
転職したけどもう辞めたい!入社3ヶ月で辞めるメリットとデメリット
転職して新しい会社に入社して3ヶ月も経っていないけど、仕事が合わない。仕事ができない。社風が合わない。聞いていた仕事と違う。職場の人間関係がどうもうまくいかない…。 すべての転職が思い通りにいくとは限りません。転職したものの、早々に「もうこの会社を辞めたい…」と思ってしまう人は意外に多いものです。しかし、一方で、入社したばかりの会社をすぐに辞めてしまっていいのかという迷いもあるでしょう。 そんなときには、一度冷静に「3ヶ月で会社を辞めるメリット・デメリット」を考えてみませんか。このまま辞めるにしても続けるにしても、その決断で後悔しないために、今の状況を客観的に捉えてみましょう。 入社3ヶ月で辞めたくなる原因とは? 「入社して3ヶ月」は、新しい職場や仕事内容、人間関係にも少しずつ慣れてくる時期です。転職当初の緊張がほぐれ、少しずつ落ち着いて周囲が見えてくると、自分に合う、合わないといったことも見えてきます。 キャリア・コンサルティング・ラボの相談内容でも、そうしたタイミングで転職したばかりの会社を辞めたくなってしまうのは、主に次のような原因が多いようです。 「仕事内容が聞いていた内容と違っていた」 転職前に求人情報や面接で確認したはずの仕事内容が、実際に配属してみたら異なっていることがあります。 ・仕事が思っていた業務内容だったけど、こんなに大変だとは思わなかった。・思っていた内容と異なっていた。・思っていたよりも残業が多かった。休みが取れない。・思っていたよりも簡単すぎてつまらない。 など、「聞いていたのと違っていた」には様々なパターンがありますが、「この仕事がやりたい」と思って転職しただけに、「こんなはずではなかった」というギャップの大きさが、「もう辞めたい」という気持ちの大きな原因になってしまうケースです。 「転職前にイメージしていた社風と違っていた」 転職前にはなかなかわからないのが「社風」です。今は口コミサイトもあるので、「だいたいの社風」をイメージすることはできますが、それでも配属先の職場の社風が、求人情報や面接の時の面接官から受けた印象とは全く異なっていた…ということもあります。 採用担当者は、その会社でも特に印象のよい社員が担当していることも多いので、採用担当に対していい印象を持っていたけれど、実際の職場は全く違う雰囲気だった…ということも大いにあるでしょう。 ・自由な社風だと思っていたけれど、意外に堅苦しかった。・スピード感があると思っていたけれど、実際はいろいろと根回しや確認が必要だった。・カジュアルな社風だと思っていたけれど、堅苦しい感じだった。 など、思っていた社風とは異なり、それが自分にとっては望ましくないものだった場合、早いうちに辞めた方がいいのでは、と考える方も少なくないようです。 「仕事をやってみたら、自分には向いていなかった」 仕事内容に対する理解は間違っていなかったけれど、実際にやってみたら自分には向いていなかった、ということもあります。 特に、今までとは異なる業界や、今までとは少しでも違う職種への転職だと、今まで経験がなかった分だけ、このような現実に直面する可能性も高くなります。 全くの未経験ではなく、「個人営業から法人営業に転職した」「ベンダーSEから社内SEに転職した」というような近しい職種の場合でも、職種に求められる適性は異なりますので、「実は自分には向いていなかった」と経験してみて気づくこともあるでしょう。 「職場の同僚・先輩・上司とうまくやっていけそうな気がしない」 新しい職場にどんな人がいるのか?だけは、転職前にはわかりません。仕事内容や待遇などには満足していても、配属先の職場の同僚や先輩、上司と合わない、この先うまくやっていけそうな気がしないというリスクも転職にはつきものです。 転職入社直後の1~2ヶ月は、「まだ慣れないせいでは…」と思いつつ、いい関係を築こうと努力してみても、3ヶ月目になると「これは無理かもしれない…」と辞めたくなるほどのストレスが溜まってしまう人もいます。 辞めるメリット1:自分の気持ちに正直に生きられる では、このタイミングで仕事を辞めることにどんなメリットとデメリットがあるのか、整理してみましょう。 今仕事を辞めるメリットは、何といっても自分の気持ちに正直に生きられることです。 「辞めたい、もう無理」「こんなことなら、転職するんじゃなかった」 そんな思いを抱えたままでは、今の職場や仕事に対してもなかなか前向きになれないでしょう。 転職した会社を3ヶ月で辞めた後の転職活動は、間違いなく厳しいものになります。しかし、「もう無理」という自分の気持ちに正直に生きることはできます。それでもう一度前向きになることができるなら、今の「辞めたい」という気持ちを大切にするというのも大切な選択になるでしょう。 辞めるメリット2:合わない仕事や職場で働くストレスから解放される 3ヶ月で辞めたいと思ってしまうような仕事や職場、あるいは上司や同僚は、今あなたにとって相当なストレスになっていることでしょう。 今仕事を辞めれば、少なくともそのストレスから解放されます。我慢をすることも大切ですが、我慢をし過ぎてしまったために、うつ病になってしまう、体を壊してしまうなど、心身に影響が出てしまっては、元も子もありません。 我慢をすることや、現状を乗り越えていくことも大切ですが、我慢をし過ぎないこともまた大切です。自分の心と体を守るために、時にはストレスから逃れる早い決断が必要なこともあります。 辞めるデメリット1:「仕事を3ヶ月で辞める人」という評価がつく 3ヶ月で辞めるメリットもありますが、今あなたが迷っているように、3ヶ月で辞めることについては、デメリットのほうが多くあります。 「転職して入社した会社を3ヶ月で辞めた」経歴は、次の転職活動の際に履歴書に記載する必要があります。面接をする企業は、3ヶ月で仕事を辞めたあなたに対し ・社会人として仕事に対する責任感がないのではないか。・少しでも嫌なことがあったら、またすぐに辞めてしまうのではないか。・本人に何か問題があるから周囲とうまくやっていけないのではないか。・人生に対する考えが甘いのではないか。・後先のことを考えたり、物事を深く考えたりする力がないのではないか。・ストレス耐性の極めて低いのではないか。 という懸念を持ちます。つまり採用するには「また辞めてしまうかもしれないリスクが極めて高い人」であり、厳しいようですが、よほどの理由がなければ「採用したくない人」という評価になってしまうのです。 もしあなたが「第二新卒」といわれる20代半ばの年代ならば、「まだ社会人経験が浅いから仕方がない」と思ってくれる企業もあるかもしれません。その場合でも、「なぜ3ヶ月で辞めたのか?」「そこから何を学んだのか?」「今回の転職はその時と何が違うのか」など、次の転職先の企業の面接官が納得できるように説明する必要があります。 20代後半以降の年齢であれば、「転職した会社を3ヶ月で辞めた」ことに対する評価はあなたが今思っている以上に厳しいものとなり、次の転職活動では、その状況を説明するチャンスすらなかなか得られないのが現実です。次の転職活動は、相当厳しい状況からのスタートになると心得ておきましょう。 辞めるデメリット2:大手企業や有名企業への転職は難しい 次の転職活動は、そうした厳しい評価からのスタートになりますので、応募者が集まるような大手企業や有名企業、条件のよいホワイト企業に採用されるのは難しくなってしまうのも現実です。 企業にとって、採用活動はタダではありません。転職サイトや転職エージェントなどの採用活動費、採用担当者の人件費を費やして、中途採用を行っています。もし採用した人がすぐに辞めてしまったら、そこに費やしたコストが無駄になってしまいます。そのため、採用した以上は、すぐに辞めることなく、できる限り長く働いてほしいのが本音です。 そのため、中途採用では「入社したら長く働いてくれそうか」というのも重要な採用基準の1つとなります。「転職した企業を3ヶ月で辞めてきた」場合、これを満たすことができません。その結果、よほど特筆すべき実績や高いポテンシャルがない限り、他の応募者との比較検討したときに採用の優先順位が下がってしまうのです。 「今回の転職で失敗したから、次はいい企業を」と思うのは当たり前の心情ではありますが、残念ながら多くの応募者が集まるようないい企業に応募しても、非常に厳しい戦いになる可能性は高いです。 転職アドバイスをしていると、入社後数ヶ月で辞めてしまったために、その後になかなかよい企業に採用されず、転職の度に条件や待遇、働く環境が悪くなってしまう「負のスパイラル」に陥っている人をよく見かけます。 短期間で会社を辞めてしまった人に対する企業の目は、残念ながら決して寛大ではなく、将来的に負の影響が大きい可能性が高いことも理解しておきましょう。 辞めるか続けるか、迷った時の判断ポイント このように「入社後3ヶ月で辞める」ことには、自分の気持ちを大切にし、目の前のストレスから解放されるというメリットはあるものの、デメリットも大きいのも事実です。そのメリットとデメリットの間で、辞めるか続けるか迷ったときには、次の3つをポイントに状況を判断してみましょう。 話を聞いてアドバイスをしてくれる人はいるか? 新しい職場の上司や先輩社員など、周囲に今の状況を話せる人はいるでしょうか。もし、話を聞いてくれそうな人がいるならば、ぜひ勇気を出して相談してみましょう。 特に、「仕事が合わない」「思っていた仕事内容と違っていた」という場合、入社3ヶ月ではまだあなたが任される仕事の一部だけであり、これから業務が広がる可能性もあるので、「合わない」「仕事内容が違っていた」と決めつけるのは早いかもしれません。 また、新しい職場に話ができそうな人がいない場合には、ぜひ私たちキャリアコンサルタントをご活用ください。 キャリアコンサルタントは、転職エージェントと異なり、キャリアや仕事に関する悩みや相談全般へのアドバイスやサポートを行っています。今の職場の状況、仕事内容、あなたが本当はやりたかった仕事内容などをお伺いしながら、どうするのが一番よいのか選択肢を整理し、あなた自身が意思決定をするお手伝いをさせていただきます。 経済的なリスクはないか? もし辞める際には、経済的なリスクがないか?を考える必要もあります。自己都合の場合、失業給付が自分の口座に入金されるのは、約4ヶ月後となります。 入社後3ヶ月で辞めてしまった場合、転職活動が難しくなることから、次の転職が決まるまで転職活動が長期化することも視野にいれ、生活費の算段もしておきましょう。 「あと数か月だけ」と思ったら頑張れそうか? 短期間で辞めるデメリットは大きいですが、かといっていつまでもこの職場で我慢しなければいけないわけではありません。勤務期間が1年以上になれば、上記で紹介したデメリットは、ほぼなくなります。 「入社して3ヶ月で辞めた人」と「1年は働いた人」のこの9ヶ月の差は、とても大きいのです。「1年、時間を無駄にする」と思うかもしれませんが、この1年は無駄にはなるどころか、短期間で仕事を辞めるデメリットをなくす時間になってくれます。そして、3ヶ月で辞めることに比べれば、この1年がキャリア的にマイナスになることはおそらくありません。 もし「あともう数ヶ月だけ」と思えば頑張れるなら、もう少しだけ続けてみるのも得策でしょう。 ストレスの元となる嫌な仕事や職場を辞めたい、そんな気持ちで毎日がどんよりと重苦しいものになってしまっているかもしれません。辞めればそんな生活から解放されて、楽になるのではないかと思うでしょう。 しかし、解放されて楽になるのは一時的なものです。仕事を短期間で辞めることにはそれなりのデメリットが伴います。それでも、デメリットを知っておけば少なくとも「こんなはずではなかった」と思うことはなく、厳しい状況も「想定の範囲内」で対処していくことができます。 どうしたらいいかわからなくなってしまったら、ぜひ私たちにご相談ください。辞めるにしても、続けるにしても後悔のない選択ができるよう、サポートさせていただきます。

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
新卒入社して10年目。30歳を超えてくると、この会社での自分のポジション、自分への評価、そしてキャリアプランなども見えてくる時期です。いろいろなことが見えてくるからこそ、仕事や職場の人間関係など様々な理由から、「もう仕事を辞めたい」と思うこともあるでしょう。 その思いのままに、仕事を辞めた方がいいのか。それとも、今の会社で続けることを考えなおした方がいいのか。今迷っているならば、このように考えてみませんか。 1.今の会社でできることを考える~仕事を辞めたい理由別の対処法 クラウドサービス・コンサルティング事業のリスクモンスターが行った転職事情に関するアンケート調査(2021)によると、30代では転職経験のある人が54%と、「2人に1人」が転職しています。 転職が当たり前の世の中とはいえ、新卒で入社してから10年間、同じ会社で勤めてきただけに、いざ仕事を辞めることには少し抵抗を感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、いくら転職が当たり前の世の中とはいえ、なんでも「転職したほうがいい」というわけではありません。 特に、「仕事を辞めたい」と思うような理由が以下のような場合、すぐに転職することがベストな選択とは言い難いことが多くありますので、まずは今の会社でできることを考え、それを実践してみることをおすすめします。 30代は、現場の改善や課題解決を求められる年代でもあります。結果的に転職を選ぶことになったとしても、「嫌だと思ったから辞めた」ではなく、「状況を改善できることを試してみて、それでもダメだった」という「改善策を行動に移した」という経験は、転職活動でも評価されるでしょう。 理由1: 10年経っても仕事ができない 10年経っても仕事ができない…。同期や後輩と比べてそう感じてしまう状況を変えるために、「もう仕事を辞めたい」と思うこともあるでしょう。 実はこの「仕事ができない」の背景には2つの原因が考えられます。 1つめは、仕事の能力がないわけではなく、あなた自身が仕事を通じて提供している価値が、会社の評価基準と合っていない場合です。たとえば、 ・仕事のスピードを重視する会社なのに、あなたはミスがないように丁寧に行っている。・言われたことを確実にすることが求められる社風なのに、よく提案してしまう。 というケースです。この場合は、「仕事ができない」わけではなく、ただ「評価基準が違う」だけです。 入社10年目ですから、会社の評価基準についてはすでに十分に理解していることでしょう。もしそれでも、その会社の評価基準に合わせていくことに抵抗を感じ、「会社の評価基準と、自分が大切にしたい仕事のやり方は合わない」ということならば、早めに自分のやり方を評価してくれる価値観を持つ企業へ転職したほうがよいかもしれません。 企業が変われば、評価基準も変わり、自分への評価も変わります。自分に合った転職先を選ぶことができれば、転職と同時に「仕事ができない」と感じてしまう状況も変わる可能性が高いでしょう。 2つめは、社会人10年目として求められるスキルや知識を身につけていない場合です。ミスが多い、言われたことを忘れてしまうなどもこれに当てはまります。 このケースは、「仕事ができない」からといって、転職することはあまりおすすめできません。転職先の企業も、社会人10年目を中途採用するとなれば相応の経験と、入社後に即戦力として活躍することを求めます。社会人10年目の中途入社者を「1から育てます」という企業はなかなかありません。10年間働いて慣れた環境でも「仕事ができない」のに、新しい環境ならば「仕事ができる」ようになると考えるのは、あまり現実的ではないでしょう。 このケースに当てはまるならば、まずは今の会社、今の職場で「仕事ができるようになった」と自信がつくまで頑張ってみることをおすすめします。何も大きな業績を上げる必要はなく、自分で何か1つでも自信が持てることをつくることが大切です。 いずれ転職するにしても、自信がある状態で転職活動するのと、「仕事ができない」という自信がない状態で転職活動するのでは、あなたに対する印象も評価も大きく変わります。今の職場で何をどのように試してみるのがよいのか、詳しい対処法は、こちらのコラムで詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。 https://career-lab.biz/column/%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A4%E3%82%89%E3%81%84%E6%99%82%E3%81%AB%E3%81%AF%E3%81%93%E3%81%86%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%9B/ 理由2: 10年やったけど仕事が向いていない 一方、仕事ができないのではなくて、それなりにはこなせるけれど、なんとなく「仕事が向いていない」「仕事におもしろさ、やりがいを感じない」ということもあるでしょう。 一般的に、10年も勤めるとその会社でのキャリア(職種、専門性)はおよそ固まってきます。今会社から求められていて、今後もおそらくこの道を進むであろうと思われる仕事に、興味を持てない。自分では向いていないと感じてしまう。そんな時に、今の状況から「違う場所」を求めてしまうのは自然なことでしょう。 この「仕事が向いていない」と感じる理由も、大きく2つあります。その業務を行うのに環境である社風が自分に合っていないがために「向いていない」と感じてしまうケースと、本当にその業務が向いていないケースです。 前者の場合は転職することで、自分に合う社風や環境に変えることができるでしょう。ただ、社風や環境などについては「転職前に思っていたイメージと異なっていた」ということも往々にしてありますので、転職活動ではしっかりとリサーチを行うことが重要です。 後者の場合、つまり「本当にその業務が向いていない」場合は、今から未経験の業務にチャレンジすることになります。入社10年目の社会人から中途採用の応募があれば、企業は一般的にそれまで身につけたスキルや経験を評価して採用します。「今までの業務が向いていないから」ということは、そのスキルや経験ではない、未経験の分野へのチャレンジとなります。 30代前半で未経験の分野に挑戦するのは、もちろん不可能ではありませんが、かなり高いハードルです。 少しでも実現可能性を高めるには、「なぜそれがやりたいのか?」「今での経験がどのように活かせるのか?」「キャリアチェンジするために、どんな努力をしているのか?」など、転職先の企業が納得できるようなストーリーを転職活動で伝える必要があります。 より万全の準備が必要となりますので、自分の今までの経験を整理し、 ・どのような強みがあるか・今まで培った強みが今後のキャリアプランにどう活かせるのか・なぜ今までとは違うことがやりたいのか など、きちんと整理してから転職活動を始めましょう。 理由4:10年働いたけど、管理職になりたくない 近年、キャリア・コンサルティング・ラボで増えているのが、この「会社から管理職になることを求められているが、自分は希望していないので辞めたい」というご相談です。 管理職への昇進を求められているということは、今までの業績や仕事に対する姿勢が評価されているからこそであり、会社にとってもあなたは大切な人材だということです。 そうした「自分を評価してくれる環境(=仕事がやりやすい環境)」を手放してしまうのは、一方でもったいないことでもあります。あなたを評価している会社は、あなたの要望にも耳を傾けてくれる可能性は高いので、まずは上司に相談してみてはいかがでしょうか。 このときは、「管理職になりたくない」ではなく、「自分は、管理職になるのではなく、こういうキャリアプランを描いている」という前向きな方向で話し合ってみることをお勧めします。そのキャリアプラン次第では、上司も納得してくれるかもしれません。 ただ、「管理職になりたくない」からといって転職しても、今の会社で管理職を打診されるほど能力があるあなたですから、転職先でも数年後には管理職への昇進を打診される可能性は高いと思います。 年齢が高くなれば、能力がある人材に後輩を指導・育成してほしいと考えるのはどの企業も同じです。その時に「自分には後輩の育成・指導を任せるよりも、他の仕事を任せた方が、企業にとってもメリットがある」と企業が思えるようなキャリアプランがあれば、企業は「ではそれを進めてほしい」となります。 「管理職になりたくないから、仕事を辞めたい」と思ったときには、この機会に一度、管理職にならないキャリアプランについて整理してみてはいかがでしょうか。 理由5:10年働いたけど将来が見えない 「10年働いたけれど、今の会社の将来が見えない」「この企業で働く自分の将来が見えない」という思いが、「仕事を辞めたい」の原因になっていることもあるでしょう。 「会社の将来が見えない」と思うと、会社を見捨てたくなる気持ちはわかります。しかし、転職先の企業からみれば、あなたはその「将来が見えない会社」の中堅社員です。20代の若手社員ではなく、10年目の社員だからこそ、転職先の企業からは「その状況を変えるために、何をしたのか?」ということも問われます。 「会社の将来が見えない」と感じたら、「会社の将来のために、自分は何ができるか」「自分にできることはないのか」という視点で一度考え、10年目の中堅社員として上司や社内に対してアクションを起こしてみましょう。たとえそれがうまくいかなかったとしても、アクションを起こした後のあなたの言葉には今よりも力強さが加わり、転職先からも今よりも高く評価されるはずです。 一方で、「この企業で働く自分の将来が見えない」という、「会社」ではなくて、この会社での「自分」の将来が見えない方もいらっしゃるでしょう。自分よりも10年、15年上の先輩社員をみて、そこに自分がなりたい姿が思い描けないようなケースです。 その場合は、まずはどんな自分の将来が見たいのか、自分の希望を整理してみましょう。 「自分の将来が見えない」のは、ただ今は知らないだけで、本当は自分が希望しているもの、あるいはそれに近い状況ならば、転職しなくても今の会社で実現できるということもあります。 転職を本格的に考えるのは、自分の将来のプラン、どうなりたいのかなどを具体的に描き、それが今の環境で実現できるのかどうか上司と話し合ってみてからでも遅くないでしょう。 理由6:上司とうまくいかない 上司との人間関係は、本音の転職理由に入っていることが多いです。入社年次に関わらず、一緒に仕事を進め、自分の仕事を評価する上司とうまくいかないのは、大きなストレスになるでしょう。 入社して10年目ともなれば、そこそこ合わない程度の上司であれば、「うまくやり過ごす方法」も身につけていらっしゃるのではないかと思います。そんなあなたが、今、上司とうまくいかないことが「仕事を辞めたい」という気持ちに至るほど、上司との人間関係にストレスを感じているというのは、おそらくよほどの状況なのでしょう。 10年間勤務し、直属の上司以外の同僚や、他部門の上司(以前お世話になった上司など)との関係が良好ならば、あるいは現在の仕事内容や待遇に特に不満がないならば、まずは、「上司との関係を改善する」か「異動を希望し、上司から離れる」方法はないか、検討してみるのはいかがでしょうか。 合わない上司との関係改善の方法はこちらのコラムで詳しくまとめてありますので、ぜひご覧ください。 →上司と合わないから辞める!の前にできること・すべきこと 「異動を希望して、上司から離れる」方法については、もし社内に異動希望を申請できる制度があるならば、ぜひ活用しましょう。そのような制度がない場合は、人事部や以前お世話になり、話がしやすい元上司に相談してみてください。 一般的に異動希望は「異動先の部署で〇〇がやりたい」という前向きな希望ベースのほうが叶いやすいですが、元上司が信頼でき、あなたを理解してくれる人物ならば、「上司と合わない」という本音を打ち明けてみてもいいかもしれません。あなたの状況が改善できるように、会社の状況に合った方法で力になってくれるでしょう。 2.転職の可能性を考える①10年目の社会人への、企業からの評価を知っておく 「辞める」「辞めない」を決める前に、もし転職活動をしたら入社10年目の社会人に対して、企業はどのような評価をするのかも確認しておきましょう。 10年目の転職は有利?不利? 10年目の転職は、有利なのか?不利なのか? 転職希望者としては、最も気になるこの問いに対して、ネットを検索すれば様々な意見や体験者の声があります。「実際どっちなんだ?」と思ってしまうかもしれません。本当のところはケースバイケースとなりますが、あえてわかりやすく言えば、 ・今までの経験を活かして、同じ職種で近い業界に転職するならば、有利。・今までの経験を活かしつつも、今とは違う業界にチャレンジするならば、ちょっと厳しいことも。・未経験の職種にチャレンジするならば、かなり厳しい。 となります。 企業が入社10年目の転職希望者に求めるのは、即戦力です。ですので、職種や業界での経験が活かせる、つまり企業側からすれば即戦力になってくれる可能性が高い転職であればあるほど有利となり、年収アップが実現できる可能性も高くなります。 また、企業は「採用した以上は、長く働いてほしい」と考えます。10年間同じ企業で勤めたあなたに対しては、「辞めずに働いてくれる人」と評価します。しかしこの評価が有利になるか不利になるかは、ケースバイケースです。 なぜケースバイケースなのか。それは企業が10年目で転職活動をする人に対して、次のような点が気になるからです。それを確認していきましょう。 10年目の社員に対し、企業が気にする2つのポイント 新卒から10年、同じ会社で働いていた人が辞めて転職する。その行動に対し、企業は次の2つの懸念を持ちます。 1つめは、「なぜ今、辞めたのか?」です。たとえば、仕事や社風が合わない、給与に不満があるなどの一般的な理由ならば、新卒入社から数年でその現状に気づき、20代で転職するのが一般的です。 そのタイミングで転職せず、30代前半になって初めての転職を考えたのは、どんな理由があるからなのか。これは企業が必ず確認したいポイントなので、企業が納得できるよう、キャリアプランを考え直した結果の前向きな転職活動であることを伝えられるようにしておきましょう。 2つめは、「新しい環境に馴染めるか?」です。10年間、同じ企業で働いていると、自分は意識していなくても、その企業のやり方が「仕事のやり方」になり、その企業での「当たり前」が「仕事の当たり前」として自分にも染みついています。 仕事を進めるスピード感、決裁の取り方、報告の仕方などは企業によって異なります。だからこそ、転職先の企業は、10年間他社で勤め続けた人が入社したときに、新しい環境に柔軟に対応し、新しい職場に馴染めるか?という点が非常に気になります。 企業のそんな懸念を払拭するためにも、面接では新しい環境への前向きな意欲や、環境の変化に柔軟に対応していきたいこと、また周囲から教わりながら成果を出していきたいなどの謙虚な姿勢をアピールできるとよいでしょう。 3.転職の可能性を考える②10年目で初めての転職を成功させるポイントを知っておく それでは最後に、いざ転職活動をするときに、初めての転職活動を成功させるためのポイントもご紹介しておきます。転職活動の準備には、その人の仕事力が反映されます。しっかり準備して臨みましょう。 今までの経験の棚卸をする まずは10年間のキャリアの棚卸から始めます。キャリアの棚卸とは、今までの経験を振り返り ・入社から今までに配属された部署と担当してきた仕事・それぞれの経験年数・それぞれの業務内容(できるだけ細かく。営業ならば担当社数や売上なども整理)・達成した実績(実現した改善提案、表彰実績など)・それぞれの業務で身につけた能力(交渉力、調整力など) などを整理することで、これが職務経歴書の元になります。 これは、もし「今の仕事は辞めたいけれど、この先何がしたいかわからない」というときに、自分がこの先の仕事としていきたいものはないか、活かしていきたいものはないか、を掘り下げて考える元にもなります。 自分自身を振り返るよい機会にもなりますので、ゆっくり時間をとって整理してみましょう。 今後のキャリアプランを考える キャリアの棚卸ができたら、次は「今後のキャリアプラン」を考えます。前述の通り、企業は入社10年目で転職する人に対して、「なぜ今なのか?」という点を気にします。 そのため面接では、「キャリアを整理し、今後のキャリアプランを考えたときに今までの会社ではなくて、転職活動をすることがベストだった」ということが、企業にも納得できるようなストーリーが必要です。 自分は今の会社にはないどんな環境で何をチャレンジし、何がやりたいのか。どんな価値を提供していきたいのか。それを掘り下げて今後のキャリアプランを具体的に描いていきましょう。 転職エージェントを活用する ある程度キャリアプランが描けたら、転職エージェントを活用することをお勧めします。転職エージェントには、今、実際に30代前半の人材を採用しようとしている企業の求人がたくさんあります。今の自分にどんな選択肢があるのか、今企業から何が求められているのかについて、情報収集ができるでしょう。 初めての転職活動となると不安な気持ちも大きいものですが、具体的な求人をみたら、転職への不安感が払拭され、モチベーションも高まります。転職活動に関する様々なサポートも無料で提供してもらえるので、初めての転職の力強い味方になってくれるでしょう。 キャリアコンサルタントを活用する 転職活動を始めるまえの、「今までのキャリアの棚卸をする」「今後のキャリアプランを考える」は一人で考えを整理するプロセスになりますが、このプロセスでは「一人で考えていても、なかなか考えがまとまらない」ということもよくあります。 そんなときには、考えをまとめ、整理するための壁打ちパートナーとして、キャリアコンサルタントを活用してみてはいかがでしょうか。 キャリアコンサルタントは、キャリアの棚卸を行い、その人の客観的な強みを見つけ、そしてキャリアプランを考えるサポートをするプロフェッショナルです。具体的な求人紹介は行いませんが、転職活動を始める前に考えを整理し、どのような会社を選ぶのがベストなのか、自分自身で答えを見つけ出すサポートをいたします。 また、「どこから考えていいのかわからない」というモヤモヤした状況だと、なかなか親しい人にも相談しにくいものですが、私たちキャリアコンサルタントはそのモヤモヤした状態から考えを整理していくサポートを得意としています。ぜひお気軽にご相談ください。 いかがでしたでしょうか。 入社10年目にして「仕事を辞めたい」と思ったということは、今がキャリアを考え直す絶好のチャンスです。このまま今の会社で頑張るか、新天地を切り拓くか、自分の心に向き合いながら、答えを探していきましょう。

仕事を辞めたいけど理由がわからない…理由を見つける方法がこちら!
「仕事を辞めたい」という決意に至るまでには、様々な思いや経験があったでしょう。それがあまりにもたくさんありすぎて、あるいはさすがに本音は口にできないような理由なので、「仕事を辞めたいけど理由がわからない」こともあるのではないでしょうか。 それでも、仕事を辞めると会社に伝えるには「理由」が必要です。その理由がわからないときにはこのように整理して考えてみませんか。 辞めたい理由が分からない時の2つのパターン 「辞めたい理由がわからない」ときは、2つのパターンがあります。 1つめが、理由ははっきりしているけれど、本音は会社に言えないので「会社にどのように伝えればいいのかわからない」というパターンです。 退職する際には、「給与が低い」「残業が多い」「仕事がつまらない」などの本音の理由を伝えるわけにはいかないものの、引き止められず、できるだけスムーズに退職するにはどのような理由が適切なのか、それが思い浮かばないという状況です。 2つめが、「自分でも退職理由がわからない」というパターンです。「仕事に向いていない」「休みが少ない」「忙しすぎる」「上司とうまくいかない」など、現状への不満はいろいろあるけれども「これが決め手」という理由がわからない、あるいは思考回路が停止していてうまく考えられない、という状況です。 「辞めたい理由」を見つけるために、それぞれのパターンに応じた対処法を確認していきましょう。 会社に伝える退職理由がわからない場合の対処法 仕事を辞めるのは、手間がかかります。退職の手続きもあるし、次の仕事も探さないといけません。人間は本能的に変化を恐れるといわれていますから、たとえ今のストレスな状況を変えるためであったとしても、「退職」「転職」という変化を選択するのは、大きな決断でしょう。 だからこそ、「今の状況は無理」「この危機を避けたい」というネガティブな思いが決断の原動力になるのは当たり前のことだといえます。 しかし、その本音を上司や会社に伝えるわけにはいかないですし、また本音の退職理由を伝える必要もありません。 退職理由で大切なのは、正直に伝えることではなく、「できる限りスムーズに、円満に辞められること」です。「もう去っていく職場だからスムーズでも円満でもなくても」と思うかもしれませんが、「円満退職」は、これ以上余計なストレスを抱えないため、自分を守るためにとても重要です。 また、次の転職先の職場や、そこで関わる顧客や関係者に、今の職場の人の友人・知人・家族などの関係者がいる可能性もあります(特に同業界への転職では、その可能性が高くなります)。 もし何らかのつながりのある人が次の転職先にいた場合、退職で揉めてネガティブな印象を後に残すことが仕事に影響を及ぼす可能性もありますので、できる限り穏便に退職するに越したことはないのです。 そのためにも、できるだけスムーズに辞めるための退職理由の作り方のポイントを確認していきましょう。 「〇〇がやりたい」と前向きな理由を伝える 退職理由の作り方の基本は、ネガティブなことは言わずに「〇〇がやりたい」と「仕事軸で前向きな表現」に言葉を変えることです。 退職理由としてネガティブな理由を伝えてしまうと、「それなら~するから」と代替案や改善案を提示して引き止めにあったり(一見よさそうに聞こえる話も、その場限りの話になってしまう可能性もあるので要注意です)、現状を否定されたように感じた上司が感情的になってしまったりするリスクがあります。 「〇〇がやりたい」というポジティブな理由であっても、「そんなの考えが甘い」「それなら~するから」と否定されたり、引き止めに合うこともありますが、ネガティブな理由を伝えるよりはスムーズに話が進められる可能性は高くなります。 そのためにも、「仕事軸で前向きな」退職理由の作り方のポイントを確認しておきましょう。 【仕事軸で前向きな退職理由の作り方】ポイント① ネガティブな理由を前向きな表現に変換して伝える。ポイント② 以前からやりたかった、または興味があったことにチャレンジしたいと伝える。 たとえば、このような感じです。 ・「営業をしているが、毎月新規開拓ばかりでしんどい」→お客様とじっくり信頼関係を築いていくような営業がしたい。 ・「ルーティンワークばかりでやりがいや成長を感じられない」→もっと新たなことにチャレンジできる環境で成長したい。 ・「上司とうまくいかず、人間関係がストレス」→今までの経験を活かして、以前から興味があった〇〇に挑戦したい。 このときにすでに転職活動を行っていて、転職先が決まっていれば、引き止めにあったときも「実は次の転職先が決まっているので」ということであきらめてもらいやすくなります。もちろん、次の転職先については、具体的な社名を伝える必要はありません。 しかし、「前向きな理由なんて思い付かない」というケースもあるでしょう。その場合は、次の方法で退職理由をまとめていきましょう。 転職活動を始めてみて、転職先の企業や業務の特徴から理由を考える それが、「とりあえず転職活動を始める」ことです。転職活動を始めるといっても、実際に応募し、面接に行くとなると、退職理由や転職理由をきちんとまとめる必要がありますので、まずは求人を検索し、やってみたいと思える仕事や転職したいと思える会社を探してみましょう。 そしてそのような求人が見つかったら、その会社や業務の特徴を「以前からやりたかった仕事」「今の経験を活かしてやってみたい仕事」「働きたい環境」にして退職理由を考えてみてください。 たとえば、創業10年のベンチャー企業でまだ社員も若く活気がありそうな職場に魅力を感じたとしましょう。その場合は、本音の退職理由がどんなものであれ、 「ベンチャーのような成長性のある企業で、自分も一緒に成長し、キャリアアップしていきたい」 とその企業や環境の特徴を「自分がやりたかったこと」の退職理由としてまとめます。もちろん、こうした企業や環境に興味を持ったということは、多少なりともそういう気持ちがあるということなので、この退職理由は嘘ではなく、自信をもって伝えることができると思います。 さらにこれをブラッシュアップすれば、そのまま面接に使うこともできます。 具体的な求人をチェックし、目に留まった求人を分析することで、「実はこういうことがやりたかった」と、今まで気づかなかったと自分の本音に気づくこともあります。「次は何がやりたいんだろう?」「やりたいことがみつからないし、わからない」とモヤモヤしているならば、ぜひ転職サイトなどで具体的な求人をチェックしてみましょう。 どうしてもやめなければならない理由を伝える 人間関係や相性の良しあしはさておいても、上司が最低限の話を聞いてくれる職場であれば、このような「〇〇がやりたい」系の前向きな退職理由を伝えることがおすすめです。 しかしなかには、「上司が話を聞いてくれない」「退職理由を言ってもやめさせてくれない」「いろいろ言われて論破されそう」など、通常の理由では辞めさせてくれなそうない状況もあるでしょう。 そのようにどうしようもないときには、「家庭の事情で実家に帰らないといけなくなった」「家業をつぐことになった」「介護が必要になった」など上司や会社が入り込む余地がなく、引き止めにくい「家庭の事情」という切り札を使うことも考えられます。 ただ一般的に「家庭の事情」に対して引き止められることはほぼないですが、いくつか状況を確認するような質問はされると思いますので、どんな質問がきてもうろたえずに答えられるよう、設定をしっかり考えておきましょう。 また、「家庭の事情で地元に帰る」とした場合、その後、都市部とはいえ街で今の会社の人に偶然会ってしまうことも考えられますし、同業界へ転職するならば「地元に帰っていない」ことが関係者を通じて伝わることも考えらえれます。 「家庭の事情」を理由にした場合には、そのようなことも想定して、「状況が変わって、地元に戻らなくてもよくなった」など、「地元に帰っていない理由」も想定しておくとよいでしょう。 自分でも退職理由がわからない場合の対処法 辞めたい理由がありすぎたり、とにかくストレスでいろんなことが考えられなくなってしまったりと、「自分でも退職理由がわからない」方もいらっしゃるかもしれません。 自分でも自分の気持ちがよくわからないことは誰にでもありますが、 ・最近、あまり眠れていない。・食欲があまりない。・笑うことがなくなった。・なんとなくいつも頭痛やめまいがする。・思考力や集中力がなくなってきた。・なんとなく、気分が落ち込んでいる。 などが思い当たる場合には、心身ともにストレスが限界に達していることも考えられます。気になる方は、心療内科の受診も検討してみましょう。 一方、「特にこれといって仕事内容や待遇に大きな不満があるわけではなく、何が嫌だとか、他にやりたいことがあるわけでもないけれど、なんとなく辞めたい」という方もいらっしゃいます。 「辞めたいわけでも、続けたいわけでもない」とどっちつかずのように感じるかと思いますが、実はこのような差し迫った大きな不満がないときこそ、自分のこれからのキャリアや生き方を一度立ち止まってゆっくり考えるチャンスです。 「なんとなく辞めたい」という思いは、「このままで本当にいいのか?」「このままでいたら、後悔するのではないか」と潜在的な危機感が知らせてくれているサインかもしれません。この機会に、自分は本当はどのような環境で、どんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分の気持ちを整理してみましょう。 自分で考えてもよくわからない場合の対処法 「会社に伝える退職理由がわからない場合」でも、「自分でも退職理由がわからない場合」でも、一人で考えていると堂々巡りになってしまってなかなか整理できないこともよくあります。 そんなときは、ぜひ誰かに話を聞いてもらってください。理想的な相手は、あなたの考えを否定せず、そして自分の考えを押し付けずに「なぜそう思ったのか」とあなたの気持ちに向き合って話を聞いてくれる友人や家族、信頼できる先輩などです。 そのような相手であれば、ただ話を聞いてもらうだけでも、自分で話しながら、自分を客観的に捉えなおせたり、考えや気持ちを整理したりできるので、話しているうちに「あ、自分はこういうことがやりたかったんだ」「これが嫌だったんだ」と気づくことがあります。 他人に自分の話を聞いてもらうことは、自分の考えを整理するのにとても有意義なのです。 ただ1つだけ注意点があります。それは相手を選ぶことがとても大切だということです。 あなたが「仕事を辞めたい」という話をしたときに、「辞めるなんてもったいない」「今辞めてどうするの?」「辞めたら困る」と否定したり、「それならこうしたほうがいい」と自分の意見を主張したりする相手では、その意見に影響されて本当の気持ちが見えなくなったり、「そうじゃないのに…」とかえってモヤモヤしてしまったりと、状況が何も改善しないだけではなく、悪化することも十分にありえます。 もし理想的な相手が身近に思い当たらない場合には、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントの活用も検討してみてください。 キャリアコンサルタントは、あなたが今の気持ちや今後のキャリアに対する考えを整理できるようにナビゲートするスペシャリストです。じっくりお話をお伺いしながら、適切な質問で、ご自身の本当の気持ちに気づき、今後に対する考えをまとめていけるようサポートさせていただいていますので、ご利用いただいた方からも「本当に辞めたいと思っていた理由に気づき、どうすればいいかわかった」等の声を多くいただいております。 「何を話していいかわからない」「何から話していいかわからない」というそんな時こそ、キャリアコンサルタントと一緒に状況を整理してみませんか。

早く仕事を辞めたい!退職を成功させる3つのポイント
仕事がうまくいかない、上司と合わない、残業が多いなど、誰にでもふとしたきっかけで、「もう仕事を辞めたい…」と思うことはあります。しかし、多くの場合、ふとしたきっかけでその気持ちは消えたり、薄れたりするものです。 それでもその気持ちがつもりに積もって「早く仕事を辞めたい!」「もうこんな会社、辞めてやる!」と、「辞めたい気持ち」が沸点に達することもあるでしょう。 そんな時にスムーズな退職をするにはどうすればよいのか、キャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 1.「早く辞めたい」と思ったならば今日から転職活動を始める 「早く辞めたい」という気持ちのままに、衝動的に辞めてしまうことはあまりおすすめできません。 次の仕事が決まっていないリスクもありますし、今の仕事が「早く辞めたい」と思うような事態になってしまったからこそ、この経験を活かして次ではそのようなことがないように、自分のキャリアや、どのような転職先を選べばよいのか、ある程度考えてから行動したほうが、次の転職で失敗するリスクを下げられるからです。 かといって、「早く辞めたい」と思うほどに退職へと気持ちが傾いているならば、モヤモヤとした思いのまま続けることはもっとおすすめできません。 「早く辞めたい」と退職への気持ちが高まっているならば、まずは仕事を続けたまま、今日からでも早速転職活動を始めましょう。なぜなら、どうせ辞めるならば転職活動を早く始めたほうがいい、次の2つのメリットあるからです。 ①転職するなら早いほうが可能性や選択肢が広がる 転職活動を始めるなら、できれば早いほうが可能性や選択肢が広がります。それには2つの理由があります。 1つめは年齢の問題です。 もちろん、求人募集において年齢制限を設けることは法律で禁じられていますので、募集要項で年齢が制限されることはありません。 しかし、企業は採用計画を立てる際に「他のメンバーや上司の年齢などの組織構成を考えると、これくらいの年齢の人を採用したい(そのほうが組織にとっても仕事がしやすい)」という本音があります。そのため、現実的には、年齢が高くなると企業の採用したいと思っている年齢の想定範囲を超えてしまう可能性が高くなってしまうのです。 また、20代であれば未経験でも将来の成長性・可能性に期待してポテンシャル採用されることも多いですが、30代になると実務経験や即戦力が求められるようになってきます。そのため、キャリアの路線変更をするならば、早いほうが選択肢は多いのです。 2つめはタイミングの問題です。 転職先との出会いはご縁ですから、転職活動を始めたときに自分が希望する求人が運よく募集されているとは限りません。それを考えると、早いうちから転職活動を始めてアンテナをはっておき、求人情報をチェックしておいたほうが、希望の転職先からの求人を見落とさずに済みます。 しかし、「早く辞めたい」ならば早く転職活動をするのがおすすめとはいっても、すぐに転職活動を始めるのは少し考えた方がいいケースもあります。それが次のようなケースです。 ・入社して1年以内 今の会社に転職入社して1年以内でまた辞めてしまうと、転職活動をしても応募先の企業が「この人を採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」「すぐに辞めることに抵抗がないのではないか」と懸念してしまいます。 たとえ辞める理由が「残業が多すぎる」などの自分のせいでなかったにせよ、「今の会社を選ぶ際にちゃんと考えなかったのでは」「ちゃんと調べなかったのでは」と判断されてしまうことがあるのも事実です。 真っ当な企業は、人材を採用したらその人を育成し、長く活躍してほしいと考えています。だからこそ、「すぐに辞めてしまう人」「辞めることに抵抗がない人」を採用するリスクは極力避けたいのです。 入社して1年以内の転職はそのような理由からあまりおすすめできませんが、もちろんストレスで心身ともに影響が出ているような場合はその限りではありません。 また、「新卒入社して1年以内」の場合も、話は別です。新卒入社の場合は、「就職活動の時はまだ学生で、会社選び失敗しちゃったのかな」となりますが、その経験から学んでいることがきちんと伝えられれば、1年以内であることがデメリットになることはそれほどないでしょう。 ・過去の転職回数が3回以上(現在の会社が4社目以上) すぐに転職活動を始めるのを考えたほうがいい、もう一つのケースが「転職回数が3回以上(現在の会社が4社目以上)」のケースです。 前述のとおり、「人が辞めたらまた採用すればいい」と考えている「人材使い捨て」の企業ではない限り、基本的に企業は「すぐに辞めてしまう人」を採用するのは極力避けたいと考えています。 その人を育成し、長く活躍してほしいというのもありますが、採用活動は企業にとってもコストもマンパワーもかかる活動なので、採用してもすぐに辞められてしまい、また採用活動にコストやマンパワーをかけなければならいのは、企業にとってもあまり望ましくないからです。 もちろん、だからといって転職回数が多い場合はこのまま今の会社で続けなければならないわけではないのですが、企業が納得できるような理由を整理しておきましょう。 ②低いモチベーションのまま続けてもいいことはあまりない 「早く仕事を辞めたい」と思うような今は、仕事に対するモチベーションはかなり低いのではないでしょうか。 ある程度慣れた仕事であれば、仕事に対するモチベーションが多少低くてもこなすことはできますが、それでもモチベーションが保てない仕事を続けるのは精神衛生上もあまりよくありません。 誰にとっても理想的なのは、モチベーションが自然に高まるような仕事や環境でイキイキと働くことです。 1日のうちで、働く時間は8時間以上もあります。その時間をモチベーションが保てないような仕事に費やすのは、とてももったいないことです。 その時間が、より自分にとって望ましい新たな環境で働く時間になるように、一歩踏み出したほうが人生にとっても有意義でしょう。 2. 早く転職活動に成功できるよう計画的に取り組む 「転職先を決めずに、まずは退職する」という選択肢ももちろんあります。実際に厚生労働省の「転職者実態調査の概況」によると、4人に1人が転職活動を全く行わずに辞めています。 しかし、自己都合による退職では、失業給付が振り込まれるまで約4ヶ月かかることからも、経済的なリスクを考えると転職先が決まってから退職したいという方も多いでしょう。また、「転職先が決まっていないけど、とにかく辞めたい」と退職した場合にも、転職活動は長引かせることなく、できれば早く終えられたほうが得策です。 そこで、早く辞めたいときこそ、早く次の転職先を見つけられるように次の3つのポイントを押さえておきましょう。 ①今後のやりたいことを整理しておく 転職活動では「転職理由」として必ず聞かれるのが、今後のキャリアです。「今後のキャリアについてこう考えていて、そのために転職する」というのが、「転職理由」を語る「型」になります。 「辞めたい」と思った本音の転職理由が上司との人間関係や、給与の少なさ、残業の多さだったとしても、転職活動では「自分は何がやりたいのか」をきちんと語る必要があります。そしてよい企業ほど、その思いにしっかり向き合ってくれます。 自分のやりたいことが曖昧で、面接でもうまく伝えられないと、希望の企業で内定をとるのは難しくなります。希望する企業への転職を成功させるためにも、「自分はこれから何がやりたいのか?」についてしっかり考えておきましょう。 ②自分の希望をすべて叶える転職は難しいことも知っておく 次の転職先では気持ちよく働けるように、転職活動では転職先に求める自分の希望を整理しておく必要があります。そして早く転職活動を成功させるためには、さらにその希望の優先順位も明確にしておくことです。 「年収はこれくらいほしい」「仕事内容はこれがやりたい」「通勤時間は短いほうがいい」「休日も多い方がいい」 など、転職先に希望する条件はいろいろあるでしょう。 それがすべて叶うような理想の転職先に出会える可能性ももちろんありますが、多くの場合は 「仕事内容は希望にぴったりだけど、年収が少し不満…」「年収も仕事内容も希望通りなんだけど、会社が遠くて通うのが大変」「年収も環境もばっちりだけど、仕事内容がちょっと…」 など、満たせる希望と満たせない希望が出てきます。その時に、「自分がこの転職で叶えたい希望の優先順位(仕事内容を重視したいのか、年収などの待遇か、通いやすさなどの勤務地か、など)」を明確にしておけば、スムーズに意思決定でき、転職の満足度も高くなります。 「自分の希望が、全部叶えらえる企業もあるはず」とこだわる方もいらっしゃいますが、それには2つの大きなリスクもあります。そのような理想の企業から求人募集があるとは限らないというリスクと、またそのような求人があったとしても採用されるとは限らないというリスクです。 ただ「たとえそうであっても、希望にはこだわりたい」というのであれば、それも良いと思います。その時にこのリスクを知っているのと知らないのでは、「希望を満たす求人がいつまでもなかったとき」「希望を満たす求人では採用されなかったとき」の納得感も違うでしょう。 ③使える手段はすべて使って転職活動を行う 転職先は様々な以下のような手段を使って探すことができます。 ・転職情報サイト・転職エージェント・LinkedinなどのSNS・友人知人などのネットワーク・ダイレクトリクルーティングサイト 1つの求人は、どの手段でも得られるものではなく、「転職エージェントにしか公開していない」「社員の紹介でしか募集していない」など、特定の手段でのみ募集していることも多くあります。 自分の希望の求人に出会う可能性を高めるためにも、転職活動ではできる限り、使える手段はすべて使いましょう。自分が希望する仕事や業界で働く友人・知人がいるならば、「次の仕事を探している」という話を何気なくしておくことで、いい情報が入るかもしれません。 3. 「仕事を続けながら転職活動は無理」と思ったら、まずは退職してしまう 経済的なリスクや転職活動が長引くリスクを考えると、転職先を決めてから辞めるほうが安心ではありますが、 「仕事が内勤なので、有休をとらないと面接に行けない。今の仕事を続けながら転職活動をするのは無理」「とにかくできるだけ早く辞めたいから、転職先が決まるまでなんて待っていられない」 ということもあるかと思います。「どうしても早く辞めたい」ときに、早く辞める方法がこちらです。 退職の日は就業規則で確認 仕事を辞める際に、いつまでに退職届を出せばよいかは就業規則で定められています。「退職日の30日前や1ヶ月前」としている企業が多いのですが、自社はどのような規定になっているか、まずは就業規則で確認しましょう。 ただ、就業規則では「退職日の30日前や1ヶ月前」としている企業が多いのですが、後任を探す準備や引継ぎなども考えると、2~3ヶ月前に退職届を出したほうが今後のやりとりはスムーズになります。 特に、「急に辞めて大変だった」などの情報が転職先に入り、転職先での信頼関係に影響することも考えられるので、スムーズな退職を目指した方がおすすめではあります。 ただし、今の職場がブラック企業でとにかく辞めたい、退職届を受け取ってもらえないなど、「2~3ヶ月前なんて悠長なことを言っていないで、できるだけ早く辞めたい」こともあるかと思います。 その際には、民法第627条1項で 当事者が雇用の期間を定めなかったときには、当事者はいつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から二週間を経過することによって終了する。 と定められているため、2週間前に退職届を渡せば退職できます。就業規則よりも民法のほうが優先されるからです。「どうしても早く辞めたい」「なかなか辞めさせてもらえない」という時の最後の手段として知っておきましょう。 退職後に気を付けたいこと 次の転職先を決めずに退職すると、次の日からは自分の好きなように時間を使えるようになります。遅くまで寝てても、深夜まで起きていてももう問題はありません。 今はコロナで自粛が求められている時期ではありますが、気晴らしに小旅行などをしながらゆっくりこれからのことを考えてみるのもいいでしょう。 しかし、いくらでも自分の好きなように時間を使えるからといってそのままのんびりしてしまうと、転職活動で「ブランク」と呼ばれる「何もしていない時間」が長引いてしまうリスクがあります。 企業によってはブランク期間があまり長すぎないことを好むケースもありますし、自分自身も「転職先がなかなか決まらない」ことに焦ってしまって転職活動がうまくいかなかったり、転職先に妥協したりしてしまうかもしれません。 そうならないようにするには、退職後もスケジュール感を持って活動することをおすすめします。 ・退職後のリフレッシュ期間をいつまでにするか・いつから転職活動を始めたいか・いつまでに転職活動を終えたいか など、およその目安を考えておきましょう。 早く辞めたいと思うと、何よりもまず今の環境を早く変えることに気持ちが向いてしまいますが、次の転職先では「早く辞めたい」と思うような状況にならないような転職活動をするためにも、きちんと自分の気持ちや今後について整理し、計画的に転職に向けて行動を起こしていくことが大切です。 もしプロの力を活用して、自分の気持ちや今後の可能性について効率的に、客観的に確認したいとご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

30代で仕事を辞めたい!後悔したくない人に伝えたい7つのこと
「仕事を辞めたい」と思っても、いざ転職するとなれば、30代の転職は20代の転職と少し意味合いが異なります。だからこそ、20代よりも転職に対する戸惑いや不安もあり、少し慎重になってしまうものです。 30代の決断は今後のキャリアに大きく影響するからこそ、転職するにしても、今の会社にいるにしても、後悔しない選択を選びたいですよね。 そこで今回は、キャリアコンサルタントの視点から、30代で仕事を辞めたいと思う人がこれから後悔しない選択を選べるように、7つのことをご紹介します。 1. 30代で仕事を辞めたいと思うことは誰にでもある 「仕事を辞めたい」という思いは、何歳になっても生じるものです。特に中堅として仕事を任されるようになり、会社の様々な状況も20代の頃よりも見えてきたからこそ、「この先このままでもいいのか?」と立ち止まって考えたくなるのは、ごく自然なことでしょう。 実際に、総務省統計局が発表した「労働力調査」(2020年)によると、転職者数は25-34歳で73万人、35-44歳で60万人と、30代でも実に多くの人が転職しています。 キャリアコンサルタントとして現場に接していると、その転職理由の本音は、以下のような理由が多いと実感しています。 ①仕事にやりがいを感じない、他にやりたいことがある 「今の仕事にやりがいを感じない」「実は他にやりたいことがある」と感じている30代の方も多くいます。仕事がこなせるようになったからこそ、「今の仕事はこれからもずっと同じことの繰り返し」とわかってしまったり、「自分のやりたいことはこれでよかったのか」という疑問がよぎったり、「新しい成長の場」を求めたくなったりしてしまうのです。 あるいは、20代を「仕事の基礎を身につける期間」と位置付け、30代は「ずっと前からやりたかったこと」「実現したかった生き方」を実現するために、「やりたいこと」に向かって歩き出す人もいます。 ②この会社での出世・昇格が望めない 30代になると、社内の評価もおよそ固まってきます。出世や昇格するばかりが幸せではないのですが、組織のなかで定期的に人事評価が行われていれば、出世や昇格する同期や後輩に複雑な思いを抱き、モチベーションが下がるのもごく自然な感情といえます。 人事評価だけでなく、職場での評価も固定化される企業も多くありますので、同期や後輩は評価されているのに、自分はなかなか評価されない…と評価に納得がいかず、転職を考えるようになります。 会社が変われば評価軸も変わるので、他人からの評価も変わります。努力しても評価が変わらなかったり、会社の評価軸が合わない場合には、転職を視野にいれることは賢明かもしれません。 ③給与やボーナスが低く、待遇が悪い 20代のうちは、給与がボーナスが低くても自分一人で生活する分には困らないと思っていても、30代になり家族を持つようになる、あるいは家族を持ちたいと思ったときに「このままでは難しい」と転職を考える方も少なくありません。 また「30代になったら昇給するのではないか」と思っていたのに、実際に30代になってみると思ってたほど給与が変わらず「ずっとこの給与では…」と先行きに不安を感じて退職を考える人もいます。 ④残業が多い、休日が少ない 「残業が多い」「休日が少ない」といったことが、30代になるとじわじわと負担になってくることもあります。 体力のある20代のころは勢いで乗り切れたものの、30代になり体力にも少し変化がでてくると、「今は何とかなっても、ずっとこのままではさすがにキツいのでは…」と不安になるのです。 ⑤上司と合わない 「上司と合わない」のは、組織で働いている以上、何歳になってもつきまとう課題です。しかし、まだ社会人経験が浅い20代のころの「上司と合わない」には感情的な部分があることもありますが、30代になって感じる「上司と合わない」は様々な努力をした結果の「どうしても合わない」ではないでしょうか。 30代になると「異動の実現可能性」もわかってきます。なかなか異動が叶わない企業もありますので、「このままずっとこの上司と一緒に仕事を続けるくらいなら」と転職を考える方も少なくありません。 2. 会社を辞めずに済む選択肢も一度考えてみる 仕事を辞めるにしても、辞めないにしてもどちらの道を選んでもできる限り後悔を避けたいのであれば、「まずは今の会社を辞めずに済む選択肢はあるのか」を見極める必要があります。 次のような視点から、客観的に今の状況を整理してみましょう。 ①会社や事業の将来性はあるか 特に「仕事にやりがいを感じない」「他にやりたいことがある」という思いから、「今の仕事」ではなくて「他の仕事」に心が向き始めたときには、今の会社や事業の将来性や成長性を客観的に判断してみてください。 もし、事業が伸びていたり、組織が大きく成長しようとしている企業であれば、その成長に伴ってあなたの仕事や役割も将来変わる可能性があるからです。 ②自分の話を真剣に聞いてくれる上司はいるか もし、辞めたい理由があったとしても自分の話を真剣に聞いてくれる上司がいるのであれば、辞めるかどうかの判断は上司に相談してからでも遅くはありません。 たとえば「仕事にやりがいを感じない」「残業が多いので続けるのが不安」などの理由であれば、上司に相談すれば、仕事について話し合うなかでモチベーションが回復したり、残業が多い状況が変わったりと、転職しなくても現状が変わる可能性があるからです。 テレワークが進み、相談がしにくい環境の方もいらっしゃるかもしれませんが、もし上司が自分の話をきちんと聞いてくれる人ならば、ぜひ勇気を出して相談してみましょう。 ③待遇などの状況が改善される可能性があるか 給与やボーナス、休日等の待遇が原因であれば、それがいつか改善される可能性はあるのかを確認してみましょう。 例えば、勤続年数によって40代、50代となれば少しは給与があがるのか、健康経営などが注目されるなかで年間休日が見直されるような会社かどうか、社内をみてみてください。 「どうも給与が上がりそうな可能性はない」「経営陣は、従業員の休日になんか関心がなさそうだ」ということであれば、状況を変えるには転職するしかないでしょう。 ④やりたい仕事ができる可能性があるか 異動など、社内の制度を活用して、やりたい仕事ができる可能性、あるいはやりがいを感じられそうな仕事ができる可能性はあるでしょうか。 もしあなたに対する社内の評価が悪くないのであれば、新しい職場でまたゼロから信頼と人間関係を築くよりも、すでにそれが築かれている今の環境のほうが仕事が進めやすいということもあります。 3.これからのキャリアを真剣に考える 「辞めたい」と思った今は、キャリアを真剣に考え直すチャンスでもあります。今の会社での状況を見直したら、今度は自分自身のキャリアに対する考えを整理してみましょう。 定年が現在のまま65歳だったとしても、あと30年前後は仕事を続けることになります。今の30代がその年になるころには、定年はさらに68歳、70歳と延長されているかもしれません。 この先の人生で「働く時間」はまだたくさんあります。その長い時間を、どのような仕事にをして過ごしたいのか、「転職前提」でも「今の会社にいることが前提」でもなく、フラットに考えてみましょう。 ①自分は何がやりたいのか? 「仕事を辞めたい」の後に必ずついて回るのが「では次に何がやりたいのか?」という問いです。「これから先、自分は何がやりたいのか?」「なぜやりたいのか?」を考えてみましょう。 転職するならばこの転職理由は必ず必要になりますし、今の会社を続けるにしても「何がやりたいのか?」をなおざりにしたままでは、モヤモヤした思いがずっと残ることになってしまいます。 もしもやりたいことがあるならば、自分が「やりたい」と思っていることに一度正直になっておくことが大事です。「やりたい」という気持ちに一度はしっかり向き合っておかないと、それがずっと心残りになってしまう可能性もあるからです。 そして、そのやりたいことに対して、 ・そのやりたいことに対する自分の本気度はどれくらいなのか?・今からそれを実現するにはどんな環境で、何が必要か?・様々なリスクを伴ってもやりたいか? をできる限り具体的に考えてみましょう。 ただ、「やりたいこと」が見つからない人もいらっしゃるでしょう。たとえば ・とにかく「辞めたい」ので、とても将来のことが考えられない。・仕事に強いこだわりがあるわけではないので、考えてもわからない。・「やりたいこと」というよりは、今の自分のスキルや経験で「できること」が何だかわからない。 という場合です。そんなときには、人に相談したり、何か興味のあるイベント等に参加してみたり、試しに求人をチェックしてみたりと、今までとは違う行動を起こしてみてください。何かヒントが見つかるかもしれません。 ※「何がしたいかわからない」を見つけるための方法はこちらのコラムで詳しくご紹介しています。 https://career-lab.biz/column/30s_201118/ そして「自分は何がやりたいのか?」が見えてきたら、辞めるか辞めないかは、 ・そのやりたいことは社内ではできないのか?・今の会社を辞めてもやりたいことか?・やりたいことは転職すれば実現できるのか?・その転職は成功するのか? にそって判断していくことになります。ただ転職が成功するかしないかは、やってみないとわかりませんので、今の仕事を続けて実際に転職活動をしながら、見極めていくとよいでしょう。 ②自分が望むライフスタイルはどのようなものか? ただ、すべての人が「これがやりたい」という仕事に対する強い思いを持っているわけではなく、「仕事は生計を立てられれば何でもいい。それよりも自分には、実現したいライフスタイルがある」という人もいます。 この場合、「自分は何がやりたいのか?」を仕事軸ではなくて、「ライフスタイル軸」で整理してみましょう。 ・コロナで東京で働くリスクを感じたので、地方で働きたい。・テレワークできる仕事がしたい。・子どもを自然の中で育てたい。・家族と過ごす時間をしっかりとりたい。・趣味の時間を優先したい。 などなど、「仕事よりも大切なものを優先する働き方」を選びたいのであれば、ぜひ自分が望むライフスタイルはどのようなものかを具体的に描いてみてください。 そうすれば、これからのキャリアを選ぶ選択は「そのライフスタイルが実現できるか」が判断軸となります。その判断軸に沿って選択していけば、望むライフスタイルも手に入るでしょう。 ③収入はどれくらい希望するのか? もう一つ、キャリアを考える上で重要なのが「自分はどれくらいの収入を希望するのか?」「収入は自分にとってどれくらい優先すべきことなのか?」です。 収入はもちろん誰にとっても重要ですが、どれくらいの年収を希望するのか?目指したいのか?は人によって異なります。 「年収1000万以上は目指したい」という人もいれば、「そんなに物欲もないので現状維持程度で生活できれば十分」という人もいるでしょう。 そして年収に対する思いも「多少ハードワークになっても、絶対これだけは欲しい」とこだわりが強い方もいれば、「年収よりも仕事内容や、労働時間、休日などを優先したいという」方もいます。 自分が必要とする年収が今の企業で得られないならば、転職するしか方法はありません。自分の収入に対する考え、こだわり度を知り、年収に対する優先度合いをはっきりさせておくことは、今後のキャリアを選択するときに重要な判断軸となります。 4.30代の転職者に企業が求めることを知っておく 現在の環境やこの先やりたいことを考えたときに、今の会社では状況の改善は見込めず、転職がベストな選択肢になることもあります。転職活動をする前に、企業が30代の候補者に何を求めているのかを理解しておきましょう。 ①即戦力となる経験があるか? 企業が30代を中途採用する際に求めるのは、なんといっても実務を教える必要のない即戦力です。 転職先に新卒入社して10年前後の同世代の社員と、同レベルかそれ以上の即戦力が求められると認識しておきましょう。 ②職場でうまくやれるコミュニケーション力があるか? 企業がこの世代の中途採用で、即戦力と同様に重要視しているのが、職場でうまく人間関係を構築できるコミュニケーション力です。 30代の中途入社者には、自分から周囲と適切なコミュニケーションをとって、仕事をやりやすい人間関係を築いていくことも求められます。 これには「社風に合うかどうか」というところも含まれ、求めるキャリアをもっている人材でも社風に合わなそうであれば「周囲とうまくやっていけるか懸念がある」ということで不採用になることもあります。 5.30代の応募者に対し企業が気になることも知っておく また転職活動では、「企業が求めるものは何か」と同時に、「30代の応募者に対して企業は何を気にするのか?」を知っておくことも大切です。企業が何を気にするのかを知り、それに対して企業が納得できる材料を持っていれば、転職活動もうまくいき、希望する転職先から内定を得やすくなるでしょう。 反対に、「企業が気になる点」に対して企業が納得する材料が少ないと、転職活動は苦戦することが予想されます。ここでは、どんな職種でも共通する、企業が気になる3つのことと、なぜそれを企業は気にするのかという背景を確認しておきましょう。 ①退職理由・志望理由は何か? どの年代の転職者に対しても「退職理由・志望理由」は気になるものですが、30代の転職者だからこそ特に注視するポイントがあります。それが、 ・退職理由・志望理由は地に足がついているか。・志望理由は自社の事業内容をよく理解し、自分自身が目指すキャリアと一致していることが語られているか。・志望理由のなかで、自分が身につけてきた経験をどのように活かしていけるかをきちんと語っているか。 です。 20代であれば、「思い優先」でも意欲があるとして評価してもらえますが、30代ではそうはいきません。 企業は30代の転職者には、「社会人経験の長さなりに、経験に基づいてきちんと考えて答えを用意してきていること」を求めます。「転職に対してどれだけ深く、きちんと先を見通して考えているか」が「その人の思考力・仕事力」の一つの判断材料にもなるからです。 また、企業側は採用する以上は「できれば長く勤めてほしい」と考えています。だからこそ「しっかり考えて選んだ決断として応募してきた」ことがわかるのが望ましいのです。 ②転職回数は多いか? 前述のように、企業側は採用する以上は「できれば長く勤めてほしい」と考えています。転職回数を気にする企業が多いのはそうした理由からで、転職回数が多いと、「退職することに抵抗感がなく、採用しても数年ですぐに辞めてしまうのではないか?」と懸念します。 30代であれば転職回数が2~3回であれば全く問題ありませんが、4回以上となると「転職の多い人」という印象となります。 転職回数が多い場合には、企業が納得するような「転職理由」や、「数年で辞めるかもしれないけれど、在籍している数年のうちに大きな結果を出せる」と企業が期待できるほどの実績が必要となるでしょう。 ③マネジメント経験はあるか? 多くの企業では30代がリーダー、あるいはマネージャーとして現場の実務をまとめる立場にあります。 30代では現場でも即戦力が求められることからも、30代の転職ではマネジメント経験を求められることが多くなり、実際にマネジメント経験があると選択肢は広がります。 ではメンバークラスはどうか?という点ですが、採用に年齢制限を設けることは法律で禁止されてはいるものの、実際にはメンバークラスの採用であれば、20代のほうが企業が求めるスペックをより満たしていることも多くなり、採用される可能性は20代のほうが高くなります。 6.30代の転職活動で後悔しないためにも、納得いくまで考える 企業側からのこのようなニーズと向き合いながら転職活動をすることになりますが、そのなかで後悔しないためには、納得いくまで考えることが重要です。 ただ、じっくり考えることは大切なのですが、考えすぎて、あるいは慎重になりすぎてアクションが起こせないと、視野を広げることも判断に必要な情報を集めることもできなくなってしまいます。 行動を起こすことで考えが深まったり、新たな情報が入ったりすることもありますので、身近な人や転職エージェント、キャリアコンサルタントに相談するなどで、周囲の力も上手に使って判断材料となる情報を集めましょう。 後悔しないために納得いくまで考えることが必要なのは、次の2つの問いです。そしてこれらが明確になったら、その自分で出した答えに合うような企業をしっかり調べ、選んでいきましょう。 ①今後実現したいキャリアプランやライフスタイルは何か? 20代の転職であれば、たとえ失敗しても軌道修正は比較的容易にできます。30代の転職で失敗した際に、軌道修正ができないとはいいませんが、それは20代のときほどは容易ではありません。 だからこそ、「この転職で実現したいキャリアプランは何か?」「どんなライフスタイルを手にいれたいのか?」について具体的に考えておきましょう。 転職先を選ぶ際も、目先の条件だけでなく、「自分の描いているキャリアプランが実現できるのか?」「叶えたいライフスタイルが叶うのか?」という視点で選ぶと、より希望に叶う転職先に出会えるでしょう。 ②転職先に求める条件は何か? とはいえ、企業が30代の転職に即戦力を求める以上、何もかもが希望通りの理想の転職先に出会えるとも限りません。 転職活動では、1つの条件は希望通りだけど、他が希望を満たさないということがよくあります。たとえば、 「仕事は希望通りだけど、年収が希望より低い」「年収も仕事も希望通りだけど、勤務地が遠い…」 という具合です。 その時に納得した決断ができるように、30代での転職活動では「この転職で、一番大事にしたいものは何か?」という優先順位を明確にしておきましょう。転職先を選ぶ判断材料には ・事業内容・仕事内容・社風・年収・福利厚生・勤務時間(残業時間の多さや、フレックスタイム制などの有無も含む)・勤務地(テレワークの有無も含む)・社員との相性(面接官や人事の印象) などがあります。どれも満足できることが最高ですが、そうではなかったときに「自分は何が一番譲れないのか?」「それはなぜか?」「一番叶えたい条件が叶えば良しとするのか?」「あくまでも複数の条件を満たす転職先にこだわるのか?」をはっきりさせておくと転職活動に役立ちます。 ただ複数の条件にこだわりたい場合、待っていれば希望に合う求人に出会えることもありますが、それは運なので、待っていれば必ず希望通りの求人が見つかるわけではありません。また、自分の希望通りの求人があったとしても、その企業に内定するどうかも別の話です。 「複数の条件を満たす転職先にこだわっていたらなかなか転職先が見つからず、結局転職のタイミングを逃してしまった」「最初に断った企業が、実は一番条件に近かった」ということもあります。 その可能性を踏まえたうえで、「それでもここまではこだわりたい」とするか、「今のタイミングで転職したいから、この条件以外は叶わなくてもいい」とするか、予め考えを整理しておけば、どのような結果になったとしても「自分でしっかり考えて出した答えだから」と、後悔するリスクは減らせるでしょう。 7.30代で未経験の仕事にチャレンジしたいならば、知っておきたい重要なことがある 最後に、「仕事を辞めたい」と思うようになったきっかけが「他にやりたいことがある」からであり、それが未経験の仕事だった場合にどうするか?についてもご紹介しておきたいと思います。 「他にやりたいことがある」という思いがあるならば、その思いを大切にし、社内の異動で希望が叶うならば異動希望を出し、社内では叶えられないのであれば、その「やりたいこと」ができそうな転職先を探して転職活動をしてみることをおすすめします。 あるいは、今は副業もしやすい環境が整っているので、まずは副業から小さく始めてみるのもいいかもしれません。 「やりたい」と思っている気持ちがあるのに、「でも難しいだろうし…」など、様々な理由をつけてやらないままにしておくと、「やっぱりやっておけばよかった」「チャレンジしてみればよかった」「本当はずっと●●がやりたいのに」と後悔する日がくるかもしれないからです。 また、「本当はやりたいことが他にあるから」と今の仕事に身が入らない言い訳にもなってしまいます。 もちろん、30代から未経験の仕事へ転職するのは簡単なことではありません。しかし、チャンスはゼロではないですし、やってみることで視野も広がります。たとえ、叶わなかったとしても、「やってみたけれどもダメだった」という納得感も生まれますから、チャレンジする価値はあるでしょう。 30代で未経験の仕事へキャリアチェンジする時に必要な覚悟については、こちらのコラムでも詳しく紹介していますので、よろしければぜひご覧ください。 http://career-lab.biz/column/30%E4%BB%A3%E3%81%A7%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B8%E8%BB%A2%E8%81%B7%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%89%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%9F/ いかがでしたでしょうか。 どんな決断をするにせよ、納得できるまで考え、そして行動してみることが、後悔をしない選択をするための大切なポイントとなります。 そして私たちキャリアコンサルタントは、そんな後悔しない意思決定ができるよう、あなたのキャリアやライフスタイルに対する考えを整理するサポートをしています。後悔しない選択をするためにも、ぜひお気軽に活用してみてください。

仕事辞めたい、先が見えない…辛い今を乗り切る方法
このまま仕事をしていても先が見えないから辞めたいけど、かといって転職するのもうまくいくか不安…。新型コロナウイルスが働き方や経済に大きな影響を与える今、将来の先行きに対して不安を感じる方も多いと思いと思いのではないでしょうか。 先も見えず、答えも見えなくて辛いからといっても、その解決策は「転職する」ということだけではありません。今の状況を乗り切る考え方、そして様々な方法をキャリアコンサルタントの視点からご紹介します。 先が見えない理由は?自分の気持ちと解決策を確認してみよう 「先が見えない」という思いは、仕事や職場に関する様々な理由からうまれてきます。そして、その理由ごとに解決策となる「今を乗り切る方法」も変わってきます。 今、あなたを「先が見えない」と思わせてしまっているその理由はどこにあるのでしょうか。その理由は1つということもあれば、複数の理由が絡み合っていることもあります。 自分の「先が見えない理由」が以下のどれに共感できるのか、そしてその理由を解決するための「乗り切る方法」を今の状況で試してみることはできないか、確認してみましょう。 先が見えない理由①会社の業績・業界が不安 先が見えない理由の1つが、会社や業界の将来性への不安です。 社会の変化やテクノロジーの変化、新型コロナウイルスの影響などで、会社が大きなダメージを受け、会社の業績や業界そのものが今後どうなるかわからない…。そんな状況では「このまま、この会社にいてもいいのか?」と不安になってしまうのも自然な感情といえるでしょう。 【乗り切る方法】転職活動を始めてみる この状況を乗り切るためには、転職活動を始めてみることをおすすめします。業界や会社の業績の不安は、個人の努力ではどうすることもできないからです。 もちろん、会社の経営層は会社の生き残りをかけて何かしらの戦略を考えているでしょう。ただそれが、従業員の数を縮小する「リストラ」という手段であることもあります。会社の業績や業界の先行きに不安があるならば、転職して所属する会社や業界を変えるのが一番でしょう。 転職活動を始めると、自社以外の様々な企業に出会うことができ、今の会社で働き続けること以外の可能性が見えてきます。 「自分のような経験や年齢でも本当に転職できるのか?」と不安な気持ちもあるかと思いますが、それはやってみなければわかりません。 実際に転職するかどうかは、いい転職先の企業が見つかってから決めればいいことです。まずは動き始めてみましょう。 先が見えない理由②給与が低い、待遇が悪い 前述の「先が見えない理由①」とも関連しますが、会社の業績や業界の特性から「給与が低い」「待遇が悪い」ことが、先が見えない理由になっていることもよくあります。 「これから結婚して子どもを持ちたいと考えたときに、この給与ではやっていけない」「年金問題を考えると、将来に向けて備えたいけど、今の給与じゃ貯金もできない」「残業が多くて疲れてしまい、この仕事を長く続けられる気がしない」 そんな将来への経済的な不安や待遇への不満は、今の環境のままでは解決するのは難しいでしょう。 【乗り切る方法】転職活動を始めてみる 先が見えない理由が、給与や待遇面に関するならば、それを解消するには転職して所属する会社を変えるしかありません。給与や待遇面も、個人の努力ではどうにもならないからです。 転職への不安がある場合は、ぜひ一度転職サイトをざっと検索してみてください。あなたが応募できる企業の待遇条件をみてみれば、今よりも条件のよい企業があると実感できるのではないでしょうか。 「給与や待遇面の改善を最優先とし、仕事内容などはあまりこだわらない」など、転職先の条件の優先順位を明確にし、給与や待遇面以外についてはあまりこだわりすぎないようにすれば、転職で給与や待遇を改善することはそれほど難しくはありません。 転職活動を始めて、自社以外の状況が見えれば、「先が見えない」不安も「次の転職先」へのワクワク感に変わっていくのではないでしょうか。 先が見えない理由③こうなりたいと思える先輩や上司が職場にいない 「こうなりたいと思える先輩や上司が職場にいないので、この会社で働き続けても先がみえない」という声は、特に20代の方からよく伺います。 「管理職がみんなつまらなそうにしている」「10年たっても、先輩社員が同じ仕事をしている」「子育てしながら働いている女性がいない」「女性は子どもを産んだら、補助的な仕事ばかりしている」「子育てしながら働く女性が、周囲に気を使いながら働いているので大変そう。自分も同じになると思うと気が重い」 など、「ここで働いて3年、5年、10年経った時に、自分がイキイキしているイメージ、やりがいを感じているイメージが持てない」というものです。 【乗り切る方法.1】社外にロールモデルを探す 「こうなりたい」と思えるロールモデルは、社内で見つけなければいけないわけではありません。自分が「こうなりたい」と思えるようなロールモデルが社内にいないならば、他の場所で探してみるのはいかがでしょうか。 直接の知り合いでなくても、今はネット上で様々なコンテンツが配信されていて、様々な業界で活躍する人たちの生き方や働き方を知ることができます。また、気になるテーマの研修やセミナー、イベントに参加してみることで、ロールモデルにしたいと思うような人物に出会えるかもしれません。 視野を広く、社外に目を向けてみるのはどうでしょうか。 【乗り切る方法.2】自分のキャリアプランを考え、向き合う 「こうなりたいと思える先輩や上司」の存在をを社内に求めるのは、自分では将来どうなりたいのかキャリアプランがよくわからないから参考になる社内の先輩や上司が必要なのか、自分自身で描くキャリアプランを社内で実現している人がいるかどうか確かめたいのか、どちらでしょうか? もし前者であるならば、まずは自分自身がどうなりたいのか、自分でキャリアプランをきちんと考えてみることをおすすめします。そのときには、「今の会社ではそんなことをしている人がいないから、こういうキャリアプランは描けないだろう」といった、現状を考えて思考を制限することなく、考えてみてください。 ※キャリアプランの考え方はこちらのコラムで詳しく紹介しています。よろしければ、ご参考にどうぞ! https://career-lab.biz/column/%e8%87%aa%e5%88%86%e3%81%ae%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%81%8c%e3%82%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9/ そしてもし、後者で「自分のキャリアプランはあるが、社内で実現している人がいない」という場合は2つの考え方があります。 1つ目は、あなたがその1人目になることです。 今、社内で実現している人がいなくても、この先もずっと実現できないというわけではありません。社会情勢の変化で経営層の考え方が変わったり、市況の変化で会社の経営方針や事業方針が変わるなどして、数年後には状況が変わる可能性も大いにあります。 今は「こうなりたいと思える人」がいなくても、あなたが積極的に働きかけることで、状況は変わり、いつか後輩社員があなたのようになりたいと思う日もくるのではないでしょうか。 2つ目は、社内に見切りをつけて他の会社で実現することです。それが次の「転職活動を始めてみる」につながります。 【乗り切る方法.3】転職活動を始めてみる 自分で描いたキャリアプランがあって、それが社内で実現するのが難しいことが明らかならば、転職活動を始めてみましょう。 たとえば、キャリアプランのなかでも「在宅勤務ができる環境で働きたい」「子どもを産んでも、仕事を任される環境で働きたい」「育児と仕事を両立させたい」など、働き方に関するものは、「働く場所(勤め先)」を変えることで簡単に実現することができます。 転職サイトや転職エージェントを活用して、自分のキャリアプランを実現できる条件の企業がないか、探し始めてみてはいかがでしょうか。 先が見えない理由⑤上司に評価されない 身近な上司からの評価は、仕事をする上でのモチベーションに絶大な影響を及ぼします。上司に評価されない、何度も注意されるなどが続くと、「この先、この会社でやっていけるのだろうか」と先が見えず、仕事も辞めたくなるほど辛い状況に陥ってしまうかもしれません。 こんなとき、「もう辞めて転職しよう」と思うかもしれませんが、この理由が原因であれば、「上司の性格に問題アリ」「致命的に相性が合わない」などの解消困難な状況でもない限り、いきなり転職活動を始めるのはベストな解決方法とはいえません。なぜなら、転職すしたからといって、相性の良い上司やあなたを評価してくれる上司に出会える保証はどこにもないからです。 そこでまずは、この状況を「どうしたら上司に評価されるのか?」を学ぶ機会とし、次の方法を試してみてください。 これらを試してみることは、あなたのビジネスパーソンとしての基礎力を高めることにもつながります。 転職を考えるのは、それでも何も変わらなかったときでも遅くはありません。いろいろ試し、ビジネスパーソンとしての基礎力が高まった後での転職であれば、きっと今すぐに転職するよりも好条件の転職先に出会えるはずです。 【解決策.1】上司の評価を振り返る まずは、冷静に今まで上司から受けた評価を振り返ってみましょう。評価されなかった評価を振り返るのはとても辛いことですが、ここで冷静に考えてみてください。 上司があなたを評価しなかったのは、どんなポイントでしょうか。そしてあなた自身はその評価を改善するために、上司から指摘やアドバイスを受けた行動を変えるような努力をしてきていたでしょうか。努力していることを、上司に伝えていたでしょうか。実際に努力して、行動や結果は変わったでしょうか。 上司と合わないこともあるでしょうが、合わない上司とうまく付き合う自分なりの方法を見つけることも仕事を続けていく上では大切です。ここでまだできることはないか、見直してみましょう。 【解決策.2】報連相を心がける 上司に評価されないときにできることの1つで、大抵のケースで効果を発揮するのがより適切な「報連相」を心がけるということです。 上司に評価されていないということは、「自分が十分だと思っていて、今行っている報連相の頻度や内容」と「上司が必要だと思っている報連相の頻度や内容」が異なっています。 「必要だと思う報連相の頻度や内容」は人によって個人差がありますので、前の上司では問題なかったとしても、今の上司は問題を感じているかもしれません。ここで改めて、報連相について確認し、改善できることがないか振り返ってみましょう。 報告 報告とは、上司からの指示や命令に対して、そのプロセスや結果を知らせることです。 特にプロセスの報告頻度をどれくらい求めるか?には、個人差があります。結果を出していてもプロセスの報告が十分でないと、「あいつは何をやっているかわからない」「コミュニケーションがたりない」などの印象が、評価を下げる原因になっていることもあります。 プロセスでの報告頻度を1~2回あげてみるだけでも印象は変わりますので、思い当たることがあれば試してみましょう。 連絡 連絡とは、簡単な業務に関する情報を関係者に知らせることです。自分の意見や憶測は入りませんが、必要な情報を的確に伝えることが大切です。 上司への連絡をした際に、情報が足りなかったり誤っていたりなど注意を受けたことがもしあれば、連絡ミスをしないことから心がけてみてはいかがでしょうか。 相談 相談とは、判断に迷う時や意見を聞いてもらいたい時などにアドバイスをもらうことです。上司からの評価が高い人は、一般的に適切なタイミングで上司に相談し、上司の意見やアドバイスをもらってそれを業務に反映させています。 上司のタイプによっては、相談が少ない部下に対して、「あいつは勝手に進めている」と感じてしまう人もいます。その場合、うまくいっても相談もなしに進めたことが面白くないので難癖をつけたくなり、うまくいかなかったら「相談しなかったせいだ」と感じ、どちらの結果になっても評価が下がってしまうのです。 「判断に迷うような業務はない」「上司の意見が参考になるとも思えない」こともあるかと思いますが、相談が評価に多少なりとも影響することはぜひ知っておきましょう。 【解決策.3】評価制度を理解する 仕事上、自分ではこれが大切だと感じてがんばっていることと、会社が評価をするうえで重要視していることが異なっていることもあります。 「がんばっていることや方向性が、それは会社の方針、部の方針にあっていない」ということです。 評価されないということは、会社が重要視する評価項目を満たしていないということです。会社の評価制度を理解し、何が求められているのかを改めて確認し行動を変えてみると、評価も変わってくるかもしれません。 先が見えない理由⑥成長が感じられない ずっと同じ業務の繰り返し、またはルーティンワークばかりで、何の刺激も成長も感じれれない。10年上の先輩社員を見ても、今の自分と同じことをやっていて、自分も10年後に今と同じ仕事をしているのかと思うと、行き詰まりを感じる…。 そんな、成長が感じられない職場や仕事に、先が見えない不安を感じてしまうこともあるでしょう。成長意欲があるのはとてもいいことです。その成長意欲を満たす方法を考えてみましょう。 【乗り切る方法.1】どう成長したいのかを考える 今の環境は成長が感じられないものですが、ではあなたはどんな成長をしたいと考えているのでしょうか。成長して身につけたいのは、具体的にどんなスキルや経験、能力でしょうか。 「こういうことができるようになりたい」「将来こういう仕事をしていたい」という思いが明確であり、それが今の職場で実現できないことが明らかであれば、転職が視野に入ります。しかしもし、その「どう成長したいのか」がまだ明確になっていないのであれば、まずはそれを整理して考えることから始めてみましょう。 【乗り切る方法.2】転職活動を始めてみる 「どのように成長したいか」というビジョンがあり、それが今の職場では叶えられないことが明らかなのであれば、転職するほうが賢明です。そのビジョンを叶える転職先を探しましょう。 ただし、どの企業も「外から見える印象」と「中で働く人が感じる実情」には多かれ少なかれ差があります。次の転職先が「こういう成長ができると思っていたのに、そうではなかった」ということがないように、応募企業へのリサーチはしっかり行うようにしましょう。 【乗り切る方法.3】副業やプロボノ、ボランティアを始めてみる あなたが思っている「成長」は、仕事だけのものでしょうか。 もし新しい人と出会い、経験を積んで、視野を広げて人として成長したいという思いからであれば、あるいは仕事に活かせるスキルや経験という意味だけではなく、自分の生活のどこかで活かせるスキルや経験を身につけたい、自分の視野や世界を広げたいという思いであれば、わざわざ転職しなくても他の場で成長の機会をみつけることもできます。 今は副業OKの会社も増えていますので、副業してもよい環境であれば、自分の経験やスキル、好きなことを活かして副業するのもよいでしょう。また副業がNGであれば、NPOやNGOなどにボランティアや、仕事のスキルを活かしたプロボノとして関わることもできます。他にも地域のボランティアなどもよいでしょう。 今の職場では成長を感じられなくても、「自分が社会に関わる場」を今の職場以外にもつことで、もう一方の場で自分の世界が広がり、成長できることも大いにあります。そんな場を探してみるのはいかがでしょうか。 先が見えない理由⑦人間関係がストレスになっている 職場の人間関係が悪く、この職場では長く仕事を続けられそうもない。そんな職場の人間関係が、先が見えないという不安に影響していることもあるでしょう。 また、「自分と誰か」ということではないけれど職場全体の空気が重い、何か嫌なことが具体的にあったわけではないけれどなんとなく相性が合わない、一緒に仕事をしたいと思えないなど、「今すぐ辞めるほど厳しい状況ではないけれど、このままの状況がずっと続くと思うと気が重くなる」ような人間関係のストレスもあると思います。 そんな状況を乗り切るために、こんな方法を試してみましょう。 【乗り切る方法.1】自分の接し方を変えてみる もし、上司や同僚、先輩など自分と特定の誰かの人間関係がストレスの原因になっているのであれば、自分の接し方を変えることで人間関係が改善する可能性もあります。 今あなたが人間関係にストレスを感じている相手も、おそらくあなたに対してネガティブな感情をもっているでしょう。そんなお互いに対するネガティブな印象を和らげるきっかけとなるのが、挨拶です。「おはようございます」「おつかれさまでした」などの定番の挨拶も、「●●さん、おはようございます」と相手の名前を呼びかけ、相手の顔をみて挨拶することで印象は格段に変わります。 心理学的に、人間の「承認欲求(他人から認められたいとする感情)」という基本的な欲求を満たすことのできる行為の一つが、「名前を呼ばれること」と言われています。名前を呼ばれて挨拶されることで、相手のあなたに対するネガティブな印象が少しずつ変わり始め、それが人間関係に変化をもたらすかもしれません。 たった一言でできることなので、「変わるのかどうか試してみる」くらいの軽い気持ちで試してみてください。 【乗り切る方法.2】しっかり休息をとる 疲れていて気持ちに余裕がないと、人間関係でも小さなことが気になり、ストレスを感じやすくなってしまいます。先が見えないほど人間関係にストレスを感じているあなたは、もしかしたらとても疲れてしまっているのではありませんか。 もしそうであれば、次のアクションをとるよりも今必要なのは、しっかり休息をとることかもしれません。栄養バランスのよい食事を心がけてみたり、ゆっくりお風呂に入ってしっかり休息をとったり、体を動かしたりと、まずは自分の体を第一に考え、体を休めることを最優先に考えてください。 転職活動をするにしても、疲れたままで行うと、思考や言動がネガティブになりがちです。きちんと休み、エネルギーを充電して行った方が、面接でもいい印象を与えることができ、良い結果につながるでしょう。 【乗り切る方法.3】転職活動を始めてみる 民間企業が行う本音の転職理由に関する調査で、必ず上位にあるのが人間関係です。転職先の人間関係が必ずしも良いとは限りませんが、転職すれば確実に今の環境を変えることができるのもまた事実だからです。 転職先の人間関係に恵まれる保証はないですが、面接を通して転職先の社員の雰囲気で「自分に合いそうな社風かどうか」を判断することはできます。転職活動の際に、その点もしっかりチェックして選んでいけば、転職先の人間関係に恵まれる確率を高めることはできるでしょう。 自分だけではわからないときは誰かに話してみよう いかがでしたでしょうか。 「先が見えない」状況を乗り切る方法はこのようにいろいろありますが、方法があるのはわかったけれど、でも自分の状況に当てはめたときにどうすればいいのかわからなくなってしまったり、一人で考えていると行き詰ったりしてしまうこともあるかと思います。 そんなときはぜひ誰かに話してみてください。友人や家族など身近な人に話をきいてもらうことで気持ちがすっきりすることもありますし、いいアドバイスをもらえることもあるかもしれません。 また、私たちのようなプロのキャリアコンサルタントに話していただければ、転職を前提とするのではなく、何がベストなのか?を、あなたの話をゆっくりと伺って、あなたの考えを整理するお手伝いをさせていただきます。 いずれの場合も、他人に話を聞いてもらうことで、自分では気づかなかったことに気づき、前向きになれるきっかけがみつかるかもしれません。 辛いと思った時や行き詰ってしまった時こそ、ぜひ他人の力を借りてみてくださいね。

仕事を辞めたいけど誰にも相談できない時の対処法
仕事を辞めたいと考えているけれど、誰に相談したらいいのかわからない。なかなか誰にもいいだせない…。かといって、モヤモヤした思いのままでは、精神的によくないですし、現状も変わりません。 それではこんな時にはどうしたらいいのか、キャリアコンサルタントの視点から対処法をご紹介します。 1. ネットで自分と同じ悩みを持つ人の話を検索してみる 一番気軽にできるのが、「ネットで自分と同じ悩みを持つ人の話」を検索してみることです。ネット上には様々な掲示板があり、仕事に関する質問も多く寄せられていますので、共感できる質問や回答を見つけることができるかもしれません。 この対処法のメリット この方法のメリットは、「とにかく気軽にできる」ことです。空いた時間にできますし、誰かに自分が悩んでいることを知られることもありません。さらに、「うまく話せない」「誰かに話した時に、何かいろいろと意見を言われるのが面倒」といった懸念もありません。 職場環境や仕事内容、おかれた状況などが自分と全く同じという人はいませんが、「自分と似ている人や似ている状況」「質問や答えに共感できる人」というのは案外みつかります。 場合によっては、そうした投稿をみることで何か次のアクションを起こすヒントが見つかるかもしれませんし、ヒントや気づきが見つからなくても、「こういう状況で悩んでいるのは、私だけじゃないんだ」と思うことで気持ちが軽くなることもあるかもしれません。 この対処法のデメリット 前述のように、職場環境や仕事内容、おかれた状況が自分と全く同じ人はいませんので、「自分が今どうすればいいのか?」という問いに対する適切な答えを見つけるのは、なかなか難しいでしょう。 では自分が掲示板に匿名で書き込めばよいかというと、これには注意も必要です。掲示板で返信される回答は、あなたのことを全く知らず、ネットに自分が投稿した情報だけを判断した回答なので、思わぬ非難を浴びたり、苦言を言われたりする可能性もあるからです。 もし投稿してみたいと思ったときには、適切な回答だけでなく、少なからず非難や反対意見もあることも念頭においておきましょう。 2. 思い切って友人・家族に悩みを話してみる 「誰にも相談できない」と思っているのが今の状況ですが、身近な友人や家族は話を聞いてはくれなそうでしょうか。あるいは、話をするのがやはり難しそうでしょうか。 「性格上難しい」「関係上難しい」「何を言っても絶対反対されそう」といった事情であれば、話をするのは確かに難しいですが、もしも話ができない理由が「ただなんとなく…」「今までそういうことを話したことがないから」という理由であれば、思い切って友人・家族に話してみるのもひとつです。 この対処法のメリット 友人や家族は、今までのあなたのことをよく理解してくれている人です。本当にあなたのことを考えてくれる人であるならば、親身になって話をきいてくれるでしょう。そしてあなた自身も緊張したり、肩ひじ張ったりすることなく、愚痴や本音を言えるのではないでしょうか。 「自分を理解してくれている誰かに愚痴や話をきいてもらう」というただそれだけで、気持ちがすっきりする、落ち着く、前向きになれることもよくあります。 仕事を辞めたいと思っていた気持ちも、身近な友人や家族に聞いてもらうことで「もう少し頑張ってみようか」と変わっていくかもしれません。もしくは「辞めてもいいじゃん!」と、背中を押してくれるかもしれません。 具体的な解決策など見つからなくても、「聞いてもらう」だけで心が軽くなる可能性は大いにあるでしょう。 この対処法のデメリット 友人や家族は話がしやすいですが、キャリアや仕事、会社の事情や転職市場に詳しいとは限りません。そのため、彼らがあなたのためを思ってしてくれるアドバイスも、それが本当に適切なアドバイスとは限らないのも事実です。 また、親や配偶者など生計を共にする家族であれば、あなたが辞めることによって生計が不安定になることへの不安から「辞めるな」「辞めないで」と主張する可能性も大いにあるでしょう。 友人の場合は、相手を選ばないと相手が「何をいっていいのかわからない」と対応に困ってしまうこともあるかもしれません。 3.勇気を出して上司や先輩社員、同僚に相談してみる 「仕事を辞めたい」という原因が、上司や職場にあるならば、職場の人に相談するのは現実的ではありません。しかし、もし「仕事に向いていないかも」「将来が見えない」「仕事がきつすぎる…」「休みがないのが辛い」などが原因で、上司や先輩社員、同僚との人間関係が悪くないのであれば、勇気を出して彼らに相談してみてはいかがでしょうか。 その時のポイントは「仕事を辞めたい」ではなく、「仕事について悩んでいる」「仕事がちょっと辛い」など、「辞めたい」とははっきり伝えず、「仕事に対して今ネガティブになっている」という伝え方をすることです。 「辞めたい」とはっきり言ってしまうと、後で気まずい思いをしてしまうこともあるかもしれませんが、「仕事が辛い」「ちょっと悩んでいる」であれば、その心配はありません。 この対処法のメリット 今「辞めたい」と思っている原因になっていることを、「辞めたい」という本音は伝えずに、「今こういうことでちょっと悩んでいる…」と相談すれば、「それならばこうしよう」とその原因が一気に解決する可能性もあります。 辞めたい原因の根本的な解決や直接の解決に関わることができるのは、同じ職場で働く上司や同僚ならではといえるでしょう。 この対処法のデメリット 「人間関係は悪くないけれど、仕事の悩みを相談できるような同僚や先輩社員はいない」というケースはよくあります。また、ひょっとしたら「結局何も変わらない上に、なんとなく気まずい…」ということもあるかもしれません。 また基本的には、彼らは「辞められたら困る」立場にいます。そのため、辞めたい原因を解決するためのアドバイスや、辞めたい原因がなくなるようなマネジメントをしてくれるでしょうが、よほどでない限り、彼らの話は「引き止める」方向で進みます。 「実は辞める背中を押してほしい」という気持ちがどこかにあるならば、適切な相談相手ではないでしょう。 4. 公共サービス(総合労働相談)に相談してみる 各地域の労働局や労働基準監督署には、労働者のための相談窓口である「総合労働相談コーナー」が設置されています。 解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、募集・採用、いじめ・嫌がらせ、パワハラなどのあらゆる分野の労働問題を対象にし、「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づき、「助言・指導」や「あっせん」をしてくれます。 この対処法のメリット 予約も不要で、無料で相談できます。面談のほか、電話でも対応しています。 この対処法のデメリット 対応のベースになっている「個別労働紛争解決制度」は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、早期に解決を図るための制度ですので、「今ある問題を職場に対してどのように解決するか?」が主眼となります。 「辞めたいけど、本音をいえばできれば辞めずになんとかしたい」時に相談に行く場所であり、もし辞めたいけど背中を押してほしいような状況であれば、今のあなたの状況にはもしかしたらフィットしないかもしれません。 また利用時間も、多くの場合は平日の9時~17時(場所によっては16時までのところも)で土日祝日は休みのため、日中に仕事をしているとなかなか利用するのが難しいといえます。 5. 転職エージェントを利用してみる 身近に相談できる人がいないときには、プロのサービスを利用するという方法もあります。 もしすでに「辞める」方向に気持ちが固まっていて、それでも次に踏み切れないのが転職先があるかどうか不安が原因になっているのであれば、転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。 彼らは転職のプロだからこそ、多くの人の本音の転職理由がネガティブなものであることはよく理解してます。辞めたい理由がネガティブであっても心配する必要はありません。 具体的な転職の可能性が見えてくれば、「辞めたい」という気持ちは「辞めるために転職しよう」「次に向けて切り替えていこう」という気持ちに変わっていきます。転職活動という具体的な「やるべきこと」もはっきりしてくるので、一歩踏み出すきっかけになるでしょう。 この対処法のメリット 転職エージェントは、転職市場のことを知りつくした転職のプロです。あなたの今までのキャリアをみて、あなたの希望を聞いた上で、客観的なアドバイスを行い、具体的な転職先の企業を紹介してくれます。 転職の相談やアドバイス、応募書類の添削、応募企業との日程調整、面接アドバイスなどもすべて無料です。 転職活動の心強いパートナーになってくれるでしょう。 この対処法のデメリット 転職エージェントが紹介するのは、当たり前ですが、転職エージェントに依頼した企業の求人のみです。それ以外の企業の選択肢は自分で探す必要があります。 また、転職エージェントは「転職を支援するため」に話をしています。 そのため、「今でどんな経験をしてきたか?」「次に何がしたいのか?」という転職を前提として話が進みます。「仕事を辞めたいけれど、辞める気持ちは固まっていなくて、どうしよう」というどちらとも言えない状況のときには、それが少し居心地が悪く感じるかもしれません。 多くのエージェントは転職希望者の立場でのアドバイスを提供してくれますが、なかには転職実績を上げるための「押し付け」をしてくるエージェントもいますので、気を付けましょう。 6. プロのキャリアコンサルタントに相談してみる 最後にご紹介するのが、民間のプロのキャリアコンサルタントに相談することです。今は、当サイト、キャリア・コンサルティング・ラボのように転職を前提とせずに国家資格を持つキャリアコンサルタントに相談できる民間サービスも増え、利用する人も増えています。 「体調が悪くなった時には身近な人に聞くのではなく、医者に行く」のと同じように、仕事やキャリアのことで困ったら、まずはその専門家のキャリアコンサルタントと話すことが、一般的に広まりつつあります。 この対処法のメリット キャリア・コンサルティング・ラボのように、プロのキャリアコンサルタントの相談サービスのメリットは、何よりもフラットな立場で話を聞いてもらえることにあります。 転職紹介や、労働問題の解決を行っているのではないので、「転職前提で話が進む」「辞めない前提で話が進む」ということは一切ありません。 今のあなたの気持ちや考えを聞いて、それを整理し、「どうしたいのか?」という本当の気持ちに気づき、次はどんな行動をとればいいのかを考えるサポートをし、どのような筋道で考えていけばよいのかアドバイスしてくれます。 「次の行動」を決めるのはあなた自身です。キャリアコンサルタントは、あなたの話や本音を踏まえたうえで、次の行動をあなたが納得して選べるよう伴走してくれるでしょう。 また、プロのキャリアコンサルタントは、あなたの気持ちを否定することはありません。「誰にも相談できない」という気持ちの背景には、 「自分の話をきちんと聞いてもらえるのか」「頭ごなしに否定されたりしないか」「アドバイスを押し付けられないか」 といった不安や心配があるかと思いますが、そういった不安や心配が一切必要ないのも、プロのキャリアコンサルタントに相談するメリットです。 また、平日夜や土日も対応しているサービスがほとんどなので、帰宅後や休みの日など、自分の都合のいい時間に利用することができます。周囲に気づかれることなく、身近に誰も相談がいないときのよき相談相手となるでしょう。 この対処法のデメリット 他の対処法で挙げられたデメリットがすべてクリアになるのが、「プロのキャリアコンサルタントに相談する」という選択肢です。 しかし唯一のデメリットが、他の対処法は無料ですが、この対処法は有料という点です。大きなメリットもありますが、その価格にハードルを感じてしまうこともあるかもしれません。 いかがでしたでしょうか。 「誰にも相談できない」と今は思ってしまっているかもしれませんが、誰にも知られずにその思いを相談できるサービスもいろいろありますし、思い切って身近な人に話してみるメリットもあります。 「誰にも相談できない」と思いこまず、できそうな方法を試して今の状況を抜け出せるよう、応援しています。

仕事を辞めたいけど次がない!悩んだ時の解決法
「仕事を辞めたい!」そう思っても、次の転職先のあてがなければ、「辞めたい」という覆思いを抱えたまま、今の仕事を続けることになります。でもそんなモヤモヤしたまま仕事を続けるのは、とてもストレスフルな状態ですよね。 仕事を辞めたいけれど、自分に次の転職先はあるのか?転職先があっても今よりも仕事内容や待遇が悪くなってしまうのではないか。それならばこのままここにいるしかないのか…そう思い悩んだときには、このように考えてみませんか。 1. 本当に「次がない」のか?自分の経験の棚卸をする まずは、本当に「次がない」のか、自分の経験の棚卸をしてみましょう。経験の棚卸とは、 ①会社概要②所属部署③業務内容④習得したスキル⑤仕事の実績(営業実績、関わったプロジェクト、社内表彰の経験、マネジメントや後輩指導経験など)⑥やりがいを感じたこと⑦仕事上で心がけていた(こだわっていた)こと などの項目について、今までの経験を整理することです。そして、整理する際には以下の3点に意識して書くようにしましょう。 ・実績、担当顧客数、毎月の処理件数などなど具体的な数字が出せるものは具体的な数字を書く。・まずは小さなことでも書き出していく。・自分の業務が「誰に」「何を」「どのように」提供していたのかを書く。 これが次の転職先にはどのような可能性があるか?を考えるベースになります。 「次がない」と思っているのは自分だけかもしれない 経験の棚卸は自分一人で行えるものですが、実は自分だけで整理をしていると、強みを見落としてしまう、あるいは自分にとっては当たり前すぎて、強みとは認識できずにいるということが起こります。 特に転職経験がない場合、今の会社での業務経験が客観的にどのように評価されるのかを確認する機会がないため、「次がない」と思い込んでしまっているかもしれません。あるいは、自分にとっては何気なくできることが実は企業から高く評価されることに気づかないだけかもしれません。 「次がない」と思い悩んでいても、中途採用やキャリアをよく知る人があなたのキャリアを聞いたら「次がないなんて、とんでもない!」ということも大いにありえるのです。 プロのキャリアコンサルタントを活用して経験の棚卸を そこでおすすめなのが、プロのキャリアコンサルタントに経験の棚卸をサポートしてもらうことです。プロのキャリアコンサルタントと一緒に経験の棚卸を行うことで、次のようなメリットが得られます。 キャリアコンサルタントと経験の棚卸をするメリット ・どんな業務を棚卸していけばいいのか、「棚卸をする視点」がわかる。・自分の業務経験や、仕事上の強みがわかる(自分の経験の何を企業が評価するのかがわかる)。・自分の業務経験や、仕事上の強みを言語化するサポートをしてくれる。・その仕事を活かして、どのような選択肢が考えられるか、情報を得られる。 転職エージェントにもキャリアのプロがいますが、転職エージェントでは転職エージェントにある求人の紹介が前提となりますので、「いきなり転職の話をするのではなくて、まずは棚卸をしてから考えたい」というケースでは、プロのキャリアコンサルタントのキャリア相談がおすすめです。 2. 次がないけど辞めてもいいのか?メリットを知っておく。 退職時に転職先が決まっている方が安心ですが、「次は決まっていないけど、とにかく辞めたい」という気持ちが高まってしまうこともあります。 厚生労働省の「転職者実態調査」(平成27年)によると、転職先を決めずに退職した人の割合は25.8%。約4人に1人は次がなくても辞める道を選んでいます。それには、次が決まっていなくても辞めることによる、次のメリットがあるからです。 次がないけど辞めるメリット①ストレスから解放される 退職してしまえば、「辞めたい」という気持ちの原因となっているストレスから解放されます。これは何より大きいメリットと言えるでしょう。 大きなストレスから解放されるのは、自分の精神的にもプラスですが、転職活動にもプラスになることもあります。なぜなら、現職での大きなストレスが、「覇気がない」「表情が疲れている」「発言が消極的」など、転職活動に影響している可能性もあるからです。 仕事を辞めてしまい、ストレスから解放されれば、イキイキとした表情で転職活動をすることができ、それが好結果をもたらすことも考えられるでしょう。 次がないけど辞めるメリット②落ち着いて転職活動ができる 仕事を続けながらの転職活動は、平日の夜や土日など、空いた時間を使って行う必要があります。仕事が忙しかったり、疲れてしまったりすると、思うように進まないこともありますが、仕事を辞めてしまえば転職活動を行う時間はたっぷりあります。 自分が次にやりたいことを考える、いろんな人に会って話を聞いてみる、次の転職先をじっくり選ぶなど、落ち着いて情報収集や転職活動を行うことができるでしょう。 次がないけど辞めるメリット③面接の日程調整が楽になる 仕事を続けながらの転職活動では、面接の日程調整が難しいという難問に直面します。営業職やフレックス制など、外出に違和感のない仕事であれば比較的面接日程も調整しやすいのですが、「外出すると目立ってしまう」「有休もとりにくい」といった職場では、面接に行くのも一苦労です。 その点、退職してしまえば時間は自分の好きなように調整できるので、面接の日程調整は格段に楽になります。興味のある企業に複数応募し、面接を通じて比較検討することも気兼ねなくできるでしょう。 3.次がないけど辞めてもいいのか?デメリットも知っておく このように「次がなくても辞める」メリットはありますが、「辞めたいけど次がないから辞められない」と今まさに思っているように、転職先を決めずに辞めるデメリットもあります。 改めてそのデメリットも確認しておきましょう。 次がないけど辞めるデメリット①経済的に不安定 最大のデメリットともいえるのが、やはりなんといっても収入が途絶え、経済的に不安定になることです。 失業給付は、自己都合の場合には、1週間の待機期間後に3ヶ月の給付制限期間があり、その期間の失業給付は給付されません。さらに、給付制限期間が終了し、求職の申込をしてから数えて約1か月後に最初の振込があります。つまり退職してから約4ヶ月以上は、無収入となります。 さらに、自己都合で退職した際に失業給付がもらえる期間は、雇用保険の被保険者であった期間によって次のように決められています。 【失業給付の給付日数】 ・1年以上10年未満:90日・10年以上20年未満:120日・20年以上:150日 このように20~30代前半ですと給付日数も90日と短いので、次の転職先が決まらないと経済的に不安定な状況になってしまうかもしれません。 次がないけど辞めるデメリット②転職活動が長引くリスクも 退職すれば時間はたっぷりあります。しかし、時間がたっぷりあることでかえってのんびりしてしまい、転職活動が長引くということも。 また経済的に安定するためにアルバイトを始めてしまうと、今度は「アルバイトをしているから…」ということが逃げ道となって転職活動に本腰が入らなくなってしまう人もいます。 さらに、離職期間が長くなると、求人に応募しても他の応募者との比較検討の際に「離職期間が長いから」という理由で不採用となるケースも出てきます。企業は、離職期間が長い人よりは、現職の人、または離職期間が短い人を好む傾向があるからです。 そうなると、今度は「なかなか内定がもらえない」という理由から転職活動が長引いてしまうリスクがあるのです。 次がないけど辞めるデメリット③転職先に妥協し条件が悪くなるリスクも その結果、転職先が選べなくなってくるというリスクもあります。「とにかく内定が出た企業に」と転職した結果、前職よりも条件や待遇が悪くなってしまうことも。 このように転職するたびに給与や待遇などの条件が悪くなる、転職の負のスパイラルに陥ってしまう人も少なからずいます。 次の転職先を決めずに辞めてしまうと、このようなリスクがあることを知っておきましょう。 4. 辞めたい気持ちは固まっているなら、転職活動を始める いろいろとご紹介してきましたが、「辞めたい」「もう辞める」という気持ちは固まっていて、ただ「次がない」という不安で二の足を踏んでいる状態ならば、まずは転職活動を始めてみましょう。 転職活動を実際に始めてみれば、本当に「次がない」のか、思っている以上に選択肢はあるのかも見えてきます。 ここで、転職活動を行う際の2つの重要なポイントも知っておきましょう。 転職活動はあらゆる手段を使おう 転職活動は、できる限りあらゆる手段を使いましょう。大手の転職情報サイト、転職エージェント、ビズリーチなどのスカウトが届く転職サイトなどのサービスの利用はもちろん、友人知人のネットワークも活用できるなら活用しましょう。今は、リファラル採用といって社員に友人知人を紹介してもらう採用手段も広がっているので、「今、転職先を探している」という情報を流しておけば、声がかかることもあるかもしれません。 様々な手段を活用すると、その分、転職活動に費やす時間もかかりますが、収集できる情報も多くなります。なかには、「リファラル採用でのみ募集している」など、その手段でのみ募集している求人もありますので、様々な手段を使うことは、手がかかる一方で、可能性を増やすことにもつながります。 転職エージェントを活用するメリット・デメリットを知っておこう ここでよく活用される転職エージェントのメリット、デメリットも押さえておきましょう。インターネット上には転職エージェントをおすすめするサイトがたくさんあります。それらのサイトで紹介されているように、転職エージェントには他にはないメリットがたくさんあります。 転職エージェントの主なメリット ・非公開の求人が多い。・企業の情報を詳しく教えてくれる。・プロの視点から、キャリアの可能性をアドバイスし、選択肢を提示してくれる。・職務経歴書の添削や、模擬面接など面接アドバイスをしてくれる。・面接情報を知っているので、面接対策がばっちりできる・退職交渉のアドバイスをしてくれる。・転職先との条件交渉をしてくれる。 このように転職するには非常によいサービスなのですが、一方でデメリットもあります。 転職エージェントを活用するデメリット ・担当のキャリアコンサルタントが自分の話を聞かず、押し進めてくることもある。・企業は転職エージェントから採用する際に、高額な手数料の支払いが発生するため、「それだけの採用コストもかけても採用したい人材」の募集に限られる。・転職エージェントに求人を出さない企業もある。 特に、転職エージェントへの手数料が発生するからこそ、転職エージェントからの採用はそれなりの人材を採用したいという思いが企業にも生じます。そのため、転職エージェント経由ではなく、自分で応募したほうが採用してもらいやすいことも時にはあることを知っておきましょう。 5. 「転職する」以外の選択肢も考えてみる 最後になりますが、「辞めたい」の後に転職しなければならないわけではありません。特に今は様々なかたちで収入を得ることができます。 「次はないけど辞めたい」と思ったときに仕事を辞め、次は転職せず、自分のスキルやキャリアを活かしてフリーランスになったり、好きなことを活かして起業することも、選択肢として考えてみるのもよいでしょう。 フリーランスになる スキルがあれば、その分野でフリーランスとして仕事を行うこともできます。今現在、コネやネットワークがなくても、今はクラウドソーシングサイトが数多くあり、そのようなサービスを利用して案件を獲得することができるでしょう。 収入の不安定さはありますが、スキルによっては会社員時代よりも稼ぐ人もいますので、「会社に縛られない働き方」をしたい方には合っているかもしれません。 ただ、フリーランスもメリットばかりではありません。フリーランスという道を選択するにあたって、知っておきたい現実はこちらにまとめてありますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%9f%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8a/ 自分の好きなことや経験を活かして起業する 起業のハードルも今はずいぶん低くなっています。また起業内容も、商品やサービスを提供するだけでなく、自分の好きなことや興味のある分野、経験を活かしてインターネット上でアフィリエイト収入や広告収入を得る手段もあります。 もちろん、簡単な道のりではありませんが、適性があれば自分の好きなことを活かして生計を立てることもできるでしょう。 いかがでしたでしょうか。 一人で考えていると「次がない」と思ってしまうかもしれませんが、自分一人で考えていると見えないだけで、他の視点から「たくさんの次がある」ことはよくあります。 自分では見えない「次」に何があるのか、可能性を見つけてみたい方はぜひお気軽にご相談ください。

やる気がでないから仕事を辞めたい…原因と対処法をわかりやすく紹介!
どうしても仕事にやる気がでない…。そんな日は誰にでもあります。仕事で失敗をしてしまった後、連休明け、忙しい毎日が続いた後など、「仕事にいきたくないなぁ」とモチベーションが下がってしまうことがあるのは、働いていれば当たり前のことです。 しかしその状態がずっと続き、「もう仕事を辞めたい…」と思うようになってしまったら、ストレスも限界まで近づいているサインです。そんなときにどうすればいいのか、キャリアコンサルタントの視点から、原因別の対処法をわかりやすく紹介します。 1.やる気がでない原因別の対処法はこちら!現状を変える方法を試してみよう 「仕事のやる気がでない」と一言にいっても、やる気がでない原因は人それぞれです。ここでは、原因別におすすめの対処法をご紹介しますので、今の状況がどれに当てはあるのか、もしくは複数の原因が重なっているのか、客観的に振り返ってみましょう。 やる気が出ない原因①将来が見えない 「この会社にいても将来が見えない」と、先の見えない不安が「やる気が出ない」原因になっていることがあります。 ここで「将来が見えない」と思うときは、次の3つの「将来」のいずれかが見えないことを不満に思っているのではないでしょうか。 ①産業構造の変化や社会の変化、コロナの影響などで、業界全体の将来が見えないこと②経営者の経営方針、能力、企業体質などの問題で、企業の将来が見えないこと③業界や企業としては安定しているが、社内で目指したいロールモデルがおらず(「こうなりたいと思える魅力的な先輩社員)、この会社でずっと働く自分の将来が見えないこと 今の状況はそのどれに(あるいはいくつ)当てはまるのか、「見えない将来」の正体を明確にしてみると、対処法もみえてきます。 【対処法】将来は「見えない」のか「知らない」のか、確かめてみる 実は「将来が見えない」と感じるときは、本当に「将来がない状況」と、「様々な情報を知らないために、『将来が見えない』と感じてしまっている状況」の2つの状況が考えられます。多くの場合は「本当に将来がない状況」かもしれませんが、すべてのケースで必ずしもそうではない可能性もあります。 たとえば、前述の「①業界全体の将来が見えない」ときにも、企業の生き残りをかけた戦略企画が自分の知らないところで動いているかもしれません。 「②企業の将来が見えない」ときにも、危機感を持った社内の有志が「プロジェクトX」もしくは、「プロフェッショナル仕事の流儀」さながらに、企業の将来のために動きだそうとしているかもしれません。 「③自分の将来が見えない」ときも、目立たないけれども魅力のある先輩社員に気づいていないだけかもしれません。 もしも「知らないだけ」だとしたら、知れば今の「将来が見えない」という気持ちが変わる可能性だってあります。上司や先輩社員との関係性が悪くなく、コミュニケーションが取れる状況ならば、ぜひ「将来が見えないと思っている」という今の率直な気持ちを伝えてみましょう。 今の仕事や社内の状況をよく知る上司や先輩社員は、あなたが伝えた不安に対して、仕事や社内の状況などを踏まえた反応をするはずです。その反応次第で、今が「本当に将来が見えない」のか、「実は希望がいくらか見える」のか、はっきりしてくるでしょう。 そしてそれがはっきりしてきたとき、「次に何をすべきか」という答えも自分のなかに生まれてくるのではないでしょうか。 やる気が出ない原因②職場の人間関係や雰囲気が合わない 人間関係は、仕事のやる気にも大きく影響します。 「職場の人間関係が合わない」「職場の人間関係でイライラしてストレスになっている」というすでに問題が顕在化している場合はもちろん、「人間関係が悪いわけではなないけれど、職場の雰囲気(社風)がどうも苦手」という「なんとなく居心地が悪い」という状況も、仕事へのモチベーションを下げる要因となってしまいます。 本音の転職理由では、人間関係(特に上司)が原因で辞める人も多いことを考えれば、職場が合わないことでやる気が出ないのは誰にでもよくあることだといえるでしょう。 【対策】変えることができる「4つのこと」を試してみる 職場の人間関係や雰囲気が合わないときに、自分の意志で変えることができるものが4つあります。ぜひこちらを試してみてください。 まず1つめは、自分自身の態度です。態度といっても、難しいことではなく「おはようございます」「お疲れさまでした」「(何かをしてもらったときの)ありがとうございます」の3つの挨拶を気持ちよく行うことを心がけてみてください。 これらの挨拶は、たった一言ですが、人間関係をスムーズにする潤滑油のような効果があります。 気持ちよい挨拶は、相手の心もほぐします。人間関係は鏡のようなものですから、自分が変われば、相手も変わる、あるいは人間関係が改善する可能性は大いにあるでしょう。 今はコロナでリモートワークになり、職場で会うことが少なくなっても、これらの挨拶はメール上であったとしても、一言添えれば印象が変わりますので、ぜひ試してみてください。 2つめは、相手に対する考え方です。嫌な相手、苦手な相手に対しては、ネガティブな気持ちがどうしても大きくなってしまうものです。しかし、その人にもその人なりの事情や思いがあります。 ここで相手の立場や状況を考えて、「この人もいろいろある」「仕方ないのかも」と、相手や職場を許容できる余地はないか、見方を変える余裕を持てないか、試してみるだけ試してみてはいかがでしょうか。 3つめは、自分のなかで「職場の人間関係や職場」が占めるマインドシェアです。不安や不満が大きくなってしまうと、どうしても自分の気持ちのなかでそれが占める割合が大きくなってしまい、大きくなればなるほど自分への影響も大きくなり、やる気が失われていってしまいます。 そのマインドシェアを変えるために、「仕事以外のこと」を考える時間を増やしていきましょう。趣味やプライベートの時間を充実させること、しっかり休むこと、リフレッシュすることに意識を向けて、仕事のマインドシェアが下がれば、気持ちも楽になってくるかもしれません。 4つめは、自分の働く環境、つまり転職です。1から3を試すだけ試してみて、どれもあまり役に立たなかったら、最後の手段として転職を真剣に考えていきましょう。 やる気が出ない原因③仕事がつまらない 一言に「仕事がつまらない」といっても、その「つまらない」理由はいろいろあるでしょう。たとえばこのような理由が考えられます。 ・ルーティンワークや同じことの繰り返しで、仕事が単調すぎる。・仕事の意味が感じられない。・仕事に向いていないので好きじゃない。・一緒に働いている人がつまらない。・新しいことや刺激がないので面白くない。・成長感を感じられない。・結果を出せない。 また、やる気がでない原因④の「職場の人間関係や雰囲気が合わない」ときにも、仕事がつまらなく感じてしまうものです。 「つまらない」と思いながら仕事を続けるのは、何より自分自身の精神衛生上もよくありません。また、「つまらない」と思いながら仕事に取り組んでいてはいい成果を出すことも難しいので、ますます仕事がつまらなくなるという悪循環に陥ってしまいます。 なんとかこの状態を抜け出すきっかけを探してみましょう。 【対策】一度客観的に、自分の仕事の価値を考えてみる このように仕事がつまらない時には、一度現在の自分と、自分の仕事を客観的に見直してみることをおすすめします。 ・自分の今の仕事は本当に自分に向いているのか?・仕事の意味を見出したり、成長する余地は本当にないのか?・一緒に働いている人は、本当につまらない人なのか?・新しい刺激は自分からも創り出すことはできないのか? などの視点から、考えてみましょう。 そしてできればこのプロセスは、誰かに相談することをお勧めします。同じ円錐でも、見るほうによって三角にも見えれば、円にも見えるように、「つまらないと感じる現状」も他人の視点から見ると、新たな見方があり、そこに現状を変えるきっかけや気づきがあるかもしれないからです。 参考までに、「単調すぎてつまらない仕事」「活気がない職場」を考え方ひとつ、向き合い方一つで「面白い仕事」「活気がある職場」に変えるコツを、読みやすいストーリーで紹介している本がこちらです。 https://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5-%E2%80%95%E9%AE%AE%E5%BA%A6100%EF%BC%85%E3%81%B4%E3%81%A1%E3%81%B4%E3%81%A1%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8A%E6%96%B9-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%B3%E3%83%BBC%E3%83%BB-%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3/dp/4152083263 主人公は職場のマネージャーですが、「何かを楽しく取り組むコツ」がとても簡単で、ひとりの社員としても十分実践できるものです。関連書籍も多くでていますので、「つまらない現状をなんとかしたい」という気持ちがありましたら、おすすめします。 「仕事がつまらない」という感情は不思議なもので、誰かと話したり、何かを読んだり、あるいは息抜きしたりといった「ちょっとしたきっかけ」で仕事に対する見方や考え方が変わり、「つまらない」という感情が消えることがあります。 つまらないから仕事を辞めることを考えるのは、きっかけがあっても変わらなかった、あるいはいろいろ試してみたけれど何もそのきっかけにならなかったときでも遅くないのではないでしょうか。 やる気が出ない原因④上司が評価してくれない がんばっているのに、一生懸命やっているのに、上司が評価してくれない。やっても報われない状況は、やる気がなくなってしまうのも当たり前です。 ただ、「上司が評価してくれない」というのも、少し掘り下げてみると実はいろいろな原因があります。仕事をする以上、「上司との付き合い方」はどこまでもついて回ります。たとえ、最終的に転職を選ぶにしても、今の状況を次に生かすために、一度だけ立ち止まって次のように考えてみましょう。 【対策】なぜ評価されないのか、客観的に分析してみる 「上司が評価してくれない」理由は、主に以下の原因が考えられます。 1.上司の性格に起因するもの(そもそもデキる部下が気に入らない、そもそも他人が優れていることを認めたくない、成果は全部自分のものにしたいなど) 2.上司と自分の人間関係に起因するもの(他の人は評価するが、自分との人間関係や相性が良くないため自分だけ評価されない、上司と自分のコミュニケーションがうまく取れていないなど) 3.仕事環境に起因するもの(上司が多忙で自分の仕事の成果を把握できていないなど) 4.自分自身に起因するもの(自分では気づいていないが評価基準を満たしていないことがある、成果は出していても報連相ができていないなどプロセスに何か問題がある、上司の意図を誤解してしまっているなど) 「上司の性格に起因するもの」であれば、上司の性格は変えようがありません。「仕方がない」と諦めるか、割り切って上司の性格に合わせた対応の仕方を考えるなどの対策が考えられるでしょう。 「上司と自分の人間関係に起因するもの」に関しては、こちらのコラムで詳しく対策を紹介しています。ぜひご一読ください。 https://career-lab.biz/column/yametai_201226/ 「仕事環境に起因するもの」や「自分自身に起因するもの」であれば、自分自身の取り組み方を変えれば、評価も変わってくる可能性は大いにあります。上司が多忙であれば、効率よく効果的に仕事の成果を報告するにはどうすればいいのか?を考えてみましょう。 もし同じ職場でもしうまくやっている同僚がいれば、そのやり方をまねてみるのもいいかもしれません。また、上司との人間関係が悪くないのであれば、「自分には何が足りないのか?」を上司に率直に聞けば一番明確な答えが返ってきますので、現状をはっきりさせたい場合には、試してみる価値があります。 やる気が出ない原因⑤待遇に不満 やる気がでない原因が、待遇への不満が根っこにあることも少なくありません。 ・こんなにがんばっているのに、給与が低い。・何年仕事をしても、給与が上がらない。・休みが少ない。・残業が多い。・通勤時間が長くて辛い。・有給がとれない。・コロナ対策をきちんとしてくれない。 など、様々な不満があるでしょう。これらの問題は、会社全体の決まり事であったり、業務の性質上どうにもならないことも多く、自分が頑張ったところで変えられるものではありません。 「どうしても辞められない」事情でもない限り、これらは職場を変えない限り、根本的な解決は難しいでしょう。 【対策】転職を前提に考えてみよう 待遇への不満は、他の原因とは異なり、個人の努力でそう簡単に解消できるものではありません。もしもこの状況に当てはまるのであれば、転職を前提に考え、アクションを起こしてみましょう。 いざ転職活動をするとなれば、キャリアの棚卸や履歴書・職務経歴書の作成、求人検索など、やらなければならないことがいろいろと出てきます。次の目標が明確に定まれば、やる気がない状況も変わっていくのではないでしょうか。 2.原因がよくわからなかったら、ゆっくり休息をとってみよう! ここまでやる気が出ない5つの原因とその対策を紹介してきましたが、「自分の場合は、いろいろと原因が重なっていて、どれかわからない」こともあると思います。あるいは、モチベーションがあまりにも低下していて、考えることすら面倒なこともあるでしょう。 そんなときは、まずはゆっくり休息をとってください。 そしてしっかり睡眠を取り、ウォーキングやヨガ、ストレッチ、筋トレやジョギングなどで軽く体を動かし、朝食をしっかりとるなど食事にも気を付けてみましょう。 睡眠、運動、食事が心の健康に重要であることは、厚生労働省はじめ多くの識者が提唱しています。やる気がでない原因がわからないときにも、ゆっくり休息を取り、しっかり食べ、適度に体を動かすことで、いつの間にか気持ちのあり方が変わってくるでしょう。 3.誰かに話してみよう! いずれのケースでも、できるならば現状を誰かに話してみることをおすすめします。 人は誰かに話をすることで、自分自身の考えが整理され、自分の状況を客観的に見つめることができます。 今、メンタルケアとして話をただ聞いてもらう「傾聴セラピー」が注目されつつあるように、「話を否定されずに聞いてもらう」ことにより得られる安心感や満足感が、やる気のない状況から「また頑張ってみようかな」と思えるきっかけになることもあるのです。 その話す相手が、自分の考えを否定されず安心して話せる相手、アドバイスとして考えを押し付けるのではなく、自分の考えを整理してくれるような相手であれば、その効果はさらに高くなります。 キャリアコンサルティングサービスでは、キャリア構築だけでなく、みなさまの話をじっくりお伺いし、このような仕事に対するモヤモヤした状況を立て直し、気持ちよく仕事に向き合えるようになるためのお手伝いもしています。 身近に相談できる人が思い浮かばなかった際には、ぜひ選択肢の一つとして考えてみてください。

仕事を辞めたいのに辞められない!退職を実現するために大切なこと
仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

やってられない!職場に嫌気がさしたときにおすすめの3つの行動
仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

仕事の辞め癖と逃げ癖、その末路には何がある?
仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

仕事がわからない時の聞き方・暗黙のルールを確認しよう
仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

入社10年目でもう仕事を辞めたいと思ったら…知っておきたい対処法
仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

仕事が不安でたまらない…モヤモヤをすっきりさせるための6つの方法
仕事を辞めたいのに、辞めた後のその先の人生や、辞めるまでにスムーズに辞められるかが不安で、なかなか辞められない、辞める一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。 「辞めたいのに、辞められない」という状態がずっと続くのは、精神的にも大きなストレスになってしまいます。そこで今回は、その状況から一歩を踏み出し、退職を実現するためにどうすればよいのかについて、「辞められない理由」別に、その状況を乗り越えて退職を実現するための対策をご紹介します。 仕事を辞められない理由①次にやりたいことがわからない 「仕事が合わない」「職場の人間関係がうまくいかない」「残業が多い」「休日が少ない」などの理由から、仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに、だからといって次にこれといってやりたいことがあるわけではない。 転職活動をするならば、「次にやりたいこと」を見つけなければならないと思うと、次にやりたいことがないのでなかなか辞められない…。 誰もが、「自分はこれがやりたい」という明確なキャリアプランを持っているわけではありません。このように、「次にやりたいこと」がわからず、苦しんでも多くいらっしゃると思います。 特に、「辞めたい」と思うほど職場の人間関係や仕事の適性、仕事環境について悩んでいる状況では、「退職後にどうしたいか」まで考えを巡らせるのはなかなか難しいかもしれません。 そんなときは次のように考えてみましょう。 【対策】転職して叶えたい状況から先に考えてみる 「何がやりたいか」ではなく、まずは退職後に「どのような状況で働きたいか?」から考えてみましょう。 たとえば、 ・残業のない仕事がしたい。・給与を上げたい。・年間休日がもっと欲しい。・〇〇業界で働きたい。・福利厚生が手厚い企業で働きたい。 など、転職で叶えられるかどうかはまずは一旦おいて、どんな環境で働きたいか、構いません。自分の理想を書き出してみてください。 すべて書き出せたら、そのなかで優先順位をはっきりさせておきましょう。すべてを叶える理想の転職先に出会えればラッキーですが、すべての条件を叶えることは難しいのが現実です。すべての条件を叶えることにこだわっていると、転職先はなかなか見つけられなくなってしまいます。 そこで、「これは譲れないけれど、ここはなくてもいい」という条件を自分のなかで明確にしておきましょう。 次に転職情報サイトに登録し、自分のキャリアで転職の可能性がある、希望の条件を叶える企業を探してみてください。そして条件を叶える企業のなかから、「やってみたい」と興味を持てることがないか、探してみましょう。つまり、「やりたいこと」を後付けで考えるのです。 あるいは、転職エージェントに登録し、正直に「転職はしたいけれど、やりたいことがわからない」と伝え、アドバイスをもらうのもよいでしょう。転職エージェントには、あなたと同じようなキャリアを持つ人がどのような企業への転職を成功させているのか、事例がたくさんありますので、自分では気づかなかった可能性を見つけられるかもしれません。 もしくは、私たちのようなキャリアコンサルタントに相談するという方法もあります。転職先を紹介するサービスではないので、転職の具体的な成功例の情報提供はできませんが、自分の考えを整理して、「今のキャリアを生かして次に何ができるのか?」「自分はどんなことに興味があるのか?」の答えを見つけられるようサポートをさせていただいています。 自分で考えても答えがでないということは、答えを出すために必要な情報が不足しているということです。情報収集のために、ぜひ一歩踏み出してみてください。 仕事を辞められない理由②転職先が決まっていない 新型コロナウイルスの感染拡大により、転職市場も昨年までの売り手市場から一転してしまいました。経済の先行きも不確かな今、次の転職先が決まっていないのであれば、生活費など金銭的な不安からなかなか辞められないのも無理はありません。 この「次の転職先が決まっていない」には、 ①転職活動をまだ始めていない②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない という2つの状況があります。その状況別に、現状を改善するアクションをとりましょう。 【対策】転職活動を始める、転職活動を見直す まずは、「①転職活動をまだ初めていない」というケースです。新型コロナウィルス感染拡大前の2019年12月には、1.57倍とバブル期以上の高水準だった有効求人倍率も、この1年間で1.06倍まで激減してしまいました。 求人が少ない今は、「求人が少ない今、転職するのは得策ではないのではないか」と思うかもしれません。 確かに、今は求人数は少なく、選択肢は少ないですが、言い返せば今採用活動を行っている企業は、コロナの影響下にあっても人を採用する底力がある企業です。 もし転職活動を始めても希望の求人がないのであれば、その時にまた対策を考えればよいのです。まずは、転職活動を始めることから行動を起こしてみましょう。 次に、「②転職活動はしているけれども、なかなか決まらない」というケースです。 転職先がなかなか決まらないのは A:自分の経験と応募先の企業が求める条件がマッチしていない。B:職務経歴書や志望動機書などの書類で、今までのキャリアを伝えきれていない。C:面接でうまくコミュニケーションができていない。 などの理由が考えられます。書類選考が通過できない場合は、AとBの原因が当てはまります。そして面接で不採用になることが多い場合は、C、もしくはAの原因が考えられます。 A~Cのいずれの理由も、自分で気づき、改善していくことはなかなか難しいので、転職エージェントや、私たちのようなキャリアコンサルタントのコンサルティングをうまく活用していきましょう。 面接でうまくコミュニケーションできない場合の対処法は、当サイトのコラム「面接でうまく話せない…を克服する3つのコツ」で詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。 仕事を辞められない理由③人手不足で同僚に負担がかかる 2019年は、人手不足による倒産が過去最高になりました。マンパワーに余裕のない企業は多く、「辞めたいけれど、もし自分が辞めてしまったら、この人手不足の職場で同僚に負担がかかってしまう」と思って辞められない方もいらっしゃるでしょう。 特に、職場の人間関係には不満はなく、給与などの待遇面、残業の多さ、休日の少なさなどが「辞めたい」と思う理由だった場合には、周囲の同僚への配慮から辞めるとはなかなか言い出しにくいというお気持ちはよくわかります。 しかし、それで本当にいいのか、次のように考えてみましょう。 【対策】自分にとって何が大切なのか冷静に考えてみる 自分が辞めてしまったら、職場に残された同僚がどれくらい大変な思いをするかはよくわかる。業務が回らなくなるかもしれない。 残された同僚や職場の心配をしてしまうあなたは、とても優しく、責任感が強い方だと思います。 しかし、ここで冷静に「自分にとって大切なのは何か?」を考えてみてください。 大切にしたいのは、職場の同僚との人間関係なのでしょうか。「辞めたい」と思った理由は何だったでしょうか。退職したいと思うほどの理由は職場の同僚のために仕事を続けて、果たして解消されるのでしょうか。 他人に迷惑をかけないようにすることは、とても大切です。上記を冷静に考えた上で、「でもこの職場の仲間たちと一緒に仕事をしたい」と思えれば、それも重要な結論です。 ですが、そのために「辞めたいのに辞められない」という気持ちがどこかに残り、ストレスを抱えてしまうのは、あなたの人生のとって望ましいことではありません。 自分の人生を大切する選択をする勇気を持ちましょう。 仕事を辞められない理由④今の会社の待遇はいい 職場の人間関係がよくなかったり、仕事内容が面白くなかったりと、辞めたい気持ちは固まっているのに、「それでも、今の会社の待遇がいいから辞める勇気がない」そんなケースもあるでしょう。 特に、中堅・大手企業の場合は、給与、年間休日数、残業への対応、ボーナスの支給月数、福利厚生や研修制度など充実していますので、「辞めたいけれど、この環境は捨てがたい」と思ってしまうのは当たり前の感情だと思います。 そんなときは、一度原点に戻ってこう考えてみましょう。 【対策】本当に退職しなければならない理由なのか、冷静に考える 今、仕事を辞めたいと思っている理由は、本当に退職しなければならない理由なのか、辞めずに状況を改善することはできないのか、一度冷静に考えてみましょう。 たとえば、職場の人間関係が「辞めたい」と思っている原因であれば、退職しなくても改善する方法はあるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事で上司との人間関係に疲れた…辞めたいと思ったときの対処法」で紹介しています)。 仕事内容が面白くない、向いていないという場合でも、辞めなくても済む方法があるかもしれません(このケースの対策の詳細は、コラム「仕事に向いていない、辞めたい…辞める前に確認したい3つのこと」で紹介しています)。 待遇がよく、安定して仕事を続けられるということは、非常に恵まれた環境です。そのような環境で働いていた場合には、比較的次の転職先も環境が整っている企業に転職しやすいのも事実ですが、それは確実に「次の転職先も今と同じくらい環境が整っている」と保証されているわけではありません。 今、退職したいと思う理由が、どうしても今の職場では叶うことができないもので、自分にとってはたとえ恵まれた環境を手放しても叶えたいものだと自信を持って言えるようになるまで、退職せずに状況を改善する方法を探すことを優先してみてはいかがでしょうか。 仕事を辞められない理由⑤上司に引き止められそう 上司に引き止められそうな不安から、辞めると言い出せないという方もいらっしゃるでしょう。特に上司が弁がたつタイプだったり、辞めるといったら怒りそうなタイプだったりと、退職交渉が難航することが簡単にイメージできてしまうと、なかなか退職は言い出しにくいものです。 そんな時はこのように対策しておきましょう。 【対策】上司に引き止められない事前準備をしておく 民法627条には、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」と定められています。つまり、法律的には退職の2週間前までに退職の意思を伝えれば、自由に退職することができるのです。 実際には、就業規則でその企業の退職規定が定められており、2週間前ではなく30日前(あるいは1ヶ月前)ということが多いですが、まずは「自分には退職する自由がある」ということを改めて認識しておきましょう。 そしてきちんと準備さえしておけば、上司に強く引き止められる状況を避けて、円満退職を実現することができます。 その準備のポイントについては、こちらのコラム「仕事を辞めたい…上司を説得して円満退職を実現する5つのポイント」で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 最後に いかがでしたでしょうか。「辞められない」理由を解きほぐしていくと、今の「辞められない」という状況には何がネックになっているのか、この状況を改善して退職するにはどうすればよいのかが見えてくるかと思います。 また、最後に1つ、心に留めておいていただきたいのが、辞めたいのに辞められない状況を改善するのは、必ずしも、上記にご紹介したようなことを実践して退職することだけではないということです。 そもそも「辞めたい」と思ったきっかけはなんだったのか?という原点に立ち返ってみると、会社を辞めなくてもその状況が改善できる方法があったり、何かきっかけがあって今の状況を捉える考え方やものの見方が変わることで「辞めなくてもいいのではないか」と思えたりすることもあります。 「辞めたいのに辞められない」という状況では、なかなかそのように考えることは難しいかもしれませんが、そんなときこそぜひ、私たちがお役に立てるよう、キャリアコンサルタントにお話を聞かせていただければと思っています。

キャリアと子育ての両立は難しい?実現させるポイントと疲れたときの対処法
子育てしながら働く女性は増加傾向にありますが、キャリアと子育ての両立は簡単ではありません。 「子育て」と一括りにいっても、その中には「家事」と「育児」が含まれます。ワーママは「仕事」「家事」「育児」の3つを掛け持ちしているような状態ゆえに、さまざまな悩みに直面しやすいです。 この記事では、キャリアと子育ての両立を目指す人に向けて、実現させるためのポイントや、疲れたり悩んだりしたときの対処法を解説します。 キャリアと子育ての両立が難しい理由 キャリアと子育ての両立を難しく感じる理由は、個人の環境によって異なります。難しいと感じる代表的な要因を解説するので、まずは自分にとって何が障壁となっているのかを把握しましょう。 家事育児の負担が大きい 考え方は少しずつ変化しつつあるものの、日本では家事や育児の多くを女性が担う傾向が依然として強く見られます。フルタイム勤務を終えた後も、子どもの迎えや夕食づくり、洗濯、掃除などやることがたくさんあり、大きな負担を感じるケースは少なくありません。 また、子どもは急に機嫌が悪くなったり体調を崩したりすることも日常茶飯事。効率的にスケジュールを組んだとしても、予定通りに進むことはほとんどなく、大人側は自分の時間や睡眠時間の確保に苦労します。 職場や上司の理解がない 子どもがいると、独身時代のようには働けません。仕事が終わっても家事育児があるので残業をするのは難しいですし、子どもの体調不良を理由に急な欠勤も多くなります。 そんなとき、上司から嫌な顔をされたり、職場の人から心ない言葉をかけられたりして、傷つく経験をした人も多いです。 重要な仕事を任せてもらえなくなるケースもあり、会社に居心地の悪さを感じて、キャリアと子育てを両立する難しさを実感することもあるでしょう。 成果を出す難易度が高くなる 子育て中だとしても、仕事をしている限り成果を求められます。しかし、子育て中はどうしても仕事に割ける時間や集中力が限られるため、仕事だけに全力投球できた子なし時代と比べると、成果を出す難易度は高くなりがちです。 定時で帰ったり欠勤したりすることによって「大事な情報を自分だけ知らない」という状況も起こりやすく、思うように成果を出せないことに焦りや不安を感じるかもしれません。 成果に満足できない状態が続くと「キャリアと子育ては両立できないかも」と弱気になりやすいので、精神的にも疲弊してしまいます。 家族の協力が得られない キャリアと子育てを両立するためには、働きながら子育てする難しさをパートナーや親族に理解してもらい、協力を得る必要があります。パートナーが家事や子育てに協力的ではない、親に気軽にサポートを頼めないなどの条件が重なれば、あなた一人に負担が集中して悩むのは当然でしょう。 特にパートナーには、一緒に子育てをする責任があります。共働きであるにもかかわらず、パートナーが家事や子育てに非協力的だと、不満や悲しみから夫婦仲が悪化する可能性も高いです。 常に時間に追われて休めない 仕事をしながらの子育ては、分刻みのタスクの連続です。 保育園の登園時間に間に合ったら、今度は自分の出勤時間を意識、仕事中は定時で帰れるよう時間管理を徹底して、終業後はまたお迎え時間に間に合うよう急ぐ…。さらには帰宅してからも、子どもの食事や就寝が遅くならないよう常に時間に追われ、一日のタスクが終了する頃にはへとへとという人も多いでしょう。 子育てはいつまでも続くものではなく、このような慌ただしい日々もいつかは終わりを迎えます。とはいえ、子どもに手がかからなくなるまでにはある程度長い年月がかかるため、終わりの見えにくい日々に疲れを感じやすいです。 キャリアと子育てを両立するためのポイント キャリアと子育てを両立するためには、いくつかカギとなる考え方や行動があります。7つのポイントをお伝えするので、ぜひ実践してみてください。 完璧主義をやめる 限られた時間の中で、仕事・家事・育児の全てを完璧にこなすのは不可能です。そもそも、家事や育児には正解がなく、やろうと思えばどれだけでもタスクを増やせてしまいます。 全てにおいて完璧を目指すと、やるべきことが増えて負担が大きくなる上、タスクを完遂できなかったときには精神的にもダメージを受けるでしょう。 「完璧」や「100点」を目指すのではなく、最初から無理のない範囲で仕事と家事を両立することを意識するのが大切です。 優先順位をつけてから物事に取り組む あれもこれもと一度にたくさんのことに手を付けると、うっかりミスが増える、全部が中途半端になるなどの状況に陥りやすくなります。 物事を効率的に進めるためには、タスクに優先順位をつけ、一つ一つを確実にこなしていきましょう。 また、子育て中は優先順位をもとに予定を組んでも、突発的なトラブルにより予定通りにいかないこともしょっちゅうです。そのため、必要に応じて優先順位を入れ替える柔軟性も身につけてください。 家庭内の役割分担を明確にする 家事育児の役割を片方だけが担うのは負担が大きく、不公平感から不満が募るのも無理ありません。家庭内不和を回避するためにも、パートナーや家族と相談して、あらかじめ家庭内の役割分担を決めておきましょう。 なお、子どもの成長や仕事の状況の変化によって、担える役割が変わる場合もあります。そのため役割分担に関する会話は一度して終わりではなく、定期的に認識のすり合わせを行い、家族みんなが納得のいく生活を送れるよう配慮してください。 「頼り上手」を目指す 他人に頼るのが苦手な人ほど、全てを自分一人で抱え込んでしんどくなりがち。キャリアと子育てを両立させるためには、周囲の人や家族に頼るスキルも身につけなくてはいけません。 自分の苦手なことやできないことを、恥ずかしがらずに伝えるだけでも、助けてもらえる可能性はぐんと上がります。 他にも、頼むタイミングを見極める、頼むときの言葉選びに気をつける、助けられた際にはしっかりお礼を言うなども、頼み上手になるために意識すべきポイントです。 罪悪感を持たない 子育てをしながら仕事をすると、急な早退・欠勤によって一緒に働く人に負担を強いてしまう場合があり、罪悪感を抱きやすいです。また、仕事をしながら子育てをすることで、十分な育児時間が取れていないように感じられ、子どもにまで罪悪感を持つケースも。 しかし、罪悪感は自信喪失やストレスの増加などを招き、どんどん心の余裕を奪っていきます。 うまくできなかったことを反省するのも大切ですが、できたことや頑張ったという事実にも目を向け、罪悪感を長引かせないようにしてください。 子どもと過ごす時間を決めておく 慌ただしい日常の中では、なかなか子どもとゆっくり過ごす時間が取れません。「空いた時間で子どもに話しかけよう」と思っていると、バタバタしてちゃんと話す間もなく一日が終わってしまうなんてこともしょっちゅうです。 しかし親だけでなく子どもにとっても、親子で過ごす時間はかけがえなく大切なもの。そのため、前もって一日の予定の中に「子どもと過ごす時間」を組み込んでおいたほうがいいでしょう。 親子間で毎日コミュニケーションが取れていれば信頼関係が構築され、子どもに対する罪悪感も生まれにくいです。 支援サービスや会社の制度を活用する 地域の支援サービスや会社の制度をうまく活用するのもおすすめです。 たとえば、どうしても子どもの面倒を見るのが難しい場合は、市区町村または委託された団体が運営する子育てサポート組織「ファミリーサポート」を利用するのも一つの手といえます。他にも、リモートワークや時短勤務が可能な会社なら、このような制度を利用するのも有効です。 サービスや制度を活用することで、キャリアと子育てを両立する際に生じる負担を小さくできる可能性があります。 サービスや制度は知らない間に新設されている場合も多いので、まずは、自分が住む地域や働く会社にどのようなサポート体制があるのかを調べてみましょう。 キャリアと子育ての両立に疲れたときの対処法 キャリアと子育てを両立すると、どちらにも手を抜けず「疲れた」「しんどい」と感じることもあります。ここでは、そんなときに試してほしい対処法について解説します。 同じ境遇のワーママと話す しんどさや悩みを一番理解してくれる相手は、やはり同じ辛さを経験したワーママです。ワーママと話すと「わかる!」「大変だよね!」とお互いに共感し合えるので、孤独感が和らぎ気持ちが明るくなるでしょう。 また、相手が先輩ワーママである場合は、経験をもとにした「キャリアと子育てを両立させるコツ」をアドバイスしてもらえるかもしれません。 さまざまなワーママの意見や体験談に触れると視野が広がり、自分に合った困難の乗り切り方が見つかりやすくなります。 家族会議を開く 家族にやってもらいたいことや、今抱えている悩みを相談する場として、カジュアルな家族会議を定期的に開くのもおすすめです。 親やパートナーに相談して協力が得られれば、キャリアと子育てを両立する負担を小さくできます。 もちろん、家族にも各々事情や都合があり、相談してもすぐには解決しないかもしれません。しかし、あなたの悩みや負担を家族が把握することで、気にかけてもらえたりサポートしてもらえたりする機会はぐんと増えるでしょう。 自分の時間を作る あまりにも自分の時間がなさすぎると、心に余裕がなくなって疲労を感じやすくなります。キャリアと子育ての両立に疲れたときは、思い切って自分一人の時間を作り、リフレッシュするのも効果的です。 パートナーや家族に頼めるなら子どもを見てもらえばいいですし、難しいなら一日くらい家事をサボってもいいでしょう。 仕事はともかく、家事育児はやってもあまり人から褒められにくいので、自分で自分を労ってモチベーションアップを図ってください。 働き方を見直す 今と異なる働き方をすれば、キャリアと子育てを両立する負担が減り、家事育児にゆとりが生まれる可能性があります。特に現代は、柔軟な働き方を推奨する傾向が強まっているため、今の会社でキャリアを維持したまま働き方だけ変更できるケースも多いです。 時短勤務や在宅勤務、フレックスタイムなどを導入する企業も増えているので、このような働き方ができないか検討してみましょう。もしも会社の制度が整っていなくても、相談してみると承諾してもらえることがあります。 キャリアと子育てを両立しやすい会社への転職を検討する 業務内容によっては、どうしても働き方を変えられないこともあるでしょう。また、社風として子育てへの理解がない、職場と家が遠いなど、働き方以外の理由で両立するのが難しい場合もあります。 今の会社ではキャリアと子育てを両立できないと感じたら、育児しながらでも働きやすい会社へ転職するのも選択肢の一つ。 転職先を探す際は、子育てサポート企業の証である「くるみんマーク」を取得している会社を選ぶと、子どもとの時間も大切にしながら自分らしく働ける可能性が高いです。 両立に悩んだら、キャリアのプロに相談するのもおすすめ キャリアと子育ての両立に悩みはつきもの。特に働き方の見直しや転職を検討している人は、それらを実行することで積み上げたキャリアがなくなるのではと不安になっている人もいるでしょう。 「身近な人には相談しにくい」「的確なアドバイスが欲しい」という場合には、キャリアコンサルティングを受けるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、相談者の価値観を整理しながら、正しい情報や的確なアドバイスを提供してもらえます。キャリアのプロに相談すれば自分自身の不安や疑問を解消でき、自分の状況や自分が大切にしたい価値観を整理しながら、キャリアと子育てを両立するための活路が見つかるはずです。 工夫を積み重ねて、上手にキャリアと子育てを両立しよう 共働きの世帯割合は全体の約7割に達していますが、共働きが浸透してもキャリアと子育ての両立は未だに難しく、子育てしながら働く女性の毎日はハードになりがちです。 キャリアと子育てを両立するためには、家族に協力してもらいながら小さな工夫を積み重ね、必要であれば働き方や職場の見直しも行いましょう。 難しいのは事実ですが、キャリアと子育てを両立するのは不可能ではありません。悩んだときは経験・実績共に豊富なキャリアコンサルタントを頼りつつ、キャリアと子どもの両方を大切にする方法を探していきましょう。

仕事の人間関係がストレス!割り切るポイントと解消法
「人間関係の悩み」は、仕事のストレスになりやすい要素の一つ。 「職場の人間関係にうまく馴染めない」「社内に苦手な人がいて折り合いが悪い」 ビジネスパーソンなら誰でも一度は、このような人間関係のストレスを感じた経験があるのではないでしょうか。 本記事では、仕事の人間関係にストレスを抱えている人に向けて、気持ちを割り切るポイントやモヤモヤしたときの解消法などを解説します。 人間関係は仕事のストレスに直結しやすい 令和5年に厚生労働省が実施した「労働安全衛生調査」にて、「職場にストレスと感じる事柄がある」と回答した人は82.7%もいました。その中で「対人関係がストレス」と答えた人の割合は29.6%となっており、働く多くの人にとって人間関係が仕事のストレスになっているのがうかがえます。 また、対人関係にストレスを感じると答えた人の男女比は男性が26.3%、女性が33.7%であり、男性よりも女性のほうが仕事の人間関係にストレスを感じやすいようです。 同年実施の「雇用動向調査」においても、「職場の人間関係が好ましくなかった」という転職理由は上位にランクインしていて、人間関係のストレスでキャリアチェンジする人も少なくない事実が浮き彫りとなっています。 仕事の人間関係にストレスを感じるのはなぜ? なぜ、仕事の人間関係はストレスになりやすいのでしょうか。ここでは、考えられる理由を解説します。 職場はコミュニケーション不足が起きやすいから 大前提として職場は仕事をする場所。そのため、各々が自分の仕事に没頭するあまりコミュニケーション不足が起きやすく、第一印象や先入観でお互いを理解した気になりやすいです。 しかしそうすると、自分がイメージしていたものとは異なる言動を相手が取った際に不信感や違和感が生まれ、悪い印象を持つきっかけに。 お互いをきちんと理解できていないため意思の疎通もうまくいきにくく、意見が割れたり対立が起きたりしてストレスを感じることがあります。 自分の意見が言えないから 家族や友達と話すときとは異なり、あらゆる人に配慮する必要がある仕事中は、思っていることをストレートに言えない場面も少なくありません。 そのため、自分の意見を言えないまま望まない方向に業務が進んで、ストレスを感じるケースがあります。 また、自分の意見が言いにくい環境は、わからないことがあっても質問できなかったり、相手にやめてほしいことを伝えられなかったりする状況を招くリスクも。仕事に支障が出る、いつまでも不快な思いをし続けるなどして、人間関係に強いストレスを感じる可能性があります。 苦手な人とも関わらなくてはいけないから プライベートでは、付き合う人を自由に選定して苦手な人を避けられます。しかし仕事においては、自分の意思で付き合う人を選べないため、苦手な人とも必要に応じて関わらなくてはいけません。職場にはさまざまな価値観・タイプの人がいるので、中には「合わない」「苦手」と感じる人もいるでしょう。 しかしそう感じる相手であっても、うまくコミュニケーションや連携を取る必要があるため、仕事の人間関係はプライベートの人間関係よりもストレスが生じやすいです。 仕事はお互いの人間性が出やすいから 職場は、意外と人間性が出る場所です。トラブル発生時の行動や誰もが嫌がるような仕事への向き合い方、困っている人がいたときの対応などから、普段は隠されている本当の性格が見えることがあります。 また、毎日顔を合わせて長時間一緒に働くことで、気分屋な一面や効率の悪さが露見する場合もあるでしょう。 仕事の人間関係がストレスになりやすいのは、そもそも職場が「お互いの嫌な部分が目につきやすい場所」であるのも一因だと考えられます。 ハラスメントがあるから パワハラやいじめがある職場で、過度な叱責や不当な扱いを体験することは、深刻なストレスにつながるでしょう。自分自身がハラスメントの被害者になった場合はもちろんですが、直接的な被害はなくても近くで見ているだけで精神的負担は相当なものです。 ハラスメントが横行する職場では、誰を信じていいのかもわからなくなりやすいので、孤立感が強まります。 職場の人とのちょっとした交流にも緊張してホッとできる瞬間が少ないため、ストレスがどんどん蓄積しやすいです。 仕事の人間関係にストレスを抱えやすい人の特徴 仕事の人間関係にストレスを抱えやすい人には、よく見られる特徴がいくつかあります。代表的な3つを紹介するので、自分に当てはまっていないかチェックしてみてください。 人とのコミュニケーションが苦手 コミュニケーションに苦手意識がある人は、自ら積極的に人と交流しようとしないため、相手の人柄をよく理解しないまま勝手なイメージを固定化しやすいです。思っていることがあってもそれを伝えられず、自分の意見や感情を内に溜め込んでストレスを抱えてしまいます。 また、たとえ長く働いても人と交流を持たなければ信頼関係は育たないので、仕事中に緊張や不安が生じやすく、それもストレスになるでしょう。 真面目で厳格な性格 いい加減なことを嫌う真面目な性格は長所でもありますが、自らの几帳面さを他人にも求める傾向が強いので、他人の予想外の言動にイライラを募らせやすいです。 「一般的に考えてこうあるべき」のように一般論や自分の考えに固執しがちで融通が利きにくいため、時に相手やその場の空気に合わせなくてはいけない仕事の人間関係にストレスを感じるでしょう。 仕事が理想通りに進まないと厳しい態度で周囲に接することもあり、自ら人間関係を悪くしてストレスを抱えるかもしれません。 共感力が高すぎる 共感力が高い人は、他人との境界線があいまいになりがち。相手の身に起きた出来事や感情を自分のことのように捉え、良い影響も悪い影響もダイレクトに受けて人間関係に疲れを感じやすいです。 また、共感力が高い人は他人に寄り添う能力があるからこそ「相手は困っているだろう」「助けてほしいと思っているだろう」と察して要望全てに応えようとします。 自分のことを後回しにしてでも他人を優先させる傾向が強いので、仕事の人間関係で不満やストレスを溜めやすいです。 ストレスをなくすには仕事の人間関係を割り切るのがカギ 上手に気持ちを割り切れると、仕事の人間関係におけるストレスはぐんと減ります。ここからは、仕事の人間関係を割り切るための5つのポイントをお伝えしましょう。 仕事とプライベートは別だと考える まずは気持ちを整理して、仕事とプライベートにしっかり線引きをしましょう。仕事とプライベートを別物として割り切ることで、こだわりや感情にとらわれにくくなります。 「職場で最もやるべきことは仕事であり、友達作りではない」と思えれば、他人の目や評価を気にする回数も減るでしょう。 「相手から嫌われたらどうしよう」という恐怖も和らぎやすいので、今より自己主張できたり嫌なことをきちんと断れたりして、人間関係のストレスが減る可能性が高いです。 他人に期待しすぎない 他人に対し「〇〇の仕事を手伝ってもらいたい」「短所を直してもらいたい」のように思うのは、過度な期待です。 そして、他人に対して期待しすぎてはいけません。過度な期待は、叶わなかったときの絶望感も大きく、さらにストレスを強めてしまいます。 期待をするべき相手は、他人ではなく自分です。他人に何かしてもらおう、変わってもらおうとするのではなく、自分が成長や変化するにはどうすればいいかを考えましょう。 事実だけに目を向ける 人間は、誰しも良い面・悪い面の両方を持っています。他人の嫌な部分を一度見ただけで「嫌な人」と決めつけてしまうと、職場中が嫌いな人だらけになり、余計に人間関係のストレスが増えるでしょう。 そのため、他人の嫌な面に触れても「相手にはこんな悪いところもあるんだ」と事実だけを受け止め、自身の感情と深く結び付けないように意識するのがコツ。 「嫌い」「苦手」「合わない」など、ネガティブな感情を発生させないように工夫すれば、自然と人間関係のストレスは軽減します。 人間関係は「広く浅く」を意識 仕事の人間関係を割り切るなら、特定の人とだけ深く関わったり、他人との交流を断ち切って孤立したりするのではなく、広く浅い関係を構築するのがおすすめです。 広い人間関係を築いておけば、仕事上のトラブルに見舞われた際にも周囲に助けを求めやすくなります。 また、あえて深く交流しないことで、お互いに自分のペースを乱さずに済み、適度な距離感を維持できるでしょう。 人間関係に完璧を求めない さまざまな人がいる職場では、全員と良好な人間関係を築くのは不可能だと理解して、完璧を求めないようにするのも大切です。 全員と良好な関係を結べるのが理想ではあるものの、人間には相性があるのでどうしても難しい場合もあります。また、無理に全員から好かれようとすれば自分を抑制する場面が増え、ストレスは強くなるでしょう。 苦手だと思う気持ちや折り合いが悪い現状もありのまま認め、時には現状維持でも良しとする柔軟性が必要です。 仕事の人間関係のストレスを解消する方法 どれだけ割り切っていても、仕事の人間関係にストレスを感じることもあるでしょう。ここではそんなときに試してほしい、ストレス解消法を紹介します。 ストレスを感じたときは状況と感情を客観視する 誰かにイラっとしたときや、モヤモヤした感情が溜まっているときは、一度今の状態と自分の感情を客観視してみてください。 「何にストレスを感じ、そのとき自分はどんな気持ちになったのか」「今なおストレスはあるのか」「今後ストレスが改善される可能性はあるか」といったように、ストレスを感じた瞬間から現在までを時系列で考えます。 状況と感情を丁寧に分析すると気持ちが落ち着き、「よくよく考えてみたら、意外と大したことじゃないかも」と思えて、ストレスが消えていくケースも少なくありません。 苦手な人とは必要に応じて距離を取る 苦手な人と一緒にいるだけでストレスを感じるときは、仕事に支障をきたさない程度にうまく距離を取るのも大切です。 人間関係のストレスは、苦手な人と接触する機会が減れば自然と低減します。 露骨に相手を避けたり、業務上必要な連絡まで怠ったりするのはNGですが、苦手な人との私的な交流機会が減るだけで仕事の人間関係はやりやすくなるでしょう。 一日の中に気分転換やリラックスできる時間を設ける 気分転換やリラックスできる時間を一日の中のどこかに設け、こまめにストレス発散できるルーティンを作りましょう。ストレスは蓄積させればさせるほど解消が難しくなるので、できるだけその日のうちにリフレッシュしたほうがいいです。 また、時には長期休暇を取り、日常的な気分転換だけでは発散できなかったストレスを思いきり開放させるのも大切です。 身近な人に相談する 友だちや職場の上司、家族などに、仕事の人間関係について相談してみるのも有効なストレス解消法といえます。 信頼できる人に自分の本心を打ち明けることで、気持ちが軽くなったり客観的視点を得るきっかけになったりする可能性が高いです。その後話題が変わったとしても、楽しく盛り上がればいい気分転換になるでしょう。 大きなストレスを抱えると一人でふさぎ込みがちになりますが、不安や孤独感を解消させるためにも、できるだけ積極的に他人と交流してください。 キャリアコンサルティングを受けてみる 「何をやっても仕事のストレスが大きくてつらい」「仕事の人間関係がストレスすぎて、転職を考えている」 このような場合は、キャリアコンサルティングを受けてみるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、キャリアに関する悩みはもちろん、人間関係の悩みにも丁寧にアドバイスしてもらえます。 プロ目線の具体的なアドバイスを参考にすれば、ストレスの原因に的確にアプローチしやすく、悩み解決の突破口が開けるはずです。 上手に人間関係を構築して、仕事のストレスを低減させよう 多くの人と協力しながら進めなくてはいけない仕事では、人間関係のストレスが必ず発生します。 しかし、自らの考え方や行動を変えて上手に人間関係を構築できれば、仕事のストレスは大幅に減少するはずです。 無理にストレスに強くなろうとするのではなく、ストレスが発生しにくい環境を自分で整えて、気持ちよく働けるように工夫しましょう。キャリア・コンサルティング・ラボでは、そのお手伝いをするための相談を受け付けているので、ぜひ気軽に利用してみてくださいね!

仕事のストレス限界サイン7選!症状が出たときの対処法
仕事にはさまざまなストレスがありますが、ストレスを限界まで溜めると心や体、行動などに変化が現れ、放置すると深刻な病気に発展するリスクも! 今回は、仕事のストレスが限界に達しているときに現れる症状や、つらい現状を変えるための対処法を解説します。 仕事のストレスに悩まされている人は、この記事を参考に適切に対処し、気持ちよく働ける日々を取り戻しましょう。 仕事のストレスとは?原因と影響 仕事のストレスとは、外部からの刺激(ストレッサー)によって心身に生じる反応のことです。 何にどれだけ心身が反応するかは人それぞれ異なるため、ストレスを限界だと感じる基準も一人ひとり異なります。 「この程度の仕事のストレスで限界を感じるなんて甘えかな」「他の人は限界を迎えてなさそうだから、自分も頑張らないと」 このように考えて自分を責めたり無理をしたりする人も少なくありませんが、ストレス耐性は人によって違うため、過度な我慢は禁物。仕事のストレスを限界突破させないためには「つらい」という気持ちを素直に受け止め、その都度適切に対処するのが大切です。 仕事のストレスが限界に達する原因 仕事のストレスはほとんどが「精神的刺激」が原因で発生します。精神的刺激になる主な要素は以下の通りです。 職場の人間関係に悩んでいる 仕事の量や納期が適切ではない 評価や給与に不満がある プレッシャーが大きすぎる 適性に合わない仕事をしている このような要因があると不安や不満、緊張が生まれやすく、心理的負担がストレスとなります。 ただし、労働環境が暑すぎる・寒すぎる、騒音が激しいといった「物理的刺激」も仕事のストレスになり得るので、まずは自分が何にストレスを感じているかを考えてみましょう。 仕事のストレスがもたらす影響 ストレスは、一気に大きな影響をもたらすのではなく、じわじわと心身に影響を及ぼすのが特徴です。 そのため、仕事でストレスを感じても、ほとんどの場合最初は軽い疲労感を感じる程度でしょう。しかし、そのまま対処せずにいると次第にストレスは蓄積し、集中力の低下や体調不良、メンタルの疾患などを引き起こす可能性があります。 場合によっては、就労を続けるのが困難なほど甚大な影響をもたらす恐れがあり、小さなストレスも軽視できません。 仕事のストレスが限界なときに現れるサイン・症状 ここでは、仕事のストレスが限界なときに現れる代表的なサインを紹介します。心の限界に早く気付くためにも、自分に以下のような症状が出ていないかチェックしてみてください。 関心や集中力の低下 初期のストレス限界サインとして、物事への興味や集中力の低下が挙げられます。 ストレスが心の大半を占めると、常に悩みや不安にとらわれて、好きだった趣味や息抜きに行っていた行動にも関心が湧きにくくなるのです。また、仕事に対する興味も失いやすく、集中力低下によってミスが増えるという悪循環に陥るケースもあります。 人との交流に対しても関心を持てなくなる傾向なので、人間関係を希薄にして孤立感を深めてしまうかもしれません。 頭痛や肩こり 仕事でストレスを感じると、つい全身に力が入ってしまうという人は多いのではないでしょうか。また、不安や緊張を感じると気が張り詰めて動きがぎこちなくなり、長時間同じ姿勢を取って血行不良になりやすいです。 そして、このような状態は筋肉の緊張や神経伝達物質の乱れを招き、頭痛・肩こり・めまいなどを引き起こす可能性を高めます。 風邪気味や疲れだと勘違いして放置してしまう人も多いですが、ストレスによる身体症状は市販薬や通常の治療では治りにくいのが特徴です。 食欲不振または過食 食欲の変化は、わかりやすいストレスの限界サインといえます。 仕事のストレスが限界に達すると、胃腸の動きが鈍くなりやすいです。気分の落ち込みによって食事を楽しもうという気も起きにくくなるので、空腹感を感じずに食欲不振に陥るケースがあるでしょう。 一方、限界まで溜めたストレスによって過食に走る人もいます。特に、もともと食べてストレス解消していた人は、大きなストレスを抱えれば抱えるほど食べてしまう傾向です。 胃痛や消化不良 仕事のストレスが限界に近づくと、胃の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすくなります。胃酸が過剰分泌されやすくなるため胃粘膜が刺激され、胃の痛みや不快感、胸やけ、吐き気などの症状が出る場合があるでしょう。 胃酸過多により食べ物が正常に消化されにくくなり、便秘や下痢といった消化不良を起こすリスクも上がります。放置して慢性化すると胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる恐れもあり、注意が必要です。 なおこれらの症状は、上記で取り上げた食欲不振や過食によって引き起こされるケースもあります。 睡眠障害 「なかなか眠れない」もしくは「眠りすぎてしまう」など、仕事のストレスは毎日の睡眠にも影響します。 仕事のストレスが限界だと、帰宅後や休日も仕事のことが頭から離れにくくなり、リラックスできずに寝つきが悪くなりやすいです。また、仕事のストレスによって自律神経が乱れると、睡眠の質が低下して過眠症状が現れる場合もあります。 いずれの場合も良質な睡眠はとれておらず、睡眠不足や疲労感が蓄積して、体調不良を招くリスクが高いです。 感情をコントロールできない 些細なことでイライラしてしまう、突然怒りがこみあげてくる、急に涙が止まらなくなるのように、仕事でストレスを感じると感情のコントロールが難しくなることがあります。 精神的負担が大きすぎて心がいっぱいいっぱいになっている証拠であり、まさにストレスの限界が近いサインといえるでしょう。 誰かが言った他愛もない冗談に激怒してしまったり、イライラしている自分を見せないようにと人付き合いを避けたりしやすくなるので、職場の人間関係がギクシャクしてさらにストレスを抱えてしまう場合もあります。 気分が沈んだ状態が続く 365日気分が上向きという人はいませんが、憂鬱な気分や落ち込んだ気持ちが続く場合、ストレスによって心が限界を迎えていると判断できるでしょう。 このようなうつ状態に陥ると不安や自己批判の感情が強まり、全ての物事に対して無気力になります。何をするにも億劫で、仕事に行くのはもちろん、普段通りの日常生活を送ることさえ難しいと感じる人も少なくありません。 うつ状態が続く場合は、うつ病を発症している可能性があるため、早めに専門の病院やクリニックを受診して適切な治療を受けてください。 限界まで仕事のストレスを溜めてしまう人の特徴 限界まで仕事のストレスを溜めてしまう人には、いくつか共通する特徴があります。ここからは、ストレスを感じやすい人・溜めやすい人の特徴を見ていきましょう。 責任感が強く頑張りすぎてしまう人 責任感が強い人は、全てを一人で抱え込んで無理をするところがあります。完璧主義の傾向も強いので、常に高い水準の成果を求めて仕事を頑張りすぎてしまい、ストレスを溜めやすいです。 責任感の強さから人の頼みごとに「NO」と言えないタイプで、頼まれるとつい何でも引き受けてストレスを限界突破させてしまうことも。 また、目標達成意欲が高いからこそ、達成できないと自分を過剰に責めてしまい、それがストレスになるケースも少なくありません。 周囲に気を遣いすぎる人 気配り上手は長所でもあるものの、度が過ぎる人は仕事中も常に周囲を気遣って他人を優先させてしまいます。他人の顔色に合わせて言動を変えたり、周囲の空気を読んで自分の意見を飲み込んだりするため、気疲れによって限界までストレスを溜めやすいです。 「自分の思いや考えを伝えると相手に嫌われるのでは」という可能性を考えて不安に駆られやすいのも特徴で、ストレスが慢性化する可能性があります。 せっかちな人 せっかちな人は、常に何かしていないと気が済まない性格で、仕事の生産性も高いです。 しかし、周囲にも自分と同等の行動量や生産性を求めやすく、一緒に働く人に対してイライラしてストレスを溜めてしまうことがあります。 また、せっかちな人は心に落ち着きがないので、物事を深く考えずに発言しがち。悪気はないものの、厳しい言葉で他人を急かしてプレッシャーを与えてしまい、職場の人間関係悪化によってストレスを感じる場合もあるでしょう。 正義感が強すぎる人 正義感が強すぎる人は真面目で、決められたルールを重んじます。ルールや規律に沿って仕事を進めるのは間違いではありませんが、ルールを絶対視しすぎると融通が利きません。 イレギュラーな事態により、業務範囲外の仕事をお願いされたり、やむを得ずルールから外れた行動を取る他人を見たりするとイライラが止まらず、ストレスが限界に達しやすいです。 「常にルールを守る自分は正しい」と思い込むので他人の意見を受け入れられず、職場の人間関係がうまくいきにくいのもストレスの原因になるでしょう。 自己評価が低い人 自己評価が低い人は「自分は人より劣っている」と常に自分自身を否定的に捉えるので、自分で自分にストレスをかけがちです。 「自分なんて」という気持ちが常にあるため、仕事で理不尽な目に遭っても自己犠牲的に我慢しやすく、限界までストレスを溜めてしまいます。 現状から抜け出したいと思っても、自分に自信がないため失敗を恐れて行動できず、ストレスや悩みを一人で抱えやすいです。 仕事のストレスが限界なときの対処法 ここからは、仕事のストレスが限界に達してしまったときの対処法を解説します。今日からすぐに取り組めるものもあるので、ぜひ実践してみてください。 現状を認めて休む 仕事のストレスを限界まで溜めてしまう人は、自分が疲れていることやストレスを感じていることをなかなか素直に認められません。しかし、現状を認めず無理に頑張れば状況は悪化する一方なので、まずは「自分はストレスを感じている」と事実を受け止めましょう。 その上で、しっかりと休息を取るのが大切です。休暇を取得すればストレスの原因である仕事から離れられ、疲れた心が徐々に回復する可能性があります。 SNSやネットから離れる ストレスが限界に近ければ近いほど、ネガティブな情報に敏感になり、影響を受けやすくなります。 「有益なストレス対処法が知りたい」「自分と同じような境遇の人を見つけて孤独感を和らげたい」 このような思いからついSNSやネットを開きがちですが、過度な情報にさらされると疲労やストレスは大きくなりやすいので、時には思い切ってスマートフォンやパソコンから離れましょう。 必要のない情報を遮断する時間は、自分自身とだけ向き合えて気持ちを前向きにしやすいです。 人と話す 信頼できる人とじっくり話すのも、仕事のストレスが限界なときに有効な対処法です。とりとめのない話を楽しむだけでも気持ちが明るくなりますし、愚痴や悩みを聞いてもらえばストレスが軽減する可能性があります。 また、家族や友達に話しにくい内容は、キャリアコンサルティングで打ち明けるのも良いでしょう。キャリアコンサルティングでは、キャリアに関する相談はもちろん、職場のストレスや仕事全般の悩み相談にも乗ってもらえます。 現状に対してプロ目線のアドバイスが受けられるので、できるだけ早くストレスを対処したい人におすすめです。 心身の不調は専門家に相談する 限界に達したストレスによって心身に不調が出ているなら、それは専門の医師に相談する目安です。 頭痛や下痢、肩こりなど身体症状が出ているときは、まず内科や消化器内科、整形外科など専門の診療科を受診します。専門の診療科で病気の可能性を調べてもらった後、ストレスが原因の可能性が高いと診断された場合は、心療内科やメンタルクリニックを受診すると良いでしょう。 異動・転職する ストレスが限界に達して心身が悲鳴を上げている状態に陥ってまで、続けないといけない仕事はありません。さまざまな対処法を試してもストレスが大きいままという場合は、異動や転職によって働く環境を変えるのも一つの方法です。 なお、今すぐストレスを解消したいという思いで突発的に退職する人もいますが、このような行為は後の転職活動にも悪影響を及ぼす可能性が高いのでNG。事前に準備や相談をした上で適切な手順を踏み、円満に事を進めてください。 仕事のストレスは限界がくる前に対処するのが大切 仕事をしている以上ストレスとは切っても切れない関係が続きますが、ストレスを限界まで溜めると心身にさまざまな悪影響が出ます。大切なのは、小さなストレスサインも見逃さず、自分の気持ちを尊重してこまめにケアをすることです。 また、人に話しにくい悩みがあったりストレスの解決策がなかなか見つからなかったりするときは、キャリアコンサルティングを受けてみましょう。 キャリア・コンサルティング・ラボなら、オンラインで気軽に相談できるので「仕事のストレスが限界かも」と感じている人は一度利用してみてください。

職場のストレス対処法は?仕事中でもすぐできる発散方法を紹介
職場にストレスはつきものだからこそ、社会人は「上手なストレス対処法」を身に付ける必要があります。 今回は、職場での気疲れやイライラが蓄積している人に試してもらいたい、ストレスの対処法を解説! 職場でできる簡単なものから大きなストレス解消になるものまで、合計10個のストレス対処法を紹介するので、ぜひ自分に合う方法を見つけてください。 職場でストレスを感じたときに真っ先にやるべきこと ストレスは「解消」できるものと「発散」させたほうがいいもの、大きく2タイプあります。「解消」は根本的問題を解決してストレスを元からなくすこと、「発散」は溜まったストレスを開放したり気分転換を図ったりすることです。 全てのストレスを解消できるのが理想ではあるものの、職場のあらゆる問題を全て解決するのは難しく、受けたストレスは発散させたほうがいい場合もあります。発散でしか対処できないストレスを無理に解消しようとすれば、うまくいかずさらにストレスを抱えてしまう可能性も! そのため、職場でストレスを感じたら、まずは「解消」と「発散」どちらの方法で対処すべきかを考えてみましょう。ストレスの原因を特定し、解決が見込める問題かどうかを考えると、どちらを選ぶべきかがわかりやすいです。 職場でできる!手軽なストレス対処法 ここでは、仕事中や職場ですぐにできる手軽なストレス対処法を紹介します。ストレスを溜めないためにも、小さなストレスを感じた時点でこまめに行ってみてください。 深呼吸・ストレッチをする 仕事中にストレスを感じたら、その場でゆっくり深呼吸をしてみましょう。深呼吸をすると副交感神経が刺激され、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌を抑えてくれるといわれています。 また、座ったまま行える簡単なストレッチを仕事中にするだけでも、身体がほぐれて呼吸が深まるので不安やストレス緩和に効果的です。 場所を移動する 同じ場所で長く作業していると、だんだんストレスが溜まってくる…という人も多いでしょう。そんなときは、少し歩いたり仕事をする場所を変えたりするのがおすすめ。 トイレや休憩室に行く、オフィスではなくカフェで仕事をするなどするだけで、気分が入れ替わりストレス軽減になる場合も少なくありません。 なお、リモートワークができる会社ならリモートワークを選択するのもありです。 休憩する 仕事の合間にしっかり息抜きするのも、良いストレス対処法といえるでしょう。具体的には、間食としてコーヒーや甘いものを摂取する、同僚と雑談をする、昼寝をするなどが挙げられます。 ストレスを感じて心がモヤモヤすると休憩時間まで暗い気持ちになりがちです。しかし、意識的にオンオフをつけると気持ちの切り替えにもなり、ストレスが溜まりにくくなります。 職場のストレスが溜まったときの対処法 手軽な方法だけでは対処できない、手ごわいストレスも存在します。ここからは、職場のストレスが蓄積して心が疲れてしまったときの対処法を解説します。 まずは休む! 十分な休息が取れていないと、それだけでストレスは増加してしまいます。リラックスできる時間と睡眠時間をたっぷり確保し、心身ともに休息を取りましょう。 帰宅後や休日を利用してしっかり休める場合は問題ありませんが、物足りなさを感じる場合は有給休暇などを利用して長期で休むのもありです。 また、普段から規則正しい生活や健康的な食事を意識して、生活習慣から心身を労わるのも忘れないでください。休養によって心身の疲れが取れると思考もクリアになり、ストレスに強いメンタルを育むことにもつながります。 適度に体を動かす ストレスを感じると呼吸は浅くなり、身体が緊張する傾向にあります。これらを解消させて心身にリラックスをもたらすのが、運動です。 運動といっても、激しく体を動かす必要はありません。運動によってしんどい思いをするとさらにストレスを感じてしまうので、ウォーキングやジョギング、ストレッチ、ヨガなど、無理なくできる軽めの運動をできるだけ継続しましょう。 なお、運動中は日光を浴びると、幸せホルモンことセロトニンやエンドルフィンがより多く分泌されてストレス軽減効果が高まります。 ストレスを紙に書き出す 「職場のストレスで心がモヤモヤする」という場合は、感情を紙に書き出してみてください。 自分の気持ちを書き出すと、ストレスの原因や職場の状況、自分の考え方の癖などを深く理解でき、気持ちの整理がつきやすくなります。 その後、思いきり感情をぶつけて書いた紙をびりびりに破いたり、シュレッダーにかけたりするのも一つの対処法です。自分の気持ちそのものである紙を物理的に破壊することで、怒りや不満といったストレスの元になる感情が静まり、気持ちをリセットできる場合があります。 プライベートを楽しむ 職場のことを完全に忘れて自分の時間を楽しむのも、非常に効果の高いストレス対処法の一つ。例としては、趣味に没頭する、外出して新鮮さを得る、おいしいものを食べるなどが挙げられます。 この他、映画やドラマを見て思いきり笑ったり泣いたりするのも、感情を放出できるのでストレス発散になるでしょう。 プライベートをしっかり楽しめると「自分には職場とは別に楽しい居場所がある」とも思えます。良い意味で職場への依存度が下がるので、割り切った考え方ができてストレス耐性も高まりやすいです。 周囲の人と話をする 友人・家族と雑談をして盛り上がったり、嫌だったことやストレスに感じていることの話を聞いてもらったりするのも有効な対処法です。職場とは全く関係のない話題であっても、楽しく盛り上がっていると気分転換になりストレスが軽減します。 また、職場の悩みなどを打ち明けると、自分の気持ちを整理できる他、第三者視点からのアドバイスが得られ考え方が広がるでしょう。 丁寧な対話には、それだけで安心感や充足感をもたらす効果があります。誰かとじっくり話をすると「話を聞いてもらえた」「優しくしてもらえた」と感じられ、気持ちが落ち着きやすいです。 専門家に相談する ストレスを根本から解消したいものの対処法がわからない場合や、周囲にアドバイスを求めてみてもなかなかピンとこないときは、専門家を頼りましょう。 職場のストレスを相談できる専門家の中でも特におすすめなのは、キャリアコンサルタントです。 キャリアコンサルタントは職場の幅広い悩みに対応し、相談者の価値観や考え方を尊重した上でアドバイスを授けてくれます。職場のストレスの悩みから派生してキャリアや転職の悩みが生じた際も、そのまま相談できるので心強いです。 ただし、ストレスによって心身に不調が出ている場合は、先に専門の医療機関で医師に相談してください。 異動や転職を視野に入れる あらゆる対処法を試してもストレスを取り除けず、心身や日常生活に悪影響が出ている場合は、自分に合わない職場で働いている可能性も考えられます。 今の職場を離れることを検討し、異動や転職を視野に入れてもいいかもしれません。ただし、異動や転職がキャリアに与える影響は大きく、今後の人生がガラリと変わる可能性もゼロではないので、慎重な判断が必要です。 異動や転職についてもキャリアコンサルティングで相談できるので、迷ったときは利用してみましょう。 職場のストレス耐性を高める5つの習慣 今あるストレスに対処するのも大切ですが、耐性を高めてストレスを受けにくい人になる努力をするのも大切です。ここでは、ストレス耐性を高めるために実践してほしい、5つの習慣を解説します。 小さいストレスにすぐ対処する ストレス耐性が高い人とは、言い換えれば「ストレスを感じてもすぐに解消・発散できる人」です。 一切ストレスがない職場はほとんど存在しませんが、たとえストレスがあってもすぐになくすことができれば負担は最小限で済みます。 ストレスを早期に解消・発散するためには、小さなストレスを軽視しないことが大切です。ストレスは蓄積させればさせるほど対処が難しくなるので、程度が軽くても見て見ぬ振りせず、できるだけその日のうちに自分を癒す対処を行いましょう。 周囲を頼る 職場でストレスを感じやすい人は、周囲に頼るのが苦手という特徴を持っている場合が多いです。うまく周囲に頼れないため、仕事を抱えすぎたり悩みを誰にも相談できなかったりして、よりストレスを大きくしてしまう傾向があります。 しかし、職場は一緒に働く人と協力して仕事を進める場なので、負担が大きいときやしんどいときは周囲の人を積極的に頼るべきといえるでしょう。 まずは「周囲に頼っていいんだ」という意識を持ち、小さな頼み事から始めてみてください。この他、普段から信頼関係を築き、頼りやすい関係性を作っておくのも忘れてはいけません。 物事を前向きに受け止める 何事も、できるだけ前向きに捉える習慣を身に付けましょう。物事をネガティブに受け止めると、心配や不安、怒りといった感情が生まれやすくなりストレスにつながります。 できていないことよりもできていることに目を向ける、意識してポジティブな言葉を使うようにするなどするだけでも、徐々に思考が前向きになるはずです。 また、ネガティブな捉え方をしてしまったときも自分を責めず、ポジティブに捉えられないか別の視点から考え直してみてください。 仕事に優先順位をつける 仕事に時間がかかりすぎてしまったり、自分の仕事ぶりに納得できなかったりするのがストレスという人は、仕事に優先順位をつけるのをマイルール化してみてください。 タスクをメモに書き出し、緊急性の高さやタスク完遂までにかかる時間を考えます。それらから考えられる優先順位の高いタスクから順番に着手していけば、今より効率的に作業できストレスそのものを解消させられるかもしれません。 自分をしっかり持つ 周囲に合わせすぎてしまう人は、職場でも他人を優先して自分の考えを抑えがちなので、気疲れによってストレスを感じやすいです。 そのため「必ずしも他人に合わせなくていい」と自分で自分を許し、自分はどうしたいのかという部分を大切にする考え方を身に付けてください。また、コミュニケーション力を磨き、自分の意見を正確に相手に伝えられるよう努力するのも重要です。 自分をしっかり持つと、人の意見や言動に左右されにくくなり、ストレス予防につながります。 職場でストレスを感じてもやってはいけない対処法 ストレス対処法の中には、良かれと思ってやるとマイナスな効果につながる「NG対処法」もあります。以下のようなNG対処法は選択しないようにしましょう。 食べすぎ・深酒 おいしいものを食べたりお酒を飲んだりしてリフレッシュするのは効果的なストレス対処法ですが、それは「適量」の場合です。 食べすぎ・飲みすぎは身体にかかる負担が大きく、肥満やメタボリックシンドローム、その他疾患などを引き起こしやすくなります。 「ストレスを感じたら食べる」と脳がインプットしてしまうと、食欲をコントロールするのも難しくなるので、早めに飲み食いの代わりになるストレス対処法を見つけてください。 過剰なギャンブル・ショッピング ギャンブルやショッピングは、行っている間一時的に脳内が活性化しドーパミンという快楽物質が大量放出されるため、依存症を招くリスクが高いです。 もちろん節度を持って行う分には問題ありませんが、ストレスを受けるたびにギャンブルやショッピングをしていると依存症になりやすいので注意しましょう。 また、既に依存症に陥っている疑いがある場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。 悪口 誰かに話を聞いてもらうのもストレス対処法の一つですが、話す内容が悪口である場合、さらにストレスが増加するリスクがあるので要注意。 悪口を言うと脳内では、快楽物質・ドーパミンとともにストレス物質・コルチゾールも分泌されます。悪口は、一時的には楽しくても実は心身に負荷をかける行為なので、結果的に心身の不調を招きやすいです。 対処法を知って、職場のストレスをコントロールしよう 職場のストレスは、程度の小さい段階であれば軽めの方法で対処でき、その後深刻な悩みへと発展しません。 そのため、前もって自分に合った対処法を見つけておくのが大切。一人では対処が難しい場合は、キャリアコンサルタントをはじめとする専門家を頼ってください。 生じたストレスを適切に対処できれば、メンタルはもちろん仕事のパフォーマンスも安定します。この記事を参考に自分に合った対処法を把握し、職場のストレスと上手に付き合っていきましょう。

もう仕事行きたくない!職場のストレスの原因と乗り切り方
職場には大なり小なりストレスがあるもの。ですが、あまりにもストレスが大きすぎると心は疲弊し、限界を超えないためのSOSサインとして「もう仕事に行きたくない」と思います。 今回は、職場が嫌になる原因やストレスを抱えたときのNG行動、仕事に行きたくない気持ちの対処法などを解説します。 毎日「行きたくない」と思いながら職場に向かうのは辛いので、この記事を参考に一日でも早い問題解決を目指してください。 ストレスにより「職場に行きたくない」と思う人は多い 厚生労働省が実施した「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」で、「現在の仕事・職場環境にストレスがある」と回答した人は全体の82.2%にも達しています。 この結果から「毎日職場に行くのが楽しみ!」という人のほうが少数派であり、社会人の多くが「職場がストレス」「職場に行きたくない」と感じた経験があると推察できるでしょう。 真面目な人ほど「職場に行きたくない」という感情を否定して、辛い気持ちを無視したりネガティブな自分を責めたりしやすいです。しかし、大切なのは目の前の気持ちに向き合うことであり、そこから「どうすれば職場に行きたくないほどのストレスを軽減できるか」に考えをシフトするのがベスト。 働いていれば前向きな気持ちで出社できる日もあれば、出社するのが辛くて仕方がないという日もあって当然なので、まずは自分の気持ちに正直になるのが問題解決のスタートラインです。 「職場に行きたくない」につながるストレスの原因は? 職場に行きたくない気持ちを解消させるには、ストレスの原因を把握する必要があります。ここでは、出社が嫌になりやすいよくある職場のストレスを解説するので、自分に当てはまっていないか確認してみてください。 職場の人間関係がうまくいかない 職場のストレス要因としてよく挙げられるのが、人間関係の問題です。職場はさまざまな人が集う場所なので、自分とは異なる価値観・考え方を持つ人も少なくありません。 個性を認め合って協力し合える関係を構築できれば良いですが、考え方の違いから対立する関係になってしまうと仕事の連携がうまく取れず、働く上で大きなストレスとなります。 特に、直属の上司やプロジェクトを一緒に進行する同僚、教育を任された後輩のような距離が近い人とトラブルになると、接する機会が多い分ストレスも強くなり、職場に行きたくない気持ちが膨らむでしょう。 仕事量が多すぎる 仕事量が多すぎると、常に時間に追われながら仕事をするので気が休まりません。 残業や休日出勤などが常態化するケースも多く、自分の時間をゆっくり持つのが困難で疲れが取れにくいためストレスが溜まります。 また、一人当たりの仕事量が多い職場では、あなただけではなく他の人も業務量の多さにストレスを抱えているはずです。誰にも余裕がない状態で仕事が進んでいくので職場はピリピリとした雰囲気になりやすく、そこから人間関係の悪化や会社そのものへの不満といった別のストレスが生まれる場合もあります。 仕事の質や内容に問題がある 自分のやりたい仕事ではなかったり、自分には適性がない仕事を多く任せられたりした場合も、職場にストレスを感じやすいです。 また、入社時は希望通りの仕事内容だったとしても、昇進や異動により役割が変わり、仕事内容に不満を持つケースも。 自分の仕事に納得や満足ができないと、働いていてもやりがいを得られません。「どうして自分に合った仕事をさせてくれないのか」と上司や会社に対する不信感も募りやすいので、働くモチベーションが下がって職場に行きたくないと感じてしまいます。 大きなプレッシャーや責任を抱えている プレッシャーや責任は、重要なポジションや責任の重い仕事を任されたときはもちろん、自分の物事の受け止め方によっても発生します。 たとえば、過去の失敗を引きずってうまく気持ちを切り替えられない人は「もう絶対に失敗できない」と自分で自分を追い詰めて過剰なプレッシャーを感じるでしょう。他にも、責任感が強すぎると「何が何でも一人でやらないと」のように考えて、膨大な量の仕事を抱え込みがちです。 しかし、人が一人で抱えきれるプレッシャーや責任は、いくら個人差があるといえども限度があります。プレッシャーや責任が限度を超えるとストレスも限界突破して「もう職場に行きたくない!」という気持ちになりやすいです。 職場環境や待遇に不満がある 安全性への配慮が欠けている、評価システムが不明確といった職場環境の問題や、賃金が低い、福利厚生が整っていないのような会社の待遇も、ストレスに大きく関与します。 職場環境や待遇が悪いと、会社への不信感は増すばかりです。特に、問題意識が薄く、環境・待遇の悪さを放置して改善に期待ができない会社で働いている場合、不安感から強いストレスを感じるでしょう。 「このまま今の会社にいて良いのか」と悩んだり「会社に貢献してもメリットがない」と働く意欲が下がったりするので、職場に行きたくないと感じるのも無理はありません。 入社直後や休み明け直後 入社直後は、慣れないことばかりで毎日が緊張の連続。「ちゃんとやっていけるだろうか」という不安も感じやすい時期なので、このような緊張・不安感がストレスとなり、職場に行きたくないと感じる人が少なくありません。 また、休み明け直後も、楽しかった休日といつも通り働く日常のギャップについていけず、ストレスを感じることがあります。 入社直後や休み明け直後に感じるストレスは一過性である場合も多いので、しばらく様子を見て職場に行きたくない気持ちが緩和していくようなら心配はいらないでしょう。しかし、中には本当に強いストレスを感じて限界が近い場合もあるので、数日経っても気持ちに一切変化がない場合は対処を考えてください。 ストレス過多で職場に行きたくなくても避けるべきNG行動 ストレスによって職場に行きたくないと、つい突発的かつ突飛な行動を取りがち。しかし、以下のような行動は後悔につながりやすいので避けましょう。 無断欠勤・突発的に退職する 無断欠勤および突発的な退職は、職場に行きたくないときに最もやってはいけない行動の一つ。 無断欠勤すると、次の出社がしづらくなってしまいます。たとえ何とか出社して仕事を再開したとしても、周囲からの信頼が下がるので働きにくさを感じやすいです。 また、職場に行きたくない気持ちが最高潮に達すると、「最も簡単な出社しない方法」として突発的に退職してしまう人がいますが、これもキャリアプランが崩れて後悔する可能性が高いのでおすすめしません。 欠勤や退職も選択肢の一つであるものの、それにはルールに則ったり熟考したりする必要があることを心に留めておきましょう。 自分を責める 自分を責めるには、大きく分けて2つのパターンがあります。 1つ目は「職場に行きたくないと思うなんてダメだ」と自分の考え方を責めるパターン。そして2つ目は、行きたくないと思いつつ出社して「不満があるのに現状を変える行動をしない自分はダメだ」と自分の行動を責めるパターンです。 しかしどちらにせよ、働いていれば職場に行きたくないと感じる日もあるものなので、自分を責める必要はありません。自分を責めるとマイナス思考になりストレスがより増幅するので、過剰な自責・自己嫌悪は控えましょう。 ストレスを一人で抱え込んで解決を諦める ストレスを抱える社会人は多いとお伝えしましたが、それは「ストレスはあって当然なものだから、あなたもストレスを我慢しろ」という意味ではありません。百害あって一利なしのストレスは、完全になくすのは難しくても少しでも軽減できるよう、誰もが工夫しなくてはいけないものです。 そのため「職場はどうせ良くならない」「社会人は皆こうだから」と解決を諦めたり、ストレスを一人で抱え込んだりするのはNG。 蓄積したストレスは心身に悪影響を及ぼす可能性もゼロではないため、後で紹介する職場に行きたくないときの対処法を実践して問題解決を図りましょう。 間違ったストレス解消法を取る 職場に行きたくないストレスを発散させるため、さまざまなストレス解消法を試してみるのは良いアイデアといえます。しかし選択するストレス解消法を間違えると、一時的にはストレス発散になったとしても、長期的に見ればストレスを悪化させる場合があるので要注意。 間違ったストレス解消法には「ストレス発散にはなるが代償がある」という特徴があります。たとえば、やけ食いや過剰な飲酒・喫煙は身体に負担がかかりますし、ギャンブルや買い物による散財も経済的負担が発生するでしょう。 このような、後々さらなるストレスにつながる恐れがある間違った方法は、選択しないようにしてください。 ストレスで職場に行きたくないときの乗り越え方 ここでは、職場に行きたくない気持ちの乗り越え方を紹介します。実践しやすそうなものや効果が見込めるものから取り組み、現状打開を目指しましょう。 思い切って仕事を休む 精神的に疲弊している場合、無理に出勤せず職場を休むのが正解です。特に、ストレスで体調を崩している人や集中力が低下している人は、出勤してもいつも通りのパフォーマンスを発揮できない可能性が高いので休んだほうがいいでしょう。 ただし、何も言わずに休むと無断欠勤になってしまうので、きちんと連絡はしてくださいね。 また、有給休暇を使って長期休暇を取り、リフレッシュするのもおすすめです。 ストレスの原因を特定して対策を考える 感受性が強い人ほど「辛い」「しんどい」「職場に行きたくない」という感情が先行しやすく、ストレスの原因に気づきにくいです。 しかし辛い現状から抜け出すには、原因を特定して対策を考えなくてはいけません。 ストレスには必ず原因があるので、原因探しの方法として「なぜ職場に行きたくないのか」「どんなときに辛いと感じるのか」考え、思いつくことを紙に書きだしてみましょう。自分の感情を可視化するとストレスの原因を把握しやすくなり、そこから取るべき対策を考えられます。 小さな成果を褒める 職場に行きたくないときに自分を責めてしまう人は、小さな成果に注目して意識的に自分で自分を褒めてみてください。 たとえば、行きたくないと思いつつも出社した場合は、それだけで自分を「えらい!」と褒めていいです。他にも仕事で成長を実感したときは、たとえ成果に直結していなくても「すごい!」「頑張った!」と自分を讃えていいでしょう。 自責の念が強い人は、真面目で責任感も強い傾向にあるので、少し大げさくらいに自分で自分を褒めて、自己肯定感を下げないようにするのが大切です。 誰かに相談する 一人きりでストレスを抱えると、ネガティブな感情がどんどん蓄積して解消する難易度も上がります。誰かに話を聞いてもらうだけでもストレス解消に効果的なので、職場に行きたくない気持ちは人と共有しましょう。 友だちや家族、職場の人などに相談するのもありですが、より効率的な問題解決を望むならキャリアコンサルティングを受けるのがおすすめです。 キャリアコンサルティングでは、現状の課題やストレスの原因を洗い出し、あなたに合った解決策を一緒に考えてくれます。好きな場所から都合のいいタイミングでキャリアコンサルティングを受けられるオンラインサービスも登場しているので、ぜひ利用してみてください。 休職や異動、転職を考える 上記の方法を試してもストレスを解消できないときや、職場に行きたくない気持ちが和らがないときは、職場と距離を取るのが効果的。代表的な方法としては、休職や異動の希望を申し出る、転職するなどが挙げられます。 ただし、これらの方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、今後のキャリアに与える影響も大きいため、よく考えた上で決断してください。 また、「休職・異動・転職、どれを選ぶべき?」「転職したいけど、自分に合う仕事がわからない」といった悩みにも、上記で紹介したキャリアコンサルティングが役立ちます。 職場に行きたくない気持ちと向き合い、ストレス軽減を目指そう 行きたくないと思うほどに職場のストレスが大きい場合、ストレスの原因を見つけ、対策を取ることが求められます。 ただし強すぎるストレスを受けると人は考えがまとまりにくくなり、ネガティブ思考になりやすいので、一人で問題解決しようとせず信頼できる人を頼りましょう。 キャリア・コンサルティング・ラボなら、職場に行きたくないという悩みも真摯に受け止め、ストレスの根本的原因を探りつつ解決策をアドバイスしてくれます。自分の気持ちと向き合う場として、ぜひ気軽に相談してみてください!