仕事ができない…将来への不安で落ち込むときの乗り切り方
仕事のミスや上司から叱られることが続いたとき、仕事がよくできる同僚や後輩と比べたときに、「仕事ができない…」「うまくいかない…」と気持ちがふさぎ込んでしまうことは誰にでもあります。しかしそれが何度か続くと、「この先、自分はやっていけるのだろうか」と将来への不安でいっぱいになってしまうことも。 落ち込んだ気持ちのままでは、あなたの良さや強みまで発揮されなくなってしまいます。仕事に対する不安は、このように考えて乗り切ってみませんか。 なぜ仕事ができないのか?その理由を考えてみる まずは、自分は仕事がなぜできないのか、あるいはできないと思ってしまうのか、その理由や今の状況を客観的に捉えてみましょう。その理由がわかれば、対処法や改善策も見えてきます。 以下に、一般的に仕事がうまくいかない原因とその対策法をご紹介します。自分の場合は何が当てはまるのか、考えてみましょう。 段取りを考えるのが苦手 仕事は段取り8割といわれています。仕事での「段取り」とは、仕事がうまく進むように手順や流れを事前に考えておくことで、どんな業務でも必要とされます。 「段取り」とは大まかにいえば ・業務の目的にそって、必要な業務を洗い出す・必要な納期までのスケジュールを立てる ことにつきます。 仕事に取り組む前に必要な業務を洗い出し、納期までのスケジュールを立て、「次に必要な業務は何か?」「業務の漏れや抜けはないか?」「この後の業務に必要な準備は何か?」をチェックし、それを上司に確認しながら進めれば、仕事はスムーズになります。 そのため、段取りが苦手だと、必要なことができていなかったり、業務の漏れや抜けがあったりして、「仕事ができない」という評価になってしまうのです。 この段取りが苦手な理由としては ・必要な業務がわからない・スケジュールが立てられない・必要な業務の抜けや漏れがある ということが多いように見受けられます。 しかし、このような場合はいずれも、上司や先輩社員に必要な業務やスケジュール、業務の抜けや漏れがないかを確認してもらう習慣をつけることで、段取りを考える力が磨かれていきます。 また定型業務などは、チェックリストを作成したり、マニュアル化したりすることでもカバーできるので、段取りを考えることに苦手意識がある場合はぜひ試してみてください。 同じミスを繰り返してしまう 得意な業務だけできればよいのですが、仕事ではそうもいきません。人によっては、「どうしても苦手な業務」も担当することになり、それで何度も同じようなミスを繰り返してしまうということもあります。 この場合は、ミスを繰り返してしまう業務について「なぜミスが発生してしまうのか」「どこでミスが発生してしまうのか」という視点から分析してみましょう。その結果から、 ・そもそもミスが発生しやすい複雑な業務フローであれば、業務フローそのものの見直す。・ミスが発生しやすいポイントをチェック項目にして、毎回チェックできるようにする。 などの対策をとっていきましょう。 何をすればいいのかわからず、指示待ちになってしまう 仕事では、必要な業務を自分で考えて進めていくことが求められます。会社や上司は、言われたことだけでなく、業務改善や新たなことを自分で考え、提案し、取り組んでほしいと期待しているでしょう。 しかし、そのようなことが得意な方ばかりではありません。次のような理由から、なかなか自分から動けない方もいらっしゃいます。 ・「どうするのがいいのか?」を考えるのが苦手。・優柔不断でどうしていいか、自分では決められない。・自分に自信がないので、意見を言えない。・知識不足で次に何をしていいかわからない。・上司や先輩など周囲に対して気を使ってしまい、質問ができない。・仕事にやりがいを感じていないので、「これをやったほうがいい」とか思い付かない。・仕事を増やしたくないから、余計なことをやりたくない。・自分の役割がよくわからない。・臨機応変に対応するのが得意ではない。 いずれにしても、もし「指示待ちな自分を変えたい」という思いがあるならば、自分の仕事のやり方や考え方、周りの状況を整理して、必要なアクションをとることで改善していくことができます。キャリア・コンサルティング・ラボでは、そのような仕事の質を改善するための相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。 また、なかにはそれが自分の性質なので、なかなか根本から変えることが難しいという方もいらっしゃるでしょう。指示通りにきちんとミスなく業務ができるならば、それもとても大事なスキルです。「言われたことはきちんとできる」ことに自信を持ち、できることを増やしていきましょう。 やる気がでない、モチベーションが低い 「やる気がない」「モチベーションが低い」には様々な原因があります。 ・仕事の成果がでない。・上司との人間関係が良くない。上司と合わない。・仕事が向いていない。・仕事の業務量が多く、休みが少ない。・同僚や職場の人とうまくいかない。・クライアントや外注先など、社外関係者とのコミュニケーションが難しい、トラブルが多い。 など、原因によって対処法が変わってきますので、やる気がでないときには、「なぜ自分はそんなにやる気がでないのか」を客観的に分析してみましょう。 やる気がでない仕事でも成果が出せる人は、そう多くありません。しかし、やる気が満タンにならなくても、少なくともマイナスな状態から抜け出せれば、状況は改善していきます。やる気が満タンで、モチベーションが高い状態ではなく、まずはマイナスではないニュートラルな状態を目指し、気持ちのあり方を整えていきましょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでは、キャリアに関する全般の相談を承っていますので、このような「なんとなくやる気がでない」という現状を整理し、仕事に対してどのように向き合っていけばいいかを考えるサポートもしています。 もし、自分だけではなかなか考えがまとまらない場合には、ぜひプロのサポートを活用してみてください。 上司への報連相が苦手、報連相をあまりしない 会社という組織で働いている以上、今のあなたの仕事の評価をするのは、良くも悪くも会社であり上司です。そのため、適切なタイミングで上司に確認や報告をしなければ、仕事の成果が上司や会社が求めているものではないものになってしまいかねません。 「仕事では、報連相(報告・連絡・相談)が大切」といわれる理由はそこにあるのですが、仕事ができない方はこの「報連相」が苦手だったり、「自分が報連相をすればいいと思っているタイミング」と「上司が必要だと思っているタイミング」がズレていたりすることが多くあります。 もし、自分のアウトプットに対し、上司からの修正やネガティブなフィードバックが多い場合は、報連相が適切なタイミングで行われていない可能性が高いです。 上司と一度話し合い、プロセスのどの段階で何を確認するのが望ましいのか、仕事の成果をあげるために必要な報連相のタイミングについて確認してみてはいかがでしょうか。 他責傾向が強すぎる、または自責傾向が強すぎる どんな仕事でもうまくいかなかったり、誰でもミスをしてしまったりすることがあります。その時に、いつも他人や環境のせいにしてしまってはいませんか? または、どんなときも「自分が悪かった」「これは全て私のせい」と自分のせいにしてしまってはいませんか? 仕事がうまくいかないときには、「環境が悪かった」「上司の伝え方がよくなかった」など、自分ではどうにもならないケースと、自分が行動を改善することでうまくケースがあります。 他人や環境のせいにする他責傾向が強すぎると、「自分が行動を改善する必要があったケース」を見逃してしまい、仕事の質を高め、成長するチャンスを失ってしまいます。そして自分のせいにする自責傾向が強すぎると、「何でも私が悪い」と自己肯定感が低くなってしまい、これも仕事の質を高め、成長するチャンスを失うことになります。 仕事がうまくいかない、ミスが発生するときには、それぞれの原因があります。いつも他人や環境のせいにしたり、なんでも「自分が悪かった」と考えるのではなく、「これはなぜ発生してしまったのか?」と冷静に、客観的に状況を捉える視点を持つよう心がけましょう。 うまくいかない原因を適切に理解できるようになると、それが次に発生しないように改善をすることができます。それが「仕事ができない」状況を改善していくことにもつながるでしょう。 つい自分に甘くなってしまい、決めたことができない 中には、段取りを考えたり業務を整理したりすることはできるけれども、ついつい自分に甘くなってしまい、「決めたことがなかなかできない」「締切が守れない」という方もいらっしゃいます。 仕事の出来が悪かったり、ミスがあったりするわけではないけれど、「ついつい…」と自分に甘くなってしまうがゆえに、成果がでない、周囲に迷惑がかかっているタイプです。 「決めたことをきちんとやる」と、意識さえ変われば改善できるのがこのタイプなのですが、つい自分に甘くなってしまう意識を変えるというのはもしかしたら一番難しいかもしれません。 「仕事ができない」と思い込んでしまっている 自己肯定感が低かったり、思考がネガティブになりがちな傾向があったりすると、客観的にみれば仕事ができないわけでは決してないにも関わらず、「自分は仕事ができない」と思い込んでしまっていることもあります。 上司や周囲のちょっとした一言を、その言葉を発した本人が全く意図していない意味で受け止めてしまって落ち込んでしまったり、ものすごく優秀な同僚や後輩と比べて「仕事ができない」と思ってしまったり…といった具合です。 ただ、このケースに当てはまるのかどうなのか、自分では判断するのは極めて難しいです。もし上司が相談できるような相手ならば、「仕事ができない」と思う状況を共有し、どうしたら仕事がうまくいくか相談してみてはいかがでしょうか。あなたが思っているほど、仕事ができないわけではないならば、上司はそのようなフィードバックをするでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボでも、お話を丁寧にお伺いし、仕事がうまくいかない理由がこれまでに挙げた理由のどれに当てはまるのかを分析したうえで、現状を変えるためにそうすればいいのか、アクションプランを立てるサポートをしています。上司にこのような内容を相談するのが難しい場合には、ぜひ活用してみてください。 「仕事ができない不安」を解消する方法 仕事ができない…と思ってしまうと、この先自分はやっていけるのか、仕事や収入に対する不安が尽きなくなってしまうかもしれません。そのように将来に対し、恐怖や緊張、不安を感じて脳内からノルアドレナリンが分泌されると、意欲や集中力が低下するといわれています。 意欲や集中力が低下した状態で仕事に取り組んでも、成果を上げることは難しいですから、不安を感じることでますます「仕事ができない」状態に陥ってしまう、悪循環になってしまいます。 不安の原因である「仕事ができないと思う理由」がわかり、対処法がみえて、行動を起こすことができれば、自分も状況も変わっていきます。 そこで、ここまで紹介させていただいた「仕事ができないと思う理由別の対処法」の他に、どんな状況でも共通する「行動の起こし方」も紹介させていただきます。 苦手なこと、得意なことを整理する 誰にでも苦手なことがあり、得意なこと(好きなこと)があります。まずはそれを整理し、得意なこと(好きなこと、苦にならないこと)に磨きをかけていくようにしましょう。 例えば、「定型業務をミスなくこなすことならスムーズにできる」「接客は好き」など、自分のなかでなにか「これなら…」という業務はありませんか。もし1つでも「これなら…」というものがあれば、そのスキルを高めるにはどうすればいいのか、考えてみましょう。 この苦手なこと、得意なこと(好きなこと、苦にならないこと)は、「他人と比べて、人よりできるかどうか」ではなく、自分のなかで「他の業務より好きで、よくできるかどうか」で整理してください。 「自分には得意なことなんてない」と思う方は、他人と比べてしまっている方が多くいらっしゃいます。しかし、ここで大切なのは「他人よりもうまくできること、評価を得ること」ではなく、「自分はこれができる」「これなら得意」というものを1つでも持って、自分に自信をつけることです。 どんなに小さなことでも1つでも自信が持てることがあれば、それを1つ1つ増やしていくことで、できることが増え、仕事への自信がでて、それが他の業務にもいい影響をもたらしていきます。 この「自分の得意なことを見つけ、それを磨いていくにはどうしたらいいか」を考えることも「キャリアプラン」です。キャリア・コンサルティング・ラボではそれを見つけていくサポートもしていますので、自分の苦手なことはわかっても、得意なことが何かわからない方、得意なことを磨くために何をどうすればいいのかわからない方は、ぜひお気軽にご相談ください。 、 仕事に対する自分の考えを整理する 今は変化が激しく、先が見えにくい「VUCAな時代」といわれています。そのうえ、自分がどう生きたくて、何がしたいのか自分の行き先がわからないと、将来に対する不安はますます大きくなります。「この先、やっていけるのだろうか」という将来への不安は、このように自分自身、仕事に対しての考え方があまりはっきりしていないことにも一因があります。 自分はどんな生き方をしたいのか。そしてそのために、どんな仕事をして、どんな働き方をして、いくらぐらいの収入が必要なのか。自分の人生で大切にしたいものを軸にしながら、どんな生き方、働き方、仕事をしたいのか、考えを整理してみましょう。 こうした「どんな生き方、働き方、仕事をしたいのか」を考えることも、キャリアプランです。キャリアプランというと、「どうやってキャリアアップしていくか?」を考えるものとイメージされがちですが、キャリアプランは「どんな生き方、働き方、仕事をしたいか?」を考えるもの。自分らしく生き、働くのはどういう状態かを考えて、それを実現するための行動計画を立てるのもキャリアプランなのです。 本来の意味でのキャリアプランを考えることで、「将来の不安」は、「自分が目指したい生き方や働き方を実現するために、今何をしたらよいのか」という「行動計画」に変わっていきます。不安になった時こそ、しっかり立ち止まって、仕事に対する考えを整理してみましょう。 健康的な食事と適度な運動、睡眠をとる 最後に、仕事ができない…と気分が落ち込んでしまう時、将来に対する不安がいっぱいな時にとても大切なことを。 そんなときこそ、健康的な食生活を心がけ、適度な運動と睡眠を取ることにまずは意識を集中してみましょう。 いろんな不安で頭がいっぱいになると、「それどころではなくなってしまう」のが食事であり、運動であり、睡眠です。しかし、栄養不足、運動不足、睡眠不足はさらに精神的・肉体的な悪影響をもたらします。もしできるならば、将来が不安なときこそ、目の前の夕食をきちんとバランスよく食べることや、練る前に数分ストレッチをすることに意識を向けてみてください。 不安やストレスは脳で感じるものですが、脳は栄養でコントロールされているので、日々の食生活や栄養を改善することで不安やストレスも改善するといわれています。また、運動により脳の血流がよくなり、脳が活性化され、心に安らぎをもたらすセロトニンなどの神経伝達物質が脳内に増えることも分かっています。 将来が不安でふさぎ込んでしまうときこそ、生活を見直し、より気持ちが整った状態で仕事ができるようにしていくことも考えていきましょう。 不安が少しずつでも解消し、仕事に対してネガティブな気持ちがなくなっていけば、周囲の人とのコミュニケーションや仕事での成果が変わっていきます。まずは小さなことでも自分のなかでできることを1つずつ増やしていくことを目指して、仕事に向き合ってみましょう。
新卒入社した会社に後悔が止まらない時の対処法
新卒で入社しだけど、こんなはずじゃなかったと後悔している…。そう思う方は少なくないようです。2018年に株式会社レバレジーズが発表した、新卒で入社した就職先に関する意識調査によると、「入社を後悔している」と回答が59.8%でした。この調査ではなんと6割もの方が、入社を後悔していることが明らかになったのです。 インターンを経験してから就職する方も増えてはきましたが、多くの場合、新卒採用情報が公開されてから、入社の意思決定をするまでは数ヶ月しかありません。企業との接点も説明会と面接の数回だけという時間のなかで、企業のことを十分に知るのは難しいため、「思っていたのと違っていた」というのはわりとよくある話です。 また、企業が説明会や面接のときにはいいことばかり言っていたけれど、入社してみたら内情は違っている、という状況もあるでしょう。 もし今、「こんな会社、入社するんじゃなかった…」と後悔しているのなら、これからに向けて、こう考えてみませんか。 772
ミスが多いから仕事を辞めたい…逃げ出したくなった時の対処法
仕事でミスが重なり、落ち込んでしまうことは誰にでもあります。しかし、それが続いたり、多くなったりするうちに、周囲からの評価や視線が気になって、仕事のモチベーションも下がり、「仕事を辞めたい」と思うようになってしまうこともあるでしょう。 現状から逃げ出したい…そんな「今」を改善するための対処法を、キャリアコンサルタントの視点からお伝えしたいと思います。 仕事でミスが多い人によくある原因 仕事でミスが多いことを改善するには、「なぜミスが多くなってしまうのか」、その原因を自分で認識する必要があります。 ここに一般的に、「仕事でミスが多い人によくある原因」を7つリストアップしました。自分はどれに当てはまるのか、まずは現状を客観的に捉えてみましょう。 1. 仕事内容が理解できてない 今の業務についてまだ年数が浅い、経験が少ないことがミスの原因になっていることはよくあります。 社会人歴がまだ浅い方、異動してまだ業務経験が少ない方、転職して新しい会社のやり方になれていない方が該当します。 よく職場では「わからないことがあったら聞いて」と言われますが、仕事内容の全容や、「なぜこの仕事をするのか?」という業務の目的や背景がよくわからないので、 「何がわかっていないのか、わからない」「わかっていないことに、気づかない」 ために、ミスが発生してしまいます。わからないことを「わからない」と聞ければミスは減らせますが、多くの場合は「どこで質問すればよかったのかさえも、わからない」状況でしょう。 新しい業務や経験が少ない業務について誰もが多かれ少なかれ直面する問題ですが、一般的にはこの状況は業務経験が長くなれば、一般的には徐々に改善していきますので、それほど苦にしなくても大丈夫です。 もし業務経験は1年以上あるのに、仕事内容が理解できていないということであれば、なぜ理解ができていないのか、まずはその原因から真剣に考えたほうがよいでしょう。 2. 仕事に集中できる環境が整ってない 仕事に集中できないと、ミスは発生しやすくなりますが、「仕事でミスが発生しやすい、集中できない環境」があります。 ・書類が多くて机の上が乱雑している。・パソコンのファイルの整理がされていなくて、必要なファイルが見つけにくい。・会議が多くて集中して自分の業務に取り組む時間がとれない。 このような、集中力に悪影響がある状況に思い当たることはありませんか。その場合、集中できる環境が整えば、ミスが減る可能性があります。自分の環境を見直して整えてみましょう。 3. 会社や上司、先輩社員の教育体制に問題がある また、ミスが多い原因が会社や上司、先輩社員などにあることもあります。それが以下のようなケースです。 ・上司や先輩社員の指示が曖昧でわかりにくい。・そもそも業務に必要なことをきちんと教えていない。・わからないことを聞いても、「今忙しい」「見て覚えて」などで教えてくれない。・質問をしたときの対応が威圧的なので、質問がしにくい。・いつも忙しそうで質問したくても質問できない。・マニュアルやチェックリストがないので、ミスが発生しやすい体制になっている。 こうしたなかには、「質問したいけど、質問できない」ならば、上司とのコミュニケーションの取り方を工夫する、「マニュアルやチェックリストがない」ならば、自分で作成するなど対応できるものもあります。 しかし、ミスを他人のせいにすることは好ましくはないとはいえ、会社や上司、先輩社員など職場の教育体制に問題があると、なかなか個人で状況を改善をするのが難しくなります。 4. スケジュール管理やタスク管理ができていない スケジュール管理やタスク管理が苦手な場合、それがミスの原因になっていることもあります。 特に、業務が多い状況で、スケジュール管理とタスク管理がうまくできないと、マルチタスクで「言われたことからやる」「気が付いたことからやる」ような状態になってしまうことも多くなります。そうなると、1つの業務に集中できず、業務を体系的に捉える視点が薄れてしまうので、業務の漏れが発生し、ミスにつながりやすくなってしまいます。 5. 疑問点をそのままにしている 仕事の疑問点をそのままにしてしまうことも、ミスの原因になります。 「あれ?これでよかったんだっけ?よくわからないけど、今上司は忙しそうだし、これでいいや」「何でこうなっているんだろう?ちょっと気になるけど、このままでいいか」 など、なんとなく業務を流してしまっていることはありませんか? 仕事に関する疑問点をそのままにしておくと、仕事に対する理解がいつまでも深まりません。そうなると、表面的な業務理解で仕事を進めることになり、それがミスの原因になってしまうのです。 6. 仕事が合わない ミスが多い原因には、「仕事が合わない(適性がない)」という原因もあります。例えば、「数字を扱うのが苦手なのに、営業管理や経理関連の仕事をしている」「対人折衝が得意ではないのに、営業している」というケースです。 合わない仕事をするのは、なかなか気が進まず、モチベーションもあがらないのは致し方ないことです。しかし、ネガティブな気持ちで仕事に取り組むと、集中力も下がり、それが結果的にミスの原因となってしまいます。 この場合は、自分に合う仕事への転職を検討したほうがよいかもしれません。 7. 心配事がある、疲れている 仕事やプライベートで何か心配事があり、それで頭がいっぱいになっていたり、心身ともに疲れているときには、集中力は大きく下がりますので、ミスも発生しやすくなります。 仕事上で心配事があるときには、その原因を解消できるように動いてみましょう。その心配事を解消するために何をすればよいのかわからないときには、周囲に思い切って相談してみてください。 また、プライベートでの心配事があるときには、気になるものではありますが、業務時間中はその心配事を解消するためのアクションができるわけではありません。できる限り、目の前のことに集中するよう心がけましょう。 そして心身共に疲れているときには、休息が必要です。定時で帰ってゆっくり休むようにするだけではなく、状況によってはもう少し長い期間休む必要があることもありますので、自分の不調をおろそかにしないようにしてください。 仕事のミスを減らすための対処法 ミスが多い原因がどこにあるのか見当がついたら、ミスを減らすための対処法も見えてきます。「仕事を辞めたい」と思うくらい、現状が嫌になってしまっているかもしれませんが、ミスが多いことが原因であるならば、「転職すること」はベストな解決策ではありません。 ミスを減らし、自分自身の仕事の質が高められるように、以下の対処法を試してみましょう。 メモを取る まだ業務について経験が浅いがゆえに、ミスが多くなってしまう場合には、仕事内容を理解することがミスを減らすことにつながります。 「仕事内容への理解が足りていない」という認識がないこともあるかもしれませんが、業務経験が浅いうちでのミスの多さは、「作業手順をメモする」「業務のポイントをメモする」ことで減らすことができます。 最近は、メモもデジタル化し、「紙に書く」ことに馴染みがない方も多いかもしれませんが、ミスを減らすことが目的であれば、「メモ帳にメモを取る」ことをおすすめします。 手書きする間に自分なりにその内容を理解したり要約する作業が発生するため、手書きのほうが脳を刺激することは専門家からも指摘されており、アメリカのプリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校の共同研究では、「講義のときに手書きでノートをとる生徒は、パソコンでノートをとる生徒よりも記憶が定着しやすく成績もよい」ということが判明しています。 「仕事内容が理解できていない」ケースは、メモを取ることで理解が進み、状況の改善が期待できますので、ぜひ試してみてください。 気になったら先輩社員や上司に聞く 「わからないことがあったら、先輩社員や上司に確認を」ということは、よく言われていることではありますが、一方でよく聞くのも「仕事で『わからないこと』がわからない」という声です。 ミスを防ぐには、「あれ?これでよかったんだっけ?」と何かが気になった時点で確認することがとても重要です。業務で気になることがあったら、遠慮なく先輩社員や上司に確認するようにしましょう。 その際は、何度も同じことを確認しなくても済むように、しっかりメモを取ることも忘れないようにしてください。 先輩社員や上司が忙しくしていると、声をかけにくいと感じてしまう方も少なくないようですが、確認せずに業務を進めてミスをするよりも、確認をしてミスなく業務を遂行するほうが周囲にとっても望ましいことなので、遠慮なく確認しましょう。 ただ、細々と何度も確認をするのは、その都度仕事が中断してしまいお互いに非効率的なので、確認事項が多くなりそうなときにはまとめて確認するようにするのがおすすめです。 ミスをしやすい業務のマニュアルやチェックリストをつくる 「仕事内容が理解できていない」「マニュアルやチェックリストがない」ときには、ミスをしやすい業務のマニュアルやチェックリストを作成するのも効果的な方法です。 自分で作成し、それを先輩社員や上司にチェックしてもらい、「そのマニュアルやチェックリストを確認して業務を行えば、ミスは発生しない」ものをつくりましょう。 そのマニュアルやチェックリストを作るプロセスでも、業務理解を深めることができるので、一石二鳥です。 マニュアルやチェックリストをみなくても、ミスなく業務ができるようになるまではそれを活用することで、ミスもなくなり、自分自身のスキルアップにも繋がるはずです。 集中力の高い午前中を活用する 今まで、1日の時間のなんとなく過ごしてはいませんか。ミスが多い状況が続いたら、ぜひ時間の使い方から見直してみましょう。 よく言われるように、午前中はドーパミンやアドレナリンなどの神経伝達物質が多く分泌されるので、集中力が向上します。 大事な仕事や、集中力が必要な仕事、そしてミスが多くなってしまうような業務は、午前中に取り組むようにスケジュール管理・タスク管理を行いましょう。 休息をとる 心身ともに疲労がたまり、それがミスの原因になっている場合には、何よりもまず休息を取ることが大切です。バランスのよい食事、適度な運動、適切な睡眠を取るようにしましょう。 「業務が多くて最近疲れが抜けない」という一時的に疲労が溜まっている方も、「なんとなくいつもだるい」という慢性疲労の方も、食事を変えることで疲れがとれやすくなります。たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンD、カルシウム、アスパラギン酸、亜鉛を含む食材を取るように心がけてみてください。気軽に摂取できるものでは、豆腐や納豆などの大豆製品、もやし、肉、玄米などがおすすめです。 またストレッチやヨガなど、家の中でできる簡単な運動でも、疲労回復には効果が期待できます。きちんと食べて、軽く体を動かし、しっかり睡眠をとる生活を心がけると、疲労も回復でき、集中力も高まってきます。 食事管理や適度な運動が難しい場合には、瞑想を試してみましょう。瞑想は、どこでも簡単にでき、5分行うだけでも脳の疲れをとり集中力を高める効果があります。瞑想のやり方については関連書籍も多く、ネットでも多くの情報を検索できますので、興味がある方は調べてみてください。 疲れがたまると集中力が減少するだけでなく、思考もネガティブになりがちで、それが心配事につながることもあります。「疲れているな」「最近、気持ちに余裕がないな」と感じたら、無理せずしっかり休みましょう。 「ミスが多い」で転職を検討したほうがいいケース 一方、なかには転職を検討したほうがいいケースもあります。ミスを環境や他人のせいにすることは好ましいことではありませんが、「これはどうしようもない」というケースです。 以下のような状況に当てはまる場合には、転職も視野にいれたほうがよいかもしれません。 教育体制が整っていない 会社や職場の社風として、「そもそも業務に必要なことをきちんと教えない」「人を育てるという意識や余裕がない」という環境もあります。 そのような職場でミスを改善し、業務を身につけていくには、かなりの自立性が求められ、それは人によって向き不向きがあります。ミスが多いだけが原因ではなく、「この会社ではやっていけない」と感じたら、転職を考えたほうがよいでしょう。 仕事が合わない 思うような成果が出せなかったり、先輩社員や上司に叱られてばかりだったり、そもそもやりがいも成長も感じられなかったり…と、「この仕事は、自分に向いていない」と思う原因はいくつか考えられます。 「思うような成果がだせない」「周囲に叱られることが多い」ということならば、ミスを減らす対処法を実践し、少しずつ結果がではじめることで、状況は改善していくでしょう。しかし、「そもそもやりがいも成長も感じられない」ということであれば、自分の適性に合い、前向きに取り組める環境へ転職することを検討してもよいかもしれません。 但し、転職の際には「では、どのような仕事が自分に向いているのか?」「自分はどんな仕事がやりたいのか?」というキャリアプランをしっかり考える必要があります。ここでこのキャリアプランをきちんと考えておかなければ、転職先でもまた「仕事が合わない」と思ってしまいかねません。 「仕事が合わない」は自分にとってもよい状況ではありません。それを今回で終わりにするためにも、転職はキャリアについてきちんと考えてからにしましょう。 「ミスが多いから」で仕事を辞めてしまうリスク 転職したほうがいいケースもありますが、「ミスが多いし、もう仕事辞めたい」という思いから転職するリスクもあります。多くの方が見落としがちな、2つのリスクについてもぜひ知っておいてください。 転職先でミスがなくなるとは限らない 当たり前のことではありますが、転職したからといって、ミスがなくなるわけではありません。 「ミスが多い」という自分の仕事の癖は、限られたケースを除けば、環境を変えることで改善できるものではなく、自分自身で業務の質を高める努力をしていかなければ改善することはできません。ただ、その努力がしやすい環境としにくい環境があるだけで、根本的な解決は自分自身の意識とスキルアップにかかっています。 転職すれば、また新しい業務を覚え、新しい環境に適応していく必要もあります。新しいことをまた1から覚えるということは、覚えきるまでは今まで慣れた環境よりもミスが発生しやすいともいえます。 それでも、心機一転には一定の効果もあります。今度こそミスなく仕事ができるように、仕事の質を高めていこうという思いを忘れないようにしましょう。 「辞め癖」がついてしまうかもしれない 「仕事でミスが多いからやめる」「うまくいかないから辞める」「成果が出せないからやめる」 一度、「現状がうまくいかないから、辞めて他の場所を探す」ことを体験してしまうと、次に何かうまくいかないことがあったときに、「また辞めて別の場所を探せばいいや」と今の会社を辞めて転職することに抵抗がなくなりがちです。 それを1~2回繰り返して、「これだ!」と思うような仕事や会社に出会えればよいのですが、そうはならずに転職を繰り返してしまう方もいらっしゃいます。 20代のうちはそれでもまだ求人はあり、転職もできるので、何も問題は感じないでしょう。しかしそれが回数が重なったり、30代になってしまうと、状況は一転します。 「うまくいかないから、辞める」「気に入らないから辞める」といった、「辞め癖」がついてしまうと、「転職するたびに年収が下がる」「転職するたびに、勤務条件が悪くなる」といった事態にもなりかねません(実際に、そのような方にもお会いしてきました)。 「辞め癖」の末路についてはこちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひそのリスクについても知っておいてください。 https://career-lab.biz/column/%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%AE%E8%BE%9E%E3%82%81%E7%99%96%E3%81%A8%E9%80%83%E3%81%92%E7%99%96%E3%80%81%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%9C%AB%E8%B7%AF%E3%81%AB%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%EF%BC%9F/ キャリア・コンサルティング・ラボでは、キャリアプランに関することだけでなく、みなさまの仕事がよりよくなるような相談全般にも対応しております。 「ミスが多いのをどうしたらよいのか?」といった状況につきましても、現状を整理し、最適な対処法を見つけるサポートをしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
コロナ禍の今、仕事を辞めたいときに考えておきたい4つのこと
収束の目途がなかなか見えない、新型コロナウイルス感染症は、仕事にも絶大な影響を及ぼしています。 業務の激減や倒産などで転職を余儀なくされる方だけでなく、通勤時の感染リスクが気になったり、感染対策で導入されたテレワークに馴染めなかったり、と新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を辞めたいと考えるようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 企業も業績が厳しく、求人が減っているのはわかっている。今転職活動をするのは、厳しいかもしれない。でも、「辞めたい」気持ちが止まらない。 そんなときはこう考えてみませんか。 仕事を辞めたい本当の理由は何か? 「仕事を辞めたい」と思った時にとても大切なのが、「その理由は今の仕事を辞めれば本当に解消できるのか?」ということです。辞めたい理由によっては、仕事を辞めずに、現状に向き合い、改善を目指すほうが、辞めたい理由が解決できる可能性が高いことも多くあります。 それを見極めるためにも、まずは今、仕事を辞めたいと思っている本当の理由は何なのか、次にあげる「辞めたい理由」の例をみながら、自分のケースをもう一度整理してみましょう。 感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる まずは、コロナ禍ならではの「辞めたい」理由としては、「企業の感染対策への意識が低く、感染リスクが気になる」という理由が挙げられます。 これだけ感染者が増えた今でも、感染対策に対する意識は企業によって異なります。感染対策のためにテレワークや時差通勤を積極的に導入し、社内でもできる限りの対応をしている企業もあれば、さほど気にしていない企業もあります。 通勤による感染リスクが高いことや、感染対策への意識が低い企業姿勢が理解できずに、転職を考える方もいらっしゃるようです。 テレワークに馴染めない、テレワークが合わない 一方で、感染対策のために導入されている「テレワークの働き方が合わない」という方もいらっしゃいます。 テレワークにより在宅勤務が可能になり、通勤が不要になれば、その分感染リスクを下げることはできますが、その働き方にも向き不向きがあり、 「家で仕事をすると、仕事とプライベートがわけにくい」「生産性が悪くなる」「タスク管理やモチベーション管理を自分で行うのが苦手」 等の理由から、テレワークや在宅勤務が合わない方もいらっしゃいます。会社全体がテレワークを推奨していて、コロナが収まった以降も導入が続きそうな雰囲気があるならば、自分に合う働き方ができる企業へ…と転職を考えるのも自然な流れと言えるでしょう。 将来が不安 また、コロナによる業績不安や、テレワーク導入やコロナ対策による仕事の進め方などの変化への不安から、会社の将来や自分の将来が不安になり、転職を考える人も多いようです。 人間関係に不満がある もちろん、コロナ禍ではあるけれども、コロナに関係ない理由から仕事を辞めたい方も、多くいらっしゃいます。 人間関係はどんなときでも、仕事を辞めたい本音の転職理由の上位に入りますが、日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート」に関する調査(2021年4月発表)でも、「仕事を辞めたいと考えている理由」は「職場の人間関係に不満」と「評価・待遇に不満」が同率で1位でした。 特にコロナ禍では、特にテレワークの導入で業務の時間に関係なく上司から連絡が来ることや、仕事のコミュニケーションがメールやチャットになったことによるミスコミュニケーションなどがストレスになる方も多いようです。 待遇・評価に不満がある 前述の日本労働調査組合の調査で、「職場の人間関係に不満」と同率で1位であり、どんな時でも転職への強い動機となるのが「待遇・評価への不満」です。 特に今は、飲食業界や観光関連業界、航空業界などコロナが業績に深刻な影響を与えている業界も多いため、それによる収入減が、仕事を見直すきっかけとなっているようです。 働き方を変えたい また、コロナ禍だからこそ、これからのキャリアや働き方を考え直し、働き方を変える方も増えています。特に感染を拡大する都市部から近郊への移住が進み、東京都からの人口転出は、2020年7月以降転出超過が続いています。 特に30代から40代の転出傾向が多いようで、テレワークに向いている方は、テレワーク可能な企業で居住環境を東京郊外に移し、コロナを機に働き方やライフスタイルを変えていることがわかります。 「辞めたい理由」の原因は、転職すれば本当に解消できるのか? 自分の「辞めたい理由」が客観的に整理できたら、次に考えたいのは「それは、転職すれば本当に解消できるのか?」ということです。 厚生労働省が発表する有効求人倍率は1.09倍(令和3年2月現在)と、コロナ前の令和元年には1.60倍だった状況から下落の一途をたどっています。企業の業績がコロナの影響を受け、求人数も多くないからこそ、転職が本当に自分が求める解決策かどうかを見極める必要があるでしょう。 転職すれば辞めたい理由が解消できる可能性が高いケース たとえば、「感染対策への意識が低い」「感染対策があまり導入されていない」という理由であれば、感染対策を導入している企業を選ぶことはできるでしょう。 また、「テレワークが合わない」という理由も、これもテレワークを導入していない企業を自分で選ぶことができます。 「働き方を変えたい」という理由も同様です。この場合、年代や職種によって、それが実現しやすい方と実現しにくい方がいらっしゃいますが、「働き方を変える」ことが一番の目的で、それだけにフォーカスすれば希望通りの働き方ができる企業も見つかるでしょう。 「将来が不安」というケースも、会社の将来が不安なのであれば、このコロナ禍でも適切な事業戦略で業績を伸ばしている企業もあります。将来の不安がより少ない企業へ転職することで、将来の不安を軽減し前向きに仕事をする環境を得ることができるでしょう。 「待遇に不満」がある場合も、より条件のよい企業に転職することで改善することができます。 ただし、それらの会社で募集している求人の仕事内容や待遇面、企業規模などが自分の希望通りとは限りません。多少他の条件に妥協しても、まずは自分の一番の希望を解決したいという思いがあれば、転職は確かに有効な解決策になります。 しかし、自分にとって本当に一番重要なものが仕事内容や待遇面など他のところにある場合は、状況を改めて捉え直したほうがいいかもしれません。 転職しても、辞めたい理由が解消できないリスクもあるケース 一方で、転職しても「辞めたい理由」が解決できるとは限らないものもあります。 たとえば、「人間関係」は転職すれば、今ストレスを感じている人物からは離れることができますが、転職先でまた今度はまた別の人間関係がストレスになるような人物がいる可能性もあります。 「評価への不満」も、転職先の企業の評価制度や、その評価を行う上司が、納得できる評価をしてくれるかどうかはわかりません。 「自分の将来に不安」も同様です。会社の将来が有望な会社に転職したからといって、その会社での自分の将来も明るくなるとは一概には言えません。もちろん、成長している企業に転職すれば、企業と共に自分も成長する可能性は非常に高いですが、そのような環境でも人間関係にストレスを感じて転職したくなるかもしれないし、評価に不満を感じて転職したくなるかもしれないからです。 だからといって「転職しないほうがいい」というわけではないのですが、上記のような理由が「辞めたい」という気持ちの原因になっている場合には、「転職で全てが解決できるわけではない」ということも認識しておくと、「転職したのに、こんなはずではなかった」という状況を避けることができるでしょう。 これからどう生きたいのか?これからのキャリアプランは? 転職することがいいのか、転職しないで今の会社を続けるほうがいいのか。 それを判断する軸となるのが、「これからどう生きたいのか?」「何をしてどんな働き方をしたいのか?」ということです。「辞めたい」と思った今を、キャリアプランを考え直す良い機会と捉えて、今後のことを考えてみましょう。 「キャリアプラン」といっても、何がやりたいのか具体的に思い浮かばない場合には、今までの自分のキャリアを棚卸して、整理してみることをおすすめします。キャリアプランの考え方については、こちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ 生活様式や働き方が変わるなか、「仕事を辞めたい」と今まで継続してきたことをやめたくなったということは、今までの自分自身の仕事や働き方、仕事に対する価値観、自分の強みを見直すチャンスでもあります。 自宅で過ごす時間が増えた今は、これからのことをゆっくり考えるいい機会とも言えます。キャリアプランを考える際も、プライベートも含めてこれからどう生きたいのか、何がしたいのか、人生のライフプランから見直しをしてみるのもいいでしょう。 もしかしたら、「プライベートでやりたいこと、大切にしたいことを冷静に考えたら、やっぱり仕事は今のままがいいかもしれない」という結論になるかもしれません。どんな結論であれ、ライフプランを見直した結果の結論のキャリアプランであれば、「もっと気持ちよく働き、気持ちよく生きるために辞める」というポジティブな選択ができ、そしてポジティブな一歩が踏み出せるはずです。 コロナ禍の転職活動で知っておきたいこと キャリアプランを考えた結果、転職することがベストな選択ならば、転職活動は早めに始めるに越したことはありません。コロナの影響は転職市場にも及んでいますので、この時期の転職活動で知っておきたいことも確認しておきましょう。 企業はより即戦力を求めるようになっている 現在採用活動を行える企業は、深刻な業績ダウンとまではいかないまでも、コロナの感染対策と共にライフスタイルが変わるなかで変化を求められ、中途採用者を育成する余裕がなくなっています。そのため、未経験からのポテンシャル採用よりも、より即戦力として活躍できる人を求める傾向が強くなっています。 コロナ禍での転職を成功させるためには、「未経験だけどチャレンジしたい」分野ではなく、今までの経験や知識が活かせる業界・職種を視野に入れて考えていくことがおすすめです。 全く同じ業界や職種ではなくても、仕事の進め方、顧客層、提案の仕方等で経験が応用できることもありますので、転職エージェントやキャリアコンサルタントをうまく活用して情報収集をしながら、自分の可能性と選択肢を広げていきましょう。 転職活動は長期化も覚悟を 今採用意欲が高いのは、コロナ禍でも業績を伸ばしている業界・企業になります。その業界・企業への転職に興味が持てれば、転職はスムーズにいきますが、自分の希望とそうした業界・企業がマッチしない場合には、転職活動が長期化することも覚悟しておく必要があります。 転職活動はやむを得ない事情がない限り、仕事を続けたまま活動を行うようにしましょう。 先入観に捉われずに柔軟に検討を 前述のように、今業績を伸ばしている業界は特定の業界や企業です。もしかしたら、そうした業界や企業に対して関心がない方、あまりいい印象を持っていない方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、自分のイメージと実際の業務や会社の雰囲気などが異なることもあります。今の状況を変えることを優先するならば、先入観に捉われずに柔軟に転職先を検討することも必要です。 転職先の選択肢を広げるためには、ぜひ転職エージェントを上手く活用し、転職先の情報収集をしていきましょう。その求人の業務内容、社風、活かせる能力などを確認していくと、意外に自分にマッチすることもあります。「こういう業界には興味がない」と決めつけず、柔軟に検討していくことで、自分にとってよい企業を探していきましょう。 また、自分がどんな選択肢があるのか、具体的な案件を紹介されるのではなく、まずはフラットに考えたい場合には、キャリアコンサルティングを活用するのもおすすめです。キャリアコンサルティングでは、具体的な案件の紹介や転職を勧められることがないかわりに、自分のペースで落ち着いて考えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もいろいろあるし、仕事を辞めたい。 そんな考えが頭をよぎるようになったら、一度立ち止まってその考えに向き合い、これまでのこととこれからのことを落ち着いて整理してみることがおすすめです。 そしてそんなときこそ、キャリアコンサルタントを活用してみてください。 プロの客観的な立場から、キャリアに対する考えや今までの経験で身につけてきた強みを整理し、キャリアプランを見直すお手伝いをさせていただきます。
仕事を辞めたい40代が辞める前に絶対知っておきたいこと
新卒入社から20年近い年月が過ぎ、でも定年まではあと20年近くある、「折り返し地点」ともいえる40代。このタイミングで、「このままでいいのか?」「この後残りの人生どんな生き方・働き方をしたいのか?」と改めて真剣に、キャリアを見つめ直す方も多いのではないのでしょうか。 しかし、その先の老後や家族のことを考えると、その選択で失敗したくない、リスクを極力抑えたいと思うのもこの年代ならではの本音ではないかと思います。そこで今回は、40代からのキャリアの選択で後悔しないために、ぜひ知っておきたいことをキャリアコンサルタントの視点でまとめました。 1. 40代が仕事を辞めたいと思う理由 会社を辞めたい理由を大別すると、どの年代も共通して以下のような理由が一般的です。 【仕事を辞めたい理由】 ・新たなチャレンジをしたい(仕事がつまらない)・評価に納得がいかない(自分の業績が評価されない)・人間関係(特に上司)に問題がある・会社の業績や、この会社での自分の将来に不安がある・働き方を変えたい 20代や30代では、待遇(給与、残業時間)への不満も本音の転職理由の上位に入りますが、待遇に不満があれば40代になる前に転職して状況を変えていることがほとんどですので、40代になって「仕事を辞めたい」と思う理由には、待遇以外の要因が大きくなってくるようです。 また、「働き方を変えたい」という理由も40代になると 「30代まではがむしゃらに働き、残業が多い仕事も厭わなかったけれど、もう少し仕事をペースを落としてプライベートの時間も大切にしたい」「自分の専門分野で独立をしたい」など、仕事人生の後半戦で自分が望む働き方をするために、一歩踏み出す方も多くいらっしゃいます。 いずれにしても、20代のころとは異なり、今の仕事を辞めるリスクも十分に理解している40代。だからこそ、本当に辞めたいと思うときには、上記のいくつかの理由が重なっていることが多いようです。 2. 転職を決める前に確認しておきたいこと ではその「仕事を辞めたい」と思う気持ちを大切に、新たなチャレンジを選んだほうがいいのか。それとも今の会社で、状況を改善する可能性を探ったほうがいいのか。その選択は難しいものですが、この先に後悔しないためにも「仕事を辞めたい」と思ったときには、次のような視点からもう一度客観的に状況を見直してみましょう。 辞めたい理由は、退職しないと本当に解決できないのか? 20代や30代とは違い、経験がある40代だからこそ、「辞めたい」と思った今の時点ですでにあらゆる状況改善の可能性を探り、改善が見込めないと思うからこそ「辞めたい」と考えていらっしゃるのではないかとは思います。しかしもう一度だけ、「辞めたい理由は、会社を辞めないと本当に解決できないのか?」と考えてみませんか。 たとえば、「評価に納得がいかない」という理由の場合、転職して自分の業績を評価してくれる環境に変わることもありますが、それが実現しないこともありえます。 また、「仕事がつまらない、マンネリ化している」という理由も、次の仕事は外から見たら面白そうだったけれど、実際にやってみたらそうでもない可能性もありますし、数年経てばまた「マンネリ」を感じてしまう可能性もあります。 「働き方を変えたい」など、会社を辞めなければ解決できない理由もありますが、なかにはこのように、転職だけで解決するとは限らない、根本的な解決は他にあるかもしれないケースもあります。 キャリア・コンサルティング・ラボに相談される方のお話を伺うと、「辞めたい本当の理由」は表面的な「辞めたい理由」と別のところにあることも実は多いです。また、「その辞めたい本当の理由は、辞めなくても解決できる」と気づき、転職することを辞める方もいらっしゃいます。 「辞めたい本当の理由」は、自分で考えているだけでは気づかず、他人に話をするうちに自分の考えが整理されて、本当の気持ちに気づくこともよくあります。このように「誰かに話す」ことの効果は大きいので、友人で話せる方がいらっしゃったら、ぜひ一度話をしてみてはいかがでしょうか。 この決断で経済的な問題が発生しないか? 40代になると、経済面も重要な判断材料になります。扶養対象となるご家族がいらっしゃる場合は、家族への経済的影響も考慮する必要があるでしょう。 そのため、「仕事を辞める」という決断で経済的な問題が発生しないか、もし発生するならばそれが対応できる範囲かどうかについては、あらゆるリスクを考えて検証しておく必要があります。 その意味でも、転職をするとしても、収入が途絶える期間がないように在職中から転職活動を始め、退職は転職が決まってからにするのがおすすめです。 40代の転職でも、転職により年収アップを実現する方もいらっしゃいますが、現状維持も難しい方も多くいらっしゃいます。もし自分の希望を叶えるために年収が下がってしまうとしたら、いくらまでなら収入ダウンを許容できるのか、自分だけでなく家族のライフイベントも考慮しながら、中長期的な視野で検討しておきましょう。 家族の理解は得られるか? 結婚をしている方の場合、この年代で今の会社を辞めることは、家族にも大きく影響します。収入はもちろん、働き方が変われば、生活パターンへの影響もあるからです。また、それまで有名企業や大手企業に勤めていた場合は、パートナーも福利厚生を始め、様々な恩恵を受けています。会社を辞めて、その恩恵も失うことにもなれば、それに対する抵抗感もあるでしょう。 このように40代で結婚をしている方の場合、「会社を辞める」ことがもたらす家族への影響が大きいからこそ、辞めることに対し家族の理解が得られないケースがよくあります。内定をもらってからご家族に相談する方もいますが、その時点で大反対されて泣く泣く内定を断る…という方も少なくありません。 そのような事態を避けるためにも、様々なご家族の事情もあるかとは思いますが、辞めたいという気持ちが固まった時点でご家族に伝え、理解を得ておくことをおすすめします。 もし反対された場合、それに自分が納得できればよいのですが、自分の思いを我慢してしまうと、その影響はこれから先20年前後も続く仕事人生に影響してしまいます。それを考えれば、ここで自分の気持ちを我慢するのは良い選択とは言い難いでしょう。 実際にはご家族からの反対があったために、転職を諦める方も多いのが事実ですが、相手の気持ちも想像しながら、転職したいという思いに反対されないようにコミュニケーションをしていけばスムーズに進むこともあります。相手の気持ちを理解し、相手に転職への思いを理解してしまうコミュニケーションのポイントは、こちらのコラムで紹介しています。適切なコミュニケーションで、「辞めたい」気持ちへの家族の理解を早めに得ておきましょう。 https://career-lab.biz/column/%e5%ab%81%e3%83%96%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%af%e2%81%89%e8%bb%a2%e8%81%b7%e3%81%ab%e5%8f%8d%e5%af%be%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e5%a6%bb%e3%81%a8%e3%81%ae%e5%90%91%e3%81%8d%e5%90%88%e3%81%84/ 3.転職活動をする前に知っておきたいこと 転職を決める前にもう一度考え直した結果、やはり仕事を辞めたい理由が転職をしなければ解決できないものであるならば、転職活動はできるだけ早くスタートしましょう。厚生労働省が、平成19年に求人の募集・採用時に年齢制限を設けることや年齢を理由に採否を決めることを禁止したとはいえ、実際には年齢が上がるほど、転職の難易度は高くなってしまうからです。 転職活動を成功させるためにも、転職活動を始める前に40代の人材に対して企業からどのようなニーズがあるのかを確認しておきましょう。 40代の転職で企業から求められるもの 20代や30代は、その成長性を見込んだポテンシャル採用や、次期マネージャー候補としての採用を検討しますが、40代を採用したい場合には、専門性と経験を兼ね備えたマネージャーや管理職、経営幹部としての採用ニーズがほとんどです。ただし、慢性的な人手不足で、20代や30代だけでは必要な人材が採用できない業界・企業では、メンバークラスでも40代を採用するケースもあるでしょう。 いずれにしても、40代の転職で企業が求めるのものは即戦力です。それには、企画力や提案力、プレゼンテーション力、そしてリーダーシップやマネジメント力などを期待されます。すべてを兼ね備える必要はないですが、自分の強みは何なのかをより明確にし、それを必要としている企業を見極めていく必要があります。 また、40代の転職では新しい企業文化に対応できる柔軟性やコミュニケーション能力も求められます。40代を採用する場合、企業は「それまでの経験や知識から、新しい企業、社風に馴染めないのではないか」ということを懸念しますので、新たな環境への意欲や柔軟性が面接で伝わるようにすることも、転職成功のポイントになります。 40代の転職の現実 企業は40代の人材に即戦力を求めているので、高い専門性、実績などがあれば求人はあり、年収アップを実現される方もいらっしゃいます。 しかし、そうでない場合は20代、30代に比べると求人数は少なく、転職活動は長期化する傾向があります。それは、 ・年功序列型の賃金体系が残る企業では、職務能力やスキルなどが同じならば、より労働コストを押さえられること・採用後に自社で長く活躍してくれることを期待していること・新しい企業文化を受け入れる柔軟性を持っていそうなこと などの理由から、同じ職務能力やスキルならば、より若い人材を採用したいと考えるからです。 転職活動は限られた求人から選択することになるため、自分の希望条件にこだわり続けると転職活動が長期化してしまいます。人はどうしても「待っていたら、そのうち自分の希望に合う求人が出てくるのではないか」と期待してしまうのですが、その「自分に合う求人」が見つかる可能性は、20代や30代の頃に比べると格段に低く、出てこない可能性も極めて高いと認識しておきましょう。 また、退職後に転職活動が長期化してしまうと、何もしていない「ブランク期間」が長くなってしまいます。ブランク期間が長いと 「転職活動を計画性がない(=仕事能力にも問題がある)のではないか」「理想が高すぎるのではないか」「何か問題がある人だから、他の企業でも採用されなかったのではないか」 と懸念され、40代の転職活動では非常に不利になってしまいますのでので、よほどの事情がない限り、転職活動は仕事を続けながら行うことがおすすめです。 4.40代の転職活動を成功させるために 40代の転職を取り巻く環境は、厳しいものではありますが、転職を成功させている方はいらっしゃいます。これからいい転職をするために、そのような方が実践されている「40代の転職を成功させるために大切な3つのこと」をご紹介します。 経験を活かし、できることを明確にする 専門性や経験が求められる40代の転職では、自分の経験や専門性を、実績をベースにできるかぎり明確にすることが転職成功のカギとなります。 それがわかりやすく企業に伝われば伝わるほど、自分にとっても、自分の強みを活かすことができ、それを高く評価してくれる企業と出会いやすくなります。 20代や30代と異なり、経験が長い分だけ職務経歴書に記載することが多くなるので、転職活動では企業研究を入念に行い、自分の今までの経験を全部伝えようとするのではなく、「応募企業の強みや業界でのポジションなどを理解し、企業のニーズに沿った強み」をわかりやすくアピールする職務経歴書を作成するようにしましょう。 志望動機を具体的に、現実的に 40代の転職をスムーズに進めるためには、志望動機もより重要です。もちろん志望動機はどの年代でも重要なものですが、特に40代の志望動機では、 ・なぜその応募企業を選んだのか。・その企業で今までの経験をどのように活かし、何を実現したいのか。・今までの経験を活かし、会社に対し、どんな貢献ができるのか。 について、これまでの経験やスキルをもとにより具体的に、そして現実的に記載することが必要です。20代のころは「どの企業にも転用できるような志望動機」で書類選考を通過することができても、40代では通用しません。 1社1社、しっかり企業研究を行い、その企業に合わせ、「このような考えを持っているならば、うちで働くのが一番だし、活躍してくれそうだ」と企業が思うような、各社毎にオリジナルの志望動機をまとめましょう。 「転職で実現したいこと」の優先順位を明確にする 40代になると、自分の今までの経験、実績、報酬に対する自信から、転職条件へのこだわりも無意識のうちに強くなってしまいます。また、家庭などの事情から「これは譲れない」という条件もいつの間にか多くなりがちです。 全てを叶えることができれば理想的ですが、求人数が少ない40代の転職では、こだわりの条件が多ければ多いほど、転職実現度は低くなります。そのため、今の状況を変えたいのであれば、「これだけは譲れない条件」を1~2つ程度明確にし、それ以外は柔軟に検討する姿勢が極めて重要です。 たとえば、「年収だけは維持したい」という場合には、年収が維持できるならば、業界や企業規模、知名度、仕事内容などにはこだわらずに求人を探し、その会社、その求人の良いところを見つけるようにして、自分の選択肢を広げていきましょう。 応募する求人の仕事を具体的にイメージし、面接で確認する また、転職活動では「応募する求人の仕事内容を遂行している自分」をできる限り具体的にイメージし、面接で気になることを積極的に質問して確認しましょう。 このことには2つのメリットがあります。1つめは、きちんと仕事内容を確認しておくことで、業務への理解が深まり、入社後に「こんなはずではなかった」とギャップを感じるリスクを小さくできることです。40代の転職は、多くの方にとっておそらく最後の転職になります。ここでの失敗を避けるためにも、面接でイメージと現実のギャップを埋めておくことはとても重要です。 2つめは、その積極的な姿勢が企業から評価対象になることです。適切な質問は、前向きな意欲の表れとして好印象につながります。また、質問次第では、それが仕事能力の裏付けとなり、高評価にもつながるでしょう。 5.40代からのキャリアの選択にプロのアドバイスを このように40代からのキャリアの選択は、20代や30代のころの転職よりもより計画的に、より深く今後のキャリアを考える必要があります。 経験も積み重なり、20代や30代のころに比べれば考慮すべきことも増えるからこそ、どのように情報を整理し、情報の取捨選択をしていけばよいか、一人ではなかなか難しいこともあるでしょう。 40代からのキャリア選択にこそ、プロのキャリアコンサルタントのサポートは効果的です。プロの力をうまく活用しながら、もうあと20年、気持ちよく仕事ができる選択を見つけていきましょう。
嫁ブロックを避ける!転職に反対されない妻との向き合い方
夫の転職に反対する「嫁ブロック」。 かつては転職支援業界の業界用語だったこの言葉も、今や昼間のワイドショーで特集されるほど広まってきています。 「嫁ブロック」という言葉の響きからは、「転職したい」という夫の思いや希望を妻が阻止するかのようなイメージがあるかもしれませんが、妻に反対されることで冷静になり、転職先や、転職そのものを見直す機会になるのも事実です。 しかしそうはいっても、話し合いが面倒になって、「もう反対されるのにも疲れたし、このままでいいや」と不本意な意思決定をしてしまうと、納得できなかった思いはなかなか消えるものではありません。 そんな「しこり」が残らないように、転職に反対されないパートナーとの向き合い方を考えてみましょう。 914
入社3年目で仕事を辞めたい…転職するか迷った時の考え方
大学を卒業して新卒入社し、3年以内に離職する割合は約3割。 3人に1人が3年以内に転職するこの割合は、30年くらい前からずっと変わりません。新卒入社する会社を決めたのは、まだ社会をよく知らない学生時代。その当時から、様々な経験を経て価値観も変わるなか、このタイミングで「仕事を辞めたい」「キャリアを見直したい」と思うのは自然なことかもしれません。 入社3年目、転職するか、このまま会社に残るか迷ったら、このように考えてみませんか。 1.「入社3年目の転職」について知っておきたいこと 「転職するか、会社に残るか」を判断する材料の1つとして、ぜひ知っていただきたいのが、「入社3年目の今、転職するというのはどういうことなのか?」ということです。 「転職」はいつでも自分が同じように評価されるわけではなく、またチャンスも同じようにあるわけではありません。その意味で、「入社3年目」は次の3つの点から、転職するには、キャリアチェンジもしやすい絶好のタイミングといえるのです。 第二新卒としての採用ニーズが高く、「未経験」でも転職OK! 明確な定義はありませんが、卒業後約3年以内の人材は中途採用では「第二新卒」として考えられています。そして、 ・新卒採用時に計画通りの採用ができなかった・早期離職者が出た・事業計画で新たな若手人材が必要になった・最初から新卒よりも第二新卒を採用する採用計画を立てている などの理由から、中途採用したいと考える企業は多くあります。 第二新卒の採用で企業が応募者に求めるのは、「やる気」や「ポテンシャル」、これから成長していく「将来性」や、自社の企業文化や風土に早く馴染んでいく「柔軟性」です。 つまり、中途採用といっても経験が問われるわけではなく、社会人としての基本スキルやビジネスマナーが備わっていれば、「この先どれだけ成長してくれそうか」という点で評価してもらえるのが、第二新卒としての転職の特徴。そのため、未経験の職種や業界への転職も実現しやすいのです。 これがあと1~2年もすると、ポテンシャルを評価されて転職する第二新卒として転職することは難しくなり、専門的な経験やスキルが求められるようになります。企業によっては、30歳未満を第二新卒枠として考えているケースもありますが、数は少なくなります。 迷っているうちに、タイミングを逃してしまうとは、まさにこのことです。キャリアチェンジをしたいならば、第二新卒として転職できるうちに転職しておいたほうが、希望を叶える可能性は高いといえるでしょう。 「入社3年目」ということが評価される 企業は、第二新卒を採用することに対し、次のように多くのメリットを感じています 【企業にとって第二新卒を採用するメリット】 ①基本的なビジネスマナーを備えているため、新人研修などの教育コストを省ける。②他社の経験がそれほど長くないので、自社の社風による教育が比較的容易(年次が高い社員の中途採用だと、他社でのやり方、社風が染みついていて、それが弊害となることもある)。③新卒採用のように、知名度やイメージだけで企業を選ぶことがないので、入社前後のギャップ問題が発生しにくい。④最初の会社を辞めているため、「次は頑張りたい」と前向きなことが多い。 このうち、①に関しては、入社1年目ではビジネスマナーに不安があることもありますが、入社3年目であれば、2年以上の社会人経験があることから、「基本的なビジネスマナーはできているだろう」と企業も評価します。 また、いくら新卒入社後約3年以内とはいえ、入社1年前後で退職してしまった人に対しては、「採用してもまた辞めてしまうのではないか?」ということが懸念されます。さらに、同じ「入社3年目」でも、今回が初めての転職ではなく2回目以降の転職の場合も、「この短期間に転職を繰り返しているのだから、採用してもまた辞めてしまうのではないか?」と躊躇してしまいます。 つまり「新卒入社した会社で、入社3年目」であることそのものが、「これから育成できる将来性があり、ビジネスマナーも問題なく、すぐに辞める心配もなさそう」という一定の評価対象になります。「まだ3年目だし、まだ何も実績やスキルがない」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その不安は全く必要ないでしょう。 2.転職を考えるほうがおすすめなケース このように「入社3年目」は、転職するには可能性が広がりやすいタイミングです。だからこそ、以下のような理由から「仕事を辞めたい」と考えている場合には、前向きに転職を検討するのもよいでしょう。 社風があわない 「仕事内容や待遇に不満があるわけではないけれど…」「特に嫌いな人や苦手な人がいるわけではないけれど…」なんとなく社風があわないという方もいらっしゃるでしょう。 この場合、転職を検討することを強くおすすめします。 社風は、どんなに頑張っても自分では変えられません。また入社当初からずっと感じている「社風がなんとなく合わない」という社風に対し、この先「まあ仕方ないか」と諦めることはあっても、「社風が合ってきた」と思う可能性はそれほど高くないでしょう。 一緒に働く人や、勤める会社の社風が自分に合うかどうかで、仕事に対する満足度は大きく変わります。一日のうちの長い時間を過ごし、これからもずっとそれが続く「会社」という環境が自分に合わないのはストレスになるばかりでなく、その環境では自分の能力を完全に発揮することも難しいでしょう。 環境を変えやすいうちに、自分が気持ちよく働ける環境に変えたほうがキャリア形成という点からも賢明です。 仕事が合わない、向いていない 入社したときからなんとなく思っていて、でも仕事を慣れたら変わるだろうと思っていたけれど、やっぱり3年たっても今の仕事が合わない、向いていない。 それでも「もう少しやってみれば…」と思う気持ちもあったからこそ、今まで頑張ってこられたのだと思います。 もし、異動の可能性があり、異動すれば問題が解消するならば異動希望を上司に相談するのがおすすめですが、「この会社では、どこに異動しても仕事が合わなそう、向いてなさそう」と思うならば、キャリアチェンジしやすいこのタイミングで転職を考えてもよいかもしれません。 入社3年目ともなれば、それなりの業務経験を重ねているはずです。そのなかでも、「やはり合わない、向いていない」と思うならば、思い切って興味のある違う業務、業界へ転職することで自分の新たな可能性が広がるでしょう。 今の会社ではできない「やりたいこと」がある 社会人経験を重ね、視野が広がり、「今の会社ではできない、他にやりたいことができた」「もっと興味のある会社・業界が出てきた」という方もいらっしゃると思います。 その場合は、本当に何もためらうことはありません。可能性を広げやすいこのタイミングを活かし、ぜひチャレンジしてみましょう。 待遇に不満がある 年収や残業時間、休日などもし待遇に不満がある場合も、このタイミングで転職を検討することをおすすめします。 人間関係や仕事内容に関する問題は、個人の努力で改善する可能性もありますが、会社全体の規定である待遇面は、個人の努力で改善できる余地は残念ながらありません。 もちろん、面接で「待遇を改善したいから転職したい」ということはできませんが、本音の転職理由では待遇面への不満は非常に多く、多くの人が待遇を改善するために転職しています。 いつか転職するつもりならば、可能性が広がりやすいタイミングを活かして転職するのが賢明といえるでしょう。 3.転職を踏みとどまるほうがおすすめなケース 「入社3年目」は可能性が広がりやすいことから、転職にはおすすめのタイミングではありますが、どんな状況でも転職したほうがよいわけではありません。 次のようなケースでは、転職は一旦踏みとどまったほうがいいかもしれません。 明確なキャリアプランは特にない 前述しましたが、企業が第二新卒に求めるのは「やる気」と「ポテンシャル」です。特に、この前向きな「やる気」を期待しています。その「やる気」とは、言い換えると「こういうことをやっていきたい」という明確なキャリアプランです。 そのため、「仕事を辞めたい」という不満はあっても、まだ次にやりたいことがわからない場合は、一旦転職は踏みとどまることをおすすめします。そしてまずは、「自分はどんな働き方をしたいのか?」「何がやりたいのか?」とこれからのキャリアプランを考えることから始めてみましょう。 やりたいことがわからない時に、どのようにキャリアプランを考えていけばよいのかについては、こちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 https://career-lab.biz/column/%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9/ 異動することができれば、「辞めたい理由」が解消できる 企業も、採用した新卒入社社員には様々な経験を積んで成長してほしいと考えています。そのため、「2~3年経ったし、次の仕事を覚えてもらい、仕事の幅を広げてもらおう」「今の配属先よりも、もっと適性がある部署があるかもしれないから、チャレンジしてもらう」と、入社3~4年目は、新卒採用で配属された部署から人事異動が行われることもよくあるタイミングです。 異動も叶いやすいタイミングだからこそ、もし「仕事内容が合わない」「上司と合わない」という理由から「仕事を辞めたい」と思っていても、待遇面や社風に不満がないのであれば、まずは異動希望を出してみるのはいかがでしょうか。 もし上司との関係が良好であれば、正直に異動希望を伝えてみましょう。社内にやってみたい仕事があれば、その仕事がやりたい前向きな理由があれば、意外に叶えてもらえるかもしれません。上司に相談できるような状況ではない場合は、人事部に相談してみてください。もし社内に、異動希望を申請できる制度があれば利用してみましょう。 転職先の待遇面は、転職活動前に確認することはできますが、社風の確認はできないため、転職した後に「社風が合わない」「仕事のやり方が合わない」という状況も十分にありえます。今の会社の待遇面や社風に問題がないのであれば、転職でそれを手放してしまうのは少しもったいないかもしれません。 4.転職するかしないか、迷った時の対処法 「入社3年目」は転職するにはチャンスが広がるタイミングではありますが、自分は本当に転職したほうがいいのか、このまま続けたほうがいいのか、悩ましいこともあります。最後にそんなときの対処法をご紹介します。 友人に話してみる もし話せる友人がいるならば、ぜひ今の思いを聞いてもらいましょう。 このとき、友人に話をする目的は、アドバイスをもらうためではなく、「ただ話を聞いてもらうため」です。 社会人3年目の同年代の友人に聞いても、その人がキャリアに対して適切な情報を持っているとは限りませんが、自分の話を聞いてもらううちに、気持ちが整理され、すっきりし、自分で答えに気づくことができるでしょう。 これのように、自分で話した内容や自分の言葉をきいて、「自分はこう考えていたんだ」「こうやりたいんだ」と自分への理解が深まり、納得したりすることを、コーチング用語でオートクラインといいます。 誰かに話す、話を聞いてもらうことで、自分の中に気づきが起こります。それにより、今まで見えなかった自分のやりたいことや、キャリアプランも見えてくるのではないでしょうか。 転職エージェントに登録してみる 「誰かに話す」だけでも効果がありますので、それを友人ではなく、プロに聞いてもらうという方法もあります。その1つが、転職エージェントです。 転職エージェントに登録すれば、プロのエージェントが話を聞き、具体的な転職先を紹介してくれます。転職エージェントは転職を紹介するのが仕事なので、「転職ありき」ですべての話が進みますが、求人を紹介されても「転職するかどうかは、具体的な求人を見てから決める」くらいの気持ちでうまくつきあっていきましょう。 やりたいことがわからない場合、今、選択できる具体的な求人からキャリアプランを考えてみるというのも一つのやり方です。サービスは無料となりますので、「転職するかどうか迷っているけれども、どちらかというと転職には前向き」という場合には、賢く活用するとよいでしょう。 キャリアコンサルタントに相談してみる キャリアのプロという点では、転職エージェント以外にも、私たちのようなキャリアコンサルタントもいます。 キャリアコンサルタントと転職エージェントの最も大きな違いは、「転職前提かどうか」という点です。キャリアコンサルタントは、「本当に実現したいことは、どんな状態か?解決したいのはどんな問題か?本当は何がやりたいのか?」と、キャリアに対する自分の考えを整理するサポートを提供しています。 転職ありきではないので、具体的な求人を紹介することはありませんが、転職ありきではないからこそ、本当に自分自身にとってよい選択を見つけるサポートができるのが特徴です。 また、キャリアコンサルタントは、コーチングスキルを身につけたプロフェッショナルでもありますので、オートクラインもより効果的に進めることができます。だからこそ、話を整理していくうちに「考えてみたら、やっぱり今の会社で頑張ったほうがよさそうだ」とご自身で気づかれる方も多くいらっしゃいます。 「転職したほうがいいのか、今の会社を続けたほうがいいのか、本当にどっちにすべきかわからない」という場合には、まずはキャリアコンサルタントを活用して、自分の考えをすっきり整理してみてはいかがでしょうか。 「入社3年目」は選択の幅が広い時期だからこそ、どんな選択をするかが今後のキャリアに大きく影響します。あなたが納得した選択ができるよう、応援しています。
入社4年目で仕事を辞めたい…そんな時に転職がおすすめなのはどんな人?
入社4年目になってくると、仕事もある程度任され、同期にはリーダーになる人も出てくる時期です。新入社員の教育担当を任されたり、異動を経験したり、さらには自分よりも後に入った後輩が頭角を現してきたり…と、入社した当初から仕事や会社に対する理解、印象も随分変わっているでしょう。 だからこそ、この入社4年目のタイミングで仕事を辞めたいと感じる人も少なくありません。 もしあなたがキャリアチェンジを考え、違う環境で働きたいと思っているならば、20代後半に差し掛かるこの時期は、それを行動に移すのにちょうどよいタイミングとも言えます。 「仕事を辞めたいけれど、転職したほうがいいのかどうか悩ましい…」今そんな迷いを感じている方のために、今回は入社4年目で転職がおすすめなのはどんなケースで、今の会社を続けるほうがよいのはどんなケースなのか、ご紹介させていただきます。 1. 仕事を辞めたい時に入社4年目で転職するのがおすすめな人 大卒で新卒入社した場合、4年目というと27歳前後。1社で4年間勤め、ある程度のスキルと経験を身につけながらも、これからの成長の可能性が期待できるこの年代は、企業としても積極的に採用したい年代です。 社会人としての基本を身につけながらも、これから成長の余地があるこの年代は、未経験職種へのキャリアチェンジも実現しやすいので、これからの人生を考えたときに違う仕事がしたいと思うならば、今が絶好のタイミングといえるでしょう。 このような背景から、「辞めたい」と思う理由が次のようなケースでは、転職を前向きに検討してみてもよいかと思われます。 給与など会社の待遇に不満がある 仕事内容や職場の人間関係には特に不満がないけれど、給与や残業時間、年間休日など待遇に不満がある。この場合は、転職を前向きに検討することをおすすめします。 給与はその業界の利益率に影響され、会社の給与規定で定められているものなので、個人の努力でどうにかできる範囲には限界があります。今と同じような仕事でも、業界を変えるだけで年収アップが実現できることもしばしば。 そして残業時間や年間休日も、個人の努力では改善が難しいものです。 今後、結婚して子どもを育てたいというライフプランを希望している場合は、給与や残業時間、年間休日などはそのライフプランの実現しやすさに大きく影響します。 仕事内容や職場の人間関係に不満がなければ、今の環境を変えることにためらいはあるでしょう。お世話になった人や周囲の人に申し訳ないという気持ちもあるかもしれません。 しかし後で後悔しないためにも、自分の人生を第一に考え、転職しやすいこの時期に、待遇を変える転職を本気で検討したほうがよいでしょう。 4年やってみたけど、仕事に向いていない 入社して4年間、仕事を頑張ってきたけれど、やっぱり仕事に向いていない。この仕事を続けるのは無理なような気がする。そのようなケースも、キャリアチェンジがしやすいこのタイミングで、転職を考えたほうがよさそうです。 キャリアチェンジは、何歳になってもできるわけではありません。「人間、志を立てるのに遅すぎるということはない」というのは、イギリスの戦前の元首相・スタンリー・ボールドウィンの名言ですが、企業の採用ニーズに基づく転職では、ある年齢を超えると未経験職種へのキャリアチェンジは「遅すぎる」ということになり、格段に難しくなります。 入社4年目は、未経験へのキャリアチェンジがしやすいギリギリのタイミングです。今の仕事が向いていないのなら、「もう少しやってみよう」とは思わずに、このタイミングで真剣にこれからの新しいキャリアについて考えてみましょう。 人間関係が悪く改善の可能性が見込めない 職場で上司や同僚、先輩との人間関係がよくなく、今後も改善するのは難しそう…。人間関係の問題は、入社年次に関係なく、どの年代でも本音の転職理由の上位にランクインします。 ただ、人間関係はどの職場にもつきもので、転職先でも同じような人間関係の問題に直面しないとはいいきれません。 もし、「仕事を辞めたい」と今思っている理由が人間関係のストレスだけでなく、待遇や仕事内容などその他の理由もあるならば、転職を積極的に検討したほうがよさそうですが、待遇や仕事内容に不満がないのならば、今の職場でもう一度、人間関係改善を探ってみるのも一つの方法です。 特に、上司と合わないときの対処法や考え方については、こちらのコラムでご紹介していますので、参考にしてみてください。 ⇒「上司と合わないから辞めたい!でもこのまま辞めていい?」 異動の可能性が低い、社内にやりたいことがない やりたいことは社内にあるけれど、今の職種から異動できる可能性が限りなく低い。もしくは、今の仕事に魅力を感じず、社内を見渡してもやってみたいと思える仕事がない。そのようなケースも、今の会社を続けることに捉われず、転職も視野にいれながらこれからのキャリアを考えてみることをおすすめします。 「社内にはやりたいことがないけれど、かといって他に何がやりたいのかわからない」という方も多いですが、具体的な求人情報をみていると「あ、自分がやりたいのはこういうことかも」と思える求人に出会うこともあります。その求人から、これからの自分のキャリアプランが見いだしてもよいでしょう。 また、私たちのようなキャリアコンサルタントを活用いただき、キャリアの棚卸や自分のキャリアに対する考えを整理することで、やりたいことが見えてくることもあります。 「やりたいことが今の環境にはない」ことがわかっているなら、今を変える行動を起こしてみましょう。 入社してからずっと、このままでいいのか迷っていた 「今すぐ辞めたい」というほど切羽つまっていないけれど、なんとなく社風が合わない。なんとなく、人間関係がしっくりこない。なんとなく仕事が面白くない。そんな「ちょっとした違和感」をずっとあり、入社してからずっとこのままでいいのか迷っていた…。そんな方もいらっしゃるでしょう。 「辞める」という行動を起こすほどではないけれど感じていた違和感が、もし4年経っても続いているならば、それはこの先解消される可能性は低いかもしれません。 1日に多くの時間を費やす仕事や職場の環境に、違和感を持ちながらこのまま働き続けるのはもったいないことです。気持ちよく働ける職場であれば、自分の能力はもっと発揮できます。チャンスを広げやすいこのタイミングに、本気で自分の将来と向き合い、転職を考えてみてはいかがでしょうか。 他にやりたいことがある このタイミングで転職するのがおすすめなケースの最後は、他にやりたいことが明確な場合です。 この場合、本来なら何も迷う必要はありません。どんなことであれ、今はチャレンジするのにベストなタイミングです。私たちキャリアコンサルタントも、そのチャレンジを全力で応援します。 しかし、それでも迷いがあるとすれば、それは現在の会社のステイタスや給与、福利厚生などの待遇のよさなどが、「これを失ってもいいのか」とあなたを引き止めているのではないでしょうか。 だとすれば、今は自分の人生にとって何が一番大事なのか、しっかり考えるタイミングかもしれません。やりたいことにチャレンジすることも、安定した待遇もどちらも大切ですが、もしどちらかしか選べないのならば、どちらを選ぶことが自分にとって後悔のない選択なのか、自分の気持ちに向き合う必要があります。 他にやりたいことがあるならば言うまでもなく転職がおすすめですが、もし少しでも迷いがあるならば、転職で後悔しないように、ここで自分のキャリアプラン、ライフプランを整理してみましょう。 2.辞めないことを前提に考えてみるのがおすすめな人 一方、「辞めたい」と思う理由によっては転職ではなく、今の会社で今の状況を改善できることを模索したほうがよいケースもあります。それも確認しておきましょう。 4年目なのに仕事ができない 入社4年経っても仕事ができず、同期や後輩が業績を上げて評価されていくのが辛い。4年目なのに、注意されてばかりで辛い。こうした状況が「仕事を辞めたい」と思う理由の場合、あなたは仕事に対して自信を失っている状況ではないかと思います。 そのような場合、転職ではなく今の環境でまずは少しでも自分の業務に自信が持てるように頑張ってみることをおすすめします。 なぜなら転職活動での評価は、職務経歴書に書いたキャリアだけでなく面接での印象が大きく影響します。自分に自信があるときと自信がないときでは、面接での顔の表情や態度、声の大きさなどが異なりますので、面接官に与える印象も大きく変わります。いい転職をしたいならば、「自分はこれだけのことをやってきた」と胸を張れることはとても大切なのです。 何も「ずっと今の会社にいたほうがいい」というわけでも、「他の人と比べて高い業績をあげてから」というわけでもありません。この数ヶ月から1年くらいの間に、自分自身「これだけは成長した」と胸を張れることを作り、企業がより高く評価してくれるような自分になってから、もう一度転職を考えてみるのはいかがでしょうか。 その状況をどのようにつくっていくか、はこちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 「仕事ができない…つらい時にはこう考えてみませんか?」 仕事に飽きた 「仕事が飽きた」「仕事にマンネリを感じている」ことが、「仕事を辞めたい」理由になっていることもあります。それはつまり、その仕事ではもう成長を感じられない、発展を感じられないということでしょう。 人間関係など他の理由もあるならば転職を考えるのもよいですが、他に理由がないならば、今の環境で新たな成長の機会を創り出せないか探ってみることをおすすめします。「仕事の幅を広げたい」「新しいことにチャレンジしたい」と上司に伝え、今の職場でマンネリを打破する新しい機会が作れないか、交渉してみましょう。 仕事の機会を自分で広げる交渉力が身に付くと、自分のキャリアを自分で形成できるようになります。社会人として持っていると役立つ能力なので、今をその力を磨く機会としてみてはいかがでしょうか。 もちろん、交渉してみても様々な状況により、今の職場では新たな機会を創り出せないこともあります。その時には、心置きなく転職活動を始めましょう。 3.辞めたい理由が漠然としているときの対処法 会社のことも仕事のことも、そして社内の人間関係も理解が深まり、環境にも慣れ、異動がなければマンネリも感じ始める、あるいはマンネリを感じ始めて少し時間が経ってくるのが「入社4年目」です。また、20代も後半に差し掛かり、自分のキャリアはこれでいいのか?という疑問も浮かんでくる頃でしょう。 「辞めたい」のは、特定の理由があるからではなく、なんとなく今の会社への思いや仕事への気力が薄れ、漠然とした思いからという方もいらっしゃいます。そんな「なんとなく、辞めたい」場合は、転職を考えるよりもまずはこんなアクションから始めてみましょう。 プライベートでもいいので、自分の世界を広げてみる 同じ毎日の繰り返しに対して感じるマンネリ感は、「仕事を変える」のではなく、「仕事以外の時間の使い方を変える」ことでも解消できます。 新しい習い事や、ボランティアやプロボノ活動、運動や料理など、この機会にプライベートで何か新しいことを始めてみるのはいかがでしょうか。 コロナの影響でオンラインでできることも増えているので、今は新しいことを気軽に始めやすくなっています。自分の生活で新しいことが始まると、それ以外のことに対する気持ちも変わってきます。プライベートが変わることで、仕事は変わらなくても「仕事に対する見方」「仕事に対する姿勢」が変わることはよくあります。 そして「仕事に対する見方」や「仕事に対する姿勢」が変わることで、今の仕事でも新しい気づきや可能性が広がることもあるでしょう。 自分のキャリアプランを整理してみる 漠然とした思いを整理するために、仕事を辞めるか辞めないかはさておいて、これから自分はどうしたいのか、ここで立ち止まって自分のキャリアプランを整理してみることもおすすめです。 漠然とした不安は、自分がこれからどうしたいのかわからないという思いから生まれてきます。自分はどんなキャリアを歩みたいのか、どんな働き方をしてどんな人生を歩みたいのか、キャリアプランが見えてくれば、自分が何をすればいいのかも見えてくるでしょう。 キャリア・コンサルティング・ラボに「辞めたい」と相談にいらっしゃる方のなかにも、「現状を見直すこと」で「辞めたい」と思う本当の理由が見えてきて、それが辞めなくても解決できることに気づく方も多くいらっしゃいます。「辞めたい」と思ったときこそ、その「辞めたい」の裏にある本当の不満に目を向けて、それを根本的に解決できるように歩みを進めていきましょう。
転職したけどもう辞めたい!入社3ヶ月で辞めるメリットとデメリット
転職して新しい会社に入社して3ヶ月も経っていないけど、仕事が合わない。仕事ができない。社風が合わない。聞いていた仕事と違う。職場の人間関係がどうもうまくいかない…。 すべての転職が思い通りにいくとは限りません。転職したものの、早々に「もうこの会社を辞めたい…」と思ってしまう人は意外に多いものです。しかし、一方で、入社したばかりの会社をすぐに辞めてしまっていいのかという迷いもあるでしょう。 そんなときには、一度冷静に「3ヶ月で会社を辞めるメリット・デメリット」を考えてみませんか。このまま辞めるにしても続けるにしても、その決断で後悔しないために、今の状況を客観的に捉えてみましょう。 入社3ヶ月で辞めたくなる原因とは? 「入社して3ヶ月」は、新しい職場や仕事内容、人間関係にも少しずつ慣れてくる時期です。転職当初の緊張がほぐれ、少しずつ落ち着いて周囲が見えてくると、自分に合う、合わないといったことも見えてきます。 キャリア・コンサルティング・ラボの相談内容でも、そうしたタイミングで転職したばかりの会社を辞めたくなってしまうのは、主に次のような原因が多いようです。 「仕事内容が聞いていた内容と違っていた」 転職前に求人情報や面接で確認したはずの仕事内容が、実際に配属してみたら異なっていることがあります。 ・仕事が思っていた業務内容だったけど、こんなに大変だとは思わなかった。・思っていた内容と異なっていた。・思っていたよりも残業が多かった。休みが取れない。・思っていたよりも簡単すぎてつまらない。 など、「聞いていたのと違っていた」には様々なパターンがありますが、「この仕事がやりたい」と思って転職しただけに、「こんなはずではなかった」というギャップの大きさが、「もう辞めたい」という気持ちの大きな原因になってしまうケースです。 「転職前にイメージしていた社風と違っていた」 転職前にはなかなかわからないのが「社風」です。今は口コミサイトもあるので、「だいたいの社風」をイメージすることはできますが、それでも配属先の職場の社風が、求人情報や面接の時の面接官から受けた印象とは全く異なっていた…ということもあります。 採用担当者は、その会社でも特に印象のよい社員が担当していることも多いので、採用担当に対していい印象を持っていたけれど、実際の職場は全く違う雰囲気だった…ということも大いにあるでしょう。 ・自由な社風だと思っていたけれど、意外に堅苦しかった。・スピード感があると思っていたけれど、実際はいろいろと根回しや確認が必要だった。・カジュアルな社風だと思っていたけれど、堅苦しい感じだった。 など、思っていた社風とは異なり、それが自分にとっては望ましくないものだった場合、早いうちに辞めた方がいいのでは、と考える方も少なくないようです。 「仕事をやってみたら、自分には向いていなかった」 仕事内容に対する理解は間違っていなかったけれど、実際にやってみたら自分には向いていなかった、ということもあります。 特に、今までとは異なる業界や、今までとは少しでも違う職種への転職だと、今まで経験がなかった分だけ、このような現実に直面する可能性も高くなります。 全くの未経験ではなく、「個人営業から法人営業に転職した」「ベンダーSEから社内SEに転職した」というような近しい職種の場合でも、職種に求められる適性は異なりますので、「実は自分には向いていなかった」と経験してみて気づくこともあるでしょう。 「職場の同僚・先輩・上司とうまくやっていけそうな気がしない」 新しい職場にどんな人がいるのか?だけは、転職前にはわかりません。仕事内容や待遇などには満足していても、配属先の職場の同僚や先輩、上司と合わない、この先うまくやっていけそうな気がしないというリスクも転職にはつきものです。 転職入社直後の1~2ヶ月は、「まだ慣れないせいでは…」と思いつつ、いい関係を築こうと努力してみても、3ヶ月目になると「これは無理かもしれない…」と辞めたくなるほどのストレスが溜まってしまう人もいます。 辞めるメリット1:自分の気持ちに正直に生きられる では、このタイミングで仕事を辞めることにどんなメリットとデメリットがあるのか、整理してみましょう。 今仕事を辞めるメリットは、何といっても自分の気持ちに正直に生きられることです。 「辞めたい、もう無理」「こんなことなら、転職するんじゃなかった」 そんな思いを抱えたままでは、今の職場や仕事に対してもなかなか前向きになれないでしょう。 転職した会社を3ヶ月で辞めた後の転職活動は、間違いなく厳しいものになります。しかし、「もう無理」という自分の気持ちに正直に生きることはできます。それでもう一度前向きになることができるなら、今の「辞めたい」という気持ちを大切にするというのも大切な選択になるでしょう。 辞めるメリット2:合わない仕事や職場で働くストレスから解放される 3ヶ月で辞めたいと思ってしまうような仕事や職場、あるいは上司や同僚は、今あなたにとって相当なストレスになっていることでしょう。 今仕事を辞めれば、少なくともそのストレスから解放されます。我慢をすることも大切ですが、我慢をし過ぎてしまったために、うつ病になってしまう、体を壊してしまうなど、心身に影響が出てしまっては、元も子もありません。 我慢をすることや、現状を乗り越えていくことも大切ですが、我慢をし過ぎないこともまた大切です。自分の心と体を守るために、時にはストレスから逃れる早い決断が必要なこともあります。 辞めるデメリット1:「仕事を3ヶ月で辞める人」という評価がつく 3ヶ月で辞めるメリットもありますが、今あなたが迷っているように、3ヶ月で辞めることについては、デメリットのほうが多くあります。 「転職して入社した会社を3ヶ月で辞めた」経歴は、次の転職活動の際に履歴書に記載する必要があります。面接をする企業は、3ヶ月で仕事を辞めたあなたに対し ・社会人として仕事に対する責任感がないのではないか。・少しでも嫌なことがあったら、またすぐに辞めてしまうのではないか。・本人に何か問題があるから周囲とうまくやっていけないのではないか。・人生に対する考えが甘いのではないか。・後先のことを考えたり、物事を深く考えたりする力がないのではないか。・ストレス耐性の極めて低いのではないか。 という懸念を持ちます。つまり採用するには「また辞めてしまうかもしれないリスクが極めて高い人」であり、厳しいようですが、よほどの理由がなければ「採用したくない人」という評価になってしまうのです。 もしあなたが「第二新卒」といわれる20代半ばの年代ならば、「まだ社会人経験が浅いから仕方がない」と思ってくれる企業もあるかもしれません。その場合でも、「なぜ3ヶ月で辞めたのか?」「そこから何を学んだのか?」「今回の転職はその時と何が違うのか」など、次の転職先の企業の面接官が納得できるように説明する必要があります。 20代後半以降の年齢であれば、「転職した会社を3ヶ月で辞めた」ことに対する評価はあなたが今思っている以上に厳しいものとなり、次の転職活動では、その状況を説明するチャンスすらなかなか得られないのが現実です。次の転職活動は、相当厳しい状況からのスタートになると心得ておきましょう。 辞めるデメリット2:大手企業や有名企業への転職は難しい 次の転職活動は、そうした厳しい評価からのスタートになりますので、応募者が集まるような大手企業や有名企業、条件のよいホワイト企業に採用されるのは難しくなってしまうのも現実です。 企業にとって、採用活動はタダではありません。転職サイトや転職エージェントなどの採用活動費、採用担当者の人件費を費やして、中途採用を行っています。もし採用した人がすぐに辞めてしまったら、そこに費やしたコストが無駄になってしまいます。そのため、採用した以上は、すぐに辞めることなく、できる限り長く働いてほしいのが本音です。 そのため、中途採用では「入社したら長く働いてくれそうか」というのも重要な採用基準の1つとなります。「転職した企業を3ヶ月で辞めてきた」場合、これを満たすことができません。その結果、よほど特筆すべき実績や高いポテンシャルがない限り、他の応募者との比較検討したときに採用の優先順位が下がってしまうのです。 「今回の転職で失敗したから、次はいい企業を」と思うのは当たり前の心情ではありますが、残念ながら多くの応募者が集まるようないい企業に応募しても、非常に厳しい戦いになる可能性は高いです。 転職アドバイスをしていると、入社後数ヶ月で辞めてしまったために、その後になかなかよい企業に採用されず、転職の度に条件や待遇、働く環境が悪くなってしまう「負のスパイラル」に陥っている人をよく見かけます。 短期間で会社を辞めてしまった人に対する企業の目は、残念ながら決して寛大ではなく、将来的に負の影響が大きい可能性が高いことも理解しておきましょう。 辞めるか続けるか、迷った時の判断ポイント このように「入社後3ヶ月で辞める」ことには、自分の気持ちを大切にし、目の前のストレスから解放されるというメリットはあるものの、デメリットも大きいのも事実です。そのメリットとデメリットの間で、辞めるか続けるか迷ったときには、次の3つをポイントに状況を判断してみましょう。 話を聞いてアドバイスをしてくれる人はいるか? 新しい職場の上司や先輩社員など、周囲に今の状況を話せる人はいるでしょうか。もし、話を聞いてくれそうな人がいるならば、ぜひ勇気を出して相談してみましょう。 特に、「仕事が合わない」「思っていた仕事内容と違っていた」という場合、入社3ヶ月ではまだあなたが任される仕事の一部だけであり、これから業務が広がる可能性もあるので、「合わない」「仕事内容が違っていた」と決めつけるのは早いかもしれません。 また、新しい職場に話ができそうな人がいない場合には、ぜひ私たちキャリアコンサルタントをご活用ください。 キャリアコンサルタントは、転職エージェントと異なり、キャリアや仕事に関する悩みや相談全般へのアドバイスやサポートを行っています。今の職場の状況、仕事内容、あなたが本当はやりたかった仕事内容などをお伺いしながら、どうするのが一番よいのか選択肢を整理し、あなた自身が意思決定をするお手伝いをさせていただきます。 経済的なリスクはないか? もし辞める際には、経済的なリスクがないか?を考える必要もあります。自己都合の場合、失業給付が自分の口座に入金されるのは、約4ヶ月後となります。 入社後3ヶ月で辞めてしまった場合、転職活動が難しくなることから、次の転職が決まるまで転職活動が長期化することも視野にいれ、生活費の算段もしておきましょう。 「あと数か月だけ」と思ったら頑張れそうか? 短期間で辞めるデメリットは大きいですが、かといっていつまでもこの職場で我慢しなければいけないわけではありません。勤務期間が1年以上になれば、上記で紹介したデメリットは、ほぼなくなります。 「入社して3ヶ月で辞めた人」と「1年は働いた人」のこの9ヶ月の差は、とても大きいのです。「1年、時間を無駄にする」と思うかもしれませんが、この1年は無駄にはなるどころか、短期間で仕事を辞めるデメリットをなくす時間になってくれます。そして、3ヶ月で辞めることに比べれば、この1年がキャリア的にマイナスになることはおそらくありません。 もし「あともう数ヶ月だけ」と思えば頑張れるなら、もう少しだけ続けてみるのも得策でしょう。 ストレスの元となる嫌な仕事や職場を辞めたい、そんな気持ちで毎日がどんよりと重苦しいものになってしまっているかもしれません。辞めればそんな生活から解放されて、楽になるのではないかと思うでしょう。 しかし、解放されて楽になるのは一時的なものです。仕事を短期間で辞めることにはそれなりのデメリットが伴います。それでも、デメリットを知っておけば少なくとも「こんなはずではなかった」と思うことはなく、厳しい状況も「想定の範囲内」で対処していくことができます。 どうしたらいいかわからなくなってしまったら、ぜひ私たちにご相談ください。辞めるにしても、続けるにしても後悔のない選択ができるよう、サポートさせていただきます。
仕事を辞めたいけど理由がわからない…理由を見つける方法がこちら!
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
「時短勤務って迷惑!」と言われない人がしている3つの気遣い
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。
転職しない人もOK!有料のキャリア相談先8選&無料との違い
仕事の悩みやキャリアの不安を抱えたとき「キャリア相談を受けてみたい」と思ったことがある人は多いでしょう。 しかし、キャリア相談サービスには有料と無料があるため「どちらを選べばいい?」「何が違うの?」と悩んでしまうケースも少なくありません。 本記事では、有料のキャリア相談サービスについて徹底解説します。サービス概要から無料との違い、おすすめの相談先まで詳しくお伝えするので、ぜひお役立てください。 有料のキャリア相談とはどんなサービス? 有料のキャリア相談は、基本的に転職を前提とせず、仕事に関するあらゆる悩みを相談できるサービスです。担当者は、相談者が最良の選択ができるよう、自己分析のサポートや希望に応じたアドバイスを行います。 有料のキャリア相談の料金相場はおよそ20万円〜80万円といわれていますが、これは相談機会を複数回設けている継続型サービスの相場であり、単発の有料キャリア相談の場合は1回あたり5千円~3万円程度が相場です。 また、初回は無料もしくはリーズナブルに利用できる有料キャリア相談サービスもたくさんあります。 有料と無料のキャリア相談の違い 無料で受けられるキャリア相談サービスもありますが、有料と無料ではサポート内容や担当者の質、相談回数などに違いがあります。 自分に合うサービスを選ぶため、それぞれの特徴を把握し、違いを理解しておきましょう。 サポート内容の違い 無料のキャリア相談は、転職を前提としているサービスが多く、相談できる内容が「転職にまつわる悩み」に限定されます。キャリアアドバイスや求人紹介が中心となるため、転職を考えていない人にとってはサポートに物足りなさを感じることがあるでしょう。 一方、有料のキャリア相談は、職場環境改善や将来のキャリアプラン、家庭との両立など、仕事にまつわる悩み全般に対応しているサービスがほとんどです。無料のキャリア相談よりも相談できる内容が多岐に渡るため、さまざまなシーンで利用できます。 また、有料のキャリア相談では独自の自己分析ツールやワークシートを導入しているサービスもあり、無料サービスよりも質の高いサポートが受けられるのが違いです。 担当者の質の違い 無料のキャリア相談には、公的資格を持たないアドバイザーも多く在籍しています。担当者の知見にばらつきが生まれやすく、口コミやネット上では「当たり外れがある」との意見も多いです。 これに対し、有料のキャリア相談の担当者は、キャリアコンサルティングやコーチングの有資格者が過半数を占めています。キャリア支援の専門知識と経験を豊富に持った担当者が在籍しているため、より深いサポートや具体的なアドバイスが得られるでしょう。 有料相談の担当者は必ずしも「求人紹介」や「転職」を目的としていないため、相談者の利益を最優先に考えてアドバイスしてくれます。 相談回数の違い 無料のキャリア相談は1回完結型がほとんどで、さらにその多くが「1回のみ」もしくは「〇回まで」のように相談できる回数に制限があります。相談機会が限られるため、どうしても担当者と密にコミュニケーションを取るのが難しいです。 有料のキャリア相談は、1回完結型と数ヶ月のコース契約、主に2種類のサービスがあります。具体的な悩みをピンポイントで解決したいときは単発サービス、複数回のセッションを通じて徹底的にサポートしてもらいたいときは契約サービスと、目的に応じて使い分けられるのが無料相談との違いです。 また、単発型のキャリア相談サービスであっても、有料なら相談回数に制限はなく、何度でも利用できます。 自分に合う有料キャリア相談の選び方 キャリアが多様化するにつれてキャリア相談の需要は高まり、今では多くの有料キャリア相談サービスが登場しています。 ここでは「どの有料キャリア相談を利用しよう」と迷ったときに便利な判断基準を解説しましょう。 年齢や目的に合わせて選ぶ 有料キャリア相談サービスによっては、特定の年齢層に特化しているものもあります。そのため、自分の年齢層に合ったサービスを選ぶのが大切です。 また、「単発で話を聞いてもらいたい」「複数回に分けてじっくりキャリアコーチングしてもらいたい」など、キャリア相談に対する目的も人それぞれ。 目的と異なるコースを展開しているサービスを選んでしまうと、「もう話すことがない」または「相談し足りない」と感じる原因となるため注意が必要です。 得意としている悩みの種類で選ぶ 仕事の悩みを幅広くサポートしているキャリア相談サービスが多いですが、中には「転職の悩みに強い」「働く女性の悩みに特化」など、特定の分野に専門性を持つサービスもあります。 利用を検討しているサービスの特徴をしっかり把握し、自分が相談したい内容とサービスの強みがマッチしているかを判断するのも大切です。 自分とよく似た悩みを解決してきた実績を多く持つサービスを選ぶと、これまでの経験も踏まえたより具体的なアドバイスが得られます。 かかる費用で選ぶ 「有料のキャリア相談は高い」というイメージを持つ人も少なくありませんが、かかる費用は各サービスによってまちまちです。近年は、比較的低価格で受けられる有料キャリア相談サービスも多くあります。 あらかじめ予算設定をしておき、無理なく支払える範囲のサービスを選ぶのが大切です。なお、相談回数によっても費用は異なり、継続型ではなく単発型のほうが費用を抑えられます。 多くの有料サービスは「お試し」として初回相談を低価格で提供しているので、サービスに納得して費用を支払うためにも初回相談を有効活用すると良いでしょう。 有料キャリア相談を受けたほうがいい人の特徴 有料キャリア相談は、どのような人に適しているのでしょうか。ここからは、有料キャリア相談を受けたほうがいい人の特徴を3つ紹介します。 転職以外の選択肢も探りたい人 有料のキャリア相談は、自分の仕事に対する価値観や考え方を整理し、今後のキャリアをより良くするためのものです。 100%相談者の悩みに寄り添い併走してくれるので、「転職するかまだ決めていない」「そもそも転職する意思はない」という人でも気軽に相談できます。 もちろん転職についても相談可能ですが、それ以外の選択肢も含めてキャリアを考えてくれるため、より将来の可能性が広がるでしょう。 フラットなアドバイスが欲しい人 「ゼロベースで一から自己理解を深めたい」「フラットなアドバイスが欲しい」 このように考える人も、有料のキャリア相談が向いているでしょう。 企業からの求人紹介料で運営されている無料のキャリア相談とは異なり、有料キャリア相談は利用者からの相談料でビジネスが成り立っています。「求人紹介をしないとビジネスが成り立たない」という仕組みではないからこそ、有料のキャリア相談では中立的な視点からのアドバイスが可能です。 徹底的に自己分析し、長期的なキャリアプランを立てたい人 有料のキャリア相談では、資格や専門知識を持つ経験豊富な担当者が自己分析をサポートしてくれます。そのため、「やりたい仕事や向いている仕事がわからない」という人にもおすすめです。 また、自己分析により自己理解が深まると、自身の強みやこれまでの経験を踏まえて「これからどうなりたいのか」も見えてきます。 有料のキャリア相談では中長期的なキャリア形成のサポートも行っているので、将来への具体的なプランが立てられるでしょう。 仕事の悩みを幅広く相談できる!おすすめ有料キャリア相談先 ここからは、おすすめの有料キャリア相談サービスを5つ紹介します。仕事の悩みを幅広く相談できるサービスを厳選したので、ぜひ相談先選びの参考にしてください。 キャリア・コンサルティング・ラボ キャリア・コンサルティング・ラボは、1回から気軽に悩みを相談できる単発型のキャリア相談サービスです。 担当者は豊富な経験を持つプロのキャリアコンサルタントで、確かな情報に基づいた具体的なアドバイスを授けてくれます。 じっくり話を聞いたうえで今後の方向性を整理してくれるので、悩みをうまく話せるか心配という人や、初めてのキャリア相談で緊張するという人にもぴったりです。 ポジウィルキャリア ポジウィルキャリアは、専属トレーナーとマンツーマンでキャリアトレーニングができる、キャリアコーチングサービスです。 トレーナーは、利用者の悩みや将来の希望に合わせて、3ヶ月から6ヶ月のオリジナルプログラムを組んでくれます。 人生の振り返りやキャリア理論に基づいたワークトレーニングを行いながら、じっくり時間をかけてキャリア設計していけるのが特徴です。 キャリート キャリートは、身近な将来である5年後・10年後に焦点を当ててキャリア設計できる、キャリアコーチングサービスです。 コーチを務める担当者は、全員がキャリア支援に関する資格を保持しており、知識と経験に基づいた質の高いサポートが受けられます。 相談者の心理的安全性を重視し、深い理解で寄り添ってくれるので、人には話しにくい悩みも打ち明けやすいでしょう。 mento mentoは、将来のキャリア、起業、モチベーション、子育て、転職など、幅広い悩みに対応しているコーチングサービスです。 それぞれのジャンルに特化したコーチが在籍し、1on1の対話形式で一緒に悩みや問題解決の糸口を探してくれます。 相性の良いコーチが見つかるまで、何度でも体験価格で相談できるので「自分に合う担当者と出会えるか不安」という人にもおすすめです。 coachee coacheeは、キャリア相談専門のスキルシェアサービスです。 約200名のキャリアコンサルタント資格保有者や業界経験者が在籍しており、仕事に関する気軽な悩み相談から本格的なコーチング、業界のリアルな情報収集、転職・副業・起業のアドバイスまで幅広く対応しています。 また、匿名での相談が可能なため、プライバシーを守りつつ自由に発言できるところも魅力です。 お悩み・目的別!おすすめの有料キャリア相談先 悩みや目的が明確な場合は、それに特化したサービスを使うのもおすすめです。ここでは、3つのシチュエーション別に、おすすめの有料キャリア相談サービスを紹介します。 転職の悩み:マジキャリ マジキャリは、転職支援に強いキャリアコーチングサービスです。運営会社は10年以上の転職エージェント事業実績があり、そこで培ったノウハウが活かされています。 求人紹介はありませんが、プランによっては転職活動のサポートも可能で、納得できるキャリアチェンジや仕事選びができるでしょう。 これまでの業務経験を全て洗い出して自己理解を深めていくことができるので、「転職したいけど、向いている仕事がわからない」という人にもおすすめです。 女性のキャリアの悩み:マイ・カウンセラー マイ・カウンセラーは、女性キャリアカウンセラーによる、女性のためのキャリア相談サービスです。 女性の働き方に関する悩み相談はもちろん、生き方に関する悩みも相談でき、日々の暮らしの中で感じたあらゆるモヤモヤをカウンセリング形式で相談できます。 国家資格を持つ女性キャリアカウンセラーは全員企業での勤務経験があるので、相談者の悩みや苦労に深く理解を示しつつ、的確なアドバイスをしてくれるでしょう。 安価で相談したい:キャリアバディ キャリアバディは、キャリア相談サービスを提供するオンラインプラットフォームです。 他の有料キャリア相談サービスに比べてリーズナブルで、初回無料や1回数百円から相談できるサービスがたくさんあります。 お試し感覚で気軽に利用できるので、「キャリア相談がどんなものか知りたい」という初心者さんにも適しているでしょう。 有料キャリア相談先に迷ったら、キャリア・コンサルティング・ラボがおすすめ 有料のキャリア相談は、相談者がお金を払うからこそ、中立的かつ客観的なアドバイスが得られ、プロフェッショナルなサポートが受けられます。 今は多くの有料キャリア相談サービスが登場しているので、ぜひ自分に合うサービスを探してみてくださいね! もしも「どのサービスを利用しよう?」と迷ったときは、幅広くキャリアの悩みを相談できるキャリア・コンサルティング・ラボがおすすめ。 経験豊富なキャリアアドバイザーの意見やアドバイスを取り入れて、自分らしく働く方法を見つけましょう。
30代こそキャリア相談を受けるべき!?その理由とおすすめ相談先
「仕事で認められることも増えたけど、このままで良いのかな」 社会人として一定の経験を積んだ30代は、このような悩みを抱えやすいです。一方で、「キャリアの方向性や向いている仕事がまだ見つからない」というケースもよくあり、焦りや不安を感じている人もいるでしょう。 そういった仕事の悩みを抱える30代におすすめなのが、キャリア形成をサポートしてくれる「キャリア相談」。今回は、30代がキャリア相談を受けたほうがいい理由やおすすめの相談先、相談時の注意点などを解説します。 キャリア相談とは?30代が受けるべき理由 キャリア相談は、キャリアコンサルタントをはじめとする専門家に、仕事の悩みや今後のキャリアについて気軽に相談できる場です。 相談者は、対話を通じて悩みや問題を整理し、プロの視点からアドバイスをもらうことで、解決の糸口や理想のキャリアプランを見つけられます。 ここでは、30代がキャリア相談をうまく活用するべき理由について解説します。 キャリアの行き詰まりを感じる人が増えるから 仕事にも慣れ、社内では中堅社員として扱われるケースが多い30代。 仕事を認めてもらえるのは嬉しいですが、どうしても仕事に慣れが生じて毎日の業務がルーティン化するため、キャリアに行き詰まりを感じやすいです。 また、昇進やスキルアップの機会の少なさから、キャリアの停滞感を感じる場合もあります。 このようなキャリアの行き詰まり感を放置すると、モチベーションやスキルの低下を招く恐れも。キャリア相談では、行き詰まりの原因を明確にして、今後の理想のキャリアへの道筋を立てます。 ライフステージが変化しやすいから 30代は、結婚・出産・育児などでライフステージが変化しやすい年代です。大きなライフイベントを経験して仕事に対する価値観が変わるケースも多く、これまでと同じ働き方を続けると違和感を持つ場合があります。 そんなときにキャリア相談を受けると、新たな働き方を知ることができたり、今の自分に合った働き方のヒントが得られたり、自分の気持ちや考えを整理したりすることができるでしょう。 自分らしく働ける働き方に気づくきっかけになるので、ライフステージが変化しても仕事を続けやすく、プライベートと仕事を無理なく両立できる可能性が高いです。 クォーターライフクライシスに陥りやすいから クォーターライフクライシスとは、人生の4分の1(クォーター)にあたる20代後半~30代半ばに、不安や焦燥感、憂鬱感を持つこと。 この年代は、社会の仕組みや自分の実力がわかり、社会人になりたての頃よりもクリアに現実が見えています。その現実が想像していた理想と異なる場合、理想と現実のギャップにより「このままで良いのか」という不安や焦りを抱くのです。 キャリア相談では、どうすればギャップを解消できるのかを一緒に考え、丁寧にキャリアの見直しを行います。 将来への不安感が強くなりやすいから 30代は、ある程度の社会人経験はあるもののまだまだこれからもキャリアが続く年代で、だからこそ将来に関する悩みを抱えがちです。 たとえば、これまでの昇進・昇給ペースから今後のキャリアパスが具体的に見えてきて、将来に不安を感じる人は少なくありません。また、今の仕事が自分にあまり合っていない場合、「今の状態が40代・50代になっても続くのか」と考えて憂鬱になるケースも多いです。 キャリア相談は、現在の悩みから将来の働き方まで、仕事に関するさまざまな悩みを相談できます。専門知識を持つプロの意見により将来の可能性に気づくこともあり、不安の低減につながるでしょう。 転職を検討している場合、早く決断したほうがいいから 30代は、未経験の職種に転職できるラストチャンスになりやすいです。 「若くないと転職できない」というわけではありませんが、転職市場では年齢を重ねるにつれて経験や即戦力を求められます。また、若いほうが「吸収力や将来性が高い」と見込まれやすく、選考で有利になる場合があるのも事実です。 そのため、転職を検討している30代は、できるだけ早く答えを見つけたほうがいいでしょう。 キャリア相談では、転職に関する相談やサポートも受けられるので、一人で悩むよりも早く結論にたどり着けるはずです。 30代でキャリア相談を受けるメリット 30代は、キャリアの方向性を見直す「分岐点」となる時期です。人生における大事な転換期にキャリア相談を受けると、以下のようなメリットがあります。 自分の市場価値がわかる キャリア相談を受けることで、自分のキャリアを客観視することができ、キャリアをより現実的に捉えられるようになります。 転職するにせよ今の職場でキャリアを築くにせよ、自分の市場価値に見合った企業やポジションを適切に選んで、失敗するリスクを低減させられるでしょう。 また、正しい市場価値を理解すれば「価値をより高めるにはどうすれば良いのか」を考えることができ、スキルアップにもつなげやすいです。 キャリアの目標が明確になる キャリアにぼんやりとした不安がある、あるいは自分のやりたいことがよくわからないという状態では、具体的な行動が取れません。また、この状態で行動してしまうと判断を誤りやすく、将来的に後悔する可能性が高いです。 キャリア相談で自分の価値観や適性を整理すると、目指すべきキャリアの方向性が定まり、同時に目標が明確になります。 具体的な目標に向かって自信を持って行動できるため「これで良いのか」という不安も軽減しやすいです。 抱えているストレスを解消できる キャリア相談では、キャリアや転職に関する悩みはもちろん、「職場の人間関係が悪い」「待遇に不満がある」「スキルアップしたい」など、仕事にまつわる悩みを幅広く相談できます。 話す内容がまとまっていなくても、対話を通して問題を整理できるので、今抱えているストレスやモヤモヤを解消させられるでしょう。 人は一人だとどうしても目の前の課題から目を反らしやすくなりますが、専門知識を持つプロが寄り添ってくれれば、課題にも前向きに取り組めるはずです。 悩む30代がキャリア相談を受けないリスク 仕事の悩みを抱える30代がキャリア相談を受けないことには、多くのリスクがあります。どのようなリスクがあるのか、詳しく見ていきましょう。 キャリアの選択肢が狭まる キャリア相談を受けないと、客観的な視点での自己分析ができなかったり、自身の強みを見落としてしまったりします。自己理解が不十分になる可能性もあり、自分に合わないキャリアを選択して自らの可能性を減らしてしまうかもしれません。 また、キャリア相談は自分の知らない職業や働き方などを知る機会でもあるため、受けないと機会損失になりキャリアの選択肢を狭める可能性があります。 40代以降の昇進・昇給に響く 20代~30代の段階では、同世代間において役職や収入にあまり大きな差はありません。 しかし40代以降になると、若手のうちに行っていたキャリア形成の結果が現れ始め、社内での役割や待遇において出世の二極化が顕著になります。 モヤモヤした状態のまま30代を過ごすと、40代になってもキャリアの方向性が定まらず、昇進・昇給に響きやすいです。 キャリア迷子になりやすい キャリア相談を受けずに悩みが解決しない状態が長引くと、自分の進むべき方向性がわからない「キャリア迷子」になりやすいです。 キャリアに関する知識を得るだけなら、本やインターネットを使えば一人でも可能かもしれません。 しかし、自己理解が深まらないまま知識を入れるとかえって「選択肢が増えて迷う」という状況を生み出しやすく、キャリアプランが曖昧になる可能性があります。 30代におすすめのキャリア相談先5選 仕事やキャリアに悩んだらキャリア相談を受けるのがおすすめですが、相談する際は「相談の目的」や「年齢層」に合ったサービスを選ばなくてはいけません。ここでは、30代に適したキャリア相談サービスを5つ紹介します。 キャリア・コンサルティング・ラボ キャリア・コンサルティング・ラボは、悩みや本音を丁寧に深掘りしてくれる、キャリア相談サービスです。 プロのキャリアコンサルタントに相談できる内容は、転職・キャリアに関する悩みから、将来への漠然とした不安、人間関係の悩み、子育てとの両立などまで多岐に渡ります。 こちらの話をじっくり聞いたうえでアドバイスをしてくれるので、表面的な悩みの奥にある根本的原因や自分でも気づかなかった本音がわかり、悩みの早期解決につながるでしょう。 30代の仕事の悩みを解決してきた実績も多く、1回からでも利用でき、相談者に寄り添ったサポートを提供してくれます。 ポジウィルキャリア ポジウィルキャリアは、キャリアに特化したパーソナルトレーニングサービスです。 スポーツジムでトレーナーからアドバイスをもらうように、ポジウィルキャリアではプロのキャリアトレーナーから仕事に関するさまざまなアドバイスがもらえます。 仕事だけでなく人生まで含めた目線でキャリア形成を考えており、心理学に基づいた体系的なキャリア支援プログラムが組まれているのが特徴です。 具体的には、キャリア課題の特定、キャリアトレーニング、転職先紹介などのサービスが受けられ、最良の選択ができるようサポートしてもらえます。 キャリドラ キャリドラは、年収アップとキャリアアップに特化した、パーソナルトレーニングサービスです。 市場価値の向上と長期的なキャリア形成を目的としているサービスで、「今の収入に不満がある」「キャリアの行き詰まり感を解消したい」などの悩みを持つ30代に特に適しています。 また、24時まで対応のチャットサポートが設けられているため、悩みや疑問が生じた際にすぐ相談できるのも嬉しいポイントです。 キャリート キャリートは、20代~30代から高い信頼を寄せられている、キャリアコーチングサービスです。 5年後・10年後に後悔しないよう、未来にフォーカスしたキャリア形成をサポートしてくれます。 なお、コーチを担当する全員が「国家資格キャリアコンサルタント」もしくは「プロコーチ認定資格」保持者。転職を繰り返している人や、「繊細さん」と呼ばれるHSPの人への理解も深く、仕事に関するあらゆる悩みを相談可能です。 dodaキャリアカウンセリング dodaキャリアカウンセリングは、転職に関する悩みを「転職エージェントdoda」のキャリアアドバイザーに相談できるサービスです。 転職しようか迷っている人や、転職活動しているもののうまくいかない人を対象としており、状況のヒアリングからキャリアプランの策定、転職活動の支援まで、一貫してサポートしてもらえます。 完全無料でキャリアカウンセリングが受けられるため、費用を気にしなくていい点もメリットです。 30代がキャリア相談する際の注意点 キャリア相談の効果を最大限に高めるためには、いくつかの注意点があります。 以下のポイントに気を付けると、有意義なキャリア相談ができるでしょう。 相談内容を事前に絞り込む 愚痴や不満を言いすぎない 正直に話す サービスにもよりますが、キャリア相談の時間は1回あたり45分~90分程度が一般的です。 時間に限りがあるため、あらかじめ相談内容を厳選しておき、愚痴や不満に時間を割きすぎないようにしましょう。客観的事実や「今後どうなりたいか」を優先的に伝えると、アドバイスも具体的になりやすいです。 また、的確なアドバイスを得るためには、嘘や隠し事をせず全て正直に話すのも大切なポイントとなります。専門家は話を聞くプロなので、「こんなことを相談して大丈夫かな」と心配せず、ありのままを伝えてください。 30代は分岐点!キャリア相談で後悔しない未来を描こう 30代は、仕事で新しいポジションを任されたり私生活で大きなライフイベントが発生したりと、公私ともに変化が起きやすい年代です。 さまざまな面で分岐点に立たされやすく、自身のキャリアに悩んでしまう人も少なくありませんが、キャリア相談をうまく活用して後悔しない選択をしましょう。 悩んだとき、最もやってはいけないのは「一人で悩みを抱えること」です。問題解決が遅れる、ストレスや孤独感が増す、判断や行動を誤るなど、一人で悩みを抱えることには多くのデメリットがあります。 話すだけで心が楽になる場合も多いので、まずは気軽な気持ちでキャリア相談を利用してみてください!
20代女性に最適なキャリア相談先を紹介!選び方・相談するメリットも
20代はキャリアの方向性に迷いやすく、「このまま30代に突入していいのかな?」と悩んでしまう人も少なくありません。 特に女性は20代から30代にかけて結婚・出産を経験する人が多く、ライフイベントを見据えて今後のキャリアを考えたい人もいるでしょう。 本記事では、20代女性におすすめのキャリア相談について解説します。20代女性がキャリア相談するメリットや相談先の選び方、おすすめの相談サービスを解説するので、ぜひ参考にしてください。 20代女性のキャリア相談でよくある悩みとは 20代の女性は、仕事・キャリアに関するどのような悩みを抱えているのでしょうか?まずは、キャリア相談でよくある20代女性に多い悩みを紹介します。 やりたいことや向いている仕事がわからない 一通り仕事を覚えて経験を積んでいく中で、業務内容と自分の適性にミスマッチを感じる場合があります。特に20代は社会人経験が浅く、仕事への理解や自己分析が不十分になりやすいため、このような悩みに直面しやすいです。 そして、仕事への理解や自己分析が不足していると「本当にやりたいこと」や「向いている仕事」がわかりません。今の仕事にやりがいを感じないものの、どのような仕事に就けばいいのかがわからないため、悩みが深刻になる傾向です。 スキルアップできていないように感じる 本来、20代は業務知識や経験が少ないからこそ、新しいことをどんどん吸収して成長する時期です。 しかし、自分に合わない仕事をしていたり成長機会が少ない環境で働いていたりする場合、スキルアップの実感が得られず不安や焦りを感じるでしょう。 スキルアップの実感がないと、仕事に対するモチベーションが下がりやすく、将来的にはキャリアの停滞や選択肢の狭まりを招く恐れがあります。 ライフイベントと両立できるのか 20代は結婚や出産といったライフイベントが発生しやすいです。そして女性のキャリアはライフイベントの影響を受けやすいため、「結婚・出産後も仕事を続けられるのか」と疑問や不安を抱く人が少なくありません。 また、20代女性の中には、既に結婚や出産をしている人も多くいます。このような女性は、仕事と家庭を両立させる難しさに悩みやすく、キャリアを諦めることを考えてしまうケースもあるでしょう。 20代女性がキャリア相談するメリット キャリア相談とは、仕事の悩みを専門家に相談し、問題解決に向けた具体的なアドバイスを受けることです。ここでは、20代女性がキャリア相談をするメリットについて解説しましょう。 キャリアの選択肢が広がる 社会人経験が浅い20代は、「世の中にどんな仕事があるのか」「自分の本当の強み」などを十分に理解できていない場合も多いです。キャリア相談をすると、自分では気づかなかった業界や職種の情報、本当の適性などを理解でき、新たなキャリアの選択肢が広がるでしょう。 20代は未経験でも転職しやすい時期なので、早い段階で自分に合った仕事を見つけられれば、将来的に大きくキャリアアップできる可能性があります。 将来のキャリア設計ができる キャリア相談では、現状の仕事の悩みだけでなく、未来のキャリアについても相談できます。 5年後、10年後を踏まえたキャリアプランを設計できるため、将来のビジョンが明確になり、それと共に今の自分が何をするべきかも見えてくるでしょう。 20代女性は将来に対して漠然とした不安を抱え、仕事に対し「このままでいいのかな?」と考えがち。ですが、現実的なキャリアプランがあれば行動や判断に迷いにくく、不安を解消できるはずです。 結婚・育児・介護などに備えられる 20代女性がキャリアについて考える際は、結婚・育児・親の介護など、今後起こり得るライフイベントにも十分考慮しなくてはいけません。 キャリア相談では、家庭と仕事の両立に悩む相談者をサポートした経験を持つプロから、現実的かつ具体的なアドバイスがもらえます。 「今後、どのようなライフイベントが起こり、どのような状況に陥る可能性があるか」「今のうちにできることは何か」などが理解できるため、備えを充実させてライフイベントにも対応しやすくなるはずです。 キャリア相談すべき20代女性の特徴 仕事の悩みはあるものの「キャリア相談したほうが良いのかわからない」と迷っている20代女性もいるのではないでしょうか。ここでは、キャリア相談が必要な人の特徴を詳しく解説します。 一人で悩みを抱えてしまう人 責任感が強い人や完璧主義の人ほど、「相談すると迷惑かも」「一人で何とかしないと」と考え、悩みを自分だけで抱えがちです。 しかし、深刻な悩みを一人で抱えれば当然心身にかかる負担は大きく、冷静な判断ができなくなってより悩み解決が難しくなるケースもあります。 そのため、自分の感情や問題を内側に溜め込みやすい人ほど、キャリア相談を利用したほうが良いといえるでしょう。「家族や友人、身近な人には話しづらい…」という人でも、悩みを聞く専門家が相手なら相談しやすいと感じるはずです。 モヤモヤした気持ちを整理したい人 20代は、まだキャリアが始まったばかり。今後さらなるキャリア形成が必要だからこそ、漠然と将来に不安を感じたり、今のままでいいのかと抽象的な疑問を持ったりしやすいです。 キャリア相談では、このようなモヤモヤした気持ちや悩み、不安なども相談できます。 専門家との対話を通じて自身の状況を客観視すると、考えがまとまって目指すべき方向性や悩み解決の糸口が見つかりやすいです。 転職・退職を検討している人 転職・退職を検討している20代女性がキャリア相談を受けると、専門的な知識や経験を持つプロから具体的なアドバイスが得られます。 ネット上には転職・退職に関する情報が溢れており、正しい情報の選択に迷うこともあるでしょう。キャリア相談では、最新の情報や専門知識を持つプロから幅広く確かな情報が得られるため、誤った情報に振り回されるリスクを回避できます。 また、キャリア相談先によっては、相談だけでなく転職支援をしてもらうことも可能です。 自分の強みや向いている仕事がわからない人 キャリア相談では、対話を通じて自己分析のサポートをしてもらえます。自分の強みや向いている仕事がわからない人も、効率的に自己理解を深められるはずです。 しっかり自己分析できれば、ミスマッチを防ぎながら主体的に今後のキャリアを選択・設計でき、長期的なキャリアプランも立てやすくなります。 また、強みと同時に弱みが見えてくる場合も多く、自身の課題が見つかってさらなる成長につながるケースも少なくありません。 理想はあるもののどう行動すればいいのかわからない人 「ゆくゆくは家庭と仕事を両立する働き方がしたい」「もっとキャリアアップしたい」など、これからどうなりたいかというイメージが既に固まっている人もいるでしょう。 しかし、将来へのビジョンはあるものの、理想の実現のために今取るべき行動がわからないのであれば、一度キャリア相談を受けてみるのがおすすめです。 キャリア相談では、理想を考慮しつつ女性のライフイベントを含めた長期的なキャリア形成を考えることをサポートしてもらえます。具体的な行動計画が立てられるので、理想を実現できる可能性も高まるはずです。 20代女性がキャリア相談先を選ぶときのポイント キャリア相談で失敗しないためには、自分に合った相談先を選ぶのが大切です。ここでは、20代女性がキャリア相談先を選ぶときのポイントを解説します。 若手サポートに精通しているサービスを選ぶ キャリア相談は、サービスによって得意とする業界や年代が異なります。20代女性がキャリア相談する際は、第二新卒や20代向けなど、若手のサポートに精通しているサービスを選ぶのがおすすめです。 このようなキャリア相談サービスには、20代の悩みを解決してきた実績を多く持つコンサルタントや、若手の転職に関するノウハウを持ったアドバイザーが在籍しています。 自分の年代に合わせたサービスを選ぶと、悩みをスムーズに理解してもらえて、アドバイスも的確になりやすいです。 女性向けや女性担当者がつくサービスを選ぶ キャリア相談の中には「女性向け」にサービスを展開しているものもあります。女性向けのキャリア相談は、女性特有のライフイベントや職場での悩みに焦点を当てているのが特徴です。 担当者も女性であるケースが多いので、男性担当者には相談しにくい悩みも安心して話せるでしょう。女性担当者は実体験をもとにしたアドバイスを授けてくれる場合もあり、参考にしやすいです。 また、女性特有の視点で高い共感を示してくれるため、心理的な負担の軽減にも期待できます。 複数社に相談して、比較検討するのもあり キャリア相談は、無料で受けられるものと有料のものがあります。しかし有料サービスでも、初回利用時は低価格や無料であるケースが大半です。 そのため、いきなり利用サービスを一社だけに絞るのではなく、複数のサービスに相談して自分に合うものを選んでも良いでしょう。 キャリア相談は「担当者との相性」も重要となるため、口コミが良いサービスだからといって自分も満足できるとは限りません。自ら担当者の人柄やアドバイスの内容などを確認することで、自分に最適な相談相手が早く見つかり、悩みの早期解決にもつながりやすいです。 20代女性におすすめのキャリア相談先 ここでは、20代女性におすすめのキャリア相談先を5つ紹介します。各サービスの特徴を知り、自分に合いそうな相談先を見つけてください。 キャリア・コンサルティング・ラボ 仕事に関する幅広い悩みを気軽に相談できる、キャリアコンサルティングサービスです。資格を持つ経験豊富なキャリアコンサルタントが多数在籍し、まとまらない悩みや考えを一つずつ整理して、自分に合った最適な選択肢を一緒に探してくれます。 転職やキャリアチェンジに特化したサービスではないため、迷っている段階で無理に転職をすすめられる心配もありません。 1回のみのコースから全4回のコースまでプランも豊富なうえ、オンライン形式で相談できるので、相談したいタイミングで利用しやすいでしょう。 マジキャリ 20代〜30代の若手に特化した、転職を前提としないキャリアコーチングサービスです。 キャリアコーチングでは、対話を通じて自己理解を深め、将来のキャリアビジョンの明確化や目標達成に向けた行動計画の立案を行います。コーチを務めるのは、元人事や転職エージェントなどキャリアの専門知識を持つプロであり、豊富な転職支援の経験を活かした具体的なアドバイス・サポートが得られるでしょう。 マイ・カウンセラー 女性の働き方・生き方に特化した、キャリアカウンセリングサービスです。 担当者はキャリアコンサルタントの資格を持つ女性のみで、女性の働き方や人生設計に精通したプロが在籍しています。 また、「相談者が主役」という考え方を大切にしており、一方的なアドバイスをしないことを宣言しているため、こちらの主体性も重視してもらえるでしょう。 ビデオ通話・メッセージと相談形式を選択できるのも特徴で、忙しい人や直接話すのに抵抗感がある人でも相談しやすい環境が整えられています。 type女性の転職エージェント 女性の転職ノウハウを豊富に持つ、転職エージェントサービスです。結婚・出産・育児といった、女性特有のライフイベントに考慮したキャリアカウンセリングを受けられます。 転職支援に強いサービスのため、応募書類の添削や面接対策といった転職支援サポートを受けられるのもメリットです。 女性の気持ちやライフイベントに寄り添ったサポートを提供してくれるサービスは、転職を検討している20代女性に特に適しています。 マイナビジョブ20's 未経験・第二新卒・既卒に強い、20代に特化した転職エージェントサービスです。経験豊富なキャリアアドバイザーによる、キャリア相談が受けられます。 求人紹介、面接対策、内定後のフォローなど転職支援も充実しており、転職活動から内定まで一貫したサポートが受けられるでしょう。 未経験OKの求人が全体の78%以上を占めているのも特徴で、キャリアが浅い20代におすすめです。 20代からキャリア相談を活用して、理想の未来に近づこう 20代は、キャリアの駆け出し期といえます。しかし「先は長いから、まだ何もしなくて大丈夫」と楽観視しすぎると、ゆくゆく自身のキャリアの選択肢を狭めてしまう可能性も。 特に女性は20~30代にかけてライフイベントが発生しやすく、キャリアが変わる可能性が高いからこそ、早いうちからプロに相談して自分のキャリアの方向性を定めておくのが大切です。 キャリア相談サービスを有効活用し、自分らしい働き方を見つけていきましょう!
女性の育休のメリット・デメリットは?取得を迷ったときのポイント
結婚・出産を経ても働き続ける女性が増え、近年の女性の育休取得率は8割台と高水準を維持しています。出産後の育休取得は、今や「女性の働き方におけるスタンダード」といっても過言ではありません。 しかし、女性の育休取得にはたくさんのメリットがある反面、デメリットがあるのも事実です。 この記事では、女性が育休を取るメリット・デメリットや、育休取得を迷ったときの判断基準などを解説します。育休への理解を深め、不安や心配事の解消にお役立てください。 働く女性の出産後の選択肢 働く女性の出産後の選択肢は、主に「育休を取る」「育休を取らない」「出産退職をする」の3つです。 近年は育休を取る女性が多いですが、必ずしも育休を選ぶのが正解とは限らず、自分のライフスタイルや考え方、経済状況などに合った選択をするのが重要になります。ここでは、各選択肢の特徴について解説しましょう。 育休を取る 育休は、産後8週間の産休が終わった翌日から、原則として子どもが1歳になるまで仕事を休業できる制度です。また、女性だけでなく夫婦で育休を取得する場合は「パパ・ママ育休プラス制度」が適用され、子どもが1歳2カ月になるまで休業期間を延長できます。 育休の取得は法律で定められた労働者の権利であり、会社が従業員の育休を拒否することはできません。 ただし育休取得には「その会社で1年以上働いている」「育休後も引き続き雇用される見込みがある」「子どもが1歳6カ月までの間に契約が満了することが明らかでない」などの条件があります。 育休を取らない この記事冒頭で「女性の育休取得率は約8割」とお伝えしましたが、これはつまり「約2割の女性は育休を取っていない」ということです。中には産休のみで育休を取らず、職場復帰する女性もいます。 出産後8週間の産休は義務ですが、育休はあくまで労働者の権利であり義務ではないため、取得しなくても問題はありません。「収入を減らしたくない」「仕事のブランクを作りたくない」など、育休を取らない理由は人それぞれです。 ただし個人の意思で育休を「取らない」のは自由ですが、会社から拒否されて育休を「取れない」のは原則違法なので、このような場合には総合労働相談コーナーや労働組合に相談しましょう。 出産退職をする 出産退職とは、その名の通り出産を機に退職することです。退職することで心身の負担を軽くでき、出産後は子育てや家庭に専念しやすくなるでしょう。 また、「一旦仕事を辞めて、子育てが落ち着いたら短時間パートなどから仕事復帰したい」というキャリアプランのもと、この選択をする女性も多くいます。 しかし、子どもを持つ女性が一度退職してしまうと、正社員での再就職はかなりハードです。そのため、慎重に検討したうえで決断する必要があります。 女性が育休を取るメリット 女性が育休を取ることには、いくつものメリットがあります。ここでは、育休にどのようなメリットがあるのかを詳しく解説していきます。 経済的支援が受けられる 企業にもよりますが、育休中は給与が支払われないケースがほとんどです。しかし、このような育休中の収入低下を補う目的で、雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。 支給期間は原則子どもが1歳になるまでで、支給額は育休開始から180日目までは賃金の67%、181日目からは賃金の50%です。また、社会保険料の免除や税負担の軽減措置などもあり、実際の手取り額は育休前の8割程度になるといわれています。 心身の回復に専念できる 出産後は筋力が低下しやすいですし、ホルモンバランスが急激に変化して精神的にも不安定になりやすいです。また、慣れない育児により心身の疲労を感じるケースもあるでしょう。 そんなとき、育休を取得していれば仕事に時間やエネルギーを取られることなく、心身の回復に専念できます。 育児をする必要があるため心身の回復だけに専念するのは難しいものの、仕事と両立しながら行うよりも負担が軽くなるのは育休の魅力です。 子どもとの時間を大切にできる 生まれたばかりの子どもの成長はあっという間です。その成長を見逃すことなく間近で実感できるのも、育休の大きなメリットといえるでしょう。 慣れないことばかりで戸惑う場面も多いものの、日々大きくなる子どもの成長記録をつけたり、手形や足形を残したりと、このときならではの育児の楽しみもたくさんあります。 「子どもだけに向き合える時間」はとても貴重なので、育休をうまく活用してたくさん思い出作りをするのがおすすめです。 キャリアが途切れない 「育休後、戻れる職場がある」という安心感は、キャリアや将来への不安を払拭しやすいです。 もちろん、円滑に復帰できるかは職場の雰囲気や本人の努力にもよりますし、長期休暇がキャリア形成の停滞につながるケースもあります。しかし、完全に社会とのつながりがなくなったわけではなく、今のキャリアを継続できる可能性があるのは大きな希望になるでしょう。 また、育休中にキャリアの再構築を行うことで、より理想的なキャリアが見つかり将来に活かせる場合もあります。 復帰後、育児と仕事を両立しやすい 育休を取得して「家事育児に専念する期間」を設けることで、それらのスキルが上がります。 育児スキルが高まり「どうすれば要領よくこなせるか」を理解できるので、育休明けも育児と仕事の両立に苦戦しにくいでしょう。 職場復帰して育休中より育児時間が減っても、コツや時短方法を知っていればスムーズにタスクを処理できます。そうすれば自身の休息に充てられる時間も増え、ストレスや疲労の軽減につながるはずです。 女性が育休を取るデメリット 女性が育休を取ることには多くのメリットがある一方で、デメリットと取れる要素もあります。メリットだけでなくデメリットまで把握し、事前に対策を考えるのが大切です。 収入が減る 育休中の収入は育児休業給付金が主となり、休業前と比べると減少するのは避けられません。出産直後はオムツやベビー用品などの購入で何かと出費が増えるため、収入減を不安に思う女性は多いでしょう。 育休中の経済的不安を少しでもなくすためには、事前の備えが必須です。育休前に準備すべき貯金額は、個人の状況や家族構成などによっても異なりますが、必要な生活費を洗い出しつつ支出を見直して計画的な貯蓄を始めてください。 ブランクができる 「仕事をしていない空白期間」という意味では、育休はキャリアのブランクとも捉えられます。特に今は新しいテクノロジーが次々登場する時代なので、たった1年職場から離れるだけでガラッと仕事のやり方が変わってしまう場合も多いです。 しかし、育児を通じて培われるタスクマネジメント力や時間管理能力、柔軟な対応力などは、ビジネスシーンでも必ず役に立ちます。 そのため、育休を「ブランク」と捉えるのではなく「新たなスキル・経験を蓄積する期間」と考えるのがおすすめです。 キャリアに影響が出る可能性がある 育休取得が、キャリアの停滞やキャリアアップの機会損失になる可能性もゼロではありません。「育休を取得していない人」と「育休を取得した人」では、どうしても実務経験に差が生じてしまうため、同じ評価を得るのは難しい現実があります。 また、子育てに理解のない会社の場合は、育休を取得したというだけで成果を正当に評価しないことも! 育休を取得する際はこのようなキャリアへの影響も考慮し、キャリアプランの再構築を行うのが重要になります。 職場によっては申請しにくい 社会の風潮は、子育てしながら働く女性を応援する流れに少しずつ変わってきていますが、中には子育てする女性への理解がまだ不十分な会社もあります。 このような会社には育休を取得しにくい雰囲気があり、なかなか申請を出せなかったり、申請後に居心地の悪い思いをしたりするケースがあるでしょう。 気持ちよく育休を取得できるかどうかは会社次第な部分が大きく、取得希望者の精神的負担になりやすいところはデメリットといえます。 復帰時を想像して不安になりやすい 「育休明け、仕事についていけるだろうか」「ちゃんと育児と仕事を両立できるだろうか」 育休中はこのような不安を感じやすく、仕事へのモチベーションが下がってしまう女性もいます。 このデメリットの対策法としては、復帰前に家族や職場の人とよく話し合い、サポート・協力体制を整えておくのが有効です。また、育休中もスキルの維持・向上を図り、業務に関する情報収集をしておくと安心感へとつながるでしょう。 デメリットもある女性の育休…取得を迷ったときの確認ポイント メリット・デメリットどちらもあるからこそ「育休取得を迷っている」という女性もいるのではないでしょうか。ここからは、育休取得を迷ったときに確認したいポイントを5つ解説します。 出産・育児に理解のある職場環境か 職場の理解や復帰を前提とした制度が整っているかは、事前に必ず確認しましょう。 前述した通り、育休は育児・介護休業法に基づく労働者の権利であるため、条件を満たしたうえで申請すれば職場は拒否できません。しかし、やはり出産・育児に理解のない会社の場合だと、申請は受理されても空気が悪くなりやすいです。 また、子育てに理解がない会社は職場復帰後に働きにくさを感じる可能性も高いため、これを機に労働環境の見直しを行うのも一つの手となります。 経済的に苦しくならないか 育休を取るか迷ったときは、家庭の経済状況も分析してみるのがおすすめです。 育休中の収入については、育児休業給付金があるため過剰に心配する必要はありません。しかし「できるだけ早く復帰して普段通りの給与を得たい」と考える場合は、育休を取らない選択肢や育休を短縮する選択肢も有力になります。 育休中の一時的な収入減と復帰後のキャリアパスを考え、「トータルで見るとどちらが家計に貢献できるか」を検討するのが大切です。 子育てしながらどのようなキャリアを築きたいのか 今後、どのようなキャリアを見据えているかによっても、育休に対する考え方は変わるでしょう。 そのため理想のキャリアプランを立て、そこから育休取得による影響や、育休を取得する場合は期間の長さなどを考えるという方法もあります。 また、育休は分割でも取得できるので、キャリアの中断を最小限にしつつ育児に専念する期間を設けることも可能です。子どもを持つと価値観が変わるケースも多いので、まずは明確なキャリアプランを立ててみてください。 夫も育休を取るのか 女性の取得率に比べるとまだ低いものの、近年は男性の育休取得も一般化しつつあり、夫が育休を取るかどうかによって妻の育休事情が変わるケースも多いです。 夫婦で育児の役割分担やお互いのキャリアプランなどを話し合い、理想のビジョンを共有しましょう。 そのうえで、一緒に育休取得について考えるのがベストです。たとえば、夫婦交代で育休を取れれば、お互いキャリアへの影響を最小限にしながらしっかり育児できる時間も確保できます。 ※男性の育児とキャリアに関しては、こちらもぜひご覧ください!→男性が育児と仕事を両立させるには?取るべき行動と成功のポイント 周囲のサポートを受けられそうか 近くに育児をサポートしてくれる親族がいるか、利用しやすそうな外部サービスがあるかなども、重要なポイントです。 周囲の手助けをほとんど期待できない状況の場合、育児負担が大きくなりやすいため、育休を取得せざるを得ないでしょう。しかし、周囲のサポートを受けられる場合は、育児以外のことにも時間を割きやすくなるので育休を取得するかどうかを考える余地が生まれます。 今は、行政が提供する保育・預かりサービスなどもあるので、まずは情報収集から始めてみてください。 女性側のデメリットまで理解して、育休取得を決めよう 女性の育休にはメリットとデメリット、どちらも存在します。取得を迷った際は、メリットだけでなくデメリットまで理解したうえで、自分が納得できる決断をするのが重要です。 また、もしも一人では答えが見つからないときは、キャリアコンサルティングを受けてみるのが良いでしょう。 キャリアコンサルティングでは自分のなかにある理想のキャリアを整理でき、育児と仕事の両立について客観的なアドバイスが得られます。復帰後の働き方や将来のキャリアパスについても相談できるので、自身の目標が明確になるはずです。 家庭の状況や会社の制度などを踏まえたうえでしっかり考え、楽しい子育てライフを過ごしてくださいね。
男性が育児をするとキャリアに影響する?原因や両立に必要なこと
「キャリアも大切だけど、家庭も大切にしたい」「もっと育児をしたいけど、そうするとキャリアに影響が出るかも」 このような悩みを持つ男性は多いのではないでしょうか。共働き夫婦の増加に伴い育児をする男性は増えたものの、まだまだ「男性が育児しやすい環境になった」とは言い切れないのが社会の実情です。 今回は、育児とキャリアの両立が難しい男性ならではの原因を深掘りし、そこから両立するためのポイントや成功に必要なことを解説します。 男性も育児とキャリアを両立する時代へ かつての日本には「男性は仕事、女性は家庭」という考え方がありました。しかし、社会で活躍する女性が増えたこと、性別による固定的な観念や偏見をなくそうという動きが活発化したことなどから、現代においてこの考え方は古い価値観となっています。 そして、働く女性の増加によって、育児に参加する男性も増加しました。男性の育児休業取得率は年々上昇しており、2024年度の取得率は40.5%を記録しています。 社会の意識は「育児は女性だけのもの」から「育児は夫婦で行うもの」に変わり、育児・介護休業法が改正された影響も相まって、育児とキャリアを両立する男性は今後もさらに増えると見込まれています。 男性の育児はキャリアに影響する? しかし、古い価値観からの脱却は、簡単にはうまくいかないケースもあります。育児とキャリアの両立を目指す男性が増えるにつれて、「パタハラ」に悩む男性も現れるようになりました。 パタハラとは「パタニティハラスメント」の略であり、育児に関する制度を利用しようとする男性社員に対して行われる、嫌がらせ行為を指します。 育児中の男性社員に対して「そもそも育休の申請を認めない」「キャリアアップの機会を与えない」「嫌味を言う」などがパタハラの代表的な事例で、時には将来のキャリアにまで影響が出てしまうことも…。 もちろん、ほとんどの会社は育児をする男性に理解を示しており、過剰に心配する必要はありません。ですが、中にはこのようなパタハラを行う会社もあるため、育児がキャリアに悪影響を及ぼす懸念が全くないとは言い切れない状況となっています。 男性にとって育児とキャリアの両立が難しい原因 育児をする男性は増加傾向ですが、まだまだ育児は女性中心で行われているのも事実です。なぜ、男性は育児とキャリアの両立がしにくいのでしょうか?ここでは、その原因を解説します。 企業体制が整っていない 男性が育児をしながらキャリアを歩むには、会社の理解や支援が欠かせません。 ところが「男性も育児を」という価値観は近年になって急速に進んだ考え方のため、育児をする男性社員をサポートする体制がまだ整っていない企業も多いです。 このような会社では、男性の育休制度が整備されていなかったり、制度は一応あるものの取得実績がなく利用しにくい雰囲気があったりします。 企業に昔の固定観念が残っている 組織の考え方が古く、「男性は仕事、女性は家庭」という価値観をまだ持っている企業も存在します。 昔の固定観念が残っている企業では、育児をする男性への理解が進んでいません。育児休業を申請しても「妻がいるなら夫が取る必要はない」と受理されなかったり、受理されたとしても「本当は休みたいだけでは」と思われて評価を下げられたりしやすいです。 また、古い固定観念で運営している企業は残業や休日出勤も多い傾向にあり、これも男性が育児とキャリアを両立しにくい理由になるでしょう。 上司や同僚に理解がない 会社そのものは男性の育児に理解があっても、身近な上司や同僚に理解がないと働きにくさを感じます。 実際、育休の申請を受けるのは上司ですし、育休中などにフォローをするのは同僚であるケースがほとんどです。そのため、上司や同僚から理解が得られないと、嫌味や嫌がらせといったパタハラが発生しやすくなるでしょう。 このような環境下では男性もキャリアへの影響を懸念して育児に消極的になり、両立から遠ざかってしまいます。 責任ある立場や業務を任されやすい 社会で活躍する女性は増えましたが、女性が長期的にキャリアを築ける環境はまだ十分とはいえません。男女の役割分担意識が未だに社会に根深く残っている影響もあり、責任ある立場や業務は男性に偏っている現状があります。 そして、パパになる人が多い20代から30代は、男性にとって重要なポジション・仕事を任されやすい時期。 育児に参加したい気持ちはあっても、キャリアアップによって業務内容や労働環境がガラリと変わり、両立に苦戦する男性は多いです。 夫婦で平等に育児をしている家庭が少ない 「令和元年度 家事等と仕事のバランスに関する調査」の結果によると、夫婦における家事育児の負担割合は妻が6割強、夫が3割弱でした。 家事育児の負担割合は、共働きの家庭が増えても妻のほうが依然として高く、これを受けて「他の家庭も妻メインで家事育児をしているのだから、自分の家庭も同じで良いだろう」と考える男性もいます。 このような考え方は男性の育児参加率を下げ、キャリアとの両立を不可能にするでしょう。妻からの不満も募りやすく、家庭問題に発展しやすいです。 男性が育児とキャリアを両立させるためのポイント 男性が育児しやすい社会に、ただ変わるのを待っているだけではいけません。個人でできる取り組みを行うだけでも、育児とキャリアを両立させる難易度は下がります。 ここでは、男性が育児とキャリアを両立させるためのポイントを解説しましょう。 社内で理解を深める働きかけをする 誰彼構わず職場の人に家庭のことを話す必要はないものの、身近な上司やチームのメンバーには、日頃からある程度家庭の話をしておくのがおすすめです。 職場で家庭の話をするのに抵抗がある男性もいるかもしれませんが、育児をしている自分の状況をオープンに話すことで、周囲の理解を得やすくなります。 また、あなたが「育児をしながらキャリアを築く男性社員」のロールモデルになれば、他の男性社員も育児とキャリアの両立に挑戦しようとするかもしれません。育児をする男性社員が増えると会社の意識も変わり、今以上に「育児しながらでも働きやすい環境」を実現できる可能性があります。 職場で「自分のポジション」を確立しておく ここでいう「自分のポジション」とは、単なる役職ではありません。「あの人はムードメーカー」「あの人なら仕事を任せられる」といった他人の評価からなる、職場内で確立された暗黙の立場を指しています。 周囲に良い印象を与えて居場所を確保しておくと、育休なども取りやすくフォローしてもらえる場面が多いです。 常日頃から真面目に業務に取り組むのはもちろん、周囲のフォローも積極的に行い、自分のポジションを確立させておきましょう。 育休をキャリアの停滞と捉えない 「育休を取りたいけど、休むと仕事のことがわからなくなりそう」「復帰後、社内に居場所がなさそう」 このような不安から育休取得をためらう男性は多いですが、前提として育児休業はキャリアの停滞ではありません。 育児経験は資産となり、自分の新たな可能性を広げてくれるものです。今後の働き方や仕事の意識を再定義するきっかけにもなり、ワークライフバランスの実現やキャリアの再構築にもつながるでしょう。 もしも社内に「育休=キャリアの停滞」とする風潮がある場合、会社側に問題があるので、労働環境を見直すのも一つと手といえます。 育休を取るタイミングはよく考える 育休を取るタイミングは妻とも話し合い、よく検討しましょう。男性の育休は「産後パパ育休(出生時育児休業)」と「育児休業」を組み合わせて取得することも可能で、分割取得もできます。 たとえば、夫婦交代で育休を取得すると、夫婦間の育児負担を均等に分担しやすいです。男性中心で育児をする期間を設けることで「夫婦の育児スキル格差」を解消できるのもメリットといえます。 育休中に徹底して育児に取り組み慣れておけば、仕事復帰してからも育児に参加しやすく、キャリアと両立するハードルも下がるはずです。 職場復帰=育児終了ではない 育児休業が終わって職場復帰したからといって、自分の育児の役目が終わったわけではありません。 育児が楽になるまでには、十数年単位の長い時間を要します。「育休中だけ育児に参加し、その後は妻任せ」という状況を作ると、妻から不満を持たれ夫婦関係が悪化するでしょう。 育休から職場復帰したあとも育児中であるという自覚を持ち、キャリアとの両立を目指して行動する必要があります。 男性の「育児とキャリアの両立」に必要なこと 育児とキャリアの両立を目指すうえで、男性はどのような点に意識や努力を払うべきでしょうか。ここからは、育児とキャリアの両立に必要なことを解説します。 パタハラを受けたときは冷静に対処する パタハラを受けた直後は、驚きや傷心で頭が真っ白になるかもしれません。しかし、男性にも育児をする権利はあるので、自らの権利を守るためにも冷静に対処しましょう。 パタハラを受けたと感じたときは、まずは記録をつけるのが大切です。曖昧な訴えや相談は信ぴょう性に欠けると判断されやすいため、記憶が鮮明なうちに「いつ」「誰が」「どのような言動をしたのか」を具体的に記録しておきます。 その後、社内のハラスメント窓口や労働組合などに相談し、問題解決を図ってください。 何事も効率を考えて行動する 育児をしながらキャリアを築くためには、常に「効率」を意識する必要があります。 子どもを持つ前と同じペースで仕事をしていては、育児をする時間を十分に確保するのは難しいです。また、育児も時短や効率を考えなくては、自分の時間がどんどん削られてしまいます。 やるべきタスクを整理して優先順位付けするのを習慣化すると、仕事でも評価されやすくなり、育児をしながらのキャリアアップも叶いやすいです。 周囲の苦労にも理解を示す 育児とキャリアの両立を目指すと、日々やるべきことに追われてとにかく大変。しかし、自分の大変さばかりに目を向けると、人は周囲への配慮を欠きやすくなるので注意してください。 妻には妻の苦労が、職場の人にもその人にしかわからない苦労があるものです。 家族仲や職場の人間関係を壊さないためにも、周囲の人の苦労にも理解を示し、余裕があるときはサポートしようとする姿勢を見せましょう。 キャリアプランを立て直す 育児を視野に入れずにキャリアプランを立てていた場合、キャリアプランの立て直しが必要となるケースも多いです。子どもが生まれると価値観や考え方も変わりやすいので、育児をきっかけに一度キャリアプランの見直しを行うと良いでしょう。 子どもの成長に合わせて目標設定したり、妻にも内容を共有したりすると、実現可能なキャリアプランを立てられます。自分の経験やスキルだけでなく、家庭の事情も考慮しながら計画を立案してみてください。 働き方や労働環境を見直すのもあり 働き方や労働環境を見直すのも、育児とキャリアを両立するための方法の一つです。 「そんなことをすれば、キャリアダウンになるんじゃ…」と心配する男性は多いですが、たとえばスキルを武器に育児に理解のある会社に転職すれば、育児とキャリアアップを同時に実現できます。また、今の会社で柔軟な働き方を選択できる場合は、慣れ親しんだ環境で働きつつ育児時間を増やすことができ、精神的負担を小さくできるでしょう。 まずは、理想の働き方や職場を具体的にイメージし、実現のためにはどのような行動が必要かを考えてみてください。 育児とキャリアの両立に悩んだときは、プロに相談するのがおすすめ 男性の育児は、理解も制度もまだまだ発展途中です。取り組み事例もそこまで多くないうえ、課題や障壁もまだ残されており「どうすれば両立できるだろう」と悩むこともあるかもしれません。 育児をきっかけに今後のキャリアを考える際は、キャリアのプロに相談できる「キャリアコンサルティング」を受けてみるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、対話を通じて一緒にキャリアプランを立てられる他、働き方や転職に関する助言も行ってくれます。正しい知識と豊富な経験をもとに可能性を整理してくれるので、一人で悩むよりもきっと早く問題が解決するでしょう。 現代にはこのように、育児をする男性の助けになるサービスが多くあります。ぜひ有効活用して「育児もキャリアも諦めない選択」をしてください!
