のキャリアの考え方とキャリアプランの作り方をご紹介!

20代の今後のキャリアの考え方とキャリアプランの作り方をご紹介!

「キャリアについてはまだ考えなくていいや」「周りと差をつけたいけど何からすればいい?」 と考える、働く20代は多いのではないでしょうか。キャリアについて考えるのは早いに越したことはありません。 今後数十年働いていく中で、何となく働いているという時間を少なくすることで同じ20代でも周りと差をつけることができます。 今回は20代の方に、キャリアについて考えるメリットやキャリアやプランについてご紹介していきます。 20代で自分のキャリアに向き合うメリット 20代でまだ仕事を始めたばかりだから、キャリアなんて考えていないという方も多いのではないでしょうか。しかし早い段階でキャリアについて考えることは、実はメリットだらけなのです。 ここでは、20代でキャリアについて考えるメリットをご紹介します。 長期的にキャリア形成しやすい 20代でキャリアについて考え始めると、まず長期的なキャリアを描きやすくなります。単純にこれから働いていく時間が長いということもありますが、時間がかかる目標に対しても、着実に近づいていくことができるからです。 営業一筋だった人が50代になって、「やっぱりゲームが作りたい!」と思い立つのと、20代で営業職のあなたが「ゲームを作ってみたい!」と思うのでは難易度も変わってきます。 もちろん何歳になっても、やりたいことに挑戦することはできます。しかし物事にはそれに対して、ある程度かけなければならない時間や経験もあるのです。 今少しでも興味のあることややりたい事があるのであれば、後にそれを実現するための選択ができるようにしておくのも大切です。 上司や先輩など経験者に相談しやすい 20代だとまだ社内でも若手ということで、気軽に上司や先輩に相談できるというメリットがあります。 社内に転職経験者である中途入社の先輩がいたり、直属ではない上司がいたりと、若手だからこそ話しかけやすい人、あるいは、あなたが若手だからこそアドバイスをしてくれる人たちもいるはずです。 近くに自分より長くキャリアを歩んでいる先輩方がいるので、経験談など聞いておけば、この先自分のキャリアを考えるときに参考になるときがくるでしょう。 今全くキャリアについて悩みがなかったとしても、「20代のうちにやっておけばよかったこと」など情報収集しておくのがおすすめです。 また年次が上がってくるにつれて、キャリアに悩んだ際に周りに話しづらくなってしまうという状況もできてしまうので、今のうちから社内に相談相手を作っておくというメリットもあるでしょう。 先輩からしても、自分に相談してくれる後輩のことは気にかけたくなるものです。今しかできない行動をどんどんしていくことが、今後のキャリアに影響してきます。 今後に繋がる選択をできる 企業で勤めていると、キャリアに関して様々な選択をするタイミングがあります。そのような時に、日頃からキャリアについて考えておくと今後に繋がる選択をできるでしょう。1つの案件に対しても「めんどくさいから断る」と考えるのか、「大変そうだけど成長できそう!」と考えるのか、受け止め方にも違いが出てきます。 20代のうちから前向きに捉える習慣がついていると、自ずと周りからの評価も上がりますし、何より働いているあなた自身がストレスを感じにくくなるはずです。 企業勤めであればなおさら、社内の評価や自分のモチベーションを上げておくことで、仕事もやりやすくなりますし、さまざまなタイミングでチャンスが巡ってくる可能性が高くなります。 20代のうちに、ぜひ社内での基盤を作っておいてください。 キャリアに無頓着な人が仕事で陥る現象 20代でキャリアについて特に考えてこなかった人は、考えてきた人と比べるとモチベーションの維持や成長スピードに差が出てくる可能性があります。 ここでは、あまりキャリアについて考えていない人が陥ってしまう現象についてご紹介します。 モチベーションが維持しづらい キャリアについてあまり考えていない人は、業務に対するモチベーションを感じにくくなってしまうことがあるはずです。 明確に目標があるわけではないので、目の前の業務に対して意味付けするのが段々難しくなり、「何のためにこの仕事をしているんだろう…」「意味あるのかなぁ」と不満を感じてしまうこともあるのではないでしょうか。 そして一度そのループに入ると、なかなかモチベーションを取り戻すのは難しくなってしまうでしょう。 キャリアを長期的に見据えた周りの同期はモチベーションも高く、自分だけが置いて行かれているような感覚になってしまうかもしれません。周りと比べることで、余計に自己嫌悪に陥ってしまう可能性があります。 早期に転職を選択してしまう キャリアに向き合う機会が少ないと、「とにかく今の職場(仕事)が嫌だから」「まだ若いから」と安易に転職を考えてしまいます。 確かに年齢が若いうちの方が、未経験の職種などにも挑戦しやすくはなりますが、「しっかりとした転職理由がない」「新しい会社でも明確にやりたいことがない」という状態では、採用してもらうことは難しいでしょう。 20代前半だと、就職活動の延長のように転職活動を考えてしまうかもしれませんが、一度他の企業に入社したということはあなたは中途社員として評価されます。経験が求められるかどうかは年齢にもよりますが、最低限の社会人マナーなどは身についていて当然とみなされます。 そして何より、新卒入社から早期に離職をした場合、「すぐに仕事を辞めた」という経歴はあなたのキャリアにおいて一生消えることはありません。 企業によっては、過去の転職回数が多いと書類選考の段階で不採用とするところもあります。早まった転職の決断は、あなたが思うよりもずっと、大きな影響を残す可能性があるのです。 20代前半と後半では異なる悩み 20代とひとまとめに呼んでいても、学生から社会人になったばかりの20代前半と、数年社会人を経験している20代後半とでは悩みの種類が変わってきます。 では、20代前半と後半ではどのように悩みが異なってくるのでしょうか。 教えられる側から教える側へ 学生から社会人になった20代前半では、周りは全員先輩で、わからないことは聞けばいいし、仕事でミスをしてもフォローしてもらえていたかもしれません。しかし20代後半に差し掛かると、状況は大きく変わっているはずです。 あなた自身に後輩ができ、指導したりミスを庇ってあげたりしないといけなくなります。あなたの会社での立場は、明確に変わっていくでしょう。 20代前半では質問することが当たり前でも、20代後半で同じように質問すると「そんなことも知らないの?」と呆れられてしまうことがあります。 経験を重ねた社会人であることを意識し、日々学んでいかなければ、周りの環境はあなたが思うよりもずっと早く変化していきます。そんな周りの環境や自分の立場の変化、そして日々の業務に悩まされるということが20代後半では起こってしまいます。 転職活動を始める同期が増える 入社して1~2年は、同期と横並びで「仕事を覚えていくぞ」という時期だったかもしれませんが、数年経ってくるとやる気に満ち溢れていた同期も転職活動を始めたり、急に転職したりすることがあります。 一緒に頑張っていた人が突然いなくなると、不安にもなりますよね。 周りの環境は、人の悩みに対して大きな影響を与えます。職場を変えることなんて頭になかったという方も、「自分も環境を変えた方がいいのかもしれない…」と変に焦ってしまうのではないでしょうか。 もちろんあなた自身が今の環境に不満がないのであれば、悩む必要はないのですが、周囲の同僚が環境を変えていくことが、一度自分のキャリアを見直すきっかけになるかもしれませんね。 今後のキャリアパスを考える段階になる 新人時代からある程度の成績を残していた方であれば、20代後半にもなれば、リーダーなど責任のある業務を任されている方も多いのではないでしょうか。 そうなってくると今度は、30代からの自分のキャリアが気になりますよね。周りを見渡して30代での役職者は多いのか、それとも全くいないのかでもキャリアの見通しが変わってきます。 社内で昇進を目指すのであれば、早くから社内で「管理職になりたい」と積極的にアピールしておくことも大事です。何も言わない人よりも「こうなりたい!」と日々発信している人の方が、いざ誰が適任かと考えた時に頭に思い浮かびやすいからです。何より、「本人がやりたいと言っている」ということが、そのポジションを任せるかどうかの決定打になることもあります。 めんどくさかったり、媚びてるみたいで嫌だと感じる人もいるかもしれませんが、20代後半になってくると、社内での身の振り方も考え始めなければならないのです。 ライフイベントの発生 20代後半になると、結婚や出産などのライフイベントが発生する可能性が高くなります。マイホーム計画を始めて、お金に対して考えることも増えるかもしれません。 自分には関係ないと思っていても、予期せぬタイミングで仕事を休まないといけなくなったり、今の仕事自体続けられなくなるということもあるのです。 女性であればなおさら、妊娠で今後のキャリアを大幅に見直さないといけなくなるということもありますし、産休に入ることでキャリアに空白の時期ができてしまいます。 休むことでマイナスなことばかりではないですが、自分の思っていたタイミングと全く違っていたりすると、ネガティブな考えにもなってしまいます。 独身であれば、周囲の結婚出産ラッシュで焦りを感じることもあるでしょう。両親からのプレッシャーなども感じ始めるのではないでしょうか。 仕事だけの悩みではなくなってくるのが、20代後半の特徴でもあります。 20代からできるキャリアプランの考え方 キャリアを考えるにあたって、自分自身のキャリアプランを明確にしておくことが大事になってきます。 急にキャリアプランを言われても困ってしまうと思いますが、どのような考え方をすれば良いのでしょうか。 まずは自分のなりたい姿を考える キャリアプランを考える際には、自分のやりたいことや理想の働き方などをまずイメージしてみましょう。キャリアプランだからといって、仕事のことだけをイメージするのではなく、どんな働き方をしたいか、将来的にパートナーや子どものいる生活を考えるのか、とライフスタイルを考えるのも大切です。 今後さまざまなライフイベントの発生で、ずっと仕事優先で生きていくとは限りません。キャリアプランはライフプランと密接に関係していることを知っておいてください。 例えば「家族との時間を大切にしたいから、将来的にはマイホームを建てて在宅の仕事をしたい」というプライベート優先の考え方もあれば、「世界中で愛されるようなゲームを作りたい」という仕事上の目標を優先する場合もあるでしょう。 自分が何を大切にしたいのか、現段階で明確にしておくことがとても大切です。今後その内容が変わったとしても、根本的に大事にしているものは大きく変わらないはずです。 例えば「仕事で評価されていっぱい稼ぎたい」と仕事優先に思う方も、実際は「家族を幸せにするためにいっぱい稼ぎたい」とプライベートを大切にした考え方を持っているということもあります。 あなた自身が何を大切に思っているのか、早くから知っておきましょう。 短期的な目標から決めていく いきなり20年、30年後の自分を想像するのは難しいので、まずは短期的な目標から決めてみてください。 今新入社員なのであれば、「3ヶ月後には同期で1番の成績を出す」「1年後にはMVPを獲る」など、自分の中でイメージしやすい目標がおすすめです。 そしてそこから逆算して日々の業務をこなしていくと、「何のためにやっているのか」という目標が明確なので、モチベーションの維持がしやすくなります。 毎日の業務が何のためのものなのか、本質的に理解して納得することで、業務のパフォーマンス自体向上していくことでしょう。 現職でしっかりと評価されていれば、もし転職など環境を変えることになっても自信を持った行動をすることができるはずです。 いつでも軌道修正できる余裕をもつ プランという言葉を使うと、その通りに進まなければならないと感じてしまうかもしれませんが、決してキャリアプランに縛られる必要はありません。 キャリアを歩んでいるうちに、新しく興味を持てるモノやコトに出会うかもしれませんし、素敵な出会いがあって急に起業するなんてこともあるかもしれません。 20代でキャリアプランを練っておくことの最大のメリットは、いつでも柔軟に軌道修正できるということです。 40代、50代になってくるとキャリアプランから逸れた選択をすることに対して、無駄な時間や寄り道だと感じてしまうかもしれませんが、20代であるからこそ、より自分らしく生きていける選択をできるのではないでしょうか。 具体的にキャリアプランを立てるには? キャリアプランを立てたい!と思っても、具体的に何をすればよいか難しいですよね。 最後に、具体的にキャリアプランを立てる方法をご紹介していきます。 やりたい事が明確であれば詳しい人に相談 将来的に絶対にやりたい事がある人は、実際にその業務をしている人や詳しい人に相談してみてはいかがでしょうか。 例えばマーケティング会社を創りたいのであれば、実際に起業している人の話を聞いてみましょう。知り合いにいなくても、今ではSNSなどで繋がりを持つこともできます。起業まではいかなくとも、マーケティングのプロとしてキャリアを高めていきたいのであれば、社内外でロールモデルとなるような人を見つけて、話を聞いたりウェビナーに参加してみるのもおすすめです。 その人の経歴などを知ることで、実際に役立つ経験や持っておいた方がいいスキルを知ることから始めてみてください。 ここで注意しなければいけないのは、その方はキャリアに関しての専門家ではないので、あくまで実体験として参考にするにとどめておくことです。同じ経験をしないと!と思い込んでしまうのは危険です。その人はたまたま成功したかもしれませんが、あなたが同じやり方で成功するとは限らないからです。 未来へ向けて、材料を集める感覚で情報収集をしていきましょう。 20代だからと躊躇わずにプロに相談 「将来的にこれがやりたいけど、どういう選択をすればいいの?」というやりたいことが明確だけどそのプロセスがわからない方、あるいは「まだ20代だしやりたいこともわからない」という方は、ぜひキャリアのプロに相談してみてください。何となく不安という段階でも問題ありません。 プロに相談というと転職を勧められそうと思う方が大半ですが、仕事を斡旋する転職エージェントではなく、専門のキャリアコンサルタントにキャリアについて相談するだけのサービスもあります。 不安なことがまだなかったり、何に対して不安なのか明確でない人こそプロに相談しアドバイスをもらうことで、自分らしい働き方の選択をする事ができます。 本質的に自分が大切にしている価値観に気付くことができたり、ちょっと興味のあることに背中を押してもらえたり、1人では何も変わらない状況を変えていけるはずです。 これから長いキャリアを歩んでいく20代だからこそ、何も考えずに働く時間はもったいないと思ってください。 20代で相談しておくことで、自分にはプロの相談相手がいるという状況を作ることができます。年代が変わってもまた相談できる相手がいることで精神的にも安定するでしょう。 20代だからといって外部のサービスを利用することは決して早くありません。周りがやっていないのであれば、率先して利用することで周りと差をつけることもできるのではないでしょうか。

2022/07/11
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
キャリアを見直すタイミング?働く30代が抱える悩みは環境を変えると解決するの?

キャリアを見直すタイミング?働く30代が抱える悩みは環境を変えると解決するの?

30代になると、今後のキャリアについての悩みを抱える人が増加します。 20代から働いてきてある程度仕事ができるようになると、悩みの種類も変わってきますし、周りの転職などもあなたの悩みに影響してくるでしょう。 今回は働く30代に向けてキャリアの悩みの種類や環境を変えると悩みは解決するのかなどご紹介していきます。 20代と30代では悩みの種類が異なる 20代の若手と言われていた頃と、30代で中堅と呼ばれるようになった今とではキャリアに関しての悩みの種類も変わってきたのではないでしょうか。 ここではどのような要因で悩みが変化していくのか、ご紹介していきます。 評価・給料が上がらない 20代では新人だったこともあり、少しずつ評価され給料も上がっていくことを実感できていました。しかし30代になるとそのスピードは緩やかになったり、止まってしまうというのは珍しくありません。 一見当たり前のように思いますが、実際に今まで通りの成績を残していても評価されない状況になると不満が生まれてくるものです。 会社によっては、20代よりも期待されるものが大きくなっているということが顕著に見えてくるかもしれません。 「業務内容は変わっていないのにどうすれば…?」と思う人も多いかもしれませんが、30代では今までの業務に自分で考え付加価値をつけていくことが求められているのです。 評価も給料も変わらないのにそんなことできないよ、という方は一度自分のモチベーションになるものを探した方がいいかもしれません。 後輩の教育が上手くいかない 30代になるとある程度業務を経験して、後輩の教育を任されるという人が増えてきます。 今までは自分の業務だけでよかったものが、後輩の面倒を見るとなると同じスケジュールで働くこともできませんし、シンプルに業務負荷が重くなりますよね。 そういった状況で、自分は後輩のことを考えて時間も割いているのに全く教育が上手くいってない…となるとストレスが溜まってしまいます。 後輩の態度などにもイライラしてしまったりと、悩むことが増えるでしょう。「このタイミングで、自分はこんなことしたいんじゃない」と感じる方も多くいます。 仕事とプライベートの両立が上手くいかない 20代後半から30代にかけて結婚・出産などで、プライベートに環境の変化が訪れたという方は多いのではないでしょうか。 そういった中で、思い描いていた結婚生活が送れていなかったり、育児に追われて仕事に集中できなかったり…という事態に直面することもあります。独身時代には感じなかった、「仕事とプライベートの両立」が悩みの一因になるでしょう。 家族で様々な家事の役割を担当しているにも関わらず、仕事でも段々と責任が重くなってくる状態では、どちらかが疎かになってしまう可能性もあります。 共働きでは、それがストレスや言い争いの原因になってしまうこともありますし、「家族のために働いているのに…」という方はよりストレスを感じてしまうかもしれません。 また、家族を養うために働いていても、激務が続いて子ども寝顔しか見ることができないという方もいるのではないでしょうか。 専門性がないと感じる 20代から一貫して同じ会社で働いていても、自分に専門性がないと感じると不安になりますよね。特にエンジニアなどの専門職でない方ですと、「自分には何ができるのか」と思ってしまう方も少なくないようです。 もちろん今まで仕事を頑張ってきているあなたは、自分で気付かないかもしれませんが確実に成長しているはずです。 20代の頃は苦手だった商談も、今では上手く流れを作れるようになっていたり、資料作りの時間が半分になっていたりと、実は気付かないスキルが身についているのではないでしょうか。 しかしそれでは、自分自身なかなか納得できないのが現実ですよね。たとえ客観的にみれば素晴らしい「スキル」であっても、自分では当たり前にできていることほど、それを「スキル」だと認識するのは難しいものです。その結果、職務経歴書を書いてみると、スキルや経験の部分でなかなか空欄が埋められないとなると不安になります。 周りの人が転職していく 30代になると、周りの転職や退職で焦りが生じるのではないでしょうか。 自分自身は転職など全く考えていなかったとしても、周りがどんどん転職していくとなんとなく不安になるものです。同じ部署のエース社員が、突然転職するということもよくありますよね。 そういった状況で「自分はこのままでいいのだろうか」と感じることは、当たり前の感覚とも言えます。 全ての人が今の会社で、「これを成し遂げてやる!」というような野望とも言える目標を持っているわけではありません。 目標は特にないけど、正社員だから続けているという方もいるはずです。自分自身のそのような感覚でいたのに、周りからの刺激によって変化していくことが多いというのも30代の特徴ではないでしょうか。 今の環境を変えずにキャリアアップする方法 キャリアに悩むと転職がすぐに頭をよぎるかもしれません。 しかし転職に乗り出す前に、まずは今のまま社内でできることを探してみてはいかがでしょうか。 ここでは、環境を変えずにキャリアアップを目指す方法をご紹介します。 社内でチャレンジできるポジションを探す 今のポジションや業務内容が少し退屈だと感じていたり、もっと違うことに挑戦したいという場合は、まず社内でチャレンジできそうなポジションがないか探してみましょう。 社内公募を行なっているような会社もありますし、人事などの詳しい人に話を聞いてみると、意外と会社を変えずに違うポジションへ挑戦できる可能性があります。 「業務内容や働く環境を変えたいけど、転職はちょっと…」という方は、ぜひ社内で挑戦できないかを確かめてみてください。 特に社員数が多い会社の場合は、「これがやりたい!」と自分の意思表示をしておき、席が空いたときには最初に思い出してもらえるような状況を作っておくことが大切です。 情報を集めて絶対に社内で挑戦できないとわかった場合でも、「自分の挑戦したいという気持ちと転職への不安を、天秤にかけてよく考えてみる」といういい機会になるでしょう。 今の業務に関連している勉強をする 今の職種のままキャリアアップを目指すのであれば、自分で業務に付加価値をつけていくことが必須となってきます。 そのためにはまず、業務に紐づいたスキルの勉強をしていくことがおすすめです。 「とりあえず頑張る!」と目の前の業務に取り組める方であればそれでもいいですが、自分自身が停滞していると感じていたり今の業務で今以上に評価を受けるのが難しいと感じる方は、プラスαで知識をつけていくのが良いでしょう。 そうすることで、今までなんとなく行なっていた業務の本来の意味を知ることができたり、「もっとこうしてみよう!」とアイデアが浮かんでくることもあります。 前向きな姿勢で業務に取り組むことで、あなたに対して周りの印象や評価も変化していくでしょう。 家族やパートナーへ協力を依頼する プライベートとの両立が難しいと感じる人は、家族やパートナーに悩みを相談し協力をお願いしてみましょう。 例えば、家事の分担を少し軽減してもらうことで仕事に充てる時間を増やしたり、時短家電などを導入するというのはいかがでしょうか。 すぐに仕事とプライベートの両立ができるようになるのは難しいかもしれないですが、今のあなたの気持ちを伝えることで何かしらの折衷案は出てくるはずです。 あなたがもっと仕事を頑張りたいというのであれば、パートナーが家庭に入るという選択肢も出てくるかもしれません。 いずれにせよ、あなたがこれからあらゆる選択をした結果、一番近くで影響を受けるのは家族やパートナーなので、しっかりと悩みを共有しておくことが大事です。 会社のビジョンを再確認し、モチベーションを維持する 入社して数年経ってくると、意外と会社のビジョンを忘れてしまっている人もいるのではないでしょうか。入社のタイミングでは、会社のビジョンに共感して頑張ろうと思っていたとしても、常日頃その気持ちを忘れないというのは難しいものです。 会社の雰囲気など全体を見渡すことができるようになった今、同じように会社のビジョンに共感できていますか。 「あぁそういえばこのために頑張っていたんだ」と、初心を思い出すことができるかもしれません。そうなれば、停滞気味だった仕事へのモチベーションもまた巻き返せるでしょう。今の環境に特に不満はないけれど、なんとなくキャリアという点で不安に思ってしまっている方は、今の環境でもう一度頑張ろうと思えるのではないでしょうか。 もう一度気持ちを持ち直す経験をすることで、どんな環境でもまた頑張ろうという力がついていくはずです。 今30代であれば、今後20年ほど働くことになる会社なので、会社が成し遂げたいビジョンとあなたが理想とするものの齟齬がないかの確認はぜひ確認してみてください。 キャリアを見直し転職をする場合 もちろんキャリアを見直した結果、転職して環境を変えるという決断をする方もいるでしょう。 30代であるということがプラスにもマイナスにも働く可能性があるということを理解して、しっかりと準備して転職活動に臨むのが大事です。 同じ業界・職種で経験を活かす キャリアを見直した際に、同じ業界や職種で経験を活かした転職をするという選択が一番想像しやすいのではないでしょうか。 業界や仕事内容は嫌いではなくても、今の会社ではできない経験をしたいという場合や、もっと収入を上げたいという場合によくある決断です。 「自分の能力をもっと伸ばしていきたい」という方にはおすすめですが、30代の経験者を採用するとなると、採用する側もあなたに大きな期待をしていることを忘れてはいけません。 採用企業は経験者であればあまり教育もしなくていいため、若手を採用するよりも高いコストをかけて採用しています。そのような中で新しい会社だからと新人気分でいては、会社からの期待を裏切ってしまう可能性があります。 自分の経験を活かして転職をする場合は、今まで以上にしっかりと業務と向き合い、結果を出すことを求められているという状況を理解しておきましょう。 勉強をしてから未経験の仕事へ挑戦する また、30代から未経験のキャリアへ挑戦するというのも、決して遅くない決断です。 しかし20代の若手と同じような気分で、「やる気はあります!」というアピールをしても採用してもらうのは難しいかもしれません。 例えば、今の職場での経験をある程度活かすことができるのであれば、プラス評価かもしれませんが、全く関係ない職種に挑戦する場合は、新卒入社の社員と同等のレベルで評価されることを理解しておかなければなりません。 そのため、未経験の職種に挑戦する場合は、ある程度事前に勉強して知識をつけておくのが良いでしょう。 エンジニアなどの専門職であれば、先に副業やオンラインスクールで経験を積んでおき、業務を学ぶ意欲があり、実際の業務も全くの未経験ではないこと、自分でできる限りのスキルを身に付ける努力をしてきたことをアピールするのがおすすめです。 30代になって「何もわかりませんがプログラマーになりたいです!」と面接で言われても、担当者は困ってしまいますよね。 未経験でもやりたい!と思えることがあるのであれば、自分でアピールできることを増やしてから挑戦するのが良いでしょう。 独立してやりたかったことに挑戦する やりたいことがある方に関しては、必ずしも企業に所属する必要はありません。独立してフリーランスになるのもいいですし、法人を設立することもできます。 ただし、今まであった安定収入を手放すというのは誰しも不安なはずです。家庭など守るものがあって、挑戦は難しいという方も多いでしょう。 そういった方は、まずは副業などをして収入の軸を複数作っておくと安心です。収入面での不安を少しでも軽くしておくことで、独立のための資金にもできますし、精神的にも安定するでしょう。 準備なしの転職は要注意 30代で、多くの人がキャリアに悩むことがあるでしょう。あらゆる選択肢がある中で、転職という選択をする場合はしっかりと事前準備をしてください。 「興味があるから」「やってみたいから」など理由は様々あると思いますが、そこから「なぜ興味を持ったのか」「なぜやってみたいのか」と深く掘り下げていく必要があります。 30代で自己分析をしてみることで、20代のころの自分との比較や改めて自分自身と向き合うことができます。 1人で考えてみても上手く言語化できない方は、人に話すことで上手く頭の中の考えを整理できるかもしれません。仲のいい友人に話すと気分転換にもなります。 しかし長期的にみて転職後もしっかりと計画を立てておきたいという方は、ぜひプロのコンサルタントに相談してみてください。 多くの人の悩みを聞いてきたプロのアドバイスによって、決意していた転職を思い留まるという可能性も大いにあります。 転職は人生において大きな転機になるので、絶対に失敗したくないという方はプロへの相談で少し安心して行動できるかもしれませんね。

2022/07/08
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
これからの時代を生き抜く女性のキャリアの考え方

これからの時代を生き抜く女性のキャリアの考え方

「これからのキャリアってどうすればいいんだろう?」 そう感じる女性は多いのではないでしょうか。近年男女平等が謳われていますが、実際は全ての働く女性が、働く男性と同じ境遇というわけではありません。 結婚や出産、育児などのライフイベントを考慮しつつも、女性が自分らしく後悔しないキャリアを歩んでいく考え方をご紹介します。 女性はライフイベントの影響を受けやすい ライフイベントの発生により、キャリアについて悩む女性が多いのが現状です。妊娠や出産など女性ならではのものもあり、なかなか思う通りにはなりません。自分の理想のキャリアを歩むことを断念する方も多くいます。 今の段階で自分には関係ないと思っていても、キャリアを考える上で今後どのようなライフイベント発生の可能性があるのかは知っておく必要があります。 結婚 結婚によって仕事を辞めたり、転職したりする方は多くいます。 生活が変わるというのは女性だけではありませんが、まだまだ「女性は家庭を守るもの」「夫の仕事に合わせて、仕事を変えるもの」という考えの方も多いのではないでしょうか。 また、退職や転職はしなくとも、結婚によって独身時代よりも家事が増えたり住む場所が変わって通勤時間が長くなることもあります。そういった負担の積み重ねにより、キャリアについての悩みを感じる方は少なくありません。 またパートナーの職業によっては、全国転勤や海外駐在になることもあります。もちろんその際に一緒に行かない選択をすることも可能ですが、大半の女性はパートナーについていくことを選択するようです。 妊娠・出産 女性ならではのライフイベントといえば、妊娠と出産です。これだけは、男性が経験することのない一大イベントですよね。 妊娠と出産では、それぞれ義務付けられた休暇を取得しなければなりません。したがって、数ヶ月はキャリアが途切れるのを避けられないのです。 妊娠期間の休暇である産前休暇の取得は任意ですが、仕事をしていて急に陣痛がきてしまってそのまま休むとなると、会社に大きな迷惑をかけてしまうため、働く妊婦のほぼ全員が取得します。 そして産後休暇は、母体回復のために取得が義務付けられています。産後8週間の休暇が定められていますが、最短42日で医師の許可が出れば働くことも可能です。 しかしながら、1ヶ月以上は必ず休むことになるため、働いてキャリアアップを目指している方、なかなか仕事が休めない方などは妊娠へのハードルが高く感じるでしょう。 育児 育児はもちろん女性だけがするものではありません。しかし、授乳など母親にしかできない育児もあります。 我が子に向き合い育児をしていくうちに、仕事よりも家庭や育児に専念する方が自分には合っているかもしれないと考える方や、「子どもが小さいうちは、できるだけ一緒にいたい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。 また多くの自治体で待機児童の問題もあり、保育園に預けてすぐに復職する予定であっても、2年間育児休業を取得しても保育園入園が叶わず、やむを得ずに退職を選択する方もいます。 育児は初めての経験だからこそ、予想がつかないことが起きるものです。その結果、想像もしていなかったタイミングで仕事を失ったり、働き方を変えなければならなくなることもあるでしょう。 企業でキャリアアップ?働き方を変える? さらに企業で数年働いていると、これからも続けていくのか働き方を変えるのかという悩みが出てきます。 女性が働きやすい環境であるのであれば、もちろんそのまま続けていくという選択になりますし、難しそうであれば働き方も変えていかなければなりません。 では、どのような選択肢があるのでしょうか。 フルタイムで働きながらキャリアアップ 今フルタイムで働いている方は、働き方を変えずにキャリアアップや長く働いていくことをまずは考えるでしょう。今の仕事が好きな方、今の仕事が安定している方、やりたいことや取りたい資格があるなど目標が明確な方はフルタイム勤務を続けていくことが一番です。 ただ先述の通り、女性であるからこそのライフイベントが発生する可能性もあります。その場合に向けても、まずはフルタイム勤務前提でキャリアを設計しつつ、他の選択肢として時短勤務になるかもしれないなどの可能性を頭に置いておくことが大切です。 ただ残念ながら、子どもが小さい間に時短勤務を選択すると、今までと任される業務が変わったり、「マミートラック」と言われる状況に陥ったりすることもあるのも現実です。今の企業がフルタイムで子育てしながらキャリアを積んでいける環境か、先輩社員の事例を見ながら見極めておきましょう。 フルタイムでの勤務を希望しているけれども、子育てしながらフルタイムを続けるのが難しそうな場合には、早いうちに転職を検討することも必要かもしれません。 扶養内でのパートタイマー 結婚や出産を機に、パートナーの扶養内で働くという選択もあります。 昔は結婚すると、寿退社をして女性は家庭に入るというような風潮が強くありましたが、現在は育児や家事と両立できる程度の時間でパートに出る女性が多くいます。 これは元々フルタイムで会社員として頑張っていた方が、家事や育児にも時間を取りながら、社会との繋がりが薄くなってしまう不安を解消するためにも良い選択でしょう。また扶養範囲内とはいえ、月数万円のパート収入は、家計にとっても大きなプラスになります。 出産や育児を経験すると、社会との繋がりがないことに不安を覚えたり、日中子どもと2人きりでの生活をストレスに感じたりする女性も多くいます。 フルタイムで働くのは難しいけれど少し外に出て働きたい方や、これからの教育費なども考えて家計の足しにしたい方には、パートで働くという選択肢もよいでしょう。 フリーランスとして独立 近年注目されているのが、フリーランスとして独立するという働き方です。最近では在宅ワークの求人なども多数あり、インターネットで仕事を見つけやすいので、空いた時間を効率的に使って働きたい方や就労証明を出して保育園に子どもを預けたいという方にはおすすめです。 フリーランスは個人事業主になるので、収入面で不安定になることは否めませんし、社会保険料などの負担が大きくなる可能性もあります。ただし、フリーランスであっても、扶養控除内の収入であれば、保険組合によってはそのままパートナーの健康保険に入ることもできます。事前によく調べておくとよいでしょう。 独立なんて怖い!と思うかもしれませんが、webデザインやwebライター、SNS運用など女性に人気の職業も多数あるため、働き方や仕事内容に興味のある方は、詳しく情報収集してみてはいかがでしょうか。 企業でキャリアを積んでいきたい女性へのハードルとは? 今の職種でキャリアを積んでいきたいという女性は多いと思います。特に専門職など、今の業務内容が好きであったり、会社に愛着があることもありますよね。 ずっと同じように働いていくことができれば良いのですが、長期的に考えた際に自分の理想のキャリアを描くことができない可能性も考えなければなりません。残念ながら、女性であるからこそ、キャリアへのハードルを感じることもあるからです。 男女での評価の違い 男女平等が謳われている世の中ですが、まだまだ男女格差が残っている企業もあります。 事務職だからといって、お茶汲みやコピーを頼まれることもあるのではないでしょうか。また、女性の昇進が難しかったり、あまり例がなかったりすることもあるかもしれません。 さらに、独身であれば結婚の予定やパートナーの有無を聞かれたりと、女性の突然のライフイベントの発生に敏感になっている企業もあります。重要な大型プロジェクトを任せてみたいけど、数年がかりのものであれば、途中で妊娠などの事情で抜けなければならない状況に陥ることもあるからです。 そうなってくると、自然と重要なポジションには男性がついていることが多いと感じてしまうのではないでしょうか。 女性のロールモデルがいない 「子どもができても、同じように仕事を続けていきたい」「同期に遅れることなくキャリアアップしていきたい」と具体的なイメージが自分の中にあったとしても、実際に体現している方がいなければ不安になりますよね。 まず想像できるのが、女性が昇進するのは難しいのではないかということ。そして、子育てをしながら今の会社に長く勤めるのは難しいのではないかということです。 長く勤めるのであれば、それなりに評価されたり昇進したりすることを期待しますが、そういった扱いを受けている女性が他にいなければ期待は薄くなります。また、評価や昇進に興味がなかったとしても、「興味がない」ことで居づらくならないのか、という不安もあるでしょう。 もちろん会社の創業年数なども関係するので、まだ若い会社なのであれば自分がロールモデルになっていくということもあり得ます。 会社の規模や女性の在籍年数などを考えた時に、今後への不安があるのか判断できればいいですね。 将来の家族計画が未定 「仕事は楽しいけど、いつか子どもが欲しいなぁ」と考える女性は少なくありません。子どもは授かりものですからいつ妊娠できるかもわかりませんし、パートナーと考えを擦り合わせておく必要もあります。 いつになるかわからない「いつか」のために仕事を少し抑え気味にするのか、悩ましいところですよね。 その場合は、現在の仕事に不満がないのであればそのまま仕事に取り組むのがいいのではないでしょうか。「いつか」の可能性が頭にあるだけでも十分ということもあります。 ワークライフバランスを重視する際の注意点 ライフイベントの発生など何らかの節目のタイミングで、ワークライフバランスを重視した働き方に変えようと思う方は多いのではないでしょうか。 例えば出産を機に専業主婦になるのも一つの選択です。しかし、とりあえず仕事を辞めるというような考え方では、その後の人生において後悔する可能性もあるのです。 ワークライフバランスを重視するあまり、キャリアの観点で後悔しないように注意するポイントを紹介します。 パートナーの理解を得る ワークライフバランスを重視して、フルタイムからパートタイム勤務に変更するなどキャリアを大きく変更するのであれば、パートナーの理解を得ることはとても大切です。 今までフルタイムの共働きであったのであれば、家にいる時間が長くなる分家事の分担を変えてみたり、毎月のお小遣いを変動させてみたりと工夫することも必要になるでしょう。 パートタイム勤務になると変にパートナーとの格差を感じてしまったり、上下関係が生まれてしまうこともあるので、事前にしっかりとお互いの考えを擦り合わせておくと安心です。 長期的にみたお金の問題 仕事の時間を減らすという選択をした場合、当然ながら時間労働から得られる収入は減少します。 今はそれでも生活できていけると感じるかもしれませんが、将来的に子どもの教育費やマイホーム資金など長期的にお金の問題を考えておく必要があります。 必要であればFPに相談して、将来設計や保険の見直しなども行っておくと安心できます。 「仕事=お金」が全てというわけではありませんが、ワークライフバランスを重視した選択をしたのにも関わらず、ライフの部分が崩れてしまう可能性もあるのです。今までと同じような支出をしていくことはできないことを、理解しておきましょう。 逃げの選択になっていないか考える 後々振り返った時に後悔しないためには、今選択しようとしていることが「逃げ」の選択になっていないかを一度考えてみてください。 「通勤が嫌だから」「残業が嫌だから」「やりがいがないから」などネガティブな理由ばかり思いつく時は、要注意です。 または「パートナーのために」「子どものために」と、決断の主語が他の人になっている時も、一度落ち着いて考えてみましょう。 自分が何をしたいか、どういう生活を送りたいかということが不明確なまま、嫌な理由や誰かのためにという理由を見つけて決断すると責任転嫁してしまう可能性があります。 「あなたのために仕事辞めて、キャリアを諦めたのに!」という気持ちになってしまうのも良くないですし、言われた相手も困ってしまいますよね。 キャリアを考えるときは、これからの人生全体を考えるようにして突発的な逃げの選択になってしまわないように気をつけましょう。 女性がキャリアを充実させるポイント さまざまなキャリアの選択肢がありますが、あなたが一番後悔なく自分らしく在れるようにしたいですね。 女性であるからこその我慢もあるかもしれませんが、女性であるからといってキャリアを諦めてはいけません。 あなたのキャリアを充実したものにするポイントを紹介します。 頼れるものはしっかりと頼る フルタイム働きながら子育てもするというのであれば、パートナーはもちろん周りをしっかりと頼りましょう。 近くに住んでいるのであればご両親に保育園のお迎えを頼んだり、家事まで手が回らないというのであれば、ベビーシッターやハウスキーパーの手を借りるというのはいかがでしょうか。 バリバリ仕事を頑張っていきたいという女性の多くは、仕事も家庭も疎かにしない!と自分で全てを背負い込んでしまいがちですが、頼れるものは頼るというのが長くキャリアを歩んでいくためには必要な方法です。 転職して評価される環境を選ぶ 「仕事を頑張っていく!」という方は、今の環境に対して不安があるのであれば、この環境で頑張り続けるというよりも、自分が評価されるような環境を選ぶことも大切です。 たとえば管理職を目指しているのに、女性管理職がいない職場だと出世にも時間がかかりそうですよね。その場合、同じ業界内でも女性管理職比率が高い会社を選んだり、子育て支援をしっかりと行っている会社を選ぶことで不安は薄くなるでしょう。 自分がどのような女性になりたいのか、どのような働き方をしたいのかを体現している、ロールモデルのような方が複数いる会社に出会えるかもしれません。 キャリアプランを練る 女性がキャリアを充実させるためには、キャリアプランをしっかりと練っておくことが大切です。 なんとなくで進んでいても上手くいくこともあります。しかし、突発的なライフイベントの発生などで本当はやりたかったことができなくなる可能性も十分にあるのです。 自分はどのようになりたいか、そして自分は今それに向かって進んでいけているのかを明確にしてみてはいかがでしょうか。 働き方や待遇の面での希望と、自分自身のスキルを棚卸することで今の立ち位置を知ることでこれからの行動を考えやすくなります。 自分自身で考えることも大切ですが、プロのキャリアコンサルタントと相談しつつキャリアプランを練ることもおすすめです。 あなたが理想としているプランに対して、実現するための行動指針を作ることができるでしょう。転職を考えていなかったとしても、現在の市況間など踏まえて考えが変わってくる可能性もあります。 キャリアコンサルタントに相談というと、転職をする人が仕事を紹介してもらうようなイメージが強いですが、今後のキャリアプランを相談するだけという方も多く利用しています。 プロの手助けも受けながら後悔しない、自分らしいキャリアプランを見つけてみてください。

2022/06/28
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【後編】

結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【後編】

結婚後の女性の働き方について、前編では正社員やパート・派遣社員として会社に勤める働き方をご紹介してきました。 しかし、結婚後の働き方には「専業主婦として家事育児に専念する」「フリーランスとして働く」「起業する」など「会社に雇われない働き方」もあります。 自分に合う道があるか、それぞれの働き方を選ぶときに何を考慮すればよいのか、そのメリットデメリットを確認していきましょう。 家族との時間を優先して専業主婦になる 総務省統計局「労働力調査特別調査」によると、2020年の共働き世帯は1240万。一方で専業主婦世帯は571万と、共働き世帯数が増える一方で専業主婦世帯数は減少の一途をたどっています。 しかし、本音では「できることなら専業主婦になりたい」と思う方も少なくないようです。ソニー生命保険株式会社が2020年に行った「女性の活躍に関する意識調査」で、働く女性に対し、本当は専業主婦になりたいかという質問をしたところ、「非常にそう思う」と「ややそう思う」と答えた女性は全体の29.8%。年代別に見ると、20代が41.7%でした。 また別の調査をみると、ニュースサイト「しらべぇ」編集部が行ったアンケートでは、専業主婦になりたいと思った人の割合は27.3%。この調査では30代が36.4%と高い数値を出しており、調査によって変動はありますが、全体のおよそ3割が専業主婦を希望していることがわかります。 「夫が高収入でないと、専業主婦になるのは難しい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、総務省統計局のデータによると、実際には専業主婦世帯で一番多い世帯年収は300~399万円。ついで200~299万円となっています。 画像引用元:「ARUHIマガジン」共働き世帯の世帯年収は現状どれくらい? 年収別のライフスタイルも解説より 国税庁「民間給与実態統計調査(令和元年分)」によると、20代後半の男性の平均年収は403万円ですから、専業主婦を実現するために必ずしも夫が高収入である必要はなく、夫婦の間に「そういうライフスタイルを実現したい」という思いがあれば、平均並みの収入で実現している人は多くいるということです。 それでは、「専業主婦」という働き方を選ぶメリット、デメリットをみていきましょう。 専業主婦のメリット1.家事や育児に十分に時間をかけられる 家事も育児も、やろうと思えばいくらでもやることがあり、どれだけ時間があっても足りないほどです。 しかし、正社員でもパートでも、外に働きに出れば、どうしても時間に追われてしまいます。仕事と家事と育児を両立するには、「できる範囲でできることを」やれるよう、時間とバランスを見つけなければなりません。 しかし、家事や育児に自分の時間をすべて使える専業主婦という働き方ならば、「家事や育児に手をかけたい」「子どもが小さいうちはできる限り一緒にいたい」「子どもや夫との生活や時間を大切にしたい」いう思いを叶えられます。人生で、自分の大切な人のための時間、大切な人と過ごす時間を一番に考えられるのは、お金には代えられない大きなメリットでしょう。 専業主婦のメリット2.仕事関係のストレスから解放される 会社を辞めてしまえば、仕事に関係するストレスは一切なくなります。納期やノルマに対するプレッシャー、職場の人間関係など、そうしたものから解放されます。 前述のように、仕事との両立で時間に追われることもなければ、仕事のストレスでイライラすることもなくなるので、心に余裕をもって家族に接することができるようになり、専業主婦になって家庭が円満になったという方も。 専業主婦になることで、心が軽くなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 専業主婦のメリット3.夫の勤務スタイルに合わせられる 専業主婦になれば、夫の勤務スタイルに合わせることができます。国内外の転勤にも一緒に行くことができますし、激務の夫との家庭内のすれ違いを最小限に抑えることもできるでしょう。 専業主婦のデメリット1.経済的なリスクが高まる とはいえ、もちろんデメリットもあります。次にそれを確認していきましょう。 まず挙げられるのが、自分自身の収入がないので「経済的なリスクが高まる」ことです。「夫が高収入であること」が専業主婦になる必要条件ではないことは前述の通りですが、家計は夫からの収入のみになるということには、いろんなリスクがあり、それは夫が高収入でも平均並みの収入でも変わりません。 例えば、夫がリストラにあったり、病気で休職が必要になったりしたときに収入源が激減、あるいはなくなってしまうこともあります。転職で年収が下がるかもしれませんし、あるいは夫本人がどんなに仕事を辞めたいと思っていても、「年収が下がるから」という理由で転職を諦めてもらいたくなるかもしれません。 また、いつまでも夫婦円満でいるのが理想ですが、結婚生活がいつまでも円満とは限りません。何か離婚したい事由が発生した際に専業主婦でいると、「経済的に自立ができないから」という理由で離婚をためらう方が多いのも事実です。 さらに夫が高収入でない場合には、子どもの教育費や住宅費、老後資金に不安が付きまとうのも現実です。将来に備え、しっかり家計管理を行う必要があるでしょう。 専業主婦のデメリット2.自分が自由に使えるお金が減る 専業主婦は、自分で自由に使えるお金も少ないです。少し前の調査になりますが、2013年の博報堂の「子供を持つ既婚女性の就業形態と消費に関する調査結果」によると、1ヶ月あたりの専業主婦のお小遣いの平均は1万4942円。 フルタイムの主婦のお小遣いは2万6725円、パート・アルバイトの主婦は1万5562円ですから、専業主婦が一番低くなっています。 「でもそれでも1万5000円近くあるなら…」と思ってはいけません。この数値は平均値なので、年収数千万を稼ぐ夫を持ち、月に何万円も、何十万円も、自由に使えるマダムのような人が平均値を上げている数字なのです。 「@nifty」の「何でも調査隊」によると、30代以下の専業主婦の1か月のお小遣いは5000円以下が64%と圧倒的に多数です。 「自分の服はここ何年も買っていない」という専業主婦は、筆者の身近にもたくさんいます。家事も育児も立派な仕事ですが、「自分の収入がない」という状況がもたらす様々な面も、きちんと理解しておきましょう。 専業主婦のデメリット3.「自分」としての社会との関わりが減る 専業主婦になると、「家族」との時間は増えますが、「自分の時間」はほぼなくなります。その結果、社会とも「〇〇さんの奥さん」「××ちゃんのママ」として関わることが圧倒的に多くなり、「一個人として社会に関わる」と実感できる機会が一気に減っていきます。 社会との関わりを必要最小限にしておきたい方には、これはメリットとなりますが、「最近大人と会話していない」「子育て以外の話をしていない」と感じてしまうこともあるかもしれません。 自分の好きな仕事でフリーランスとして働く 正社員やパートなどで、会社に勤めるとどうしても時間に縛られてしまいます。 「決められた時間に仕事をする働き方では、家事と育児と仕事を両立できるか自信がない」 そんな方は、自分の経験や好きなことを活かしてフリーランスになるという働き方もあります。今はクラウドソーシングサイトで仕事も探しやすく、デザイナーや経理、Web制作など経験を活かした業務はもちろん、Webライターのように未経験から始められる案件も探しやすくなっています。 フリーランスとして仕事を始めやすい今だからこそ、そのメリット・デメリットを確認して、自分に適性があるか可能性を考えてみましょう。 フリーランスのメリット1.家事と育児と仕事のバランスを自分で決められる 自分の時間をどのように使うか、どれくらい仕事をしてどれくらい家族のために時間を使うか、仕事の量や時間をある程度、自分で決められるのがフリーランスの最大のメリットです。特に今はWebで受発注が完結し、在宅でできる案件も多いので、通勤時間を費やすことなく時間を有効活用することもできます。 単価も様々ですが、パート代や自分のお小遣いくらいの収入を得ることの難易度はそれほど高くはなく、デザインなどのスキルがあれば、正社員並みの収入を得ることも可能です。 収入を得ながらも、時間的な制約はパートや正社員、派遣社員よりも格段に緩いので、子どもが病気になった時や、子どもの園行事や学校行事に参加する時などに都合がつけやすいでしょう。 フリーランスのメリット2.仕事上のストレスをコントロールできる フリーランスですから、どんな案件を引き受けるか、どれくらいの仕事をするのか、決めるのはもちろん自分です。クライアントとどのような関わり方をする案件なのか、どれくらいの納期で対応するのか、自分が選んだものを引き受けていくのがフリーランスです。 「収入のために、仕事は選ばない」ことも選べますし、「自分の価値観や働き方を優先したいから、仕事を選ぶ」ことも選べるから、仕事上のストレスをある程度、自分でコントロールできます。 フリーランスのデメリット1.収入は不安定になる 仕事での自由裁量の部分は大きくなりますが、仕事の案件数や収入が保証されているわけではありません。また、正社員や派遣社員のように夏休みや有給休暇はなく、自分が仕事をしなかったら報酬は発生しないので、長期的な休みを取ったり、病気やけがなどで仕事が出来なくなったりした場合には収入が途絶えてしまいます。 フリーランスのデメリット2.確定申告や帳簿管理が面倒 フリーランスは、個人事業主としての収支管理も自分で行わなければなりません。正社員や派遣社員、パート社員だったら雇用主である会社が行ってくれる年末調整などもないので、自分で確定申告を毎年行う必要があります。 毎月の経費管理も必要となるため、面倒な事務処理は会社員時代に比べると多くなるでしょう。 フリーランスのデメリット3.健康保険料が高くなることも そして、健康保険料も大きな問題となります。基本的には国民健康保険に加入することになり、保険料は各市町村によって異なるのですが、収入を得らえるようになればなるほど、保険料はかなり高くなります。正社員等で会社に雇用されていれば、「労使折半」で会社が出してくれている保険料を、自分で全額払わなければならないからです。 フリーランスが加入できる組合や協会に加入すると、健康保険料を押さえることができますが、手続きが面倒だったり、加入条件が厳しかったりするものも多いことも知っておきましょう。 思い切って起業する 最後に、思い切って起業するという働き方もあります。 「起業」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、「起業」して事業を始めるレベルは人それぞれ。本格的な事業計画書を書いて、銀行から融資を取り付けて始める「起業」もあれば、自分の貯金の範囲内で自宅の一室を使って自分の特技を教える教室を開いたり、カフェを始めたり、手作りのものを売ったりと、小さく始める「起業」もあります。 本格的に始めるとなれば、ストレスやプレッシャーは正社員時代の非ではありませんが、その分大きなやりがいを得られます。事業が成功すれば、収入も正社員時代をはるかに上回ることもできるでしょう。 また、自分でできる範囲のことを自分で持っているリソースのみをつかって、リスクを抑えて小さく起業することもできます。自己資金で始めれば、返済のプレッシャーがない分、自分のペースで事業を育てていくことができるでしょう。 さらに今は、個人でも取引できるM&Aサイトも複数あり、1から事業を立ち上げるのではなく、既存事業や既存店舗を買収し、自分のアイデアをそれに加えて事業を始めることもできます。 どんな事業でも立ち上げ期は大きなエネルギーが必要で、自分の時間を費やさなければ成果は上がりませんが、ある程度の規模になれば事業を人に任せることができるのも起業のメリット。そうなれば収入を得ながら、自由に時間を使うことができるようになります。 自分の気持ちと、家計と、パートナーの希望のバランスを いかがでしたでしょうか。正社員や派遣社員、パートなど「会社に雇われて働く」以外にもいろんな働き方があります。 結婚後の女性の働き方は、自分がどうありたいかという気持ちが一番大切ですが、現実的にはそれだけで決められないのが難しいところです。パートナーである夫の希望(家事や家計負担の希望、転勤の有無などのワークスタイルなど)もふまえて、バランスをとりながら、納得できる働き方を探していきましょう。 ただ、どうバランスをとればいいのか、自分の気持ちがどこにあるのか、一人で考えているとわからなくなってしまうこともあります。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性が結婚後の働き方を見つけられるように「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるサポートをしています。この先どうしようか迷ったら、ぜひお気軽にご相談ください。

2021/09/20
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【前編】

結婚後の女性の働き方ってどうしたらいい?自分なりの答えの見つけ方【前編】

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2021/08/31
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結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2017/05/30
人間関係・仕事に対する不安
入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2021/03/23
転職について
仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2019/09/26
人間関係・仕事に対する不安
仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法

仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2023/11/09
人間関係・仕事に対する不安
仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

結婚したからといって特に働き方が変わることが少ない男性と異なり、女性は結婚というライフイベントを迎えるにあたって、一度自分の働き方を見直さなければなりません。 男性の育児休暇取得の推進がほんの少しずつ進んできたり、家事分担ができる男性も少しずつ増えてきてはいますが、それでも結婚後の家事育児の役割分担は圧倒的に女性が多くを担うことになるのが現状だからです。 夫の収入と家事の協力度合、子どもを預ける保育園の問題、ワーキングマザーに対する職場の理解と支援体制など1人1人の状況が異なるなか、自分にとってのベストな働き方はどうやって見つけたらいいのか。 悩んだらこんな視点から、結婚後の働き方を考えてみませんか。 正社員、派遣、パート、専業主婦…まずは自分がどうしたいかを大切に 結婚後の働き方を考えるの上で、1番大切なのは「自分がどうしたいか」という自分自身の希望です。どんな働き方がしたいか、ではなくて「どんな生き方をしたいか?」という視点から、自分の気持ちに向き合ってみましょう。 結婚後は、家事や家族との時間を優先したいのか。結婚で今まで築いたキャリアが途絶えないようにしていきたいのか。教育資金や老後資金など、経済的な備えを万全にしていきたいのか。結婚した後も、家族や子育ての範囲だけでなく違う形で社会と接点を持っていきたいのか。 他にもいろいろな希望があると思います。40才や50才になったときに、どんな自分でいたいのかも想像しながら、考えてみてください。 家事や家族との時間を優先する、仕事のペースを落とすのが希望なら、派遣社員やパートとしての働き方や、専業主婦として家事と育児に専念する働き方がいいかもしれません。今まで築いたキャリアを捨てたくない、将来に向けて経済的な備えを万全にしたいのであれば、正社員の働き方がベストといえます。 「何らかの形で社会と接点を持ち続けたい」という希望であれば、企業で雇われる以外にも社会とのかかわり方はあるので、結婚後の環境に合わせて様々な選択肢があります。フリーランスや起業するという選択肢もありますし、ボランティアで地域の仕事に関わるという関わり方もあります。 ではそれぞれの働き方を選ぶときに、何を考慮する必要があるのか、どんなメリットデメリットがあるのかをみていきましょう。 仕事のやりがいや収入を得たいなら正社員 仕事のやりがいや収入を得る選択肢は「正社員」です。正社員としての働き方を選ぶなら、まずはパートナーの理解と協力を確認しましょう。 2019年に内閣府が発表した男女共同参画社会に関する世論調査では、女性が職業を持つことについて、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人が61%と過去最高になりました。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について尋ねたところ、「賛成」と答えた人は35%だったのに対し、「反対」は60%でした。 これをみると、世の中は確実に変わっています。しかし、女性が外で働くことに賛成している男性でも、本音では「一般論としては、ずっと職業を続けるほうがいいけれど、自分の妻には家庭を守ってほしい」「仕事は続けるのは構わないけれど、家事はしっかりやってほしい」という男性も少なからずいます。 あなたのパートナーの本音は、どこにあるでしょうか。正社員としての働き方を選ぶなら、パートナーがその働き方を理解してくれるかどうかが大きな問題となりますので必ず本音を確認しておきましょう。 そして、正社員を続けることに理解があるパートナーならば、家事の分担についての考えも確認しておきましょう。どちらの仕事が忙しく、どちらがどんな家事が得意かは、夫婦によってケースバイケース。正解はありませんが、お互いに納得できる役割分担と、妥協点を見つけることが大切です。 パートナーが「仕事を続けるのに賛成してくれても、家事は分担してくれない」となると、正社員の道を選ぶことは大きな負担となります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないよう、結婚前にしっかり認識を合わせておきましょう。 また、出産を希望するなら、職場の子育て支援制度や風土も重要です。女性が結婚後に正社員としてキャリアを築くためには、夫と職場の理解と協力が不可欠だからです。 夫の理解も協力もあるけれど、職場の理解や支援制度がないという場合には、出産後もワーキングマザーが働きやすく、実際に活躍している企業へ転職活動をすることも、前向きに考えていきましょう。 「正社員」を選ぶメリット 正社員を選ぶメリットは、なんといっても安定した収入が得られることです。 ニッセイ基礎研究所が2016年に発表した「大学卒女性の働き方別生涯所得の推計 」によれば、正社員で働き続ければ育児休暇や時短勤務を利用しても生涯所得は2億円以上。 ・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にフルタイムの非正規雇用(派遣社員など)で再就職した場合:9670万円・第一子出産後に退職し、第二子小学校入学時にパートでで再就職した場合:6147万 と、派遣社員やパートの道を選んだ時の2~3倍以上の収入が得られます。もちろん、現役時代は正社員で働くことで出費も増えますが、定年退職後に得られる厚生年金も派遣社員やパートに比べると多くもらえます。 収入が多いということは、それだけ自分のために使えるお金も多いということ。子供の教育費や老後の生活を考えても、正社員を続けることの経済的メリットは非常に大きいでしょう。 また、正社員であれば責任ある仕事を任される、裁量を持って働くなど、正社員ならではのやりがいもあります。 さらに、もし結婚生活が破綻しても、経済的に自立していれば、夫の収入に頼ることなく自分の気持ち次第で結論を選ぶことができます。厚生労働省の「人口動態統計速報(令和2年8月分」によると、2019年の離婚件数は20万8496組。婚姻件数は59万8965組ですから、今や離婚も珍しいことではありません。正社員はその意味でもリスクヘッジになります。 「正社員」を選ぶデメリット 正社員を選ぶデメリットは、家事と育児と仕事のバランスをとる難しさにあります。時短勤務をしても、効率化しても、家事にも育児にも時間がかかるので、正社員として働いているとどうしても時間に追われる毎日になります。 また、子供が保育園のうちは病気にもかかりやすく、保育園からの急な呼び出しに対応しなければなりません。保育園や学校では参観日等の行事も多いですが、有休をとれないこともあるでしょう。 時短勤務制度があるならば大いに活用すべきなのですが、その時短勤務制度に対して職場の理解が実はあまりないことや、なんとなく肩身が狭い思いをしてしまうという方がいらっしゃるのも悲しいですが現実です。 さらに、時短勤務で働くことで補佐的な仕事の担当になってやりがいがなくなってしまったり、同僚や後輩にキャリアで追い抜かれたような気持ちになってしまったりと、複雑な思いをすることも。 これらのデメリットは子供が成長して育児の負担が減少すれば、少なくなっていくものですが、最初のうちはやるせない思いを感じてしまうこともあるかもしれません。 バランス重視なら派遣社員 「フルタイムの仕事がしたいけれど、家庭と仕事の両立ができるように負荷の少ない働き方をしたい」 それを実現するのが、派遣社員としての働き方です。そのメリットデメリットをみてみましょう。 「派遣社員」を選ぶメリット 派遣社員は、派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されます。派遣会社に登録するときに、希望の残業時間を申請して、その希望を満たす職場を紹介してもらえるので、自分が望むワークライフバランスを実現しやすくなります。特に大都市圏では派遣社員としての選択肢も多いので、今までの経験を活かし、自分の働く時間も場所も、自分の希望に合う職場を選んで働くことができるでしょう。 時間の都合が調整しやすいので、様々な理由でパートナーが家事の分担ができないとき、自分が家事を担いたいときにも、仕事と家事、育児をバランスよくこなすこともできます。 また、一般的に派遣社員は正社員に比べると仕事の範囲が限定されるので、正社員のようなプレッシャーやストレスもありませんが、今までの経験を活かした仕事ができます。また、大企業系列の派遣会社では、親会社の大企業と同じ健保や福利厚生が利用できることもあります。条件を満たせば産休も育休も取得できます。 さらに、派遣会社の採用選考通過すれば、派遣先が決まっていない待期期間でも、毎月決まった額の給料をもらえる無期雇用派遣になることもできます。 派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年と決まっていますが、これも見方によっては「いろんな業界や会社を経験することができる」ともいえるため、新しい環境で刺激を得ることが好きな方にはメリットとなるでしょう。 「派遣社員」を選ぶデメリット 大きなデメリットは、「雇用の安定性」です。派遣社員の契約期間の上限は、基本的に3年間と決められており、どんなにその職場が快適だったとしても同じ職場で3年以上働くことはできません。 また、20~30代のうちは求人は多いのですが、50代となるとだんだんと求人が限定されてくるのも現実です。年齢が上がるにつれて、現場の上司が「年上の派遣社員は扱いにくい」と感じてしまうのがその理由のようです。ただし、派遣の仕事がないわけではないので、できる案件を引き受けていくとよいでしょう。 家庭優先で家計の足しの収入を得るならパート 経済協力開発機構が発表した「雇用アウトルック2015」によると、子どもをもつ女性の7割が「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」と答えており、子どもを持つ働く女性の雇用形態は、「パート・アルバイト」が最も多く62%です。 働く時間や曜日を選びながら、家事や子どもの行事など自分が優先したいことを優先しつつ、家計の足しになる収入を得られることが、多くの女性が結婚後にこの働き方を選ぶ理由といえるでしょう。 では「パート」を選ぶメリットデメリットも確認していきましょう。 「パート」を選ぶメリット メリットはなんといっても、働く時間を選ぶことができること。1週間で働く日数や時間を自分で決められますし、基本的に残業がないので無理なく働けます。 さらに、「子どもが保育園に行っている9時~14時」など、自分の希望に合わせて勤務時間帯、働く曜日も選べるので、子どもの園行事、学校行事に参加するにも都合をつけやすく、自分が家事や育児をするのに必要な時間も確保できるので、家庭や家族を優先するライフスタイルが実現できます。 「未経験OK」と特別なスキルや経験がいらないことも多いですし、家から近い案件も多くみつかります。求人数も多く、面接でも今までの経験や学歴が重視されることはほぼないので、案件をある程度選ばなければ、年齢が高くなっても仕事には困りません。 また、パートで真面目に働いていれば、子どもが成長して大きくなったときに、その会社でそれまでの実績が認められて正社員に登用される可能性もあるでしょう。 「パート」を選ぶデメリット パートの場合、税制面や会社の福利厚生面等でメリットが得られる夫の扶養範囲内に収入を押さえる方がほとんどになります。時給、または日給制で、ボーナスや退職金もないので、デメリットはやはり収入が派遣社員や正社員に比べて低いことでしょう。 人生、お金がすべてではありませんが、生涯年収は定年まで正社員で働いた場合の3分の1以下。夫の扶養範囲内に収入を押さえていれば、年金も第3号被保険者となるため、厚生年金に加入できる正社員や派遣社員に比べるともらえる金額は低くなります。 また単純労働が多いので、責任のある仕事や変化のある仕事に携わりたいタイプの方は、物足りなさを感じてしまうでしょう。さらに、有給休暇や福利厚生も正社員や派遣社員ほどは充実していません。 いかがでしたでしょうか。どの働き方を選ぶかで、ライフスタイルは大きく変わりますので、「自分の仕事に対する考え方、自分が実現したいライフスタイルはどんなものか?」と自分に向き合い、パートナーと話し合いながら、これからのキャリアプランを考えてみてください。 ただ、自分の考えは自分だけではなかなかまとまらなかったり、自分自身の本音にも気づかなかったりすることもよくあります。そんな時にはぜひ私たちキャリアコンサルタントを活用してください。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、女性の働き方をサポートするために「女性のライフイベントと今後の働き方を考える60分」のコースを設け、女性のキャリア支援に長けたコンサルタントが「これから」を考えるお手伝いをしています。 また、このほかにも、女性の結婚後の働き方には、この他にも専業主婦として家事育児に専念する働き方や、フリーランスとして独立・起業する働き方もあります。こちらの働き方を選ぶときのポイントや現実については、後編をぜひご覧ください。

2015/12/23
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キャリアコンサルティングの利用法その他人間関係・仕事に対する不安今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて仕事と家庭との両立について働き方就職活動履歴書・職務経歴書等、書類添削独立について転職について適職診断・自己分析・自分探し面接対策
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ライフイベントに応じた女性の働き方5選!今からやっておくべきこと

ライフイベントに応じた女性の働き方5選!今からやっておくべきこと

ライフイベントは男女問わず起きるものですが、女性は特にライフイベントにキャリアを左右されがち。 「ライフイベントを経てもキャリアを諦めたくない」「将来のライフイベントに備えて、今からできることはある?」 このように考えている女性に向けて本記事では、ライフイベントに合わせた働き方や、働き方を実現させるときに大切なポイントを解説します。ライフイベントが起きる前からやっておきたい働き方についても触れるので、ぜひ参考にしてください。   ライフイベントとキャリアは両立できる 生きていると、さまざまな場面で人生の節目となる出来事、いわゆるライフイベントが発生します。ライフイベントが起きるとこれまでの日常が大きく変わり、今までと同じ働き方を続けるのが難しくなることもあるでしょう。 もちろん、ライフイベントをきっかけに私生活を優先し、キャリアを絶つという選択も間違いではありません。しかし、少しでも「ライフイベントとキャリアを両立したい」と思うのなら、キャリアを諦めるのはもったいないです。 近年企業は、人材不足を予防する観点から働く女性の支援に力を注ぐ傾向があり、ライフイベントとキャリアの両立に向けた、さまざまな取り組みを打ち出しています。女性でも、ライフイベントと向き合いながら働き続けることが可能なので、理想のキャリアプランを明確にしながら多様な働き方に目を向けてみましょう。   女性の働き方に影響しやすいライフイベント 女性には、働き方に特に影響を与えやすい「4大ライフイベント」があるといわれています。キャリアを左右する4大ライフイベントとはどんなイベントなのか、チェックしていきましょう。   結婚 今は共働き夫婦も多いものの、結婚を機に働き方を変える女性もまだまだ少なくありません。 たとえば、遠距離恋愛をしていて結婚する場合は、夫または妻のどちらかが長距離の引っ越しをする必要があり、今の会社で働き続けるのは困難です。この他、夫の転勤についていく、夫から家庭に入ってほしいと頼まれるといったケースも多く、今まで通りの働き方ができなくなる可能性があります。   妊娠出産 妊娠出産は女性にしかできないものだからこそ、女性のキャリアに大きく影響しやすいです。 妊娠中はつわりや体調の変化で思うように働けなくなりやすい他、出産直前や直後は産休を取ることが義務付けられているため働けません。また、妊娠出産でキャリアに空白ができることや「出産後、ちゃんと仕事に戻れるだろうか」ということを不安に感じて、自ら退職を選ぶ女性も多いです。   子育て 子育ては夫婦二人で行うのが本来の形ですし、男性が育児に協力するようになりつつありますが、日本には今もなお「母親が主体となって行うもの」という風潮があり、子育ての負担は女性のほうが大きくなりやすいです。 本当は今の仕事を続けたいのに、子育てのために仕方なく会社を辞めたり、職業や働き方を変えたりする女性も多いでしょう。また、子どもは体調を崩しやすいので、子育てしながら働くとなると看病を理由に欠勤・早退せざるを得ないことも多く、このとき感じる心苦しさが原因でキャリアを諦める女性もいます。   介護 自分の両親や祖父母、義理の両親などの介護も、働き方に影響しやすいライフイベントです。 介護サービスを利用することもできますが、自分が働いている間ずっとサービスを使うとなると費用がかさみます。また、お世話するほどに成長して手がかからなくなる子どもと違って介護は終わりが見えにくく、精神的負担になりやすい点もキャリアとの両立が難しい理由でしょう。   ライフイベントの発生に備えて、今すぐできる働き方 ライフイベントは、今はまだ何も起きていなくても、いつか必ず直面するときがくるでしょう。そんなときでも難なく対応できるように、今のうちから取り組める3つのポイントを解説します。   タイムマネジメントしながら働く ライフイベントとキャリアを両立させるとき、最も障害となりやすいのは「時間」です。1日は誰しもに等しく24時間ですが、私生活と仕事を両立するとなると、その24時間をうまく使わなくてはいけません。 よって、今のうちからタイムマネジメント能力を身につけておくのがおすすめ。 限られた時間の中で生産性を上げられれば、ライフイベントが発生して今より多忙になっても、オーバーワークにならずに仕事を続けられます。また、効率的に作業できる人材だと会社から認知されることで、ライフイベント発生時に時短勤務やフレックス制が認められやすくなるでしょう。 締め切りがない業務でもあえて「〇時間以内に終わらせる」と自分の中で制約を設け、速く正確な仕事ができるよう意識してみてください。   「条件が違っても再現できる仕事」を目指す たとえば、会社という条件下でしか成果を出せない人だと、会社が変わる転職や労働条件が変わるリモートワークなどをするのは難しいです。しかし、働く場所や環境が違っても同じ成果が出せるのであれば、ライフイベントに合わせた転職や、今とは違う働き方がしやすくなるでしょう。 よって、仕事を行う際は「この仕事を違う条件で再現するにはどうすればいいだろう?」と考えることも大切。 一人で仕事をこなせるスキルを身につけるのはもちろん、環境を整えるための知識も養ってください。   あらゆる仕事に挑戦する 今のうちからあらゆる仕事に挑戦しておくことも、ライフイベントに対する備えの一つです。他部署の仕事を手伝ったり、社内の新規プロジェクトに参加したりするだけでも、仕事の経験値は高まっていきます。 今後、ライフイベントに応じて働き方を変えることになり、全く未経験の業種に転職する可能性もゼロではありません。そんなとき、仕事に対する経験値が多いと業務内容を具体的にイメージでき、自分に合う・合わないの判断も正確にできるでしょう。   ライフイベントとキャリアを両立させる働き方5選 ここからは、ライフイベントと両立させやすい5つの働き方を紹介します。どれくらい仕事に時間を割けるか、どんな働き方がしたいかによって、適切な働き方は異なるものです。 ぜひ、自分に合う働き方を探してみてください。   時短勤務やフレックス制 簡単にいうと、時短勤務とは1日の労働時間を短縮させる働き方、フレックス制は始業・終業の時間を自分で決められる働き方です。 これらの働き方は、出退勤時刻が決まっているフルタイム勤務よりも時間にしばられないところが魅力。また、正社員という雇用形態のままこれら制度を利用することが可能なため、正社員の待遇を受けられる点もメリットといえます。 ただし時短勤務に関しては、ゆくゆくはフルタイムに戻すことを前提にしている企業が大半なので、利用時は期間をよく確認しましょう。   リモートワーク リモートワークは、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、会社以外の場所で仕事をする働き方です。 毎日会社に出社する必要がなく、通勤時間がかからないぶん時間的ゆとりが生まれます。また、自宅で仕事をすれば、子どもや要介護者のお世話をしながら働くことも可能となり、ライフイベントとも両立しやすいです。 場所を選ばず働けるので、夫の転勤で引っ越しをすることになっても無理なく仕事を続けられるでしょう。   パートや派遣 パートや派遣は、ライフイベントやプライベートを優先しつつ、無理なく働きたいという人に多い働き方です。 シフト勤務が一般的で、自分の空いている曜日や時間帯を活かして働けます。働く日数や時間を自分で調節できるため、夫の扶養内で働きたいと考えている人にもおすすめです。 また、子育て中の人や家族の介護をしながら働いている従業員が少なくないため、ライフイベントに関する企業の理解度が高いところも嬉しいポイントでしょう。   個人事業主 個人事業主とは、企業に属さず、個人で事業を営む働き方です。 所属する会社がないのですから守るべき会社のルールも存在せず、月に何日働くか、1日何時間働くか、どの時間帯に働くかなどは全て自由。ライフイベントや家庭の都合に合わせて仕事量や労働時間を調節できるため、数ある働き方の中でも自由度の高さはピカイチといえます。 ただし、自由度が高いぶん自己管理は必須ですし、確定申告や税金の支払いも自分で行わなくてはいけません。   選択子なしや専業主夫でバリバリ働くことも可能 ライフイベントと仕事を両立するには、女性が労働時間を短縮させたり勤務時間を変えたりするしかないと考えている人もいるのではないでしょうか。 しかし、自分たちの意思で子どもを持たない「選択子なし」や、夫が家事・子育ての大半を担う「専業主夫」などを選択すれば、女性が精力的に働くことも可能です。 現代は働き方だけでなく、子どもの有無や夫婦のあり方の価値観も多様化しています。そのため、あらゆる多様な価値観をうまく取り入れて、ライフイベントとキャリアを両立させる女性も少なくありません。   ライフイベントに応じた働き方をするときに大切なポイント ライフイベントと女性のキャリアを両立させるのは、簡単なことではありません。ライフイベントに応じた働き方をするときに大切にしてほしいポイントをまとめたので、よければ心に留めておいてください。   自分の理想を明確にする ライフイベントに合わせた働き方を実現するためには、「どんな働き方や暮らしが自分の理想なのか」、つまり理想のライフワークバランスを前もって明確にしておく必要があります。 自分にとっての理想が決まっていなければ、どんな働き方をするべきなのかも判断できません。 新しい働き方や人気の働き方が、必ずしも自分の理想とマッチするとは限らないため、これから起きる可能性があるライフイベントを具体的にイメージし、どんな働き方なら気持ちよく仕事ができるかを考えてみましょう。   家族とよく話し合う ライフイベントと仕事を両立させるには、家族の理解・協力が不可欠です。そのため「これが理想の働き方だから!」と自分の希望ばかり優先させず、前もって夫や子どもと話し合い、家族の意見もしっかり聞きましょう。 あなたの理想を聞いて、家族内に誰か一人でも反対する人がいるのであれば、強行突破で行動するのはおすすめできません。だからといって単にあなたが我慢するべきというわけでもなく、お互いに納得できるまで話し合いを続けることが大切です。   家事・育児・介護を一人で背負わない 働きながら家事や育児、介護などを一手に担うと、自分の時間がほとんど取れません。そうすれば心身の休息が十分に取れず、「やっぱりキャリアを諦めたほうがいいのかも…」という考えに陥りやすくなります。 妊娠・出産は女性にしかできませんが、家事・育児・介護はパートナーと協力してできることです。何もかもを自分一人で背負おうとせず、分担できることはパートナーに協力をお願いしてください。 また、時には民間のベビーシッターや介護サービスなど、外部の力を借りてもいいでしょう。   迷ったときは一人で悩まない ライフイベントや働き方に関する問題は、人生を大きく左右する事柄だからこそ簡単には答えが出せず、悩みが大きくなりがち。ですが、一人きりで悩みや迷いを抱えるとどうしても視野が狭くなり、マイナス思考になりやすいので注意しましょう。 悩んだときは、パートナーや会社の上司、友人など、信頼できる人に悩みを打ち明けてください。 また、身近な人に相談しにくい場合や効率的に問題を解決させたいときは、キャリアコンサルタントと話してみるのもおすすめです。 キャリアコンサルタントは、ライフイベントと女性のキャリア形成についても豊富な知識を有しています。確かな知識と経験で、あなたに合った働き方を一緒に考えてくれるため、悩みから抜け出すヒントが見つかるはずです。   働き方を工夫して、ライフイベントをうまく乗り切ろう 女性のライフイベントは生活に大きな変化をもたらし、働き方にも影響を与えやすいです。 しかし今の時代は、行政・企業ともに「働く女性の支援」に積極的であり、新しい働き方や制度が続々登場しています。 「女性だから」「結婚して子どもがいるから」「介護をしないといけないから」 このようなことを理由に、キャリアを諦める必要はどこにもありません。 働き方を工夫する、制度を利用するなどすれば、性別問わずライフイベントとキャリアを両立できるので、この機会に一度自分に合った働き方を考えてみましょう。

2024/04/23
働き方
ワークライフバランスの取れた働き方がしたい男性必見!個人でできる取り組み

ワークライフバランスの取れた働き方がしたい男性必見!個人でできる取り組み

少し前まで日本には「男は仕事、女は家庭」という考え方が根付いており、この影響を受けて今でも「男性は仕事に生きるもの」と考える人がいます。しかし、生きるうえで仕事はもちろん重要であるものの、私生活だって大切ですよね。 ワークライフバランスは、働く人全てが実現すべきものであり「男性だけ」「女性だけ」「既婚者だけ」のような特定のカテゴリーの人だけの問題ではありません。 この記事では「男性のワークライフバランス」にスポットを当てて、ワークライフバランスを実現しやすい企業の特徴や、個人でできる取り組みなどについて徹底解説します。 ワークライフバランスとは? ワークライフバランスというと「仕事を減らしてプライベートを優先させること」「仕事とプライベートの時間をきっちり半分に分けること」など、誤解した解釈も多いです。 しかし、正確には「仕事と私生活との両立・調和」という意味であり、双方を両立させて相乗効果を生み出すことを目的としています。 なお、内閣府が策定した「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」によると、ワークライフバランスが実現した社会の定義は以下の通りです。 「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章 また、近年ではワークライフバランスをさらに進化させた「ワークライフインテグレーション」「ワークライフマネジメント」「ワークインライフ」という考え方も生まれています。 ワークライフバランスの取れた働き方をするメリット・デメリット ワークライフバランスの取れた働き方には多くのメリットがある一方で、問題点やデメリットも存在します。メリット・デメリットの詳細をチェックしていきましょう。 ワークライフバランスの取れた働き方をするメリット ワークライフバランスを実現させるメリットは、主に以下の通りです。 モチベーションや生産性アップ 仕事が長続きする 健康的な生活が送れる 仕事以外でもスキルや人脈を確保できる 人生の幸福度が上がる ワークライフバランスが整うと労働意欲が低下しにくく、モチベーションを維持しやすいぶん生産性が高まります。仕事が忙しくて寝不足…なんて事態も起こりにくいので、心身ともに健康的でいられるでしょう。プライベートの時間を使ってスキルや知識、人脈を身につけることもでき、それらが仕事の成果に繋がる場合もあります。 また、仕事だけに没頭していると「労働で得られる幸福感」しか味わえませんが、仕事と私生活が充実すると「双方から得られる幸福感」を体験でき、人生そのものの幸福度も上がるはずです。   ワークライフバランスの問題点やデメリット 多くのメリットがあるものの、ワークライフバランスには以下のような課題やデメリットもあります。 企業にとって導入ハードルが高い 生産性が下がることがある 給料が減る可能性がある ワークライフバランスを実現させるためには、これまでの企業体制やルールをガラリと変えなくてはいけないことも多く、企業にとって容易ではありません。そのため、ワークライフバランスという言葉の普及率とは裏腹に、実際の導入率はそこまで高くないのが実情です。 また、いくらワークライフバランスを取るためといっても、むやみに労働時間を減少させれば人手不足や生産性の低下を招きます。仕事にパワーを全振りしない分、給料が下がるリスクがある点も、ワークライフバランスのデメリットといえるでしょう。   ワークライフバランスを実現させる主な取り組み 近年は、ワークライフバランスの取れた働き方を実現させようと、制度や取り組みを強化する企業が増えています。ここからは、ワークライフバランスの主な取り組み事例を紹介するので、自分が働く会社との比較や理想のバランスを考える際に役立ててください。   休暇・休業に関する取り組み ワークライフバランスには、休暇が取りやすく、やむを得ず休業しても復職しやすい環境が不可欠です。そのため年間休日数を増やすだけでなく、「有給休暇」や「育児休暇」「介護休業」などを取りやすくしたり、休業後の復職支援制度を整えたりする企業が増えてきました。 また「産前産後休業」を取れるのは女性だけですが、男性向けに「配偶者出産休暇」を設けるケースもあります。 休暇・休業の取り組みが充実すればプライベートの時間が増え、私生活も充実するはずです。   労働時間に関する取り組み かつては長時間労働を美徳とする風潮がありましたが、ワークライフバランスが求められている現代では労働時間の見直しも重要視されています。 今は「定時退社」を基本とする企業も珍しくありませんし、残業ありきの企業でも「ノー残業デー」に取り組むケースが多いです。さらに「フレックスタイム制」や「時短勤務」などの制度を導入して、柔軟な働き方ができる企業もあります。 働く時間の融通が利けば、男性でも育児や家事、趣味の活動に参加しやすくなり、家族や自分の時間を大切にできるでしょう。   労働場所に関する取り組み 労働場所に関する取り組みとして有名なのは、「在宅勤務」や「テレワーク・リモートワーク」でしょう。これらは働く場所にとらわれず就業できるので、地方で自然豊かな場所で働いたり、地元で家族の介護をしながら都市部の企業で働いたりすることも可能となり、仕事と私生活のバランスが維持しやすいです。 場合によっては通勤せずに働けるため、通勤時間がかからないぶん時間的ゆとりが生まれたり、通勤ラッシュを避けることでストレスが軽減したりします。 また、他にも休暇を過ごしながら働く「ワーケーション」、本社から離れた小規模オフィスで働く「サテライトオフィス」など、労働場所に関する取り組みは豊富です。   その他の取り組み ワークライフバランス実現に向けた取り組みは、まだあまり普及していないものや大々的にスポットを浴びていないものなどもあります。たとえば「定年退職した労働者の再雇用制度」や「労働環境改善に向けた窓口の設置」なども、ワークライフバランスを目標とした取り組みの一つです。 一見、ワークライフバランスに向けた取り組みをしていないように見える企業も、実は会社独自の取り組みを実施していることがあります。 「自分の会社はワークライフバランスを重視していないんじゃ…」と不安になった際は、一度会社独自の制度や取り組みにも目を向けてみましょう。   ワークライフバランスが叶う企業の特徴 個人でできることもありますが、ワークライフバランスの取れた働き方の実現には、企業が大きなカギを握っています。ここからは、ワークライフバランスを取りやすい企業に共通する特徴を解説していきましょう。 特徴を知っておけば、ワークライフバランス実現のために転職することになった際にも、企業選びに迷いにくくなるはずです。   働き方の選択肢が豊富 働き方の選択肢が豊富な企業は、さまざまなライフスタイルの人にマッチする企業です。 たとえば、在宅勤務できる会社であってもそれしか働き方がない場合、いつかライフスタイルが変わったときに働き方が合わなくなる可能性があります。しかし「在宅勤務・オフィス勤務・時短勤務から選択可」のような会社であれば、ライフスタイルが変わっても柔軟に働き方を変えられ、結果的に長く働けるでしょう。 働き方の種類が豊富な企業は、考え方も柔軟なケースが多いです。よって、もしも選択肢の中に自分の希望の働き方がなくても、希望を伝えたり交渉したりすれば導入してもらえる場合があります。   プライベートに関する福利厚生が充実している 近年は、会社独自で社員のプライベートを増やす試みをする企業も多いです。たとえば「誕生日休暇」「リフレッシュ休暇」のような特別休暇があったり、残業を失くすための取り組みをしたりしている企業は、ワークライフバランスへの関心が高い企業といえるでしょう。 このような企業は、社員に「仕事以外の時間も大切にしてほしい」と思っており、プライベートに関する福利厚生を充実させる傾向があります。 転職するときはもちろん、自分の会社の福利厚生についてよく知らないという人も少なくないため、福利厚生は定期的にチェックしましょう。   年齢性別問わず、さまざまな社員が働いている 企業によっては「30代が多い」「女性または男性中心の職場」といったように、特定の年代・性別の社員が集中していることがあります。しかしこのような特徴を持つ企業で働くと、年齢を重ねると働きにくく感じたり、一方の性別のみ優遇するような取り組みが登場したりすることも珍しくありません。 そのため、企業のワークライフバランスを判断する際は、働く社員の年齢層や男女比もチェックしましょう。男女比にあまり偏りがなく、幅広い年代の社員がいる企業のほうが「多くの人にマッチするワークライフバランス」を実現している可能性が高く、仕事が長続きしやすいです。   ワークライフバランス実現のために個人でできる取り組み 真のワークライフバランスとは「企業」と「個人」の取り組み、両方が揃って初めて実現するものです。よって、企業が労働環境を整えてくれることをただ待つだけではいけません。個人でもできる取り組みや考えられることがあるので、自分にできることから挑戦してみましょう。   仕事の効率を上げる どれだけ企業がワークライフバランスに関する取り組みを実施しても、のんびり働いていては終わる仕事も終わりませんよね。そのため、自らも作業効率を考え、サクサクと仕事をこなすことが大切です。 仕事の効率が上がれば、残業や休日出勤も減らせます。そうすれば、自然と自分の時間を増やすことができ、今と同じ働き方をしながらもワークライフバランスが整うでしょう。   会社の制度や勤務形態を見直す 今の会社の制度を確認し、ワークライフバランスが取れた働き方をするのに活かせるものはないかチェックしてみましょう。ワークライフバランスに関する制度はまだまだ制定途中なので、入社時にはなかった制度が気づかないうちに導入されているケースもあります。 また、複数の勤務形態がある企業で働いている場合は、勤務形態の見直しを行うことも有効です。たとえば、正社員からアルバイトに勤務形態を変更すれば、今よりも働く日数や時間の調整がしやすくなります。 ただし、勤務形態を変えると給料にも変化が起こるので、実行する際は事前によく検討しましょう。   会社と交渉する 自分が働きやすいと感じる制度や取り組みが会社にない場合は、会社に直接交渉を持ちかけるのも一つの手です。 その際は「妻や子どもとの時間を増やしたい」「家族を介護したい」「自分の時間を増やしてスキルアップしたい」など、ワークライフバランスを実現したい明確な理由も併せて伝えるのがおすすめ。急に企業の制度を大きく変えるのは難しくても、やむを得ない理由だと会社が認めてくれれば、特例として措置を設けてもらえる可能性があります。 また、すぐには希望が通らなくても「そんな社員もいるんだな」と幹部や役員に知ってもらうことで、ワークライフバランスへの関心を高めてもらえるかもしれません。   場合によっては転職を検討する 「今の会社では理想のワークライフバランスは実現できない」「今すぐワークライフバランスの取れた働き方がしたい」 このように思ったときは、思い切って転職を検討してみるのもありです。 ただし「仕事量が多い」「労働時間が長い」「休みが少ない」といったことばかり転職時に伝えると、不満が多いと思われて転職がうまくいかない可能性大。転職を検討する際は「働き方や仕事を変えて、ワークライフバランスが取れたら何がしたいか」をよく考え、前向きなアピールができるよう準備してください。   ワークライフバランスが取れた働き方に向けて、できることから始めよう かつては画一的だった男性の働き方も、今はワークライフバランスが求められる時代です。人生の充実度をより高めることを目標に、自分にとって理想のワークライフバランスについて考え、実現に向けて行動してみましょう。 「ワークライフバランスの取れた働き方がしたいけど、どんな働き方があるのかな」「具体的にどんな行動を取ればいいんだろう」 もしもこのような疑問を抱いたときは、キャリアコンサルティングを受けてみるのもおすすめです。自分の気持ちを話すだけでも頭の中が整理できますし、専門知識を持ったキャリアコンサルタントからアドバイスをもらうことで素早い問題解決へとつながります。 ワークライフバランスの取れた働き方をするために、個人で取り組めることもたくさんあるので、できることから始めてみましょう!

2024/04/15
働き方
多様な働き方ごとのメリット・デメリットは?その後に考えることも解説

多様な働き方ごとのメリット・デメリットは?その後に考えることも解説

現代の日本は「働き方の多様化」が進んでおり、労働者は自分に合う働き方を自由に選択できるようになりました。 ですが、働き方を考えるときに気になるのが、メリット・デメリットではないでしょうか。どんな働き方にも必ず良い面と悪い面があり、自分に合う働き方を正確に判断するためには、メリット・デメリットの両方を知ることが欠かせません。 この記事では、働き方を多様化させるメリット・デメリットはもちろん、働き方の種類ごとのメリット・デメリット、その後に考えるべきことまで詳しく解説します。 働き方を多様化させるメリット 近年急速に進んでいる働き方の多様化。ですが、働き方を多様化させることにはどんなメリットがあるのでしょうか?労働者視点のメリットを3つ紹介します。   プライベートと仕事を両立できる かつては「フルタイムでの週5日出勤」という働き方が一般的で、家事や育児、介護などと仕事を両立させるのは簡単なことではありませんでした。 しかし多様な働き方が導入されたことで、働く時間や日数、場所などを労働者が自由に選択できるように。家事や育児はもちろん、自分の時間を大切にしながら働くことも可能となり、プライベートと仕事を両立できるようになったのです。 「育児や介護を理由に、仕方なくキャリアを諦める…」というケースが起きにくくなり、自分が望むキャリアを形成しやすくなった点は、多様な働き方の大きなメリットといえるでしょう。   自分に合った働き方を選択できる 働き方の多様化により新しい働き方が次々登場し、自分に合った働き方を選べるようになったこともメリットです。 働き方の選択肢が少なかった時代は、たとえ自分に合わなくても少ない選択肢の中から選ぶしかなく、無理をして働いている人も少なくありませんでした。 ですが無理をして働くのはつらいですし、仕事を続けるのも難しいですよね。自分に合った働き方ができれば仕事のストレスも軽減できるため、仕事に対するやりがいや満足感も増す傾向にあります。 また、働き方の選択肢が増えれば、ライフスタイルの変化に応じて働き方を変えることもでき、仕事が長続きしやすいです。   生産性・モチベーションの向上 自分のライフスタイルや希望に合った働き方ができれば、仕事に対する不満やストレスがなくなり、自然とモチベーションが上がりやすくなります。作業しやすい環境や時間帯に働けることも相まって、作業効率が上がり生産性も高まるでしょう。 また、副業という働き方を選択すれば、スキルアップのチャンスが増え、本業にも良い影響を与えるかもしれません。 このように、仕事に対する意欲を高め成果が上がりやすくなるのも、多様な働き方のメリットの一つです。   働き方を多様化させるデメリット 働き方を多様化させることにはメリットがある反面、人によってはデメリットに感じる要素もいくつかあります。懸念点として、以下のデメリットも把握しておきましょう。   年収や退職金が下がるリスクがある 働き方を変えるために転職をする場合、年収や退職金が下がる可能性があります。日本の企業では一般的に、勤続年数の長さによって昇給や退職金の額が決まるためです。 また、転職するタイミングによってはボーナスがもらえない場合もあり、転職した年は一時的ではあるものの年収が大きく下がってしまうかもしれません。 お金だけが全てではありませんが、お金は生きるうえで不可欠なうえ、働くモチベーションにも直結します。働き方を変える際は、その後の給与事情やボーナス、退職金がどうなるのかまで具体的にシミュレーションすることが大切です。   成果を求められる傾向がある 多様な働き方の中には、仕事の進め方や働く時間などを自由に決められるものも多いです。 自由度が高いのはいいことですが、自由度の高さと責任大きさは比例する傾向があるため「いつどこで仕事をしてもいいが、期日までに必ず成果物を納めるように」と、今まで以上に成果を求められやすくなるでしょう。 自己管理能力があり、主体的に行動するのが得意な人なら問題ないかもしれませんが、プレッシャーに弱い人やマルチタスクが苦手な人だとやりにくさを感じる可能性があります。   キャリア難民になる可能性も… 働き方の種類が増え、選択肢が大幅に拡大したのはメリットですが、選択肢が豊富だからこそ働き方の方向性に迷いやすいのはデメリットです。自分の方向性があいまいだと、転々と働き方や職場を変える「キャリア難民」「転職難民」と呼ばれる状態に陥りやすくなります。 自分が希望する働き方のメリット・デメリットを知ることは大切ですが、目先の損得だけを意識すると適性がない働き方を選択して難民化する恐れがあるので注意しましょう。 自分にとってベストな働き方を考える際は、メリット・デメリットだけでなく「自分に適性があるか」「自分の考え方にマッチするか」など、総合的な観点を持つ必要があります。   【雇用形態別】働き方のメリット・デメリット 雇用形態が異なれば当然働き方も変わり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ここからは主流の雇用形態ごとに、メリット・デメリットをチェックしていきましょう。   正社員のメリット・デメリット 正社員のメリットは、福利厚生が充実していて雇用・収入ともに安定していることです。社会的信用度も高く、ローンやクレジットカードの審査に通りやすい他、正社員経験があると転職シーンでも有利に働くでしょう。 ですが正社員はフルタイム勤務が一般的なため、プライベートを優先しにくいというデメリットがあります。異動や転勤の可能性もあり、命じられた場合はやむを得ない理由がないと基本的には拒否できません。   派遣社員のメリット・デメリット 派遣社員のメリットは、働く時間や日数、場所の希望条件が通りやすいことです。残業や休日出勤は原則なしのため、プライベートを大切にしながらライフスタイルに合った働き方ができるでしょう。 アルバイトに比べると時給が高く、派遣会社によるサポートを受けられるところも、嬉しいポイントですよね。 ただし派遣社員には雇用期間の定めがあり、雇用が不安定になりやすいというマイナス要素もあります。   パート・アルバイトのメリット・デメリット パート・アルバイトのメリットは、働く日数や時間を好きなようにコントロールできることです。正社員に比べると仕事の難易度が低いので精神的負担もかかりにくく、無理のない働き方が実現できます。 しかし、自由度が高く仕事の難易度が低いからこそ、アルバイトの収入は低くなりがち。基本的にはボーナスや退職金も出ないので、正社員と比べるとどうしても生涯年収が少なくなるのはデメリットです。   業務委託のメリットとデメリット 業務委託のメリットは、働く時間や場所はもちろん、業務内容も自分で選ぶことができる自由度の高さです。企業と業務委託契約を結ぶ際は、必ず事前に業務量や業務内容のすり合わせを行うため、自分が苦手な業務は断ることができます。 また、得られる収入に上限がなく、スキルがあれば高収入を手にすることも不可能ではありません。 とはいえ、成果報酬型なので収入が安定しにくいというデメリットがあり、労働基準法も適用されないため保険の支払いや確定申告の手続きも自分で行う必要があります。   【制度別】働き方のメリット・デメリット 働き方改革が推進されていることもあり、多様な働き方を叶える制度や取り組みを導入する企業が増えてきました。制度別のメリット・デメリットを解説するので、自分に合いそうな制度はないか探してみてください。   テレワークのメリット・デメリット オフィス以外の場所で時間にとらわれず働くことを、テレワークといいます。 テレワークのメリットは、出社する必要がないことです。通勤時間が発生しないぶんプライベートの時間を増やせますし、地方で暮らしながら都市部の企業に勤めることもできます。 ですが通勤しないでいいからこそ、人によっては運動不足になりやすい点はデメリット。自宅で仕事をする場合は仕事とプライベートのオンオフを切り替えにくく、思うように集中できない可能性もあります。   フレックスタイム制度のメリット・デメリット 一日の労働時間の長さを固定せず、労働者が出退勤時間を自由に決められる働き方をフレックスタイム制度といいます。 フレックスタイム制度のメリットは、自分のプライベートを優先して仕事のスケジュールが組めることです。朝や夕方に起こる通勤ラッシュを避けることも可能となり、通勤ストレスが軽減するでしょう。 しかし、社員ごとに勤務時間が異なるためどうしても社内のコミュニケーションが減り、チームワークに悪影響を与えやすいのは難点です。   短時間正社員制度のメリット・デメリット 勤務時間を短く設定しながら、正社員として雇用契約を結ぶ働き方を、短時間正社員制度といいます。 短時間正社員制度のメリットは、プライベートの時間を確保しながら、昇給やボーナスといった待遇はフルタイムの正社員と同じであることです。ゆくゆくはフルタイムの正社員になることも可能で、ライフスタイルに合わせて働き方を変えやすいところも魅力。 ですが、勤務時間が短くなるということは、テキパキと仕事を片付ける必要があるということです。仕事中は時間に追われやすくなるため、ストレスを感じる人もいるかもしれません。   副業のメリット・デメリット 本業とは別の仕事をして収入を得ることを、副業といいます。 副業のメリットは、収入がアップすることや、本業とは異なる経験を積んでスキルアップできることです。また、本業というメインの収入源があるため、副業では「やりたい仕事」に重きを置くことができ、満足感も得られるでしょう。 しかし、必然的に労働時間が長くなるので、充分な休息が取りにくくなるという懸念点もあります。   働き方のメリット・デメリットを理解したら考えること ここまで、主流の雇用形態や制度に関するメリット・デメリットを紹介してきました。ですが、働き方に関するメリット・デメリットは、理解しただけで満足してはいけません。理解した内容を参考にしながら、自分の働き方を見直すことが大切です。 ここからは、働き方のメリット・デメリットを理解したら考えてほしい3つのポイントを解説します。 どんな働き方がしたいのか 理解したメリット・デメリットを参考に「自分に合う働き方」を考えてみてください。 働くうえで重要視している点や、反対に絶対に避けたい点などと、各働き方のメリット・デメリットを照らし合わせると、自分にとってベストな働き方が見つかりやすくなります。 自分の強みや適性、これまでのキャリアなども考慮しながら、どんな働き方なら気持ちよく仕事ができるかをじっくり検討してみましょう。   理想の働き方実現にはどんな行動が必要か 考えた結果「今の働き方が一番合っている」という場合は必要ありませんが、「今とは異なる働き方のほうが自分に合いそう」という人は、どんな行動を取れば理想の働き方が実現できるかを考えます。 働き方を変える方法は、異動や転勤、制度の利用、転職などさまざまです。 選ぶべき行動は、希望する働き方や本人の状況などによって異なるので、自分を客観視しながら行動計画を立ててみましょう。   自分にとっての大きなデメリットはないか この記事で紹介した働き方のメリット・デメリットはあくまで一般論であり、全ての人が同じように感じるわけではありません。 価値観や環境は人それぞれだからこそ、気になる働き方を見つけたら「自分にとって大きな不都合はないか?」と考えてみることも忘れないでください。 多くの人にとってはデメリットにならない点が、自分にとっては大きなデメリットに感じられるケースもあるので、具体的なシミュレーションを繰り返し行いましょう。   メリット・デメリットを知って理想の働き方を実現させよう どんな働き方にも、必ずメリット・デメリットがあります。働き方の良い面と悪い面を平等に知れば、自分に本当に合う働き方が見つかりやすくなり、働き方を変えてからも後悔しにくいはずです。 「メリット・デメリットを知っても、自分に合う働き方がわからない」「気になる働き方の、もっと具体的なメリット・デメリットが知りたい」 このような場合は、豊富な知識を持ったキャリアコンサルタントに相談してみるのもおすすめ。多様化している働き方は複雑で、自分一人の力で調べるよりもキャリアのプロを頼ったほうが迅速かつ正確な情報が得られます。 理想の働き方を実現する第一歩として、まずはキャリアコンサルティングを受けてみませんか。

2024/04/02
面接対策
転職活動の面接が受からない時に面接準備を見直す3つのポイント

転職活動の面接が受からない時に面接準備を見直す3つのポイント

転職活動で数多くの内定をもらう人と、なかなか面接に受からない人。この違いは一体どうしてなのか、疑問に思ったことはありませんか。 「内定をもらう人は、自分よりも優秀だから…。」 と思う人も多いのですが、実はそれは大きな勘違いなのです。 666

2024/03/27
転職について
転職活動に疲れたらチェックしたい「転職がうまくいかない理由」

転職活動に疲れたらチェックしたい「転職がうまくいかない理由」

厚生労働省の雇用・失業情報の動向によると、2022年において、新規求人数は対前年でみて2年連続で増加し、年平均の完全失業率は前年 差0.2%ポイント低下の2.6%、有効求人倍率は同0.15ポイント上昇の1.28倍となりました。 653

2024/03/27
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