入社5年目、仕事を辞めたい!と壁にぶつかった時の対処法
入社5年目といえば、社内では中堅社員。成長企業やベンチャー企業に勤めている方でしたら、早い人ではマネージャーになる人も出てくるなど、現場のリーダー職として仕事を任されている年代です。 しかし、大卒入社では27歳前後になる入社5年目のこの時期は、30歳を目前に仕事でいろんな壁に直面する時期でもあります。様々な理由から辞めたいと思うようなこともあるでしょう。そんな時にはどうすればいいのか、キャリアコンサルタントの視点から対処法をまとめました。 入社5年目の時期によくある、「辞めたくなる理由」 入社5年目では、どんな理由から「仕事を辞めたい」と思うような壁に直面するのか、入社5年目によくある「辞めたくなる理由」をみてみましょう。 仕事に慣れてマンネリ化、モチベーションが保てない なかには入社3~4年目のタイミングで異動する方もいますが、新卒時の配属から異動もなく同じ仕事を続けている、あるいは部署を異動しても顧客が変わっただけで、基本的に業務は変わらない、など仕事に大きな変化がなく5年目を迎えている方も多いでしょう。 同じ仕事をずっと続けて5年経つと、マンネリを感じてしまうのも無理はありません。仕事には慣れて業務をこなせるようになっても、同じことの繰り返しでなかなかモチベーションが保てない。そんなときに、「新しいことにチャレンジしたい」「このまま終わりたくない」といった理由から「仕事を辞めたい」と感じてしまう方も少なくないようです。 同期や後輩が昇進 入社5年目は、「仕事のできる同期」が頭角を現すころでもあります。社内でも需要なプロジェクトや案件、顧客を任されていたり、早い人だと管理職になったりする人もでてきます。また、同期ではなく、できる後輩が自分よりも業績を上げることもあるでしょう。 「人は人、自分は自分」とは思っていても、組織で働いているとどうしても他人の評価と比べてしまうものです。「自分はこの会社ではやっていけないのではないか」「がんばっているけれど、結果が出せない」「評価されない」など様々な思いが複雑に絡み、この会社での自分の将来が見えなくなってしまうこともあるようです。 マネジメントを任されるようになる 反対に、社内で評価されているからこそマネジメントを任されるようになったことがきっかけで、「自分がやりたいのはマネジメントではない」と、会社を辞めたいと感じるようになる方もいらっしゃいます。 マネジメントを任され、チームの業績や後輩の指導もする立場になると、自分の業務ばかりに専念するわけにはいかなくなります。「自分の業務の専門性を高めたい」「後輩やチームのマネジメントにはあまり興味がない」というスペシャリスト志向の強い方は、望まないマネジメント業務を任されたことをきっかけに評価してくれている会社も辞めたくなってしまうようです。 30歳を前に自分の働き方を真剣に考える 「30代になると、専門性やマネジメント経験がないと転職は難しい」などの情報はどこでも目にします。だからこそ、20代後半のこのタイミングで「この先、自分がやりたいことを考えたらこの会社の今の仕事ではないのではないか」「今のうちに転職しておいたほうがいいのではないか」と、改めて自分自身に向き合う方も少なくありません。 残業や給与、休日など待遇に不満 ・残業が多い・給与が少ない・年間休日が少ない など、待遇への不満はどの年代でも「仕事を辞めたい理由」の上位にランクインしています。 特に入社5年目で27歳前後のこの時期は、友人知人からの結婚の知らせも相次ぐ時期です。新卒時からなんとなく感じていた待遇への不満も、将来を考えたときに、「このままの働き方では続けられない」「結婚もしたいし、もう少し年収を上げたい」と会社を辞めて環境を変えることを選択する方も多くいます。 周囲に転職して成功している人が出てくる 厚生労働省が発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒の新卒入社者の約30%が入社3年以内に離職し、この割合はここ数十年変わっていません。もちろん入社4年目で転職する人もいますので、入社5年目ともなると周囲で転職した友人知人の1人や2人は必ずいるようになります。 業界や業種を変えるキャリアチェンジの転職や、年収アップや待遇アップを実現する転職、中小・中堅企業から安定した大手企業や有名企業への転職も実現しやすい20代中盤の転職では、「転職してよかった」「正解だった」「年収が大幅にアップした」「やりたい仕事に就けた」という成功談を耳にすることも珍しくありません。また、ネットでもそのような転職体験談はいくらでもあります。 周囲で、あるいは同じ年代で「転職して、自分の望む仕事に就いた」「希望する環境や待遇を手に入れた」という話をきくと、「自分も考えたほうがいいのではないか」と思ってしまうことが「辞めたい」と考えるきっかけになることもあるでしょう。 仕事ができない、周囲からの評価が辛い 5年目だけど仕事が合わない、仕事ができないと感じている方もいらっしゃいます。新入社員や入社2~3年目までは、周囲からの評価も「まだ新入社員だし」「まだ若いから」と入社年次の浅いことが加味されますが、入社5年目となると、周囲からの評価もそうはいかなくなります。 「入社5年目だから、これくらいはできて当然ではないか」という見方をされることもあるでしょうし、また「入社5年目なのに、こんなこともできないのか」と心無い評価を受けることが辛くストレスになり、退職へと気持ちが向かってしまうのです。 会社を辞めずに乗り切る方法 「仕事を辞めたい」と思っても、多くの方は実際に会社を辞めるよりもまずは会社を辞めないで乗り切る方法を考えるのではないでしょうか。 転職は、働く会社も一緒に仕事をする人間関係も、仕事内容も、待遇も働き方も、ライフスタイルも、一気に変えることができる手段です。転職により今抱えている悩みをリセットし、再スタートを切ることができるでしょう。 しかし、自分を取り巻く環境が大きく変わってしまうからこそ、「転職」そのもののストレスも大きいものです。また、転職するとなると、職務経歴書や履歴書などの準備から始まる転職活動も、大きな負担となります。 さらに言えば、転職したとしても、転職ですべてが思い通りに変わるとは限りません。周囲には、もしかしたら何もかもが希望通りの運のよい転職を実現できた方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしも、自分も同じように「何もかも希望通りの転職」が実現できる保証もないのが現実です。 そこで、「仕事を辞めたい」と思ったときには、まずは以下のような「会社を辞めずに乗り切る方法」を検討してみることをおすすめします。 キャリアプランを考え直す 「仕事を辞めたい」と思ったときは、今の自分の環境や働き方、仕事内容やこれからのキャリアプランを考える、いい機会でもあります。これを機に、今後のキャリアプランを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、「そんなに先のことはわからない」「具体的にどのように考えていいのかわからない」という場合は、こちらにキャリアプランの考え方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 「自分ができることは何か?」「これから何をやりたいのか?」「どんな働き方をしたいのか?」「どんなライフスタイルを実現したいのか?」 などを考えていくと、仕事を辞めずに今の会社での仕事を見直すことが自分にとってよい選択ということも十分にありえます。「辞めたい」という気持ちも、キャリアプランを考えることで現状の捉え方が変わり、気持ちも変わっていくこともあります。 また、転職するにしても、キャリアプランを明確にしておいたほうが、面接での受け答えも変わり評価を得やすくなりますし、より自分のやりたいこと、実現したいライフスタイルに合った転職先を見つけることができるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、キャリアプランを考え直し、キャリアプランを立てるサポートも行っています。キャリアプランをどのように整理していけばよいかわからない、またはキャリアの棚卸の仕方がよくわからないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。 新しいスキルや知識を身につける 仕事にマンネリを感じていたり、評価に不満を感じていたりする場合には、今の会社に勤めながら積極的に新しいスキルや知識を身につけることを検討してみてはいかがでしょうか。 企業によっては、中堅社員がキャリアップできるような研修制度や人材育成制度を用意しています。社内にそのような制度がない場合も、社外に多くのビジネススクールや研修、講座などがありますので、自分の磨きたいスキル、広げたい視野に合うものがないかぜひ探してみましょう。 仕事に対するマンネリ感、「将来が見えない」という不安、同期や後輩が評価され昇進していることへの焦りは、自分自身の視野を広げスキルを磨くことで、新たな自信が生まれて解消できることも少なくありません。 いつもの毎日に、「新しいことを学ぶ」という変化を加えることで、いつもの仕事に対する気持ちや考え方も変わってくるでしょう。 ボランティアやプロボノ活動をしてみる 仕事を辞めて転職することの一つのメリットは、新しい環境に身を置き、新しい知識や新しい人との出会いを得ることですが、今の仕事を続けながら新しい環境に触れ、視野を広げ、新しい人と出会う機会を得る手段の1つが、ボランティアやプロボノ活動です。 ボランティアというと地域の清掃活動や募金活動、災害復旧活動などのイメージが強い方もいらっしゃるかもしれませんが、今は様々なNPOや社会的企業が、様々なボランティアをオンラインで募集し、オンライン上だけで参加できるものも多くあります。 プロボノは、ボランティア活動のなかでも「職業上のスキルや専門知識を活かした活動」を指し、より自分の仕事のスキルや経験が活かせる活動です。プロボノも、多くのNPOやNGO、社会的企業がプロボノを募集しているサイトがあります。 今の仕事とは全く違う世界に、ボランティアやプロボノ活動を通じて触れることで今の仕事を捉える視点も変わり、今感じている「壁」を乗り越えるきっかけやヒントがみつかるかもしれません。 生活リズムを整え、休息をしっかりとる 仕事で「壁」を感じたり、ストレスを感じたりするときは、心身共に疲れがたまっている状態です。 キャリアプランも考える気がしない。新たな知識を学びに行くのも面倒。ボランティアやプロボノなんて、全く興味ないしもってのほか。そんな状況でしたら、もしかしたら、今一番必要なのは、休息をしっかりとることかもしれません。 もしそんな状況に当てはまるのならば、できる限り仕事を定時で切り上げ、好きなことをする自分の時間をゆっくり過ごし、ストレッチや筋トレなど家でできる簡単なものでもいいので適度に体を動かし、野菜などをしっかりとって、お風呂にゆっくり入り、睡眠をたっぷりとりましょう。 人間の脳は、疲れているときにはネガティブになりやすいといわれています。これからのことを考えたり決断したりするのは、まずはゆっくり疲れをとってからでも遅くはないでしょう。 転職して乗り切る方法 転職は準備も必要ですし、転職ですべてが解決するとは限りませんが、それでも「待遇に不満」など、「仕事を辞めたい」と思う理由によっては、転職をしなければ解決できないものもあります。またキャリアプランを考えた結果、やはり転職するのがベストという結論になることもあるでしょう。 たしかに転職ですべてが思い通りになるわけではないものの、入社5年目のこのタイミングは、他の年代に比べて比較的希望通りの転職がしやすい時期でもあります。転職を成功させるためにも、入社5年目の転職活動を取り巻く環境と、転職活動を成功させるためのポイントを確認しておきましょう。 入社5年目の転職活動を取り巻く環境 大卒入社の場合、入社5年目は27歳前後となります。社会人としてのビジネスマナーについては問題なく、実務経験を備えながらも、まだ20代で入社後の成長性、新しい企業に馴染む柔軟性が期待できるこの年代に対しては、企業の採用意欲も高いです。 厚生労働省が発表する「雇用動向調査結果」をみても、年代別の転職入職率は26-30歳を過ぎて30代になるとぐっと下がっていきます。 【年齢階級別転職入職率】 画像引用元:厚生労働省「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果」 転職を考えているならば、このタイミングを逃さずに、20代のうちに行動を起こしたほうが可能性は広がりやすいでしょう。 入社5年目の転職活動を成功させるには 入社3年目未満の転職であれば、企業も「第二新卒」として可能性を重視しますので、意欲の高さ、前向きさをアピールすることが重要です。 しかし入社5年目となると、企業はこれまでの実績も求めるようになります。そのため、転職活動では、今までの実績を企業にわかりやすくアピールすることが重要です。数字が出せる部分は可能な限り実績を数字で伝えるようにし、どんな強みや実績があるのかを職務経歴書にわかりやすく記載していきましょう。 また、入社5年目はこれまでの実績が求められる年代ではありますが、一方で20代後半は未経験職種にキャリアチェンジできる最後のチャンスでもあります。 未経験職種へのチャレンジは、企業がより成長性やポテンシャルを重視することから20代前半が成功しやすく、より即戦力として活躍することが求められる30代になると、未経験職種への転職は格段に難易度が上がり、チャンスも減ってしまいます。今までの仕事が合わず、他の仕事にチャレンジしたい方は、ぜひ万全の準備をして臨んでください。 その際も「職種としては未経験だが、今までの業務で身につけたこのスキルや経験が、このようにこれからの仕事に活かせると思う」など、今までの経験を生かした上での成長性や意欲のアピールが重要になります。未経験職種へのチャレンジを希望する場合には、転職エージェントやキャリアコンサルタントなどプロの力を上手く活用するようにしましょう。 入社5年目で仕事を辞めたくなるような「壁」を感じることは、よくあります。これを成長の機会とし、自分にとって良い選択ができるように、キャリアコンサルタントが必要な時にはぜひお気軽にお問合せください。
仕事を辞めたい40代が辞める前に絶対知っておきたいこと
新卒入社から20年近い年月が過ぎ、でも定年まではあと20年近くある、「折り返し地点」ともいえる40代。このタイミングで、「このままでいいのか?」「この後残りの人生どんな生き方・働き方をしたいのか?」と改めて真剣に、キャリアを見つめ直す方も多いのではないのでしょうか。 しかし、その先の老後や家族のことを考えると、その選択で失敗したくない、リスクを極力抑えたいと思うのもこの年代ならではの本音ではないかと思います。そこで今回は、40代からのキャリアの選択で後悔しないために、ぜひ知っておきたいことをキャリアコンサルタントの視点でまとめました。 1. 40代が仕事を辞めたいと思う理由 会社を辞めたい理由を大別すると、どの年代も共通して以下のような理由が一般的です。 【仕事を辞めたい理由】 ・新たなチャレンジをしたい(仕事がつまらない)・評価に納得がいかない(自分の業績が評価されない)・人間関係(特に上司)に問題がある・会社の業績や、この会社での自分の将来に不安がある・働き方を変えたい 20代や30代では、待遇(給与、残業時間)への不満も本音の転職理由の上位に入りますが、待遇に不満があれば40代になる前に転職して状況を変えていることがほとんどですので、40代になって「仕事を辞めたい」と思う理由には、待遇以外の要因が大きくなってくるようです。 また、「働き方を変えたい」という理由も40代になると 「30代まではがむしゃらに働き、残業が多い仕事も厭わなかったけれど、もう少し仕事をペースを落としてプライベートの時間も大切にしたい」「自分の専門分野で独立をしたい」など、仕事人生の後半戦で自分が望む働き方をするために、一歩踏み出す方も多くいらっしゃいます。 いずれにしても、20代のころとは異なり、今の仕事を辞めるリスクも十分に理解している40代。だからこそ、本当に辞めたいと思うときには、上記のいくつかの理由が重なっていることが多いようです。 2. 転職を決める前に確認しておきたいこと ではその「仕事を辞めたい」と思う気持ちを大切に、新たなチャレンジを選んだほうがいいのか。それとも今の会社で、状況を改善する可能性を探ったほうがいいのか。その選択は難しいものですが、この先に後悔しないためにも「仕事を辞めたい」と思ったときには、次のような視点からもう一度客観的に状況を見直してみましょう。 辞めたい理由は、退職しないと本当に解決できないのか? 20代や30代とは違い、経験がある40代だからこそ、「辞めたい」と思った今の時点ですでにあらゆる状況改善の可能性を探り、改善が見込めないと思うからこそ「辞めたい」と考えていらっしゃるのではないかとは思います。しかしもう一度だけ、「辞めたい理由は、会社を辞めないと本当に解決できないのか?」と考えてみませんか。 たとえば、「評価に納得がいかない」という理由の場合、転職して自分の業績を評価してくれる環境に変わることもありますが、それが実現しないこともありえます。 また、「仕事がつまらない、マンネリ化している」という理由も、次の仕事は外から見たら面白そうだったけれど、実際にやってみたらそうでもない可能性もありますし、数年経てばまた「マンネリ」を感じてしまう可能性もあります。 「働き方を変えたい」など、会社を辞めなければ解決できない理由もありますが、なかにはこのように、転職だけで解決するとは限らない、根本的な解決は他にあるかもしれないケースもあります。 キャリア・コンサルティング・ラボに相談される方のお話を伺うと、「辞めたい本当の理由」は表面的な「辞めたい理由」と別のところにあることも実は多いです。また、「その辞めたい本当の理由は、辞めなくても解決できる」と気づき、転職することを辞める方もいらっしゃいます。 「辞めたい本当の理由」は、自分で考えているだけでは気づかず、他人に話をするうちに自分の考えが整理されて、本当の気持ちに気づくこともよくあります。このように「誰かに話す」ことの効果は大きいので、友人で話せる方がいらっしゃったら、ぜひ一度話をしてみてはいかがでしょうか。 この決断で経済的な問題が発生しないか? 40代になると、経済面も重要な判断材料になります。扶養対象となるご家族がいらっしゃる場合は、家族への経済的影響も考慮する必要があるでしょう。 そのため、「仕事を辞める」という決断で経済的な問題が発生しないか、もし発生するならばそれが対応できる範囲かどうかについては、あらゆるリスクを考えて検証しておく必要があります。 その意味でも、転職をするとしても、収入が途絶える期間がないように在職中から転職活動を始め、退職は転職が決まってからにするのがおすすめです。 40代の転職でも、転職により年収アップを実現する方もいらっしゃいますが、現状維持も難しい方も多くいらっしゃいます。もし自分の希望を叶えるために年収が下がってしまうとしたら、いくらまでなら収入ダウンを許容できるのか、自分だけでなく家族のライフイベントも考慮しながら、中長期的な視野で検討しておきましょう。 家族の理解は得られるか? 結婚をしている方の場合、この年代で今の会社を辞めることは、家族にも大きく影響します。収入はもちろん、働き方が変われば、生活パターンへの影響もあるからです。また、それまで有名企業や大手企業に勤めていた場合は、パートナーも福利厚生を始め、様々な恩恵を受けています。会社を辞めて、その恩恵も失うことにもなれば、それに対する抵抗感もあるでしょう。 このように40代で結婚をしている方の場合、「会社を辞める」ことがもたらす家族への影響が大きいからこそ、辞めることに対し家族の理解が得られないケースがよくあります。内定をもらってからご家族に相談する方もいますが、その時点で大反対されて泣く泣く内定を断る…という方も少なくありません。 そのような事態を避けるためにも、様々なご家族の事情もあるかとは思いますが、辞めたいという気持ちが固まった時点でご家族に伝え、理解を得ておくことをおすすめします。 もし反対された場合、それに自分が納得できればよいのですが、自分の思いを我慢してしまうと、その影響はこれから先20年前後も続く仕事人生に影響してしまいます。それを考えれば、ここで自分の気持ちを我慢するのは良い選択とは言い難いでしょう。 実際にはご家族からの反対があったために、転職を諦める方も多いのが事実ですが、相手の気持ちも想像しながら、転職したいという思いに反対されないようにコミュニケーションをしていけばスムーズに進むこともあります。相手の気持ちを理解し、相手に転職への思いを理解してしまうコミュニケーションのポイントは、こちらのコラムで紹介しています。適切なコミュニケーションで、「辞めたい」気持ちへの家族の理解を早めに得ておきましょう。 https://career-lab.biz/column/%e5%ab%81%e3%83%96%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%af%e2%81%89%e8%bb%a2%e8%81%b7%e3%81%ab%e5%8f%8d%e5%af%be%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e5%a6%bb%e3%81%a8%e3%81%ae%e5%90%91%e3%81%8d%e5%90%88%e3%81%84/ 3.転職活動をする前に知っておきたいこと 転職を決める前にもう一度考え直した結果、やはり仕事を辞めたい理由が転職をしなければ解決できないものであるならば、転職活動はできるだけ早くスタートしましょう。厚生労働省が、平成19年に求人の募集・採用時に年齢制限を設けることや年齢を理由に採否を決めることを禁止したとはいえ、実際には年齢が上がるほど、転職の難易度は高くなってしまうからです。 転職活動を成功させるためにも、転職活動を始める前に40代の人材に対して企業からどのようなニーズがあるのかを確認しておきましょう。 40代の転職で企業から求められるもの 20代や30代は、その成長性を見込んだポテンシャル採用や、次期マネージャー候補としての採用を検討しますが、40代を採用したい場合には、専門性と経験を兼ね備えたマネージャーや管理職、経営幹部としての採用ニーズがほとんどです。ただし、慢性的な人手不足で、20代や30代だけでは必要な人材が採用できない業界・企業では、メンバークラスでも40代を採用するケースもあるでしょう。 いずれにしても、40代の転職で企業が求めるのものは即戦力です。それには、企画力や提案力、プレゼンテーション力、そしてリーダーシップやマネジメント力などを期待されます。すべてを兼ね備える必要はないですが、自分の強みは何なのかをより明確にし、それを必要としている企業を見極めていく必要があります。 また、40代の転職では新しい企業文化に対応できる柔軟性やコミュニケーション能力も求められます。40代を採用する場合、企業は「それまでの経験や知識から、新しい企業、社風に馴染めないのではないか」ということを懸念しますので、新たな環境への意欲や柔軟性が面接で伝わるようにすることも、転職成功のポイントになります。 40代の転職の現実 企業は40代の人材に即戦力を求めているので、高い専門性、実績などがあれば求人はあり、年収アップを実現される方もいらっしゃいます。 しかし、そうでない場合は20代、30代に比べると求人数は少なく、転職活動は長期化する傾向があります。それは、 ・年功序列型の賃金体系が残る企業では、職務能力やスキルなどが同じならば、より労働コストを押さえられること・採用後に自社で長く活躍してくれることを期待していること・新しい企業文化を受け入れる柔軟性を持っていそうなこと などの理由から、同じ職務能力やスキルならば、より若い人材を採用したいと考えるからです。 転職活動は限られた求人から選択することになるため、自分の希望条件にこだわり続けると転職活動が長期化してしまいます。人はどうしても「待っていたら、そのうち自分の希望に合う求人が出てくるのではないか」と期待してしまうのですが、その「自分に合う求人」が見つかる可能性は、20代や30代の頃に比べると格段に低く、出てこない可能性も極めて高いと認識しておきましょう。 また、退職後に転職活動が長期化してしまうと、何もしていない「ブランク期間」が長くなってしまいます。ブランク期間が長いと 「転職活動を計画性がない(=仕事能力にも問題がある)のではないか」「理想が高すぎるのではないか」「何か問題がある人だから、他の企業でも採用されなかったのではないか」 と懸念され、40代の転職活動では非常に不利になってしまいますのでので、よほどの事情がない限り、転職活動は仕事を続けながら行うことがおすすめです。 4.40代の転職活動を成功させるために 40代の転職を取り巻く環境は、厳しいものではありますが、転職を成功させている方はいらっしゃいます。これからいい転職をするために、そのような方が実践されている「40代の転職を成功させるために大切な3つのこと」をご紹介します。 経験を活かし、できることを明確にする 専門性や経験が求められる40代の転職では、自分の経験や専門性を、実績をベースにできるかぎり明確にすることが転職成功のカギとなります。 それがわかりやすく企業に伝われば伝わるほど、自分にとっても、自分の強みを活かすことができ、それを高く評価してくれる企業と出会いやすくなります。 20代や30代と異なり、経験が長い分だけ職務経歴書に記載することが多くなるので、転職活動では企業研究を入念に行い、自分の今までの経験を全部伝えようとするのではなく、「応募企業の強みや業界でのポジションなどを理解し、企業のニーズに沿った強み」をわかりやすくアピールする職務経歴書を作成するようにしましょう。 志望動機を具体的に、現実的に 40代の転職をスムーズに進めるためには、志望動機もより重要です。もちろん志望動機はどの年代でも重要なものですが、特に40代の志望動機では、 ・なぜその応募企業を選んだのか。・その企業で今までの経験をどのように活かし、何を実現したいのか。・今までの経験を活かし、会社に対し、どんな貢献ができるのか。 について、これまでの経験やスキルをもとにより具体的に、そして現実的に記載することが必要です。20代のころは「どの企業にも転用できるような志望動機」で書類選考を通過することができても、40代では通用しません。 1社1社、しっかり企業研究を行い、その企業に合わせ、「このような考えを持っているならば、うちで働くのが一番だし、活躍してくれそうだ」と企業が思うような、各社毎にオリジナルの志望動機をまとめましょう。 「転職で実現したいこと」の優先順位を明確にする 40代になると、自分の今までの経験、実績、報酬に対する自信から、転職条件へのこだわりも無意識のうちに強くなってしまいます。また、家庭などの事情から「これは譲れない」という条件もいつの間にか多くなりがちです。 全てを叶えることができれば理想的ですが、求人数が少ない40代の転職では、こだわりの条件が多ければ多いほど、転職実現度は低くなります。そのため、今の状況を変えたいのであれば、「これだけは譲れない条件」を1~2つ程度明確にし、それ以外は柔軟に検討する姿勢が極めて重要です。 たとえば、「年収だけは維持したい」という場合には、年収が維持できるならば、業界や企業規模、知名度、仕事内容などにはこだわらずに求人を探し、その会社、その求人の良いところを見つけるようにして、自分の選択肢を広げていきましょう。 応募する求人の仕事を具体的にイメージし、面接で確認する また、転職活動では「応募する求人の仕事内容を遂行している自分」をできる限り具体的にイメージし、面接で気になることを積極的に質問して確認しましょう。 このことには2つのメリットがあります。1つめは、きちんと仕事内容を確認しておくことで、業務への理解が深まり、入社後に「こんなはずではなかった」とギャップを感じるリスクを小さくできることです。40代の転職は、多くの方にとっておそらく最後の転職になります。ここでの失敗を避けるためにも、面接でイメージと現実のギャップを埋めておくことはとても重要です。 2つめは、その積極的な姿勢が企業から評価対象になることです。適切な質問は、前向きな意欲の表れとして好印象につながります。また、質問次第では、それが仕事能力の裏付けとなり、高評価にもつながるでしょう。 5.40代からのキャリアの選択にプロのアドバイスを このように40代からのキャリアの選択は、20代や30代のころの転職よりもより計画的に、より深く今後のキャリアを考える必要があります。 経験も積み重なり、20代や30代のころに比べれば考慮すべきことも増えるからこそ、どのように情報を整理し、情報の取捨選択をしていけばよいか、一人ではなかなか難しいこともあるでしょう。 40代からのキャリア選択にこそ、プロのキャリアコンサルタントのサポートは効果的です。プロの力をうまく活用しながら、もうあと20年、気持ちよく仕事ができる選択を見つけていきましょう。
入社3年目で仕事を辞めたい…転職するか迷った時の考え方
大学を卒業して新卒入社し、3年以内に離職する割合は約3割。 3人に1人が3年以内に転職するこの割合は、30年くらい前からずっと変わりません。新卒入社する会社を決めたのは、まだ社会をよく知らない学生時代。その当時から、様々な経験を経て価値観も変わるなか、このタイミングで「仕事を辞めたい」「キャリアを見直したい」と思うのは自然なことかもしれません。 入社3年目、転職するか、このまま会社に残るか迷ったら、このように考えてみませんか。 1.「入社3年目の転職」について知っておきたいこと 「転職するか、会社に残るか」を判断する材料の1つとして、ぜひ知っていただきたいのが、「入社3年目の今、転職するというのはどういうことなのか?」ということです。 「転職」はいつでも自分が同じように評価されるわけではなく、またチャンスも同じようにあるわけではありません。その意味で、「入社3年目」は次の3つの点から、転職するには、キャリアチェンジもしやすい絶好のタイミングといえるのです。 第二新卒としての採用ニーズが高く、「未経験」でも転職OK! 明確な定義はありませんが、卒業後約3年以内の人材は中途採用では「第二新卒」として考えられています。そして、 ・新卒採用時に計画通りの採用ができなかった・早期離職者が出た・事業計画で新たな若手人材が必要になった・最初から新卒よりも第二新卒を採用する採用計画を立てている などの理由から、中途採用したいと考える企業は多くあります。 第二新卒の採用で企業が応募者に求めるのは、「やる気」や「ポテンシャル」、これから成長していく「将来性」や、自社の企業文化や風土に早く馴染んでいく「柔軟性」です。 つまり、中途採用といっても経験が問われるわけではなく、社会人としての基本スキルやビジネスマナーが備わっていれば、「この先どれだけ成長してくれそうか」という点で評価してもらえるのが、第二新卒としての転職の特徴。そのため、未経験の職種や業界への転職も実現しやすいのです。 これがあと1~2年もすると、ポテンシャルを評価されて転職する第二新卒として転職することは難しくなり、専門的な経験やスキルが求められるようになります。企業によっては、30歳未満を第二新卒枠として考えているケースもありますが、数は少なくなります。 迷っているうちに、タイミングを逃してしまうとは、まさにこのことです。キャリアチェンジをしたいならば、第二新卒として転職できるうちに転職しておいたほうが、希望を叶える可能性は高いといえるでしょう。 「入社3年目」ということが評価される 企業は、第二新卒を採用することに対し、次のように多くのメリットを感じています 【企業にとって第二新卒を採用するメリット】 ①基本的なビジネスマナーを備えているため、新人研修などの教育コストを省ける。②他社の経験がそれほど長くないので、自社の社風による教育が比較的容易(年次が高い社員の中途採用だと、他社でのやり方、社風が染みついていて、それが弊害となることもある)。③新卒採用のように、知名度やイメージだけで企業を選ぶことがないので、入社前後のギャップ問題が発生しにくい。④最初の会社を辞めているため、「次は頑張りたい」と前向きなことが多い。 このうち、①に関しては、入社1年目ではビジネスマナーに不安があることもありますが、入社3年目であれば、2年以上の社会人経験があることから、「基本的なビジネスマナーはできているだろう」と企業も評価します。 また、いくら新卒入社後約3年以内とはいえ、入社1年前後で退職してしまった人に対しては、「採用してもまた辞めてしまうのではないか?」ということが懸念されます。さらに、同じ「入社3年目」でも、今回が初めての転職ではなく2回目以降の転職の場合も、「この短期間に転職を繰り返しているのだから、採用してもまた辞めてしまうのではないか?」と躊躇してしまいます。 つまり「新卒入社した会社で、入社3年目」であることそのものが、「これから育成できる将来性があり、ビジネスマナーも問題なく、すぐに辞める心配もなさそう」という一定の評価対象になります。「まだ3年目だし、まだ何も実績やスキルがない」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その不安は全く必要ないでしょう。 2.転職を考えるほうがおすすめなケース このように「入社3年目」は、転職するには可能性が広がりやすいタイミングです。だからこそ、以下のような理由から「仕事を辞めたい」と考えている場合には、前向きに転職を検討するのもよいでしょう。 社風があわない 「仕事内容や待遇に不満があるわけではないけれど…」「特に嫌いな人や苦手な人がいるわけではないけれど…」なんとなく社風があわないという方もいらっしゃるでしょう。 この場合、転職を検討することを強くおすすめします。 社風は、どんなに頑張っても自分では変えられません。また入社当初からずっと感じている「社風がなんとなく合わない」という社風に対し、この先「まあ仕方ないか」と諦めることはあっても、「社風が合ってきた」と思う可能性はそれほど高くないでしょう。 一緒に働く人や、勤める会社の社風が自分に合うかどうかで、仕事に対する満足度は大きく変わります。一日のうちの長い時間を過ごし、これからもずっとそれが続く「会社」という環境が自分に合わないのはストレスになるばかりでなく、その環境では自分の能力を完全に発揮することも難しいでしょう。 環境を変えやすいうちに、自分が気持ちよく働ける環境に変えたほうがキャリア形成という点からも賢明です。 仕事が合わない、向いていない 入社したときからなんとなく思っていて、でも仕事を慣れたら変わるだろうと思っていたけれど、やっぱり3年たっても今の仕事が合わない、向いていない。 それでも「もう少しやってみれば…」と思う気持ちもあったからこそ、今まで頑張ってこられたのだと思います。 もし、異動の可能性があり、異動すれば問題が解消するならば異動希望を上司に相談するのがおすすめですが、「この会社では、どこに異動しても仕事が合わなそう、向いてなさそう」と思うならば、キャリアチェンジしやすいこのタイミングで転職を考えてもよいかもしれません。 入社3年目ともなれば、それなりの業務経験を重ねているはずです。そのなかでも、「やはり合わない、向いていない」と思うならば、思い切って興味のある違う業務、業界へ転職することで自分の新たな可能性が広がるでしょう。 今の会社ではできない「やりたいこと」がある 社会人経験を重ね、視野が広がり、「今の会社ではできない、他にやりたいことができた」「もっと興味のある会社・業界が出てきた」という方もいらっしゃると思います。 その場合は、本当に何もためらうことはありません。可能性を広げやすいこのタイミングを活かし、ぜひチャレンジしてみましょう。 待遇に不満がある 年収や残業時間、休日などもし待遇に不満がある場合も、このタイミングで転職を検討することをおすすめします。 人間関係や仕事内容に関する問題は、個人の努力で改善する可能性もありますが、会社全体の規定である待遇面は、個人の努力で改善できる余地は残念ながらありません。 もちろん、面接で「待遇を改善したいから転職したい」ということはできませんが、本音の転職理由では待遇面への不満は非常に多く、多くの人が待遇を改善するために転職しています。 いつか転職するつもりならば、可能性が広がりやすいタイミングを活かして転職するのが賢明といえるでしょう。 3.転職を踏みとどまるほうがおすすめなケース 「入社3年目」は可能性が広がりやすいことから、転職にはおすすめのタイミングではありますが、どんな状況でも転職したほうがよいわけではありません。 次のようなケースでは、転職は一旦踏みとどまったほうがいいかもしれません。 明確なキャリアプランは特にない 前述しましたが、企業が第二新卒に求めるのは「やる気」と「ポテンシャル」です。特に、この前向きな「やる気」を期待しています。その「やる気」とは、言い換えると「こういうことをやっていきたい」という明確なキャリアプランです。 そのため、「仕事を辞めたい」という不満はあっても、まだ次にやりたいことがわからない場合は、一旦転職は踏みとどまることをおすすめします。そしてまずは、「自分はどんな働き方をしたいのか?」「何がやりたいのか?」とこれからのキャリアプランを考えることから始めてみましょう。 やりたいことがわからない時に、どのようにキャリアプランを考えていけばよいのかについては、こちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9/ 異動することができれば、「辞めたい理由」が解消できる 企業も、採用した新卒入社社員には様々な経験を積んで成長してほしいと考えています。そのため、「2~3年経ったし、次の仕事を覚えてもらい、仕事の幅を広げてもらおう」「今の配属先よりも、もっと適性がある部署があるかもしれないから、チャレンジしてもらう」と、入社3~4年目は、新卒採用で配属された部署から人事異動が行われることもよくあるタイミングです。 異動も叶いやすいタイミングだからこそ、もし「仕事内容が合わない」「上司と合わない」という理由から「仕事を辞めたい」と思っていても、待遇面や社風に不満がないのであれば、まずは異動希望を出してみるのはいかがでしょうか。 もし上司との関係が良好であれば、正直に異動希望を伝えてみましょう。社内にやってみたい仕事があれば、その仕事がやりたい前向きな理由があれば、意外に叶えてもらえるかもしれません。上司に相談できるような状況ではない場合は、人事部に相談してみてください。もし社内に、異動希望を申請できる制度があれば利用してみましょう。 転職先の待遇面は、転職活動前に確認することはできますが、社風の確認はできないため、転職した後に「社風が合わない」「仕事のやり方が合わない」という状況も十分にありえます。今の会社の待遇面や社風に問題がないのであれば、転職でそれを手放してしまうのは少しもったいないかもしれません。 4.転職するかしないか、迷った時の対処法 「入社3年目」は転職するにはチャンスが広がるタイミングではありますが、自分は本当に転職したほうがいいのか、このまま続けたほうがいいのか、悩ましいこともあります。最後にそんなときの対処法をご紹介します。 友人に話してみる もし話せる友人がいるならば、ぜひ今の思いを聞いてもらいましょう。 このとき、友人に話をする目的は、アドバイスをもらうためではなく、「ただ話を聞いてもらうため」です。 社会人3年目の同年代の友人に聞いても、その人がキャリアに対して適切な情報を持っているとは限りませんが、自分の話を聞いてもらううちに、気持ちが整理され、すっきりし、自分で答えに気づくことができるでしょう。 これのように、自分で話した内容や自分の言葉をきいて、「自分はこう考えていたんだ」「こうやりたいんだ」と自分への理解が深まり、納得したりすることを、コーチング用語でオートクラインといいます。 誰かに話す、話を聞いてもらうことで、自分の中に気づきが起こります。それにより、今まで見えなかった自分のやりたいことや、キャリアプランも見えてくるのではないでしょうか。 転職エージェントに登録してみる 「誰かに話す」だけでも効果がありますので、それを友人ではなく、プロに聞いてもらうという方法もあります。その1つが、転職エージェントです。 転職エージェントに登録すれば、プロのエージェントが話を聞き、具体的な転職先を紹介してくれます。転職エージェントは転職を紹介するのが仕事なので、「転職ありき」ですべての話が進みますが、求人を紹介されても「転職するかどうかは、具体的な求人を見てから決める」くらいの気持ちでうまくつきあっていきましょう。 やりたいことがわからない場合、今、選択できる具体的な求人からキャリアプランを考えてみるというのも一つのやり方です。サービスは無料となりますので、「転職するかどうか迷っているけれども、どちらかというと転職には前向き」という場合には、賢く活用するとよいでしょう。 キャリアコンサルタントに相談してみる キャリアのプロという点では、転職エージェント以外にも、私たちのようなキャリアコンサルタントもいます。 キャリアコンサルタントと転職エージェントの最も大きな違いは、「転職前提かどうか」という点です。キャリアコンサルタントは、「本当に実現したいことは、どんな状態か?解決したいのはどんな問題か?本当は何がやりたいのか?」と、キャリアに対する自分の考えを整理するサポートを提供しています。 転職ありきではないので、具体的な求人を紹介することはありませんが、転職ありきではないからこそ、本当に自分自身にとってよい選択を見つけるサポートができるのが特徴です。 また、キャリアコンサルタントは、コーチングスキルを身につけたプロフェッショナルでもありますので、オートクラインもより効果的に進めることができます。だからこそ、話を整理していくうちに「考えてみたら、やっぱり今の会社で頑張ったほうがよさそうだ」とご自身で気づかれる方も多くいらっしゃいます。 「転職したほうがいいのか、今の会社を続けたほうがいいのか、本当にどっちにすべきかわからない」という場合には、まずはキャリアコンサルタントを活用して、自分の考えをすっきり整理してみてはいかがでしょうか。 「入社3年目」は選択の幅が広い時期だからこそ、どんな選択をするかが今後のキャリアに大きく影響します。あなたが納得した選択ができるよう、応援しています。
仕事を辞めたいけど理由がわからない…理由を見つける方法がこちら!
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
30代で仕事を辞めたい!後悔したくない人に伝えたい7つのこと
「仕事を辞めたい」と思っても、いざ転職するとなれば、30代の転職は20代の転職と少し意味合いが異なります。だからこそ、20代よりも転職に対する戸惑いや不安もあり、少し慎重になってしまうものです。 30代の決断は今後のキャリアに大きく影響するからこそ、転職するにしても、今の会社にいるにしても、後悔しない選択を選びたいですよね。 そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、30代で仕事を辞めたいと思う人がこれから後悔しない選択を選べるように、7つのことをご紹介します。 1. 30代で仕事を辞めたいと思うことは誰にでもある 「仕事を辞めたい」という思いは、何歳になっても生じるものです。特に中堅として仕事を任されるようになり、会社の様々な状況も20代の頃よりも見えてきたからこそ、「この先このままでもいいのか?」と立ち止まって考えたくなるのは、ごく自然なことでしょう。 実際に、総務省統計局が発表した「労働力調査」(2020年)によると、転職者数は25-34歳で73万人、35-44歳で60万人と、30代でも実に多くの人が転職しています。 キャリアコンサルタントとして現場に接していると、その転職理由の本音は、以下のような理由が多いと実感しています。 ①仕事にやりがいを感じない、他にやりたいことがある 「今の仕事にやりがいを感じない」「実は他にやりたいことがある」と感じている30代の方も多くいます。仕事がこなせるようになったからこそ、「今の仕事はこれからもずっと同じことの繰り返し」とわかってしまったり、「自分のやりたいことはこれでよかったのか」という疑問がよぎったり、「新しい成長の場」を求めたくなったりしてしまうのです。 あるいは、20代を「仕事の基礎を身につける期間」と位置付け、30代は「ずっと前からやりたかったこと」「実現したかった生き方」を実現するために、「やりたいこと」に向かって歩き出す人もいます。 ②この会社での出世・昇格が望めない 30代になると、社内の評価もおよそ固まってきます。出世や昇格するばかりが幸せではないのですが、組織のなかで定期的に人事評価が行われていれば、出世や昇格する同期や後輩に複雑な思いを抱き、モチベーションが下がるのもごく自然な感情といえます。 人事評価だけでなく、職場での評価も固定化される企業も多くありますので、同期や後輩は評価されているのに、自分はなかなか評価されない…と評価に納得がいかず、転職を考えるようになります。 会社が変われば評価軸も変わるので、他人からの評価も変わります。努力しても評価が変わらなかったり、会社の評価軸が合わない場合には、転職を視野にいれることは賢明かもしれません。 ③給与やボーナスが低く、待遇が悪い 20代のうちは、給与がボーナスが低くても自分一人で生活する分には困らないと思っていても、30代になり家族を持つようになる、あるいは家族を持ちたいと思ったときに「このままでは難しい」と転職を考える方も少なくありません。 また「30代になったら昇給するのではないか」と思っていたのに、実際に30代になってみると思ってたほど給与が変わらず「ずっとこの給与では…」と先行きに不安を感じて退職を考える人もいます。 ④残業が多い、休日が少ない 「残業が多い」「休日が少ない」といったことが、30代になるとじわじわと負担になってくることもあります。 体力のある20代のころは勢いで乗り切れたものの、30代になり体力にも少し変化がでてくると、「今は何とかなっても、ずっとこのままではさすがにキツいのでは…」と不安になるのです。 ⑤上司と合わない 「上司と合わない」のは、組織で働いている以上、何歳になってもつきまとう課題です。しかし、まだ社会人経験が浅い20代のころの「上司と合わない」には感情的な部分があることもありますが、30代になって感じる「上司と合わない」は様々な努力をした結果の「どうしても合わない」ではないでしょうか。 30代になると「異動の実現可能性」もわかってきます。なかなか異動が叶わない企業もありますので、「このままずっとこの上司と一緒に仕事を続けるくらいなら」と転職を考える方も少なくありません。 2. 会社を辞めずに済む選択肢も一度考えてみる 仕事を辞めるにしても、辞めないにしてもどちらの道を選んでもできる限り後悔を避けたいのであれば、「まずは今の会社を辞めずに済む選択肢はあるのか」を見極める必要があります。 次のような視点から、客観的に今の状況を整理してみましょう。 ①会社や事業の将来性はあるか 特に「仕事にやりがいを感じない」「他にやりたいことがある」という思いから、「今の仕事」ではなくて「他の仕事」に心が向き始めたときには、今の会社や事業の将来性や成長性を客観的に判断してみてください。 もし、事業が伸びていたり、組織が大きく成長しようとしている企業であれば、その成長に伴ってあなたの仕事や役割も将来変わる可能性があるからです。 ②自分の話を真剣に聞いてくれる上司はいるか もし、辞めたい理由があったとしても自分の話を真剣に聞いてくれる上司がいるのであれば、辞めるかどうかの判断は上司に相談してからでも遅くはありません。 たとえば「仕事にやりがいを感じない」「残業が多いので続けるのが不安」などの理由であれば、上司に相談すれば、仕事について話し合うなかでモチベーションが回復したり、残業が多い状況が変わったりと、転職しなくても現状が変わる可能性があるからです。 テレワークが進み、相談がしにくい環境の方もいらっしゃるかもしれませんが、もし上司が自分の話をきちんと聞いてくれる人ならば、ぜひ勇気を出して相談してみましょう。 ③待遇などの状況が改善される可能性があるか 給与やボーナス、休日等の待遇が原因であれば、それがいつか改善される可能性はあるのかを確認してみましょう。 例えば、勤続年数によって40代、50代となれば少しは給与があがるのか、健康経営などが注目されるなかで年間休日が見直されるような会社かどうか、社内をみてみてください。 「どうも給与が上がりそうな可能性はない」「経営陣は、従業員の休日になんか関心がなさそうだ」ということであれば、状況を変えるには転職するしかないでしょう。 ④やりたい仕事ができる可能性があるか 異動など、社内の制度を活用して、やりたい仕事ができる可能性、あるいはやりがいを感じられそうな仕事ができる可能性はあるでしょうか。 もしあなたに対する社内の評価が悪くないのであれば、新しい職場でまたゼロから信頼と人間関係を築くよりも、すでにそれが築かれている今の環境のほうが仕事が進めやすいということもあります。 3.これからのキャリアを真剣に考える 「辞めたい」と思った今は、キャリアを真剣に考え直すチャンスでもあります。今の会社での状況を見直したら、今度は自分自身のキャリアに対する考えを整理してみましょう。 定年が現在のまま65歳だったとしても、あと30年前後は仕事を続けることになります。今の30代がその年になるころには、定年はさらに68歳、70歳と延長されているかもしれません。 この先の人生で「働く時間」はまだたくさんあります。その長い時間を、どのような仕事にをして過ごしたいのか、「転職前提」でも「今の会社にいることが前提」でもなく、フラットに考えてみましょう。 ①自分は何がやりたいのか? 「仕事を辞めたい」の後に必ずついて回るのが「では次に何がやりたいのか?」という問いです。「これから先、自分は何がやりたいのか?」「なぜやりたいのか?」を考えてみましょう。 転職するならばこの転職理由は必ず必要になりますし、今の会社を続けるにしても「何がやりたいのか?」をなおざりにしたままでは、モヤモヤした思いがずっと残ることになってしまいます。 もしもやりたいことがあるならば、自分が「やりたい」と思っていることに一度正直になっておくことが大事です。「やりたい」という気持ちに一度はしっかり向き合っておかないと、それがずっと心残りになってしまう可能性もあるからです。 そして、そのやりたいことに対して、 ・そのやりたいことに対する自分の本気度はどれくらいなのか?・今からそれを実現するにはどんな環境で、何が必要か?・様々なリスクを伴ってもやりたいか? をできる限り具体的に考えてみましょう。 ただ、「やりたいこと」が見つからない人もいらっしゃるでしょう。たとえば ・とにかく「辞めたい」ので、とても将来のことが考えられない。・仕事に強いこだわりがあるわけではないので、考えてもわからない。・「やりたいこと」というよりは、今の自分のスキルや経験で「できること」が何だかわからない。 という場合です。そんなときには、人に相談したり、何か興味のあるイベント等に参加してみたり、試しに求人をチェックしてみたりと、今までとは違う行動を起こしてみてください。何かヒントが見つかるかもしれません。 ※「何がしたいかわからない」を見つけるための方法はこちらのコラムで詳しくご紹介しています。 https://career-lab.biz/column/30s_201118/ そして「自分は何がやりたいのか?」が見えてきたら、辞めるか辞めないかは、 ・そのやりたいことは社内ではできないのか?・今の会社を辞めてもやりたいことか?・やりたいことは転職すれば実現できるのか?・その転職は成功するのか? にそって判断していくことになります。ただ転職が成功するかしないかは、やってみないとわかりませんので、今の仕事を続けて実際に転職活動をしながら、見極めていくとよいでしょう。 ②自分が望むライフスタイルはどのようなものか? ただ、すべての人が「これがやりたい」という仕事に対する強い思いを持っているわけではなく、「仕事は生計を立てられれば何でもいい。それよりも自分には、実現したいライフスタイルがある」という人もいます。 この場合、「自分は何がやりたいのか?」を仕事軸ではなくて、「ライフスタイル軸」で整理してみましょう。 ・コロナで東京で働くリスクを感じたので、地方で働きたい。・テレワークできる仕事がしたい。・子どもを自然の中で育てたい。・家族と過ごす時間をしっかりとりたい。・趣味の時間を優先したい。 などなど、「仕事よりも大切なものを優先する働き方」を選びたいのであれば、ぜひ自分が望むライフスタイルはどのようなものかを具体的に描いてみてください。 そうすれば、これからのキャリアを選ぶ選択は「そのライフスタイルが実現できるか」が判断軸となります。その判断軸に沿って選択していけば、望むライフスタイルも手に入るでしょう。 ③収入はどれくらい希望するのか? もう一つ、キャリアを考える上で重要なのが「自分はどれくらいの収入を希望するのか?」「収入は自分にとってどれくらい優先すべきことなのか?」です。 収入はもちろん誰にとっても重要ですが、どれくらいの年収を希望するのか?目指したいのか?は人によって異なります。 「年収1000万以上は目指したい」という人もいれば、「そんなに物欲もないので現状維持程度で生活できれば十分」という人もいるでしょう。 そして年収に対する思いも「多少ハードワークになっても、絶対これだけは欲しい」とこだわりが強い方もいれば、「年収よりも仕事内容や、労働時間、休日などを優先したいという」方もいます。 自分が必要とする年収が今の企業で得られないならば、転職するしか方法はありません。自分の収入に対する考え、こだわり度を知り、年収に対する優先度合いをはっきりさせておくことは、今後のキャリアを選択するときに重要な判断軸となります。 4.30代の転職者に企業が求めることを知っておく 現在の環境やこの先やりたいことを考えたときに、今の会社では状況の改善は見込めず、転職がベストな選択肢になることもあります。転職活動をする前に、企業が30代の候補者に何を求めているのかを理解しておきましょう。 ①即戦力となる経験があるか? 企業が30代を中途採用する際に求めるのは、なんといっても実務を教える必要のない即戦力です。 転職先に新卒入社して10年前後の同世代の社員と、同レベルかそれ以上の即戦力が求められると認識しておきましょう。 ②職場でうまくやれるコミュニケーション力があるか? 企業がこの世代の中途採用で、即戦力と同様に重要視しているのが、職場でうまく人間関係を構築できるコミュニケーション力です。 30代の中途入社者には、自分から周囲と適切なコミュニケーションをとって、仕事をやりやすい人間関係を築いていくことも求められます。 これには「社風に合うかどうか」というところも含まれ、求めるキャリアをもっている人材でも社風に合わなそうであれば「周囲とうまくやっていけるか懸念がある」ということで不採用になることもあります。 5.30代の応募者に対し企業が気になることも知っておく また転職活動では、「企業が求めるものは何か」と同時に、「30代の応募者に対して企業は何を気にするのか?」を知っておくことも大切です。企業が何を気にするのかを知り、それに対して企業が納得できる材料を持っていれば、転職活動もうまくいき、希望する転職先から内定を得やすくなるでしょう。 反対に、「企業が気になる点」に対して企業が納得する材料が少ないと、転職活動は苦戦することが予想されます。ここでは、どんな職種でも共通する、企業が気になる3つのことと、なぜそれを企業は気にするのかという背景を確認しておきましょう。 ①退職理由・志望理由は何か? どの年代の転職者に対しても「退職理由・志望理由」は気になるものですが、30代の転職者だからこそ特に注視するポイントがあります。それが、 ・退職理由・志望理由は地に足がついているか。・志望理由は自社の事業内容をよく理解し、自分自身が目指すキャリアと一致していることが語られているか。・志望理由のなかで、自分が身につけてきた経験をどのように活かしていけるかをきちんと語っているか。 です。 20代であれば、「思い優先」でも意欲があるとして評価してもらえますが、30代ではそうはいきません。 企業は30代の転職者には、「社会人経験の長さなりに、経験に基づいてきちんと考えて答えを用意してきていること」を求めます。「転職に対してどれだけ深く、きちんと先を見通して考えているか」が「その人の思考力・仕事力」の一つの判断材料にもなるからです。 また、企業側は採用する以上は「できれば長く勤めてほしい」と考えています。だからこそ「しっかり考えて選んだ決断として応募してきた」ことがわかるのが望ましいのです。 ②転職回数は多いか? 前述のように、企業側は採用する以上は「できれば長く勤めてほしい」と考えています。転職回数を気にする企業が多いのはそうした理由からで、転職回数が多いと、「退職することに抵抗感がなく、採用しても数年ですぐに辞めてしまうのではないか?」と懸念します。 30代であれば転職回数が2~3回であれば全く問題ありませんが、4回以上となると「転職の多い人」という印象となります。 転職回数が多い場合には、企業が納得するような「転職理由」や、「数年で辞めるかもしれないけれど、在籍している数年のうちに大きな結果を出せる」と企業が期待できるほどの実績が必要となるでしょう。 ③マネジメント経験はあるか? 多くの企業では30代がリーダー、あるいはマネージャーとして現場の実務をまとめる立場にあります。 30代では現場でも即戦力が求められることからも、30代の転職ではマネジメント経験を求められることが多くなり、実際にマネジメント経験があると選択肢は広がります。 ではメンバークラスはどうか?という点ですが、採用に年齢制限を設けることは法律で禁止されてはいるものの、実際にはメンバークラスの採用であれば、20代のほうが企業が求めるスペックをより満たしていることも多くなり、採用される可能性は20代のほうが高くなります。 6.30代の転職活動で後悔しないためにも、納得いくまで考える 企業側からのこのようなニーズと向き合いながら転職活動をすることになりますが、そのなかで後悔しないためには、納得いくまで考えることが重要です。 ただ、じっくり考えることは大切なのですが、考えすぎて、あるいは慎重になりすぎてアクションが起こせないと、視野を広げることも判断に必要な情報を集めることもできなくなってしまいます。 行動を起こすことで考えが深まったり、新たな情報が入ったりすることもありますので、身近な人や転職エージェント、キャリアコンサルタントに相談するなどで、周囲の力も上手に使って判断材料となる情報を集めましょう。 後悔しないために納得いくまで考えることが必要なのは、次の2つの問いです。そしてこれらが明確になったら、その自分で出した答えに合うような企業をしっかり調べ、選んでいきましょう。 ①今後実現したいキャリアプランやライフスタイルは何か? 20代の転職であれば、たとえ失敗しても軌道修正は比較的容易にできます。30代の転職で失敗した際に、軌道修正ができないとはいいませんが、それは20代のときほどは容易ではありません。 だからこそ、「この転職で実現したいキャリアプランは何か?」「どんなライフスタイルを手にいれたいのか?」について具体的に考えておきましょう。 転職先を選ぶ際も、目先の条件だけでなく、「自分の描いているキャリアプランが実現できるのか?」「叶えたいライフスタイルが叶うのか?」という視点で選ぶと、より希望に叶う転職先に出会えるでしょう。 ②転職先に求める条件は何か? とはいえ、企業が30代の転職に即戦力を求める以上、何もかもが希望通りの理想の転職先に出会えるとも限りません。 転職活動では、1つの条件は希望通りだけど、他が希望を満たさないということがよくあります。たとえば、 「仕事は希望通りだけど、年収が希望より低い」「年収も仕事も希望通りだけど、勤務地が遠い…」 という具合です。 その時に納得した決断ができるように、30代での転職活動では「この転職で、一番大事にしたいものは何か?」という優先順位を明確にしておきましょう。転職先を選ぶ判断材料には ・事業内容・仕事内容・社風・年収・福利厚生・勤務時間(残業時間の多さや、フレックスタイム制などの有無も含む)・勤務地(テレワークの有無も含む)・社員との相性(面接官や人事の印象) などがあります。どれも満足できることが最高ですが、そうではなかったときに「自分は何が一番譲れないのか?」「それはなぜか?」「一番叶えたい条件が叶えば良しとするのか?」「あくまでも複数の条件を満たす転職先にこだわるのか?」をはっきりさせておくと転職活動に役立ちます。 ただ複数の条件にこだわりたい場合、待っていれば希望に合う求人に出会えることもありますが、それは運なので、待っていれば必ず希望通りの求人が見つかるわけではありません。また、自分の希望通りの求人があったとしても、その企業に内定するどうかも別の話です。 「複数の条件を満たす転職先にこだわっていたらなかなか転職先が見つからず、結局転職のタイミングを逃してしまった」「最初に断った企業が、実は一番条件に近かった」ということもあります。 その可能性を踏まえたうえで、「それでもここまではこだわりたい」とするか、「今のタイミングで転職したいから、この条件以外は叶わなくてもいい」とするか、予め考えを整理しておけば、どのような結果になったとしても「自分でしっかり考えて出した答えだから」と、後悔するリスクは減らせるでしょう。 7.30代で未経験の仕事にチャレンジしたいならば、知っておきたい重要なことがある 最後に、「仕事を辞めたい」と思うようになったきっかけが「他にやりたいことがある」からであり、それが未経験の仕事だった場合にどうするか?についてもご紹介しておきたいと思います。 「他にやりたいことがある」という思いがあるならば、その思いを大切にし、社内の異動で希望が叶うならば異動希望を出し、社内では叶えられないのであれば、その「やりたいこと」ができそうな転職先を探して転職活動をしてみることをおすすめします。 あるいは、今は副業もしやすい環境が整っているので、まずは副業から小さく始めてみるのもいいかもしれません。 「やりたい」と思っている気持ちがあるのに、「でも難しいだろうし…」など、様々な理由をつけてやらないままにしておくと、「やっぱりやっておけばよかった」「チャレンジしてみればよかった」「本当はずっと●●がやりたいのに」と後悔する日がくるかもしれないからです。 また、「本当はやりたいことが他にあるから」と今の仕事に身が入らない言い訳にもなってしまいます。 もちろん、30代から未経験の仕事へ転職するのは簡単なことではありません。しかし、チャンスはゼロではないですし、やってみることで視野も広がります。たとえ、叶わなかったとしても、「やってみたけれどもダメだった」という納得感も生まれますから、チャレンジする価値はあるでしょう。 30代で未経験の仕事へキャリアチェンジする時に必要な覚悟については、こちらのコラムでも詳しく紹介していますので、よろしければぜひご覧ください。 http://career-lab.biz/column/30%E4%BB%A3%E3%81%A7%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B8%E8%BB%A2%E8%81%B7%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%89%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%9F/ いかがでしたでしょうか。 どんな決断をするにせよ、納得できるまで考え、そして行動してみることが、後悔をしない選択をするための大切なポイントとなります。 そして私たちキャリアコンサルタントは、そんな後悔しない意思決定ができるよう、あなたのキャリアやライフスタイルに対する考えを整理するサポートをしています。後悔しない選択をするためにも、ぜひお気軽に活用してみてください。
30代だけど何がしたいかわからない…仕事のモヤモヤ脱出法
社会人になって約10年、30代といえば現場の主戦力として実務を任されている方が多いと思います。 しかし、目の前の業務はそつなくこなせるけれど、「実は仕事で何がしたいのかわからない「これがやりたかった仕事なのかわからない…」とふと思ってしまうことはありませんか? 定年の65歳まで、まだあと30年以上も働くのに(今の30代がシニア世代になるころは、その定年も延長されているかもしれませんが)、このままの仕事で、今の会社で、本当にいいのだろうか。 今後のキャリアについてそんなモヤモヤを感じたら、こう考えてみませんか。 「今が嫌」ではなければ、目の前の仕事に全力を尽くす 仕事で何がしたいのか明確になるのは、とても素晴らしいですが、「これだ!」という仕事をみつけるのも、なにか見つけたことに対して「これが自分のやりたかったことだ」と迷いなく突き進むことも、そんなに簡単ではありません。 「これだ!」と思った道に突き進んだとしても、「これが本当に自分のやりたいことだったのだろうか」と、理想と現実の違いに思い悩むことだってあります。 ですから、世の中、「仕事で何がしたいのか明確で、自分のやりたい道を突き進んでいる人」ばかりではありません。30代になって社会の現実が見えてきたからこそ、「何がしたいのかわからない」とモヤモヤしてしまうことは、わりとよくあることなのです。 いろいろなものが見えてきた分、学生や20代のころの「自分探し」とはちょっと異なりますので、30代になって出会うこのモヤモヤの突破口は、簡単に見つかるわけではありません。 学生時代や20代のころならば、「自分のやりたいことを見つける●つの質問」のようなワークシートで答えがみつかったかもしれませんが、30代の今は、そのようなワークシートを「作業」として埋めることはできても、様々な思いが巡って、「自分で書いた答えにしっくりする」ことはなかなかできないのではないでしょうか。 ではどうすればいいのか。 もし今が、「何がしたいのかわからなくて、モヤモヤしているけれど、今の仕事が嫌ってほどでもない」という状態であれば、まずは、目の前の仕事に全力を尽くしてみることをおすすめします。 今まで以上の目標達成を目指したり、業務改善や新しい工夫の余地を探したり、120%の力を出すつもりで取り組んでみてはいかがでしょうか。 全力で取り組んでみると、今の仕事や会社の面白さややりがいなど、今まで気づかなかった「今の環境の良さ」に気が付くこともあります。反対に全力で取り組むからこそ、「なんとなくこなしてきたけれど、自分には向いていない」「この会社はやっぱり無理」と限界に気づくこともできます。 「何がしたいかわからない」の答えは、「やっぱり、今の仕事が自分に合っている」のか「現状を変えなければならない」のか、どちらなのか。「今」を全力でやってみると、その方向性が見えてくるでしょう。 「今がなんとなく嫌」なら、転職活動をしてみる 一方、「何がしたいかわからないけど、とりあえず今の仕事(会社)は嫌」ということもあるかと思います。 そんなときは、転職活動をしてみましょう。 求人情報をチェックするだけではなく、ぜひ転職サイトに登録したり、転職エージェントに相談したりしてみてください。 今はコロナの影響で残念ながら求人数は減少していますが、アクションを起こし、今までの生活の中では得ていなかった新たな情報を得ることで、考え方が明確になっていくこともあるかもしれません。 今と同じ生活を続けるのではなく、新たな情報や機会に出会う可能性を広げるアクションとして、転職活動を始めてみるのも有効な選択肢といえるでしょう。 様々な場で、様々なテーマで、様々な人の話をきいてみる 「何がしたいのかわからない」の答えは、外部から様々な情報や刺激がきっかけで内省が深まり、見つかることもあります。 その「外部から様々な情報や刺激を得る」手段の1つとして、前段落では転職活動をおすすめしましたが、情報や刺激を得る手段は転職活動だけではありません。 たとえば、今は幸いにもコロナの影響で様々なオンラインイベントやセミナーが開催されおり、無料で参加できるものも多くあります。今までの生活では得られていなかった情報を得るために、興味のある分野や、キャリアに関するセミナー、あるいは生き方に関する講演など、気軽に参加してみるのもいいでしょう。 あるいは、私たちのようなキャリアコンサルタントに、モヤモヤした思いを話してみるのも効果的です。口に出して話すことで自分自身、考えが整理できたり、納得できたりすることは多くあります。 オンライン飲み会で友人に相談するような気軽な気持ちで、モヤモヤ整理のためにぜひ活用してみるのはいかがでしょうか。 「モヤモヤ」の本当の原因をとことん向き合ってみる 今の状況に対して、もし満たされて満足していたら、「仕事で何がしたいかわからない」と感じることはおそらくないと思います。そう感じてしまうのは、どこかに「今の状況では満たされない何か」があるからではないでしょうか。 その「何か」は、たとえば「頑張ってもあまり評価されない」「仕事も生活もマンネリ化している」「なんとなく仕事が面白くない」「職場が嫌というほどではないが、面白くもない」など、なんとなくの不満であり、それを解消するために必要なのは、もしかしたら「仕事で何かしたいかがわかる」ということではなく、別のことかもしれません。 もしそうであれば、モヤモヤから根本的に抜け出すには、「何がしたいのか」ではなくて、違う答えを見つける必要があるでしょう。 キャリアも社会人経験も積み重ねた30代だからこそ、これまでの知見が、「でもなぁ…」「そうはいっても…」と本当の原因を見えなくしていることもあります。 「何がしたいのかわからない」と思った時こそ、「今、自分は本当は何が満たされていないのか?」という問いかけにとことん向き合ってみるのもよいかもしれません。
「キャリアチェンジしたい」が叶う人と難しい人の違いはここにあった!
今の仕事ではなくて、何か他の仕事にキャリアチェンジしたい。 「もっと他のこともやってみたい」「他にやりたいことがある」「今の仕事が自分に向いていない」「つまらない」など様々な理由から、キャリアチェンジを考えることもあるでしょう。 特に今は、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが浸透し、通勤時間がなくなって時間に余裕ができたり、職場での付き合いが減ったりなどの状況の変化で、冷静に自分の仕事を見つめ直す時間が生まれ、これからのキャリアや働き方を改めて考えている人も増えているのではないでしょうか。 新たな分野に挑戦するキャリアチェンジは、スムーズに叶うこともあれば、かなり厳しい状況になることもあります。そこで今回は、「キャリアチェンジしたい」という希望が叶う人と難しい人の違いはどこにあるのかを整理したいと思います。 キャリアチェンジが叶うのか、難しいのかそれを判断する3つのポイント キャリアチェンジが叶うか、難しいのか。それは次の3つのポイントが「キャリアチェンジの難易度」を考える目安となります。キャリアチェンジしたいと思ったら、まずはこの3つの問いかけで自分の希望が叶いやすい状況なのか、それとも厳しいのか、客観的に捉えてみましょう。 同じ職種×異業界、違う職種×同業界、違う職種×異業界キャリアチェンジしたいのはどこ? キャリアチェンジと一言で言っても、「職種」を変える場合と「業界」を変える場合と、両方を変える場合の3つのパターンがあります。 今考えているキャリアチェンジはどれに当てはまるでしょうか。 ①同じ職種×異業界へのキャリアチェンジ 「今まで人材業界の営業をやっていたけど、今度はMRになりたい」「システムエンジニアだったけど、社内システム部に行きたい」など、「今までの職種の経験をほぼ生かして、異なる業界に転職する」というのがこのパターンです。 今までの職種の経験が活かせるため、このパターンのキャリアチェンジは求人さえあれば、叶う可能性は極めて高いでしょう。 ②違う職種×異業界へのキャリアチェンジ 「今まで営業をやっていたけれど、マーケティングなどの企画職がやりたい」「営業だったけれど人事になりたい」「総務だったけれど、営業になりたい」など、「今までとは違う職種」へのキャリアチェンジを希望する場合、一般的に難易度は高くなります。 しかし、「営業職」や「システムエンジニア」など時期によっては大量採用を行うことがある職種へのキャリアチェンジであれば、採用枠が大きいため比較的キャリアチェンジは容易になります。 特に20代で、このような大量採用を行う職種へのキャリアチェンジであれば、その希望が叶う確率は高いといえます。 一方で、「人事」「総務」「経理」などの事務系スペシャリスト職種や、「マーケティング」「事業企画」などの企画職は、そもそも企業でもその部署の人数は営業やエンジニアなどに比べれば少なく、求人募集があっても1名であることがほとんどです。 その極めて少ない募集枠を他の経験者の転職希望者と争うことになるため、必然的にキャリアチェンジを叶えるのは厳しくなるでしょう。 ③違う職種×同業界へのキャリアチェンジ 最後に、「この業界は好きだけど、職種を変えたい」というケースです。これも基本的には②と同じ状況なのですが、「同業界」ということでさらに厳しさが増すケースと、逆にいくらか厳しさが緩和するケースがあります。 それは企業側が「同業界の競合他社からの転職はちょっと…」と難色を示す場合と、「同業界だから、業界のことがわかっていていいだろう」とプラスに捉える場合があるからです。 また、その判断も含めて、同業界からの転職は、次の項目でも紹介する「転職理由」が大きく左右するといえるでしょう。 2.ポジティブで客観的に納得できる転職理由はある? 転職でキャリアチェンジしたいときに重要なのが、その転職理由です。 「今の職種が嫌だから」「自分に向いていないから」「マンネリになってきたから」「ちょっと違うこともチャレンジしてみたいから」 キャリアチェンジしたい本音はこのような理由でもよいのですが、転職理由としては通用しないので、ポジティブで客観的に納得できるような転職理由が必要です。 もちろん、本音の転職理由も「〇〇がやりたいから」というポジティブな理由であるならば問題ありませんが、それに客観的な納得性があるかがポイントになります。 たとえば、「営業職だったけれど、今度はお客様ではなくて社員のために働く総務をやりたい」と希望していたとしましょう。 その場合には、 ・なぜお客様ではなくて、社員なのか。・なぜ他の仕事ではなくて総務なのか。・今までの経験のなかで、自分に総務の適性があるといえるスキルは何か。・今までの経験を生かして、どんな総務になることができるのか。それは「未経験であること」をどれくらいカバーできるのか。・キャリアチェンジ後のキャリアをどのように考えているのか。 などについて、相手が納得できるような答えを用意しておく必要があります。 キャリアチェンジする際の転職では、「なるほど、だからキャリアチェンジしたいのね」と企業に納得し共感してもらえるだけの理由と思いがあれば、他の経験者の応募者と比較検討した際にも経験不足だからといって見劣りせず、「経験はないけれど、やる気はあるし、しっかり考えているようだから、任せてみよう」と判断してもらえることもあります。 キャリアチェンジしたいと思ったら、ポジティブで客観的な転職理由を整理することができるか、考えてみましょう。 3.求人はある? どんなに「キャリアチェンジしたい」と思っていても、企業がその職種を採用したいと思っていなければキャリアチェンジは叶いません。 キャリアチェンジをしたいと思ったら、その職種はそもそも未経験OKの中途採用をしている職種なのかどうか、転職サイトで確認してみましょう。 今は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、求人が減少傾向にあるので、すぐには見つからないかもしれませんが、「求人チェック」を早めに始めて、定期的に確認しておくとよいでしょう。 未経験からのキャリアチェンジの転職の際は、年収にはこだわりすぎないことが大原則です。低すぎるのも問題ですが、基本的には未経験からのチャレンジとなりますので、年収は下がっても仕方ないと捉え、仕事内容に興味が持てるものがあればぜひ積極的に応募してみてください。 ただし、景気にもよりますが、1年くらいチェックをしてみて「これだ!」という求人が出てこない場合には、そのキャリアチェンジはそもそも難しい可能性があります。その場合は、キャリアチェンジすることを見直す必要があるかもしれません。 いかがでしたでしょうか。 キャリアチェンジは状況をとらえ、きちんと考えが整理できれば叶う しかし、一人でいろいろと考えていてもなかなか前に進めないこともあります。そんな時は、ぜひキャリアコンサルタントを活用してみてください。オンラインで、ご都合に合わせ、プロのアドバイスや情報提供で、キャリアチェンジのための考えを整理するサポートをさせていただきます。
キャリアの先が見えない不安な人に伝えたいキャリアコンサルタントの本音
新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。
今の仕事の将来に不安を感じたら、知っておきたい3つのこと
新型コロナウイルス感染症の影響で、日本の経済も深刻な打撃を受けています。2020年4-6月期のGDPは前年同期対比で27.8%(年率)減少と、史上最大規模の減少幅を記録しました。 企業の業績が厳しい局面にあり、新しい生活習慣で経済活動にも大きな変化が起きているなか、今の仕事や会社の将来に不安を感じてしまう方も少なくないのではないでしょうか。 その不安に向き合い、解消していくために知っておきたい3つのポイントを、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.不安なのは「会社」なのか「仕事」なのか? 今漠然と感じている「不安」の正体を整理してみましょう。 不安の元になっているのは、業績の見えない「会社」でしょうか。それとも自分自身の「仕事」でしょうか。 「仕事は好き。でもこの会社では不安」ということならば、「転職をして会社を変える」というのが、おそらくベストな解決法だと思われます。 ただ、「同じ(ような)仕事ができる転職先」がすぐに見つかるとは限らないので、希望する求人が見つかったときにすぐに動けるように、転職情報サイトや転職エージェントに登録するなど、転職情報の収集や応募書類の準備を進めておきましょう。 転職が前提であれば、転職エージェントに登録して、転職エージェントのキャリアコンサルタントから情報収集をするのもおすすめです。「仕事は好き」という明確な軸があるのであれば、「自分がやりたい仕事ができる、自分では考えつかなかった選択肢」を教えてくれることもあります。可能性が広がるきっかけがみつかるかもしれません。 一方、 「この仕事が向いていない」「この仕事が嫌いなわけじゃないけど、この先ずっとやっていくのかと思うと、なんか不安になる」 という「仕事」に対する不安の場合は、転職活動よりも先に、「では何がやりたいのか?」「何ができるのか?」を整理する必要があります。 ただし、この整理はなかなか難しく、簡単に答えが見つからず、堂々巡りになってしまうこともよくあります。答えが見つかるまでに時間がかかることも決して珍しくはないですし、これからの人生にとても大切なことなので、焦らずにじっくりと考えていきましょう。 考えるときのポイントは、「一人で考える時間」と「外部からの情報収集」をバランスよく行うことです。 特に、一人で考えても埒があかなくなったら、他の人のキャリアや生き方、仕事への価値観などの様々な情報を積極的に集めてみましょう。それらに対し、「自分もこういう生き方がしたいな」「あ、これは自分とは違うかも」と比較する過程で、「では自分はどうしたいのか?」が明確になっていきます。 友人や先輩など身近な人と話すだけでなく、今は様々な講演会などもオンラインで開催されており、家にいながら気軽に参加することもできます。この機会に新しい情報収集を始めてみると、今までとは違う何かに気づくかもしれません。 「会社」に対する不安も、「仕事」に対する不安も、その不安の元が漠然としていて、それに対して何も行動していない状態であればあるほど、「どうしよう」と不安になってしまいます。 ですが、不安の原因が明確になり、それに対してどう行動すればよいのかがわかれば、不安は「未来のために自分がやるべきタスク」へと変わっていくでしょう。 2.これから先、自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか 「仕事」や「会社」に明確な不安があるわけではなく、ただなんとなく「このままでいいのか?」と不安に思うこともあります。さらには、ネット上にはこれからの時代を生き抜くために、ということで 「キャリアアップのためには、自己投資をしてスキルアップが必要」「どこでも通用する力が必要」「リーダーシップが必要」「マネジメント力が必要」「お金の不安を解消するには、稼ぐ力が必要」 と、「今よりも、もっともっと」とさらなるスキルアップ、キャリアアップを促す情報が溢れています。これに加えて、社内でも「管理職になるためには…」「昇給するためには…」など、様々なプレッシャーがあるかもしれません。 そんな状況にいると、「今のままではいけない」「何かしなきゃ」と将来に漠然とした不安を感じてしまうのも無理はありません。 ですが、そんなときこそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみてください。本当にそれは自分が望む希望する「仕事人生」にとって、必要なことなのか?と。 バリバリと仕事をし、自己投資とキャリアップの繰り返しをしていくことは素晴らしいですが、それだけが唯一の成功パターンというわけではありません。 「どこでも通用する力」が誰にでも必要なわけでもありません。「自分の強み」を知り、それを必要としてくれる職場、活かせる職場を見つけることができれば、「どこでも」なんてあえて場を広げる必要はありません。 また、誰でもがみんな、リーダーシップやマネジメントスキルを身につけなければならないわけでもありません。 スペシャリストとして最前線に立ち続けたい。営業の現場でいつまでもお客様のために仕事をしたい。サポート役としてコツコツと淡々と仕事ができればそれで十分。 など、「管理職やマネージャーになる」以外のキャリアプランを希望しているならば、それらの分野で必要とされる能力は他にもあります。リーダーシップやマネジメント力がなくても、他の能力で乗り切れることも多いでしょう。 「あれも必要です」「これも必要です」「あれもしないと」「これもしないと」 そんな情報の中にいたら、そのプレッシャーで不安になってしまいます。もし今の不安が、こうした外部からの情報や刺激によって生まれているものならば、ぜひ外部の情報ではなく自分の内面に目を向けてみてください。 自分はどんな「仕事人生」を歩みたいのか。そしてその「仕事人生」に本当に必要なものは何なのか。 内省をし、自分の求めるものが明確になればなるほど、「何かしなければならないような不安」や「今のままじゃいけないような不安」は解消し、「自分が求めるもののために何をすればよいのか」という方向性が見えてくるでしょう。 3.「今の環境」では本当にダメなのか? 今の仕事の将来に不安を感じると、まず思いつくのが「今の環境を変えること」、つまり「転職」だと思います。 もちろん、転職すれば今の環境を大きく変えることができます。転職によって、希望する仕事につけたり、やりがいや働きやすさがアップしたり、快適な職場や望む待遇を手にいれたりすることもできるでしょう。 しかし、「今の環境を変えること」は、自分の考え方や見方を変えることでも実現できます。同じ職場、同じ仕事でも自分自身の考え方や見方が変われば、見えていなかったものが見え、気づかなかったことに気づき、今までとは全く違う意味を持つものになることもあるからです。 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といわれるように、一度職場や仕事に対して不安になってしまうと、なんでもネガティブに見えてしまうものですが、そんなときこそ一度立ち止まって、「今の環境では本当にダメなのか?」「違う見方はできないか?」と客観的に捉えなおしてみましょう。 不安な状態は、確かに気持ちのよいものではないかもしれません。しかし、今の状態に不安を感じているということは、「ここでちょっと軌道修正をしましょう」というサイン。今までを見つめ直し、これからを考えるいいタイミングでもあります。 不安の解消は、自分自身のこれからを真剣に考えることが第一歩です。今の仕事の将来に不安を感じたら、「今が不安だから転職しよう」と簡単に結論づけるのではなく、ぜひとことん、自分自身と向き合ってみてください。
コロナ禍の今、仕事を辞めたいときに考えておきたい4つのこと
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
「上司と合わないから辞めたい」はあり?退職前にすべきこととは
合わない上司を持つと、仕事に行くのがつらくなり「辞めたい」という気持ちも起こりやすくなります。しかし、上司と合わないことを理由に会社を辞めてもいいものか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 今回は、上司と合わなくて辞めたいと考えている方に向けて、そもそも辞めていいのかという疑問を解決しつつ、退職前に考えるべきことや取れる対策などを解説します。 辞めたいくらい合わない上司がいる職場は辞めてもいい 結論からお伝えすると、上司とどうしても合わないのであれば、今の職場を辞めるのも一つの選択肢です。 ただし、自分に合う人だけで構成されている会社のほうが珍しいので、少し「上司と合わない」と思っただけで退職を決意するのは時期尚早。 合わない上司が原因で辞めてもいい場合は、たとえば以下のような場合が挙げられます。 上司と合わなくて心身に不調が見られる 上司からパワハラやセクハラを受けているが、会社が対応してくれない 合わない上司とうまく付き合えるよう努力したが、効果がなかった この記事後半では、辞めたいと思うほど合わない上司と上手に距離を置く方法も紹介しているので、まだやれることがある人は全て試してから最終的な答えを出すのがおすすめです。 なぜ、上司と合わないと辞めたくなるのか そもそも、なぜ上司と合わないと部下は辞めたくなるのでしょうか。原因を見ていきましょう。 話す機会が多いから 職場に合わない人がいても、接点が少なければ辞めたいほどのストレスにはなりません。しかし上司は、業務における報告・連絡・相談を真っ先に行うべき相手のため、接点を減らすのは至難の業。 話す機会がたくさんあるからこそ「やっぱり合わない」と実感してイライラしやすく、ストレスがたまって辞めたい気持ちが高まります。 立場上、強くは言えないから 「上司」と「部下」は役割が異なるだけで、本来人間としては対等です。 とはいえ、やはり目に見えない上下関係があることが多く、たとえ上司が間違っていたとしても部下はなかなか強く指摘できないでしょう。 上司が部下の気持ちを汲んでくれたり、気軽に発言できる環境を作ってくれたりする人ならいいですが、そうではない場合だと部下は不満をため込んでしまい、ある日一気に爆発して「辞めたい!」と思ってしまいます。 仕事のやりがいを見失うから 合わない上司と働き続けると、その上司が関連しているもの全てが嫌になりやすいです。 もともとは好きだった仕事も「合わない上司とやる仕事なんて楽しくない、好きじゃない」と思うようになり、仕事のやりがいまで見失ってしまいます。 そうすると、働くモチベーションが出ないため毎日の労働が苦痛になり、会社を辞めたくなるでしょう。 上司と合わなくて辞めたいときに考えること 今の職場を辞める前には「本当に今辞めるべきなのか」「今後どうしていきたいのか」など、たくさんの大事なことをよく考えなくてはいけません。ここからは、上司と合わなくて辞めたいときに考えてほしいことを解説します。 辞めたい理由について 「なぜ今の職場を辞めたいのですか?」と聞かれたときの、あなたの本音の返答は何でしょうか。 上司と合わないから、とにかく今の環境から逃れたいから、といった返答が真っ先に思い浮かんだ場合、今はまだ会社を辞めるべきタイミングではないかもしれません。 「上司と合わないから辞めたい」は、あくまで退職を意識するきっかけとなる理由です。 そこから、今後やりたい仕事や希望する働き方、理想の職場環境などを具体的に考えないと、辞めた後の方向が定まらずに再就職に失敗する可能性があります。 辞めるデメリットについて 会社を辞めれば合わない上司と関わらずに済むというメリットがありますが、一方でデメリットもあるため、デメリットにどう対応していくのかを考えなくてはいけません。 今の職場を辞める主なデメリットは、以下の通りです。 収入がなくなる 社会的信用を失う 自己都合退職になるので失業保険の給付が遅い このようなデメリットを把握し、本当に今辞めて問題ないのかをよく考えましょう。 今後の生活について 辞めるデメリットで「収入がなくなる」を挙げましたが、収入は生活に直結するものです。収入がない状態で今後どのように生活していくのかについても、検討しなくてはいけません。 辞めた後も生活費は発生しますし、これまでは会社の給料から天引きされていた「健康保険」「年金」「住民税」も自分で支払う必要があります。 今ある貯金でいつまで生活が持ちそうか、これからできる節約術はないかなどを考え、辞めてからも無理なく暮らせるよう準備を整えてください。 将来について 退職は、将来のキャリアや人生を左右する大きな決断です。よって、上司と合わなくて辞めたいと思ったときは、自分の理想の将来像を具体化しそれを叶えるプランまで考えてみましょう。 すでに理想の将来像が明確にある場合でも、退職すると理想実現までの道のりが変わることがあるため、プランの練り直しが欠かせません。 なお、自分の経験・スキルを客観的に把握できていないと、実現不可能な将来プランを立てる可能性があります。これからのキャリアを考えるときには、まずこれまでのキャリアを振り返ることが大切です。 辞める前に実践!合わない上司と距離を置く方法 辞めたいほど合わない上司とは、一定の距離を置くのがおすすめです。距離を置いて接点を減らすとストレスが軽減して、辞めたい気持ちが落ち着くことがあります。 ここでは、退職前に実践してみてほしい、合わない上司と距離を置く方法を解説しましょう。 直接話す機会を減らす 距離を置きたいからといって、仕事に必要な連絡までしないわけにはいきません。 しかし直接顔を見て話すとどうしても嫌な気持ちになりやすいので、活用できるシーンではメールやチャットを積極的に使いましょう。仕事におけるテキストメッセージは、簡潔にわかりやすく書くのが基本的なマナーなので、直接話すよりも接点が薄まります。 考えてから文章を入力できるぶん冷静も保ちやすく、突発的に辞めたい衝動に駆られることも減るでしょう。 仕事以外の交流は避ける 合わない上司と仕事中に一切会話しないのは無理だからこそ、仕事以外の場面ではできるだけ交流を避けましょう。 たとえば、合わない上司の出退勤時間を把握して自分の出退勤をずらす、合わない上司がランチに行ったのを確認してから自分もランチに行くなど、相手と対面しないよううまく自分の行動を調整してください。 仕事以外の場面で合わない上司と2人きりになっても余計な気疲れを起こすだけなので、ばったり鉢合わせしないように意識して行動するのがおすすめです。 プライベートの話題を避ける 仕事中、プライベートの話題は避けたほうが無難です。仕事とプライベートの境界線を曖昧にすると、仕事終わりや休日も心が休まらずストレスを発散しにくくなります。 上司によっては、興味本位や部下を理解するために「休日は何をしているか」「どんな趣味があるのか」などを質問してくる場合がありますが、曖昧にかわしたり返答を濁したりしましょう。 また、合わない上司が自らのプライベートを話してくる場合は聞き役に徹し、過剰に話を広げないのがポイントです。 飲み会ではできるだけ離れて座る 近年は飲み会の開催を控える会社もありますが、まだまだ飲み会を楽しむ文化の会社も多いです。 会社の飲み会に参加する場合は、合わない上司とはできるだけ離れて座りましょう。「飲み会で思わぬ一面を見て打ち解ける」というケースは確かにあるものの、すでに辞めたいと思うまでに嫌悪感を持っている上司相手にそれが起こる可能性は低いです。 少しでも歩み寄ってみようという気持ちがあるなら別ですが、せっかくの飲み会で合わない上司に気を使っても疲れてしまうので、物理的距離を取ってください。 辞めたいくらい合わない上司から離れるときのポイント ここからは、合わない上司と距離を置く際に注意してほしいポイントを紹介します。 距離は少しずつ離していく 上司と合わなくて辞めたい気持ちが強い人ほど、猛スピードで距離を取りがち。しかし、いきなり距離を置くと上司も違和感を抱きますし、場合によっては気分を悪くします。 合わない上司と距離を置く際は、「ゆっくり、少しずつ」を意識するのが大切です。 いきなり態度をガラッと変えるのではなく徐々に変化させ、相手を不快な気持ちにさせることなく距離を離していきましょう。 仕事はノーミスを目指す 距離を置こうとしても仕事でミスをすれば、合わない上司に謝罪したり、指示を仰いだりする必要が生じます。 場合によっては合わない上司から注意や叱責を受けることになり、自分のミスが原因で新たな接点が生まれてしまうため、仕事はできるだけ完璧を目指しましょう。 パフォーマンスが安定して優れている部下には上司も厳しく言えないので、仕事の質向上はこれ以上の関係悪化を防ぐ効果も期待できます。 他の人に向ける態度と違いすぎるのはNG 距離を置く際、合わない上司と他の人とで明らかに態度を変えるのはNGです。 冷遇された上司はムッとしますし、相手によって態度を変える人は周囲からの信頼も損ねます。 合わない上司とは距離を置いたほうが働きやすくなりますが、自分の働きやすさだけを追いかけて周囲に迷惑をかけてはいけません。 仕事上、合わない上司と交流せざるを得ない場面では、他の人に接するのと同じように友好的に振る舞いましょう。 どうしても上司と合わなくて辞めたいときは 本当に上司と合わない場合、うまく距離を置いても辞めたい気持ちがなくならないこともあります。ここからは、どうしても上司と合わなくて辞めたいときに取るべき行動を解説していきましょう。 冷静に状況分析する 上司のどんなところが合わないのか、何をきっかけに辞めたいと思ったのか、まずは冷静に状況分析してみましょう。 他人に対する「合わない」という表現は曖昧で、本当に相性が合わない場合もあれば、相手に大きな問題行動が見られる場合もあります。そして、上司の問題行動が原因で合わないと感じる場合は、退職を決意する前に会社上層部や労働基準監督署に報告・相談したほうがいいです。 会社や外部機関の手を借りれば辞めずに問題解決できる可能性もあるので、一度現状やこれまでの上司の行動を振り返ってみてください。 異動希望を出す 上司と離れて働ける別の部署があるなら、そこに異動希望を出すのもおすすめです。 「上司と合わなくて辞めたいけど、会社や仕事内容は嫌いじゃない」という人に特に適していて、異動できれば会社を辞めることなく上司とも離れられます。また、転職せずに異なるキャリアを歩むことも可能で、さらに自分の仕事の幅が広がる場合も。 ただし、会社によっては部署異動すると給与や待遇が変わるケースがあるため、事前に条件面を確認しておきましょう。 休職する 「上司と合わない」と感じている社会人はたくさんいますが、「辞めたい」とまで追いつめられている人はそう多くありません。辞めたいと感じるのはストレスが限界に近づいている証拠でもあるので、思い切って一度休職し、心身をゆっくり休めるのもいいでしょう。 先に心療内科などで診断書をもらいそれを会社に提出するのが、休職制度を利用する際の一般的な流れです。 会社や上司から離れて休むことで気持ちが落ち着き、上司とうまく付き合っていく方法が見つかる場合もあります。 転職する 何をしても解決策が見つからず上司と合わないなら、記事冒頭でもお伝えした通り会社を辞めて転職するのもありです。 ただし限界を超えている場合を除いて、できる限り転職先を見つけてから退職しましょう。先に会社を辞めると、転職活動の面接で「なぜ次が決まっていないのに会社を辞めたのか」と疑問に思われ、計画性がないと評価される可能性があります。 収入も途絶えるので転職活動が難航すると焦りが出やすく、転職先とのミスマッチが起こりやすいです。 上司と合わなくて辞めたいならコンサルタントを頼るのも◎ 上司と合わずに辞めたいと思い悩んでいるなら、新しい職場で心機一転するのも一つの解決策といえます。しかし、会社を辞めることにはデメリットもあるため、一時の感情に任せて行動するのではなくよく考えましょう。 また、上司と合わないモヤモヤや、会社を辞めるべきかという悩みを、キャリアコンサルタントに相談してみるのもおすすめです。 キャリアコンサルタントは「職場の人間関係」の悩みをいくつも解決してきたプロなので、家族や友人、同僚などに相談するよりも的確なアドバイスを授けてくれます。 あなたの悩みや希望に寄り添いつつ、原因・対処法を具体的にアドバイスしてくれるので、ぜひ気軽に相談してみてください!
「仕事に疲れた」と感じやすい人の特徴は?辞めたいときの対処法
疲れには、少し休めばすぐに回復する「一過性の疲れ」と、蓄積してなかなか回復しない「持続性の疲れ」があります。 そして、仕事は毎日行うものだからこそ持続性の疲れがたまりやすく、疲れが限界まで達すると「もう疲れた」「仕事を辞めたい」という気持ちになることも。 この記事では、仕事に疲れたと感じやすい人の特徴や、辞めたいときの対処法を解説します。「なぜ、こんなに疲れているんだろう」「本当に仕事を辞めてもいいのかな」と悩んでいる方は必見です。 辞めたくなるほど仕事に疲れる原因 まずは、辞めたいと思うまでに仕事に疲れる原因から見ていきましょう。自分が辞めたい原因を正しく把握することで、効果的な対処法や転職先に求めるものが見えてくるはずです。 仕事量 仕事量は、多すぎても少なすぎても疲れるものです。 仕事量が多すぎると残業や休日出勤をするしかなく、心身を休める時間が削られるためストレスがたまります。疲れたと感じても次から次に仕事が舞い込むので休むタイミングが見つからず、「休むためにはもう仕事を辞めるしかない」という考えになりやすいでしょう。 一方で、仕事量が少なすぎると勤務中に退屈し、やりがいや働く面白さを見失います。必要な経験を積めずに時間を無駄にしているような感覚になり、周囲から期待されていないのでは?と不安も抱きやすいので、精神的疲れを感じやすいです。 人間関係 相いれない価値観を持っている人や、相性の悪い上司と一緒に働くと気疲れしやすいです。 そして、日々の小さな気疲れが大きな疲労につながり、最終的に仕事を辞めたくなる場合も少なくありません。 また、人間関係が原因の疲れは、尾を引く傾向にあります。 対人関係で嫌なことがあると、しばらく気持ちが落ち込んだり何度も思い出して腹が立ったりした経験はありませんか。対人関係のいざこざは、時間が経っても「どうしてあんな言い方をするのだろう」「自分が悪かったのか」のようにモヤモヤしやすく、取れない疲れとして残り続けます。 仕事内容 自分に合わない仕事や興味のない仕事をしていると、仕事に楽しみを見出せず辞めたい気持ちが強まります。 「つまらない」と思いながらやる仕事にはストレスも感じやすく、本来であれば疲れるほど働いていない場合でもストレス過多で疲れたと感じるでしょう。 仕事内容が自分に合わず辞めたい場合、「どんなところが自分に向いていないのか」「どんな仕事なら合うのか」をじっくり考えてみてください。ここを具体的にしないまま仕事を辞めると、自分の適職がわからないため再び合わない会社に就職して、同じことを繰り返す可能性があります。 労働環境や条件 正当に評価してもらえない、仕事内容と給料が見合わない、周囲との協力体制が取れないなど、職場の労働環境・条件が悪い場合も疲れを感じやすく、仕事を辞めたくなるはずです。 仕事は、誰かや何かの役に立ち、その対価としてお金や信頼、立場などを得られるのが魅力。 しかし、労働環境や条件が悪い会社では正当に対価が得られない場合が多いため、一方的に労働力だけを搾取されているような気持ちになります。 「働いてもただ疲れるだけ」と感じる状態が慢性化すると働くモチベーションも続かないので、辞めたいと思う頻度が増えるでしょう。 仕事に疲れて辞めたいと思いやすい人の特徴 仕事に疲れて辞めたいと思うのは、上記以外にも「本人の気質や特徴」が原因になっている場合があります。ここでは、仕事に疲れて辞めたいと思いやすい人に共通するポイントを解説しましょう。 完璧主義 責任感が強く完璧主義の人はどんな仕事にも全力で挑むため、最終的に疲れ果てて辞めたいと思いやすいです。 「完璧でなければ失敗」と白黒思考になりやすく、自分で自分に強いプレッシャーをかけるので、心身ともにギリギリまで追い込んでしまいます。 また、完璧主義の人は自分だけでなく他人にも完璧を求めるのが特徴。そのあまり、他人の欠点ばかり見てイライラしたりミスを強い口調で指摘したりして、職場の人間関係をギクシャクさせることもあります。 完璧を目指す姿勢は素晴らしいですが、過剰すぎると自分も周囲も疲れてしまうので、ミスを許せる心の余裕を育てることが大切です。 他人に気を使いすぎる 嫌われたくない気持ちが強く他人に気を使いすぎてしまう人も、仕事に疲れた、辞めたいと思いやすいです。 このような人は誰かから仕事をお願いされると、自分が大変な状況下でも相手に気を使って断れません。さらに「頼ったら迷惑かも」と考えて自分は誰にも頼らないので、一人で大量の仕事を抱えてしまいます。 他人に気を使って頼まれると断れない人は、事前に引き受ける仕事量を決めておき「それ以上になったら断る」とマイルールを設けるのがおすすめです。 コミュニケーションが苦手 人付き合いやコミュニケーションが苦手な人にとって、会社は行くだけで疲れる場所といっても過言ではありません。 うまく立ち回ろう、ちゃんと話そうと考えれば考えるほど精神的負担になり、疲れてしまうでしょう。対話が得意ではないからこそ他人から誤解されることも多く、職場の人間関係で悩みやすいです。 しかし話すのが得意でなくても、丁寧なあいさつや他人の話をしっかり聞くことなどを心がければ、人間関係は良くなり仕事にも疲れにくくなります。 コミュニケーション能力はどんな職場でも求められるため、辞めて解決を図るのではなくまずは能力を鍛える努力をしてみてください。 やりたい仕事がわからない やりたい仕事がわからない人は、今の職場で働いていても「このままで良いのだろうか」と常に不安です。 今の仕事で実現したいことがないため漠然とした疲れや退職願望を感じますが、だからといって転職しようにもどんな仕事を選べばいいのかわからないため、悩みが長期化する傾向にあります。 やりたい仕事がわからない場合は、自己分析をして自分への理解を深めることが大切。自分の考えや特徴、スキルを掘り下げてみると、意外と今の仕事に適性があると気づいてやりがいが見つかったり、本当の適職がわかって転職を決意できたりします。 仕事に疲れて辞めたいときの対処法 仕事に疲れた、辞めたいと感じても、その感情に任せていきなり会社を辞めてはいけません。ここからは、仕事に疲れて辞めたいときに実践してほしい行動ステップをお伝えします。 休みを取る 疲れを感じたときに真っ先にやるべきなのは、休息を取ることです。 会社を辞める・辞めないを考える際には冷静な判断力が必要ですが、疲れ切っている状態では判断力も鈍るので、結論を出す前にまずはしっかり休まなくてはいけません。 一日中ごろごろする、趣味に没頭する、アウトドアや旅行を楽しむなど、自分がリフレッシュできるなら過ごし方は自由なので、休日や有給休暇を利用して心身を休めましょう。 また、疲労困憊でさらにまとまった休みが必要な場合は、休職するという方法もあります。 健康的な生活を心がける 仕事に疲れて辞めたいと、ぼんやりしたり考え事をしたりする時間が増えて生活リズムが乱れやすくなります。 しかし、睡眠や食事を疎かにするとさらに疲れがたまりますし、ネガティブ思考に陥りやすくなるため、疲れたときや悩みがあるときほど規則正しい生活を意識しましょう。 また、睡眠・食事に気を使うだけでなく、適度な運動もおすすめです。運動をすると、交感神経が優位になって気持ちが前向きになりやすく、ストレスの発散や睡眠の質を高める効果があります。 誰かに話を聞いてもらう 仕事に疲れた、辞めたいという今の気持ちを、誰かに話してみるのも効果的な対処法です。 これは「カタルシス効果」といって、心の中に閉じ込めていたストレスやつらさを口に出すことで、開放感が得られて苦痛が和らいだり心にゆとりができたりします。 辞めたいと思い詰めるまでに疲れてしまう人は、完璧主義で他人に弱みを見せるのが苦手な人も少なくありません。 ですが悩みやモヤモヤした気持ちは、一人で抱えるよりも誰かと共有したほうが早く解決しやすいので、信頼できる人や産業医、キャリアコンサルタントなどに現状を打ち明けてみてください。 疲れる原因を分析する ここまでのステップを経てある程度心身が回復したら、仕事に疲れてしまった原因と向き合っていきましょう。 仕事に疲れる原因は、仕事量や内容、人間関係、労働環境などさまざまです。「仕事をしていて嫌だと感じたこと」「仕事中、つまらないと感じる瞬間」などを振り返り、紙やテキスト上にまとめてみてください。 こうして可視化させると自分の疲れの原因を分析しやすくなり、このあとの対処にも迷いにくくなります。 原因に応じた対策を取る 前の項目で把握した疲れる原因別に、具体的な対策を取っていきましょう。なお、原因が複数ある場合は、最も強くストレスを受けるものから優先的に対処してください。 仕事量や内容が疲れる原因なら、上司にサポートを求めたり業務フローを見直したりする必要があります。 人間関係に問題がある場合は、相手との付き合い方を見直すのも一つの対処法です。 労働環境が悪いのであれば、労働基準監督署や労働組合など、外部機関に相談してみてもいいでしょう。 このような対処法で疲れる原因を取り除くことができれば辞めたい気持ちも消え、今の会社で気持ちよく働ける可能性があります。 異動・転職を検討する 上記の対策をしても状況が改善せず、疲れや辞めたい気持ちが消えない場合は、異動・転職といった現状から離れる選択を検討してみましょう。 真面目な人ほど「疲れて辞めたいなんて甘えではないか」と考えますが、つらい気持ちを抱えたまま無理して働き続ければ、ストレスで心身の健康を害する恐れがあります。 異動・転職にはメリットがある反面、デメリットもあり気軽にするものではないものの、対処困難な疲れや退職願望がある場面では自分を守る切り札になるはずです。 仕事を辞める前に確認すべきポイント 仕事に疲れて辞めたくても「本当に辞めていいのだろうか」と、なかなか決断できない人もいるでしょう。辞めていいのか悩んだときは、以下のポイントを確認してみてください。 退職が本当に問題解決になるのか 仕事のモチベーションを大きく左右する辞めたいという感情は、早急に解決すべき重大問題といえるでしょう。 しかし問題を解決させる方法が、本当に辞めることとは限りません。たとえば、やりたいことがわからなくて疲れている場合だと、今の仕事を辞めるだけではやりたいことは見つからず、根本的な問題解決にはならないのです。 そのため疲れて辞めたいときは、退職が本当に問題解決の方法になり得るのか、たくさんシミュレーションしてから答えを出してください。 状況改善の見込みはないのか 仕事に疲れて辞めるなら、問題に対してさまざまなアプローチを行い、万策尽きたタイミングがベストです。まだできることがあり状況改善の見込みを残した状態で辞めると、退職してから状況が良くなり後悔する場合があります。 疲れているときは物事を肯定的に捉えるのが難しく、つい「どうせ行動しても改善しない」と考えがちですが、本当に改善しないかは行動してみないとわかりません。 仕事を辞めるのは、行動してみて「これ以上の状況改善は見込めない」と判断してからでも遅くはないはずです。 自分の市場価値を理解しているか 仕事を辞める前には、自分の市場価値を確認しておくことも大切です。 もしも自分の能力・スキルに足りない部分があり、それを理解しないまま会社を辞めると、再就職の活動が難航する可能性があります。 自分の市場価値は、転職サイトの求人内容を見るだけでもある程度確認できるので、疲れて辞めたいと思ったら簡単にチェックしておくと良いでしょう。 疲れて辞めたい人におすすめのキャリアコンサルティング 辞めたいと思うくらい仕事に疲れてしまったときは、まずゆっくり休息を取り、それから状況改善に向けた取り組みを行ったり本当に辞めるべきかを考えたりしましょう。 また、誰かに話したいけど誰に話せばいいのかわからない人や、本当に辞めていいのか迷ったときは、キャリアコンサルティングを受けるのがおすすめです。 キャリアコンサルタントはあなたの話にじっくり耳を傾け、疲れの原因になっている要素を丁寧に洗い出してくれます。今の職場で自分らしく働く方法を一緒に考えてくれるほか、辞めると決意した場合には転職に役立つアドバイスも授けてくれ、問題が解決するまで一貫してサポートしてもらえるのが魅力です。 「疲れた」「辞めたい」と言葉にし、その言葉を受け止めてもらうだけでも安心感が得られるので、ぜひ気軽に頼ってみてくださいね!
上司と合わない場合のストレス限界サイン!嫌いな上司への対処法
人間には相性があるので、上司に対して「合わない」と感じてしまう場合もあります。頻繁に接する上司と合わないとストレスがたまりやすく、時に「もう限界かも…」と思うこともあるでしょう。 この記事では、上司と合わないとお悩みの方に向けて、ストレスの限界サインや限界を迎えたときの対処法を解説します。 合わない上司と働き続けるとどうなる? 合わない上司への対策を見つけられないまま、無理して働き続けることにはデメリットがたくさん。まずは、どのようなリスク・デメリットがあるのかを解説します。 モチベーション・生産性が下がる 合わない上司がいる職場では、どうしても働きにくさを感じます。のびのびと働けない環境だと仕事のモチベーションは下がるため、生産性が低下し成果も出しにくくなるでしょう。 また、上司と合わなくてストレスが限界に達すると、好きだったことや興味のあったことにも無関心になる傾向があります。入社時には興味のあった仕事への熱意も次第になくなり、自分が何のために働いているのかさえわからなくなる場合も多いです。 心身の健康を損なう可能性がある 上司と合わないまま働き続けると、ストレスにより心身の健康を損なう可能性があります。 合わない上司と一緒の仕事では、心は常に緊張状態。そして過度な緊張やストレスは、自律神経のバランスを乱しさまざまな不調を引き起こすリスクが高いです。数日で治る風邪程度ならまだしも、時には命にかかわる重い病気になるケースもあります。 心身の不調は最もわかりやすい限界サインともいえるので、上司が合わないときは細かく自分の健康状態をチェックし、サインを見逃さないようにしましょう。 社内評価が下がる 合わない上司の下で働くと、モチベーションが下がったり心身の不調に陥ったりしやすくなるとお伝えしました。 そして、このような事態が起きると、人事評価も下がりやすくなります。 やる気がなさそう、体調不良で頻繁に休む社員には、会社も厳しい評価をせざるを得ません。 また、評価者である上司もあなたに対して合わないと思っていると、上司の個人的感情で評価を下げられてしまう場合もあります。社内評価が下がると昇進や昇給にも期待できず、成長チャンスも逃しやすいです。 上司と合わないストレスを限界までためない工夫 職場の上司と合わないときは、ストレスが限界に達しないよう、行動や付き合い方に工夫が必要です。ここでは、ストレスを限界までためないためにやるべきことを紹介します。 なぜ上司と合わないのか考える まずはこれまでを振り返り、上司のどんなところが自分に合わないのか考えてみましょう。 たとえば、特定の発言やタイミングでのみ合わないと感じるのであれば、その発言が出ないように話題を選んだり、タイミングを図ったりしてみるという工夫ができます。 「相性が悪い」「相容れない価値観を持っている」など、簡単には対処できない原因がある場合も珍しくありませんが、気持ちを整理するためにも一度は合わない理由を考えてみてください。 一定の距離感を保つ 合わない上司と、無理に仲良くなる必要はありません。「仕事上でしか関わらない人」だと割り切って一定の距離を置くのも、ストレスを限界突破させない有効な手段です。 交流はあいさつや業務上の会話だけにとどめ、それ以外の話は程よく受け流しましょう。 合わない上司と同じ土俵に立ってもストレスがたまるだけなので、心理的に距離を取って自分を守ってください。 上長や外部機関に相談する 上司が合わなくて限界を迎えそうなら、さらに上の上司や人事部に相談してみてください。相談すると、人員を募集している別の部署に異動させてもらえたり、あなたの代わりに上司に注意してくれたりする場合があります。 また、合わないと感じる上司にハラスメント行為や大きな問題行動がある場合は、労働基準監督署や労働組合など外部機関に相談するのもおすすめです。 相談する際は前もって合わないと感じる原因を明確にし、上司に問題行動が見られる場合は証拠を掴んでおきましょう。 仕事で成果を出す 「合わない」「嫌いだ」と上司のことばかり考えると、気づかぬうちに自分で自分にストレスをかけて限界に近づいてしまいます。 合わない上司についてあえて考えないようにして、仕事だけに集中して成果を出すのも限界を回避する方法です。 仕事では結果が重要視されるため、良い成果を収めてしまえば上司からの小言が減り交流機会も少なくなります。また、成果が社内で高く評価されれば昇進の話も出やすくなり、別の部署に抜擢されて合わない上司と離れられる可能性も高まるでしょう。 こまめにストレスを発散させる 上手な付き合い方を身に付けても、合わない上司と一緒に働いている限り、ストレスがゼロになることはありません。 そのため、受けたストレスはこまめに発散させ、定期的にリフレッシュを図ってください。席を立って気分転換する、深呼吸するなどは、職場でもできる手軽なストレス解消法です。 ただし、手軽な解消法だけでストレスを完全になくすのは困難なので、仕事終わりや休日を使ってしっかりリラックスする時間を取りましょう。 上司と合わなくて限界でもやってはいけないNG行動 上司と合わなくて心が限界を迎えると、感情のままに行動したくなるかもしれません。しかし、以下のような行動はあなたにもデメリットがあるので、やらないほうがいいでしょう。 嫌悪感を出す 限界を迎えて心に余裕がなくなると、上司への嫌悪感があらわになりがち。対面した瞬間に嫌な顔をする、声をかけられても無視する、合わない上司に何かと突っかかるなどは、精神的に限界なときに取りやすい行動の代表です。 しかし、嫌悪感を前面に出してしまうと、さらに合わない上司との関係が悪くなってしまうので控えましょう。 あからさますぎる行動は見ている周囲の人まで不快な気持ちにさせるので、あなたの評価を下げることにつながります。 悪口を言う 愚痴と悪口は違います。愚痴とは「言っても仕方がないことを言って嘆くこと」であり、悪口は「他人を悪く言うこと」です。 上司と合わなくてストレスが限界に達すると誰かに話を聞いてもらいたくなりますが、上司を一方的に下げる悪口は聞き手を嫌な気持ちにさせるので言わないようにしましょう。 「こんなことがあって嫌だった、つらかった」のように、出来事や自分の気持ちにフォーカスして話すと、聞き手もあなたに寄り添って共感してくれるはずです。 仕返しを考える 合わない上司があまりにも理不尽だと、「仕返ししてやりたい」と考える方もいるのではないでしょうか。 しかし、大々的な仕返しは成功させるのに綿密な計画が必要であり、行動がエスカレートするとこちらが加害者になる可能性もあるので、やらないほうが賢明でしょう。 上層部や外部機関に相談する、合わない上司に屈することなく成果を上げるだけでも、立派な仕返しになります。仕返ししたいと思うなら、意地悪な方法を選ぶよりも正攻法で勝負したほうが、成功したときに何倍もスカッとするはずです。 上司と合わなくて限界なときに表れるサイン ここでは、上司と合わないストレスが限界にきているときのサインを解説します。サインを見逃すと、不調がさらに悪化し治りにくくなることがあるので注意しましょう。 体のサイン 肩こりや頭痛、めまいが常態化する 常にだるさや疲労感がある 食欲がない・増す 睡眠の質が変化する 体調不良を繰り返す 目に見えたり体感したりできる体のサインは、最もわかりやすい限界バロメーターといえます。 肩こり、頭痛、疲労感、胃痛、下痢、便秘などは、ストレスが限界にきているときの代表的なサインです。 また、大きなストレスは睡眠や食欲に変化をもたらしやすいので「最近眠りが浅い」「食欲がない」「反対にストレス発散で食べ過ぎてしまう」という場合も要注意。睡眠サイクルや食生活が乱れると体の免疫が下がるため、風邪などにもかかりやすくなります。 行動のサイン アルコールや煙草の量が増える 浪費が増える 口数が減る 家事や身だしなみに手を抜く ささいなミスが増える ストレスが限界に達すると、それを発散させようとして行動にも変化が見られます。気を紛らわせようとアルコールや煙草の量が増えたり、何とか楽しいことをしようとしてお金を使いすぎたりすることも…。 反対に、ストレスで頭がいっぱいになって無気力になり、あからさまに口数が減る、家事・身だしなみといった暮らしに欠かせないことにまで手を抜くというケースも珍しくありません。 無気力な自分を何とか奮い立たせても、ストレスが限界だと集中力も低下するため、ささいなミスが増えるでしょう。 心のサイン 人づきあいが面倒になり、家から出たくなくなる 悪いことや同じことばかり考える 不安、緊張、イライラを感じやすく、急に泣き出したりする やる気やポジティブな感情が生まれない 自分を責める 上司と合わないストレスは、心を少しずつすり減らしていきます。 嫌だった出来事やネガティブなことを何度もぐるぐると考えてしまい、不安や落ち込み、イライラなどを感じやすくなるでしょう。 また「上司と合わないのは自分のせい」と自分を責める人も多いですが、ストレスが限界に達すると冷静な判断力を失って自己嫌悪しやすくなります。 合わない上司に限界を感じたときの対処法 上司と合わなくてストレスが限界だと感じたときは、自分を守るために以下の対処法を実践してみてください。 まずはゆっくり休む ストレスが限界に達している状態から解放されるために、まずはゆっくり休みましょう。「人と会いたくない」「何をするにも面倒」だというのなら、あえて何もしないのもアリです。 また、少し気力がわいたら外を散歩してみたり、のんびりと掃除や片づけをしてみたりするのもおすすめ。仕事以外の時間を確保し自分のペースで過ごすことで、少しずつ心が回復していくはずです。 規則正しい生活をする ストレスが限界までたまると、つい生活も乱れがちに。しかし、乱れた生活習慣は気づかないうちに心身に負荷をかけ、さらなるストレスになる場合があります。 「上司と合わなくて限界!」と感じた日でも、できるだけ普段通りに食事や睡眠を取りましょう。整った生活リズムは心身を安定させる効果があるので、気持ちに余裕が生まれやすくなります。 信頼できる人に話を聞いてもらう 現状のつらい気持ちを、信頼できる人に聞いてもらうのも大切です。 ストレスが限界に達するとネガティブ思考が強まりますが、自分を客観視しながら話したり第三者の意見を聞いたりすることで、視野が広がりネガティブから抜け出しやすくなります。 身近な人に話しにくい場合は、キャリアコンサルティングを受けるのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、キャリアや転職に関する悩みだけでなく、働くうえでのモヤモヤや上司との人間関係などについても相談できます。 キャリア・コンサルティング・ラボならオンラインで手軽に相談できるので、ぜひ活用してみてくださいね。 転職する 心身の調子を悪くしてまで、やるべき仕事はありません。 少し上司と合わないだけで転職を検討するのは早計ですが、ストレスが限界を迎えているのであれば、今の会社を辞めて転職するのも一つの手です。 ただし、転職する前には上司との人間関係をよく分析しておきましょう。合わないと感じた原因がわかれば同じような上司がいる職場を避けやすくなるほか、対策を考えておけば転職先で上司との人間関係に悩んだときにも役立ちます。 必要に応じて医療機関を受診する 心身に変化や不調が見られるなら、できるだけ早く医療機関を受診してください。 時間の経過とともに自然治癒する場合もありますが、放置するとさらに状態が悪くなって取り返しがつかなくなる場合もあります。また、不調の原因は実はストレスではなく、大きな病気の初期症状という可能性も。 素人判断するのは危険なので、必要に応じて専門家の診断・治療を受けましょう。 合わない上司に限界を感じたら気軽に相談してみよう 「上司と合わない」は、ほとんどの働く人が一度は感じたことがあるストレスです。 しかし、受けるストレスの度合いやストレス耐性は人それぞれ異なり、一緒に働く同僚がストレスの限界を迎えていないからといって、自分もまだ耐えられるとは限りません。 「上司と合わない」「ストレスが限界」だと感じたら、身近な人やキャリアコンサルタントに相談してみてください。 ストレスや悩みは一人きりで抱えると大きくなりやすいので、第三者の手を借りながら解決していきましょう。
上司と合わないのがストレス…楽になる考え方&うまく付き合う方法
合わない上司の下で働き「毎日がストレスの連続…」という方は多いのではないでしょうか。 しかし、考え方や接し方を少し変えるだけで、合わない上司との付き合いが楽になることがあります。 この記事では、上司と合わないと悩んでいる方に向けて、ストレスを軽減させる考え方や上手な付き合い方を解説します。 ストレスになる!合わない上司の特徴 まずは、多くの部下から「合わない」と思われる上司に多い特徴を紹介します。 自己中心的 日や気分で言うことが変わる、嫌な仕事や責任を押し付けてくる、部下の手柄を横取りするなど自己中心的な上司は、部下から合わないと思われても仕方ありません。 自己中心的な上司と一緒に働くと、意味不明な指示や理不尽な叱責はしょっちゅう。部下は上司から日常的に振り回されるため、非常にストレスがたまるでしょう。 また、自己中心的な上司は自分の能力や実績を過大に評価する傾向があり、自分には甘いのに他人に厳しいのも特徴です。 古いやり方や自分のスタイルにこだわる こだわりが強く自分のスタイルを周囲に押し付けるのも、部下から合わないと思われる上司の特徴です。 上司が自分のスタイルにこだわりすぎると、仕事の成果に直結しない作業に膨大な時間が使われたり、あえて非効率なやり方が選択されたりします。業務がスムーズに進まないので部下はストレスがたまり、次第に仕事に対するモチベーションまで失くしてしまうでしょう。 このタイプの上司は考え方がアップデートできておらず、未だに部下に長時間労働や休日出勤を強いるケースも多いです。 結果や個人的感情で部下を評価する 人事評価は、普段の勤務態度や周囲との協調性、努力の継続など、成果以外のポイントにも注目して総合的に判定する必要があります。 結果を数字で表しにくい職業もあるため、数字だけを見て判定を下しても「正しい評価」とはいえません。 しかし、明確な評価基準がない会社や上司の権力が強い会社では、部下が出した数字、もしくは上司の個人的な感情で評価が決まってしまう場合があります。 頑張っているのに上司が正当に評価してくれないとなれば、部下は上司に不満を持ち「合わない」と感じてしまうでしょう。 能力・やる気不足 上司の中には勤務歴の長さだけで出世して、能力が伴っていない人もいます。他にも、もともとは仕事を頑張っていたのに、上司になってからは立場に胡坐をかいて仕事をサボろうとする人も…。 能力・やる気不足の上司の下で働くと、成長に必要な経験を積ませてもらえなかったりトラブルが起きてもサポートしてもらえなかったりするので、部下はストレスを感じます。 また、能力ややる気が低い「かっこよくない上司」が身近にいると、部下は将来に対する希望が持てません。うまくキャリアプランが描けず、仕事を頑張る意味がわからなくなる場合も多いです。 人間性に問題がある 人間性に問題がある上司は、多くの部下から「合わない」と思われるでしょう。 たとえば、些細なことで感情的になる、暴力で部下を従わせる、他人の人格を否定するような発言をするといった上司は、もはや「合う・合わない」を定義する以前にパワハラに該当する可能性が高いです。 たとえ上司の仕事能力が高かったとしても、人間として尊敬できる部分がないため、部下は一緒に働いていて強いストレスを感じます。 明らかなパワハラ行為が認められる場合は、上司と無理に付き合おうとせず、さらに上の上司や然るべき機関に相談することが大切です。 上司と合わないのは自分が悪い可能性も… 自分が原因で、上司との関係が悪くなっている可能性もあります。上司と合わないと感じたら、一方的に上司に不満を募らせるのではなく、一度冷静に「自分にも悪いところはなかったか?」と考えてみましょう。 最低限のビジネスマナーがない 基本となるあいさつやお礼、業務に関する報連相などは、社会人として最低限身につけておきたいビジネスマナーです。このような最低限のビジネスマナーがない場合、上司から苦手意識を持たれ、それが「合わない」と感じる原因になっている可能性があります。 合わない上司を無意識に避けてしまい、あいさつや返事が疎かになるケースは珍しくありません。 しかし、たとえ合わない上司であっても一緒に働く以上は最低限のコミュニケーションが求められるので、一度普段のあいさつや報連相の頻度を見直してみましょう。 仕事のミスが多い 「上司が頻繁に怒ってくる」「小言が多い」と思っている人もいるかもしれませんが、上司が指摘・注意をするのは、あなたが業務上のミスを繰り返しているからではありませんか。もしもミスの繰り返しで上司から怒られているのなら、上司と合わない原因は自分にある可能性が高いです。 もちろん「ミスをした部下にはどんな怒り方をしてもいい」というわけではないため、注意の仕方によっては上司に原因がある場合もあります。 しかし、ミスが原因で上司との関係がギクシャクしているのなら、ミスをなくせば怒られなくなるので、上司との付き合い方を模索する前にミスを減らす努力が必要でしょう。 社内で上司の愚痴を言っている 上司に対する「合わない」という感情は自然と湧き上がることも多く、無理になくそうとしても難しいです。一緒に働いているとストレスがたまるので、たまには誰かに愚痴を聞いてもらいたいときもあるでしょう。 しかし、愚痴のはけ口に社内の人間を選ぶと、噂となって上司の耳にも入る可能性があります。 合わないと思っていることが上司に知られると、関係が悪化してより一緒に働きにくくなるので、社内で上司の愚痴は言わないほうが無難です。 合わない上司がストレスなら考え方を変えよう 合わない上司と一緒に働くとストレスがたまりますが、少し考え方を変えるだけで負担を感じにくくなる場合もあります。ここからは、合わない上司と働くときに大切にしてほしい考え方を紹介しましょう。 上司と仲良くなる必要はなし 職場は友達をつくる場ではないため、合わない上司と無理に仲良くなる必要はありません。「強い信頼関係を築かないと」のように思い詰めると、悪いプレッシャーとなってさらにストレスを感じてしまいます。 そもそも、異動や退職によって上司または自分が職場を去る可能性もあり、合わない上司との関係はあくまで一時的なもの。「仲良くならなくていい」「いつか離れられる」と考えると、少しは気が楽になるはずです。 反面教師にする 上司から嫌なことを言われた・された際には、反面教師にして学びを得るのもおすすめです。合わない上司を反面教師にすると、上司という「人」ではなく「行動」に目が向くようになります。 「人」に注目してしまうと「上司はひどい人だ!絶対合わない!」と感情がかき乱され、精神的負担になりやすいです。しかし、「行動」に注目すると「こんなことをしたら周囲の信頼をなくすんだな」のように俯瞰的視点を持ったまま冷静でいられるので、ストレスを感じにくくなります。 そもそも上司に期待しない 仕事ができて、人格者で、頼りがいがあって…のように上司に高い理想を持つと、ちょっとしたことで理想が打ち砕かれてストレスになります。 よって、合わない上司にはあえて「期待しない」と割り切るのも効果的。そもそも、上司といっても所詮は「自分より少し早く入社しただけの人」に過ぎず、人間なのでミスもすれば人間性が未熟なこともあります。 期待していないからと上司の存在を無視するのはいけませんが「上司なら~してくれるだろう」と期待を持たないようにするだけでも、ストレスから解放されることは多いです。 合わない上司とストレスフリーで付き合う方法 合わない上司とうまく付き合っていくためには、接し方にも工夫が必要です。ここでは、合わない上司との付き合い方を解説します。 笑顔で丁寧に接する 合わないからといって露骨に嫌悪感を出すのは、人として正しい行動とはいえません。また、嫌悪感を出されれば上司側も良い気持ちはしないので、さらに関係がこじれて悪化する恐れがあります。 合わない上司と接する際は、他の人と接する際と同様に、笑顔で丁寧な対応を心掛けましょう。 なお、後々「言った・言ってない」で上司とトラブルになるのを避けるため、大切な業務連絡は口頭で伝えるだけでなくメールのような証拠が残る形でも送っておくと安心です。 報連相を欠かさない 部下から合わないと思われる上司の中には、頼りがいのない上司もいます。「報告・連絡・相談をしても、大した答えは返ってこないかも…」と予想できてしまう上司には、報連相を省略したくなるかもしれません。 しかし報連相を怠ると、何かミスがあった際に「独断で動いたあなたが全て悪い」と判断される可能性があります。 実のある回答が得られないとしても、「一度は上司の判断を仰いだ」という実績をつくっておくことが大切です。 仕事はできるだけ正確にこなす 仕事でミスをすれば、合わない上司への報告や謝罪が必要になります。合わない上司とは一定の距離を保ったほうがストレスにならないので、自分のミスにより距離が近くならないように、仕事はできるだけ正確にこなしましょう。 また、正確性は一つの優れたスキルであり、「正確に仕事をしよう」という意識は自分を成長させます。 正確性を上げられれば合わない上司と良い距離感が保てるだけでなく、仕事の評価も上がる可能性があり、まさに一石二鳥です。 2人きりを避ける 業務上どうしても避けられない場面もありますが、可能な限り合わない上司と2人きりにならないようにしましょう。 2人きりになってしまうと、合わない上司から話しかけられたら絶対に自分が答えるしかありません。2人きりというのも相まっていつもよりも緊張しやすくなるので、そのぶんストレスも大きくなります。 3人以上だと他の人も答えてくれるため合わない上司との関わりが少なく済み、ストレスも軽くなるはずです。 スルースキルを発動させる 合わない上司とうまく付き合っていくためには、スルースキルが必須です。上司から嫌味を言われたり、業務に必要のないこだわりを押し付けられたりした際には、真に受けず受け流すほうがストレスになりません。 優しくてまじめな人ほど、上司の言うことを真剣に聞いて振り回されてしまいますが、理不尽な要求や悪意が込められた言葉などは、真摯に受け止めなくてもいいのです。 スルースキルが低い人は、「情報の取捨選択」を意識してみてください。業務に必要な話か否かを考え、必要ないと判断した場合には、最低限の配慮として相槌だけ打って深く気に留めないようにしましょう。 どうしても上司と合わないときの対処法 考え方や接し方を変えても、やっぱり上司と合わなくて辛い…という場合もあるでしょう。どうしても上司と合わないときはどうするべきか、対処法をお伝えします。 他の部署に異動を希望する どうしても上司が合わないなら、他部署への異動を希望するのも一つの手です。 異動願いは直属の上司に提出するのが一般的なので、その上司に対して合わないと思っている場合は出しにくいと感じるかもしれません。しかし、上司に何も知らせず他の人に異動願いを出すと不要なトラブルに発展する可能性があるので、まずは上司に提出してください。 なお、直属の上司が異動願いの受け取りを拒否するなら、さらに上の上司や人事部に提出して問題ありません。 転職を検討する 合わない上司と働いて毎日ストレスをため続けると、モチベーションの低下や健康を損なうリスクなどが大きくなります。 どうしても上司と合わないうえ、異動できる部署がない場合には、転職を検討してもいいでしょう。 しかし、次の職場でも合わない上司に当たる可能性はあるため、一時の感情で転職をするのは厳禁。また「上司と合わないから」という転職理由は面接官にマイナスイメージを与えやすいので、面接ではポジティブに言い換えてください。 キャリアコンサルティングを受ける 部署異動や転職は決断するのに勇気が必要なため、なかなか答えが出せずに悩んでしまう人も少なくありません。 そんなときは、キャリアコンサルティングを受けてみるのがおすすめです。 第三者に相談することで「上司が悪いのか、それとも自分が悪いのか」を客観的に判断してもらえます。「上司のタイプに合わせた接し方のコツ」「今転職すべきかどうか」などもアドバイスしてもらえるため、具体的な解決策が見つかりやすくなるでしょう。 悩みを話すだけでもストレス解消になるので、ぜひ気軽に相談してみてください。 合わない上司ともうまく付き合ってストレスを減らそう 報連相の相手として頻繁に関わる上司と合わないと、興味のある仕事でも楽しめずストレスを感じてしまいます。 しかし「苦手だ」「嫌いだ」とマイナスな感情にばかり目を向けていても状況は改善しにくいので、「どんな考え方・接し方をすればストレスを軽減できるか」に視点を切り替えましょう。 身に付けたコミュニケーション方法やストレスマネジメントは他の人相手にも使えるので、ぜひこの機に磨いてみてください。
仕事で評価されなくてモチベーション低下!疲れた気持ちを上げる方法
仕事をするうえで避けては通れないのが人事評価。頑張っているのに仕事ぶりを評価してもらえないと次第に精神的疲れを感じ、働くモチベーションも下がってしまいます。 しかし、低いモチベーションのまま仕事をしても成果は上がりにくく、さらに評価を落としてしまう可能性も! 本記事では、仕事で評価されずやる気が出ない方に向けて、モチベーションを上げる方法を解説します。 仕事で評価されないとモチベーションが下がる原因 評価とは本来、仕事ぶりから給与や役職を決めたり、社員のモチベーションを高めて成長を促したりする目的で行われます。 たとえ高い評価でなくても「公平性」や「明確性」があり納得できる内容であれば、そこまでのモチベーションダウンにはならないはずなのです。 ではなぜ、仕事で評価されないことがモチベーションの低下につながるのでしょうか?まずは、仕事で評価されないとモチベーションが下がる原因を解説します。 評価基準が不明確 たとえ低い評価でも、納得できる理由なら「次は頑張ろう」「ここを直していこう」と思えるので、モチベーションは下がるどころかむしろ上がります。 しかし評価基準が明確に示されておらず「なぜ低評価になったのかわからない」という場合は、今後どのように頑張っていけばいいのかがわからず、モチベーションが下がる原因に。 評価制度は会社設立時に整え従業員にも公表するのが一般的ですが、中には評価基準を公表しない、もしくは明確な基準がないという会社もあります。このように評価基準が不明確だと、評価されても結果の信ぴょう性が低く、疑問や不満が生まれてやる気低下につながりやすいです。 数値でしか評価してもらえない 売上など数値で見える結果も大切ですが、仕事はそれだけではありませんよね。 数値だけで評価されると、成果の裏にある手間や努力を見逃されたような気持ちになり、働くモチベーションが下がります。 特に、数値化しにくい仕事をしている人にとっては「どれだけ仕事を頑張っても評価されないんだ」と思うきっかけとなり、働く意欲が低下する原因になるでしょう。 「働く人の本質」ではなく「目に見える表面」だけで評価している印象が強いため、会社への忠誠心も失いやすいです。 頑張っても報われないという精神的疲れ 仕事で評価されない時期が長く続くと、「努力しても報われないんだ」という気持ちになるのも無理はありません。今まで頑張ってきた疲れが急に襲ってきて、「頑張っても無駄」という思考になりやすいので、働くモチベーションが一気に下がってしまうでしょう。 また、精神的に疲れると自己肯定感も下がり、どんどんマイナス思考になります。マイナス思考が目の前の仕事に集中できないほどの悩みへと発展し、さらなるモチベーションダウンを招くケースも多いです。 フィードバックがない、または不十分 評価後は、「なぜその評価になったのか」「今後どうしていくべきか」などをフィードバックしてもらわなくては、改善や成長につながりません。 しかし中には、上司からのフィードバックがなかったり、フィードバックの質が悪かったりする会社もあります。このような会社で働くと、評価に対する疑問や不満が解消されず、徐々にモチベーションが失われていくでしょう。 フィードバックに問題があると、評価を下した上司との関係も悪くなりやすく、そこから労働意欲の低下につながることもあります。 評価者に不信感がある 自分を評価する上司に不信感を持っていると、評価を素直に受け入れられません。「本当に公平に評価したのか」「そもそも部下のことをちゃんと見ているのか」とネガティブな先入観を持っているため、どんな評価であっても価値を見出せないのです。 そうすると「評価なんてどうでもいい」となげやりな考えになりやすいので、モチベーションを維持できなくなるでしょう。 この場合、評価者に不信感を持ってしまった「人間関係の悪さ」もモチベーション低下の一因となっているケースが多いです。モチベーションを上げるには、仕事の評価を上げるだけでなく人間関係の改善も課題となります。 仕事で評価されずモチベーションが下がるとどうなる? 仕事で評価されずモチベーションが下がると、さまざまなデメリットが生じます。どのようなデメリットがあるのかを見ていきましょう。 生産性が下がる 仕事のモチベーションが下がると、やる気が出ずにだらだら働いて作業効率を落としたり、集中できずにミスが増えたりします。 頭では「ちゃんとしないと」と思っていても、無意識の気持ちのゆるみが行動に表れるので、生産性の低下が新たな悩みになるかもしれません。 自分本来の力が出せないため、さらに評価が下がる悪循環にも陥りやすく、精神的疲労やストレスもたまりやすくなります。 受け身で消極的になる 評価されないとモチベーションだけでなく自己肯定感も下がり、「自分は何をやってもうまくいかない」という気持ちになりやすいです。 常に強い不安感があるため自発的な行動やチャレンジ精神が失われ、受け身姿勢になる人も少なくありません。 また、自信がなさそうな人や消極的に見える人には周囲も仕事を頼みにくいので、一緒に働く人から信頼を得られず働きにくさを感じるリスクもあります。 会社への忠誠心がなくなる 正当だと感じている場合は別ですが、仕事で評価されないことに納得できていなければ当然会社への忠誠心もなくなります。 「仕事は好きでモチベーションもあるけど、評価してくれない会社に不満があるからモチベーションが上がらない」という人は多いです。 今の会社で働ける喜びや会社の役に立ちたいという気持ちが薄れていくため、転職や退職を意識する人も増えるでしょう。 上司との信頼関係が悪くなる 評価に疑問や不満を持つと、その評価を下した上司との信頼関係に傷がつきます。 「この上司は自分を評価してくれないんだ」と思うことが敵対心を生み、関係がギクシャクしてしまうのです。 仕事は一緒に働く人とのチームプレーで大きな成果を掴めるケースも少なくないため、上司とうまく信頼関係を築けないと、成功や成長するチャンスも逃してしまう可能性があります。 【短期的】仕事が評価されないときのモチベーションの上げ方 ここからは、すぐにできる仕事のモチベーションの上げ方を紹介します。モチベーションが上がれば仕事のパフォーマンスも良くなり、高評価へとつながっていくはずです。 外部から刺激を受ける 映画や音楽に触れる、自己啓発本を読む、モチベーションが高い人と関わってみるなど、外部からの刺激を自分のモチベーションに変える方法です。 良い刺激を受けると気分転換になりますし、努力する人を見たり、新しい考えを取り入れたりすることで気持ちが前向きになります。 特に映画・音楽・読書は、通勤途中のようなスキマ時間でも取り組めるので、少しモチベーションが下がってきたなと感じたらすぐに実践してみてください。 気心の知れた人に話を聞いてもらう 友人や恋人、家族など、心を許せる相手に愚痴や不満を聞いてもらうのも、下がったモチベーションを上げるのに効果的な方法。 話すだけでも気持ちがすっきりするうえ、共感してもらえるとそれだけで心強く思えます。また、相手の話が良い刺激となり、モチベーションが一気に上がる可能性も。 自分の気持ちを吐き出したり大声で笑ったりすればリフレッシュにもなり、精神的疲れも癒されるでしょう。 「5分だけ」頑張ってみる モチベーションが下がると、仕事をするのが億劫になりなかなか作業に着手できないこともあります。 そんなときは「5分だけ」と制約をつけて、仕事をやってみてください。「今日は一日中この仕事をやらないと…」と思うと気が重いですが、「とりあえず5分だけ」と思えば気楽に取り組めます。 人間には、やる気のない作業でも手をつけると「キリのいいところまでやろう」と自然とやる気になる「作業興奮」という心理現象があるので、一度始めてしまえばきちんと作業を継続できるはずです。 【長期的】仕事が評価されないときのモチベーションの上げ方 ここからは、もう少し時間をかけて仕事のモチベーションを上げる方法を紹介します。長期的に取り組むぶん、上がったモチベーションを維持しやすいので、短期的な取り組みと併せてやってみてください。 小さな目標をいくつも立てる 「昨日より早く仕事を終わらせる」「1日30分は資格の勉強をする」のように、仕事に関する小さな目標をいくつも立てましょう。 こうすると毎日のように何かしらの目標を達成できるので、こまめに成功体験が積めてモチベーションアップになります。 大きな目標を一つ掲げるのも悪くありませんが、それだと達成するまでに時間がかかり、途中でモチベーションが下がってしまう事例も少なくありません。大きな目標を達成したい場合は、その目標を細分化して取り組みやすくする工夫をしてください。 ごほうびを用意する 上記で立てた小さな目標を達成した後は、「プチごほうび」で自分を労ってもモチベーションアップになるでしょう。 「今月の売上が先月より良かったら欲しい服を買う」「今の作業が終わったらお気に入りのドリンクで一息つく」のように、頑張るメリットがあれば自然と意欲も湧いてきます。 目標のレベルに応じたごほうびを用意して、仕事にゲーム感覚をプラスすると、働く面白みも感じやすくなるはずです。 規則正しい生活を送る 仕事で評価されずにモチベーションが下がると、つい夜ふかししてお酒を飲んでしまう、朝ギリギリまで寝てしまうなど生活もゆるみがちに。しかし生活リズムが乱れると、心身にかかるストレスレベルは上がり、本来持っているやる気や集中力が出なくなります。 心身の調子を整えこれ以上モチベーションを下げないためにも、基本である「よく食べよく眠る」を意識し、規則正しい生活を継続しましょう。 キャリアコンサルティングを受ける モチベーションが下がると「このまま仕事を続けてもいいのだろうか」「なぜ会社は評価してくれないのだろう」など、さまざまな悩みや疑問が生まれます。 そんなときは、キャリアコンサルティングでプロの意見を聞いてみるのも一つの手です。専門知識を持ったキャリアコンサルタントと話しているうちに、自分では気づけなかった評価されない理由やモチベーションの上げ方が見つかることもあります。 「今後どうしていけばいいのか」を一緒に考えてくれるので、現状を打開する糸口がきっと見つかるはずです。 仕事で評価されなくてもモチベーションを維持する方法 モチベーションは一時的に上げてもあまり意味がなく、高い水準をキープする必要があります。ここからは、仕事で評価されなくてもモチベーションを維持する方法を解説するので、ぜひやってみてください。 仕事に真摯に取り組む 評価されずにモチベーションが下がると、仕事をサボったり作業の手を抜きたくなったりするかもしれません。 しかし、一度ズルをして楽を覚えると、そこから抜け出せなくなる可能性が高いです。「自分なりに頑張っている」とも思えないので成功体験や自己肯定感が育たず、モチベーションは下がる一方でしょう。 評価されない期間が長引くと気持ちが腐りそうになりますが、ぐっと耐えて目の前の仕事に真摯に取り組んだほうが、結果的にモチベーションを維持できます。 一緒に働く人とコミュニケーションを取る 高いモチベーションをキープしたいなら、周囲の人と積極的にコミュニケーションを図り、連帯感を育てましょう。仕事は一人で頑張るよりも、誰かと一緒に頑張っているという意識を持ったほうがやる気が起きやすいです。 また、チームプレーで仕事ができると、周囲の人から「あの人とは仕事がしやすい」と言ってもらえることがあり、それが良い評価につながる場合もあります。 転職に向けてスキルを磨く 会社の評価制度に問題がある場合は、きちんと評価してくれる会社に転職するのも一つの選択肢です。 そして転職を有利に進めるために、今の会社で経験やスキルを積むというのもありでしょう。 こうすると意識が「社内の評価」から「スキルアップ」に切り替わるので、評価を気にせず高いモチベーションで仕事に取り組めます。 評価に固執しすぎず、高いモチベーションを維持するのが大事 仕事で評価されないと、どうしても気持ちは下向きになってしまうもの。モチベーションが上がらないのも当たり前といえます。 しかし、モチベーションを下がったままにしておくことには、多くのデメリットがあり得策ではありません。仕事のモチベーションはほんの少しの工夫や意識の変化で上がる場合も多いので、評価に固執しすぎずうまくモチベーションをコントロールしましょう。 モチベーションを自分で上げられると仕事のパフォーマンスが安定し、それが今後の良い評価にもつながるはずです。