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人間関係・仕事に対する不安
新卒入社した会社に後悔が止まらない時の対処法

新卒入社した会社に後悔が止まらない時の対処法

新卒で入社しだけど、こんなはずじゃなかったと後悔している…。そう思う方は少なくないようです。2018年に株式会社レバレジーズが発表した、新卒で入社した就職先に関する意識調査によると、「入社を後悔している」と回答が59.8%でした。この調査ではなんと6割もの方が、入社を後悔していることが明らかになったのです。 インターンを経験してから就職する方も増えてはきましたが、多くの場合、新卒採用情報が公開されてから、入社の意思決定をするまでは数ヶ月しかありません。企業との接点も説明会と面接の数回だけという時間のなかで、企業のことを十分に知るのは難しいため、「思っていたのと違っていた」というのはわりとよくある話です。 また、企業が説明会や面接のときにはいいことばかり言っていたけれど、入社してみたら内情は違っている、という状況もあるでしょう。 もし今、「こんな会社、入社するんじゃなかった…」と後悔しているのなら、これからに向けて、こう考えてみませんか。 772

2021/05/17
人間関係・仕事に対する不安
ミスが多いから仕事を辞めたい…逃げ出したくなった時の対処法

ミスが多いから仕事を辞めたい…逃げ出したくなった時の対処法

仕事でミスが重なり、落ち込んでしまうことは誰にでもあります。しかし、それが続いたり、多くなったりするうちに、周囲からの評価や視線が気になって、仕事のモチベーションも下がり、「仕事を辞めたい」と思うようになってしまうこともあるでしょう。 現状から逃げ出したい…そんな「今」を改善するための対処法を、キャリアコンサルタントの視点からお伝えしたいと思います。 仕事でミスが多い人によくある原因 仕事でミスが多いことを改善するには、「なぜミスが多くなってしまうのか」、その原因を自分で認識する必要があります。 ここに一般的に、「仕事でミスが多い人によくある原因」を7つリストアップしました。自分はどれに当てはまるのか、まずは現状を客観的に捉えてみましょう。 1. 仕事内容が理解できてない 今の業務についてまだ年数が浅い、経験が少ないことがミスの原因になっていることはよくあります。 社会人歴がまだ浅い方、異動してまだ業務経験が少ない方、転職して新しい会社のやり方になれていない方が該当します。 よく職場では「わからないことがあったら聞いて」と言われますが、仕事内容の全容や、「なぜこの仕事をするのか?」という業務の目的や背景がよくわからないので、 「何がわかっていないのか、わからない」「わかっていないことに、気づかない」 ために、ミスが発生してしまいます。わからないことを「わからない」と聞ければミスは減らせますが、多くの場合は「どこで質問すればよかったのかさえも、わからない」状況でしょう。 新しい業務や経験が少ない業務について誰もが多かれ少なかれ直面する問題ですが、一般的にはこの状況は業務経験が長くなれば、一般的には徐々に改善していきますので、それほど苦にしなくても大丈夫です。 もし業務経験は1年以上あるのに、仕事内容が理解できていないということであれば、なぜ理解ができていないのか、まずはその原因から真剣に考えたほうがよいでしょう。 2. 仕事に集中できる環境が整ってない 仕事に集中できないと、ミスは発生しやすくなりますが、「仕事でミスが発生しやすい、集中できない環境」があります。 ・書類が多くて机の上が乱雑している。・パソコンのファイルの整理がされていなくて、必要なファイルが見つけにくい。・会議が多くて集中して自分の業務に取り組む時間がとれない。 このような、集中力に悪影響がある状況に思い当たることはありませんか。その場合、集中できる環境が整えば、ミスが減る可能性があります。自分の環境を見直して整えてみましょう。 3. 会社や上司、先輩社員の教育体制に問題がある また、ミスが多い原因が会社や上司、先輩社員などにあることもあります。それが以下のようなケースです。 ・上司や先輩社員の指示が曖昧でわかりにくい。・そもそも業務に必要なことをきちんと教えていない。・わからないことを聞いても、「今忙しい」「見て覚えて」などで教えてくれない。・質問をしたときの対応が威圧的なので、質問がしにくい。・いつも忙しそうで質問したくても質問できない。・マニュアルやチェックリストがないので、ミスが発生しやすい体制になっている。 こうしたなかには、「質問したいけど、質問できない」ならば、上司とのコミュニケーションの取り方を工夫する、「マニュアルやチェックリストがない」ならば、自分で作成するなど対応できるものもあります。 しかし、ミスを他人のせいにすることは好ましくはないとはいえ、会社や上司、先輩社員など職場の教育体制に問題があると、なかなか個人で状況を改善をするのが難しくなります。 4. スケジュール管理やタスク管理ができていない スケジュール管理やタスク管理が苦手な場合、それがミスの原因になっていることもあります。 特に、業務が多い状況で、スケジュール管理とタスク管理がうまくできないと、マルチタスクで「言われたことからやる」「気が付いたことからやる」ような状態になってしまうことも多くなります。そうなると、1つの業務に集中できず、業務を体系的に捉える視点が薄れてしまうので、業務の漏れが発生し、ミスにつながりやすくなってしまいます。 5. 疑問点をそのままにしている 仕事の疑問点をそのままにしてしまうことも、ミスの原因になります。 「あれ?これでよかったんだっけ?よくわからないけど、今上司は忙しそうだし、これでいいや」「何でこうなっているんだろう?ちょっと気になるけど、このままでいいか」 など、なんとなく業務を流してしまっていることはありませんか? 仕事に関する疑問点をそのままにしておくと、仕事に対する理解がいつまでも深まりません。そうなると、表面的な業務理解で仕事を進めることになり、それがミスの原因になってしまうのです。 6. 仕事が合わない ミスが多い原因には、「仕事が合わない(適性がない)」という原因もあります。例えば、「数字を扱うのが苦手なのに、営業管理や経理関連の仕事をしている」「対人折衝が得意ではないのに、営業している」というケースです。 合わない仕事をするのは、なかなか気が進まず、モチベーションもあがらないのは致し方ないことです。しかし、ネガティブな気持ちで仕事に取り組むと、集中力も下がり、それが結果的にミスの原因となってしまいます。 この場合は、自分に合う仕事への転職を検討したほうがよいかもしれません。 7. 心配事がある、疲れている 仕事やプライベートで何か心配事があり、それで頭がいっぱいになっていたり、心身ともに疲れているときには、集中力は大きく下がりますので、ミスも発生しやすくなります。 仕事上で心配事があるときには、その原因を解消できるように動いてみましょう。その心配事を解消するために何をすればよいのかわからないときには、周囲に思い切って相談してみてください。 また、プライベートでの心配事があるときには、気になるものではありますが、業務時間中はその心配事を解消するためのアクションができるわけではありません。できる限り、目の前のことに集中するよう心がけましょう。 そして心身共に疲れているときには、休息が必要です。定時で帰ってゆっくり休むようにするだけではなく、状況によってはもう少し長い期間休む必要があることもありますので、自分の不調をおろそかにしないようにしてください。 仕事のミスを減らすための対処法 ミスが多い原因がどこにあるのか見当がついたら、ミスを減らすための対処法も見えてきます。「仕事を辞めたい」と思うくらい、現状が嫌になってしまっているかもしれませんが、ミスが多いことが原因であるならば、「転職すること」はベストな解決策ではありません。 ミスを減らし、自分自身の仕事の質が高められるように、以下の対処法を試してみましょう。 メモを取る まだ業務について経験が浅いがゆえに、ミスが多くなってしまう場合には、仕事内容を理解することがミスを減らすことにつながります。 「仕事内容への理解が足りていない」という認識がないこともあるかもしれませんが、業務経験が浅いうちでのミスの多さは、「作業手順をメモする」「業務のポイントをメモする」ことで減らすことができます。 最近は、メモもデジタル化し、「紙に書く」ことに馴染みがない方も多いかもしれませんが、ミスを減らすことが目的であれば、「メモ帳にメモを取る」ことをおすすめします。 手書きする間に自分なりにその内容を理解したり要約する作業が発生するため、手書きのほうが脳を刺激することは専門家からも指摘されており、アメリカのプリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校の共同研究では、「講義のときに手書きでノートをとる生徒は、パソコンでノートをとる生徒よりも記憶が定着しやすく成績もよい」ということが判明しています。 「仕事内容が理解できていない」ケースは、メモを取ることで理解が進み、状況の改善が期待できますので、ぜひ試してみてください。 気になったら先輩社員や上司に聞く 「わからないことがあったら、先輩社員や上司に確認を」ということは、よく言われていることではありますが、一方でよく聞くのも「仕事で『わからないこと』がわからない」という声です。 ミスを防ぐには、「あれ?これでよかったんだっけ?」と何かが気になった時点で確認することがとても重要です。業務で気になることがあったら、遠慮なく先輩社員や上司に確認するようにしましょう。 その際は、何度も同じことを確認しなくても済むように、しっかりメモを取ることも忘れないようにしてください。 先輩社員や上司が忙しくしていると、声をかけにくいと感じてしまう方も少なくないようですが、確認せずに業務を進めてミスをするよりも、確認をしてミスなく業務を遂行するほうが周囲にとっても望ましいことなので、遠慮なく確認しましょう。 ただ、細々と何度も確認をするのは、その都度仕事が中断してしまいお互いに非効率的なので、確認事項が多くなりそうなときにはまとめて確認するようにするのがおすすめです。 ミスをしやすい業務のマニュアルやチェックリストをつくる 「仕事内容が理解できていない」「マニュアルやチェックリストがない」ときには、ミスをしやすい業務のマニュアルやチェックリストを作成するのも効果的な方法です。 自分で作成し、それを先輩社員や上司にチェックしてもらい、「そのマニュアルやチェックリストを確認して業務を行えば、ミスは発生しない」ものをつくりましょう。 そのマニュアルやチェックリストを作るプロセスでも、業務理解を深めることができるので、一石二鳥です。 マニュアルやチェックリストをみなくても、ミスなく業務ができるようになるまではそれを活用することで、ミスもなくなり、自分自身のスキルアップにも繋がるはずです。 集中力の高い午前中を活用する 今まで、1日の時間のなんとなく過ごしてはいませんか。ミスが多い状況が続いたら、ぜひ時間の使い方から見直してみましょう。 よく言われるように、午前中はドーパミンやアドレナリンなどの神経伝達物質が多く分泌されるので、集中力が向上します。 大事な仕事や、集中力が必要な仕事、そしてミスが多くなってしまうような業務は、午前中に取り組むようにスケジュール管理・タスク管理を行いましょう。 休息をとる 心身ともに疲労がたまり、それがミスの原因になっている場合には、何よりもまず休息を取ることが大切です。バランスのよい食事、適度な運動、適切な睡眠を取るようにしましょう。 「業務が多くて最近疲れが抜けない」という一時的に疲労が溜まっている方も、「なんとなくいつもだるい」という慢性疲労の方も、食事を変えることで疲れがとれやすくなります。たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンD、カルシウム、アスパラギン酸、亜鉛を含む食材を取るように心がけてみてください。気軽に摂取できるものでは、豆腐や納豆などの大豆製品、もやし、肉、玄米などがおすすめです。 またストレッチやヨガなど、家の中でできる簡単な運動でも、疲労回復には効果が期待できます。きちんと食べて、軽く体を動かし、しっかり睡眠をとる生活を心がけると、疲労も回復でき、集中力も高まってきます。 食事管理や適度な運動が難しい場合には、瞑想を試してみましょう。瞑想は、どこでも簡単にでき、5分行うだけでも脳の疲れをとり集中力を高める効果があります。瞑想のやり方については関連書籍も多く、ネットでも多くの情報を検索できますので、興味がある方は調べてみてください。 疲れがたまると集中力が減少するだけでなく、思考もネガティブになりがちで、それが心配事につながることもあります。「疲れているな」「最近、気持ちに余裕がないな」と感じたら、無理せずしっかり休みましょう。 「ミスが多い」で転職を検討したほうがいいケース 一方、なかには転職を検討したほうがいいケースもあります。ミスを環境や他人のせいにすることは好ましいことではありませんが、「これはどうしようもない」というケースです。 以下のような状況に当てはまる場合には、転職も視野にいれたほうがよいかもしれません。 教育体制が整っていない 会社や職場の社風として、「そもそも業務に必要なことをきちんと教えない」「人を育てるという意識や余裕がない」という環境もあります。 そのような職場でミスを改善し、業務を身につけていくには、かなりの自立性が求められ、それは人によって向き不向きがあります。ミスが多いだけが原因ではなく、「この会社ではやっていけない」と感じたら、転職を考えたほうがよいでしょう。 仕事が合わない 思うような成果が出せなかったり、先輩社員や上司に叱られてばかりだったり、そもそもやりがいも成長も感じられなかったり…と、「この仕事は、自分に向いていない」と思う原因はいくつか考えられます。 「思うような成果がだせない」「周囲に叱られることが多い」ということならば、ミスを減らす対処法を実践し、少しずつ結果がではじめることで、状況は改善していくでしょう。しかし、「そもそもやりがいも成長も感じられない」ということであれば、自分の適性に合い、前向きに取り組める環境へ転職することを検討してもよいかもしれません。 但し、転職の際には「では、どのような仕事が自分に向いているのか?」「自分はどんな仕事がやりたいのか?」というキャリアプランをしっかり考える必要があります。ここでこのキャリアプランをきちんと考えておかなければ、転職先でもまた「仕事が合わない」と思ってしまいかねません。 「仕事が合わない」は自分にとってもよい状況ではありません。それを今回で終わりにするためにも、転職はキャリアについてきちんと考えてからにしましょう。 「ミスが多いから」で仕事を辞めてしまうリスク 転職したほうがいいケースもありますが、「ミスが多いし、もう仕事辞めたい」という思いから転職するリスクもあります。多くの方が見落としがちな、2つのリスクについてもぜひ知っておいてください。 転職先でミスがなくなるとは限らない 当たり前のことではありますが、転職したからといって、ミスがなくなるわけではありません。 「ミスが多い」という自分の仕事の癖は、限られたケースを除けば、環境を変えることで改善できるものではなく、自分自身で業務の質を高める努力をしていかなければ改善することはできません。ただ、その努力がしやすい環境としにくい環境があるだけで、根本的な解決は自分自身の意識とスキルアップにかかっています。 転職すれば、また新しい業務を覚え、新しい環境に適応していく必要もあります。新しいことをまた1から覚えるということは、覚えきるまでは今まで慣れた環境よりもミスが発生しやすいともいえます。 それでも、心機一転には一定の効果もあります。今度こそミスなく仕事ができるように、仕事の質を高めていこうという思いを忘れないようにしましょう。 「辞め癖」がついてしまうかもしれない 「仕事でミスが多いからやめる」「うまくいかないから辞める」「成果が出せないからやめる」 一度、「現状がうまくいかないから、辞めて他の場所を探す」ことを体験してしまうと、次に何かうまくいかないことがあったときに、「また辞めて別の場所を探せばいいや」と今の会社を辞めて転職することに抵抗がなくなりがちです。 それを1~2回繰り返して、「これだ!」と思うような仕事や会社に出会えればよいのですが、そうはならずに転職を繰り返してしまう方もいらっしゃいます。 20代のうちはそれでもまだ求人はあり、転職もできるので、何も問題は感じないでしょう。しかしそれが回数が重なったり、30代になってしまうと、状況は一転します。 「うまくいかないから、辞める」「気に入らないから辞める」といった、「辞め癖」がついてしまうと、「転職するたびに年収が下がる」「転職するたびに、勤務条件が悪くなる」といった事態にもなりかねません(実際に、そのような方にもお会いしてきました)。 「辞め癖」の末路についてはこちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひそのリスクについても知っておいてください。 https://career-lab.biz/column/%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%AE%E8%BE%9E%E3%82%81%E7%99%96%E3%81%A8%E9%80%83%E3%81%92%E7%99%96%E3%80%81%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%9C%AB%E8%B7%AF%E3%81%AB%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%EF%BC%9F/ キャリア・コンサルティング・ラボでは、キャリアプランに関することだけでなく、みなさまの仕事がよりよくなるような相談全般にも対応しております。 「ミスが多いのをどうしたらよいのか?」といった状況につきましても、現状を整理し、最適な対処法を見つけるサポートをしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

2021/05/12
人間関係・仕事に対する不安
入社5年目、仕事を辞めたい!と壁にぶつかった時の対処法

入社5年目、仕事を辞めたい!と壁にぶつかった時の対処法

入社5年目といえば、社内では中堅社員。成長企業やベンチャー企業に勤めている方でしたら、早い人ではマネージャーになる人も出てくるなど、現場のリーダー職として仕事を任されている年代です。 しかし、大卒入社では27歳前後になる入社5年目のこの時期は、30歳を目前に仕事でいろんな壁に直面する時期でもあります。様々な理由から辞めたいと思うようなこともあるでしょう。そんな時にはどうすればいいのか、キャリアコンサルタントの視点から対処法をまとめました。 入社5年目の時期によくある、「辞めたくなる理由」 入社5年目では、どんな理由から「仕事を辞めたい」と思うような壁に直面するのか、入社5年目によくある「辞めたくなる理由」をみてみましょう。 仕事に慣れてマンネリ化、モチベーションが保てない なかには入社3~4年目のタイミングで異動する方もいますが、新卒時の配属から異動もなく同じ仕事を続けている、あるいは部署を異動しても顧客が変わっただけで、基本的に業務は変わらない、など仕事に大きな変化がなく5年目を迎えている方も多いでしょう。 同じ仕事をずっと続けて5年経つと、マンネリを感じてしまうのも無理はありません。仕事には慣れて業務をこなせるようになっても、同じことの繰り返しでなかなかモチベーションが保てない。そんなときに、「新しいことにチャレンジしたい」「このまま終わりたくない」といった理由から「仕事を辞めたい」と感じてしまう方も少なくないようです。 同期や後輩が昇進 入社5年目は、「仕事のできる同期」が頭角を現すころでもあります。社内でも需要なプロジェクトや案件、顧客を任されていたり、早い人だと管理職になったりする人もでてきます。また、同期ではなく、できる後輩が自分よりも業績を上げることもあるでしょう。 「人は人、自分は自分」とは思っていても、組織で働いているとどうしても他人の評価と比べてしまうものです。「自分はこの会社ではやっていけないのではないか」「がんばっているけれど、結果が出せない」「評価されない」など様々な思いが複雑に絡み、この会社での自分の将来が見えなくなってしまうこともあるようです。 マネジメントを任されるようになる 反対に、社内で評価されているからこそマネジメントを任されるようになったことがきっかけで、「自分がやりたいのはマネジメントではない」と、会社を辞めたいと感じるようになる方もいらっしゃいます。 マネジメントを任され、チームの業績や後輩の指導もする立場になると、自分の業務ばかりに専念するわけにはいかなくなります。「自分の業務の専門性を高めたい」「後輩やチームのマネジメントにはあまり興味がない」というスペシャリスト志向の強い方は、望まないマネジメント業務を任されたことをきっかけに評価してくれている会社も辞めたくなってしまうようです。 30歳を前に自分の働き方を真剣に考える 「30代になると、専門性やマネジメント経験がないと転職は難しい」などの情報はどこでも目にします。だからこそ、20代後半のこのタイミングで「この先、自分がやりたいことを考えたらこの会社の今の仕事ではないのではないか」「今のうちに転職しておいたほうがいいのではないか」と、改めて自分自身に向き合う方も少なくありません。 残業や給与、休日など待遇に不満 ・残業が多い・給与が少ない・年間休日が少ない など、待遇への不満はどの年代でも「仕事を辞めたい理由」の上位にランクインしています。 特に入社5年目で27歳前後のこの時期は、友人知人からの結婚の知らせも相次ぐ時期です。新卒時からなんとなく感じていた待遇への不満も、将来を考えたときに、「このままの働き方では続けられない」「結婚もしたいし、もう少し年収を上げたい」と会社を辞めて環境を変えることを選択する方も多くいます。 周囲に転職して成功している人が出てくる 厚生労働省が発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒の新卒入社者の約30%が入社3年以内に離職し、この割合はここ数十年変わっていません。もちろん入社4年目で転職する人もいますので、入社5年目ともなると周囲で転職した友人知人の1人や2人は必ずいるようになります。 業界や業種を変えるキャリアチェンジの転職や、年収アップや待遇アップを実現する転職、中小・中堅企業から安定した大手企業や有名企業への転職も実現しやすい20代中盤の転職では、「転職してよかった」「正解だった」「年収が大幅にアップした」「やりたい仕事に就けた」という成功談を耳にすることも珍しくありません。また、ネットでもそのような転職体験談はいくらでもあります。 周囲で、あるいは同じ年代で「転職して、自分の望む仕事に就いた」「希望する環境や待遇を手に入れた」という話をきくと、「自分も考えたほうがいいのではないか」と思ってしまうことが「辞めたい」と考えるきっかけになることもあるでしょう。 仕事ができない、周囲からの評価が辛い 5年目だけど仕事が合わない、仕事ができないと感じている方もいらっしゃいます。新入社員や入社2~3年目までは、周囲からの評価も「まだ新入社員だし」「まだ若いから」と入社年次の浅いことが加味されますが、入社5年目となると、周囲からの評価もそうはいかなくなります。 「入社5年目だから、これくらいはできて当然ではないか」という見方をされることもあるでしょうし、また「入社5年目なのに、こんなこともできないのか」と心無い評価を受けることが辛くストレスになり、退職へと気持ちが向かってしまうのです。 会社を辞めずに乗り切る方法 「仕事を辞めたい」と思っても、多くの方は実際に会社を辞めるよりもまずは会社を辞めないで乗り切る方法を考えるのではないでしょうか。 転職は、働く会社も一緒に仕事をする人間関係も、仕事内容も、待遇も働き方も、ライフスタイルも、一気に変えることができる手段です。転職により今抱えている悩みをリセットし、再スタートを切ることができるでしょう。 しかし、自分を取り巻く環境が大きく変わってしまうからこそ、「転職」そのもののストレスも大きいものです。また、転職するとなると、職務経歴書や履歴書などの準備から始まる転職活動も、大きな負担となります。 さらに言えば、転職したとしても、転職ですべてが思い通りに変わるとは限りません。周囲には、もしかしたら何もかもが希望通りの運のよい転職を実現できた方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしも、自分も同じように「何もかも希望通りの転職」が実現できる保証もないのが現実です。 そこで、「仕事を辞めたい」と思ったときには、まずは以下のような「会社を辞めずに乗り切る方法」を検討してみることをおすすめします。 キャリアプランを考え直す 「仕事を辞めたい」と思ったときは、今の自分の環境や働き方、仕事内容やこれからのキャリアプランを考える、いい機会でもあります。これを機に、今後のキャリアプランを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、「そんなに先のことはわからない」「具体的にどのように考えていいのかわからない」という場合は、こちらにキャリアプランの考え方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 「自分ができることは何か?」「これから何をやりたいのか?」「どんな働き方をしたいのか?」「どんなライフスタイルを実現したいのか?」 などを考えていくと、仕事を辞めずに今の会社での仕事を見直すことが自分にとってよい選択ということも十分にありえます。「辞めたい」という気持ちも、キャリアプランを考えることで現状の捉え方が変わり、気持ちも変わっていくこともあります。 また、転職するにしても、キャリアプランを明確にしておいたほうが、面接での受け答えも変わり評価を得やすくなりますし、より自分のやりたいこと、実現したいライフスタイルに合った転職先を見つけることができるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、キャリアプランを考え直し、キャリアプランを立てるサポートも行っています。キャリアプランをどのように整理していけばよいかわからない、またはキャリアの棚卸の仕方がよくわからないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。 新しいスキルや知識を身につける 仕事にマンネリを感じていたり、評価に不満を感じていたりする場合には、今の会社に勤めながら積極的に新しいスキルや知識を身につけることを検討してみてはいかがでしょうか。 企業によっては、中堅社員がキャリアップできるような研修制度や人材育成制度を用意しています。社内にそのような制度がない場合も、社外に多くのビジネススクールや研修、講座などがありますので、自分の磨きたいスキル、広げたい視野に合うものがないかぜひ探してみましょう。 仕事に対するマンネリ感、「将来が見えない」という不安、同期や後輩が評価され昇進していることへの焦りは、自分自身の視野を広げスキルを磨くことで、新たな自信が生まれて解消できることも少なくありません。 いつもの毎日に、「新しいことを学ぶ」という変化を加えることで、いつもの仕事に対する気持ちや考え方も変わってくるでしょう。 ボランティアやプロボノ活動をしてみる 仕事を辞めて転職することの一つのメリットは、新しい環境に身を置き、新しい知識や新しい人との出会いを得ることですが、今の仕事を続けながら新しい環境に触れ、視野を広げ、新しい人と出会う機会を得る手段の1つが、ボランティアやプロボノ活動です。 ボランティアというと地域の清掃活動や募金活動、災害復旧活動などのイメージが強い方もいらっしゃるかもしれませんが、今は様々なNPOや社会的企業が、様々なボランティアをオンラインで募集し、オンライン上だけで参加できるものも多くあります。 プロボノは、ボランティア活動のなかでも「職業上のスキルや専門知識を活かした活動」を指し、より自分の仕事のスキルや経験が活かせる活動です。プロボノも、多くのNPOやNGO、社会的企業がプロボノを募集しているサイトがあります。 今の仕事とは全く違う世界に、ボランティアやプロボノ活動を通じて触れることで今の仕事を捉える視点も変わり、今感じている「壁」を乗り越えるきっかけやヒントがみつかるかもしれません。 生活リズムを整え、休息をしっかりとる 仕事で「壁」を感じたり、ストレスを感じたりするときは、心身共に疲れがたまっている状態です。 キャリアプランも考える気がしない。新たな知識を学びに行くのも面倒。ボランティアやプロボノなんて、全く興味ないしもってのほか。そんな状況でしたら、もしかしたら、今一番必要なのは、休息をしっかりとることかもしれません。 もしそんな状況に当てはまるのならば、できる限り仕事を定時で切り上げ、好きなことをする自分の時間をゆっくり過ごし、ストレッチや筋トレなど家でできる簡単なものでもいいので適度に体を動かし、野菜などをしっかりとって、お風呂にゆっくり入り、睡眠をたっぷりとりましょう。 人間の脳は、疲れているときにはネガティブになりやすいといわれています。これからのことを考えたり決断したりするのは、まずはゆっくり疲れをとってからでも遅くはないでしょう。 転職して乗り切る方法 転職は準備も必要ですし、転職ですべてが解決するとは限りませんが、それでも「待遇に不満」など、「仕事を辞めたい」と思う理由によっては、転職をしなければ解決できないものもあります。またキャリアプランを考えた結果、やはり転職するのがベストという結論になることもあるでしょう。 たしかに転職ですべてが思い通りになるわけではないものの、入社5年目のこのタイミングは、他の年代に比べて比較的希望通りの転職がしやすい時期でもあります。転職を成功させるためにも、入社5年目の転職活動を取り巻く環境と、転職活動を成功させるためのポイントを確認しておきましょう。 入社5年目の転職活動を取り巻く環境 大卒入社の場合、入社5年目は27歳前後となります。社会人としてのビジネスマナーについては問題なく、実務経験を備えながらも、まだ20代で入社後の成長性、新しい企業に馴染む柔軟性が期待できるこの年代に対しては、企業の採用意欲も高いです。 厚生労働省が発表する「雇用動向調査結果」をみても、年代別の転職入職率は26-30歳を過ぎて30代になるとぐっと下がっていきます。 【年齢階級別転職入職率】 画像引用元:厚生労働省「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果」 転職を考えているならば、このタイミングを逃さずに、20代のうちに行動を起こしたほうが可能性は広がりやすいでしょう。 入社5年目の転職活動を成功させるには 入社3年目未満の転職であれば、企業も「第二新卒」として可能性を重視しますので、意欲の高さ、前向きさをアピールすることが重要です。 しかし入社5年目となると、企業はこれまでの実績も求めるようになります。そのため、転職活動では、今までの実績を企業にわかりやすくアピールすることが重要です。数字が出せる部分は可能な限り実績を数字で伝えるようにし、どんな強みや実績があるのかを職務経歴書にわかりやすく記載していきましょう。 また、入社5年目はこれまでの実績が求められる年代ではありますが、一方で20代後半は未経験職種にキャリアチェンジできる最後のチャンスでもあります。 未経験職種へのチャレンジは、企業がより成長性やポテンシャルを重視することから20代前半が成功しやすく、より即戦力として活躍することが求められる30代になると、未経験職種への転職は格段に難易度が上がり、チャンスも減ってしまいます。今までの仕事が合わず、他の仕事にチャレンジしたい方は、ぜひ万全の準備をして臨んでください。 その際も「職種としては未経験だが、今までの業務で身につけたこのスキルや経験が、このようにこれからの仕事に活かせると思う」など、今までの経験を生かした上での成長性や意欲のアピールが重要になります。未経験職種へのチャレンジを希望する場合には、転職エージェントやキャリアコンサルタントなどプロの力を上手く活用するようにしましょう。 入社5年目で仕事を辞めたくなるような「壁」を感じることは、よくあります。これを成長の機会とし、自分にとって良い選択ができるように、キャリアコンサルタントが必要な時にはぜひお気軽にお問合せください。

2021/04/30
人間関係・仕事に対する不安
仕事を辞めたい40代が辞める前に絶対知っておきたいこと

仕事を辞めたい40代が辞める前に絶対知っておきたいこと

新卒入社から20年近い年月が過ぎ、でも定年まではあと20年近くある、「折り返し地点」ともいえる40代。このタイミングで、「このままでいいのか?」「この後残りの人生どんな生き方・働き方をしたいのか?」と改めて真剣に、キャリアを見つめ直す方も多いのではないのでしょうか。 しかし、その先の老後や家族のことを考えると、その選択で失敗したくない、リスクを極力抑えたいと思うのもこの年代ならではの本音ではないかと思います。そこで今回は、40代からのキャリアの選択で後悔しないために、ぜひ知っておきたいことをキャリアコンサルタントの視点でまとめました。 1. 40代が仕事を辞めたいと思う理由 会社を辞めたい理由を大別すると、どの年代も共通して以下のような理由が一般的です。 【仕事を辞めたい理由】 ・新たなチャレンジをしたい(仕事がつまらない)・評価に納得がいかない(自分の業績が評価されない)・人間関係(特に上司)に問題がある・会社の業績や、この会社での自分の将来に不安がある・働き方を変えたい 20代や30代では、待遇(給与、残業時間)への不満も本音の転職理由の上位に入りますが、待遇に不満があれば40代になる前に転職して状況を変えていることがほとんどですので、40代になって「仕事を辞めたい」と思う理由には、待遇以外の要因が大きくなってくるようです。 また、「働き方を変えたい」という理由も40代になると 「30代まではがむしゃらに働き、残業が多い仕事も厭わなかったけれど、もう少し仕事をペースを落としてプライベートの時間も大切にしたい」「自分の専門分野で独立をしたい」など、仕事人生の後半戦で自分が望む働き方をするために、一歩踏み出す方も多くいらっしゃいます。 いずれにしても、20代のころとは異なり、今の仕事を辞めるリスクも十分に理解している40代。だからこそ、本当に辞めたいと思うときには、上記のいくつかの理由が重なっていることが多いようです。 2. 転職を決める前に確認しておきたいこと ではその「仕事を辞めたい」と思う気持ちを大切に、新たなチャレンジを選んだほうがいいのか。それとも今の会社で、状況を改善する可能性を探ったほうがいいのか。その選択は難しいものですが、この先に後悔しないためにも「仕事を辞めたい」と思ったときには、次のような視点からもう一度客観的に状況を見直してみましょう。 辞めたい理由は、退職しないと本当に解決できないのか? 20代や30代とは違い、経験がある40代だからこそ、「辞めたい」と思った今の時点ですでにあらゆる状況改善の可能性を探り、改善が見込めないと思うからこそ「辞めたい」と考えていらっしゃるのではないかとは思います。しかしもう一度だけ、「辞めたい理由は、会社を辞めないと本当に解決できないのか?」と考えてみませんか。 たとえば、「評価に納得がいかない」という理由の場合、転職して自分の業績を評価してくれる環境に変わることもありますが、それが実現しないこともありえます。 また、「仕事がつまらない、マンネリ化している」という理由も、次の仕事は外から見たら面白そうだったけれど、実際にやってみたらそうでもない可能性もありますし、数年経てばまた「マンネリ」を感じてしまう可能性もあります。 「働き方を変えたい」など、会社を辞めなければ解決できない理由もありますが、なかにはこのように、転職だけで解決するとは限らない、根本的な解決は他にあるかもしれないケースもあります。 キャリア・コンサルティング・ラボに相談される方のお話を伺うと、「辞めたい本当の理由」は表面的な「辞めたい理由」と別のところにあることも実は多いです。また、「その辞めたい本当の理由は、辞めなくても解決できる」と気づき、転職することを辞める方もいらっしゃいます。 「辞めたい本当の理由」は、自分で考えているだけでは気づかず、他人に話をするうちに自分の考えが整理されて、本当の気持ちに気づくこともよくあります。このように「誰かに話す」ことの効果は大きいので、友人で話せる方がいらっしゃったら、ぜひ一度話をしてみてはいかがでしょうか。 この決断で経済的な問題が発生しないか?  40代になると、経済面も重要な判断材料になります。扶養対象となるご家族がいらっしゃる場合は、家族への経済的影響も考慮する必要があるでしょう。 そのため、「仕事を辞める」という決断で経済的な問題が発生しないか、もし発生するならばそれが対応できる範囲かどうかについては、あらゆるリスクを考えて検証しておく必要があります。 その意味でも、転職をするとしても、収入が途絶える期間がないように在職中から転職活動を始め、退職は転職が決まってからにするのがおすすめです。 40代の転職でも、転職により年収アップを実現する方もいらっしゃいますが、現状維持も難しい方も多くいらっしゃいます。もし自分の希望を叶えるために年収が下がってしまうとしたら、いくらまでなら収入ダウンを許容できるのか、自分だけでなく家族のライフイベントも考慮しながら、中長期的な視野で検討しておきましょう。 家族の理解は得られるか? 結婚をしている方の場合、この年代で今の会社を辞めることは、家族にも大きく影響します。収入はもちろん、働き方が変われば、生活パターンへの影響もあるからです。また、それまで有名企業や大手企業に勤めていた場合は、パートナーも福利厚生を始め、様々な恩恵を受けています。会社を辞めて、その恩恵も失うことにもなれば、それに対する抵抗感もあるでしょう。 このように40代で結婚をしている方の場合、「会社を辞める」ことがもたらす家族への影響が大きいからこそ、辞めることに対し家族の理解が得られないケースがよくあります。内定をもらってからご家族に相談する方もいますが、その時点で大反対されて泣く泣く内定を断る…という方も少なくありません。 そのような事態を避けるためにも、様々なご家族の事情もあるかとは思いますが、辞めたいという気持ちが固まった時点でご家族に伝え、理解を得ておくことをおすすめします。 もし反対された場合、それに自分が納得できればよいのですが、自分の思いを我慢してしまうと、その影響はこれから先20年前後も続く仕事人生に影響してしまいます。それを考えれば、ここで自分の気持ちを我慢するのは良い選択とは言い難いでしょう。 実際にはご家族からの反対があったために、転職を諦める方も多いのが事実ですが、相手の気持ちも想像しながら、転職したいという思いに反対されないようにコミュニケーションをしていけばスムーズに進むこともあります。相手の気持ちを理解し、相手に転職への思いを理解してしまうコミュニケーションのポイントは、こちらのコラムで紹介しています。適切なコミュニケーションで、「辞めたい」気持ちへの家族の理解を早めに得ておきましょう。 https://career-lab.biz/column/%e5%ab%81%e3%83%96%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%af%e2%81%89%e8%bb%a2%e8%81%b7%e3%81%ab%e5%8f%8d%e5%af%be%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e5%a6%bb%e3%81%a8%e3%81%ae%e5%90%91%e3%81%8d%e5%90%88%e3%81%84/ 3.転職活動をする前に知っておきたいこと 転職を決める前にもう一度考え直した結果、やはり仕事を辞めたい理由が転職をしなければ解決できないものであるならば、転職活動はできるだけ早くスタートしましょう。厚生労働省が、平成19年に求人の募集・採用時に年齢制限を設けることや年齢を理由に採否を決めることを禁止したとはいえ、実際には年齢が上がるほど、転職の難易度は高くなってしまうからです。 転職活動を成功させるためにも、転職活動を始める前に40代の人材に対して企業からどのようなニーズがあるのかを確認しておきましょう。 40代の転職で企業から求められるもの 20代や30代は、その成長性を見込んだポテンシャル採用や、次期マネージャー候補としての採用を検討しますが、40代を採用したい場合には、専門性と経験を兼ね備えたマネージャーや管理職、経営幹部としての採用ニーズがほとんどです。ただし、慢性的な人手不足で、20代や30代だけでは必要な人材が採用できない業界・企業では、メンバークラスでも40代を採用するケースもあるでしょう。 いずれにしても、40代の転職で企業が求めるのものは即戦力です。それには、企画力や提案力、プレゼンテーション力、そしてリーダーシップやマネジメント力などを期待されます。すべてを兼ね備える必要はないですが、自分の強みは何なのかをより明確にし、それを必要としている企業を見極めていく必要があります。 また、40代の転職では新しい企業文化に対応できる柔軟性やコミュニケーション能力も求められます。40代を採用する場合、企業は「それまでの経験や知識から、新しい企業、社風に馴染めないのではないか」ということを懸念しますので、新たな環境への意欲や柔軟性が面接で伝わるようにすることも、転職成功のポイントになります。 40代の転職の現実 企業は40代の人材に即戦力を求めているので、高い専門性、実績などがあれば求人はあり、年収アップを実現される方もいらっしゃいます。 しかし、そうでない場合は20代、30代に比べると求人数は少なく、転職活動は長期化する傾向があります。それは、 ・年功序列型の賃金体系が残る企業では、職務能力やスキルなどが同じならば、より労働コストを押さえられること・採用後に自社で長く活躍してくれることを期待していること・新しい企業文化を受け入れる柔軟性を持っていそうなこと などの理由から、同じ職務能力やスキルならば、より若い人材を採用したいと考えるからです。 転職活動は限られた求人から選択することになるため、自分の希望条件にこだわり続けると転職活動が長期化してしまいます。人はどうしても「待っていたら、そのうち自分の希望に合う求人が出てくるのではないか」と期待してしまうのですが、その「自分に合う求人」が見つかる可能性は、20代や30代の頃に比べると格段に低く、出てこない可能性も極めて高いと認識しておきましょう。 また、退職後に転職活動が長期化してしまうと、何もしていない「ブランク期間」が長くなってしまいます。ブランク期間が長いと 「転職活動を計画性がない(=仕事能力にも問題がある)のではないか」「理想が高すぎるのではないか」「何か問題がある人だから、他の企業でも採用されなかったのではないか」 と懸念され、40代の転職活動では非常に不利になってしまいますのでので、よほどの事情がない限り、転職活動は仕事を続けながら行うことがおすすめです。 4.40代の転職活動を成功させるために 40代の転職を取り巻く環境は、厳しいものではありますが、転職を成功させている方はいらっしゃいます。これからいい転職をするために、そのような方が実践されている「40代の転職を成功させるために大切な3つのこと」をご紹介します。 経験を活かし、できることを明確にする 専門性や経験が求められる40代の転職では、自分の経験や専門性を、実績をベースにできるかぎり明確にすることが転職成功のカギとなります。 それがわかりやすく企業に伝われば伝わるほど、自分にとっても、自分の強みを活かすことができ、それを高く評価してくれる企業と出会いやすくなります。 20代や30代と異なり、経験が長い分だけ職務経歴書に記載することが多くなるので、転職活動では企業研究を入念に行い、自分の今までの経験を全部伝えようとするのではなく、「応募企業の強みや業界でのポジションなどを理解し、企業のニーズに沿った強み」をわかりやすくアピールする職務経歴書を作成するようにしましょう。 志望動機を具体的に、現実的に 40代の転職をスムーズに進めるためには、志望動機もより重要です。もちろん志望動機はどの年代でも重要なものですが、特に40代の志望動機では、 ・なぜその応募企業を選んだのか。・その企業で今までの経験をどのように活かし、何を実現したいのか。・今までの経験を活かし、会社に対し、どんな貢献ができるのか。 について、これまでの経験やスキルをもとにより具体的に、そして現実的に記載することが必要です。20代のころは「どの企業にも転用できるような志望動機」で書類選考を通過することができても、40代では通用しません。 1社1社、しっかり企業研究を行い、その企業に合わせ、「このような考えを持っているならば、うちで働くのが一番だし、活躍してくれそうだ」と企業が思うような、各社毎にオリジナルの志望動機をまとめましょう。 「転職で実現したいこと」の優先順位を明確にする 40代になると、自分の今までの経験、実績、報酬に対する自信から、転職条件へのこだわりも無意識のうちに強くなってしまいます。また、家庭などの事情から「これは譲れない」という条件もいつの間にか多くなりがちです。 全てを叶えることができれば理想的ですが、求人数が少ない40代の転職では、こだわりの条件が多ければ多いほど、転職実現度は低くなります。そのため、今の状況を変えたいのであれば、「これだけは譲れない条件」を1~2つ程度明確にし、それ以外は柔軟に検討する姿勢が極めて重要です。 たとえば、「年収だけは維持したい」という場合には、年収が維持できるならば、業界や企業規模、知名度、仕事内容などにはこだわらずに求人を探し、その会社、その求人の良いところを見つけるようにして、自分の選択肢を広げていきましょう。 応募する求人の仕事を具体的にイメージし、面接で確認する また、転職活動では「応募する求人の仕事内容を遂行している自分」をできる限り具体的にイメージし、面接で気になることを積極的に質問して確認しましょう。 このことには2つのメリットがあります。1つめは、きちんと仕事内容を確認しておくことで、業務への理解が深まり、入社後に「こんなはずではなかった」とギャップを感じるリスクを小さくできることです。40代の転職は、多くの方にとっておそらく最後の転職になります。ここでの失敗を避けるためにも、面接でイメージと現実のギャップを埋めておくことはとても重要です。 2つめは、その積極的な姿勢が企業から評価対象になることです。適切な質問は、前向きな意欲の表れとして好印象につながります。また、質問次第では、それが仕事能力の裏付けとなり、高評価にもつながるでしょう。 5.40代からのキャリアの選択にプロのアドバイスを このように40代からのキャリアの選択は、20代や30代のころの転職よりもより計画的に、より深く今後のキャリアを考える必要があります。 経験も積み重なり、20代や30代のころに比べれば考慮すべきことも増えるからこそ、どのように情報を整理し、情報の取捨選択をしていけばよいか、一人ではなかなか難しいこともあるでしょう。 40代からのキャリア選択にこそ、プロのキャリアコンサルタントのサポートは効果的です。プロの力をうまく活用しながら、もうあと20年、気持ちよく仕事ができる選択を見つけていきましょう。

2021/04/23
人間関係・仕事に対する不安
入社3年目で仕事を辞めたい…転職するか迷った時の考え方

入社3年目で仕事を辞めたい…転職するか迷った時の考え方

大学を卒業して新卒入社し、3年以内に離職する割合は約3割。 3人に1人が3年以内に転職するこの割合は、30年くらい前からずっと変わりません。新卒入社する会社を決めたのは、まだ社会をよく知らない学生時代。その当時から、様々な経験を経て価値観も変わるなか、このタイミングで「仕事を辞めたい」「キャリアを見直したい」と思うのは自然なことかもしれません。 入社3年目、転職するか、このまま会社に残るか迷ったら、このように考えてみませんか。 1.「入社3年目の転職」について知っておきたいこと 「転職するか、会社に残るか」を判断する材料の1つとして、ぜひ知っていただきたいのが、「入社3年目の今、転職するというのはどういうことなのか?」ということです。 「転職」はいつでも自分が同じように評価されるわけではなく、またチャンスも同じようにあるわけではありません。その意味で、「入社3年目」は次の3つの点から、転職するには、キャリアチェンジもしやすい絶好のタイミングといえるのです。 第二新卒としての採用ニーズが高く、「未経験」でも転職OK! 明確な定義はありませんが、卒業後約3年以内の人材は中途採用では「第二新卒」として考えられています。そして、 ・新卒採用時に計画通りの採用ができなかった・早期離職者が出た・事業計画で新たな若手人材が必要になった・最初から新卒よりも第二新卒を採用する採用計画を立てている などの理由から、中途採用したいと考える企業は多くあります。 第二新卒の採用で企業が応募者に求めるのは、「やる気」や「ポテンシャル」、これから成長していく「将来性」や、自社の企業文化や風土に早く馴染んでいく「柔軟性」です。 つまり、中途採用といっても経験が問われるわけではなく、社会人としての基本スキルやビジネスマナーが備わっていれば、「この先どれだけ成長してくれそうか」という点で評価してもらえるのが、第二新卒としての転職の特徴。そのため、未経験の職種や業界への転職も実現しやすいのです。 これがあと1~2年もすると、ポテンシャルを評価されて転職する第二新卒として転職することは難しくなり、専門的な経験やスキルが求められるようになります。企業によっては、30歳未満を第二新卒枠として考えているケースもありますが、数は少なくなります。 迷っているうちに、タイミングを逃してしまうとは、まさにこのことです。キャリアチェンジをしたいならば、第二新卒として転職できるうちに転職しておいたほうが、希望を叶える可能性は高いといえるでしょう。 「入社3年目」ということが評価される 企業は、第二新卒を採用することに対し、次のように多くのメリットを感じています 【企業にとって第二新卒を採用するメリット】 ①基本的なビジネスマナーを備えているため、新人研修などの教育コストを省ける。②他社の経験がそれほど長くないので、自社の社風による教育が比較的容易(年次が高い社員の中途採用だと、他社でのやり方、社風が染みついていて、それが弊害となることもある)。③新卒採用のように、知名度やイメージだけで企業を選ぶことがないので、入社前後のギャップ問題が発生しにくい。④最初の会社を辞めているため、「次は頑張りたい」と前向きなことが多い。 このうち、①に関しては、入社1年目ではビジネスマナーに不安があることもありますが、入社3年目であれば、2年以上の社会人経験があることから、「基本的なビジネスマナーはできているだろう」と企業も評価します。 また、いくら新卒入社後約3年以内とはいえ、入社1年前後で退職してしまった人に対しては、「採用してもまた辞めてしまうのではないか?」ということが懸念されます。さらに、同じ「入社3年目」でも、今回が初めての転職ではなく2回目以降の転職の場合も、「この短期間に転職を繰り返しているのだから、採用してもまた辞めてしまうのではないか?」と躊躇してしまいます。 つまり「新卒入社した会社で、入社3年目」であることそのものが、「これから育成できる将来性があり、ビジネスマナーも問題なく、すぐに辞める心配もなさそう」という一定の評価対象になります。「まだ3年目だし、まだ何も実績やスキルがない」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その不安は全く必要ないでしょう。 2.転職を考えるほうがおすすめなケース このように「入社3年目」は、転職するには可能性が広がりやすいタイミングです。だからこそ、以下のような理由から「仕事を辞めたい」と考えている場合には、前向きに転職を検討するのもよいでしょう。 社風があわない 「仕事内容や待遇に不満があるわけではないけれど…」「特に嫌いな人や苦手な人がいるわけではないけれど…」なんとなく社風があわないという方もいらっしゃるでしょう。 この場合、転職を検討することを強くおすすめします。 社風は、どんなに頑張っても自分では変えられません。また入社当初からずっと感じている「社風がなんとなく合わない」という社風に対し、この先「まあ仕方ないか」と諦めることはあっても、「社風が合ってきた」と思う可能性はそれほど高くないでしょう。 一緒に働く人や、勤める会社の社風が自分に合うかどうかで、仕事に対する満足度は大きく変わります。一日のうちの長い時間を過ごし、これからもずっとそれが続く「会社」という環境が自分に合わないのはストレスになるばかりでなく、その環境では自分の能力を完全に発揮することも難しいでしょう。 環境を変えやすいうちに、自分が気持ちよく働ける環境に変えたほうがキャリア形成という点からも賢明です。 仕事が合わない、向いていない 入社したときからなんとなく思っていて、でも仕事を慣れたら変わるだろうと思っていたけれど、やっぱり3年たっても今の仕事が合わない、向いていない。 それでも「もう少しやってみれば…」と思う気持ちもあったからこそ、今まで頑張ってこられたのだと思います。 もし、異動の可能性があり、異動すれば問題が解消するならば異動希望を上司に相談するのがおすすめですが、「この会社では、どこに異動しても仕事が合わなそう、向いてなさそう」と思うならば、キャリアチェンジしやすいこのタイミングで転職を考えてもよいかもしれません。 入社3年目ともなれば、それなりの業務経験を重ねているはずです。そのなかでも、「やはり合わない、向いていない」と思うならば、思い切って興味のある違う業務、業界へ転職することで自分の新たな可能性が広がるでしょう。 今の会社ではできない「やりたいこと」がある 社会人経験を重ね、視野が広がり、「今の会社ではできない、他にやりたいことができた」「もっと興味のある会社・業界が出てきた」という方もいらっしゃると思います。 その場合は、本当に何もためらうことはありません。可能性を広げやすいこのタイミングを活かし、ぜひチャレンジしてみましょう。 待遇に不満がある 年収や残業時間、休日などもし待遇に不満がある場合も、このタイミングで転職を検討することをおすすめします。 人間関係や仕事内容に関する問題は、個人の努力で改善する可能性もありますが、会社全体の規定である待遇面は、個人の努力で改善できる余地は残念ながらありません。 もちろん、面接で「待遇を改善したいから転職したい」ということはできませんが、本音の転職理由では待遇面への不満は非常に多く、多くの人が待遇を改善するために転職しています。 いつか転職するつもりならば、可能性が広がりやすいタイミングを活かして転職するのが賢明といえるでしょう。 3.転職を踏みとどまるほうがおすすめなケース 「入社3年目」は可能性が広がりやすいことから、転職にはおすすめのタイミングではありますが、どんな状況でも転職したほうがよいわけではありません。 次のようなケースでは、転職は一旦踏みとどまったほうがいいかもしれません。 明確なキャリアプランは特にない 前述しましたが、企業が第二新卒に求めるのは「やる気」と「ポテンシャル」です。特に、この前向きな「やる気」を期待しています。その「やる気」とは、言い換えると「こういうことをやっていきたい」という明確なキャリアプランです。 そのため、「仕事を辞めたい」という不満はあっても、まだ次にやりたいことがわからない場合は、一旦転職は踏みとどまることをおすすめします。そしてまずは、「自分はどんな働き方をしたいのか?」「何がやりたいのか?」とこれからのキャリアプランを考えることから始めてみましょう。 やりたいことがわからない時に、どのようにキャリアプランを考えていけばよいのかについては、こちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9/ 異動することができれば、「辞めたい理由」が解消できる 企業も、採用した新卒入社社員には様々な経験を積んで成長してほしいと考えています。そのため、「2~3年経ったし、次の仕事を覚えてもらい、仕事の幅を広げてもらおう」「今の配属先よりも、もっと適性がある部署があるかもしれないから、チャレンジしてもらう」と、入社3~4年目は、新卒採用で配属された部署から人事異動が行われることもよくあるタイミングです。 異動も叶いやすいタイミングだからこそ、もし「仕事内容が合わない」「上司と合わない」という理由から「仕事を辞めたい」と思っていても、待遇面や社風に不満がないのであれば、まずは異動希望を出してみるのはいかがでしょうか。 もし上司との関係が良好であれば、正直に異動希望を伝えてみましょう。社内にやってみたい仕事があれば、その仕事がやりたい前向きな理由があれば、意外に叶えてもらえるかもしれません。上司に相談できるような状況ではない場合は、人事部に相談してみてください。もし社内に、異動希望を申請できる制度があれば利用してみましょう。 転職先の待遇面は、転職活動前に確認することはできますが、社風の確認はできないため、転職した後に「社風が合わない」「仕事のやり方が合わない」という状況も十分にありえます。今の会社の待遇面や社風に問題がないのであれば、転職でそれを手放してしまうのは少しもったいないかもしれません。 4.転職するかしないか、迷った時の対処法 「入社3年目」は転職するにはチャンスが広がるタイミングではありますが、自分は本当に転職したほうがいいのか、このまま続けたほうがいいのか、悩ましいこともあります。最後にそんなときの対処法をご紹介します。 友人に話してみる もし話せる友人がいるならば、ぜひ今の思いを聞いてもらいましょう。 このとき、友人に話をする目的は、アドバイスをもらうためではなく、「ただ話を聞いてもらうため」です。 社会人3年目の同年代の友人に聞いても、その人がキャリアに対して適切な情報を持っているとは限りませんが、自分の話を聞いてもらううちに、気持ちが整理され、すっきりし、自分で答えに気づくことができるでしょう。 これのように、自分で話した内容や自分の言葉をきいて、「自分はこう考えていたんだ」「こうやりたいんだ」と自分への理解が深まり、納得したりすることを、コーチング用語でオートクラインといいます。 誰かに話す、話を聞いてもらうことで、自分の中に気づきが起こります。それにより、今まで見えなかった自分のやりたいことや、キャリアプランも見えてくるのではないでしょうか。 転職エージェントに登録してみる 「誰かに話す」だけでも効果がありますので、それを友人ではなく、プロに聞いてもらうという方法もあります。その1つが、転職エージェントです。 転職エージェントに登録すれば、プロのエージェントが話を聞き、具体的な転職先を紹介してくれます。転職エージェントは転職を紹介するのが仕事なので、「転職ありき」ですべての話が進みますが、求人を紹介されても「転職するかどうかは、具体的な求人を見てから決める」くらいの気持ちでうまくつきあっていきましょう。 やりたいことがわからない場合、今、選択できる具体的な求人からキャリアプランを考えてみるというのも一つのやり方です。サービスは無料となりますので、「転職するかどうか迷っているけれども、どちらかというと転職には前向き」という場合には、賢く活用するとよいでしょう。 キャリアコンサルタントに相談してみる キャリアのプロという点では、転職エージェント以外にも、私たちのようなキャリアコンサルタントもいます。 キャリアコンサルタントと転職エージェントの最も大きな違いは、「転職前提かどうか」という点です。キャリアコンサルタントは、「本当に実現したいことは、どんな状態か?解決したいのはどんな問題か?本当は何がやりたいのか?」と、キャリアに対する自分の考えを整理するサポートを提供しています。 転職ありきではないので、具体的な求人を紹介することはありませんが、転職ありきではないからこそ、本当に自分自身にとってよい選択を見つけるサポートができるのが特徴です。 また、キャリアコンサルタントは、コーチングスキルを身につけたプロフェッショナルでもありますので、オートクラインもより効果的に進めることができます。だからこそ、話を整理していくうちに「考えてみたら、やっぱり今の会社で頑張ったほうがよさそうだ」とご自身で気づかれる方も多くいらっしゃいます。 「転職したほうがいいのか、今の会社を続けたほうがいいのか、本当にどっちにすべきかわからない」という場合には、まずはキャリアコンサルタントを活用して、自分の考えをすっきり整理してみてはいかがでしょうか。 「入社3年目」は選択の幅が広い時期だからこそ、どんな選択をするかが今後のキャリアに大きく影響します。あなたが納得した選択ができるよう、応援しています。

2021/04/15
人間関係・仕事に対する不安
仕事を辞めたいけど理由がわからない…理由を見つける方法がこちら!

仕事を辞めたいけど理由がわからない…理由を見つける方法がこちら!

「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。

2021/03/11
今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて
30代で仕事を辞めたい!後悔したくない人に伝えたい7つのこと

30代で仕事を辞めたい!後悔したくない人に伝えたい7つのこと

「仕事を辞めたい」と思っても、いざ転職するとなれば、30代の転職は20代の転職と少し意味合いが異なります。だからこそ、20代よりも転職に対する戸惑いや不安もあり、少し慎重になってしまうものです。 30代の決断は今後のキャリアに大きく影響するからこそ、転職するにしても、今の会社にいるにしても、後悔しない選択を選びたいですよね。 そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、30代で仕事を辞めたいと思う人がこれから後悔しない選択を選べるように、7つのことをご紹介します。 1. 30代で仕事を辞めたいと思うことは誰にでもある 「仕事を辞めたい」という思いは、何歳になっても生じるものです。特に中堅として仕事を任されるようになり、会社の様々な状況も20代の頃よりも見えてきたからこそ、「この先このままでもいいのか?」と立ち止まって考えたくなるのは、ごく自然なことでしょう。 実際に、総務省統計局が発表した「労働力調査」(2020年)によると、転職者数は25-34歳で73万人、35-44歳で60万人と、30代でも実に多くの人が転職しています。 キャリアコンサルタントとして現場に接していると、その転職理由の本音は、以下のような理由が多いと実感しています。 ①仕事にやりがいを感じない、他にやりたいことがある 「今の仕事にやりがいを感じない」「実は他にやりたいことがある」と感じている30代の方も多くいます。仕事がこなせるようになったからこそ、「今の仕事はこれからもずっと同じことの繰り返し」とわかってしまったり、「自分のやりたいことはこれでよかったのか」という疑問がよぎったり、「新しい成長の場」を求めたくなったりしてしまうのです。 あるいは、20代を「仕事の基礎を身につける期間」と位置付け、30代は「ずっと前からやりたかったこと」「実現したかった生き方」を実現するために、「やりたいこと」に向かって歩き出す人もいます。 ②この会社での出世・昇格が望めない 30代になると、社内の評価もおよそ固まってきます。出世や昇格するばかりが幸せではないのですが、組織のなかで定期的に人事評価が行われていれば、出世や昇格する同期や後輩に複雑な思いを抱き、モチベーションが下がるのもごく自然な感情といえます。 人事評価だけでなく、職場での評価も固定化される企業も多くありますので、同期や後輩は評価されているのに、自分はなかなか評価されない…と評価に納得がいかず、転職を考えるようになります。 会社が変われば評価軸も変わるので、他人からの評価も変わります。努力しても評価が変わらなかったり、会社の評価軸が合わない場合には、転職を視野にいれることは賢明かもしれません。 ③給与やボーナスが低く、待遇が悪い 20代のうちは、給与がボーナスが低くても自分一人で生活する分には困らないと思っていても、30代になり家族を持つようになる、あるいは家族を持ちたいと思ったときに「このままでは難しい」と転職を考える方も少なくありません。 また「30代になったら昇給するのではないか」と思っていたのに、実際に30代になってみると思ってたほど給与が変わらず「ずっとこの給与では…」と先行きに不安を感じて退職を考える人もいます。 ④残業が多い、休日が少ない 「残業が多い」「休日が少ない」といったことが、30代になるとじわじわと負担になってくることもあります。 体力のある20代のころは勢いで乗り切れたものの、30代になり体力にも少し変化がでてくると、「今は何とかなっても、ずっとこのままではさすがにキツいのでは…」と不安になるのです。 ⑤上司と合わない 「上司と合わない」のは、組織で働いている以上、何歳になってもつきまとう課題です。しかし、まだ社会人経験が浅い20代のころの「上司と合わない」には感情的な部分があることもありますが、30代になって感じる「上司と合わない」は様々な努力をした結果の「どうしても合わない」ではないでしょうか。 30代になると「異動の実現可能性」もわかってきます。なかなか異動が叶わない企業もありますので、「このままずっとこの上司と一緒に仕事を続けるくらいなら」と転職を考える方も少なくありません。 2. 会社を辞めずに済む選択肢も一度考えてみる 仕事を辞めるにしても、辞めないにしてもどちらの道を選んでもできる限り後悔を避けたいのであれば、「まずは今の会社を辞めずに済む選択肢はあるのか」を見極める必要があります。 次のような視点から、客観的に今の状況を整理してみましょう。 ①会社や事業の将来性はあるか 特に「仕事にやりがいを感じない」「他にやりたいことがある」という思いから、「今の仕事」ではなくて「他の仕事」に心が向き始めたときには、今の会社や事業の将来性や成長性を客観的に判断してみてください。 もし、事業が伸びていたり、組織が大きく成長しようとしている企業であれば、その成長に伴ってあなたの仕事や役割も将来変わる可能性があるからです。 ②自分の話を真剣に聞いてくれる上司はいるか もし、辞めたい理由があったとしても自分の話を真剣に聞いてくれる上司がいるのであれば、辞めるかどうかの判断は上司に相談してからでも遅くはありません。 たとえば「仕事にやりがいを感じない」「残業が多いので続けるのが不安」などの理由であれば、上司に相談すれば、仕事について話し合うなかでモチベーションが回復したり、残業が多い状況が変わったりと、転職しなくても現状が変わる可能性があるからです。 テレワークが進み、相談がしにくい環境の方もいらっしゃるかもしれませんが、もし上司が自分の話をきちんと聞いてくれる人ならば、ぜひ勇気を出して相談してみましょう。 ③待遇などの状況が改善される可能性があるか 給与やボーナス、休日等の待遇が原因であれば、それがいつか改善される可能性はあるのかを確認してみましょう。 例えば、勤続年数によって40代、50代となれば少しは給与があがるのか、健康経営などが注目されるなかで年間休日が見直されるような会社かどうか、社内をみてみてください。 「どうも給与が上がりそうな可能性はない」「経営陣は、従業員の休日になんか関心がなさそうだ」ということであれば、状況を変えるには転職するしかないでしょう。 ④やりたい仕事ができる可能性があるか 異動など、社内の制度を活用して、やりたい仕事ができる可能性、あるいはやりがいを感じられそうな仕事ができる可能性はあるでしょうか。 もしあなたに対する社内の評価が悪くないのであれば、新しい職場でまたゼロから信頼と人間関係を築くよりも、すでにそれが築かれている今の環境のほうが仕事が進めやすいということもあります。 3.これからのキャリアを真剣に考える 「辞めたい」と思った今は、キャリアを真剣に考え直すチャンスでもあります。今の会社での状況を見直したら、今度は自分自身のキャリアに対する考えを整理してみましょう。 定年が現在のまま65歳だったとしても、あと30年前後は仕事を続けることになります。今の30代がその年になるころには、定年はさらに68歳、70歳と延長されているかもしれません。 この先の人生で「働く時間」はまだたくさんあります。その長い時間を、どのような仕事にをして過ごしたいのか、「転職前提」でも「今の会社にいることが前提」でもなく、フラットに考えてみましょう。 ①自分は何がやりたいのか? 「仕事を辞めたい」の後に必ずついて回るのが「では次に何がやりたいのか?」という問いです。「これから先、自分は何がやりたいのか?」「なぜやりたいのか?」を考えてみましょう。 転職するならばこの転職理由は必ず必要になりますし、今の会社を続けるにしても「何がやりたいのか?」をなおざりにしたままでは、モヤモヤした思いがずっと残ることになってしまいます。 もしもやりたいことがあるならば、自分が「やりたい」と思っていることに一度正直になっておくことが大事です。「やりたい」という気持ちに一度はしっかり向き合っておかないと、それがずっと心残りになってしまう可能性もあるからです。 そして、そのやりたいことに対して、 ・そのやりたいことに対する自分の本気度はどれくらいなのか?・今からそれを実現するにはどんな環境で、何が必要か?・様々なリスクを伴ってもやりたいか? をできる限り具体的に考えてみましょう。 ただ、「やりたいこと」が見つからない人もいらっしゃるでしょう。たとえば ・とにかく「辞めたい」ので、とても将来のことが考えられない。・仕事に強いこだわりがあるわけではないので、考えてもわからない。・「やりたいこと」というよりは、今の自分のスキルや経験で「できること」が何だかわからない。 という場合です。そんなときには、人に相談したり、何か興味のあるイベント等に参加してみたり、試しに求人をチェックしてみたりと、今までとは違う行動を起こしてみてください。何かヒントが見つかるかもしれません。 ※「何がしたいかわからない」を見つけるための方法はこちらのコラムで詳しくご紹介しています。 https://career-lab.biz/column/30s_201118/ そして「自分は何がやりたいのか?」が見えてきたら、辞めるか辞めないかは、 ・そのやりたいことは社内ではできないのか?・今の会社を辞めてもやりたいことか?・やりたいことは転職すれば実現できるのか?・その転職は成功するのか? にそって判断していくことになります。ただ転職が成功するかしないかは、やってみないとわかりませんので、今の仕事を続けて実際に転職活動をしながら、見極めていくとよいでしょう。 ②自分が望むライフスタイルはどのようなものか? ただ、すべての人が「これがやりたい」という仕事に対する強い思いを持っているわけではなく、「仕事は生計を立てられれば何でもいい。それよりも自分には、実現したいライフスタイルがある」という人もいます。 この場合、「自分は何がやりたいのか?」を仕事軸ではなくて、「ライフスタイル軸」で整理してみましょう。 ・コロナで東京で働くリスクを感じたので、地方で働きたい。・テレワークできる仕事がしたい。・子どもを自然の中で育てたい。・家族と過ごす時間をしっかりとりたい。・趣味の時間を優先したい。 などなど、「仕事よりも大切なものを優先する働き方」を選びたいのであれば、ぜひ自分が望むライフスタイルはどのようなものかを具体的に描いてみてください。 そうすれば、これからのキャリアを選ぶ選択は「そのライフスタイルが実現できるか」が判断軸となります。その判断軸に沿って選択していけば、望むライフスタイルも手に入るでしょう。 ③収入はどれくらい希望するのか? もう一つ、キャリアを考える上で重要なのが「自分はどれくらいの収入を希望するのか?」「収入は自分にとってどれくらい優先すべきことなのか?」です。 収入はもちろん誰にとっても重要ですが、どれくらいの年収を希望するのか?目指したいのか?は人によって異なります。 「年収1000万以上は目指したい」という人もいれば、「そんなに物欲もないので現状維持程度で生活できれば十分」という人もいるでしょう。 そして年収に対する思いも「多少ハードワークになっても、絶対これだけは欲しい」とこだわりが強い方もいれば、「年収よりも仕事内容や、労働時間、休日などを優先したいという」方もいます。 自分が必要とする年収が今の企業で得られないならば、転職するしか方法はありません。自分の収入に対する考え、こだわり度を知り、年収に対する優先度合いをはっきりさせておくことは、今後のキャリアを選択するときに重要な判断軸となります。 4.30代の転職者に企業が求めることを知っておく 現在の環境やこの先やりたいことを考えたときに、今の会社では状況の改善は見込めず、転職がベストな選択肢になることもあります。転職活動をする前に、企業が30代の候補者に何を求めているのかを理解しておきましょう。 ①即戦力となる経験があるか? 企業が30代を中途採用する際に求めるのは、なんといっても実務を教える必要のない即戦力です。 転職先に新卒入社して10年前後の同世代の社員と、同レベルかそれ以上の即戦力が求められると認識しておきましょう。 ②職場でうまくやれるコミュニケーション力があるか? 企業がこの世代の中途採用で、即戦力と同様に重要視しているのが、職場でうまく人間関係を構築できるコミュニケーション力です。 30代の中途入社者には、自分から周囲と適切なコミュニケーションをとって、仕事をやりやすい人間関係を築いていくことも求められます。 これには「社風に合うかどうか」というところも含まれ、求めるキャリアをもっている人材でも社風に合わなそうであれば「周囲とうまくやっていけるか懸念がある」ということで不採用になることもあります。 5.30代の応募者に対し企業が気になることも知っておく また転職活動では、「企業が求めるものは何か」と同時に、「30代の応募者に対して企業は何を気にするのか?」を知っておくことも大切です。企業が何を気にするのかを知り、それに対して企業が納得できる材料を持っていれば、転職活動もうまくいき、希望する転職先から内定を得やすくなるでしょう。 反対に、「企業が気になる点」に対して企業が納得する材料が少ないと、転職活動は苦戦することが予想されます。ここでは、どんな職種でも共通する、企業が気になる3つのことと、なぜそれを企業は気にするのかという背景を確認しておきましょう。 ①退職理由・志望理由は何か? どの年代の転職者に対しても「退職理由・志望理由」は気になるものですが、30代の転職者だからこそ特に注視するポイントがあります。それが、 ・退職理由・志望理由は地に足がついているか。・志望理由は自社の事業内容をよく理解し、自分自身が目指すキャリアと一致していることが語られているか。・志望理由のなかで、自分が身につけてきた経験をどのように活かしていけるかをきちんと語っているか。 です。 20代であれば、「思い優先」でも意欲があるとして評価してもらえますが、30代ではそうはいきません。 企業は30代の転職者には、「社会人経験の長さなりに、経験に基づいてきちんと考えて答えを用意してきていること」を求めます。「転職に対してどれだけ深く、きちんと先を見通して考えているか」が「その人の思考力・仕事力」の一つの判断材料にもなるからです。 また、企業側は採用する以上は「できれば長く勤めてほしい」と考えています。だからこそ「しっかり考えて選んだ決断として応募してきた」ことがわかるのが望ましいのです。 ②転職回数は多いか? 前述のように、企業側は採用する以上は「できれば長く勤めてほしい」と考えています。転職回数を気にする企業が多いのはそうした理由からで、転職回数が多いと、「退職することに抵抗感がなく、採用しても数年ですぐに辞めてしまうのではないか?」と懸念します。 30代であれば転職回数が2~3回であれば全く問題ありませんが、4回以上となると「転職の多い人」という印象となります。 転職回数が多い場合には、企業が納得するような「転職理由」や、「数年で辞めるかもしれないけれど、在籍している数年のうちに大きな結果を出せる」と企業が期待できるほどの実績が必要となるでしょう。 ③マネジメント経験はあるか? 多くの企業では30代がリーダー、あるいはマネージャーとして現場の実務をまとめる立場にあります。 30代では現場でも即戦力が求められることからも、30代の転職ではマネジメント経験を求められることが多くなり、実際にマネジメント経験があると選択肢は広がります。 ではメンバークラスはどうか?という点ですが、採用に年齢制限を設けることは法律で禁止されてはいるものの、実際にはメンバークラスの採用であれば、20代のほうが企業が求めるスペックをより満たしていることも多くなり、採用される可能性は20代のほうが高くなります。 6.30代の転職活動で後悔しないためにも、納得いくまで考える 企業側からのこのようなニーズと向き合いながら転職活動をすることになりますが、そのなかで後悔しないためには、納得いくまで考えることが重要です。 ただ、じっくり考えることは大切なのですが、考えすぎて、あるいは慎重になりすぎてアクションが起こせないと、視野を広げることも判断に必要な情報を集めることもできなくなってしまいます。 行動を起こすことで考えが深まったり、新たな情報が入ったりすることもありますので、身近な人や転職エージェント、キャリアコンサルタントに相談するなどで、周囲の力も上手に使って判断材料となる情報を集めましょう。 後悔しないために納得いくまで考えることが必要なのは、次の2つの問いです。そしてこれらが明確になったら、その自分で出した答えに合うような企業をしっかり調べ、選んでいきましょう。 ①今後実現したいキャリアプランやライフスタイルは何か? 20代の転職であれば、たとえ失敗しても軌道修正は比較的容易にできます。30代の転職で失敗した際に、軌道修正ができないとはいいませんが、それは20代のときほどは容易ではありません。 だからこそ、「この転職で実現したいキャリアプランは何か?」「どんなライフスタイルを手にいれたいのか?」について具体的に考えておきましょう。 転職先を選ぶ際も、目先の条件だけでなく、「自分の描いているキャリアプランが実現できるのか?」「叶えたいライフスタイルが叶うのか?」という視点で選ぶと、より希望に叶う転職先に出会えるでしょう。 ②転職先に求める条件は何か? とはいえ、企業が30代の転職に即戦力を求める以上、何もかもが希望通りの理想の転職先に出会えるとも限りません。 転職活動では、1つの条件は希望通りだけど、他が希望を満たさないということがよくあります。たとえば、 「仕事は希望通りだけど、年収が希望より低い」「年収も仕事も希望通りだけど、勤務地が遠い…」 という具合です。 その時に納得した決断ができるように、30代での転職活動では「この転職で、一番大事にしたいものは何か?」という優先順位を明確にしておきましょう。転職先を選ぶ判断材料には ・事業内容・仕事内容・社風・年収・福利厚生・勤務時間(残業時間の多さや、フレックスタイム制などの有無も含む)・勤務地(テレワークの有無も含む)・社員との相性(面接官や人事の印象) などがあります。どれも満足できることが最高ですが、そうではなかったときに「自分は何が一番譲れないのか?」「それはなぜか?」「一番叶えたい条件が叶えば良しとするのか?」「あくまでも複数の条件を満たす転職先にこだわるのか?」をはっきりさせておくと転職活動に役立ちます。 ただ複数の条件にこだわりたい場合、待っていれば希望に合う求人に出会えることもありますが、それは運なので、待っていれば必ず希望通りの求人が見つかるわけではありません。また、自分の希望通りの求人があったとしても、その企業に内定するどうかも別の話です。 「複数の条件を満たす転職先にこだわっていたらなかなか転職先が見つからず、結局転職のタイミングを逃してしまった」「最初に断った企業が、実は一番条件に近かった」ということもあります。 その可能性を踏まえたうえで、「それでもここまではこだわりたい」とするか、「今のタイミングで転職したいから、この条件以外は叶わなくてもいい」とするか、予め考えを整理しておけば、どのような結果になったとしても「自分でしっかり考えて出した答えだから」と、後悔するリスクは減らせるでしょう。 7.30代で未経験の仕事にチャレンジしたいならば、知っておきたい重要なことがある 最後に、「仕事を辞めたい」と思うようになったきっかけが「他にやりたいことがある」からであり、それが未経験の仕事だった場合にどうするか?についてもご紹介しておきたいと思います。 「他にやりたいことがある」という思いがあるならば、その思いを大切にし、社内の異動で希望が叶うならば異動希望を出し、社内では叶えられないのであれば、その「やりたいこと」ができそうな転職先を探して転職活動をしてみることをおすすめします。 あるいは、今は副業もしやすい環境が整っているので、まずは副業から小さく始めてみるのもいいかもしれません。 「やりたい」と思っている気持ちがあるのに、「でも難しいだろうし…」など、様々な理由をつけてやらないままにしておくと、「やっぱりやっておけばよかった」「チャレンジしてみればよかった」「本当はずっと●●がやりたいのに」と後悔する日がくるかもしれないからです。 また、「本当はやりたいことが他にあるから」と今の仕事に身が入らない言い訳にもなってしまいます。 もちろん、30代から未経験の仕事へ転職するのは簡単なことではありません。しかし、チャンスはゼロではないですし、やってみることで視野も広がります。たとえ、叶わなかったとしても、「やってみたけれどもダメだった」という納得感も生まれますから、チャレンジする価値はあるでしょう。 30代で未経験の仕事へキャリアチェンジする時に必要な覚悟については、こちらのコラムでも詳しく紹介していますので、よろしければぜひご覧ください。 http://career-lab.biz/column/30%E4%BB%A3%E3%81%A7%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B8%E8%BB%A2%E8%81%B7%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%89%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%9F/ いかがでしたでしょうか。 どんな決断をするにせよ、納得できるまで考え、そして行動してみることが、後悔をしない選択をするための大切なポイントとなります。 そして私たちキャリアコンサルタントは、そんな後悔しない意思決定ができるよう、あなたのキャリアやライフスタイルに対する考えを整理するサポートをしています。後悔しない選択をするためにも、ぜひお気軽に活用してみてください。

2021/02/23
人間関係・仕事に対する不安
30代だけど何がしたいかわからない…仕事のモヤモヤ脱出法

30代だけど何がしたいかわからない…仕事のモヤモヤ脱出法

社会人になって約10年、30代といえば現場の主戦力として実務を任されている方が多いと思います。 しかし、目の前の業務はそつなくこなせるけれど、「実は仕事で何がしたいのかわからない「これがやりたかった仕事なのかわからない…」とふと思ってしまうことはありませんか? 定年の65歳まで、まだあと30年以上も働くのに(今の30代がシニア世代になるころは、その定年も延長されているかもしれませんが)、このままの仕事で、今の会社で、本当にいいのだろうか。 今後のキャリアについてそんなモヤモヤを感じたら、こう考えてみませんか。 「今が嫌」ではなければ、目の前の仕事に全力を尽くす 仕事で何がしたいのか明確になるのは、とても素晴らしいですが、「これだ!」という仕事をみつけるのも、なにか見つけたことに対して「これが自分のやりたかったことだ」と迷いなく突き進むことも、そんなに簡単ではありません。 「これだ!」と思った道に突き進んだとしても、「これが本当に自分のやりたいことだったのだろうか」と、理想と現実の違いに思い悩むことだってあります。 ですから、世の中、「仕事で何がしたいのか明確で、自分のやりたい道を突き進んでいる人」ばかりではありません。30代になって社会の現実が見えてきたからこそ、「何がしたいのかわからない」とモヤモヤしてしまうことは、わりとよくあることなのです。 いろいろなものが見えてきた分、学生や20代のころの「自分探し」とはちょっと異なりますので、30代になって出会うこのモヤモヤの突破口は、簡単に見つかるわけではありません。 学生時代や20代のころならば、「自分のやりたいことを見つける●つの質問」のようなワークシートで答えがみつかったかもしれませんが、30代の今は、そのようなワークシートを「作業」として埋めることはできても、様々な思いが巡って、「自分で書いた答えにしっくりする」ことはなかなかできないのではないでしょうか。 ではどうすればいいのか。 もし今が、「何がしたいのかわからなくて、モヤモヤしているけれど、今の仕事が嫌ってほどでもない」という状態であれば、まずは、目の前の仕事に全力を尽くしてみることをおすすめします。 今まで以上の目標達成を目指したり、業務改善や新しい工夫の余地を探したり、120%の力を出すつもりで取り組んでみてはいかがでしょうか。 全力で取り組んでみると、今の仕事や会社の面白さややりがいなど、今まで気づかなかった「今の環境の良さ」に気が付くこともあります。反対に全力で取り組むからこそ、「なんとなくこなしてきたけれど、自分には向いていない」「この会社はやっぱり無理」と限界に気づくこともできます。 「何がしたいかわからない」の答えは、「やっぱり、今の仕事が自分に合っている」のか「現状を変えなければならない」のか、どちらなのか。「今」を全力でやってみると、その方向性が見えてくるでしょう。 「今がなんとなく嫌」なら、転職活動をしてみる 一方、「何がしたいかわからないけど、とりあえず今の仕事(会社)は嫌」ということもあるかと思います。 そんなときは、転職活動をしてみましょう。 求人情報をチェックするだけではなく、ぜひ転職サイトに登録したり、転職エージェントに相談したりしてみてください。 今はコロナの影響で残念ながら求人数は減少していますが、アクションを起こし、今までの生活の中では得ていなかった新たな情報を得ることで、考え方が明確になっていくこともあるかもしれません。 今と同じ生活を続けるのではなく、新たな情報や機会に出会う可能性を広げるアクションとして、転職活動を始めてみるのも有効な選択肢といえるでしょう。 様々な場で、様々なテーマで、様々な人の話をきいてみる 「何がしたいのかわからない」の答えは、外部から様々な情報や刺激がきっかけで内省が深まり、見つかることもあります。 その「外部から様々な情報や刺激を得る」手段の1つとして、前段落では転職活動をおすすめしましたが、情報や刺激を得る手段は転職活動だけではありません。 たとえば、今は幸いにもコロナの影響で様々なオンラインイベントやセミナーが開催されおり、無料で参加できるものも多くあります。今までの生活では得られていなかった情報を得るために、興味のある分野や、キャリアに関するセミナー、あるいは生き方に関する講演など、気軽に参加してみるのもいいでしょう。 あるいは、私たちのようなキャリアコンサルタントに、モヤモヤした思いを話してみるのも効果的です。口に出して話すことで自分自身、考えが整理できたり、納得できたりすることは多くあります。 オンライン飲み会で友人に相談するような気軽な気持ちで、モヤモヤ整理のためにぜひ活用してみるのはいかがでしょうか。 「モヤモヤ」の本当の原因をとことん向き合ってみる 今の状況に対して、もし満たされて満足していたら、「仕事で何がしたいかわからない」と感じることはおそらくないと思います。そう感じてしまうのは、どこかに「今の状況では満たされない何か」があるからではないでしょうか。 その「何か」は、たとえば「頑張ってもあまり評価されない」「仕事も生活もマンネリ化している」「なんとなく仕事が面白くない」「職場が嫌というほどではないが、面白くもない」など、なんとなくの不満であり、それを解消するために必要なのは、もしかしたら「仕事で何かしたいかがわかる」ということではなく、別のことかもしれません。 もしそうであれば、モヤモヤから根本的に抜け出すには、「何がしたいのか」ではなくて、違う答えを見つける必要があるでしょう。 キャリアも社会人経験も積み重ねた30代だからこそ、これまでの知見が、「でもなぁ…」「そうはいっても…」と本当の原因を見えなくしていることもあります。 「何がしたいのかわからない」と思った時こそ、「今、自分は本当は何が満たされていないのか?」という問いかけにとことん向き合ってみるのもよいかもしれません。

2020/11/18
その他
「キャリアチェンジしたい」が叶う人と難しい人の違いはここにあった!

「キャリアチェンジしたい」が叶う人と難しい人の違いはここにあった!

今の仕事ではなくて、何か他の仕事にキャリアチェンジしたい。 「もっと他のこともやってみたい」「他にやりたいことがある」「今の仕事が自分に向いていない」「つまらない」など様々な理由から、キャリアチェンジを考えることもあるでしょう。 特に今は、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが浸透し、通勤時間がなくなって時間に余裕ができたり、職場での付き合いが減ったりなどの状況の変化で、冷静に自分の仕事を見つめ直す時間が生まれ、これからのキャリアや働き方を改めて考えている人も増えているのではないでしょうか。 新たな分野に挑戦するキャリアチェンジは、スムーズに叶うこともあれば、かなり厳しい状況になることもあります。そこで今回は、「キャリアチェンジしたい」という希望が叶う人と難しい人の違いはどこにあるのかを整理したいと思います。 キャリアチェンジが叶うのか、難しいのかそれを判断する3つのポイント キャリアチェンジが叶うか、難しいのか。それは次の3つのポイントが「キャリアチェンジの難易度」を考える目安となります。キャリアチェンジしたいと思ったら、まずはこの3つの問いかけで自分の希望が叶いやすい状況なのか、それとも厳しいのか、客観的に捉えてみましょう。 同じ職種×異業界、違う職種×同業界、違う職種×異業界キャリアチェンジしたいのはどこ? キャリアチェンジと一言で言っても、「職種」を変える場合と「業界」を変える場合と、両方を変える場合の3つのパターンがあります。 今考えているキャリアチェンジはどれに当てはまるでしょうか。 ①同じ職種×異業界へのキャリアチェンジ 「今まで人材業界の営業をやっていたけど、今度はMRになりたい」「システムエンジニアだったけど、社内システム部に行きたい」など、「今までの職種の経験をほぼ生かして、異なる業界に転職する」というのがこのパターンです。 今までの職種の経験が活かせるため、このパターンのキャリアチェンジは求人さえあれば、叶う可能性は極めて高いでしょう。 ②違う職種×異業界へのキャリアチェンジ 「今まで営業をやっていたけれど、マーケティングなどの企画職がやりたい」「営業だったけれど人事になりたい」「総務だったけれど、営業になりたい」など、「今までとは違う職種」へのキャリアチェンジを希望する場合、一般的に難易度は高くなります。 しかし、「営業職」や「システムエンジニア」など時期によっては大量採用を行うことがある職種へのキャリアチェンジであれば、採用枠が大きいため比較的キャリアチェンジは容易になります。 特に20代で、このような大量採用を行う職種へのキャリアチェンジであれば、その希望が叶う確率は高いといえます。 一方で、「人事」「総務」「経理」などの事務系スペシャリスト職種や、「マーケティング」「事業企画」などの企画職は、そもそも企業でもその部署の人数は営業やエンジニアなどに比べれば少なく、求人募集があっても1名であることがほとんどです。 その極めて少ない募集枠を他の経験者の転職希望者と争うことになるため、必然的にキャリアチェンジを叶えるのは厳しくなるでしょう。 ③違う職種×同業界へのキャリアチェンジ 最後に、「この業界は好きだけど、職種を変えたい」というケースです。これも基本的には②と同じ状況なのですが、「同業界」ということでさらに厳しさが増すケースと、逆にいくらか厳しさが緩和するケースがあります。 それは企業側が「同業界の競合他社からの転職はちょっと…」と難色を示す場合と、「同業界だから、業界のことがわかっていていいだろう」とプラスに捉える場合があるからです。 また、その判断も含めて、同業界からの転職は、次の項目でも紹介する「転職理由」が大きく左右するといえるでしょう。 2.ポジティブで客観的に納得できる転職理由はある? 転職でキャリアチェンジしたいときに重要なのが、その転職理由です。 「今の職種が嫌だから」「自分に向いていないから」「マンネリになってきたから」「ちょっと違うこともチャレンジしてみたいから」 キャリアチェンジしたい本音はこのような理由でもよいのですが、転職理由としては通用しないので、ポジティブで客観的に納得できるような転職理由が必要です。 もちろん、本音の転職理由も「〇〇がやりたいから」というポジティブな理由であるならば問題ありませんが、それに客観的な納得性があるかがポイントになります。 たとえば、「営業職だったけれど、今度はお客様ではなくて社員のために働く総務をやりたい」と希望していたとしましょう。 その場合には、 ・なぜお客様ではなくて、社員なのか。・なぜ他の仕事ではなくて総務なのか。・今までの経験のなかで、自分に総務の適性があるといえるスキルは何か。・今までの経験を生かして、どんな総務になることができるのか。それは「未経験であること」をどれくらいカバーできるのか。・キャリアチェンジ後のキャリアをどのように考えているのか。 などについて、相手が納得できるような答えを用意しておく必要があります。 キャリアチェンジする際の転職では、「なるほど、だからキャリアチェンジしたいのね」と企業に納得し共感してもらえるだけの理由と思いがあれば、他の経験者の応募者と比較検討した際にも経験不足だからといって見劣りせず、「経験はないけれど、やる気はあるし、しっかり考えているようだから、任せてみよう」と判断してもらえることもあります。 キャリアチェンジしたいと思ったら、ポジティブで客観的な転職理由を整理することができるか、考えてみましょう。 3.求人はある? どんなに「キャリアチェンジしたい」と思っていても、企業がその職種を採用したいと思っていなければキャリアチェンジは叶いません。 キャリアチェンジをしたいと思ったら、その職種はそもそも未経験OKの中途採用をしている職種なのかどうか、転職サイトで確認してみましょう。 今は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、求人が減少傾向にあるので、すぐには見つからないかもしれませんが、「求人チェック」を早めに始めて、定期的に確認しておくとよいでしょう。 未経験からのキャリアチェンジの転職の際は、年収にはこだわりすぎないことが大原則です。低すぎるのも問題ですが、基本的には未経験からのチャレンジとなりますので、年収は下がっても仕方ないと捉え、仕事内容に興味が持てるものがあればぜひ積極的に応募してみてください。 ただし、景気にもよりますが、1年くらいチェックをしてみて「これだ!」という求人が出てこない場合には、そのキャリアチェンジはそもそも難しい可能性があります。その場合は、キャリアチェンジすることを見直す必要があるかもしれません。 いかがでしたでしょうか。 キャリアチェンジは状況をとらえ、きちんと考えが整理できれば叶う しかし、一人でいろいろと考えていてもなかなか前に進めないこともあります。そんな時は、ぜひキャリアコンサルタントを活用してみてください。オンラインで、ご都合に合わせ、プロのアドバイスや情報提供で、キャリアチェンジのための考えを整理するサポートをさせていただきます。

2020/10/26
人間関係・仕事に対する不安
キャリアの先が見えない不安な人に伝えたいキャリアコンサルタントの本音

キャリアの先が見えない不安な人に伝えたいキャリアコンサルタントの本音

新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2020/09/29
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人間関係・仕事に対する不安
やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動

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新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2017/05/30
転職について
仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?

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新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2019/09/26
人間関係・仕事に対する不安
仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう

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新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2015/12/23
人間関係・仕事に対する不安
入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法

新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2021/03/23
人間関係・仕事に対する不安
仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法

仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法

新型コロナウィルス感染症が仕事や職場、日常生活に影響を及ぼすなか、「この先のキャリアが見えない」と不安に感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 会社で働いていると「どんなキャリアプランを描いているのか?」「どう成長したいのか?」と上司との面談で聞かれることもあるでしょう。 明確なビジョンやキャリアプランを持つことが、まるで当たり前のように思えてしまうかもしれませんが、それは違います。キャリアの先が見えない不安を抱える方に、キャリアコンサルタントとしての本音をお伝えします。 1. 世の中「キャリアの先が見えている」人ばかりではない 世の中、明確なキャリアビジョンがあって、その通りにキャリアを積み重ねている人は本当にごくわずか。本当にわずかな一握りです。 たとえ明確なキャリアビジョンがあったとしても、自分の思い描いた通りに物事が進むとは限りません。うまくいかなかったり、本当にこれでよかったのかと迷うこともあります。 「これだ!」と思ったキャリアが、思うようにいかないことや、思っていたのとは違うこともあります。 キャリアの先が見えていない人もたくさんいますし、キャリアビジョンを持っていても思い通りにいかない人もたくさんいます。だからもし今、生活を支えるだけの収入を得られる仕事があるならば、「キャリアの先が見えない」ことをそんなに悲観しなくても大丈夫なのです。 誰もが目標に向かって迷わず、まっすぐ歩いているわけでありません。だからこそ、「キャリアの先が見えない」という肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか。 2. 目の前のことを一生懸命やることで何かがみつかることもある そしてこんなときにおすすめしたいのが、「目の前の業務を一生懸命やってみること」です。もちろん、他に何かやりたいことがあれば、それにチャレンジしてみるのもよいでしょう。しかし、「キャリアの先が見えなくて不安だけど、これといってやりたいことがない」のであれば、ぜひ「目の前のこと」に全力で、雑念を捨てて取り組んでみてはいかがでしょうか。 慣れた仕事でも、新たな気づきがあるかもしれません。 あるいは仕事に一生懸命取り組むあなたに対して、周囲の評価が変わり、よいチャンスがやってくるかもしれません。 よいチャンスがやってこなかったとしても、周囲のあなたを見る目や評価が変わった職場で、新たなやりがいが見つかるかもしれません。 「まずは目の前のことを一生懸命やってみる」というのは、何のリスクもなく、このような変化を起こす可能性があるアクションです。「ずっと全力で」というのが面倒だなと思ったら、まずは1週間、いえ明日1日だけでもかまいません。ゲーム感覚で、面白半分でだってかまいません。 「全力で雑念を捨てて、初心に戻って仕事に向き合ってみる」ということを試してみましょう。 3.「仕事以外」で夢中になれる、楽しめる時間を 生活や自分自身が変わると、出会う人が変わり、会話する内容も変わります。そうなると、考え方も変わり、「見える景色」が変わってきます。 「見える景色」が変わってくると、今まで先が見えなかった「キャリア」も見えてくるかもしれません。 キャリアの先が見えないときに、同じ気持ちのまま同じ生活を続けていても「見える景色」は変わりません。そこで、こんなときにぜひおすすめしたいもう一つの行動が、「今の自分が見ている景色」を少し変えてみることです。 ぜひ、仕事以外で夢中になれるものを探し、楽しめる時間をつくってみましょう。 新型コロナウイルス感染症の影響で様々な制限があるかもしれませんが、少しずつでもできるところからでも「やりたかったけれど、ずっとやっていなかったこと」「ずっと気になっていたこと」を今こそ始めてみませんか。 ヨガや映画鑑賞、料理など趣味の世界を広げてみるのもいいですし、ボランティアに参加してみるのもいいでしょう。 今はオンラインで学べるお手軽な講座もたくさんあります。ボランティアも、オンラインやテレワークで参加できるものもあります。いろいろ不自由に感じることも多いご時世ではありますが、言い返せば今だからこそ、自宅で気軽に始めやすい選択肢がたくさんあるのです。 たとえそこに新たな出会いがなかったとしても、不安な気持ちを仕事以外の時間でリフレッシュできれば、気持ちに余裕ができ、楽観的に「今」を捉えられるようになるかもしれません。 そして「見えてくる景色」もきっと変わってきたとき、キャリアや仕事に対する違う考え方もうまれてくるのではないでしょうか。 最後に 20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、「キャリアの8割は偶然で決まる」という理論を発表しました。 キャリア理論で「8割のキャリアが偶然で決まる」と説いているように、思い描いた計画通りキャリアプランをそのままに進んでいく人は、実はそんなに多くないのです。 しかし、そのキャリアを決める偶然をただ何もしないで待てばよいといわけではなく、計画的に導く、つまり「キャリアアップやキャリアチェンジのチャンス」と出会いやすいように行動を起こしていくことも大切だとしています。 その偶然に出会いやすいようにするために、クランボルツは「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」の5つが必要と説いていますが、それをかみ砕くと、ここで紹介したような行動になるのです。 たとえば、「好奇心」は、絶えず新しい学習の機会を求め続けること。ビジネススキルだけではなく、様々な学びの場を外の世界に求めていけば、そこに新たな出会いがあったり、その学びを踏まえて今の仕事が変わってくるかもしれません。 そして「持続性」は失敗しても努力し続けること。目の前のことを一生懸命、継続して努力することで、スキルが身についたり、頑張っている姿を評価されて新しいチャンスを得られるかもしれません。 「楽観性」は、新しいチャンスは必ずやってくるとポジティブに捉えること。誰もがキャリアに向かって着実に歩みを進めていると思うと焦ってしまうかもしれませんが、世の中そんな人ばかりではないと、楽観的に捉えることでいいチャンスが舞い込んでくることもあります。 「今は何にもできない」ように見えてしまうかもしれませんが、ぜひ、今だからこそできることに目を向けて、「先が見えない」気持ちを軽くしていきましょう。

2023/11/09
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キャリアコンサルティングの利用法その他人間関係・仕事に対する不安今後のキャリアプランやセカンドキャリアについて仕事と家庭との両立について働き方就職活動履歴書・職務経歴書等、書類添削独立について転職について適職診断・自己分析・自分探し面接対策
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仕事と家庭との両立について
キャリアと子育ての両立は難しい?実現させるポイントと疲れたときの対処法

キャリアと子育ての両立は難しい?実現させるポイントと疲れたときの対処法

子育てしながら働く女性は増加傾向にありますが、キャリアと子育ての両立は簡単ではありません。 「子育て」と一括りにいっても、その中には「家事」と「育児」が含まれます。ワーママは「仕事」「家事」「育児」の3つを掛け持ちしているような状態ゆえに、さまざまな悩みに直面しやすいです。 この記事では、キャリアと子育ての両立を目指す人に向けて、実現させるためのポイントや、疲れたり悩んだりしたときの対処法を解説します。 キャリアと子育ての両立が難しい理由 キャリアと子育ての両立を難しく感じる理由は、個人の環境によって異なります。難しいと感じる代表的な要因を解説するので、まずは自分にとって何が障壁となっているのかを把握しましょう。 家事育児の負担が大きい 考え方は少しずつ変化しつつあるものの、日本では家事や育児の多くを女性が担う傾向が依然として強く見られます。フルタイム勤務を終えた後も、子どもの迎えや夕食づくり、洗濯、掃除などやることがたくさんあり、大きな負担を感じるケースは少なくありません。 また、子どもは急に機嫌が悪くなったり体調を崩したりすることも日常茶飯事。効率的にスケジュールを組んだとしても、予定通りに進むことはほとんどなく、大人側は自分の時間や睡眠時間の確保に苦労します。 職場や上司の理解がない 子どもがいると、独身時代のようには働けません。仕事が終わっても家事育児があるので残業をするのは難しいですし、子どもの体調不良を理由に急な欠勤も多くなります。 そんなとき、上司から嫌な顔をされたり、職場の人から心ない言葉をかけられたりして、傷つく経験をした人も多いです。 重要な仕事を任せてもらえなくなるケースもあり、会社に居心地の悪さを感じて、キャリアと子育てを両立する難しさを実感することもあるでしょう。   成果を出す難易度が高くなる 子育て中だとしても、仕事をしている限り成果を求められます。しかし、子育て中はどうしても仕事に割ける時間や集中力が限られるため、仕事だけに全力投球できた子なし時代と比べると、成果を出す難易度は高くなりがちです。 定時で帰ったり欠勤したりすることによって「大事な情報を自分だけ知らない」という状況も起こりやすく、思うように成果を出せないことに焦りや不安を感じるかもしれません。 成果に満足できない状態が続くと「キャリアと子育ては両立できないかも」と弱気になりやすいので、精神的にも疲弊してしまいます。   家族の協力が得られない キャリアと子育てを両立するためには、働きながら子育てする難しさをパートナーや親族に理解してもらい、協力を得る必要があります。パートナーが家事や子育てに協力的ではない、親に気軽にサポートを頼めないなどの条件が重なれば、あなた一人に負担が集中して悩むのは当然でしょう。 特にパートナーには、一緒に子育てをする責任があります。共働きであるにもかかわらず、パートナーが家事や子育てに非協力的だと、不満や悲しみから夫婦仲が悪化する可能性も高いです。   常に時間に追われて休めない 仕事をしながらの子育ては、分刻みのタスクの連続です。 保育園の登園時間に間に合ったら、今度は自分の出勤時間を意識、仕事中は定時で帰れるよう時間管理を徹底して、終業後はまたお迎え時間に間に合うよう急ぐ…。さらには帰宅してからも、子どもの食事や就寝が遅くならないよう常に時間に追われ、一日のタスクが終了する頃にはへとへとという人も多いでしょう。 子育てはいつまでも続くものではなく、このような慌ただしい日々もいつかは終わりを迎えます。とはいえ、子どもに手がかからなくなるまでにはある程度長い年月がかかるため、終わりの見えにくい日々に疲れを感じやすいです。   キャリアと子育てを両立するためのポイント キャリアと子育てを両立するためには、いくつかカギとなる考え方や行動があります。7つのポイントをお伝えするので、ぜひ実践してみてください。   完璧主義をやめる 限られた時間の中で、仕事・家事・育児の全てを完璧にこなすのは不可能です。そもそも、家事や育児には正解がなく、やろうと思えばどれだけでもタスクを増やせてしまいます。 全てにおいて完璧を目指すと、やるべきことが増えて負担が大きくなる上、タスクを完遂できなかったときには精神的にもダメージを受けるでしょう。 「完璧」や「100点」を目指すのではなく、最初から無理のない範囲で仕事と家事を両立することを意識するのが大切です。   優先順位をつけてから物事に取り組む あれもこれもと一度にたくさんのことに手を付けると、うっかりミスが増える、全部が中途半端になるなどの状況に陥りやすくなります。 物事を効率的に進めるためには、タスクに優先順位をつけ、一つ一つを確実にこなしていきましょう。 また、子育て中は優先順位をもとに予定を組んでも、突発的なトラブルにより予定通りにいかないこともしょっちゅうです。そのため、必要に応じて優先順位を入れ替える柔軟性も身につけてください。   家庭内の役割分担を明確にする 家事育児の役割を片方だけが担うのは負担が大きく、不公平感から不満が募るのも無理ありません。家庭内不和を回避するためにも、パートナーや家族と相談して、あらかじめ家庭内の役割分担を決めておきましょう。 なお、子どもの成長や仕事の状況の変化によって、担える役割が変わる場合もあります。そのため役割分担に関する会話は一度して終わりではなく、定期的に認識のすり合わせを行い、家族みんなが納得のいく生活を送れるよう配慮してください。   「頼り上手」を目指す 他人に頼るのが苦手な人ほど、全てを自分一人で抱え込んでしんどくなりがち。キャリアと子育てを両立させるためには、周囲の人や家族に頼るスキルも身につけなくてはいけません。 自分の苦手なことやできないことを、恥ずかしがらずに伝えるだけでも、助けてもらえる可能性はぐんと上がります。 他にも、頼むタイミングを見極める、頼むときの言葉選びに気をつける、助けられた際にはしっかりお礼を言うなども、頼み上手になるために意識すべきポイントです。   罪悪感を持たない 子育てをしながら仕事をすると、急な早退・欠勤によって一緒に働く人に負担を強いてしまう場合があり、罪悪感を抱きやすいです。また、仕事をしながら子育てをすることで、十分な育児時間が取れていないように感じられ、子どもにまで罪悪感を持つケースも。 しかし、罪悪感は自信喪失やストレスの増加などを招き、どんどん心の余裕を奪っていきます。 うまくできなかったことを反省するのも大切ですが、できたことや頑張ったという事実にも目を向け、罪悪感を長引かせないようにしてください。   子どもと過ごす時間を決めておく 慌ただしい日常の中では、なかなか子どもとゆっくり過ごす時間が取れません。「空いた時間で子どもに話しかけよう」と思っていると、バタバタしてちゃんと話す間もなく一日が終わってしまうなんてこともしょっちゅうです。 しかし親だけでなく子どもにとっても、親子で過ごす時間はかけがえなく大切なもの。そのため、前もって一日の予定の中に「子どもと過ごす時間」を組み込んでおいたほうがいいでしょう。 親子間で毎日コミュニケーションが取れていれば信頼関係が構築され、子どもに対する罪悪感も生まれにくいです。   支援サービスや会社の制度を活用する 地域の支援サービスや会社の制度をうまく活用するのもおすすめです。 たとえば、どうしても子どもの面倒を見るのが難しい場合は、市区町村または委託された団体が運営する子育てサポート組織「ファミリーサポート」を利用するのも一つの手といえます。他にも、リモートワークや時短勤務が可能な会社なら、このような制度を利用するのも有効です。 サービスや制度を活用することで、キャリアと子育てを両立する際に生じる負担を小さくできる可能性があります。 サービスや制度は知らない間に新設されている場合も多いので、まずは、自分が住む地域や働く会社にどのようなサポート体制があるのかを調べてみましょう。   キャリアと子育ての両立に疲れたときの対処法 キャリアと子育てを両立すると、どちらにも手を抜けず「疲れた」「しんどい」と感じることもあります。ここでは、そんなときに試してほしい対処法について解説します。   同じ境遇のワーママと話す しんどさや悩みを一番理解してくれる相手は、やはり同じ辛さを経験したワーママです。ワーママと話すと「わかる!」「大変だよね!」とお互いに共感し合えるので、孤独感が和らぎ気持ちが明るくなるでしょう。 また、相手が先輩ワーママである場合は、経験をもとにした「キャリアと子育てを両立させるコツ」をアドバイスしてもらえるかもしれません。 さまざまなワーママの意見や体験談に触れると視野が広がり、自分に合った困難の乗り切り方が見つかりやすくなります。   家族会議を開く 家族にやってもらいたいことや、今抱えている悩みを相談する場として、カジュアルな家族会議を定期的に開くのもおすすめです。 親やパートナーに相談して協力が得られれば、キャリアと子育てを両立する負担を小さくできます。 もちろん、家族にも各々事情や都合があり、相談してもすぐには解決しないかもしれません。しかし、あなたの悩みや負担を家族が把握することで、気にかけてもらえたりサポートしてもらえたりする機会はぐんと増えるでしょう。   自分の時間を作る あまりにも自分の時間がなさすぎると、心に余裕がなくなって疲労を感じやすくなります。キャリアと子育ての両立に疲れたときは、思い切って自分一人の時間を作り、リフレッシュするのも効果的です。 パートナーや家族に頼めるなら子どもを見てもらえばいいですし、難しいなら一日くらい家事をサボってもいいでしょう。 仕事はともかく、家事育児はやってもあまり人から褒められにくいので、自分で自分を労ってモチベーションアップを図ってください。   働き方を見直す 今と異なる働き方をすれば、キャリアと子育てを両立する負担が減り、家事育児にゆとりが生まれる可能性があります。特に現代は、柔軟な働き方を推奨する傾向が強まっているため、今の会社でキャリアを維持したまま働き方だけ変更できるケースも多いです。 時短勤務や在宅勤務、フレックスタイムなどを導入する企業も増えているので、このような働き方ができないか検討してみましょう。もしも会社の制度が整っていなくても、相談してみると承諾してもらえることがあります。   キャリアと子育てを両立しやすい会社への転職を検討する 業務内容によっては、どうしても働き方を変えられないこともあるでしょう。また、社風として子育てへの理解がない、職場と家が遠いなど、働き方以外の理由で両立するのが難しい場合もあります。 今の会社ではキャリアと子育てを両立できないと感じたら、育児しながらでも働きやすい会社へ転職するのも選択肢の一つ。 転職先を探す際は、子育てサポート企業の証である「くるみんマーク」を取得している会社を選ぶと、子どもとの時間も大切にしながら自分らしく働ける可能性が高いです。   両立に悩んだら、キャリアのプロに相談するのもおすすめ キャリアと子育ての両立に悩みはつきもの。特に働き方の見直しや転職を検討している人は、それらを実行することで積み上げたキャリアがなくなるのではと不安になっている人もいるでしょう。 「身近な人には相談しにくい」「的確なアドバイスが欲しい」という場合には、キャリアコンサルティングを受けるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、相談者の価値観を整理しながら、正しい情報や的確なアドバイスを提供してもらえます。キャリアのプロに相談すれば自分自身の不安や疑問を解消でき、自分の状況や自分が大切にしたい価値観を整理しながら、キャリアと子育てを両立するための活路が見つかるはずです。   工夫を積み重ねて、上手にキャリアと子育てを両立しよう 共働きの世帯割合は全体の約7割に達していますが、共働きが浸透してもキャリアと子育ての両立は未だに難しく、子育てしながら働く女性の毎日はハードになりがちです。 キャリアと子育てを両立するためには、家族に協力してもらいながら小さな工夫を積み重ね、必要であれば働き方や職場の見直しも行いましょう。 難しいのは事実ですが、キャリアと子育てを両立するのは不可能ではありません。悩んだときは経験・実績共に豊富なキャリアコンサルタントを頼りつつ、キャリアと子どもの両方を大切にする方法を探していきましょう。

2025/06/23
人間関係・仕事に対する不安
仕事の人間関係がストレス!割り切るポイントと解消法

仕事の人間関係がストレス!割り切るポイントと解消法

「人間関係の悩み」は、仕事のストレスになりやすい要素の一つ。 「職場の人間関係にうまく馴染めない」「社内に苦手な人がいて折り合いが悪い」 ビジネスパーソンなら誰でも一度は、このような人間関係のストレスを感じた経験があるのではないでしょうか。 本記事では、仕事の人間関係にストレスを抱えている人に向けて、気持ちを割り切るポイントやモヤモヤしたときの解消法などを解説します。 人間関係は仕事のストレスに直結しやすい 令和5年に厚生労働省が実施した「労働安全衛生調査」にて、「職場にストレスと感じる事柄がある」と回答した人は82.7%もいました。その中で「対人関係がストレス」と答えた人の割合は29.6%となっており、働く多くの人にとって人間関係が仕事のストレスになっているのがうかがえます。 また、対人関係にストレスを感じると答えた人の男女比は男性が26.3%、女性が33.7%であり、男性よりも女性のほうが仕事の人間関係にストレスを感じやすいようです。 同年実施の「雇用動向調査」においても、「職場の人間関係が好ましくなかった」という転職理由は上位にランクインしていて、人間関係のストレスでキャリアチェンジする人も少なくない事実が浮き彫りとなっています。 仕事の人間関係にストレスを感じるのはなぜ? なぜ、仕事の人間関係はストレスになりやすいのでしょうか。ここでは、考えられる理由を解説します。 職場はコミュニケーション不足が起きやすいから 大前提として職場は仕事をする場所。そのため、各々が自分の仕事に没頭するあまりコミュニケーション不足が起きやすく、第一印象や先入観でお互いを理解した気になりやすいです。 しかしそうすると、自分がイメージしていたものとは異なる言動を相手が取った際に不信感や違和感が生まれ、悪い印象を持つきっかけに。 お互いをきちんと理解できていないため意思の疎通もうまくいきにくく、意見が割れたり対立が起きたりしてストレスを感じることがあります。   自分の意見が言えないから 家族や友達と話すときとは異なり、あらゆる人に配慮する必要がある仕事中は、思っていることをストレートに言えない場面も少なくありません。 そのため、自分の意見を言えないまま望まない方向に業務が進んで、ストレスを感じるケースがあります。 また、自分の意見が言いにくい環境は、わからないことがあっても質問できなかったり、相手にやめてほしいことを伝えられなかったりする状況を招くリスクも。仕事に支障が出る、いつまでも不快な思いをし続けるなどして、人間関係に強いストレスを感じる可能性があります。   苦手な人とも関わらなくてはいけないから プライベートでは、付き合う人を自由に選定して苦手な人を避けられます。しかし仕事においては、自分の意思で付き合う人を選べないため、苦手な人とも必要に応じて関わらなくてはいけません。職場にはさまざまな価値観・タイプの人がいるので、中には「合わない」「苦手」と感じる人もいるでしょう。 しかしそう感じる相手であっても、うまくコミュニケーションや連携を取る必要があるため、仕事の人間関係はプライベートの人間関係よりもストレスが生じやすいです。   仕事はお互いの人間性が出やすいから 職場は、意外と人間性が出る場所です。トラブル発生時の行動や誰もが嫌がるような仕事への向き合い方、困っている人がいたときの対応などから、普段は隠されている本当の性格が見えることがあります。 また、毎日顔を合わせて長時間一緒に働くことで、気分屋な一面や効率の悪さが露見する場合もあるでしょう。 仕事の人間関係がストレスになりやすいのは、そもそも職場が「お互いの嫌な部分が目につきやすい場所」であるのも一因だと考えられます。   ハラスメントがあるから パワハラやいじめがある職場で、過度な叱責や不当な扱いを体験することは、深刻なストレスにつながるでしょう。自分自身がハラスメントの被害者になった場合はもちろんですが、直接的な被害はなくても近くで見ているだけで精神的負担は相当なものです。 ハラスメントが横行する職場では、誰を信じていいのかもわからなくなりやすいので、孤立感が強まります。 職場の人とのちょっとした交流にも緊張してホッとできる瞬間が少ないため、ストレスがどんどん蓄積しやすいです。   仕事の人間関係にストレスを抱えやすい人の特徴 仕事の人間関係にストレスを抱えやすい人には、よく見られる特徴がいくつかあります。代表的な3つを紹介するので、自分に当てはまっていないかチェックしてみてください。   人とのコミュニケーションが苦手 コミュニケーションに苦手意識がある人は、自ら積極的に人と交流しようとしないため、相手の人柄をよく理解しないまま勝手なイメージを固定化しやすいです。思っていることがあってもそれを伝えられず、自分の意見や感情を内に溜め込んでストレスを抱えてしまいます。 また、たとえ長く働いても人と交流を持たなければ信頼関係は育たないので、仕事中に緊張や不安が生じやすく、それもストレスになるでしょう。   真面目で厳格な性格 いい加減なことを嫌う真面目な性格は長所でもありますが、自らの几帳面さを他人にも求める傾向が強いので、他人の予想外の言動にイライラを募らせやすいです。 「一般的に考えてこうあるべき」のように一般論や自分の考えに固執しがちで融通が利きにくいため、時に相手やその場の空気に合わせなくてはいけない仕事の人間関係にストレスを感じるでしょう。 仕事が理想通りに進まないと厳しい態度で周囲に接することもあり、自ら人間関係を悪くしてストレスを抱えるかもしれません。   共感力が高すぎる 共感力が高い人は、他人との境界線があいまいになりがち。相手の身に起きた出来事や感情を自分のことのように捉え、良い影響も悪い影響もダイレクトに受けて人間関係に疲れを感じやすいです。 また、共感力が高い人は他人に寄り添う能力があるからこそ「相手は困っているだろう」「助けてほしいと思っているだろう」と察して要望全てに応えようとします。 自分のことを後回しにしてでも他人を優先させる傾向が強いので、仕事の人間関係で不満やストレスを溜めやすいです。   ストレスをなくすには仕事の人間関係を割り切るのがカギ 上手に気持ちを割り切れると、仕事の人間関係におけるストレスはぐんと減ります。ここからは、仕事の人間関係を割り切るための5つのポイントをお伝えしましょう。   仕事とプライベートは別だと考える まずは気持ちを整理して、仕事とプライベートにしっかり線引きをしましょう。仕事とプライベートを別物として割り切ることで、こだわりや感情にとらわれにくくなります。 「職場で最もやるべきことは仕事であり、友達作りではない」と思えれば、他人の目や評価を気にする回数も減るでしょう。 「相手から嫌われたらどうしよう」という恐怖も和らぎやすいので、今より自己主張できたり嫌なことをきちんと断れたりして、人間関係のストレスが減る可能性が高いです。   他人に期待しすぎない 他人に対し「〇〇の仕事を手伝ってもらいたい」「短所を直してもらいたい」のように思うのは、過度な期待です。 そして、他人に対して期待しすぎてはいけません。過度な期待は、叶わなかったときの絶望感も大きく、さらにストレスを強めてしまいます。 期待をするべき相手は、他人ではなく自分です。他人に何かしてもらおう、変わってもらおうとするのではなく、自分が成長や変化するにはどうすればいいかを考えましょう。   事実だけに目を向ける 人間は、誰しも良い面・悪い面の両方を持っています。他人の嫌な部分を一度見ただけで「嫌な人」と決めつけてしまうと、職場中が嫌いな人だらけになり、余計に人間関係のストレスが増えるでしょう。 そのため、他人の嫌な面に触れても「相手にはこんな悪いところもあるんだ」と事実だけを受け止め、自身の感情と深く結び付けないように意識するのがコツ。 「嫌い」「苦手」「合わない」など、ネガティブな感情を発生させないように工夫すれば、自然と人間関係のストレスは軽減します。   人間関係は「広く浅く」を意識 仕事の人間関係を割り切るなら、特定の人とだけ深く関わったり、他人との交流を断ち切って孤立したりするのではなく、広く浅い関係を構築するのがおすすめです。 広い人間関係を築いておけば、仕事上のトラブルに見舞われた際にも周囲に助けを求めやすくなります。 また、あえて深く交流しないことで、お互いに自分のペースを乱さずに済み、適度な距離感を維持できるでしょう。   人間関係に完璧を求めない さまざまな人がいる職場では、全員と良好な人間関係を築くのは不可能だと理解して、完璧を求めないようにするのも大切です。 全員と良好な関係を結べるのが理想ではあるものの、人間には相性があるのでどうしても難しい場合もあります。また、無理に全員から好かれようとすれば自分を抑制する場面が増え、ストレスは強くなるでしょう。 苦手だと思う気持ちや折り合いが悪い現状もありのまま認め、時には現状維持でも良しとする柔軟性が必要です。   仕事の人間関係のストレスを解消する方法 どれだけ割り切っていても、仕事の人間関係にストレスを感じることもあるでしょう。ここではそんなときに試してほしい、ストレス解消法を紹介します。   ストレスを感じたときは状況と感情を客観視する 誰かにイラっとしたときや、モヤモヤした感情が溜まっているときは、一度今の状態と自分の感情を客観視してみてください。 「何にストレスを感じ、そのとき自分はどんな気持ちになったのか」「今なおストレスはあるのか」「今後ストレスが改善される可能性はあるか」といったように、ストレスを感じた瞬間から現在までを時系列で考えます。 状況と感情を丁寧に分析すると気持ちが落ち着き、「よくよく考えてみたら、意外と大したことじゃないかも」と思えて、ストレスが消えていくケースも少なくありません。   苦手な人とは必要に応じて距離を取る 苦手な人と一緒にいるだけでストレスを感じるときは、仕事に支障をきたさない程度にうまく距離を取るのも大切です。 人間関係のストレスは、苦手な人と接触する機会が減れば自然と低減します。 露骨に相手を避けたり、業務上必要な連絡まで怠ったりするのはNGですが、苦手な人との私的な交流機会が減るだけで仕事の人間関係はやりやすくなるでしょう。   一日の中に気分転換やリラックスできる時間を設ける 気分転換やリラックスできる時間を一日の中のどこかに設け、こまめにストレス発散できるルーティンを作りましょう。ストレスは蓄積させればさせるほど解消が難しくなるので、できるだけその日のうちにリフレッシュしたほうがいいです。 また、時には長期休暇を取り、日常的な気分転換だけでは発散できなかったストレスを思いきり開放させるのも大切です。   身近な人に相談する 友だちや職場の上司、家族などに、仕事の人間関係について相談してみるのも有効なストレス解消法といえます。 信頼できる人に自分の本心を打ち明けることで、気持ちが軽くなったり客観的視点を得るきっかけになったりする可能性が高いです。その後話題が変わったとしても、楽しく盛り上がればいい気分転換になるでしょう。 大きなストレスを抱えると一人でふさぎ込みがちになりますが、不安や孤独感を解消させるためにも、できるだけ積極的に他人と交流してください。   キャリアコンサルティングを受けてみる 「何をやっても仕事のストレスが大きくてつらい」「仕事の人間関係がストレスすぎて、転職を考えている」 このような場合は、キャリアコンサルティングを受けてみるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、キャリアに関する悩みはもちろん、人間関係の悩みにも丁寧にアドバイスしてもらえます。 プロ目線の具体的なアドバイスを参考にすれば、ストレスの原因に的確にアプローチしやすく、悩み解決の突破口が開けるはずです。   上手に人間関係を構築して、仕事のストレスを低減させよう 多くの人と協力しながら進めなくてはいけない仕事では、人間関係のストレスが必ず発生します。 しかし、自らの考え方や行動を変えて上手に人間関係を構築できれば、仕事のストレスは大幅に減少するはずです。 無理にストレスに強くなろうとするのではなく、ストレスが発生しにくい環境を自分で整えて、気持ちよく働けるように工夫しましょう。キャリア・コンサルティング・ラボでは、そのお手伝いをするための相談を受け付けているので、ぜひ気軽に利用してみてくださいね!

2025/05/31
人間関係・仕事に対する不安
仕事のストレス限界サイン7選!症状が出たときの対処法

仕事のストレス限界サイン7選!症状が出たときの対処法

仕事にはさまざまなストレスがありますが、ストレスを限界まで溜めると心や体、行動などに変化が現れ、放置すると深刻な病気に発展するリスクも! 今回は、仕事のストレスが限界に達しているときに現れる症状や、つらい現状を変えるための対処法を解説します。 仕事のストレスに悩まされている人は、この記事を参考に適切に対処し、気持ちよく働ける日々を取り戻しましょう。 仕事のストレスとは?原因と影響 仕事のストレスとは、外部からの刺激(ストレッサー)によって心身に生じる反応のことです。 何にどれだけ心身が反応するかは人それぞれ異なるため、ストレスを限界だと感じる基準も一人ひとり異なります。 「この程度の仕事のストレスで限界を感じるなんて甘えかな」「他の人は限界を迎えてなさそうだから、自分も頑張らないと」 このように考えて自分を責めたり無理をしたりする人も少なくありませんが、ストレス耐性は人によって違うため、過度な我慢は禁物。仕事のストレスを限界突破させないためには「つらい」という気持ちを素直に受け止め、その都度適切に対処するのが大切です。 仕事のストレスが限界に達する原因 仕事のストレスはほとんどが「精神的刺激」が原因で発生します。精神的刺激になる主な要素は以下の通りです。 職場の人間関係に悩んでいる 仕事の量や納期が適切ではない 評価や給与に不満がある プレッシャーが大きすぎる 適性に合わない仕事をしている このような要因があると不安や不満、緊張が生まれやすく、心理的負担がストレスとなります。 ただし、労働環境が暑すぎる・寒すぎる、騒音が激しいといった「物理的刺激」も仕事のストレスになり得るので、まずは自分が何にストレスを感じているかを考えてみましょう。 仕事のストレスがもたらす影響 ストレスは、一気に大きな影響をもたらすのではなく、じわじわと心身に影響を及ぼすのが特徴です。 そのため、仕事でストレスを感じても、ほとんどの場合最初は軽い疲労感を感じる程度でしょう。しかし、そのまま対処せずにいると次第にストレスは蓄積し、集中力の低下や体調不良、メンタルの疾患などを引き起こす可能性があります。 場合によっては、就労を続けるのが困難なほど甚大な影響をもたらす恐れがあり、小さなストレスも軽視できません。 仕事のストレスが限界なときに現れるサイン・症状 ここでは、仕事のストレスが限界なときに現れる代表的なサインを紹介します。心の限界に早く気付くためにも、自分に以下のような症状が出ていないかチェックしてみてください。 関心や集中力の低下 初期のストレス限界サインとして、物事への興味や集中力の低下が挙げられます。 ストレスが心の大半を占めると、常に悩みや不安にとらわれて、好きだった趣味や息抜きに行っていた行動にも関心が湧きにくくなるのです。また、仕事に対する興味も失いやすく、集中力低下によってミスが増えるという悪循環に陥るケースもあります。 人との交流に対しても関心を持てなくなる傾向なので、人間関係を希薄にして孤立感を深めてしまうかもしれません。 頭痛や肩こり 仕事でストレスを感じると、つい全身に力が入ってしまうという人は多いのではないでしょうか。また、不安や緊張を感じると気が張り詰めて動きがぎこちなくなり、長時間同じ姿勢を取って血行不良になりやすいです。 そして、このような状態は筋肉の緊張や神経伝達物質の乱れを招き、頭痛・肩こり・めまいなどを引き起こす可能性を高めます。 風邪気味や疲れだと勘違いして放置してしまう人も多いですが、ストレスによる身体症状は市販薬や通常の治療では治りにくいのが特徴です。 食欲不振または過食 食欲の変化は、わかりやすいストレスの限界サインといえます。 仕事のストレスが限界に達すると、胃腸の動きが鈍くなりやすいです。気分の落ち込みによって食事を楽しもうという気も起きにくくなるので、空腹感を感じずに食欲不振に陥るケースがあるでしょう。 一方、限界まで溜めたストレスによって過食に走る人もいます。特に、もともと食べてストレス解消していた人は、大きなストレスを抱えれば抱えるほど食べてしまう傾向です。 胃痛や消化不良 仕事のストレスが限界に近づくと、胃の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすくなります。胃酸が過剰分泌されやすくなるため胃粘膜が刺激され、胃の痛みや不快感、胸やけ、吐き気などの症状が出る場合があるでしょう。 胃酸過多により食べ物が正常に消化されにくくなり、便秘や下痢といった消化不良を起こすリスクも上がります。放置して慢性化すると胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる恐れもあり、注意が必要です。 なおこれらの症状は、上記で取り上げた食欲不振や過食によって引き起こされるケースもあります。 睡眠障害 「なかなか眠れない」もしくは「眠りすぎてしまう」など、仕事のストレスは毎日の睡眠にも影響します。 仕事のストレスが限界だと、帰宅後や休日も仕事のことが頭から離れにくくなり、リラックスできずに寝つきが悪くなりやすいです。また、仕事のストレスによって自律神経が乱れると、睡眠の質が低下して過眠症状が現れる場合もあります。 いずれの場合も良質な睡眠はとれておらず、睡眠不足や疲労感が蓄積して、体調不良を招くリスクが高いです。 感情をコントロールできない 些細なことでイライラしてしまう、突然怒りがこみあげてくる、急に涙が止まらなくなるのように、仕事でストレスを感じると感情のコントロールが難しくなることがあります。 精神的負担が大きすぎて心がいっぱいいっぱいになっている証拠であり、まさにストレスの限界が近いサインといえるでしょう。 誰かが言った他愛もない冗談に激怒してしまったり、イライラしている自分を見せないようにと人付き合いを避けたりしやすくなるので、職場の人間関係がギクシャクしてさらにストレスを抱えてしまう場合もあります。 気分が沈んだ状態が続く 365日気分が上向きという人はいませんが、憂鬱な気分や落ち込んだ気持ちが続く場合、ストレスによって心が限界を迎えていると判断できるでしょう。 このようなうつ状態に陥ると不安や自己批判の感情が強まり、全ての物事に対して無気力になります。何をするにも億劫で、仕事に行くのはもちろん、普段通りの日常生活を送ることさえ難しいと感じる人も少なくありません。 うつ状態が続く場合は、うつ病を発症している可能性があるため、早めに専門の病院やクリニックを受診して適切な治療を受けてください。 限界まで仕事のストレスを溜めてしまう人の特徴 限界まで仕事のストレスを溜めてしまう人には、いくつか共通する特徴があります。ここからは、ストレスを感じやすい人・溜めやすい人の特徴を見ていきましょう。 責任感が強く頑張りすぎてしまう人 責任感が強い人は、全てを一人で抱え込んで無理をするところがあります。完璧主義の傾向も強いので、常に高い水準の成果を求めて仕事を頑張りすぎてしまい、ストレスを溜めやすいです。 責任感の強さから人の頼みごとに「NO」と言えないタイプで、頼まれるとつい何でも引き受けてストレスを限界突破させてしまうことも。 また、目標達成意欲が高いからこそ、達成できないと自分を過剰に責めてしまい、それがストレスになるケースも少なくありません。 周囲に気を遣いすぎる人 気配り上手は長所でもあるものの、度が過ぎる人は仕事中も常に周囲を気遣って他人を優先させてしまいます。他人の顔色に合わせて言動を変えたり、周囲の空気を読んで自分の意見を飲み込んだりするため、気疲れによって限界までストレスを溜めやすいです。 「自分の思いや考えを伝えると相手に嫌われるのでは」という可能性を考えて不安に駆られやすいのも特徴で、ストレスが慢性化する可能性があります。 せっかちな人 せっかちな人は、常に何かしていないと気が済まない性格で、仕事の生産性も高いです。 しかし、周囲にも自分と同等の行動量や生産性を求めやすく、一緒に働く人に対してイライラしてストレスを溜めてしまうことがあります。 また、せっかちな人は心に落ち着きがないので、物事を深く考えずに発言しがち。悪気はないものの、厳しい言葉で他人を急かしてプレッシャーを与えてしまい、職場の人間関係悪化によってストレスを感じる場合もあるでしょう。 正義感が強すぎる人 正義感が強すぎる人は真面目で、決められたルールを重んじます。ルールや規律に沿って仕事を進めるのは間違いではありませんが、ルールを絶対視しすぎると融通が利きません。 イレギュラーな事態により、業務範囲外の仕事をお願いされたり、やむを得ずルールから外れた行動を取る他人を見たりするとイライラが止まらず、ストレスが限界に達しやすいです。 「常にルールを守る自分は正しい」と思い込むので他人の意見を受け入れられず、職場の人間関係がうまくいきにくいのもストレスの原因になるでしょう。 自己評価が低い人 自己評価が低い人は「自分は人より劣っている」と常に自分自身を否定的に捉えるので、自分で自分にストレスをかけがちです。 「自分なんて」という気持ちが常にあるため、仕事で理不尽な目に遭っても自己犠牲的に我慢しやすく、限界までストレスを溜めてしまいます。 現状から抜け出したいと思っても、自分に自信がないため失敗を恐れて行動できず、ストレスや悩みを一人で抱えやすいです。   仕事のストレスが限界なときの対処法 ここからは、仕事のストレスが限界に達してしまったときの対処法を解説します。今日からすぐに取り組めるものもあるので、ぜひ実践してみてください。   現状を認めて休む 仕事のストレスを限界まで溜めてしまう人は、自分が疲れていることやストレスを感じていることをなかなか素直に認められません。しかし、現状を認めず無理に頑張れば状況は悪化する一方なので、まずは「自分はストレスを感じている」と事実を受け止めましょう。 その上で、しっかりと休息を取るのが大切です。休暇を取得すればストレスの原因である仕事から離れられ、疲れた心が徐々に回復する可能性があります。   SNSやネットから離れる ストレスが限界に近ければ近いほど、ネガティブな情報に敏感になり、影響を受けやすくなります。 「有益なストレス対処法が知りたい」「自分と同じような境遇の人を見つけて孤独感を和らげたい」 このような思いからついSNSやネットを開きがちですが、過度な情報にさらされると疲労やストレスは大きくなりやすいので、時には思い切ってスマートフォンやパソコンから離れましょう。 必要のない情報を遮断する時間は、自分自身とだけ向き合えて気持ちを前向きにしやすいです。   人と話す 信頼できる人とじっくり話すのも、仕事のストレスが限界なときに有効な対処法です。とりとめのない話を楽しむだけでも気持ちが明るくなりますし、愚痴や悩みを聞いてもらえばストレスが軽減する可能性があります。 また、家族や友達に話しにくい内容は、キャリアコンサルティングで打ち明けるのも良いでしょう。キャリアコンサルティングでは、キャリアに関する相談はもちろん、職場のストレスや仕事全般の悩み相談にも乗ってもらえます。 現状に対してプロ目線のアドバイスが受けられるので、できるだけ早くストレスを対処したい人におすすめです。   心身の不調は専門家に相談する 限界に達したストレスによって心身に不調が出ているなら、それは専門の医師に相談する目安です。 頭痛や下痢、肩こりなど身体症状が出ているときは、まず内科や消化器内科、整形外科など専門の診療科を受診します。専門の診療科で病気の可能性を調べてもらった後、ストレスが原因の可能性が高いと診断された場合は、心療内科やメンタルクリニックを受診すると良いでしょう。   異動・転職する ストレスが限界に達して心身が悲鳴を上げている状態に陥ってまで、続けないといけない仕事はありません。さまざまな対処法を試してもストレスが大きいままという場合は、異動や転職によって働く環境を変えるのも一つの方法です。 なお、今すぐストレスを解消したいという思いで突発的に退職する人もいますが、このような行為は後の転職活動にも悪影響を及ぼす可能性が高いのでNG。事前に準備や相談をした上で適切な手順を踏み、円満に事を進めてください。   仕事のストレスは限界がくる前に対処するのが大切 仕事をしている以上ストレスとは切っても切れない関係が続きますが、ストレスを限界まで溜めると心身にさまざまな悪影響が出ます。大切なのは、小さなストレスサインも見逃さず、自分の気持ちを尊重してこまめにケアをすることです。 また、人に話しにくい悩みがあったりストレスの解決策がなかなか見つからなかったりするときは、キャリアコンサルティングを受けてみましょう。 キャリア・コンサルティング・ラボなら、オンラインで気軽に相談できるので「仕事のストレスが限界かも」と感じている人は一度利用してみてください。

2025/05/19
人間関係・仕事に対する不安
職場のストレス対処法は?仕事中でもすぐできる発散方法を紹介

職場のストレス対処法は?仕事中でもすぐできる発散方法を紹介

職場にストレスはつきものだからこそ、社会人は「上手なストレス対処法」を身に付ける必要があります。 今回は、職場での気疲れやイライラが蓄積している人に試してもらいたい、ストレスの対処法を解説! 職場でできる簡単なものから大きなストレス解消になるものまで、合計10個のストレス対処法を紹介するので、ぜひ自分に合う方法を見つけてください。 職場でストレスを感じたときに真っ先にやるべきこと ストレスは「解消」できるものと「発散」させたほうがいいもの、大きく2タイプあります。「解消」は根本的問題を解決してストレスを元からなくすこと、「発散」は溜まったストレスを開放したり気分転換を図ったりすることです。 全てのストレスを解消できるのが理想ではあるものの、職場のあらゆる問題を全て解決するのは難しく、受けたストレスは発散させたほうがいい場合もあります。発散でしか対処できないストレスを無理に解消しようとすれば、うまくいかずさらにストレスを抱えてしまう可能性も! そのため、職場でストレスを感じたら、まずは「解消」と「発散」どちらの方法で対処すべきかを考えてみましょう。ストレスの原因を特定し、解決が見込める問題かどうかを考えると、どちらを選ぶべきかがわかりやすいです。 職場でできる!手軽なストレス対処法 ここでは、仕事中や職場ですぐにできる手軽なストレス対処法を紹介します。ストレスを溜めないためにも、小さなストレスを感じた時点でこまめに行ってみてください。   深呼吸・ストレッチをする 仕事中にストレスを感じたら、その場でゆっくり深呼吸をしてみましょう。深呼吸をすると副交感神経が刺激され、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌を抑えてくれるといわれています。 また、座ったまま行える簡単なストレッチを仕事中にするだけでも、身体がほぐれて呼吸が深まるので不安やストレス緩和に効果的です。   場所を移動する 同じ場所で長く作業していると、だんだんストレスが溜まってくる…という人も多いでしょう。そんなときは、少し歩いたり仕事をする場所を変えたりするのがおすすめ。 トイレや休憩室に行く、オフィスではなくカフェで仕事をするなどするだけで、気分が入れ替わりストレス軽減になる場合も少なくありません。 なお、リモートワークができる会社ならリモートワークを選択するのもありです。   休憩する 仕事の合間にしっかり息抜きするのも、良いストレス対処法といえるでしょう。具体的には、間食としてコーヒーや甘いものを摂取する、同僚と雑談をする、昼寝をするなどが挙げられます。 ストレスを感じて心がモヤモヤすると休憩時間まで暗い気持ちになりがちです。しかし、意識的にオンオフをつけると気持ちの切り替えにもなり、ストレスが溜まりにくくなります。   職場のストレスが溜まったときの対処法 手軽な方法だけでは対処できない、手ごわいストレスも存在します。ここからは、職場のストレスが蓄積して心が疲れてしまったときの対処法を解説します。   まずは休む! 十分な休息が取れていないと、それだけでストレスは増加してしまいます。リラックスできる時間と睡眠時間をたっぷり確保し、心身ともに休息を取りましょう。 帰宅後や休日を利用してしっかり休める場合は問題ありませんが、物足りなさを感じる場合は有給休暇などを利用して長期で休むのもありです。 また、普段から規則正しい生活や健康的な食事を意識して、生活習慣から心身を労わるのも忘れないでください。休養によって心身の疲れが取れると思考もクリアになり、ストレスに強いメンタルを育むことにもつながります。   適度に体を動かす ストレスを感じると呼吸は浅くなり、身体が緊張する傾向にあります。これらを解消させて心身にリラックスをもたらすのが、運動です。 運動といっても、激しく体を動かす必要はありません。運動によってしんどい思いをするとさらにストレスを感じてしまうので、ウォーキングやジョギング、ストレッチ、ヨガなど、無理なくできる軽めの運動をできるだけ継続しましょう。 なお、運動中は日光を浴びると、幸せホルモンことセロトニンやエンドルフィンがより多く分泌されてストレス軽減効果が高まります。   ストレスを紙に書き出す 「職場のストレスで心がモヤモヤする」という場合は、感情を紙に書き出してみてください。 自分の気持ちを書き出すと、ストレスの原因や職場の状況、自分の考え方の癖などを深く理解でき、気持ちの整理がつきやすくなります。 その後、思いきり感情をぶつけて書いた紙をびりびりに破いたり、シュレッダーにかけたりするのも一つの対処法です。自分の気持ちそのものである紙を物理的に破壊することで、怒りや不満といったストレスの元になる感情が静まり、気持ちをリセットできる場合があります。   プライベートを楽しむ 職場のことを完全に忘れて自分の時間を楽しむのも、非常に効果の高いストレス対処法の一つ。例としては、趣味に没頭する、外出して新鮮さを得る、おいしいものを食べるなどが挙げられます。 この他、映画やドラマを見て思いきり笑ったり泣いたりするのも、感情を放出できるのでストレス発散になるでしょう。 プライベートをしっかり楽しめると「自分には職場とは別に楽しい居場所がある」とも思えます。良い意味で職場への依存度が下がるので、割り切った考え方ができてストレス耐性も高まりやすいです。   周囲の人と話をする 友人・家族と雑談をして盛り上がったり、嫌だったことやストレスに感じていることの話を聞いてもらったりするのも有効な対処法です。職場とは全く関係のない話題であっても、楽しく盛り上がっていると気分転換になりストレスが軽減します。 また、職場の悩みなどを打ち明けると、自分の気持ちを整理できる他、第三者視点からのアドバイスが得られ考え方が広がるでしょう。 丁寧な対話には、それだけで安心感や充足感をもたらす効果があります。誰かとじっくり話をすると「話を聞いてもらえた」「優しくしてもらえた」と感じられ、気持ちが落ち着きやすいです。   専門家に相談する ストレスを根本から解消したいものの対処法がわからない場合や、周囲にアドバイスを求めてみてもなかなかピンとこないときは、専門家を頼りましょう。 職場のストレスを相談できる専門家の中でも特におすすめなのは、キャリアコンサルタントです。 キャリアコンサルタントは職場の幅広い悩みに対応し、相談者の価値観や考え方を尊重した上でアドバイスを授けてくれます。職場のストレスの悩みから派生してキャリアや転職の悩みが生じた際も、そのまま相談できるので心強いです。 ただし、ストレスによって心身に不調が出ている場合は、先に専門の医療機関で医師に相談してください。   異動や転職を視野に入れる あらゆる対処法を試してもストレスを取り除けず、心身や日常生活に悪影響が出ている場合は、自分に合わない職場で働いている可能性も考えられます。 今の職場を離れることを検討し、異動や転職を視野に入れてもいいかもしれません。ただし、異動や転職がキャリアに与える影響は大きく、今後の人生がガラリと変わる可能性もゼロではないので、慎重な判断が必要です。 異動や転職についてもキャリアコンサルティングで相談できるので、迷ったときは利用してみましょう。   職場のストレス耐性を高める5つの習慣 今あるストレスに対処するのも大切ですが、耐性を高めてストレスを受けにくい人になる努力をするのも大切です。ここでは、ストレス耐性を高めるために実践してほしい、5つの習慣を解説します。   小さいストレスにすぐ対処する ストレス耐性が高い人とは、言い換えれば「ストレスを感じてもすぐに解消・発散できる人」です。 一切ストレスがない職場はほとんど存在しませんが、たとえストレスがあってもすぐになくすことができれば負担は最小限で済みます。 ストレスを早期に解消・発散するためには、小さなストレスを軽視しないことが大切です。ストレスは蓄積させればさせるほど対処が難しくなるので、程度が軽くても見て見ぬ振りせず、できるだけその日のうちに自分を癒す対処を行いましょう。   周囲を頼る 職場でストレスを感じやすい人は、周囲に頼るのが苦手という特徴を持っている場合が多いです。うまく周囲に頼れないため、仕事を抱えすぎたり悩みを誰にも相談できなかったりして、よりストレスを大きくしてしまう傾向があります。 しかし、職場は一緒に働く人と協力して仕事を進める場なので、負担が大きいときやしんどいときは周囲の人を積極的に頼るべきといえるでしょう。 まずは「周囲に頼っていいんだ」という意識を持ち、小さな頼み事から始めてみてください。この他、普段から信頼関係を築き、頼りやすい関係性を作っておくのも忘れてはいけません。   物事を前向きに受け止める 何事も、できるだけ前向きに捉える習慣を身に付けましょう。物事をネガティブに受け止めると、心配や不安、怒りといった感情が生まれやすくなりストレスにつながります。 できていないことよりもできていることに目を向ける、意識してポジティブな言葉を使うようにするなどするだけでも、徐々に思考が前向きになるはずです。 また、ネガティブな捉え方をしてしまったときも自分を責めず、ポジティブに捉えられないか別の視点から考え直してみてください。   仕事に優先順位をつける 仕事に時間がかかりすぎてしまったり、自分の仕事ぶりに納得できなかったりするのがストレスという人は、仕事に優先順位をつけるのをマイルール化してみてください。 タスクをメモに書き出し、緊急性の高さやタスク完遂までにかかる時間を考えます。それらから考えられる優先順位の高いタスクから順番に着手していけば、今より効率的に作業できストレスそのものを解消させられるかもしれません。   自分をしっかり持つ 周囲に合わせすぎてしまう人は、職場でも他人を優先して自分の考えを抑えがちなので、気疲れによってストレスを感じやすいです。 そのため「必ずしも他人に合わせなくていい」と自分で自分を許し、自分はどうしたいのかという部分を大切にする考え方を身に付けてください。また、コミュニケーション力を磨き、自分の意見を正確に相手に伝えられるよう努力するのも重要です。 自分をしっかり持つと、人の意見や言動に左右されにくくなり、ストレス予防につながります。   職場でストレスを感じてもやってはいけない対処法 ストレス対処法の中には、良かれと思ってやるとマイナスな効果につながる「NG対処法」もあります。以下のようなNG対処法は選択しないようにしましょう。   食べすぎ・深酒 おいしいものを食べたりお酒を飲んだりしてリフレッシュするのは効果的なストレス対処法ですが、それは「適量」の場合です。 食べすぎ・飲みすぎは身体にかかる負担が大きく、肥満やメタボリックシンドローム、その他疾患などを引き起こしやすくなります。 「ストレスを感じたら食べる」と脳がインプットしてしまうと、食欲をコントロールするのも難しくなるので、早めに飲み食いの代わりになるストレス対処法を見つけてください。   過剰なギャンブル・ショッピング ギャンブルやショッピングは、行っている間一時的に脳内が活性化しドーパミンという快楽物質が大量放出されるため、依存症を招くリスクが高いです。 もちろん節度を持って行う分には問題ありませんが、ストレスを受けるたびにギャンブルやショッピングをしていると依存症になりやすいので注意しましょう。 また、既に依存症に陥っている疑いがある場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。   悪口 誰かに話を聞いてもらうのもストレス対処法の一つですが、話す内容が悪口である場合、さらにストレスが増加するリスクがあるので要注意。 悪口を言うと脳内では、快楽物質・ドーパミンとともにストレス物質・コルチゾールも分泌されます。悪口は、一時的には楽しくても実は心身に負荷をかける行為なので、結果的に心身の不調を招きやすいです。   対処法を知って、職場のストレスをコントロールしよう 職場のストレスは、程度の小さい段階であれば軽めの方法で対処でき、その後深刻な悩みへと発展しません。 そのため、前もって自分に合った対処法を見つけておくのが大切。一人では対処が難しい場合は、キャリアコンサルタントをはじめとする専門家を頼ってください。 生じたストレスを適切に対処できれば、メンタルはもちろん仕事のパフォーマンスも安定します。この記事を参考に自分に合った対処法を把握し、職場のストレスと上手に付き合っていきましょう。

2025/05/16
人間関係・仕事に対する不安
もう仕事行きたくない!職場のストレスの原因と乗り切り方

もう仕事行きたくない!職場のストレスの原因と乗り切り方

職場には大なり小なりストレスがあるもの。ですが、あまりにもストレスが大きすぎると心は疲弊し、限界を超えないためのSOSサインとして「もう仕事に行きたくない」と思います。 今回は、職場が嫌になる原因やストレスを抱えたときのNG行動、仕事に行きたくない気持ちの対処法などを解説します。 毎日「行きたくない」と思いながら職場に向かうのは辛いので、この記事を参考に一日でも早い問題解決を目指してください。 ストレスにより「職場に行きたくない」と思う人は多い 厚生労働省が実施した「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」で、「現在の仕事・職場環境にストレスがある」と回答した人は全体の82.2%にも達しています。 この結果から「毎日職場に行くのが楽しみ!」という人のほうが少数派であり、社会人の多くが「職場がストレス」「職場に行きたくない」と感じた経験があると推察できるでしょう。 真面目な人ほど「職場に行きたくない」という感情を否定して、辛い気持ちを無視したりネガティブな自分を責めたりしやすいです。しかし、大切なのは目の前の気持ちに向き合うことであり、そこから「どうすれば職場に行きたくないほどのストレスを軽減できるか」に考えをシフトするのがベスト。 働いていれば前向きな気持ちで出社できる日もあれば、出社するのが辛くて仕方がないという日もあって当然なので、まずは自分の気持ちに正直になるのが問題解決のスタートラインです。   「職場に行きたくない」につながるストレスの原因は? 職場に行きたくない気持ちを解消させるには、ストレスの原因を把握する必要があります。ここでは、出社が嫌になりやすいよくある職場のストレスを解説するので、自分に当てはまっていないか確認してみてください。   職場の人間関係がうまくいかない 職場のストレス要因としてよく挙げられるのが、人間関係の問題です。職場はさまざまな人が集う場所なので、自分とは異なる価値観・考え方を持つ人も少なくありません。 個性を認め合って協力し合える関係を構築できれば良いですが、考え方の違いから対立する関係になってしまうと仕事の連携がうまく取れず、働く上で大きなストレスとなります。 特に、直属の上司やプロジェクトを一緒に進行する同僚、教育を任された後輩のような距離が近い人とトラブルになると、接する機会が多い分ストレスも強くなり、職場に行きたくない気持ちが膨らむでしょう。   仕事量が多すぎる 仕事量が多すぎると、常に時間に追われながら仕事をするので気が休まりません。 残業や休日出勤などが常態化するケースも多く、自分の時間をゆっくり持つのが困難で疲れが取れにくいためストレスが溜まります。 また、一人当たりの仕事量が多い職場では、あなただけではなく他の人も業務量の多さにストレスを抱えているはずです。誰にも余裕がない状態で仕事が進んでいくので職場はピリピリとした雰囲気になりやすく、そこから人間関係の悪化や会社そのものへの不満といった別のストレスが生まれる場合もあります。   仕事の質や内容に問題がある 自分のやりたい仕事ではなかったり、自分には適性がない仕事を多く任せられたりした場合も、職場にストレスを感じやすいです。 また、入社時は希望通りの仕事内容だったとしても、昇進や異動により役割が変わり、仕事内容に不満を持つケースも。 自分の仕事に納得や満足ができないと、働いていてもやりがいを得られません。「どうして自分に合った仕事をさせてくれないのか」と上司や会社に対する不信感も募りやすいので、働くモチベーションが下がって職場に行きたくないと感じてしまいます。   大きなプレッシャーや責任を抱えている プレッシャーや責任は、重要なポジションや責任の重い仕事を任されたときはもちろん、自分の物事の受け止め方によっても発生します。 たとえば、過去の失敗を引きずってうまく気持ちを切り替えられない人は「もう絶対に失敗できない」と自分で自分を追い詰めて過剰なプレッシャーを感じるでしょう。他にも、責任感が強すぎると「何が何でも一人でやらないと」のように考えて、膨大な量の仕事を抱え込みがちです。 しかし、人が一人で抱えきれるプレッシャーや責任は、いくら個人差があるといえども限度があります。プレッシャーや責任が限度を超えるとストレスも限界突破して「もう職場に行きたくない!」という気持ちになりやすいです。   職場環境や待遇に不満がある 安全性への配慮が欠けている、評価システムが不明確といった職場環境の問題や、賃金が低い、福利厚生が整っていないのような会社の待遇も、ストレスに大きく関与します。 職場環境や待遇が悪いと、会社への不信感は増すばかりです。特に、問題意識が薄く、環境・待遇の悪さを放置して改善に期待ができない会社で働いている場合、不安感から強いストレスを感じるでしょう。 「このまま今の会社にいて良いのか」と悩んだり「会社に貢献してもメリットがない」と働く意欲が下がったりするので、職場に行きたくないと感じるのも無理はありません。   入社直後や休み明け直後 入社直後は、慣れないことばかりで毎日が緊張の連続。「ちゃんとやっていけるだろうか」という不安も感じやすい時期なので、このような緊張・不安感がストレスとなり、職場に行きたくないと感じる人が少なくありません。 また、休み明け直後も、楽しかった休日といつも通り働く日常のギャップについていけず、ストレスを感じることがあります。 入社直後や休み明け直後に感じるストレスは一過性である場合も多いので、しばらく様子を見て職場に行きたくない気持ちが緩和していくようなら心配はいらないでしょう。しかし、中には本当に強いストレスを感じて限界が近い場合もあるので、数日経っても気持ちに一切変化がない場合は対処を考えてください。   ストレス過多で職場に行きたくなくても避けるべきNG行動 ストレスによって職場に行きたくないと、つい突発的かつ突飛な行動を取りがち。しかし、以下のような行動は後悔につながりやすいので避けましょう。   無断欠勤・突発的に退職する 無断欠勤および突発的な退職は、職場に行きたくないときに最もやってはいけない行動の一つ。 無断欠勤すると、次の出社がしづらくなってしまいます。たとえ何とか出社して仕事を再開したとしても、周囲からの信頼が下がるので働きにくさを感じやすいです。 また、職場に行きたくない気持ちが最高潮に達すると、「最も簡単な出社しない方法」として突発的に退職してしまう人がいますが、これもキャリアプランが崩れて後悔する可能性が高いのでおすすめしません。 欠勤や退職も選択肢の一つであるものの、それにはルールに則ったり熟考したりする必要があることを心に留めておきましょう。   自分を責める 自分を責めるには、大きく分けて2つのパターンがあります。 1つ目は「職場に行きたくないと思うなんてダメだ」と自分の考え方を責めるパターン。そして2つ目は、行きたくないと思いつつ出社して「不満があるのに現状を変える行動をしない自分はダメだ」と自分の行動を責めるパターンです。 しかしどちらにせよ、働いていれば職場に行きたくないと感じる日もあるものなので、自分を責める必要はありません。自分を責めるとマイナス思考になりストレスがより増幅するので、過剰な自責・自己嫌悪は控えましょう。   ストレスを一人で抱え込んで解決を諦める ストレスを抱える社会人は多いとお伝えしましたが、それは「ストレスはあって当然なものだから、あなたもストレスを我慢しろ」という意味ではありません。百害あって一利なしのストレスは、完全になくすのは難しくても少しでも軽減できるよう、誰もが工夫しなくてはいけないものです。 そのため「職場はどうせ良くならない」「社会人は皆こうだから」と解決を諦めたり、ストレスを一人で抱え込んだりするのはNG。 蓄積したストレスは心身に悪影響を及ぼす可能性もゼロではないため、後で紹介する職場に行きたくないときの対処法を実践して問題解決を図りましょう。   間違ったストレス解消法を取る 職場に行きたくないストレスを発散させるため、さまざまなストレス解消法を試してみるのは良いアイデアといえます。しかし選択するストレス解消法を間違えると、一時的にはストレス発散になったとしても、長期的に見ればストレスを悪化させる場合があるので要注意。 間違ったストレス解消法には「ストレス発散にはなるが代償がある」という特徴があります。たとえば、やけ食いや過剰な飲酒・喫煙は身体に負担がかかりますし、ギャンブルや買い物による散財も経済的負担が発生するでしょう。 このような、後々さらなるストレスにつながる恐れがある間違った方法は、選択しないようにしてください。   ストレスで職場に行きたくないときの乗り越え方 ここでは、職場に行きたくない気持ちの乗り越え方を紹介します。実践しやすそうなものや効果が見込めるものから取り組み、現状打開を目指しましょう。   思い切って仕事を休む 精神的に疲弊している場合、無理に出勤せず職場を休むのが正解です。特に、ストレスで体調を崩している人や集中力が低下している人は、出勤してもいつも通りのパフォーマンスを発揮できない可能性が高いので休んだほうがいいでしょう。 ただし、何も言わずに休むと無断欠勤になってしまうので、きちんと連絡はしてくださいね。 また、有給休暇を使って長期休暇を取り、リフレッシュするのもおすすめです。   ストレスの原因を特定して対策を考える 感受性が強い人ほど「辛い」「しんどい」「職場に行きたくない」という感情が先行しやすく、ストレスの原因に気づきにくいです。 しかし辛い現状から抜け出すには、原因を特定して対策を考えなくてはいけません。 ストレスには必ず原因があるので、原因探しの方法として「なぜ職場に行きたくないのか」「どんなときに辛いと感じるのか」考え、思いつくことを紙に書きだしてみましょう。自分の感情を可視化するとストレスの原因を把握しやすくなり、そこから取るべき対策を考えられます。   小さな成果を褒める 職場に行きたくないときに自分を責めてしまう人は、小さな成果に注目して意識的に自分で自分を褒めてみてください。 たとえば、行きたくないと思いつつも出社した場合は、それだけで自分を「えらい!」と褒めていいです。他にも仕事で成長を実感したときは、たとえ成果に直結していなくても「すごい!」「頑張った!」と自分を讃えていいでしょう。 自責の念が強い人は、真面目で責任感も強い傾向にあるので、少し大げさくらいに自分で自分を褒めて、自己肯定感を下げないようにするのが大切です。   誰かに相談する 一人きりでストレスを抱えると、ネガティブな感情がどんどん蓄積して解消する難易度も上がります。誰かに話を聞いてもらうだけでもストレス解消に効果的なので、職場に行きたくない気持ちは人と共有しましょう。 友だちや家族、職場の人などに相談するのもありですが、より効率的な問題解決を望むならキャリアコンサルティングを受けるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、現状の課題やストレスの原因を洗い出し、あなたに合った解決策を一緒に考えてくれます。好きな場所から都合のいいタイミングでキャリアコンサルティングを受けられるオンラインサービスも登場しているので、ぜひ利用してみてください。   休職や異動、転職を考える 上記の方法を試してもストレスを解消できないときや、職場に行きたくない気持ちが和らがないときは、職場と距離を取るのが効果的。代表的な方法としては、休職や異動の希望を申し出る、転職するなどが挙げられます。 ただし、これらの方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、今後のキャリアに与える影響も大きいため、よく考えた上で決断してください。 また、「休職・異動・転職、どれを選ぶべき?」「転職したいけど、自分に合う仕事がわからない」といった悩みにも、上記で紹介したキャリアコンサルティングが役立ちます。   職場に行きたくない気持ちと向き合い、ストレス軽減を目指そう 行きたくないと思うほどに職場のストレスが大きい場合、ストレスの原因を見つけ、対策を取ることが求められます。 ただし強すぎるストレスを受けると人は考えがまとまりにくくなり、ネガティブ思考になりやすいので、一人で問題解決しようとせず信頼できる人を頼りましょう。 キャリア・コンサルティング・ラボなら、職場に行きたくないという悩みも真摯に受け止め、ストレスの根本的原因を探りつつ解決策をアドバイスしてくれます。自分の気持ちと向き合う場として、ぜひ気軽に相談してみてください!

2025/05/09
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